JP2013202621A - 粗形鋼片の造形圧延方法およびh形鋼の製造方法 - Google Patents

粗形鋼片の造形圧延方法およびh形鋼の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】H形鋼の製造のための粗形鋼片におけるフランジ相当部分の幅および厚さを効率的に確保することができる粗形鋼片の造形圧延方法を提供すること。
【解決手段】本発明の粗形鋼片の造形圧延方法は、複数の孔型Box−1、Box−2、Box−3、K−1により扁平鋼片を造形圧延して粗形鋼片を製造する粗形鋼片の造形圧延方法において、孔型底部の中央に三角状山形部が設けられ、三角状山形部の頂端部における孔幅が扁平鋼片の短辺より広く、かつ、孔型底部の孔幅が扁平鋼片の短辺より狭く設計された第1の孔型Box−1により、扁平鋼片の短辺中央に割り込みを造形する第1造形圧延工程を含むことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、H形鋼の製造のための粗形鋼片をスラブから造形圧延する粗形鋼片の造形圧延方法、および、H形鋼をスラブから造形圧延するH形鋼の製造方法に関する。
近年、省エネルギー、歩留りの削減、および品質の向上のため、大断面のH形鋼の製造に扁平鋼片(以下スラブと云う)が用いられることが多い。スラブを用いたH形鋼の製造では、スラブを長辺方向に圧下した際に成形されるスラブの端部の膨らみを利用して、H形鋼にてフランジに相当する部分が造形される。
このようにスラブを素材としてH形鋼の製造をする製造ラインでは、均熱炉がスラブを均熱し、粗圧延機が均熱されたスラブを粗形鋼片に造形圧延し、その後、粗ユニバーサル圧延機、エッジング圧延機、および仕上げユニバーサル圧延機が最終的なH形鋼に造形圧延する。この製造ラインにおける粗圧延機が製造する粗形鋼片とは、後段の粗ユニバーサル圧延機が圧延することができる断面形状を有する鋼片であり、この粗形鋼片の形状により、最終製品であるH形鋼のフランジの幅の大きさおよび厚さ等が基本的に定まる。
ところで、スラブを素材として大断面のH形鋼を製造する場合、肉薄であるスラブから大きなフランジを造形する必要がある。このために、粗圧延機がスラブを造形圧延する際に、フランジに相当する部分をスラブから効果的に造形するための工夫が必要となっている。
例えば、スラブからフランジに相当する部分を造形圧延する方法として、いわゆるベリー法(またはウェッジ法)と呼ばれる造形圧延方法がある。この造形圧延方法は、上下の圧延ロール対に設けられた孔型の孔底中央部に三角形状の山形部を設け、この山形部によりスラブの短辺の中央に割り込みを形成し、その後、この割り込みを割り広げていくという造形圧延方法である。特許文献1には、このベリー法による造形圧延方法において、孔底中央部の山形部における傾斜角を2段階傾斜とすることにより、割り込みを割り広げやすくする技術が記載されている。
特開平7−265902号公報
しかしながら、従来から行われているベリー法による造形圧延方法では、以下のような問題点があった。
スラブへの最初の割り込みを行う際に、割り込み角度が大きい場合、スラブに対する山形部の中心合わせが困難になると共に、スラブに印加される力が割り込み方向よりも、むしろ押し下げ方向に大きくなってしまい、必要な割り込み量を確保することができなくなる。一方、割り込み角度が小さい場合、所望の位置とは異なる位置を割り込むことになり、最終製品におけるフランジの厚さや中心の偏りに影響する可能性が高くなる。また、割り込み角度が小さい場合、圧延時に三角形状の山形部に大きな負荷が掛かり、三角形状の山形部の破損に繋がってしまう。
H形鋼のフランジに相当する部分の幅および厚さを確保する場合、H形鋼の製造に用いるスラブの幅を大きくし、孔型におけるエッジング量を多くして対応する方法もあるが、圧延設備の制約により、幅広のスラブを用いるにも限度があり、場合によっては、圧延によるH形鋼の製造を諦めることになる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、H形鋼の製造のための粗形鋼片におけるフランジ相当部分の幅および厚さを効率的に確保することができる粗形鋼片の造形圧延方法およびH形鋼の製造方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる粗形鋼片の造形圧延方法は、複数の孔型により扁平鋼片を造形圧延して粗形鋼片を製造する粗形鋼片の造形圧延方法において、孔型底部の中央に三角状山形部が設けられ、前記三角状山形部の頂端部における孔幅が前記扁平鋼片の短辺より広く、かつ、前記孔型底部の孔幅が前記扁平鋼片の短辺より狭く設計された第1の孔型により、前記扁平鋼片の短辺中央に割り込みを造形する第1造形圧延工程を含むことを特徴とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるH形鋼の製造方法は、扁平鋼片からH形鋼を造形圧延するH形鋼の製造方法において、孔型底部の中央に三角状山形部が設けられ、前記三角状山形部の頂端部における孔幅が前記扁平鋼片の短辺より広く、かつ、前記孔型底部の孔幅が前記扁平鋼片の短辺より狭く設計された第1の孔型により、前記扁平鋼片の短辺中央に割り込みを造形する第1造形圧延工程を含む、前記扁平鋼片から粗形鋼片を造形圧延する粗圧延工程と、前記粗形鋼片を所定のフランジおよびウェブの厚さおよび幅に中間圧延する粗ユニバーサル圧延工程と、前記中間圧延された鋼片を仕上圧延する仕上ユニバーサル圧延工程とを含むことを特徴とする。
本発明にかかる粗形鋼片の造形圧延方法およびH形鋼の製造方法は、H形鋼の製造のための粗形鋼片におけるフランジ相当部分の幅および厚さを効率的に確保することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施形態にかかる粗形鋼片の造形圧延方法を適用するH形鋼の製造ラインを示す模式図である。 図2は、粗圧延機の上下一対のロールにおけるロールバイトの断面を表した断面図である。 図3は、第1の孔型の孔底中央部に設けられたベリー部の傾斜角度を示す図である。 図4は、第1の孔型の孔底幅およびベリー部の頂端部における孔幅を示す図である。 図5は、本発明の実施形態にかかる第2の孔型および第3の孔型におけるロールバイトの断面図である。 図6は、比較の対象となる粗圧延機の上下一対のロールにおける第2の孔型および第3ののロールバイトの断面図である。 図7は、第2の孔型の仕上り材の咬み込み開始時の当接状況を表すロールバイトの断面図である。 図8は、第2の孔型の仕上り材に印加される圧下力を表現したロールバイトの断面図である。
以下に、本発明の実施形態にかかる粗形鋼片の造形圧延方法およびH形鋼の製造方法について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明の実施が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態にかかる粗形鋼片の造形圧延方法およびH形鋼の製造方法を適用するH形鋼の製造ラインを示す模式図である。図1に示されるように、H形鋼の製造ライン1は、スラブを加熱・均熱する加熱炉2と、加熱後のスラブから粗形鋼片を造形圧延する粗圧延機3と、粗形鋼片を中間圧延する粗ユニバーサル圧延機4およびエッジング圧延機5と、中間圧延された鋼片を仕上圧延する仕上ユニバーサル圧延機6と、を所定の位置に配置して備える。
粗圧延機3は、矩形断面であるスラブを粗ユニバーサル圧延機4が処理できる断面形状である粗形鋼片へ造形圧延する圧延機であり、粗ユニバーサル圧延機4は、所定のフランジおよびウェブの厚さおよび幅に中間圧延する圧延機であり、エッジング圧延機5は、中間圧延された鋼片をエッジングする圧延機であり、仕上ユニバーサル圧延機6は、H形鋼の仕上げ圧延を行う圧延機である。なお、仕上圧延されたH形鋼の中間製品は、その後さらに鋸断、矯正、冷却、および精整を経てH形鋼となる。
図2は、図1に示される粗圧延機3の上下一対のロール(上ロール7a、下ロール7b)におけるロールバイトの断面を表した断面図である。図2に示されるように、本発明の実施形態にかかる粗形鋼片の造形圧延方法に用いられる上下一対のロール(上ロール7a、下ロール7b)には、第1の孔型Box−1と、第2の孔型Box−2と、第3の孔型Box−3、第4の孔型K−1が設けられている。なお、上ロール7aおよび下ロール7bの間隔は、図2に図示される間隔に限らず、造形圧延の工程中に適切に変更されるものである。
第1の孔型Box−1は、矩形断面のスラブの短辺における中心に割り込みを入れる造形を行うための孔型であり、第2の孔型Box−2は、第1の孔型Box−1により造形された割り込みを更に割り込む造形を行うための孔型であり、第3の孔型Box−3は、第2の孔型Box−2により造形されたスラブの割り込みを割り広げ、粗形鋼片のフランジ相当部分の幅出しを行うための孔型である。第4の孔型K−1は、後段の粗ユニバーサル圧延機3に供するための形状に、粗形鋼片を造形圧延するための孔型である。
以下、図3〜図5を参照しながら、本発明の実施形態にかかる第1の孔型Box−1、第2の孔型Box−2、および第3の孔型Box−3の特徴について説明する。
図3および図4は、本発明の実施形態にかかる第1の孔型Box−1におけるロールバイトの断面を表したものである。図3は、第1の孔型Box−1の孔底中央部に設けられた三角形状の山形部(以下、これをベリー部を云う)の傾斜角度Aを示す図であり、図4は、第1の孔型Box−1の孔底幅Wおよびベリー部の頂端部における孔幅Wを示す図である。
図3に示されるように、第1の孔型Box−1のベリー部Vの傾斜角度Aは、従来は60度から90度の範囲とすることが一般的であったものと比較して、より鋭角な構成としている。具体的には、第1の孔型Box−1のベリー部Vの傾斜角度Aは、50度から70度の範囲とすることが好ましい。このように、従来の傾斜角度よりも鋭角に設計することにより、第1の孔型Box−1はより効率的に割り込むことができるようになる。
図4に示されるように、第1の孔型Box−1の孔底幅Wは、ベリー部Vの頂端部における孔幅Wよりも狭い。第1の孔型Box−1にて造形圧延されるスラブSの短辺幅は、孔底幅Wから頂端部における孔幅Wの間の値とする。スラブSの短辺幅が頂端部における孔幅Wに略等しい値とすることがより好ましい。このように、第1の孔型Box−1の形状をスラブSの短辺幅に基づいて設計することにより、第1の孔型Box−1内におけるスラブSのセンタリングを確保し、スラブSの短辺の中央位置を正確に割り込むことができる。また、スラブSの短辺の中央位置を正確に割り込むことができるので、ベリー部Vに過度な応力が掛かることがなく、傾斜角度Aを鋭角としてもベリー部Vが破損されることがない。
図5は、本発明の実施形態にかかる第2の孔型Box−2および第3の孔型Box−3におけるロールバイトの断面図である。図5に示されるように、第2の孔型Box−2および第3の孔型Box−3は、連続型の孔型となっており、第2の孔型Box−2と第3の孔型Box−3とを隔る壁がない構成となっている。しかしながら、本発明の実施は、連続型の孔型を用いた粗形鋼片の造形圧延方法に限定されるものではなく、不連続型の孔型を用いても本発明の実施をすることができる。図面の都合上、以下では、同一図を参照しながら、第2の孔型Box−2および第3の孔型Box−3の特徴の説明を行う。
図5に示されるように、第2の孔型Box−2のベリー部は傾斜角度が2段階となっている。第2の孔型Box−2の第1段目のベリー部V21は、傾斜角度がAであり、第2の孔型Box−2の第2段目のベリー部V22は、傾斜角度がBである。すなわち、第2の孔型Box−2の第1段目のベリー部V21は、第1の孔型Box−1のベリー部Vと傾斜角度が一致している。このように、第2の孔型Box−2の第1段目のベリー部V21と第1の孔型Box−1のベリー部Vとの傾斜角度を一致させることにより、第2の孔型Box−2内でスラブのセンタリング不良が発生することなく、さらに深くスラブを割り込むことが可能となる。
また、第2段目のベリー部V22の傾斜角度Bは、第1段目のベリー部V21の傾斜角度Aよりも20度以上大きい。このように第2段目のベリー部V22の傾斜角度Bは、第1段目のベリー部V21の傾斜角度Aよりも大きく設計していることにより、第1段目のベリー部V21により割り込んだ粗形鋼片のフランジ相当部分を、第2段目のベリー部V22により割り広げることができる。また、第2の孔型Box−2の第2段目のベリー部V22および孔底部により、粗形鋼片のフランジ相当部分を圧下することができるので、粗形鋼片のフランジ相当部分の厚さを確保することにも寄与する。
図5に示されるように、第3の孔型Box−3のベリー部Vは、緩やかな円弧形状をしている。この場合の第3の孔型Box−3のベリー部Vは、この円弧形状の曲率半径が200mmから300mmの範囲であることが好ましい。また、円弧形状のベリー部Vの孔底からの高さは、第2の孔型Box−2の仕上り材S(いわゆるドッグボーン形状となったスラブ)におけるフランジ相当部分の上端部および下端部が第3の孔型Box−3の孔底から10mm以上かつ20mm以下の間隙Eとなるように設計されている(図7(a)参照)。このように、フランジ相当部分の上端部および下端部と第3の孔型Box−3の孔底との間に間隙が存在することにより、粗形鋼片のフランジ相当部分を効率よく幅出しすることができると共に、第2の孔型Box−2の仕上り材が第3の孔型Box−3に咬み込まれる際に、第2の孔型Box−2の仕上り材の中心ずれを抑制することができる。
以下、上述説明した本発明の実施形態にかかる第1の孔型Box−1、第2の孔型Box−2、および第3の孔型Box−3の特徴による効果について、従来の一般的な粗圧延機の上下一対のロールの孔型と比較をしながら説明をする。
図6は、比較の対象となる粗圧延機の上下一対のロールにおける第2の孔型Box−2’および第3の孔型Box−3’のロールバイトの断面図である。図6に示されるように、比較の対象となる従来の第2の孔型Box−2’のベリー部V’は、1段式であり、そのベリー部V’の傾斜角度A’は、本発明の実施形態にかかる第2の孔型Box−2のベリー部V21の傾斜角度Aよりも大きい。また、比較の対象となる従来の第3の孔型Box−3’のベリー部V’の曲率半径は、本発明の実施形態にかかる第3の孔型Box−3のベリー部Vの曲率半径よりも小さい。
図7は、本発明の実施形態にかかる第3の孔型Box−3と従来の第3の孔型Box−3’とにおいて、第2の孔型の仕上り材の咬み込み開始時の当接状況を表すロールバイトの断面図である。図7(a)は、本発明の実施形態にかかる第3の孔型Box−3と第2の孔型Box−2の仕上り材Sとの当接状況を表すロールバイトの断面図であり、図7(b)は、従来の第3の孔型Box−3’と第2の孔型Box−2’の仕上り材S’との当接状況を表すロールバイトの断面図である。
図7(b)に示されるように、従来の第3の孔型Box−3’のベリー部V’では、ベリー部V’の中心C’から第3の孔型Box−3’の孔底B’までの距離l’が、ベリー部V’の中心C’から第2の孔型Box−2’の仕上り材S’の第3の孔型Box−3’への接点T’までの距離l’よりも短い。
一方、図7(a)に示されるように、本発明の実施形態にかかる第3の孔型Box−3のベリー部Vでは、ベリー部Vの中心Cから第3の孔型Box−3の孔底Bまでの距離lが、ベリー部Vの中心Cから第2の孔型Box−2の仕上り材Sの第3の孔型Box−3への接点Tまでの距離lよりも長い。
従来の第3の孔型Box−3’のベリー部V’では、距離l’が距離l’よりも短いので、仕上り材S’の咬み込み開始時に、仕上り材S’が第3の孔型Box−3’の中で、横方向に移動する余地(l’−l’に相当)が残る。しかしながら、本発明の実施形態にかかる第3の孔型Box−3のベリー部Vでは、距離lが距離lよりも長いので、仕上り材Sの第3の孔型Box−3への接点Tがベリー部Vの傾斜部分に存在し、仕上り材Sの咬み込み開始時に、仕上り材Sが第3の孔型Box−3の中で、横方向に移動することを防ぐことができる。
図8は、本発明の実施形態にかかる第3の孔型Box−3と従来の第3の孔型Box−3’とにおいて、第2の孔型Box−2の仕上り材に印加される圧下力を表現したロールバイトの断面図である。図8において、図中の矢印は、印加される圧下力の大きさおよび方向を表現している。図8(a)は、本発明の実施形態にかかる第3の孔型Box−3が第2の孔型Box−2の仕上り材Sに印加する圧下力を表現したロールバイトの断面図であり、図8(b)は、従来の第3の孔型Box−3’が第2の孔型Box−2’の仕上り材S’に印加する圧下力を表現したロールバイトの断面図である。
図8(b)に示されるように、従来の第3の孔型Box−3’では、第2の孔型Box−2’の仕上り材S’が第3の孔型Box−3’の孔底B’で圧下力を印加されるので、仕上り材S’の長辺方向(図中縦方向)に押し下げる方向に偏った圧下力が仕上り材S’に印加される。その結果、仕上り材S’における割り込み部が残る、いわゆる溝残り、または、割り込み部の座屈などの形状不良が引き起こされることがあった。
一方、図8(a)に示されるように、本発明の実施形態にかかる第3の孔型Box−3では、第2の孔型Box−2の仕上り材Sが第3の孔型Box−3の傾斜部の接点Tで圧下力を印加されるので、仕上り材Sの割り込み部を押し広げる方向に仕上り材Sが変形される。その結果、本発明の実施形態にかかる第3の孔型Box−3では、溝残りまたは割り込み部の座屈などの形状不良が引き起こされることを抑制することができる。
以上より、本発明の実施形態にかかる粗形鋼片の造形圧延方法は、孔型底部の中央にベリー部Vが設けられ、ベリー部Vの頂端部における孔幅Wがスラブの短辺より広く、かつ、孔型底部の孔幅Wがスラブの短辺より狭く設計された第1の孔型Box−1により、スラブの短辺中央に割り込みを造形する第1造形圧延工程を含むので、第1の孔型Box−1内におけるスラブのセンタリングを確保し、スラブの短辺の中央位置を正確に割り込むことができることが示されている。
さらに、本発明の実施形態にかかる粗形鋼片の造形圧延方法は、孔型底部の中央に2段階の傾斜角度を有するベリー部が設けられ、第1段目のベリー部V21の傾斜角度Aが第1の孔型Box−1におけるベリー部Vのの傾斜角度Aと同一であり、第2段目のベリー部V22の傾斜角度Bが第1段目のベリー部V21の傾斜角度Aよりも20度以上広く設計された第2の孔型Box−2により、スラブの短辺中央に造形された割り込みを更に割り込む造形をする第2造形圧延工程をさらに含むので、第2の孔型Box−2内でスラブのセンタリング不良が発生することなく、第1段目のベリー部V21がさらに深くスラブを割り込み、第2の孔型Box−2の第2段目のベリー部V22および孔底部により、粗形鋼片のフランジ相当部分を圧下することができるので、粗形鋼片のフランジ相当部分の厚さを確保することもできることが示されている。
また、本発明の実施形態にかかる粗形鋼片の造形圧延方法は、孔型底部の中央に円弧状のベリー部Vが設けられ、圧延開始時に、ベリー部Vと上記第2造形圧延工程により造形されたスラブの割り込みの内溝壁とが当接し、上記第2造形圧延工程により造形されたスラブの長辺方向の端部と孔型底部との間に間隙を有するように設計された第3の孔型Box−3により、スラブの短辺中央に造形された割り込みを押し広げる造形をする第3造形圧延工程をさらに含むので、粗形鋼片のフランジ相当部分を効率よく幅出しすることができると共に、第2の孔型Box−2の仕上り材が第3の孔型Box−3に咬み込まれる際に、第2の孔型Box−2の仕上り材の中心ずれを抑制することができることが示されている。
1 H形鋼の製造ライン
2 加熱炉
3 粗圧延機
4 粗ユニバーサル圧延機
5 エッジング圧延機
6 仕上ユニバーサル圧延機
7a 上ロール
7b 下ロール

Claims (6)

  1. 複数の孔型により扁平鋼片を造形圧延して粗形鋼片を製造する粗形鋼片の造形圧延方法において、
    孔型底部の中央に三角状山形部が設けられ、前記三角状山形部の頂端部における孔幅が前記扁平鋼片の短辺より広く、かつ、前記孔型底部の孔幅が前記扁平鋼片の短辺より狭く設計された第1の孔型により、前記扁平鋼片の短辺中央に割り込みを造形する第1造形圧延工程を含むことを特徴とする粗形鋼片の造形圧延方法。
  2. 孔型底部の中央に2段階の傾斜角度を有する三角状山形部が設けられ、前記2段階の傾斜角度のうち頂端部側の傾斜角度が前記第1の孔型における三角状山形部の傾斜角度と同一であり、前記2段階の傾斜角度のうち孔底部側の傾斜角度が前記頂端部側の傾斜角度よりも20度以上広く設計された第2の孔型により、前記扁平鋼片の短辺中央に造形された割り込みを更に割り込む造形をする第2造形圧延工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の粗形鋼片の造形圧延方法。
  3. 孔型底部の中央に円弧状山形部が設けられ、圧延開始時に、前記円弧状山形部と前記第2造形圧延工程により造形された前記扁平鋼片の割り込みの内溝壁とが当接し、前記第2造形圧延工程により造形された前記扁平鋼片の長辺方向の端部と前記孔型底部との間に間隙を有するように設計された第3の孔型により、前記扁平鋼片の短辺中央に造形された割り込みを押し広げる造形をする第3造形圧延工程をさらに含む、
    ことを特徴とする請求項2に記載の粗形鋼片の造形圧延方法。
  4. 扁平鋼片からH形鋼を造形圧延するH形鋼の製造方法において、
    孔型底部の中央に三角状山形部が設けられ、前記三角状山形部の頂端部における孔幅が前記扁平鋼片の短辺より広く、かつ、前記孔型底部の孔幅が前記扁平鋼片の短辺より狭く設計された第1の孔型により、前記扁平鋼片の短辺中央に割り込みを造形する第1造形圧延工程を含む、前記扁平鋼片から粗形鋼片を造形圧延する粗圧延工程と、
    前記粗形鋼片を所定のフランジおよびウェブの厚さおよび幅に中間圧延する粗ユニバーサル圧延工程と、
    前記中間圧延された鋼片を仕上圧延する仕上ユニバーサル圧延工程と、
    を含むH形鋼の製造方法。
  5. 前記粗圧延工程は、
    孔型底部の中央に2段階の傾斜角度を有する三角状山形部が設けられ、前記2段階の傾斜角度のうち頂端部側の傾斜角度が前記第1の孔型における三角状山形部の傾斜角度と同一であり、前記2段階の傾斜角度のうち孔底部側の傾斜角度が前記頂端部側の傾斜角度よりも20度以上広く設計された第2の孔型により、前記扁平鋼片の短辺中央に造形された割り込みを更に割り込む造形をする第2造形圧延工程をさらに含む、
    ことを特徴とする請求項4に記載のH形鋼の製造方法。
  6. 前記粗圧延工程は、
    孔型底部の中央に円弧状山形部が設けられ、圧延開始時に、前記円弧状山形部と前記第2造形圧延工程により造形された前記扁平鋼片の割り込みの内溝壁とが当接し、前記第2造形圧延工程により造形された前記扁平鋼片の長辺方向の端部と前記孔型底部との間に間隙を有するように設計された第3の孔型により、前記扁平鋼片の短辺中央に造形された割り込みを押し広げる造形をする第3造形圧延工程をさらに含む、
    ことを特徴とする請求項5に記載のH形鋼の製造方法。
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