JP2013201488A - 静電型トランスデューサ - Google Patents

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Abstract

【課題】静電型トランスデューサにおいて信号が供給される部品の損傷を抑える。
【解決手段】フレキシブル基板の帯状の導体部701は、導電性を有する接着剤により電極20Uに接着され、帯状の導体部702は、振動体10に接着され、帯状の導体部703は、電極20Lに接着されている。導体部701〜703の端部は、保護部材60U,60L及び弾性部材30U,30Lより外側に露出しており、駆動回路に設けられたフレキシブル基板用のコネクターに嵌められる。
【選択図】図6

Description

本発明は、静電型トランスデューサに関する。
柔軟性があり、曲げることが可能な静電型スピーカ(静電型トランスデューサ)として、例えば、特許文献1に開示された静電型スピーカがある。この静電型スピーカは、導電性を有する糸により織られた2枚の布の間にアルミニウムが蒸着されたポリエステルのフィルムが配置され、フィルムと布との間にエステルウールが配置されている。
特開2008−54154号公報
特許文献1の静電型スピーカは、プッシュプル型の静電型スピーカであり、2枚の布にはオーディオ信号を供給し、振動するフィルムにはバイアス電圧を供給する。フィルムにバイアス電圧を供給するためには、静電型スピーカを駆動する駆動回路からケーブルを介してバイアス電圧を静電型スピーカに供給する。ケーブルと静電型スピーカはコネクターにより接続されるが、コネクターとフィルムの接続を半田により行うと、フィルムはポリエステルで薄く構成されているため、半田付けを行う際の熱によりフィルムが損傷する虞がある。
本発明は、上述した背景の下になされたものであり、静電型トランスデューサにおいて信号が供給される部品の損傷を抑える技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、可撓性を有する電極と、可撓性を有し、前記電極と距離をおいて向かい合う振動体と、弾性を有し、前記電極と前記振動体との間に配置された弾性部材と、導電性を有する第1導体部と、導電性を有する第2導体部とを有し、前記第1導体部の端部と前記第2導体部の端部が並べて配置され、可撓性を有するフレキシブル基板とを有し、導電性を有する接着剤により前記第1導体部が前記電極の表面に接着され、導電性を有する接着剤により前記第2導体部が前記振動体の表面に接着され、前記第1導体部の端部と前記第2導体部の端部が、前記電極、前記振動体及び前記弾性部材の縁より外側に位置することを特徴とする静電型トランスデューサを提供する。
本発明においては、前記フレキシブル基板を複数備える構成としてもよい。
また、本発明においては、前記静電型トランスデューサは、前記電極側から平面視した形状が複数の辺を有する形状であり、各辺に対応した少なくとも一つの前記フレキシブル基板を備える構成としてもよい。
また、本発明においては、前記静電型トランスデューサの縁に配置され、前記第1導体部の端部と前記第2導体部の端部が嵌められるコネクターを有する枠を備える構成としてもよい。
また、本発明においては、前記振動体から見て前記弾性部材とは反対側に位置し、弾性を有する第2の弾性部材と、前記第2の弾性部材から見て前記振動体とは反対側に位置し、可撓性を有する第2の電極とを有し、前記フレキシブル基板は、導電性を有する第3導体部を備え、前記第1導体部の前記端部、前記第2導体部の前記端部及び前記第3導体部の端部が並べて配置され、導電性を有する接着剤により、前記第3導体部が前記第2の電極の表面に接着され、並べて配置された前記第1導体部の前記端部、前記第2導体部の前記端部及び前記第3導体部の前記端部が、前記電極、前記第2の電極、前記振動体、前記弾性部材及び前記第2の弾性部材の縁より外側に位置する構成としてもよい。
本発明によれば、静電型トランスデューサにおいて信号が供給される部品の損傷を抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る静電型スピーカ1の外観図。 静電型スピーカ1の分解図。 フレキシブル基板70の上面図及び断面図。 静電型スピーカ1の上面図。 図4のB−B線断面図。 図4のC−C線断面図。 駆動回路100の構成を示した図。 変形例に係る静電型スピーカ1の上面図。 変形例に係る静電型スピーカ1の上面図。 枠2を備える静電型スピーカ1の斜視図。 変形例に係る静電型スピーカ1の上面図。 音響信号生成回路200の構成を示した図。
[実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る静電型の電気音響変換器(静電型トランスデューサ)の一例である静電型スピーカ1の外観図、図2は、静電型スピーカ1の分解図である。図においては、直交するX軸、Y軸およびZ軸で方向を示しており、静電型スピーカ1を正面から見たときの左右方向をX軸の方向、奥行き方向をY軸の方向、上下方向をZ軸の方向としている。以下の説明においては、説明の便宜上、Z軸の正方向側を上面側、Z軸の負方向側を下面側と称する場合がある。なお、図中の各部材の寸法は、各部材の形状や位置関係を容易に理解できるように実際の寸法とは異ならせてある。
図に示したように、静電型スピーカ1は、振動体10、電極20U,20L、弾性部材30U,30L、保護部材60U,60L、及びフレキシブル基板70を有している。なお、図2においては、フレキシブル基板70の図示を省略している。
本実施形態においては、電極20Uと電極20Lの構成は同じであり、弾性部材30Uと弾性部材30Lの構成は同じである。このため、これらの部材において符号の末尾が「U」の部材と符号の末尾が「L」の部材とを区別する必要が特に無い場合は、「L」および「U」などの記載を省略する。また、保護部材60Uと保護部材60Lの構成は同じである。このため、これらの部材においても符号の末尾が「U」の部材と符号の末尾が「L」の部材とを区別する必要が特に無い場合は、「L」および「U」などの記載を省略する。
(静電型スピーカ1の各部の構成)
まず、静電型スピーカ1を構成する各部について説明する。上面側から見て矩形の振動体10は、PET(polyethylene terephthalate:ポリエチレンテレフタレート)またはPP(polypropylene:ポリプロピレン)などの絶縁性および柔軟性を有する合成樹脂のフィルム(絶縁層)の一方の面に導電性のある金属を蒸着して導電膜(導電層)を形成したシート状の構成となっている。なお、本実施形態においては、導電膜は、フィルムの一方の面に形成されているが、フィルムの両面に形成されていてもよい。また、振動体10は、導電性を有する金属を圧延して膜状にした構成であってもよい。
弾性部材30は、本実施形態においては不織布であって電気を通さず空気および音の通過が可能となっており、その形状は上面側から見て矩形となっている。また、弾性部材30は、弾性を有しており、外部から力を加えられると変形し、外部から加えられた力が取り除かれると元の形状に戻る。なお、弾性部材30は、絶縁性があり、音が透過し、弾性がある部材であればよく、中綿に熱を加えて圧縮したもの、織られた布、絶縁性を有する合成樹脂を海綿状にしたものなどであってもよい。また、弾性部材30は、音が通過するのであれば空気が通過しない構成であってもよく、例えば、弾性がある不連続気泡のスポンジをシート状にして弾性部材30としてもよい。本実施形態においては、弾性部材30のX軸方向の長さは振動体10のX軸方向の長さより長く、弾性部材30のY軸方向の長さは振動体10のY軸方向の長さより長くなっているが、この構成に限定されるものではない。
電極(固定極)20は、PETまたはPPなどの絶縁性を有する合成樹脂のフィルム(絶縁層)を基材とし、フィルムの一方の面に導電性のある金属を蒸着して導電膜(導電層)を形成した構成となっている。また電極20は、上面側から見て矩形となっている。電極20は、表面から裏面に貫通する孔を複数有しており、空気および音の通過が可能となっている。なお、図面においては、この孔の図示を省略している。本実施形態においては、電極20のX軸方向の長さとY軸方向の長さは振動体10と同じとなっている。振動体10と同様に電極20についても、フィルムの両面に導電膜が形成されていてよく、また、導電性を有する金属を圧延して膜状にした構成であってもよい。
保護部材60は、絶縁性を有する布である。保護部材60は、上面側から見て矩形となっており、空気及び音の通過が可能となっている。なお、本実施形態においては、保護部材60のX軸方向の長さとY軸方向の長さは弾性部材30と同じとなっている。なお、保護部材60は、絶縁性を有するものであればよく、例えば合成樹脂のシートであってもよい。
シート状のフレキシブル基板70は、柔軟性があり曲げることが可能な基板である。図3の(a)は、フレキシブル基板70を上面側から見た図であり、図3の(b)は、(a)のA−A線断面図である。フレキシブル基板70は、導電性を有する導体(例えば銅)の薄膜である導体部701〜703と、絶縁性を有する合成樹脂(例えばポリイミド)のフィルム704,705で構成されている。導体部701〜703の各々は、帯状の接着部70Aと、接着部70Aに連なる引き出し部70Bに大別される。導体部701〜703は、帯状の接着部70Aの長辺が互いに平行となるように並べられている。また、導体部701〜703の引き出し部70Bは、上面側から見て接着部70Aより幅が狭くなるように形成され、帯状の部分は長辺が互いに平行となっている。
フィルム704は、導体部701〜703の上面側に接着されている。フィルム704において導体部701〜703の接着部70Aに接する部分は帯状となっており、その長さは接着部70Aの長辺より長く、幅は接着部70Aの短辺より広く形成されている。なお、各々の帯状の部分の間には隙間が設けられている。このため、各導体部は、別々に曲げることができる。また、フィルム704において導体部701〜703の引き出し部70Bに接する部分は、引き出し部70Bの端部が露出するように形成されている。
フィルム705は、導体部701〜703の引き出し部70Bの下面側に接着されている。フィルム705は、導体部701〜703の引き出し部70Bが下面側に露出しないようにするため、下面側から見て導体部701〜703の引き出し部70Bがある領域より面積が広くなるように形成されている。
(静電型スピーカ1の構造)
次に静電型スピーカ1の構造について説明する。図4は、静電型スピーカ1の上面図、図5は、図4のB−B線断面図である。本実施形態の静電型スピーカ1は、上面側から見たときの形状(平面視したときの形状)が矩形となっている。静電型スピーカ1においては、振動体10は、導電膜がある側を上面側とし、弾性部材30Uの下面側と弾性部材30Lの上面側との間に配置される。なお、振動体10は、縁から内側へ数mmの幅で接着剤が塗布されて弾性部材30Uと弾性部材30Lに接着されており、接着剤が塗布された部分より内側は弾性部材30Uと弾性部材30Lに固着されていない状態となっている。また、弾性部材30Uと弾性部材30L同士も、縁から内側へ数mmの幅で接着剤が塗布されて互いに固着されている。
電極20Uは、弾性部材30Uの上面側に接着されている。また、電極20Lは、弾性部材30Lの下面側に接着されている。電極20Uは、縁から内側へ数mmの幅で接着剤が塗布されて弾性部材30Uに接着されており、電極20Lは、縁から内側へ数mmの幅で接着剤が塗布されて弾性部材30Lに接着されている。電極20は、接着剤が塗布された部分より内側は弾性部材30に固着されていない状態となっている。また、電極20Uは、導電膜のある側が上面側となり、電極20Lは、導電膜のある側が上面側となるように配置されている。つまり、各電極の導電膜は上面側にあることになる。
保護部材60Uは、電極20Uの上面側に接着されている。また、保護部材60Lは、電極20Lの下面側に接着されている。保護部材60Uは、縁から内側へ数mmの幅で接着剤が塗布されて弾性部材30Uに接着されており、保護部材60Lは、縁から内側へ数mmの幅で接着剤が塗布されて弾性部材30Lに接着されている。保護部材60は、接着剤が塗布された部分より内側は電極20に固着されていない状態となっている。
次に、フレキシブル基板70の配置について説明する。図6は、図4のC−C線断面図である。フレキシブル基板70は、上面側から見て接着部70Aが電極20より内側に位置し、引き出し部70Bが電極20より外側に位置している。また、フレキシブル基板70は、図6に示したように、導体部701が電極20Uの上面側(導電膜がある側)、導体部702が振動体10の上面側(導電膜がある側)、導体部703が電極20Lの上面側(導電膜がある側)に位置する。導体部701は、導電性を有する接着剤で電極20Uの導電膜に接着され、導体部702は、導電性を有する接着剤で振動体10の導電膜に接着され、導体部703は、導電性を有する接着剤で電極20Lの導電膜に接着されている。
(静電型スピーカ1に係る電気的構成)
次に、静電型スピーカ1に係る電気的構成について説明する。図7は、静電型スピーカ1を駆動する駆動回路100の構成を示した図である。図7に示したように、静電型スピーカ1を駆動する駆動回路100は、増幅部130、変圧器110、バイアス電源111、抵抗器R11〜R13、ダイオードD1、及びフレキシブル基板用の第1コネクター140を備えている。
増幅部130は、入力される音響信号を増幅して出力する増幅手段である。増幅部130は、抵抗器R11と抵抗器R12を介して変圧器110の一次側コイルの端子T14と端子T15に接続されている。増幅部130で増幅された交流の音響信号は、変圧器110へ供給される。変圧器110は、増幅部130から供給される音響信号を昇圧するものである。変圧器110の二次側コイルの一方の端子T11は、第1コネクター140の1番端子に接続され、変圧器110の二次側コイルの他方の端子T12は、第1コネクター140の5番端子に接続されている。また、変圧器110の二次側コイルのセンタータップT13は、駆動回路100の基準電位であるグラウンドGNDに接続されている。
バイアス電源111は、振動体10にバイアス電圧を印加するための直流信号を生成する。バイアス電源111から出力される直流信号は、ダイオードD1及び抵抗器R13を介して第1コネクター140の第3端子に供給される。なお、第1コネクター140の2番端子及び4番端子は、駆動回路100のグラウンドGNDに接続されている。
フレキシブル基板70の引き出し部70Bは、第1コネクター140に嵌められる。引き出し部70Bが第1コネクター140に嵌められると、引き出し部70Bにおいて上面側に露出している導体部701の端部が第1コネクター140の1番端子に接触する。また、導体部702の端部が第1コネクター140の3番端子に接触し、導体部703の端部が第1コネクター140の5番端子に接触する。これにより、端子T11は、導体部701を介して電極20Uに電気的に接続され、バイアス電源111は、ダイオードD1、抵抗器R13及び導体部702を介して振動体10に電気的に接続され、端子T12は導体部703を介して電極20Lに接続される。
(実施形態の動作)
次に本実施形態の動作について説明する。フレキシブル基板70の引き出し部70Bが第1コネクター140に嵌められると、バイアス電源111がダイオードD1及び抵抗器R13を介して振動体10に電気的に接続され、予め定められた直流のバイアス電圧が振動体10に印加される。ここで、増幅部130に入力された音響信号の振幅が0Vである場合、変圧器110のセンタータップT13はグラウンドGNDに接続されているため、端子T11と端子T12の電圧は0Vとなる。
増幅部130に交流の音響信号が入力されると、入力された音響信号が増幅されて変圧器110の一次側に供給される。昇圧手段である変圧器110で昇圧されて端子T12から出力される音響信号は、変圧器110で昇圧されて端子T11から出力される音響信号とは振幅が同じで信号の極性が逆となる。
増幅部130にプラスの音響信号が入力されたことにより、変圧器110の二次側の端子T11から出力される音響信号の極性がプラスとなり、端子T12から出力される音響信号の極性がマイナスとなった場合には、振動体10と電極20Uとの間の静電引力が弱まる一方、振動体10と電極20Lとの間の静電引力が強くなる。すると振動体10は、電極20U側に作用する静電引力と電極20L側に作用する静電引力との差に応じて電極20L側(Z軸の負方向)へ変位する。
また、増幅部130にマイナスの音響信号が入力されたことにより、変圧器110の二次側の端子T11から出力される音響信号の極性がマイナスとなり、端子T12から出力される音響信号の極性がプラスとなった場合には、振動体10と電極20Lとの間の静電引力が弱まる一方、振動体10と電極20Uとの間の静電引力が強くなる。すると振動体10は、電極20U側に作用する静電引力と電極20L側に作用する静電引力との差に応じて電極20U側(Z軸の正方向)へ変位する。
このように振動体10は、音響信号に応じて図のZ軸の正方向とZ軸の負方向に変位し、その変位方向が逐次変わることによって振動となり、その振動状態(振動数、振幅、位相)に応じた音波が振動体10から発生する。発生した音波は、音響透過性を有する弾性部材30、電極20及び保護部材60を通過して静電型スピーカ1の外部に音として放射される。
本実施形態においては、駆動回路100からの各種信号は、フレキシブル基板70を介して電極20と振動体10に供給される。フレキシブル基板70の導体部701〜703は、導電性の接着剤により電極20や振動体10に接着されて導通するため、熱によって電極20や振動体10を損傷することなく、容易に静電型スピーカ1を組み立てることができる。また、フレキシブル基板70の引き出し部70Bは、フレキシブル基板用の第1コネクター140に嵌められるため、静電型スピーカ1と駆動回路100とを容易に接続することができる。また、静電型スピーカ1を構成する振動体10、電極20、弾性部材30及び保護部材60は、いずれも薄くシート状に形成されているため自由に曲げることができる。また、フレキシブル基板70も、曲げることが可能となっているため、静電型スピーカ1を曲面の形状にして音を放射することもできる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。例えば、上述の実施形態を以下のように変形して本発明を実施してもよい。なお、上述した実施形態及び以下の変形例は、各々を組み合わせてもよい。
上述した実施形態においては、導体部701〜703において電極20や振動体10に接着される部分の形状は帯状となっているが、この部分の形状は帯状に限定されるものではない。例えば、シート状であれば円形や多角形などの他の形状であってもよい。
また、上述した実施形態においては、導体部701〜703において電極20や振動体10に接着される帯状の部分は各々平行となっているが、フレキシブル基板70の形状は、この構成に限定されるものではない。例えば、導体部701〜703が引き出し部70Bから放射状に設けられた構成であってもよい。
上述した実施形態においては、フレキシブル基板70は、上面側から見てX軸方向の中央部分に配置されているが、フレキシブル基板70の配置位置は、この位置に限定されるものではない。例えば、図8に示したように、上面側から見てY軸に沿った辺に寄った位置に配置してもよい。
また、上述した実施形態においては、フレキシブル基板70の数は1つとなっているが、フレキシブル基板70の数は1つに限定されるものではない。例えば、図9に示したように、複数のフレキシブル基板70を設けるようにしてもよい。なお、図9では、4つのフレキシブル基板70が設けられているが、フレキシブル基板70の数は、2つや3つ、又は5つ以上であってもよい。
上述した実施形態においては、図10に示したように棒状で金属製又は樹脂製の枠2の溝の部分で静電型スピーカの縁を挟むようにしてもよい。なお、枠2の内部にフレキシブル基板用の第1コネクターを配置し、第1コネクターと駆動回路とをケーブルで接続してもよい。なお、図10においては、枠2は、静電型スピーカ1の互いに向かい合う2つの辺に設けられているが、4つの辺に枠2を設けるようにしてもよい。
上述した実施形態においては、フレキシブル基板70の引き出し部70Bは、上面側から見て保護部材60及び弾性部材30より外側に突出しているが、フレキシブル基板70の配置位置は、この構成に限定されるものではない。例えば、図11に示したように保護部材60と弾性部材30に溝状の切欠きを設け、この位置に引き出し部70Bが位置するようにしてもよい。
上述した実施形態においては、電極20Uの上に弾性部材30を配置し、この弾性部材30の上に導電膜を備えるフィルムを配置してもよい。なお、この構成においては、フレキシブル基板70において導体部の数を4つとする。また、4つの導体部の内の一つを、このフィルムの導電膜に接着し、この導体部を駆動回路のグラウンドGNDに電気的に接続する。この構成によれば、保護部材60が破れても人体が電極20Uに接触することがなく、電流が静電型スピーカ1から人体に流れるのを防ぐことができる。なお、電極20Lの下にも弾性部材30を配置し、この弾性部材30の上に導電膜を備えるフィルムを配置し、このフィルムにも導体部を接着するようにしてもよい。
上述した実施形態においては、静電型スピーカ1はプッシュプル型であるが、静電型スピーカは、一つの電極20で振動体10を振動させるシングル型の静電型スピーカであってもよい。シングル型の場合、フレキシブル基板70においては、導体部の数が2つとなる。
上述した実施形態においては、導電性を有する接着剤で導電部を電極20や振動体10に接着しているが、導電性を有する粘着テープで導電部を電極20や振動体10に接着するようにしてもよい。
上述した実施形態においては、静電型スピーカ1は上面側から見て矩形となっているが、多角形、円形又は楕円形などの他の形状であってもよい。
上述した実施形態においては、フレキシブル基板70、電極20、振動体10及び弾性部材30を積層した構成を、音響信号を音に変換するスピーカとしているが、この構成は、音を音響信号に変換する静電型のマイクロフォン(静電型トランスデューサ)とすることも可能である。
図12は、本変形例に係るマイクロフォン2と、マイクロフォン2で収音された音を表す音響信号を生成する音響信号生成回路200の構成を示した図である。本変形例においては、マイクロフォン2は、前述の静電型スピーカ1と同じ構成であるため、マイクロフォン2を構成する部材には、静電型スピーカ1の各部材と同じ符号を付し、その説明を省略する。また、音響信号生成回路200の構成は、信号が流れる方向が駆動回路100と異なる以外は、駆動回路100と同じであるため、音響信号生成回路200が備える部品には駆動回路100が備える部品と同じ符号を付し、各部品の説明を省略する。なお、変圧器110の変圧比及び抵抗器R11〜R13の抵抗値は適宜調整される。
導体である電極20と導体である振動体10は距離をおいて向かいあっており、電極20と振動体10は平行平板の導体によって構成されたコンデンサとして機能している。振動体10にはバイアス電圧が印加されているため、マイクロフォンに音が到達していない状態においては、このコンデンサに一定の電荷が溜まった状態となる。
マイクロフォン2に音が到達した場合、到達した音によって振動体10が振動する。振動体10が振動すると、振動体10と電極20U,20Lとの間の距離が変わるため、振動体10と電極20との間の静電容量に変化が生じる。
例えば、振動体10が電極20U側に変位すると、電極20Uと振動体10との間の距離が短くなり、電極20Uと振動体10との間の静電容量が大きくなる。また、電極20Lと振動体10との間の距離が長くなり、電極20Lと振動体10との間の静電容量が小さくなる。
このように静電容量が変化すると、電極20Uと振動体10との電位差が小さくなるように電極20Uの電位が変化し、電極20Lと振動体10との電位差が大きくなるように電極20Lの電位が変化する。ここで、電極20Uと電極20Lとの間で電位差が生じるため、変圧器110の二次側コイルには電流が流れる。
また、振動体10が電極20L側に変位すると、電極20Lと振動体10との間の距離が短くなり、電極20Lと振動体10との間の静電容量が大きくなる。また、電極20Uと振動体10との間の距離が長くなり、電極20Uと振動体10との間の静電容量が小さくなる。すると、電極20Lと振動体10との電位差が小さくなるように電極20Lの電位が変化し、電極20Uと振動体10との電位差が大きくなるように電極20Uの電位が変化する。ここで、電極20Uと電極20Lとの間で電位差が生じ、変圧器110の二次側コイルには、振動体10が電極20Uの方向に変位したときとは逆の方向に電流が流れる。
変圧器110の二次側コイルに電流が流れると、この電流に対応して変圧器110の一次側コイルにも電流が流れる。一次側コイルに流れた信号は、増幅部130で増幅され、増幅された信号がマイクロフォン2で収音された音を表す音響信号として増幅部130から出力される。
なお、本変形例においては、変圧器110のインピーダンスが低い場合には、マイクロフォン2の負荷容量の影響により、低い周波数における周波数特性が低下する場合がある。この場合、変圧器110に替えてインピーダンスの高いアンプを電極20U,20Lに接続し、周波数特性の低下を抑えるようにしてもよい。
1…静電型スピーカ、2…枠、10…振動体、20,20U,20L…電極、30,30U,30L…弾性部材、60,60U,60L…保護部材、70…フレキシブル基板、100…駆動回路、110…変圧器、111…バイアス電源、130…増幅部、140…第1コネクター、200…音響信号生成回路、701〜703…導体部、704,705…フィルム、D1…ダイオード、R11〜R13…抵抗器

Claims (5)

  1. 可撓性を有する電極と、
    可撓性を有し、前記電極と距離をおいて向かい合う振動体と、
    弾性を有し、前記電極と前記振動体との間に配置された弾性部材と、
    導電性を有する第1導体部と、導電性を有する第2導体部とを有し、前記第1導体部の端部と前記第2導体部の端部が並べて配置され、可撓性を有するフレキシブル基板と
    を有し、
    導電性を有する接着剤により前記第1導体部が前記電極の表面に接着され、導電性を有する接着剤により前記第2導体部が前記振動体の表面に接着され、前記第1導体部の端部と前記第2導体部の端部が、前記電極、前記振動体及び前記弾性部材の縁より外側に位置すること
    を特徴とする静電型トランスデューサ。
  2. 前記フレキシブル基板を複数備えることを特徴とする請求項1に記載の静電型トランスデューサ。
  3. 前記静電型トランスデューサは、前記電極側から平面視した形状が複数の辺を有する形状であり、各辺に対応した少なくとも一つの前記フレキシブル基板を備えること
    を特徴とする請求項2に記載の静電型トランスデューサ。
  4. 前記静電型トランスデューサの縁に配置され、前記第1導体部の端部と前記第2導体部の端部が嵌められるコネクターを有する枠を備えること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の静電型トランスデューサ。
  5. 前記振動体から見て前記弾性部材とは反対側に位置し、弾性を有する第2の弾性部材と、
    前記第2の弾性部材から見て前記振動体とは反対側に位置し、可撓性を有する第2の電極と
    を有し、
    前記フレキシブル基板は、導電性を有する第3導体部を備え、前記第1導体部の前記端部、前記第2導体部の前記端部及び前記第3導体部の端部が並べて配置され、
    導電性を有する接着剤により、前記第3導体部が前記第2の電極の表面に接着され、
    並べて配置された前記第1導体部の前記端部、前記第2導体部の前記端部及び前記第3導体部の前記端部が、前記電極、前記第2の電極、前記振動体、前記弾性部材及び前記第2の弾性部材の縁より外側に位置すること
    を特徴とする請求項1に記載の静電型トランスデューサ。
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