JP2013201062A - 全固体リチウムイオン二次電池の製造方法 - Google Patents

全固体リチウムイオン二次電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高寿命、高エネルギー密度で耐熱性に優れたポリマー型全固体リチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】 正極の活物質層201、ポリマー電解質層203、及び負極の活物質層204がこの順に積層されたポリマー型全固体リチウムイオン二次電池を製造する方法である。活物質層201,204の製造には次のようにする。活物質の粉体とポリマー電解質の粉体とを混合する(第1工程)。この混合後の混合物に対して真空下で加速した電子線を気体雰囲気において、5kGy以上3000kGy以下のいずれかの値の照射線量で照射する(第2工程)。この照射後の混合物を含む有機溶媒を集電体に塗布、乾燥して当該正極、負極の集電体に活物質層201,204を形成する(第3工程)。
【選択図】図2

Description

本発明は、全固体リチウムイオン二次電池の製造方法に関する。
特許文献1には、ポリマー型全固体リチウムイオン二次電池は、その体積変化において、90%以上被覆されていたポリマー電解質が脱離することが記載されている。その結果、活物質とポリマー電解質との界面抵抗が増加し、電池の充放電は困難となる。
特許文献2には、負極電極内の負極活物質粒子に電子線を照射することで負極活物質を活性化し、また、電極に酸素空孔を生成することで大電流が取り出せる電極を製造しようとする技術について開示されている。
特開平8‐96795号公報 特許第4315126号公報
近年のデジタルカメラやノートパソコン等のポータブル機器の目覚ましい普及により、その電源として、非水電解質二次電池の一種であるリチウムイオン二次電池の需要が高まっている。
リチウムイオン二次電池は、リチウムイオンが微小なことからエネルギー密度が高く、また、非水系の電解質を用いるため高い電圧を得ることができるという特徴がある。そのため、リチウムイオン二次電池は、ノートパソコンなどの携帯型電子機器に用いられ、また、電気自転車、電気自動車などの次世代電気産業製品への応用に向けた研究・開発が進められている。さらに、ニッカド電池等の二次電池と比較してメモリー効果が小さいことから、継ぎ足し充電を行う携帯電話等の機器にも適している。
このようなリチウムイオン二次電池としては、角型や円筒型の金属缶に封入されるタイプのものと、フレキシブルなフィルムにパッケージされるラミネート型(積層型)のものとを挙げることができる。角型のリチウムイオン二次電池は、正極電極層、セパレーター層、負極電極層を扁平形状あるいは円筒状に巻いた巻回型となる。また、ラミネート型は、正極電極層と負極電極層を、セパレーター層を介して交互に積層した形状となる。
いずれのタイプのリチウムイオン二次電池も、正極及び負極電極層は、シート状の集電体(集電基材)上に、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な活物質と呼ばれる粒子を含む層(活物質層)が積層された積層体である。そして、正極電極層及び負極電極層には、それぞれの活物質における電位差を電流として取り出すための端子が設けられている。また、正極電極層と負極電極層の間には、リチウムイオンが透過可能なセパレーターが配置され、全体に有機電解液が封入されている。
さて、このようなリチウムイオン二次電池においては、有機電解液を使用するため、製造過程での異物の混入や電極自身の発熱によって、電池内部の熱が上昇して発火する、あるいは、漏液により発火するといった事故が多数報告されている。そのため、リチウムイオン二次電池の安全性の確保に関して、多くの研究・開発がなされている。
その中で、安全性確保に向けた一つの対策として有機電解液をリチウムイオン伝導性のポリマー電解質に代替する研究がなされている。また、ポリマー電解質は、有機電解液に比べて化学的に安定でかつ熱的安定性に優れている。
前述のとおり、通常の非水電解液リチウムイオン二次電池は、電池内部に有機電解液が封入されている。また、電極内部には微細の細孔が多数あり、その細孔の中は有機電解液で満たされている。通常のリチウムイオン二次電池は、その細孔内の電解液と活物質との間でリチウムイオンの移動が行われて、充放電を繰り返している。しかし、ポリマー型全固体リチウムイオン二次電池は、有機電解液を使用しないため、通常、電極の細孔内は、有機電解液の代わりに、ポリマー電解質で満たされており、ポリマー電解質と活物質との間でリチウムイオンの移動が行われている。また、活物質は、充放電反応前では、90%以上がポリマー電解質で被覆されており、リチウムイオンの移動には比較的有利な状況となっている。
しかしながら、リチウムイオン二次電池は、電池反応の間、活物質が膨張・収縮を繰り返しており、電極の体積は絶えず変化している。そして、ポリマー電解質を用いたポリマー型全固体リチウムイオン二次電池は、その体積変化において、90%以上被覆されていたポリマー電解質が脱離するようになる(特許文献1参照)。その結果、活物質とポリマー電解質との界面抵抗が増加し、電池の充放電は困難となる。
そこで、活物質とポリマー電解質との混合物に電子線を照射することで、材料界面の密着性の確保、ひいては界面抵抗の低下を図り、かつ、電子線の照射によって活物質材料を活性化させ、高寿命で、かつ、高エネルギー密度であるポリマー型全固体リチウムイオン二次電池の製造することを、本発明者らは考案した。
本発明の目的は、高寿命、高エネルギー密度で耐熱性に優れたポリマー型全固体リチウムイオン二次電池を提供することである。
本発明の一形態は、正極の活物質層、ポリマー電解質層、及び負極の活物質層がこの順に積層された全固体リチウムイオン二次電池を製造する全固体リチウムイオン二次電池の製造方法であって、活物質の粉体とポリマー電解質の粉体とを混合する第1工程と、この混合後の混合物に対して真空下で加速した電子線を気体雰囲気において、5kGy以上3000kGy以下のいずれかの値の照射線量で照射する第2工程と、この照射後の混合物を含む有機溶媒を集電体に塗布、乾燥して正極、負極の集電体にそれぞれ前記正極の活物質層及び前記負極の活物質層を形成する第3工程と、を備えていることを特徴とする全固体リチウムイオン二次電池の製造方法である。
この場合に、前記第1工程では、導電補助材と結着材とを前記混合体に分散させるようにしてもよい。
また、前記正極の活物質層の活物質がリチウム含有遷移金属酸化物であるようにしてもよい。
前記負極の活物質層の活物質がグラファイト系材料であるようにしてもよい。
前記結着材がフッ素系高分子材料であるようにしてもよい。
前記ポリマー電解質層は、エチレンオキシドを主鎖とし、側鎖に極性の官能基を有するポリマー及びリチウム塩とで構成されているようにしてもよい。
本発明によれば、活物質粒子とポリマー電解質との界面が電子線処理されて、高寿命、高エネルギー密度で耐熱性に優れたポリマー型全固体リチウムイオン二次電池を提供することができる。
本発明の一実施形態である全固体リチウムイオン二次電池の製造方法で使用する電子線照射装置の一構成例の説明図である。 本発明の一実施形態である全固体リチウムイオン二次電池の製造方法で対象とするポリマー型全固体リチウムイオン二次電池の一構成例の縦断面図である。 本発明の一実施例である全固体リチウムイオン二次電池の製造方法について説明する説明図である。 本発明の一実施例である全固体リチウムイオン二次電池の製造方法について説明する説明図である。 本発明の一実施例である全固体リチウムイオン二次電池の製造方法について説明する説明図である。
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
以下では、まず、本実施形態で対象とする全固体リチウムイオン二次電池の構造について説明し、次に、当該全固体リチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
<全固体リチウムイオン二次電池の構造>
本実施形態で対象とするのは、ポリマー型全固体リチウムイオン二次電池であり、金属缶に封入されるタイプのものと、フレキシブルなフィルムにパッケージされるラミネート型(積層型)のものとを挙げることができる。角型及び円筒型のリチウムイオン二次電池では、正極電極層、ポリマー電解質層、負極電極層を扁平形状あるいは円筒状に巻いた巻回型となる。また、ラミネート型は正極電極層と負極電極層とをポリマー電解質層を介して交互に積層した形状となる。
いずれのタイプの全固体型リチウムイオン二次電池も、正極及び負極電極層は、シート状の集電基材(集電体)上に、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な活物質と呼ばれる粒子を含む層(活物質層)が積層された積層体である。正極電極層及び負極電極層にはそれぞれの活物質における電位差を電流として取り出すための電極層の集電体に端子が設けられる。
図2は、本実施形態で対象とするポリマー型全固体リチウムイオン二次電池の一構成例の縦断面図である。このリチウムイオン二次電池の正極をなす正極電極層は、シート状の集電基材からなる集電体202上に、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な活物質と呼ばれる粒子を含む層(活物質層)201が積層されている。同様に、負極をなす負極電極層は、シート状の集電基材からなる集電体205上に、活物質の粒子を含む層(活物質層)204が積層されている。そして、活物質層201と活物質層204との間にはポリマー電界質層203が介装されている。また、集電体202と205の外側にはスペーサー206が介装され、このような積層体の周囲は外装材207で覆われている。
(電極層の構成)
活物質層201,204は、少なくとも活物質と、導電剤と、結着剤と、増粘剤を含み、当該活物質層201,204の嵩密度は0.9g/cm以上である。嵩密度が0.9g/cm以上である理由としては、嵩密度が0.9g/cm以下であると電極内の空隙率が大きすぎるが故に、電極をセル化して電池性能を測定する際に、内部抵抗が大きくなりすぎて、レート特性が悪い、放電容量の劣化が激しい、といった不具合を生じてしまうためである。以下、この積層体の構成について説明する。
(集電基材)
集電体202,205を構成する集電基材には、大電流を流すという観点から、導電性の物質が好ましい。その中でも、銅、ニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム等が挙げられ、さらにその中でも、コスト面で比較的に安価で、また、金属のイオン化傾向の観点から、正極集電基材にはアルミニウム、負極集電基材には銅が好ましい。
負極集電基材としては、銅の中でも圧延銅箔が好ましい。これは、圧延銅箔中の銅結晶が圧延方向に並んでいるため、これを用いた負極電極層は、応力を加えたときにも割れにくいため、積層体を形成する場合に成形性に富むといった利点があるからである。
そのため、本例においても圧延銅箔を使用する。しかし、圧延銅箔には、その製造方法から長さの制約もあるので、作製工程で長さに制約が無いといった利点からは電解銅箔の使用も好ましい。正極集電基材には、圧延銅箔と同様の理由によりに圧延アルミ箔が好ましい。これも、アルミ結晶が圧延方向に並んでいるため、これを用いた正極電極層は、応力を加えたときにも割れにくい。従って、積層体を形成する場合に成形性に富むといった利点があるからである。
(活物質)
活物層201,204に使用する活物質は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば使用可能である。詳しくは、正極活物質としては、LiMn、LiFePO、LiMnPO、LiCoO、LiMnO、LiMnO、Li2FeSiO等のリチウム含有金属酸化物、V、MoO等の遷移金属酸化物、TiS、非晶質MoS等の遷移金属硫化物が挙げられる。本例においては、スピネル系材料のLiMn、オリビン型構造のLiFePO、LiMnPO、α‐NaFeO型構造を持つLiCoO、LiNiO、LiNiaCobMncAld(0≦a,b,c,d≦1)が特に好ましい。
また、負極活物質としては、アモルファスカーボン、天然黒鉛、人造黒鉛、メゾカーボンマイクロビーズ(MCMB)、ハードカーボン等の炭素系材料、LiTi、SiO等の酸化物系材料、リチウム金属合金、リチウム金属等が挙げられる。
この中でも、人造黒鉛や天然黒鉛は、現在工業的に広く用いられ、コストが安価で扱いやすいといった利点から負極活物質に好ましい。本例においても人造黒鉛及び天然黒鉛を好ましく使用できる。
(結着剤)
前述の結着剤としては、後述する分散溶媒に対して化学的に安定な高分子が好ましい。例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PTFE)、芳香族ポリアミド等の樹脂系高分子、スチレン・ブタジエンラバー(SBR)、エチレン・プロピレンラバー等のゴム系高分子、ポリアクリル系樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系高分子等が挙げられる。
その中でも、正極電極層には、集電基材と正極活物質の密着性及び正極活物質間の密着性の向上という観点から、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系高分子が好ましい。
また、負極電極層にはポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系高分子やスチレン・ブタジエンラバー(SBR)、エチレン・プロピレンラバー等のゴム系高分子、芳香族ポリアミド等の樹脂系高分子、ポリアクリル系樹脂が特に好ましい。
(導電剤)
前述の導電剤には、電極材料(集電基材)の導電性を確保でき、かつ、充放電反応において化学反応を起こさない物質が好まれる。一般的には、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、グラファイト系導電補助材等の炭素系材料、金属繊維、導電性ポリマー、フッ化カーボン、金属粉末等が用いられる。この中でもアセチレンブラック、グラファイト系導電補助材が特に好ましい。
(ポリマー電解質)
使用するポリマー電解質は、ポリマーとリチウム塩の混合物からなる。その性質としては、リチウムイオン伝導性であり、かつ、耐熱性、化学的安定性に優れた材料が好ましい。
ポリマーとしては、リチウムイオン伝導性があり、かつ均一な薄膜を作製できるものが好ましく、主鎖がポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンイミン、ポリエピクロルヒリドン、ポリエチレンサクシネートなどのポリマーで構成され、側鎖に極性の官能基を持つポリマーが好ましく、特に好ましくは、そのリチウムイオン伝導度の高さからポリエチレンオキシドを主鎖とするものが好ましい。リチウム塩としては、リチウムイオンを乖離しやすい性質が好ましく、カチオンがリチウムイオンでアニオンが電気陰性度の高いハロゲン化物及びハロゲン化酸化物、ハロゲン化硫化物、ハロゲン化窒化物及びその混合体であることが好ましい。上記条件を満たすリチウム塩としては、LiN(SOCF、LiTFSi、LiBF、LiClOが好ましく、ポリマーとの相性の良さからLiTFSiが特に好ましい。
ポリマー電解質のイオン伝導度は、1×10−5S・cm−1以上であることが好ましく、1×10−4S・cm−1以上であることが最も好ましい。また、リチウムイオンの輸率に関しては、1に近いシングルイオン伝導体が好ましい。
<全固体リチウムイオン二次電池の製造方法>
次に、前述の全固体リチウムイオン二次電池の製造方法について説明する。
(製造雰囲気)
まず、全固体リチウムイオン二次電池の電極の製造について説明する。ポリマー型全固体リチウムイオン二次電池の電極の製造雰囲気としては、特に限定はされず、室温での製造が可能である。
(ポリマー電解質製造工程)
最初にポリマー電解質の製造について説明する。ポリマー電解質の製造工程では、ポリマーとリチウム塩とからポリマー電解質を製造する。ポリマーとしては、リチウムイオンがポリマー内を輸送できるような局所的に陰性な部分があるものであれば、特に制限はなく、ポリエチレンオキシド等が好ましく使用される。また、リチウム塩としては、リチウムイオンを乖離し、ポリマー内にリチウムイオンが吸蔵されるような塩であれば特に制限はなく、LiTFSi等が好ましく使用される。ポリマーとリチウム塩を有機溶媒に溶かし、室温で攪拌することでポリマー電解質を得る。使用する有機溶媒としては、ポリマーとリチウム塩が溶解するものであれば特に制限はなく、アセトニトリル等の溶媒が好ましく使用できる。また、攪拌時間はポリマー電解質が製造できれば特に制限はなく、好ましくは12時間以上である。また、ポリマーとリチウム塩の配合比は全重量に対して、リチウム塩が25重量部以上40重量部以下である条件が好ましい。
(混合工程)
次に、ポリマー電解質製造工程で得られたポリマー電解質と、活物質とを混合し、活物質‐ポリマー電解質の混合体を得る。混合時間としては、30分以上1時間未満が好ましい。活物質は、リチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば使用可能である。前記正極の活物質層201の活物質として、例えば、リチウム含有遷移金属酸化物を用いることができる。また、前記負極の活物質層204の活物質として、例えば、グラファイト系材料を用いることができる。詳細な例は前述のとおりである。
ポリマー電解質と、活物質との混合に使用する混合機としては、均一混合の出来る混合機が好ましい。具体的には、ビーズミル、ボールミル、逆円錐型自公転式混合機、プラネタリーミキサー、ディスパーサー、ホモジナイザー等が好ましく、特に、固体同士の混合では大量生産するといった観点から、ボールミルが好ましく、固体と液体の混合では、その均一性、大量生産の観点からプラネタリーミキサーが特に好ましい。ボールミル、プラネタリーミキサーの混合機を用い、高度に分散された電極を得ることができる。
(電子線照射工程)
次に、混合工程で得られた活物質‐ポリマー電解質の混合体に対して電子線を照射する。この電子線照射工程は、電子線が照射範囲に活物質‐ポリマー電解質の混合体が形成されていれば特に制限は無く、たとえば、長方形、正方形、円形などに加工してあることが均一に電子線を当てるといった観点から好ましい。
ここで、電子線の照射に用いる電子線照射装置の例について説明する。電子線照射装置は、スキャン方式、エリアビーム方式、自己シールド方式等が挙げられるが、エネルギー照射量等の汎用性の点からスキャン方式が特に好ましい。図1は、本実施形態に使用する電子線照射装置の一例を示す説明図である。この電子線照射装置は、真空チャンバー101と、その中に設置されたターミナル102を有しており、ターミナル102内には、フィラメント103とリペラー104とグリッド105とが設けられている。また、真空チャンバー101の外側にはビームコレクター106が設けられている。真空チャンバー101の外壁の一部は、電子線109を通過させて真空チャンバー101の外部へ飛び出させることに出来る材料から形成されている。その材料とビームコレクター106との間には、電子線109を照射すべき試料108を搬送するためのベルトコンベア107を備え、しかも内部を常温常圧の気体雰囲気に調整できるシールド管(図示せず)が設けられている。符号110は、真空チャンバー101との隔壁材料である。
このような電子線照射装置で、真空チャンバー101内を真空度10−3〜10−5Pa程度にまで減圧した後、フィラメント103から通常100kV〜300kVで加速した熱電子をビームコレクター106に向かって照射する。すると、電子線109の一部はシールド管内に突入する。一方、電子線を照射するべき試料108を、常温常圧の窒素ガスあるいはアルゴンガス雰囲気下で搬送する。すると、試料108は、電子線109で照射される。なお、活物質‐ポリマー電解質の混合体は表裏を電子線109で照射することが望ましい。
活物質‐ポリマー電解質に対する電子線の照射線量(E)は、少なすぎると必要な効果が得られないので、少なくとも1kGy以上、より好ましくは、試料108の材料の種類によるが、5kGy以上とすべきである。ただし、電子線の照射量が多すぎると、全固体型リチウムイオン二次電池の破壊が起こってしまうため、3000kGy以下とすることがより好ましい。
電子線の照射線量(E)は、
E=nk(I/v)
と表すことが出来る。
ここで、“n”は電子線の照射回数であり、“k”は電子線照射装置の固有定数である。“I”はフィラメント103とビームコレクター106との間に流れる電流値であり、“v”はベルトコンベア107の速度である。
そして、電子線照射装置による電子線の照射は、ある一定の範囲への電子線の照射であるため、材料同士が互いに密な状態になっていることが好ましい。より好ましくは、活物質‐ポリマー電解質の混合体が円形などに加工してあることである。その厚みは、電子線が満遍なく照射されることが重要であり、表裏で電子線を照射すると言った観点から1mm以下が好ましく、0.5mm以下がより好ましい。
(活物質層製造工程)
前述のように電子線が照射された活物質‐ポリマー電解質の混合体を得る。その後、この混合体、導電材、及び結着剤を有機溶媒中に混合し、インクを作製する。この混合には例えばプラネタリーミキサーを使用し、粉体の重量が全体に対して例えば50重量部以上、80重量部未満になるように混合する。有機溶媒は、ポリマー電解質を溶かさないものであれば特に制限はない。結着剤としては、例えばフッ素系高分子材料を用いることができる。
活物質層201,204の形成用の組成物に添加する導電剤は、活物質100重量部に対し、0重量部以上10重量部以下、好ましくは0重量部以上5重量部以下とする。
結着剤に関しては、活物質100重量部に対し、0重量部以上10重量部以下、好ましくは1重量部以上5重量部以下とする。これは、結着剤が上記の上限以上では、活物質の割合が減り、電池容量の低下を招いてしまうからであり、下限以下では、活物質同士及び活物質と導電補助材との密着性の劣化につながってしまうからである。
活物質層201,204の形成用の組成物における活物質の濃度は、40重量部以上、80重量部以下が好ましく、さらに好ましい条件としては50重量%以上、79重量部以下である。
ポリマー電解質は、活物質100重量部に対して、20重量部以上50重量部以下が好ましく、特に好ましくは20重量部位上40重量部以下である。
(塗工工程)
前述のとおり製造したインクを集電体202,205に塗工し、乾燥し、電極を製造する。この塗工に使用する装置は、電極を製造できれば特に制限はなく、アプリケーター、バーコーター等の装置で塗工できる。正極の活物質層201の単位面積あたりの電極の重量(目付け量)は、30g/m以上300g/m以下が好ましい。また、負極の活物質層204の目付け量は、正極電極の目付け量から算出される実容量の1.0倍以上1.2倍以下になる目付け量が好ましい。
また、ロール・トゥ・ロール方式により塗工と乾燥を連続に行う場合には、一般的なウェット材料の塗工方法が採用され、使用するインクの粘度等の物性に合わせて塗工が可能である。例えば、グラビアコート、マイクログラビアコート、ダイコート、デップコート、スリットコート、コンマコート、リップコート、ダイレクトコート法が挙げられる。一般的には、活物質塗膜の厚みが0.01mm以上1mm以下になることが好ましく、さらに好ましくは0.03mm以上0.2mm以下になることが好ましい。
(乾燥工程)
前述のようにインクを塗工した集電体202,205を乾燥する。この乾燥工程は、活物質層201,204に有機溶剤が残留しない状態にできれば、特に制限はなく、例えば、小型乾燥オーブンなどでの温風乾燥、熱風乾燥、真空乾燥、遠赤外乾燥、恒温高湿乾燥が好ましい。これら乾燥方法は、1種類を単独で行ってもよく、2種類以上を組み合わせて行っても良い。
熱風乾燥においては、風量、風あたり角度、吹き出し口からの距離などが乾燥効率に影響するため、これらの条件を適宜選択する。
さらに、ロール・トゥ・ロール方式により塗工と乾燥を連続に行う場合には、ロールサポート、フローティングなどにより乾燥を行ってもよく、これらを組み合わせても良い。
乾燥工程後の活物質塗膜に占める残留液体はできるだけ少ないほうがよく、1質量%以下、さらに好ましい条件としては、0.3重量%以下である。
(電極加圧工程)
次に、乾燥工程を経た活物質層201,204をプレスする。このプレスには、金属ロールプレス法、ゴムロールプレス法、平板プレス法が挙げられる。この中でも成形性の観点から、金属ロールプレス機が特に好ましい。金属ロールプレス機の圧力としては、1ton/cm以上100ton/cm以下とするのがそれぞれの層の密着性及びその後の二次電池の成形性の観点から好ましい。また、金属ロールプレスは、加熱出来る装置でもよく、温度としては活物質層の温度で、25℃以上170℃以下が好ましい。上限温度以上になると結着材の融解が起こってしまうため好ましくない。
プレス後の活物質層201,204の密度は、正極電極である活物質層201の場合は1.0g/cm以上5.0g/cm以下の範囲であることが好ましく、負極電極である活物質層204の場合は1.0g/cm以上3.5g/cm以下であることが好ましい。この範囲以下であると、結着剤が集電基材付近にほとんど存在できないため、活物質層201,204と集電基材202,205との密着不良の原因となってしまう、また、空隙が多数存在するため材料同士が離れてしまうため、局所的な抵抗が増えてしまう。
(積層体作製工程)
次に、電極加圧工程を経た正極、負極の電極とポリマー電解質層203とを積層する。この積層の方法には、プレスでの圧着が好適であり、金属ロールプレス法、ゴムロールプレス法、平板プレス法が挙げられる。この中でも成形性の観点から、平板プレス機が特に好ましい。平板プレス機の圧力としては、0.5ton/cm以上1ton/cm以下がそれぞれの層の密着性及びその後の二次電池の成形性の観点から好ましい。また、平板プレスは熱圧着出来る装置が好ましく、温度としては平板の温度で、25℃以上170℃以下が好ましい。上限温度以上になると結着材の融解が起こってしまうため好ましくない。
(電池封入工程)
積層体作製工程により、正極、負極の電極とポリマー電解質層203とを積層した全固体型リチウムイオン二次電池が得られる。この得られた全固体型リチウムイオン二次電池の封入のための材料(外装材207の材料)は、水分透過の無い材料であれば特に制限はなく、ラミネートフィルム、角型、円筒型、コイン型の封入材が好ましい。また、成型時には、外装材207とポリマー型全固体リチウムイオン二次電池との間に絶縁性のスペーサー206を置くことが、好ましく、材料としてはポリマー型全固体リチウムイオン二次電池に接触して変性しないものであれば特に制限はない。また、大きさとしては、ポリマー型全固体リチウムイオン二次電池が動かないのであれば特に制限はない。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
<実施例製品の製造方法>
以下のような方法により、本実施例となるポリマー型全固体リチウムイオン二次電池を製造した。
(正極電極形成用組成物の調整)
まず、正極電極を製造するために、その活物質、導電剤、結着剤、ポリマー電解質は以下のものを使用した。
結着剤:PVdF(ポリフッ化ビニリデン)(クレハバッテリーマテリアルズジャパン製 #7200)
導電剤:デンカブラック(電気化学工業製 HS100)
正極の活物質:マンガン酸リチウム、コバルト酸リチウム、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O、LiNi0.95Al0.0、LiFePO
ポリマー電解質:ポリエチレンオキシド‐LiTFSi(3:1(重量比))
集電体202,205:アルミ箔 (日本製箔製 厚さ15μm)
(負極電極形成用組成物の調整)
負極電極を製造するために、その活物質、導電剤、結着剤、ポリマー電解質には以下のものを使用した。
結着剤:PVdF(ポリフッ化ビニリデン)(クレハバッテリーマテリアルズジャパン製 #7200)
導電剤:人造黒鉛(TIMCAL製 SFG‐6)
負極の活物質:天然黒鉛(日立化成製 SMG)
ポリマー電解質:ポリエチレンオキシド‐LiTFSi(3:1(重量比))
集電体:銅箔 (三井金属製 厚さ12μm)
(ポリマー電解質の製造)
ポリマー電解質は、ポリエチレンオキサイドとLiTFSiとをアセトニトリル中に投入し、マグネチックスターラーで12時間攪拌した、その後、ガラス板上に塗工し、室温で3時間放置した後、120℃で12時間減圧乾燥し、ガラス板から剥離し、ポリマー電解質を得た。
(活物質‐ポリマー電解質混合体の製造)
活物質とポリマー電解質とを、遊星ボールミルを使用し、1000rpmの回転数で、1時間混合し、均一な混合体を得た。
(電子線照射工程)
得られた上記混合体の両面に対し、電子線照射装置を用いて、図3に示す条件で電子線を照射して活物質を活性化するとともに、ポリマー電解質と活物質の密着が良好な混合体を得た。
なお、電子線の侵入深さは、表面から0.5mmである。本実施例においては、混合体の厚さ0.04mmであり、両面に照射しているので、ほぼ全域に電子線が侵入したものと考えられる。また、照射量が3000kGy以上の電子線を照射したサンプルに関しては、混合体が変色し、材料が変質しているため不適合と判断した。
(正極電極の製造)
電子線が照射された正極の活物質‐ポリマー電解質の混合体と、導電補助材と結着剤を有機溶媒中でプラネタリーミキサーを使用し、全体の固形分が62重量部になるように調整し、塗工、乾燥した。その後、80ton/cmの圧力で金属ロールプレスにて成型し、正極電極を得た。正極電極は目付け量200g/mで、電極面積を5cm×7cmで規定した。
(負極電極の製造)
電子線が照射された負極活物質‐ポリマー電解質の混合体と、導電補助材と結着剤を有機溶媒中でプラネタリーミキサーを使用し、全体の固形分が55重量部になるように調整し、塗工、乾燥した。その後、5ton/cmの圧力で金属ロールプレスにて成型し、負極電極を得た。負極電極の目付け量は、正極電極の実容量の1.1倍に目付け、電極面積を5.5cm×7.7cmで規定した。
(積層体の製造)
上記で得られた正極電極、負極電極、ポリマー電解質を加熱型平板プレス機で熱圧着することにより、積層体を得た。圧力は0.5ton/cmで加熱温度は60℃で行った。
(電池封入工程)
積層体として得られたポリマー型全固体リチウムイオン二次電池を、ラミネートフィルムで封入した。封入前に正極電極、負極電極にタブを取り付けた。また、封入後にポリマー型全固体リチウムイオン二次電池、ラミネートフィルム間をポリプロピレン製のスペーサーを設置することで、全固体型リチウムイオン二次電池を固定した。また、タブはラミネートフィルムから飛び出すように形成し、タブとラミネートフィルム間を超音波溶接により封止した。
<比較例>
次に、前記の実施例製品に対する比較例となるポリマー型全固体リチウムイオン二次電池を製造した。
この比較例の全固体リチウムイオン二次電池の製造方法は、「電子線照射工程」を行わないこと以外は前述の実施例の場合と同様である。よって、詳細な説明は省略する。
<評価>
前記のように製造した実施例と比較例のポリマー型全固体リチウムイオン二次電池について以下のように比較して評価した。
(充放電特性)
実施例及び比較例で得られたサンプルの電池特性は以下のように評価した。得られたサンプルに充放電装置(北斗電工(株)製)をセットし、電池特性の評価を行った。
作製したポリマー型全固体リチウムイオン二次電池を、定電流(0.2C)測定にて充電した後、1C放電を実施して、2000サイクルまで測定し、放電容量維持率を測定した。なお、放電容量維持率は、“2000サイクル後の放電容量/1サイクル後の放電容量×100(%)”と規定した。すべての結果は、5個の電池の測定結果の平均値である。
その結果を図4、図5に示す。図4が実施例、図5が比較例の結果である。この結果、実施例の電子線照射を行ったポリマー型全固体リチウムイオン二次電池は、すべて2000サイクル後も放電容量維持率が70%を超えている。しかし、比較例の電子線照射を行っていない電極は放電容量維持率が軒並み30%を割り込んでいる。これは、電子線の照射によって、活物質とポリマー電解質界面の密着性が向上したこと、また、活物質表面が活性化され、酸素空孔が多数出来たことによって、電極としての電気抵抗が減少したためであると考えられる。
(抵抗測定)
抵抗測定には、1280Z型(ソーラトロン製)の交流インピーダンス装置を用い、得られたナイキストプロットからフィッティングを行い正極電極、負極電極の抵抗値を検出した。測定した全固体型リチウムイオン二次電池は充放電測定で2000サイクル後の正極電極である。すべての結果は、5個の電池の測定結果の平均値である。図4が実施例、図5が比較例の結果である。ここから、実施例の正極電極及び負極電極の抵抗値が比較例の電極に比べて1桁ほど低く、充放電反応のしやすさが見て取れる。
(ポリマー電解質の被覆率)
充放電後の活物質に対するポリマー電解質の被覆率を調査するために、充放電後の電極のSEM観察及びラマン分光測定での元素マッピングを行った。電極はジエチルカーボネートで充放電後の電極を洗浄し、60℃で12時間真空乾燥を行った。
SEM測定の結果、電子線を照射した実施例のものに関しては活物質の半分以上がポリマー電解質で被覆されていて、活物質同士が面で接している状態であった。一方、電子線を照射していない比較例のものに関しては、ポリマー電解質が断片的に接していて、そこで活物質が線で接しているような状態であった。
また、正極活物質、負極活物質の表面のラマン分光測定の元素マッピングを行った。図4が実施例、図5が比較例の結果である。SEM観察と同様で、電子線を照射している実施例のものは活物質の表面に対して、60%以上ポリマー電解質が被覆されており、電子線を照射していない比較例のものに関しては、被覆率が15%以下といった結果であった。ここからも、電子線を照射することにより、活物質とポリマー電解質の密着性が優れていると言える。
以上の結果から明らかなように、電子線を活物質‐ポリマー電解質の混合体に照射することで、活物質とポリマー電解質との界面の密着性を向上させることができる。すなわち、界面抵抗の抵抗を低減させ、よりリチウムイオンが反応しやすい電極を作製することにつながる。また、電子線照射により、活物質が活性化されることも考えられる。これにより、高寿命、高エネルギー密度で耐熱性に優れたポリマー型全固体リチウムイオン二次電池の作製が可能となった。
201 (正極の)活物質層
202 (正極の)集電体
203 ポリマー電界質層
204 (負極の)活物質層
205 (負極の)集電体

Claims (6)

  1. 正極の活物質層、ポリマー電解質層、及び負極の活物質層がこの順に積層された全固体リチウムイオン二次電池を製造する全固体リチウムイオン二次電池の製造方法であって、
    活物質の粉体とポリマー電解質の粉体とを混合する第1工程と、
    この混合後の混合物に対して真空下で加速した電子線を気体雰囲気において、5kGy以上3000kGy以下のいずれかの値の照射線量で照射する第2工程と、
    この照射後の混合物を含む有機溶媒を集電体に塗布、乾燥して正極、負極の集電体にそれぞれ前記正極の活物質層及び前記負極の活物質層を形成する第3工程と、
    を備えていることを特徴とする全固体リチウムイオン二次電池の製造方法。
  2. 前記第1工程では、導電補助材と結着材とを前記混合体に分散させることを特徴とする請求項1に記載の全固体リチウムイオン二次電池の製造方法。
  3. 前記正極の活物質層の活物質がリチウム含有遷移金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の全固体リチウムイオン二次電池の製造方法。
  4. 前記負極の活物質層の活物質がグラファイト系材料であることを特徴とする請求項1に記載の全固体リチウムイオン二次電池の製造方法。
  5. 前記結着材がフッ素系高分子材料であることを特徴とする請求項2に記載の全固体リチウムイオン二次電池の製造方法。
  6. 前記ポリマー電解質層は、エチレンオキシドを主鎖とし、側鎖に極性の官能基を有するポリマー及びリチウム塩とで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の全固体リチウムイオン二次電池の製造方法。
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