JP2013200348A - 液体現像剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】着色粒子等を被記録媒体に定着させる際の熱エネルギーや光エネルギーの消費量を低減しつつ、着色粒子等を被記録媒体に良好に定着させることができる液体現像剤を提供すること。
【解決手段】キャリア液と、有機高分子化合物と、着色粒子とを含み、キャリア液は、炭素数17〜23である炭化水素Aを25〜45質量%含み、炭素数31〜35である炭化水素Bを13〜24質量%含み、有機高分子化合物は、少なくともスチレン系共重合体を含み、キャリア液に溶解している、液体現像剤。
【選択図】なし
【解決手段】キャリア液と、有機高分子化合物と、着色粒子とを含み、キャリア液は、炭素数17〜23である炭化水素Aを25〜45質量%含み、炭素数31〜35である炭化水素Bを13〜24質量%含み、有機高分子化合物は、少なくともスチレン系共重合体を含み、キャリア液に溶解している、液体現像剤。
【選択図】なし
Description
本発明は、電子写真方式における湿式現像法で用いられる液体現像剤に関する。
一般に、帯電した着色粒子で静電潜像を顕像化する電子写真方式は、現像剤の形態により、乾式現像法と湿式現像法とに大別される。そのうち、湿式現像法では、電気絶縁性のキャリア液中に着色粒子を分散させた液体現像剤が用いられる。液体現像剤中で帯電した着色粒子は、電気泳動の原理により現像ローラー表面から感光体ドラム表面に移動し、感光体ドラム表面の静電潜像を顕像化する。得られた画像は感光体ドラムから記録媒体に転写される。液体現像剤は、着色粒子が大気中に飛散する可能性がほとんどないため、例えば平均粒子径がサブミクロンサイズの微細な着色粒子が使用でき、高解像度で階調性に優れた高画質な画像が得られる。
湿式現像法では、着色粒子により形成された画像を被記録媒体に定着させる方式として、熱定着方式と光定着方式とが知られている。熱定着方式は、例えば特許文献1に記載されるように、着色粒子が顔料を結着樹脂に分散させたトナーである場合に、結着樹脂を熱で溶融させることによりトナーを被記録媒体に定着させる方式である。光定着方式は、例えば特許文献2に記載されるように、着色粒子が顔料を結着樹脂に分散させたトナーである場合に、結着樹脂として光反応性官能基を有する結着樹脂を用い、結着樹脂を光で重合させることによりトナーを記録媒体に定着させる方式である。
しかし、特許文献1や特許文献2に記載される、熱定着方式や光定着方式では、着色粒子を被記録媒体に定着させるために、多量の熱エネルギーや光エネルギーが必要となる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、着色粒子を被記録媒体に定着させる際の熱エネルギーや光エネルギーの消費量を低減しつつ、着色粒子を被記録媒体に良好に定着させることができる液体現像剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、キャリア液と、有機高分子化合物と、着色粒子とを含み、キャリア液は、炭素数17〜23である炭化水素Aを25〜45質量%含み、炭素数31〜35である炭化水素Bを13〜24質量%含み、有機高分子化合物は、少なくともスチレン系共重合体を含み、キャリア液に溶解している、液体現像剤により、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のものを提供する。
本発明は、キャリア液と、有機高分子化合物と、着色粒子とを含み、
前記キャリア液は、炭素数17〜23である炭化水素Aを25〜45質量%含み、炭素数31〜35である炭化水素Bを13〜24質量%含み、
前記有機高分子化合物は、少なくともスチレン系共重合体を含み、前記キャリア液に溶解している、液体現像剤に関する。
前記キャリア液は、炭素数17〜23である炭化水素Aを25〜45質量%含み、炭素数31〜35である炭化水素Bを13〜24質量%含み、
前記有機高分子化合物は、少なくともスチレン系共重合体を含み、前記キャリア液に溶解している、液体現像剤に関する。
本発明によれば、着色粒子を被記録媒体に定着させる際の熱エネルギーや光エネルギーの消費量を低減しつつ、着色粒子を被記録媒体に良好に定着させることができる液体現像剤を提供できる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。
本発明の液体現像剤は、キャリア液と、有機高分子化合物と、着色粒子とを含み、キャリア液は、炭素数17〜23である炭化水素Aを25〜45質量%含み、炭素数31〜35である炭化水素Bを13〜24質量%含み、有機高分子化合物は、少なくともスチレン系共重合体を含み、キャリア液に溶解している。また、本発明の液体現像剤は、所望により、液体現像剤中の着色粒子の分散を促進し安定化させる目的で、分散安定剤を含んでいてもよい。
本発明の液体現像剤は、キャリア液に溶解した状態の有機高分子化合物を含み、キャリア液の被記録媒体への浸透や乾燥に伴って、キャリア液中の有機高分子化合物の濃度が高まる。キャリア液中の有機高分子化合物の濃度が飽和溶解量を超えることにより、被記録媒体表面の着色粒子等の上に、有機高分子化合物の皮膜が形成され、着色粒子等を被記録媒体へ定着させることができる。
また、本発明では、温度変化や、液体現像剤の製造条件のバラツキ等によって、液体現像剤に、不可避的に、キャリア液に溶解していない有機高分子化合物が含まれる場合がある。しかし、本発明の目的を阻害しない範囲で、このような液体現像剤中の、キャリア液に溶解していない有機高分子化合物の不可避的な含有は許容される。液体現像剤中での、キャリア液に溶解していない有機高分子化合物の不可避的な含有とは、具体的には、キャリア液に溶解していない有機高分子化合物の量が、有機高分子化合物全体の質量に対して10質量%以下、より好ましくは5質量%以下であることをいう。
以下、本発明の液体現像剤に関して、キャリア液、有機高分子化合物、着色粒子、クリアトナー、分散安定剤、液体現像剤の調製方法、及び液体現像剤を用いる画像形成方法について順に説明する。
〔キャリア液〕
本発明の液体現像剤に用いられるキャリア液は、炭素数17〜23である炭化水素Aを25〜45質量%含み、炭素数31〜35である炭化水素Bを13〜24質量%含む。キャリア液は、液体キャリアの役割を果たし、一般に電気絶縁性の液体が使用され、得られる液体現像剤の電気絶縁性を高めることを目的として用いられる。
本発明の液体現像剤に用いられるキャリア液は、炭素数17〜23である炭化水素Aを25〜45質量%含み、炭素数31〜35である炭化水素Bを13〜24質量%含む。キャリア液は、液体キャリアの役割を果たし、一般に電気絶縁性の液体が使用され、得られる液体現像剤の電気絶縁性を高めることを目的として用いられる。
キャリア液は炭化水素のみを含むのが好ましいが、本発明の目的を阻害しない範囲で、炭化水素以外の成分を含んでいてもよい。キャリア液における炭化水素の含有量は、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%が特に好ましい。キャリア液が炭化水素以外の他の成分を含む場合、当該他の成分は、従来から液体現像剤用のキャリア液として使用されている成分から適宜選択される。当該他の成分は、1種であっても、2種以上を組み合わせたものであってもよい。
後述する有機高分子化合物は、炭素数17〜23である炭化水素に対する溶解性が高い。また、炭化水素Aは粘度が低く、被記録媒体中に速やかに浸透しやすい。一方、有機高分子化合物は、炭素数31〜35である炭化水素Bに対する溶解性が低い。また、炭化水素Bは炭化水素Aに比べて粘度が高く被記録媒体中への浸透が遅い。
本発明の液体現像剤は、このような性質の炭化水素A及び炭化水素Bを、炭化水素Aが25〜45質量%であり、炭化水素Bが13〜24質量%であるように含むキャリア液を用いている。このようなキャリア液は、紙等の被記録媒体に対する適度な浸透性を有する。また、本発明で用いるキャリア液は、有機高分子化合物の良好な溶解性と、画像形成時の被記録媒体上の着色粒子の表面への速やかな有機高分子皮膜の形成とを両立できる、有機高分子化合物の適度な溶解性を備える。このため、本発明の液体現像剤を用いて画像を形成する場合、被記録媒体表面の着色粒子上に速やかに有機高分子化合物からなる皮膜を形成することができる。よって、本発明の液体現像液によれば、着色粒子等を被記録媒体に定着させる際の熱エネルギーや光エネルギーの消費量を低減しつつ、着色粒子等を被記録媒体に良好に定着させることができる。
キャリア液に含まれる炭化水素は、炭化水素Aと、炭化水素Bとを所定量含む限り特に限定されない。キャリア液に含まれる炭化水素の好適な例としては、n−パラフィン系炭化水素、iso−パラフィン系炭化水素、及びこれらの混合物等の常温で液体の脂肪族炭化水素が挙げられる。
キャリア液に含まれる炭化水素としては、入手が容易であることや、絶縁性に優れることから流動パラフィンが好ましい。
キャリア液の調製方法は特に限定されない。キャリア液の好適な調製方法の例としては、例えば、異なる炭素数分布を有する複数の流動パラフィンを、混合後の炭素数分布を考慮した比率で混合する方法が挙げられる。種々の炭素数分布を有する流動パラフィンが市販されており、例えば、平均炭素数17〜23の流動パラフィンAと、平均炭素数31〜35の流動パラフィンBとを混合することにより、所定の炭素数分布を有するキャリア液を調製することができる。前述の流動パラフィンAと流動パラフィンBとの混合比は、流動パラフィンA及び流動パラフィンBそれぞれの炭素数分布をガスクロマトグラフによって測定して事前に求めることにより決定することができる。
市販の流動パラフィンA(平均炭素数17〜23)としては、例えば、株式会社MORESCO製の流動パラフィンである、「モレスコホワイト(登録商標)P−40」、「モレスコホワイト(登録商標)P−55」、及び「モレスコホワイト(登録商標)P−60」や、三光化学工業株式会社製の流動パラフィンである、「44−S」、及び「55−S」が挙げられる。また、市販の流動パラフィンB(平均炭素数31〜35)としては、例えば、「モレスコホワイト(登録商標)P−350P」が挙げられる。なお、流動パラフィンAである「モレスコホワイト(登録商標)P−40」の炭素数分布を図3に示し、流動パラフィンAである「モレスコホワイト(登録商標)P−55」の炭素数分布を図4に示し、流動パラフィンBである「モレスコホワイト(登録商標)P−350P」の炭素数分布を図7に示す。
以上説明したように、流動パラフィンA、及び流動パラフィンBを混合してキャリア液を調製する場合、流動パラフィンA、及び流動パラフィンBは、それぞれ、単独の流動パラフィンであってもよく、2種以上の流動パラフィンが混合されたものであってもよい。
また、炭素数17〜23の炭化水素や、炭素数31〜35の炭化水素の精製品を入手可能である場合、このような炭化水素を、キャリア液に加えることにより、炭化水素Aや、炭化水素Bの含有量を調整することができる。
〔有機高分子化合物〕
本発明の液体現像剤は、有機高分子化合物を含む。液体現像剤がキャリア液に溶解した状態の有機高分子化合物を含む場合、キャリア液の被記録媒体への浸透や乾燥に伴って、被記録媒体表面で、キャリア液中の有機高分子化合物の濃度が高くなる。そして、キャリア液中の有機高分子化合物の濃度が飽和溶解量を超えることにより、被記録媒体表面の着色粒子上に、有機高分子化合物の皮膜が形成され、着色粒子の被記録媒体への定着が進行する。
本発明の液体現像剤は、有機高分子化合物を含む。液体現像剤がキャリア液に溶解した状態の有機高分子化合物を含む場合、キャリア液の被記録媒体への浸透や乾燥に伴って、被記録媒体表面で、キャリア液中の有機高分子化合物の濃度が高くなる。そして、キャリア液中の有機高分子化合物の濃度が飽和溶解量を超えることにより、被記録媒体表面の着色粒子上に、有機高分子化合物の皮膜が形成され、着色粒子の被記録媒体への定着が進行する。
液体現像剤中の有機高分子化合物の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。液体現像剤中の有機高分子化合物の含有量は、典型的には、1〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましく、4〜7質量%が特に好ましい。有機高分子化合物の含有量が過少であると、被記録媒体に留まる有機高分子化合物の被膜の量が少なくなり過ぎ、着色粒子上に有機高分子化合物が造膜しにくくなり、定着性が損なわれる場合がある。また、有機高分子化合物の含有量が過多である場合、被記録媒体の表面に留まる有機高分子化合物の皮膜量の増加により、被膜が乾燥しにくくなる。このため、かかる場合には、被膜の粘着性(タック性)が過度に大きくなり、画像の耐擦過性が著しく低下する場合がある。
また、有機高分子化合物の分子量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、重量平均分子量として、40,000〜150,000であるのが好ましく、60,000〜120,000であるのがより好ましい。かかる範囲の分子量の有機高分子化合物を用いることにより、着色粒子の被記録媒体への定着をより良好に行うことができる。有機高分子化合物の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定することができる。
有機高分子化合物には、キャリア液に対する溶解性が優れることや、定着時に加熱等によりエネルギーを与えることなく画像を形成する場合でも、良好に定着された画像が得られることから、スチレン系共重合体が含まれる。
スチレン系共重合体は、スチレン系モノマー及びスチレン系モノマーと共重合可能な他の単量体との共重合体である限り特に限定されず、従来公知のスチレン系共重合体から適宜選択して使用することができる。
スチレン系モノマーの具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン等が挙げられる。
スチレン系モノマーと共重合させることができる他の単量体としては、例えば脂肪族共役ジエン化合物、不飽和カルボン酸エステル化合物、シアン化ビニル化合物等を挙げることができる。脂肪族共役ジエン化合物としては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等;上記不飽和カルボン酸エステル化合物としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等;上記シアン化ビニル化合物としては、例えば(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等を挙げることができる。
スチレン系共重合体の具体例としては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等を挙げることができる。これらの共重合体はランダム共重合体でもブロック共重合体であってもよく、ブロック共重合体である場合には、A−Bタイプ、A−B−Aタイプ、マルチブロックタイプ等の何れであってもよい。
上記の中でも、スチレン系共重合体が、スチレン−ブタジエン共重合体であるのが好ましい。スチレン−ブタジエン共重合体中に含有されるスチレンの含有量は、5〜50質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。スチレン含有量が過少であると、スチレン系共重合体の被膜のガラス転移温度が低くなりすぎ、着色粒子を被記録媒体に定着させる際にスチレン系共重合体が着色粒子上に被膜を形成しにくい場合がある。スチレン含有量が過多であると、スチレン系共重合体の被膜の軟化点が高くなりすぎるために、スチレン系共重合体被膜による着色粒子の被記録媒体への定着性、すなわち画像の定着性が低下する場合がある。
スチレン系共重合体は、市販品、及び合成品の何れも使用できる。スチレン系共重合体の市販品としては、スチレン−ブタジエン共重合体については、旭化成ケミカルズ株式会社製の「アサプレン(登録商標)」、及び「タフプレン(登録商標)」、並びにJSR株式会社製の「ダイナロン(登録商標)」等が挙げられる。スチレン−エチレン共重合体については、ダウ・ケミカル社製の「インデックス」等が挙げられる。これらのスチレン系共重合体は2種以上を組み合わせて使用できる。
有機高分子化合物中のスチレン系共重合体の含有量は、有機高分子化合物中、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましく、100質量%が特に好ましい。有機高分子化合物がスチレン系共重合体の他の高分子化合物を含有する場合、当該他の高分子化合物の種類は、キャリア液に溶解可能なものであれば特に限定されない。スチレン系共重合体の他の高分子化合物は、2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔着色粒子〕
本発明の液体現像剤は、着色粒子を含む。着色粒子としては、着色剤そのもの、又は着色剤と後述の結着樹脂とを含むトナー粒子を用いることができる。また、トナー粒子を着色粒子として用いる場合、着色粒子は、着色粒子の帯電レベルを向上させる目的等で、電荷制御剤を含んでいてもよい。液体現像剤中の着色粒子の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、液体現像剤の全質量に対して、3〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。液体現像剤に含有させる着色粒子の平均粒子径は、0.1〜1.0μmが好ましく、0.2〜0.6μmがより好ましい。以下、着色剤と、トナー粒子とについて順に説明する。
本発明の液体現像剤は、着色粒子を含む。着色粒子としては、着色剤そのもの、又は着色剤と後述の結着樹脂とを含むトナー粒子を用いることができる。また、トナー粒子を着色粒子として用いる場合、着色粒子は、着色粒子の帯電レベルを向上させる目的等で、電荷制御剤を含んでいてもよい。液体現像剤中の着色粒子の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、液体現像剤の全質量に対して、3〜30質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。液体現像剤に含有させる着色粒子の平均粒子径は、0.1〜1.0μmが好ましく、0.2〜0.6μmがより好ましい。以下、着色剤と、トナー粒子とについて順に説明する。
[着色剤]
着色粒子として用いられる着色剤は、公知の顔料や染料を用いることができる。着色粒子に用いられる好適な着色剤の具体例としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等の黒色顔料;黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等の緑色顔料;亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等の白色顔料;バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等の体質顔料が挙げられる。これらの着色剤は、所望の色相に調整する目的等で2種以上を組み合わせて用いることもできる。
着色粒子として用いられる着色剤は、公知の顔料や染料を用いることができる。着色粒子に用いられる好適な着色剤の具体例としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック等の黒色顔料;黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ等の黄色顔料;赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGK等の橙色顔料;ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B等の赤色顔料;マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等の紫色顔料;紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC等の青色顔料;クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等の緑色顔料;亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等の白色顔料;バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等の体質顔料が挙げられる。これらの着色剤は、所望の色相に調整する目的等で2種以上を組み合わせて用いることもできる。
[トナー粒子]
着色粒子として使用されるトナー粒子は、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含み、必要に応じ、電荷制御剤を含む。以下、トナー粒子に関して、結着樹脂、着色剤、電荷制御剤、及びトナー粒子の製造方法について順に説明する。
着色粒子として使用されるトナー粒子は、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含み、必要に応じ、電荷制御剤を含む。以下、トナー粒子に関して、結着樹脂、着色剤、電荷制御剤、及びトナー粒子の製造方法について順に説明する。
(結着樹脂)
トナー粒子に含まれる結着樹脂は、キャリア液に溶解しないか、極僅かしか溶解しないものであって、液体現像剤中で、結着樹脂中に着色剤が分散された状態を保てるものであれば特に限定されない。かかる結着樹脂は、従来から使用されている液体現像剤に含まれるトナー粒子に用いられている結着樹脂から適宜選択して使用することができる。
トナー粒子に含まれる結着樹脂は、キャリア液に溶解しないか、極僅かしか溶解しないものであって、液体現像剤中で、結着樹脂中に着色剤が分散された状態を保てるものであれば特に限定されない。かかる結着樹脂は、従来から使用されている液体現像剤に含まれるトナー粒子に用いられている結着樹脂から適宜選択して使用することができる。
好適な結着樹脂の具体例としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系共重合体、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、N−ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。なお、ポリエチレン系樹脂、及びポリプロピレン系樹脂は、分子量が低すぎると、キャリア液の種類によってはキャリア液に溶解しやすい場合がある。このため、ポリエチレン系樹脂、及びポリプロピレン系樹脂を結着樹脂として使用する場合、液体現像剤を調製する前に、結着樹脂のキャリア液に対する溶解性を確認する必要がある。
(着色剤)
トナー粒子に含まれる着色剤は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。好適な着色剤の具体例は、着色剤を単独で着色粒子として使用する場合に用いる着色剤と同様である。
トナー粒子に含まれる着色剤は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。好適な着色剤の具体例は、着色剤を単独で着色粒子として使用する場合に用いる着色剤と同様である。
トナー粒子を着色粒子として用いる場合、着色剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、具体的には、結着樹脂100質量部に対して、10〜400質量部が好ましく、40〜150質量部がより好ましい。
(電荷制御剤)
また、トナー粒子を着色粒子として用いる場合、着色粒子の帯電レベルを向上させる目的等で、着色粒子に電荷制御剤を含有させることができる。着色粒子を正帯電させて現像を行う場合、正帯電性の電荷制御剤が使用され、着色粒子を負帯電させて現像を行う場合、負帯電性の電荷制御剤が使用される。
また、トナー粒子を着色粒子として用いる場合、着色粒子の帯電レベルを向上させる目的等で、着色粒子に電荷制御剤を含有させることができる。着色粒子を正帯電させて現像を行う場合、正帯電性の電荷制御剤が使用され、着色粒子を負帯電させて現像を行う場合、負帯電性の電荷制御剤が使用される。
電荷制御剤の種類は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来より使用されている電荷制御剤から適宜選択できる。正帯電性の電荷制御剤の具体例としては、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等のアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリ−ンBH/C、アジンディ−プブラックEW、及びアジンディーブラック3RL等のアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体等のニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZ等のニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテン酸又は高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;ベンジルメチルヘキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩が挙げられる。これらの正帯電性の電荷制御剤は、2種以上を組み合わせて使用できる。
4級アンモニウム塩、カルボン酸塩、又はカルボキシル基を官能基として有する樹脂も正帯電性の電荷制御剤として使用できる。より具体的には、4級アンモニウム塩を有するスチレン系樹脂、4級アンモニウム塩を有するアクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、4級アンモニウム塩を有するポリエステル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン系樹脂、カルボン酸塩を有するアクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボン酸塩を有するポリエステル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレン系樹脂、カルボキシル基を有するアクリル系樹脂、カルボキシル基を有するスチレン−アクリル系樹脂、カルボキシル基を有するポリエステル系樹脂等の1種又は2種以上が挙げられる。これらの樹脂の分子量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、オリゴマーであってもポリマーであってもよい。
正帯電性の電荷制御剤として使用できる樹脂の中では、帯電量を所望の範囲内の値に容易に調節することができる点から、4級アンモニウム塩を官能基として有するスチレン−アクリル系共重合樹脂がより好ましい。4級アンモニウム塩を官能基として有するスチレン−アクリル系共重合樹脂の調製時に、スチレンと共重合されるアクリル系コモノマーの好適な例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸iso−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸iso−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
また、4級アンモニウム塩としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、ジアルキル(メタ)アクリルアミド、又はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドから第4級化の工程を経て誘導される単位が用いられる。ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、ジアルキル(メタ)アクリルアミドの具体例としてはジメチルメタクリルアミドが挙げられ、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミドの具体例としては、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドが挙げられる。また、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシ基含有重合性モノマーを重合時に併用することもできる。
負帯電性の電荷制御剤の具体例としては、例えば、有機金属錯体、キレート化合物等が挙げられる。有機金属錯体、及びキレート化合物としては、アルミニウムアセチルアセトナートや鉄(II)アセチルアセトナート等のアセチルアセトン金属錯体、及び、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム等のサリチル酸系金属錯体又はサリチル酸系金属塩が好ましく、サリチル酸系金属錯体又はサリチル酸系金属塩がより好ましい。これらの負帯電性の電荷制御剤は、2種以上を組み合わせて使用できる。
正帯電性又は負帯電性の電荷制御剤の使用量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。電荷制御剤を用いる場合の正帯電性又は負帯電性の電荷制御剤の使用量は、典型的には、結着樹脂100質量部に対して、1.5〜15質量部が好ましく、2.0〜8.0質量部がより好ましく、3.0〜7.0質量部が特に好ましい。
(トナー粒子の製造方法)
トナー粒子の製造方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来の液体現像剤に含まれているトナー粒子と同様に製造することができる。着色粒子として使用されるトナー粒子の製造方法の具体例としては、結着樹脂と、着色剤と、所望により電荷制御剤とを混合機等により混合し、次いで、押出機等の混練機により溶融混練した後に、混練物を冷却し、これを粉砕・分級する方法が挙げられる。粉砕・分級後の着色粒子の平均粒子径は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、一般的には、2〜10μmが好ましく、4〜8μmがより好ましい。また、粉砕・分級されたトナー粒子は、通常、液体現像剤を調製する前に、ボールミル等によりキャリア液とともに混合・分散された後に使用される。ボールミル等により分散された後のトナー粒子の平均粒子径は、0.1〜1.0μmが好ましく、0.2〜0.6μmがより好ましい。
トナー粒子の製造方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来の液体現像剤に含まれているトナー粒子と同様に製造することができる。着色粒子として使用されるトナー粒子の製造方法の具体例としては、結着樹脂と、着色剤と、所望により電荷制御剤とを混合機等により混合し、次いで、押出機等の混練機により溶融混練した後に、混練物を冷却し、これを粉砕・分級する方法が挙げられる。粉砕・分級後の着色粒子の平均粒子径は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、一般的には、2〜10μmが好ましく、4〜8μmがより好ましい。また、粉砕・分級されたトナー粒子は、通常、液体現像剤を調製する前に、ボールミル等によりキャリア液とともに混合・分散された後に使用される。ボールミル等により分散された後のトナー粒子の平均粒子径は、0.1〜1.0μmが好ましく、0.2〜0.6μmがより好ましい。
〔分散安定剤〕
液体現像剤は、液体現像剤中の着色粒子の分散を促進し安定化するための分散安定剤を含有してもよい。好適な分散安定剤の例としては、ビックケミー・ジャパン株式会社製の「BYK−116」や、日本ルーブリゾール株式会社製の「ソルスパース9000」、「ソルスパース11200」、「ソルスパース13940」、「ソルスパース16000」、「ソルスパース17000」、及び「ソルスパース18000」や、アイエスピー・ジャパン株式会社製の「Antaron(登録商標)V−216」、「Antaron(登録商標)V−220」が挙げられる。
液体現像剤は、液体現像剤中の着色粒子の分散を促進し安定化するための分散安定剤を含有してもよい。好適な分散安定剤の例としては、ビックケミー・ジャパン株式会社製の「BYK−116」や、日本ルーブリゾール株式会社製の「ソルスパース9000」、「ソルスパース11200」、「ソルスパース13940」、「ソルスパース16000」、「ソルスパース17000」、及び「ソルスパース18000」や、アイエスピー・ジャパン株式会社製の「Antaron(登録商標)V−216」、「Antaron(登録商標)V−220」が挙げられる。
液体現像剤中の分散安定剤の含有量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されないが、典型的には、1〜10質量%が好ましく、2〜6質量%がより好ましい。
〔液体現像剤の調製方法〕
液体現像剤の調製方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。液体現像剤の好適な調製方法の具体例としては、以下のような手順による調製方法が挙げられる。まず、キャリア液と、有機高分子化合物とを混合・熱処理してバインダー液を調製する。次いで、得られたバインダー液と、着色粒子とを混合してミルベースを調製し、得られたミルベースを、着色粒子が所望の平均粒径となるように湿式粉砕をして液体現像剤を調製する。
液体現像剤の調製方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。液体現像剤の好適な調製方法の具体例としては、以下のような手順による調製方法が挙げられる。まず、キャリア液と、有機高分子化合物とを混合・熱処理してバインダー液を調製する。次いで、得られたバインダー液と、着色粒子とを混合してミルベースを調製し、得られたミルベースを、着色粒子が所望の平均粒径となるように湿式粉砕をして液体現像剤を調製する。
バインダー液の調製方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。好適なバインダー液の調製方法としては、例えば、キャリア液と、有機高分子化合物とを十分に撹拌・混合しながら加熱処理する方法や、ボールミル等の装置により、キャリア液と、有機高分子化合物とを混合し、得られた混合物をビーカー等の容器に投入して熱処理を行う方法が挙げられる。
ミルベースの調製方法は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されない。好適なミルベースの調製方法としては、例えば、着色粒子を分散させつつ、バインダー液と着色粒子とを混合可能なホモミキサー、或いはホモジナイザー等の装置によって、バインダー液と着色粒子とを分散・混合させる方法が挙げられる。なお、ミルベースを調製する際、所望により、着色粒子、及びバインダー液に、さらに分散安定剤を加えることができる。
ミルベースの湿式粉砕に用いられる装置は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、例えば、ロッキングミル(RM−10(株式会社セイワ技研製))等を用いることができる。
なお、液体現像剤における、キャリア液中の、炭素数が17〜24である炭化水素Aと、炭素数が31〜35である炭化水素Bとの含有量は、液体現像剤から、ろ過等の方法により着色粒子等の固形分を除去した後、得られた液体成分をガスクロマトグラフにより測定することにより求めることができる。また、キャリア液中の、炭素数が17〜24である炭化水素Aと、炭素数が31〜35である炭化水素Bとの含有量は、ガスクロマトグラフの測定に用いた試料における、有機高分子化合物の含有量を考慮して求められる。
ガスクロマトグラフ測定用資料中の有機高分子化合物の含有量は、例えば、当該試料の一部を、減圧蒸留して、キャリア液成分を試料から除いた後の残渣の質量を測定することにより求めることができる。
以上説明した液体現像剤によれば、着色粒子を被記録媒体に定着させる際の熱エネルギーや光エネルギーの消費量を低減しつつ、着色粒子を被記録媒体に良好に定着させることができる。このため、本発明の液体現像剤は、湿式現像方式の種々の画像形成装置において好適に使用される。以下、本発明の液体現像剤を用いる、電子写真方式による湿式法での画像形成方法について説明する。
[画像形成方法]
本発明の液体現像剤を用いる画像形成方法の例として、感光体ドラムの表面を帯電させる帯電工程と、帯電された感光体ドラムの表面に静電潜像を形成させる露光工程と、本発明の液体現像剤を用いて感光体ドラム表面の静電潜像を現像する現像工程と、現像された画像を被記録媒体に転写する転写工程と、画像が転写された被記録媒体を排出部に排出する排出工程とを含む画像形成方法が挙げられる。以下、湿式現像法を採用したカラープリンターを画像形成装置として用いる画像形成方法について、図面を参照して説明する。
本発明の液体現像剤を用いる画像形成方法の例として、感光体ドラムの表面を帯電させる帯電工程と、帯電された感光体ドラムの表面に静電潜像を形成させる露光工程と、本発明の液体現像剤を用いて感光体ドラム表面の静電潜像を現像する現像工程と、現像された画像を被記録媒体に転写する転写工程と、画像が転写された被記録媒体を排出部に排出する排出工程とを含む画像形成方法が挙げられる。以下、湿式現像法を採用したカラープリンターを画像形成装置として用いる画像形成方法について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の液体現像剤を用いて画像を形成する際に使用する、湿式画像形成装置の概略構成図であり、図2は、図1に示される湿式画像形成装置が備える液体現像装置及びその周辺の概略構成図である。なお、画像形成方法についてカラープリンターを例に説明するが、本発明の液体現像剤を用いる画像形成方法は、例えば、モノクロプリンター、複写機、ファクシミリ装置、これらの機能を併せ持つ複合機等、被記録媒体に画像を形成することができるその他のあらゆる湿式の画像形成装置に適用できる。
図1に示されるように、本発明の液体現像剤を用いる画像形成方法において使用される湿式画像形成装置1Aは、画像形成のための様々なユニットや部品を収納している。画像形成装置1Aは、図1に示された部分の下部に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色用の液体現像剤循環装置をさらに収納しているが、ここではその図示を省略している。
湿式画像形成装置1Aは、画像データに基づいて画像を形成するタンデム式の画像形成部2と、被記録媒体を収容する被記録媒体収容部3と、画像形成部2で形成された画像を被記録媒体上に転写する二次転写部4と、画像の転写が完了した被記録媒体を機外に排出する排出部6と、被記録媒体収容部3から排出部6まで被記録媒体を搬送する被記録媒体搬送部7とを備えている。
一般に、湿式画像形成装置は、通常は、二次転写部4と排出部6との間に、図中仮想線で示すように、転写された画像を被記録媒体に定着させる目的で、被記録媒体を挟むように対向配置された加熱ローラー51及び加圧ローラー52を備える定着部5が配置される。
しかし、本発明の液体現像剤を用いる画像形成方法において使用される湿式画像形成装置1Aでは、そのような定着部がなく、代わりに、単なる被記録媒体搬送用の一対のローラー8が備えられているだけである。つまり、本実施形態に係る湿式画像形成装置1Aでは、第1実施形態にかかる液体現像剤を用いることにより、定着部により熱エネルギーや光エネルギーを被記録媒体に与えることなく、被記録媒体に転写された画像を被記録媒体に定着させることができる。すなわち、第2実施形態の画像形成方法によれば、従来から用いられてきた熱や光のエネルギーを用いた定着部5を削減することができる。このため、第2実施形態の画像形成方法によれば、湿式画像形成装置1Aの構造を簡素化により、湿式画像形成装置1Aの材料費、及び組立費を低減することができる。
画像形成部2は、中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21のクリーニング部22と、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各色にそれぞれ対応した画像形成ユニットFY、FM、FC、FBとを備える。
中間転写ベルト21は導電性を有する幅広の無端状のベルト部材であり、図1において時計回りに循環駆動される。中間転写ベルト21の循環駆動において外側を向く面を「表面」と記し、内側を向く面を「裏面」と記す。
画像形成ユニットFY、FM、FC、FBは、中間転写ベルト21の下側走行面に沿って並べて配置されている。なお、画像形成ユニットFY、FM、FC、FBの配置の順番は図示された限りではないが、図1に示された配置は、各色の混色による完成画像への影響を少なくする観点から好ましい配置の1つである。
画像形成ユニットFY、FM、FC、FBは、感光体ドラム10と、帯電装置11と、LED露光装置12と、液体現像装置14と、一次転写ローラー20と、クリーニング装置26と、除電装置13と、キャリア液除去ローラー30とを備える。なお、画像形成ユニットのうち、最も二次転写部4に近接して位置するブラックの画像形成ユニットFBには、キャリア液除去ローラー30が設けられていないが、その他の構成は他の画像形成ユニットと同じである。
円柱状の感光体ドラム10の表面(周面)は、帯電された着色粒子で顕像化された画像を担持可能である。図示される感光体ドラム10は、反時計回りに回転可能である。
帯電装置11は、感光体ドラム10の表面を一様に帯電させる。この帯電装置11の動作は、帯電工程を構成する。
LED露光装置12は、LEDを光源として有し、外部の機器から入力された画像データに基づいて、一様に帯電された感光体ドラム10の表面に光を照射する。これにより、感光体ドラム10の表面に、画像データに基づいた静電潜像が形成される。この露光装置12の動作は、露光工程を構成する。
液体現像装置14は、電気絶縁性のキャリア液とキャリア液中に分散された着色粒子とを有する液体現像剤を、感光体ドラム10の表面に形成された静電潜像に対向するように保持する。これにより、帯電された着色粒子で感光体ドラム10表面の静電潜像が顕像化され、画像として現像される。この液体現像装置14の動作は、現像工程を構成する。
図2に示されるように、液体現像装置14は、現像容器140、現像ローラー141、供給ローラー(アニロックスローラー)142、支持ローラー143、供給ローラーブレード144、現像クリーニングブレード145、現像剤回収装置146及び現像ローラー帯電装置147を含む。
現像容器140は、その内部に、液体現像剤が供給され、液体現像剤を貯留する。液体現像剤は、キャリア液と着色粒子との濃度調整が予め行われた後、供給ノズル278から現像容器140の内部へ供給される。その場合、液体現像剤は、供給ローラー142と支持ローラー143とのニップ部へ向けて供給され、余剰分は支持ローラー143の下方へ落下し、現像容器140の底部に貯留される。貯留された液体現像剤は、パイプ82を通して回収された後、再生・再利用される。
支持ローラー143は現像容器140の略中央に配置され、供給ローラー142に下方から当接されてニップ部を形成する。供給ローラー142は、支持ローラー143の直上ではなく、供給ノズル278から離れる方向にずれて配置される。供給ローラー142の周面には液体現像剤を保持するための溝が設けられる。図中に点線矢印で示すように、支持ローラー143は反時計方向に、供給ローラー142は時計方向に回転する。
供給ノズル278から供給される液体現像剤は、供給ローラー142と支持ローラー143とのニップ部の支持ローラー143の回転方向上流側で一時的に滞留され、両ローラー142,143の回転に伴って、供給ローラー142の溝に保持された状態で上方へ運ばれる。供給ローラーブレード144は、供給ローラー142の周面に圧接され、供給ローラー142の溝に保持される液体現像剤の量が所定量になるように規制する。供給ローラーブレード144により掻き落とされた余剰の液体現像剤は、現像容器140の底部に貯留される。
現像ローラー141は、現像容器140の上部開口部に、供給ローラー142と接するように配置される。現像ローラー141は供給ローラー142と同方向に回転される。この結果、現像ローラー141と供給ローラー142とが当接するニップ部では、現像ローラー141の表面は供給ローラー142の表面と逆方向に移動する。これにより、現像ローラー141の周面には、供給ローラー142の周面に保持された液体現像剤が受け渡される。供給ローラー142の溝に保持される液体現像剤の量(液体現像剤の薄層の厚み)が所定値に規制されているので、現像ローラー141の表面に担持される液体現像剤の量(液体現像剤の薄層の厚み)もまた所定値に保たれる。
現像ローラー帯電装置147は、着色粒子の帯電極性と同極性のバイアス電位を現像ローラー141に外表面側から与えること(現像コロナチャージ)により、現像ローラー141の表面に担持された液体現像剤の薄層中の着色粒子を現像ローラー141の表面側に移動させる。この結果、液体現像剤の薄層中の着色粒子が電界的作用により現像ローラー141側に集合・圧縮され(コンパクション処理)、現像ローラー141側に高濃度の着色粒子の層が形成される。この後、液体現像剤の薄層は、感光体ドラム10に供給されて、感光体ドラム10上の静電潜像が現像される。これにより、現像効率が向上された、精細な画像が形成される。現像ローラー帯電装置147は、現像ローラー141と供給ローラー142との間の接触部よりも現像ローラー141の回転方向下流側であって、現像ローラー141と感光体ドラム10との間の接触部よりも現像ローラー141の回転方向上流側において、現像ローラー141の周面に対向するように設けられる。つまり、現像ローラー帯電装置147は、現像コロナチャージによって電界を発生させる。これにより、現像ローラー141上の液体現像剤の薄層が、現像ローラー141表面上の着色粒子層と、着色粒子層上のキャリア液層とに2層化する。現像領域(現像ローラー141と感光体ドラム10との対接領域及びその周辺領域)においては、現像ローラー141上の液体現像剤の薄層がこのように2層化した状態で感光体ドラム10表面に接触する。このとき、現像ローラー141側に集合・圧縮された着色粒子が電気泳動の原理により現像ローラー141表面から感光体ドラム10表面に移動し、感光体ドラム10表面の静電潜像を画像として顕像化する。現像ローラー帯電装置147による現像コロナチャージによって、現像前に、現像ローラー141上の液体現像剤の薄層内の着色粒子が現像ローラー141の表面上に圧縮されているので(コンパクション処理)、感光体ドラム10上の非画像域においては、着色粒子が接触しないため、かぶりを抑制することができる。また、現像コロナチャージによる電界形成によって、現像ローラー141上の液体現像剤の薄層内の着色粒子に電荷が注入されるので、現像電界によって着色粒子が感光体ドラム10上の静電潜像上に反応よく現像されるとともに、感光体ドラム10の表面上に着色粒子が静電気的に強固に付着する。
現像ローラー141は感光体ドラム10と接し、感光体ドラム10の表面の静電潜像の電位と現像ローラー141に印加される現像電界との電位差によって、画像データに基づいた画像が感光体ドラム10の表面に形成される。
現像クリーニングブレード145は、現像ローラー141の感光体ドラム10との接触部の回転方向下流側に接触するように配置され、感光体ドラム10への現像動作を終えた現像ローラー141の表面の液体現像剤を除去する。
現像剤回収装置146は、現像クリーニングブレード145で除去された液体現像剤を回収して、液体現像剤循環装置のパイプ81へ液体現像剤を送り出す。液体現像剤は現像クリーニングブレード145の表面に沿って流下するが、液体現像剤の粘度が高いことから、現像剤回収装置146には液体現像剤の送り出しを補助する送り出しローラーが備えられている。
一次転写ローラー20は、中間転写ベルト21の裏面に、感光体ドラム10と対向して配置される。一次転写ローラー20には、電源(図示せず)から画像中の着色粒子とは逆極性の電圧を印加される。一次転写ローラー20は、中間転写ベルト21と接触している位置で、中間転写ベルト21に着色粒子と逆極性の電圧を印加する。中間転写ベルト21は導電性を有するので、この印加電圧によって、中間転写ベルト21の表面側及びその周辺に着色粒子が引き付けられる。つまり、感光体ドラム10の表面に現像された画像が中間転写ベルト21に転写される。中間転写ベルト21は、画像を担持して、被記録媒体まで搬送する像担持体として機能する。
クリーニング装置26は、感光体ドラム10から中間転写ベルト21に転写されずに残留した液体現像剤をクリーニングするための装置である。クリーニング装置26は、残留現像剤搬送スクリュー261と、クリーニングブレード262とを備える。クリーニング装置26内に配置される残留現像剤搬送スクリュー261は、クリーニングブレード262によって掻き取られ、クリーニング装置26内に収納された残留現像剤をクリーニング装置26の外部に搬送する。
板状のクリーニングブレード262は、感光体ドラム10の表面に残留した液体現像剤を掻き取るように、感光体ドラム10の回転軸方向に延びる。クリーニングブレード262の一端部は、感光体ドラム10の表面に摺接し、感光体ドラム10の回転に伴って感光体ドラム10上に残留した液体現像剤を掻き取る。
除電装置13は、除電用の光源を有し、次の周回による画像形成に備えて、クリーニングブレード262による液体現像剤の除去後、感光体ドラム10の表面を光源からの光によって除電する。
略円柱状のキャリア液除去ローラー30は、感光体ドラム10の回転軸と平行な回転軸を中心として感光体ドラム10と同方向に回転可能である。キャリア液除去ローラー30は、感光体ドラム10と中間転写ベルト21とが接触する位置よりも二次転写部4が配置されている側に配置されており、中間転写ベルト21の表面からキャリア液を除去する。
図1に示される被記録媒体収容部3は、その表面に画像を定着させ、形成させる被記録媒体を収容する。被記録媒体収容部3は、湿式画像形成装置1Aの下部に配置される。また、被記録媒体収容部3は、被記録媒体を収容可能に形成された給紙カセット(図示せず)を含む。
二次転写部4は、中間転写ベルト21上に形成された画像を被記録媒体に転写する。二次転写部4は、中間転写ベルト21を支持する支持ローラー41と、支持ローラー41に対向して配置された二次転写ローラー42とを有する。なお、本実施形態では、この二次転写部4と、前記一次転写ローラー20と、中間転写ベルト21とが、転写装置を構成する。そして、この二次転写部4の動作及び前記一次転写ローラー20の動作は、転写工程を構成する。
二次転写部4の上側には、前述したように、定着部5に代えて、一対の搬送ローラー8が備えられている。
湿式画像形成装置1Aの上面に設けられた排出部6には、画像が転写され、画像の定着が完了した被記録媒体が排出される。被記録媒体搬送部7は、複数の搬送ローラー対を備え、被記録媒体収容部3から、二次転写部4を経て、排出部6まで被記録媒体を搬送する。この被記録媒体搬送部7の、画像が転写された被記録媒体を排出部6に排出する動作は、排出工程を構成する。
以上説明した、本発明の液体現像剤を用いる画像形成方法によれば、着色粒子を被記録媒体に定着させる際の熱エネルギーや光エネルギーの消費量を低減しつつ、着色粒子を被記録媒体に良好に定着させることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例、及び比較例において、平均炭素数が17〜23である流動パラフィンを「流動パラフィンA」と記し、平均炭素数が31〜35である流動パラフィンを「流動パラフィンB」と記し、平均炭素数が23超31未満である流動パラフィンを「流動パラフィンB’」と記す。
〔実施例1〕
(バインダー液の調製)
流動パラフィンA(モレスコホワイト(登録商標)P−55(株式会社MORESCO製)、平均炭素数22.0)を47質量部、及び流動パラフィンB(モレスコホワイト(登録商標)P−350P(株式会社MORESCO製)、平均炭素数32.6)を47質量部用いたキャリア液と、有機高分子化合物(スチレン系共重合体、アサプレン(登録商標)315P(旭化成ケミカルズ株式会社製))6質量部とを、撹拌装置(アズワン トルネード スタンダード SM 102(アズワン株式会社製))により混合し、内温170〜180℃にて窒素雰囲気下、撹拌回転数300rpmで120分間、熱処理をしてバインダー液を得た。
(バインダー液の調製)
流動パラフィンA(モレスコホワイト(登録商標)P−55(株式会社MORESCO製)、平均炭素数22.0)を47質量部、及び流動パラフィンB(モレスコホワイト(登録商標)P−350P(株式会社MORESCO製)、平均炭素数32.6)を47質量部用いたキャリア液と、有機高分子化合物(スチレン系共重合体、アサプレン(登録商標)315P(旭化成ケミカルズ株式会社製))6質量部とを、撹拌装置(アズワン トルネード スタンダード SM 102(アズワン株式会社製))により混合し、内温170〜180℃にて窒素雰囲気下、撹拌回転数300rpmで120分間、熱処理をしてバインダー液を得た。
(ミルベースの調製)
得られたバインダー液95質量部と、シアン顔料(シアニンブルー3020(山陽色素株式会社製))5質量部とを、混合装置(ロボミックス(プライミクス株式会社製))により、回転数3000rpmの条件で2分間、混合してミルベースを調製した。
得られたバインダー液95質量部と、シアン顔料(シアニンブルー3020(山陽色素株式会社製))5質量部とを、混合装置(ロボミックス(プライミクス株式会社製))により、回転数3000rpmの条件で2分間、混合してミルベースを調製した。
(液体現像剤の調製)
得られたミルベースを、ロッキングミル(RM−10(株式会社セイワ技研製))にて、駆動周波数50Hzで120分間、湿式粉砕し、実施例1の液体現像剤を得た。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。体積平均粒子径(D50)は以下の測定方法により測定した。
得られたミルベースを、ロッキングミル(RM−10(株式会社セイワ技研製))にて、駆動周波数50Hzで120分間、湿式粉砕し、実施例1の液体現像剤を得た。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。体積平均粒子径(D50)は以下の測定方法により測定した。
<体積平均粒子径(D50)測定方法>
試料0.5gと、流動パラフィン(モレスコホワイト(登録商標)P−55(株式会社MORESCO製)、平均炭素数22.0)50gとをガラス瓶に投入し、均一になるように混合した。得られた混合物1.0gと、流動パラフィンA(モレスコホワイト(登録商標)P−55(株式会社MORESCO製)、平均炭素数22.0)20gとを別のガラス瓶に投入し、均一になるように混合して、希釈物(試料を流動パラフィンにより、質量基準で2000倍に希釈した希釈物)を得た。得られた希釈物を、ゼータサイザーZS(マルバーン社製)を用いて測定し、25℃での試料の体積平均粒子径(D50)を測定した。
試料0.5gと、流動パラフィン(モレスコホワイト(登録商標)P−55(株式会社MORESCO製)、平均炭素数22.0)50gとをガラス瓶に投入し、均一になるように混合した。得られた混合物1.0gと、流動パラフィンA(モレスコホワイト(登録商標)P−55(株式会社MORESCO製)、平均炭素数22.0)20gとを別のガラス瓶に投入し、均一になるように混合して、希釈物(試料を流動パラフィンにより、質量基準で2000倍に希釈した希釈物)を得た。得られた希釈物を、ゼータサイザーZS(マルバーン社製)を用いて測定し、25℃での試料の体積平均粒子径(D50)を測定した。
下記方法に従って、定着部を備えない湿式画像形成装置を用いて、実施例1の液体現像剤の定着性を評価した。定着性の評価結果を表1に記す。
<定着性評価方法>
定着部を備えない湿式画像形成装置としてカラープリンター1A(京セラミタ株式会社製の実験機、線速:116mm/秒)を用い、画像形成ユニットFBに液体現像剤を仕込んで画像を形成した。被記録媒体としてプリント専用紙(湿式現像専用紙EP−L(三菱製紙株式会社製))を用い、正方形のソリッド画像(5cm×5cm)を形成した。画像を形成する際に、現像ローラーの周面上での液体現像剤層の厚みを3μmに設定した。排出部に排出された被記録媒体の画像部分についての定着性評価をこすり試験により行った。こすり試験は、底面を布帛により覆われた、質量300g、直径50mmの円柱形状の金属製の錘をソリッド画像上で10往復摩擦して行った。こすり試験後に、ソリッド画像の周囲の非画像部の画像濃度を、分光濃度計(X−riteスペクトロアイ(グレタグマクベス社製))により測定した。0.01未満を○と判定し、0.01以上を×と判定した。
<定着性評価方法>
定着部を備えない湿式画像形成装置としてカラープリンター1A(京セラミタ株式会社製の実験機、線速:116mm/秒)を用い、画像形成ユニットFBに液体現像剤を仕込んで画像を形成した。被記録媒体としてプリント専用紙(湿式現像専用紙EP−L(三菱製紙株式会社製))を用い、正方形のソリッド画像(5cm×5cm)を形成した。画像を形成する際に、現像ローラーの周面上での液体現像剤層の厚みを3μmに設定した。排出部に排出された被記録媒体の画像部分についての定着性評価をこすり試験により行った。こすり試験は、底面を布帛により覆われた、質量300g、直径50mmの円柱形状の金属製の錘をソリッド画像上で10往復摩擦して行った。こすり試験後に、ソリッド画像の周囲の非画像部の画像濃度を、分光濃度計(X−riteスペクトロアイ(グレタグマクベス社製))により測定した。0.01未満を○と判定し、0.01以上を×と判定した。
〔実施例2〕
流動パラフィンA56.4質量部と、流動パラフィンB37.6質量部とを用いてバインダー液を調製する他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例2の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
流動パラフィンA56.4質量部と、流動パラフィンB37.6質量部とを用いてバインダー液を調製する他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例2の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
〔実施例3〕
流動パラフィンAを37.6質量部と、流動パラフィンB56.4質量部とを用いてバインダー液を調製する他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例3の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
流動パラフィンAを37.6質量部と、流動パラフィンB56.4質量部とを用いてバインダー液を調製する他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例3の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
〔実施例4〕
流動パラフィンAをモレスコホワイト(登録商標)P−40(株式会社MORESCO製、平均炭素数17.0)に変えることの他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例4の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
流動パラフィンAをモレスコホワイト(登録商標)P−40(株式会社MORESCO製、平均炭素数17.0)に変えることの他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例4の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
〔実施例5〕
流動パラフィンA56.4質量部と、及び流動パラフィンB37.6質量部とを用いてバインダー液を調製する他は、実施例4と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例5の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
流動パラフィンA56.4質量部と、及び流動パラフィンB37.6質量部とを用いてバインダー液を調製する他は、実施例4と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例5の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
〔実施例6〕
有機高分子化合物をタフプレン(登録商標)T−412(スチレン系共重合体(旭化成ケミカルズ株式会社製))に変えることの他は、実施例5と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例6の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
有機高分子化合物をタフプレン(登録商標)T−412(スチレン系共重合体(旭化成ケミカルズ株式会社製))に変えることの他は、実施例5と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例6の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
〔実施例7〕
有機高分子化合物をタフプレン(登録商標)T−412(スチレン系共重合体(旭化成ケミカルズ株式会社製))に変えることの他は、実施例4と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例7の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
有機高分子化合物をタフプレン(登録商標)T−412(スチレン系共重合体(旭化成ケミカルズ株式会社製))に変えることの他は、実施例4と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例7の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
〔実施例8〕
実施例1のミルベースの調製で用いたシアン顔料に変えて、マゼンタ顔料(FASTOGEN Super Magenta RE−05(DIC株式会社製))を用いた他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例8の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
実施例1のミルベースの調製で用いたシアン顔料に変えて、マゼンタ顔料(FASTOGEN Super Magenta RE−05(DIC株式会社製))を用いた他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例8の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
〔実施例9〕
実施例1のミルベースの調製で用いたシアン顔料に変えて、シアントナー(顔料濃度:50質量%、結着樹脂(スチレン−アクリル系樹脂):50質量%)を用いた他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。なお、シアントナー中の顔料は、実施例1のミルベースの調製で用いたシアン顔料と同じものを用いた。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例9の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
実施例1のミルベースの調製で用いたシアン顔料に変えて、シアントナー(顔料濃度:50質量%、結着樹脂(スチレン−アクリル系樹脂):50質量%)を用いた他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。なお、シアントナー中の顔料は、実施例1のミルベースの調製で用いたシアン顔料と同じものを用いた。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例9の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
〔実施例10〕
流動パラフィンAの使用量を46.3質量部に変え、流動パラフィンBの使用量を46.3質量部に変え、有機高分子化合物の使用量を7.4質量部に変えることの他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例10の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
流動パラフィンAの使用量を46.3質量部に変え、流動パラフィンBの使用量を46.3質量部に変え、有機高分子化合物の使用量を7.4質量部に変えることの他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例10の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
〔実施例11〕
流動パラフィンAの使用量を47.9質量部に変え、流動パラフィンBの使用量を47.9質量部に変え、有機高分子化合物の使用量を4.2質量部に変えることの他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例11の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
流動パラフィンAの使用量を47.9質量部に変え、流動パラフィンBの使用量を47.9質量部に変え、有機高分子化合物の使用量を4.2質量部に変えることの他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。実施例11の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表1に記す。
〔比較例1〕
流動パラフィンAの使用量を28.2質量部に変えること、及び流動パラフィンBの使用量を65.8質量部に変えることの他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例1の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
流動パラフィンAの使用量を28.2質量部に変えること、及び流動パラフィンBの使用量を65.8質量部に変えることの他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例1の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
〔比較例2〕
流動パラフィンAの使用量を65.8質量部に変えること、及び流動パラフィンBの使用量を28.2質量部に変えることの他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例2の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
流動パラフィンAの使用量を65.8質量部に変えること、及び流動パラフィンBの使用量を28.2質量部に変えることの他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例2の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
〔比較例3〕
有機高分子化合物をタフプレン(登録商標)T−412(スチレン系共重合体(旭化成ケミカルズ株式会社製))に変えることの他は、比較例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例3の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
有機高分子化合物をタフプレン(登録商標)T−412(スチレン系共重合体(旭化成ケミカルズ株式会社製))に変えることの他は、比較例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例3の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
〔比較例4〕
有機高分子化合物をタフプレン(登録商標)T−412(スチレン系共重合体(旭化成ケミカルズ株式会社製))に変えることの他は、比較例2と液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例4の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
有機高分子化合物をタフプレン(登録商標)T−412(スチレン系共重合体(旭化成ケミカルズ株式会社製))に変えることの他は、比較例2と液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例4の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
〔比較例5〕
流動パラフィンAの使用量を94質量部に変えること、及び流動パラフィンBを使用しないことの他は、実施例4と同様にしてバインダー液、ミルベース、及び液体現像剤を調製して、比較例4の液体現像剤を得た。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例4の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
流動パラフィンAの使用量を94質量部に変えること、及び流動パラフィンBを使用しないことの他は、実施例4と同様にしてバインダー液、ミルベース、及び液体現像剤を調製して、比較例4の液体現像剤を得た。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例4の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
〔比較例6〕
流動パラフィンAを使用しないこと、及び流動パラフィンBの使用量を94質量部に変えることの他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例6の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
流動パラフィンAを使用しないこと、及び流動パラフィンBの使用量を94質量部に変えることの他は、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例6の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
〔比較例7〕
流動パラフィンBを、流動パラフィンB’(モレスコホワイト(登録商標)P−80(株式会社MORESCO製)、平均炭素数25.2)に変えることの他は、実施例2と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例7の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
流動パラフィンBを、流動パラフィンB’(モレスコホワイト(登録商標)P−80(株式会社MORESCO製)、平均炭素数25.2)に変えることの他は、実施例2と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例7の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
〔比較例8〕
流動パラフィンBを、流動パラフィンB’(モレスコホワイト(登録商標)P−120(株式会社MORESCO製)、平均炭素数27.0)に変えることの他は、実施例4と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例8の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
流動パラフィンBを、流動パラフィンB’(モレスコホワイト(登録商標)P−120(株式会社MORESCO製)、平均炭素数27.0)に変えることの他は、実施例4と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例8の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
〔比較例9〕
流動パラフィンBを、流動パラフィンB’(モレスコホワイト(登録商標)P−120(株式会社MORESCO製)、平均炭素数27.0)に変えることの他は、実施例3と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例9の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
流動パラフィンBを、流動パラフィンB’(モレスコホワイト(登録商標)P−120(株式会社MORESCO製)、平均炭素数27.0)に変えることの他は、実施例3と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例9の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
〔比較例10〕
実施例1で用いた、流動パラフィンA、流動パラフィンB、及びシアン顔料を用いて、直接ミルベースを調製した。流動パラフィンA66.5質量部と、流動パラフィンB28.5質量部と、シアン顔料5質量部とを、実施例1のミルベースの調製条件と同様の条件で処理してミルベースを調製した。得られたミルベースを用い、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例10の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
実施例1で用いた、流動パラフィンA、流動パラフィンB、及びシアン顔料を用いて、直接ミルベースを調製した。流動パラフィンA66.5質量部と、流動パラフィンB28.5質量部と、シアン顔料5質量部とを、実施例1のミルベースの調製条件と同様の条件で処理してミルベースを調製した。得られたミルベースを用い、実施例1と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例10の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
〔比較例11〕
流動パラフィンAの使用量を57質量部に変えること、及び流動パラフィンBの使用量を38質量部に変えることの他は、比較例10と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例11の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
流動パラフィンAの使用量を57質量部に変えること、及び流動パラフィンBの使用量を38質量部に変えることの他は、比較例10と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例11の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
〔比較例12〕
流動パラフィンAの使用量を47.5質量部に変えること、及び流動パラフィンBの使用量を47.5質量部に変えることの他は、比較例10と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例12の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
流動パラフィンAの使用量を47.5質量部に変えること、及び流動パラフィンBの使用量を47.5質量部に変えることの他は、比較例10と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例12の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
〔比較例13〕
流動パラフィンAの使用量を38質量部に変えること、及び流動パラフィンBの使用量を57質量部に変えることの他は、比較例10と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例13の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
流動パラフィンAの使用量を38質量部に変えること、及び流動パラフィンBの使用量を57質量部に変えることの他は、比較例10と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例13の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
〔比較例14〕
流動パラフィンAの使用量を28.5質量部に変えること、及び流動パラフィンBの使用量を66.5質量部に変えることの他は、比較例10と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例14の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
流動パラフィンAの使用量を28.5質量部に変えること、及び流動パラフィンBの使用量を66.5質量部に変えることの他は、比較例10と同様にして液体現像剤を調製した。得られた液体現像剤中の着色粒子の体積平均粒子径(D50)は0.3μmであった。比較例14の液体現像剤について、実施例1と同様に定着性の評価を行った。定着性の評価結果を表2に記す。
実施例1〜10、及び比較例1〜14の液体現像剤について、液体現像剤中の有機高分子化合物の含有量、用いた流動パラフィンの種類(品番のみを記す)、流動パラフィンA及びB、又は流動パラフィンA及びB’の使用比、キャリア液の炭化水素A(炭素数17〜23)の含有量(質量%)、並びにキャリア液の炭化水素B(炭素数31〜35)の含有量を、表1、及び表2に記す。キャリア液の炭化水素A(炭素数17〜23)の含有量(質量%)と、炭化水素B(炭素数31〜35)の含有量とは、以下の方法により測定したキャリア液の炭素数分布から求めた。
<炭素数分布測定方法>
測定試料を、次のようにして得た。まず、密封可能な容器に、液体現像剤1gとn−ヘキサン(和光純薬工業株式会社製)99gとを加え、容器を密封した後、密封された容器を室温の下で約12時間静置した。その後、容器の内の上澄み液をろ過し、ろ液を測定試料とした。
測定試料を、次のようにして得た。まず、密封可能な容器に、液体現像剤1gとn−ヘキサン(和光純薬工業株式会社製)99gとを加え、容器を密封した後、密封された容器を室温の下で約12時間静置した。その後、容器の内の上澄み液をろ過し、ろ液を測定試料とした。
ガスクロマトグラフ装置としてGC−2010(株式会社島津製作所製)を用い、カラムとしてUltra ALLOY SIMDIS(HT)(フロンティア・ラボ株式会社製、長さ:10m、内径:0.53mm、液相の膜厚:0.1μm)を用いて測定を行った。気化室温度は、開始温度100℃から、35℃/分で430℃まで昇温させ、同温度に10分保持した。カラム温度は、開始温度35℃から10℃/分で410℃まで昇温させ、同温度に12.5分間保持した。キャリアガスは、Heを用い、流速24mL/分で流入させた。検出器(FID)温度は420℃とし、試料の注入量は0.5μLで試料を分析した。
また、実施例1〜10、及び比較例1〜14の液体現像剤で、流動パラフィンA、流動パラフィンB、及び流動パラフィンB’として用いた、以下の流動パラフィンの炭素数分布を上記の方法により測定した。これらの流動パラフィンの炭素数分布を図3〜図7に示す。
図3:モレスコホワイト(登録商標)P−40
図4:モレスコホワイト(登録商標)P−55
図5:モレスコホワイト(登録商標)P−80
図6:モレスコホワイト(登録商標)P−120
図7:モレスコホワイト(登録商標)P−350P
図3:モレスコホワイト(登録商標)P−40
図4:モレスコホワイト(登録商標)P−55
図5:モレスコホワイト(登録商標)P−80
図6:モレスコホワイト(登録商標)P−120
図7:モレスコホワイト(登録商標)P−350P
キャリア液と、スチレン系共重合体と、着色粒子とを含み、キャリア液が、炭素数17〜23である炭化水素Aを25〜45質量%含み、炭素数31〜35である炭化水素Bを13〜24質量%含む実施例1〜11の液体現像剤は、定着性が良好であった。
他方、炭素数31〜35である炭化水素Bの含有量が24質量%を超える比較例1、比較例3、及び比較例6の液体現像剤は定着性が良好ではなかった。これらの現像液は、キャリア液中の炭素数の大きな炭化水素の含有量が多いため粘度が高くなり、被記録媒体へのキャリア液の速やかな浸透が妨げられると考えられる。このため、これらの液体現像剤では、被記録媒体上の着色粒子に有機高分子化合物の皮膜が速やかに形成されにくく、良好に定着できなかったと考えられる。
また、炭素数17〜23である炭化水素Aの含有量が45質量%を超える、比較例2、比較例4、比較例5、及び比較例7〜9の液体現像剤は、定着性が良好ではなかった。有機高分子化合物は炭化水素Aに対する溶解性が高い。このため、炭化水素Aを多量に含む液体現像剤では、キャリア液が被記録媒体に速やかに浸透し、被記録媒体表面の液体現像剤における有機高分子化合物の濃度が上昇しても、着色粒子上に有機高分子化合物の皮膜が速やかに形成されにくく、良好に定着できなかったと考えられる。
有機高分子化合物を含まない、比較例10〜14の液体現像剤では、被記録媒体上の着色粒子に有機高分子化合物の皮膜が形成されないため、定着性が良好でなかった。
1A 湿式画像形成装置(カラープリンター)
2 画像形成部
4 二次転写部(転写装置)
6 排出部
7 被記録媒体搬送部
10 感光体ドラム
11 帯電装置
12 露光装置
14 液体現像装置
20 一次転写ローラー(転写装置)
21 中間転写ベルト
141 現像ローラー
142 供給ローラー(アニロックスローラー)
147 現像ローラー帯電装置
2 画像形成部
4 二次転写部(転写装置)
6 排出部
7 被記録媒体搬送部
10 感光体ドラム
11 帯電装置
12 露光装置
14 液体現像装置
20 一次転写ローラー(転写装置)
21 中間転写ベルト
141 現像ローラー
142 供給ローラー(アニロックスローラー)
147 現像ローラー帯電装置
Claims (7)
- キャリア液と、有機高分子化合物と、着色粒子とを含み、
前記キャリア液は、炭素数17〜23である炭化水素Aを25〜45質量%含み、炭素数31〜35である炭化水素Bを13〜24質量%含み、
前記有機高分子化合物は、少なくともスチレン系共重合体を含み、前記キャリア液に溶解している、液体現像剤。 - 前記キャリア液は、平均炭素数17〜23流動パラフィンAと、平均炭素数31〜35流動パラフィンBとの混合物である、請求項1記載の液体現像剤。
- 前記スチレン系共重合体が、スチレン−ブタジエン共重合体である、請求項2記載の液体現像剤。
- 前記スチレン系共重合体を、液体現像剤の全質量に対して4質量%以上含有する、請求項1〜3記載の液体現像剤。
- 前記着色粒子が、着色剤粒子からなる、請求項1〜4記載の液体現像剤。
- 前記着色粒子が結着樹脂と着色剤とを含む、請求項1〜4記載の液体現像剤。
- 感光体ドラムの表面を帯電させる帯電工程と、
帯電された前記感光体ドラムの表面に静電潜像を形成させる露光工程と、
請求項1〜6何れかに記載の液体現像剤を用いて前記感光体ドラム表面の前記静電潜像を現像する現像工程と、
現像された画像を被記録媒体に転写する転写工程と、
画像が転写された前記被記録媒体を排出部に排出する排出工程と、を有する湿式現像法による画像形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012067069A JP2013200348A (ja) | 2012-03-23 | 2012-03-23 | 液体現像剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012067069A JP2013200348A (ja) | 2012-03-23 | 2012-03-23 | 液体現像剤 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2013200348A true JP2013200348A (ja) | 2013-10-03 |
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ID=49520666
Family Applications (1)
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JP2012067069A Pending JP2013200348A (ja) | 2012-03-23 | 2012-03-23 | 液体現像剤 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014164220A (ja) * | 2013-02-27 | 2014-09-08 | Konica Minolta Inc | 液体現像剤 |
JP2015102761A (ja) * | 2013-11-26 | 2015-06-04 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 液体現像剤 |
-
2012
- 2012-03-23 JP JP2012067069A patent/JP2013200348A/ja active Pending
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