JP2013199114A - 画像記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高速印刷を行う転写式インクジェット記録において、液体組成物を中間転写体上に均一に付与することにより画像品位の高い中間画像を形成し、且つ、短い転写圧付与時間でも良好に転写することができる画像記録方法を提供する。
【解決手段】 反応剤および式(1)で表されるシロキサン化合物を含む液体組成物及びインクを用いて中間画像を形成し、該中間画像を転写する画像記録方法において、該転写体表面の水に対する接触角は50度以上120度以下、該シロキサン化合物は、水と該シロキサン化合物を重量比1:1で混合した場合の混合液が相分離状態もしくは該混合液の濁度が200ホルマジン度以上となり、且つ、その官能基当量が500g/mol以上4500g/mol以下である、ことを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 反応剤および式(1)で表されるシロキサン化合物を含む液体組成物及びインクを用いて中間画像を形成し、該中間画像を転写する画像記録方法において、該転写体表面の水に対する接触角は50度以上120度以下、該シロキサン化合物は、水と該シロキサン化合物を重量比1:1で混合した場合の混合液が相分離状態もしくは該混合液の濁度が200ホルマジン度以上となり、且つ、その官能基当量が500g/mol以上4500g/mol以下である、ことを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、画像記録方法に関する。
中間転写体に、インクを付与することで中間画像を記録し、この中間画像を記録媒体に転写して画像を記録する画像記録方法(以下、「中間転写型画像記録方法」という)において、中間転写体上に中間画像を形成する前処理として、転写体表面に着弾したインクの色材を速やかに凝集又は析出させる反応剤を含有した液体組成物を塗布しておくことが知られている。また、そのような液体組成物が塗布される中間転写体は転写性を向上させるために離型性を有する材料を用いることが知られている。
通常、そのような離型性を有する転写体表面に対して液体組成物を塗布した際には、塗布された液体組成物が転写体表面で弾かれて均一に付与されない。不均一に塗布された液体組成物の上に形成される中間画像は、局所的に凝集又は析出反応が不十分となってインクが増粘化しないまま転写されることで「画像ながれ」などを発生するなど、画像品位を低下させることが考えられる。
そのため、画像品位と転写性を両立するためには、液体組成物が、離型性の転写体に対して、ハジキの無い均一な塗布状態を形成可能であることが重要となる。例えば、特許文献1は、液体組成物に特定のフッ素系アニオン界面活性剤を含有させることで、中間転写体に対する液体組成物の濡れ性を高め、液体組成物の塗布形態を均一にし、画像品位の向上を図るものである。
しかしながら、本発明者らの検討によると、特許文献1に記載の中間転写型画像記録方法は、液体組成物の塗布性が良好なために高品位な中間画像が得られるものの、高速記録をした場合に中間画像の転写性が十分ではなく、中間転写体に中間画像の一部が転写されずに残存する現象、所謂「転写残り」が発生して画像品位の低下を引き起こすことがあることが分かった。
本発明の目的は、液体組成物を中間転写体上に均一に付与することにより画像品位の高い中間画像を形成することと、短い転写圧付与時間でも良好に転写することができる画像記録方法を提供することである。
本発明の画像記録方法は、インク中の色材を凝集又は析出させるための反応剤を含有する液体組成物を中間転写体に付与する工程と、前記液体組成物が付与された前記中間転写体にインクを付与して中間画像を形成する工程と、前記中間画像を記録媒体に転写する工程と、を有する画像記録方法であって、前記中間転写体の表面の水に対する接触角が50度以上120度以下であり、前記液体組成物が、下記式(1)で表されるシロキサン化合物を含有し、前記シロキサン化合物が、水と該シロキサン化合物を重量比1:1で混合した場合の混合液が相分離状態となるシロキサン化合物、もしくは、該混合液の濁度が200ホルマジン度以上となるシロキサン化合物であり、前記シロキサン化合物の官能基当量が500g/mol以上4500g/mol以下である、ことを特徴とする。
(式(1)において、R2およびR3は一価のアルキル基である。また、R1およびR4〜R8は一価のアルキル基、又は、酸素原子もしくは窒素原子を含む一価の有機基からなる官能基であり、R1およびR4〜R8の少なくとも一つは、前記酸素原子もしくは窒素原子を含む一価の有機基からなる官能基である。xは0以上の整数、yは1以上の整数である。)
本発明の画像記録方法によれば、転写体表面が適度な離型性を有して中間画像を記録媒体へ良好に転写することを可能にするとともに、該転写体表面は適度な濡れ性を有して中間画像を所定の位置で良好に保持する。
本発明者らは、上述したような課題の認識のもとで鋭意検討を繰り返した結果、以下のような構成を有することで、転写体表面に良好な中間画像が形成され、且つ、該中間画像が良好に転写されることを見出した。すなわち、本実施形態の画像記録方法は以下の4つの技術的要件を満たすものである。
第1に、中間転写体の表面の水に対する接触角が50度以上120度以下であること、
第2に、中間転写体に付与する液体組成物は、式(1)で示されるシロキサン化合物を含むこと、
第2に、中間転写体に付与する液体組成物は、式(1)で示されるシロキサン化合物を含むこと、
(式(1)において、R2およびR3は一価のアルキル基である。また、R1およびR4〜R8は一価のアルキル基、又は、酸素原子もしくは窒素原子を含む一価の有機基からなる官能基であり、R1およびR4〜R8の少なくとも一つは、前記酸素原子もしくは窒素原子を含む一価の有機基からなる官能基である。xは0以上の整数、yは1以上の整数である。)
第3に、式(1)のシロキサン化合物は、該シロキサン化合物と水とを重量比1:1で混合した場合の混合液が相分離状態もしくは該混合液が200ホルマジン度以上の濁度を有するようなシロキサン化合物である、
第4に、式(1)のシロキサン化合物の官能基当量は、500g/mol以上4500g/mol以下である。
第3に、式(1)のシロキサン化合物は、該シロキサン化合物と水とを重量比1:1で混合した場合の混合液が相分離状態もしくは該混合液が200ホルマジン度以上の濁度を有するようなシロキサン化合物である、
第4に、式(1)のシロキサン化合物の官能基当量は、500g/mol以上4500g/mol以下である。
これらの要件を兼備することで、液体組成物が付与された転写体表面は適度な離型性および適度な濡れ性を有して、該転写体表面に高品位な中間画像が形成されるとともに該中間画像を記録媒体へ良好に転写することを可能にする。
図1は本実施形態の画像記録方法の全体構成を示す断面図である。芯部材1は回転体からなり、中間転写体2で被覆されている。中間転写体2の周囲には、基本プロセスを行うユニットして、液体組成物を付与する液体付与部3、中間画像6を形成するインクジェットヘッド5、中間画像6を記録媒体に転写する転写ローラ10が設けられている。インクジェットヘッド5と転写ローラ10の間には、付与されたインクの溶剤を短時間に減少させるために、溶剤除去部7と加熱部8が設けられている。転写ローラ10と液体付与部3の間には、転写後の中間転写体上の残存インクを除去するために、クリーニング部12が設けられている。記録媒体9に転写された画像を短時間に定着させるために、定着ローラ11が設けられている。
芯部材1は図中の矢印方向に回転し、中間転写体2には、液体付与部3によって液体組成物が付与される。次いで、複数色に対応した複数のノズル列を有するインクジェットヘッド5から、画像データに応じてインクが付与され、中間画像6が形成される。形成された中間画像は、溶剤除去部7および加熱部8によって、転写の前に転写に適したインク粘度とされる。そして、転写ローラ10によって記録媒体9の記録面に中間画像6が転写される。転写後は、クリーニング部12により転写体表面がクリーニングされる。以上を1サイクルとして、芯部材1が回転を繰り返すことで、記録媒体9には最終画像が繰り返し形成される。
芯部材1は、ローラ状、ベルト状のものを使用することができる。転写時の加圧に耐え得る剛性や寸法精度、回転のイナーシャ軽減等の要求特性から、例えばアルミニウム合金等の軽量金属製のドラム形状の回転体を用いる。
芯部材1を構成する部材としては、搬送精度や耐久性の観点から、ある程度強度があるものが好ましい。材質としては金属、セラミック、樹脂などが好適である。中でも特に、転写時の加圧に耐え得る剛性や寸法精度のほか、動作時のイナーシャを軽減して制御の応答性を向上するために要求される特性から、アルミニウム、鉄、ステンレス、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリウレタン、シリカセラミクス、アルミナセラミクスが極めて好適に用いられる。またこれらを組み合わせて用いてもよい。
本実施形態の第1の技術的要件は、芯部材1を被覆する中間転写体2の表面の水に対する接触角が50度以上120度以下となることである。ここでいう接触角は「静的接触角」を意味して、接触角計(CA−V 協和界面科学社製)を用いて測定したものを基準とする。
水に対する接触角が50度以上であることによって転写体表面は適度な離型性を発現する。また、水に対する接触角が高すぎるとその分だけ濡れ性を過剰に低下させることになってしまうため、該接触角は120度以下であることで転写体表面に中間画像を形成する際に適度な濡れ性を有して高品位な中間画像を形成することを可能にする。ここで、離型性とは、表面にインク、反応剤、透明インクなどの材料が接着しにくく後に剥離可能な特性を示すものである。さらには、該接触角が60度以上であることが好ましく、110度以下であることが好ましい。
芯部材1を被覆する中間転写体2は、紙などの記録媒体に画像を圧着させて画像を転写させるため、ある程度の弾性を有していることが好ましい。例えば記録媒体として紙を用いる場合には、中間転写体2の硬度はデュロメータ・タイプA(JIS・K6253準拠)硬度が10°以上が好ましく、20°以上がより好ましい。また、100°以下が好ましく、60°以下のものがより好ましい。
中間転写体2を構成する部材の材質としてはポリマー、セラミック、金属など各種材料を適宜用いることができるが、前記特性および加工特性より各種ゴム材料、およびエラストマー材料が好ましく用いられる。例えばポリブタジエン系ゴム、ニトリル系ゴム、クロロプレン系ゴム、シリコーン系ゴム、フッ素系ゴム、フルオロシリコーン系ゴム、ウレタン系ゴム、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、塩ビ系エラストマー、エステル系エラストマー、アミド系エラストマー等が好適である。またポリエーテル、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、シロキサン化合物、パーフルオロカーボン化合物等も好適に用いることができる。
また中間転写体2は複数の材料を積層して形成されてもよい。例えば、無端ベルト状のウレタンゴムにシリコーンゴムを被膜させた物、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上にシリコーンゴムを積層したシート、ウレタンゴムシートやシリコーンゴムシート上にシロキサン化合物を成膜させた積層材料等が好適に用いられる。シロキサン化合物の例として、加水分解性有機ケイ素化合物を原料とする縮合物からなるシロキサン化合物等が挙げられる。また綿布やポリエステル、レーヨン等の織布を基布とし、そこにニトリルブタジエンゴム、ウレタンゴム等のゴム材料を含浸させたシートも好適に用いることができる。
また、該中間転写体2は適当な表面処理を施して用いることができる。例として、フレーム処理、コロナ処理、プラズマ処理、研磨処理、粗化処理、活性エネルギー線(UV・IR・RFなど)照射処理、オゾン処理、界面活性剤処理、シランカップリング処理が挙げられる。またこれらの処理を複数組み合わせて施してもよい。
また、中間転写体2の表面に形成される中間画像の流動性を抑制するために、任意の表面粗さを付与することができる。このとき平均表面粗さRaは0.01〜3μm程度であることが好ましいが、これに限定されるものではない。
本明細書において、中間転写体2において中間画像が形成される面を「転写体表面」とする。
中間転写体2の転写体表面に中間画像を形成したのち転写するまでは、大きく4つの工程(a)〜(d)に分けることができる。以下、工程ごとに詳細に説明する。
(a)液体組成物を付与する工程
工程(a)では、液体付与部3(付与手段)を用いて、中間転写体2の転写体表面に反応剤を含有する液体組成物を付与する。液体付与部3(付与手段)は、ここではロールコータを使用しているが、これに限定されるものではない。ロールコータのほかには、スプレーコータ、スリットコータ等がある。ここで、反応剤とは、転写体表面の上に着弾したインクの色材を速やかに凝集又は析出させる材料である。具体的には、色材として染料を用いた場合は、反応剤によってインク中に溶解している染料が析出し、色材として顔料を用いた場合は、反応剤によってインク中に分散している顔料が凝集する反応が起きる。このような反応剤によって、インクの粘性が高まり、中間画像を中間転写体上に保持しやすくなる。反応剤としては、多価金属イオンや有機酸が挙げられる。
工程(a)では、液体付与部3(付与手段)を用いて、中間転写体2の転写体表面に反応剤を含有する液体組成物を付与する。液体付与部3(付与手段)は、ここではロールコータを使用しているが、これに限定されるものではない。ロールコータのほかには、スプレーコータ、スリットコータ等がある。ここで、反応剤とは、転写体表面の上に着弾したインクの色材を速やかに凝集又は析出させる材料である。具体的には、色材として染料を用いた場合は、反応剤によってインク中に溶解している染料が析出し、色材として顔料を用いた場合は、反応剤によってインク中に分散している顔料が凝集する反応が起きる。このような反応剤によって、インクの粘性が高まり、中間画像を中間転写体上に保持しやすくなる。反応剤としては、多価金属イオンや有機酸が挙げられる。
多価金属イオンとしては、例えば、Ca2+、Cu2+、Ni2+、Mg2+及びZn2+等の二価の金属イオンや、Fe3+及びAl3+等の三価の金属イオンが挙げられる。そして、これらのイオンを付与する場合には、金属塩水溶液として付与することが好ましい。金属塩の陰イオンとしては、Cl−、NO3 −、SO4 2−、I−、Br−、ClO3 −、RCOO−(Rは、炭素数が1〜20のアルキル基)等が挙げられる。多価金属イオンの含有量は、液体組成物の全量を基準として5.0質量%以上70.0質量%以下が好ましい。
また、有機酸は、水素イオン濃度(pH)の緩衝能を有することで、色材を析出又は凝集させる反応を起こすものである。インク中の色材との反応速度が高いことから反応剤として使用することが好ましい。有機酸としては、有機カルボン酸、有機スルホン酸等などが挙げられる。更に、具体的には、ポリアクリル酸、酢酸、メタンスルホン酸、グリコール酸、マロン酸、リンゴ酸、マレイン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、スルホン酸、レブリン酸、オルトリン酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ピリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、若しくはこれらの化合物の誘導体、又はこれらの塩等の中から選ばれることが好ましい。これらの化合物は、1種類で使用されてもよく、2種類以上併用されてもよい。有機酸の含有量は、液体組成物の全量を基準として5.0質量%以上90.0質量%以下が好ましい。
また、有機酸を反応剤として用いる場合は、液体組成物のpHは4.0以下であることが好ましく、更には、1.0以上3.5以下であることがより好ましく、1.0以上3.0以下であることが特に好ましい。
本実施形態における2つ目の技術的な要件は、液体組成物が式(1)で示されるシロキサン化合物を含有することである。
(式(1)において、R2およびR3は一価のアルキル基である。また、R1およびR4〜R8は一価のアルキル基、又は、酸素原子もしくは窒素原子を含む一価の有機基からなる官能基であり、R1およびR4〜R8の少なくとも一つは、前記酸素原子もしくは窒素原子を含む一価の有機基からなる官能基である。xは0以上の整数、yは1以上の整数である。)
一価のアルキル基は、CnH2n+1と表される。具体的に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基などが挙げられる。この場合における炭素数nは、100以下であることが好ましく、10以下がより好ましい。
一価のアルキル基は、CnH2n+1と表される。具体的に、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基などが挙げられる。この場合における炭素数nは、100以下であることが好ましく、10以下がより好ましい。
具体的には、X−22−161B(信越化学工業社製)、X−22−3701E(信越化学工業社製)、KF−6003(信越化学工業社製)、X−21−5841(信越化学工業社製)、X−22−4515(信越化学工業社製)などが挙げられる。
また、本実施形態の3つ目の技術的要件は、液体組成物に含有されるシロキサン化合物が、水と該シロキサン化合物を質量比が1:1で混合した混合液において、相分離状態となる(相分離)ようなシロキサン化合物、もしくは、該混合液が200ホルマジン度以上の濁度を有する(濁度)ようなシロキサン化合物であることである。
3つ目の技術的要件におけるa)相分離、およびb)濁度についてそれぞれ以下に説明する。
a)相分離
ここでいう「相分離」とは、水と式(1)で示されるシロキサン化合物(液状)との混合液において各々が相分離する界面が目視によって視認される状態をいう。
ここでいう「相分離」とは、水と式(1)で示されるシロキサン化合物(液状)との混合液において各々が相分離する界面が目視によって視認される状態をいう。
b)濁度
ここでいう「濁度」とは、混合液(水と液状のシロキサン化合物)の濁りの度合いを示すものであり、後述する実施例および比較例における「濁度」は工業用水試験方法(JISK0101)によって測定した値を採用する。
ここでいう「濁度」とは、混合液(水と液状のシロキサン化合物)の濁りの度合いを示すものであり、後述する実施例および比較例における「濁度」は工業用水試験方法(JISK0101)によって測定した値を採用する。
このように、シロキサン化合物が含有される混合液が相分離状態、もしくは200ホルマジン度以上の濁度を有することによって、液体組成物を均一に付与でき、該液体組成物が付与された転写体表面の上に形成される中間画像の画像品位を向上させる。
さらに、本実施形態の4つ目の技術的要件は、液体組成物に含有される式(1)のシロキサン化合物の『官能基当量』が500g/mol以上4500g/mol以下となることである。
ここでいう『官能基当量』とは、『式(1)で示されるシロキサン化合物がR1、R4〜R8のうちで、少なくとも一つは含まれる「酸素原子もしくは窒素原子を含む一価の有機基」を「官能基」とした際に、「官能基」が1mol当量存在する場合におけるシロキサン化合物の質量』を意味する。このような『官能基当量』の単位はg/molを用いて表わされる。
以下に具体的な『官能基当量』の算出方法について例を用いて説明する。例えば、R1〜R7がメチル基、R8がアミノプロピル基(C3H6NH2)、x=2、y=3であるシロキサン化合物を考える。このようなシロキサン化合物の分子量は501g/molで、1分子のシロキサン化合物に1つの官能基(アミノ基)が存在する。このような場合、該官能基とシロキサン化合物とが1:1の当量関係にあるために、官能基1molに対応するシロキサン化合物の質量は501gとなる。このようなシロキサン化合物の『官能基当量』は、(501g)/(1mol)=501(g/mol)と算出される。また、シロキサン化合物1分子当たりに2つの官能基を有するものは、官能基とシロキサン化合物が2:1の当量関係にあるために、シロキサン化合物の分子量をM(g/mol)として、シロキサン化合物がM(g)だけ存在する場合には官能基が2mol当量となるために、官能基当量は、(M(g))/(2mol)=M/2(g/mol)と算出される。
本発明者らは鋭意検討によって、このような液体組成物に含有されるシロキサン化合物の「官能基当量」をパラメータとした際に、液体組成物が付与された転写体表面の濡れ性および転写性が以下のような性質を有することを見出した。
シロキサン化合物の「官能基当量」が500g/mol未満であると、液体組成物の転写体表面に対する十分な濡れ性が保持されない。また、シロキサン化合物の「官能基当量」が4500g/molを超えると、液体組成物に含まれる反応剤などとの相溶性が低下して液体組成物が転写体に均一に付与できない場合がある。不均一に付与された液体組成物上に形成される中間画像の画像品位は良好なものとなりにくい。
ここでいう「官能基」とは、具体的に、アミノ基、カルボキシル基、カルビノール基、シラノール基、エチレンオキシド、プロピレンオキシドなどが挙げられる。これらのうち、アミノ基を含むものが液体組成物中における相溶性がよく、より好ましい。
液体組成物中におけるシロキサン化合物の含有量は、10.0質量%以上が好ましく、15.0質量%以上がより好ましく、20.0質量%以上がさらに好ましい。また、90.0質量%以下が好ましく、80.0質量%以下がより好ましく、75.0質量%以下がさらに好ましい。液体組成物中におけるシロキサン化合物の含有量が10.0質量%未満の場合には、中間転写体に対する濡れ性が十分に発現しない場合がある。90.0質量%を超える場合には、反応剤の含有量が少なくなるため、色材の凝集又は析出性が不十分になって中間画像の画像性能や転写性が低下する場合がある。
本実施形態の液体組成物は適量の水や有機溶剤を含有していてもよい。この場合に使用する水はイオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。また、本実施形態にかかる液体組成物に用いることのできる有機溶剤としては特に限定されず、公知の有機溶剤をいずれも用いることができる。
また、液体組成物には各種樹脂を添加することもできる。適当な樹脂を添加しておくことで転写時の記録媒体への転写性を良好な物としたり、最終画像の耐擦過性を高めたりすることが可能であり好適である。
液体組成物は粘度調整剤を加えて粘度を適宜調整して用いることができる。使用される粘度調整剤としてはシロキサン化合物および反応剤と共存できるものであれば特に制限は無い。
液体組成物は、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、界面活性剤など種々の添加剤を必要に応じて含有してもよい。
液体組成物を付与する方法としては、ダイコーティング、ブレードコーティング、グラビアローラー、オフセットローラーを使用するローラ塗布法、スプレーコーティングなどの吹き付け法、インクジェットデバイスを使用する吐出法のいずれを用いてもよい。さらに、これらを複数組み合わせて用いてもよい。
付与される液体組成物の付与量としては、0.1g/m2以上5.0g/m2以下となることが好ましい。付与量が0.1g/m2未満となる場合、反応剤が過少で色材の凝集又は析出反応が不十分となる場合がある。逆に、付与量が5.0g/m2を超える場合、液体組成物の上に着弾したインクが浮遊して固定されずに画像品位を低下させる場合がある。
また、中間転写体上に付与された液体組成物に含まれる水分や溶剤等を中間画像形成工程の前に乾燥し、液体組成物を薄膜化する液体組成物乾燥工程を付加してもよい。
続いて該液体組成物が付与された転写体表面に、インクジェットデバイスを用いてインクが画像となって付与される。ここで、中間転写体2の表面に形成され、最終的な記録媒体に転写されるまでの画像を便宜上「中間画像」と呼ぶ。
(b)中間画像形成工程
液体組成物が付与された転写体表面に、画像データに応じてインクジェットヘッド5から所望の色に対応したインクを吐出する。
液体組成物が付与された転写体表面に、画像データに応じてインクジェットヘッド5から所望の色に対応したインクを吐出する。
本実施形態に使用されるインクジェットデバイスとしては、例えば電気−熱変換体によりインクに膜沸騰を生じさせ気泡を形成することでインクを吐出する形態、電気−機械変換体によってインクを吐出する形態、静電気を利用してインクを吐出する形態等がある。インクジェット液体吐出技術で提案される各種インクジェットデバイスをいずれも用いることができる。中でも、高速で高精細の記録品位を保持するためには電気−熱変換体を利用したものが好ましい。
(インクの組成)
本実施形態におけるインクの色材としては、公知の染料やカーボンブラックなどの公知の顔料を溶解または分散させたものを用いることができる。特に、顔料は画像の耐久性が高くなるため好ましい。以下にインクの色材として使用される各種成分について個別に記載する。
本実施形態におけるインクの色材としては、公知の染料やカーボンブラックなどの公知の顔料を溶解または分散させたものを用いることができる。特に、顔料は画像の耐久性が高くなるため好ましい。以下にインクの色材として使用される各種成分について個別に記載する。
[顔料]
本実施形態に用いることのできる顔料としては特に限定されず、公知の無機顔料・有機顔料を用いることができる。具体的にはC.I.(カラーインデックス)ナンバーであらわされる顔料を用いることができる。また、黒色顔料としては、カーボンブラックを用いることも好ましい。インク中の顔料の含有量は、インク全質量に対し0.5質量%以上であることが好ましく、さらには1.0質量%以上であることがより好ましい。また、10.0質量%以下であることが好ましく、さらには15.0質量%以下であることがより好ましい。
本実施形態に用いることのできる顔料としては特に限定されず、公知の無機顔料・有機顔料を用いることができる。具体的にはC.I.(カラーインデックス)ナンバーであらわされる顔料を用いることができる。また、黒色顔料としては、カーボンブラックを用いることも好ましい。インク中の顔料の含有量は、インク全質量に対し0.5質量%以上であることが好ましく、さらには1.0質量%以上であることがより好ましい。また、10.0質量%以下であることが好ましく、さらには15.0質量%以下であることがより好ましい。
[顔料分散剤]
顔料を分散させる顔料分散剤としては公知の顔料分散剤のいずれを使用してもよいが、親水性部と疎水性部とを併せ持つ水溶性の顔料分散剤を用いることが好ましい。特に、親水性のモノマーと疎水性のモノマーからなる共重合樹脂の顔料分散剤が好ましく用いられる。
顔料を分散させる顔料分散剤としては公知の顔料分散剤のいずれを使用してもよいが、親水性部と疎水性部とを併せ持つ水溶性の顔料分散剤を用いることが好ましい。特に、親水性のモノマーと疎水性のモノマーからなる共重合樹脂の顔料分散剤が好ましく用いられる。
ここで用いられる各モノマーについては特に制限はなく、公知のものが好適に用いられる。具体的に、疎水性モノマーとしてはスチレン、スチレン誘導体、アルキル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、親水性モノマーとしてはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸等が挙げられる。
このような顔料分散剤の酸価は50mgKOH/g以上550mgKOH/g以下であることが好ましい。また、分散剤の重量平均分子量は1000以上50000以下であることが好ましい。
なお、顔料と分散剤との含有量比(顔料の含有量:分散剤の含有量)としては、1:0.1以上1:3以下の範囲であることが好ましい。
また、顔料分散剤を用いずに顔料粒子自体を表面改質して分散することを可能とした、いわゆる自己分散性顔料を用いることも好適である。
[樹脂粒子]
本実施形態において使用するインクは、色材を有しない各種粒子を含有させて用いることができる。中でも樹脂粒子は画像品位や定着性の向上に効果がある場合があり好適である。
本実施形態において使用するインクは、色材を有しない各種粒子を含有させて用いることができる。中でも樹脂粒子は画像品位や定着性の向上に効果がある場合があり好適である。
本実施形態において使用する樹脂粒子の材質としては、特に限定されず公知の樹脂を適宜用いることができる。具体的には、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリ尿素、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸及びその塩、ポリ(メタ)アクリル酸アルキル、ポリジエン等の単独重合物もしくはこれらを複数組み合わせた共重合物が挙げられる。
このような樹脂の重量平均分子量は、1,000以上2,000,000以下の範囲が好適である。
また、インク中における樹脂粒子の添加量は、インクの全質量に対して1.0質量%以上であることが好ましく、さらには2.0質量%以上であることがより好ましい。また、50質量%以下であることが好ましく、さらには40質量%以下であることがより好ましい。
さらに本実施形態においては、このような樹脂粒子がインク中に分散した樹脂粒子分散体として用いることが好ましい。樹脂粒子を分散させる手法については特に限定されないが、解離性基を有するモノマーを単独重合もしくは複数種共重合させた樹脂を用いて分散させたいわゆる自己分散型樹脂粒子分散体を用いることが好ましい。解離性基としてはカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられ、この解離性基を有するモノマーとしてはアクリル酸やメタクリル酸等が挙げられる。また、乳化剤により樹脂粒子を分散させたいわゆる乳化分散型樹脂粒子分散体を用いてもよい。乳化剤としては、低分子量、高分子量に関わらず公知の界面活性剤が好適に用いられる。該界面活性剤はノニオン性か、もしくは樹脂粒子と同じ電荷を持つ物が好適である。
本実施形態の樹脂粒子分散体の分散粒子径は、10nm以上であることが好ましく、さらには30nm以上であることがより好ましい。また、1000nm以下であることが好ましく、さらには500nm以下であることがより好ましい。
また、本実施形態において樹脂粒子分散体を調製する際、該樹脂粒子分散体の安定化のために各種の添加剤を加えておくとよい。添加剤としては、例えば、n−ヘキサデカン、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、クロロベンゼン、ドデシルメルカプタン、オリーブ油、青色染料(Blue70)、ポリメチルメタクリレート等を使用することが好ましい。
[界面活性剤]
本実施形態に用いることのできるインクは界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、アセチレノ−ルEH(川研ファインケミカル社製)やポリエーテルシロキサン化合物からなるBYK347(ビックケミー社製)、BYK348(ビックケミー社製)、BYK349(ビックケミー社製)やフッ素化合物からなるZonyl FSO100(デュポン社製)等が挙げられる。
本実施形態に用いることのできるインクは界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、アセチレノ−ルEH(川研ファインケミカル社製)やポリエーテルシロキサン化合物からなるBYK347(ビックケミー社製)、BYK348(ビックケミー社製)、BYK349(ビックケミー社製)やフッ素化合物からなるZonyl FSO100(デュポン社製)等が挙げられる。
さらには、式(2)で示されるポリエーテルシロキサン化合物からなる界面活性剤は、本実施形態で用いられる液体組成物との相溶性が高く、良好なドット形状を形成できるためにより好適に用いられる。
(式(2)において、R21〜R30は一価の有機基であり、R21〜R30のうち少なくとも一つは式(3)で示される構造を含む一価の有機基である。また、l、m、nは0以上の整数である。)
(式(3)において、aとbは0以上の整数であり、a+bは1以上の整数である。)
このような側鎖型ポリエーテルシロキサン化合物において、(C2H4O)はエチレンオキサイドユニット、(C3H6O)はプロピレンオキサイドユニットを示す。これらのエチレンオキサイドユニット、およびプロピレンオキサイドユニットは、ランダムに繰り返されてもブロックポリマーとして連続していてもよく、特に限定されない。
このような側鎖型ポリエーテルシロキサン化合物において、(C2H4O)はエチレンオキサイドユニット、(C3H6O)はプロピレンオキサイドユニットを示す。これらのエチレンオキサイドユニット、およびプロピレンオキサイドユニットは、ランダムに繰り返されてもブロックポリマーとして連続していてもよく、特に限定されない。
これらの界面活性剤は、インク全質量に対して0.01質量%以上、20.0質量%以下で含有されることが好ましい。
[溶剤]
本実施形態に用いるインクの溶剤としては、水および/または水溶性有機溶剤を使用することができる。水はイオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。
本実施形態に用いるインクの溶剤としては、水および/または水溶性有機溶剤を使用することができる。水はイオン交換等により脱イオンした水であることが好ましい。
インク中での水は、インクの全質量に対して30質量%以上97質量%以下であることが好ましい。
水溶性有機溶剤としては公知の有機溶剤のいずれを用いてもよい。具体的には、グリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、2−ピロリドン等が挙げられる。
また、インク中の水溶性有機溶剤の含有量は、インクの全質量に対して3.0質量%以上70質量%以下であることが好ましい。
[その他添加剤]
本実施形態に用いることのできるインクは、上記の各種成分以外にも、必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、水溶性樹脂およびその中和剤、粘度調整剤など種々の添加剤を含有してもよい。
本実施形態に用いることのできるインクは、上記の各種成分以外にも、必要に応じて、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、水溶性樹脂およびその中和剤、粘度調整剤など種々の添加剤を含有してもよい。
また、転写体表面にインクを吐出する際は、転写により像が反転することを考慮してインク吐出を行う。つまり、転写先である記録媒体に形成されるべき画像をミラー反転させたミラー画像が中間転写体上に形成されるようにする。
(c)溶剤除去工程
本実施形態においては、中間転写体2の表面上に形成された中間画像6から適量の溶剤を除去する工程を設けることが好ましい。インクジェットヘッド5によってインクが吐出されることで中間転写体2の表面上に形成された中間画像6は、溶剤除去部7と加熱部8によって、溶剤除去を促進する。このような工程によって中間画像の溶剤が短時間で適量除去されるために中間画像が適度に高粘度化して転写性を向上させる。ただし、この溶剤除去工程は必須の工程ではない。
本実施形態においては、中間転写体2の表面上に形成された中間画像6から適量の溶剤を除去する工程を設けることが好ましい。インクジェットヘッド5によってインクが吐出されることで中間転写体2の表面上に形成された中間画像6は、溶剤除去部7と加熱部8によって、溶剤除去を促進する。このような工程によって中間画像の溶剤が短時間で適量除去されるために中間画像が適度に高粘度化して転写性を向上させる。ただし、この溶剤除去工程は必須の工程ではない。
溶剤除去の手法としては中間転写型画像記録方法において公知の手法のいずれを用いてもよい。加熱によって揮発させる方法、低湿空気の送風によって揮発させる方法、減圧によって揮発させる方法、送風で溶剤を吹き飛ばす方法等、またこれらの手法を組み合わせて用いてもよい。
(d)転写工程
溶剤が適量除去されて高粘度化した中間画像6を、転写ローラ10によって記録媒体9に転写する。この段階では、中間転写体2の表面上において、中間画像のインクは適度に高粘度化されているので、インク吸収量の少ない印刷用紙やインク吸収量の無いフィルム等の記録媒体上にも良好な画像を形成させることができる。
溶剤が適量除去されて高粘度化した中間画像6を、転写ローラ10によって記録媒体9に転写する。この段階では、中間転写体2の表面上において、中間画像のインクは適度に高粘度化されているので、インク吸収量の少ない印刷用紙やインク吸収量の無いフィルム等の記録媒体上にも良好な画像を形成させることができる。
記録媒体9と中間転写体2の表面とが中間画像を挟むようにして押圧する転写圧付与時間は、1msec以上100,000msec以下が好ましい。転写圧付与時間が1msec未満の場合、中間転写体2の表面上に中間画像6が残存する転写不良が発生する場合がある。転写圧付与時間が100,000msecを超える場合、搬送速度減速に伴い最終画像の生産性が低下したり、ニップ距離伸長に伴い装置サイズが大型化したりする場合がある。
次に、より具体的な実施例および比較例について説明する。なお、文中の「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り質量基準である。
<実施例1>
本実施例では、回転体となる芯部材1としてアルミニウム製のドラム上にシリコーンゴムをコーティングすることで芯部材1を被覆する中間転写体Aを形成した。本実施例1に用いられる中間転写体Aは、表1に示すように、水に対する接触角が100度のシロキサン化合物表面層となって、水に対する接触角が50度以上120度以下の範囲内となる。
本実施例では、回転体となる芯部材1としてアルミニウム製のドラム上にシリコーンゴムをコーティングすることで芯部材1を被覆する中間転写体Aを形成した。本実施例1に用いられる中間転写体Aは、表1に示すように、水に対する接触角が100度のシロキサン化合物表面層となって、水に対する接触角が50度以上120度以下の範囲内となる。
(a)液体組成物を付与する工程
[液体組成物1]
本実施形態に用いられる液体組成物1は、表2に示すように、レブリン酸を50質量%の含有量で含有し、式(1)の構造を有するシロキサン化合物1(X−22−161B 信越化学社製)を50質量%の含有量で含有する。
[液体組成物1]
本実施形態に用いられる液体組成物1は、表2に示すように、レブリン酸を50質量%の含有量で含有し、式(1)の構造を有するシロキサン化合物1(X−22−161B 信越化学社製)を50質量%の含有量で含有する。
シロキサン化合物1は、該シロキサン化合物1と水との混合液(シロキサン化合物1:水=1:1)の濁りが、表3に示すように、200ホルマジン度以上の濁度を有する。
また、該シロキサン化合物1は、酸素原子もしくは窒素原子を含む有機基としてアミノ基を有し、その官能基当量は、表3に示すように、1500g/molとなって、500g/mol以上4500g/mol以下の範囲内である。
また、該シロキサン化合物1は、酸素原子もしくは窒素原子を含む有機基としてアミノ基を有し、その官能基当量は、表3に示すように、1500g/molとなって、500g/mol以上4500g/mol以下の範囲内である。
本実施例1においては、液体組成物1を付与するデバイスとしてロールコータ3が配置されており、これによって液体組成物1が転写体表面に付与される。実施例1においては、中間転写体Aの表面上に0.5g/m2となるように液体組成物1を付与した。
(b)中間画像形成工程
次に、インクジェットヘッド5からインクが吐出され、中間転写体上に中間画像6(ミラー反転している画像)が形成される。本構成では電気熱変換素子を用いドロップオンデマンド方式にてインク吐出を行うタイプのラインヘッド形態のインクジェットヘッドを使用した。
次に、インクジェットヘッド5からインクが吐出され、中間転写体上に中間画像6(ミラー反転している画像)が形成される。本構成では電気熱変換素子を用いドロップオンデマンド方式にてインク吐出を行うタイプのラインヘッド形態のインクジェットヘッドを使用した。
実施例1におけるインク1については、インクに含有される各種成分を各々個別に調製してから用いた。
(ブラック顔料分散液の調製)
・カーボンブラック(製品名:モナク1100、キャボット社製) 10部
・スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体
(酸価150、重量平均分子量8000、固形分20%が水酸化カリウムにて中和済)
15部
・イオン交換水 75部
これらの各種成分を混合したものをバッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを200部充填して、水冷しつつ、5時間分散させた。この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去し、顔料濃度が約10質量%のブラック顔料分散液を得た。
・カーボンブラック(製品名:モナク1100、キャボット社製) 10部
・スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体
(酸価150、重量平均分子量8000、固形分20%が水酸化カリウムにて中和済)
15部
・イオン交換水 75部
これらの各種成分を混合したものをバッチ式縦型サンドミル(アイメックス製)に仕込み、0.3mm径のジルコニアビーズを200部充填して、水冷しつつ、5時間分散させた。この分散液を遠心分離機にかけ粗大粒子を除去し、顔料濃度が約10質量%のブラック顔料分散液を得た。
(樹脂粒子分散体の調製)
エチルメタクリレート(18部)、2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)(2部)n−ヘキサデカン(2部)を混合し、0.5時間攪拌した。この混合物を乳化剤であるNIKKOL BC20(日光ケミカルズ製)の6質量%の水溶液78部に滴下し、0.5時間攪拌した。その後、このようにして調製した混合液に超音波照射機で超音波を3時間照射した。続いて、窒素雰囲気下で85℃、3時間重合反応を行い、室温冷却後にろ過して樹脂含有量が約20質量%の樹脂粒子分散体を得た。該樹脂粒子の重量平均分子量は約1,100,000、分散粒径は約140nmであった。
エチルメタクリレート(18部)、2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル)(2部)n−ヘキサデカン(2部)を混合し、0.5時間攪拌した。この混合物を乳化剤であるNIKKOL BC20(日光ケミカルズ製)の6質量%の水溶液78部に滴下し、0.5時間攪拌した。その後、このようにして調製した混合液に超音波照射機で超音波を3時間照射した。続いて、窒素雰囲気下で85℃、3時間重合反応を行い、室温冷却後にろ過して樹脂含有量が約20質量%の樹脂粒子分散体を得た。該樹脂粒子の重量平均分子量は約1,100,000、分散粒径は約140nmであった。
(インク1の調製)
上記のブラック顔料分散液および樹脂粒子分散体を用いて、表4に示すような成分比でインク1を調製した。
・ブラック顔料分散液 20部
・樹脂粒子分散体 50部
・ジエチレングリコール 10部
・イオン交換水 14部
・BYK349 6部
これらの成分を混合したのち十分攪拌して、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過することによりインク1(ブラックインク)を調整した。
上記のブラック顔料分散液および樹脂粒子分散体を用いて、表4に示すような成分比でインク1を調製した。
・ブラック顔料分散液 20部
・樹脂粒子分散体 50部
・ジエチレングリコール 10部
・イオン交換水 14部
・BYK349 6部
これらの成分を混合したのち十分攪拌して、ポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(富士フイルム製)にて加圧濾過することによりインク1(ブラックインク)を調整した。
(c)液体除去工程
本実施例1においては、中間画像を形成したのち、溶剤除去部7および加熱ヒータ8によって加熱乾燥することで形成した中間画像のインク粘度を適度なものに調整してから転写する。尚、本実施例1においては送風装置が溶剤除去部7として用いられる。溶剤除去部7では、50℃の温風を15秒間あてることで中間画像に含まれる溶剤を適量揮発させた。
本実施例1においては、中間画像を形成したのち、溶剤除去部7および加熱ヒータ8によって加熱乾燥することで形成した中間画像のインク粘度を適度なものに調整してから転写する。尚、本実施例1においては送風装置が溶剤除去部7として用いられる。溶剤除去部7では、50℃の温風を15秒間あてることで中間画像に含まれる溶剤を適量揮発させた。
(d)転写工程
中間転写体上に形成されている中間画像に記録媒体18を接触させ、中間画像6を転写形成させるための転写ローラ10が配置されている。転写ローラ10と記録媒体9とで中間画像を挟み込むように加圧することで中間画像を転写した。このときの転写圧付与時間は8msec(搬送速度1m/secでローラーニップ長8mm)、記録媒体は印刷用紙(商品名;特菱アート両面N、127.9g/m2、三菱製紙製)を用いた。
中間転写体上に形成されている中間画像に記録媒体18を接触させ、中間画像6を転写形成させるための転写ローラ10が配置されている。転写ローラ10と記録媒体9とで中間画像を挟み込むように加圧することで中間画像を転写した。このときの転写圧付与時間は8msec(搬送速度1m/secでローラーニップ長8mm)、記録媒体は印刷用紙(商品名;特菱アート両面N、127.9g/m2、三菱製紙製)を用いた。
なお記録媒体の形状としては本例では長尺・ロール状のシートを用いたが、規定の形状にカットされた枚葉シートでも良い。
さらに本実施例1においては、中間画像を記録媒体に受け渡した後の中間転写体を繰り返し次の画像形成に用いるため、クリーニングユニット12が配置されている。図1に示した装置においてはイオン交換水により常時湿潤されるモルトンローラが間欠的に表面に当接する構成となっている。
<実施例2>
実施例2は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す液体組成物2に変更する以外は実施例1に同じである。
実施例2は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す液体組成物2に変更する以外は実施例1に同じである。
<実施例3>
実施例3は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す液体組成物3に変更する以外は実施例1に同じである。
実施例3は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す液体組成物3に変更する以外は実施例1に同じである。
<実施例4>
実施例4は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す液体組成物4に変更する以外は実施例1に同じである。
実施例4は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す液体組成物4に変更する以外は実施例1に同じである。
<実施例5>
実施例5は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す液体組成物5に変更する以外は実施例1に同じである。
実施例5は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す液体組成物5に変更する以外は実施例1に同じである。
<実施例6>
実施例6は、実施例1において使用した中間転写体Aを、表1に示す中間転写体Bに変更する以外は実施例1に同じである。中間転写体Bは、以下のようにして得られた。先ず、グリシドキシプロピルトリエトキシシランとメチルトリエトキシシランとをモル比1:1で混合し、塩酸を触媒として水溶媒中で24時間以上加熱還流を行うことで得られる加水分解性縮合物溶液を得る。得られた加水分解性縮合物溶液をメチルイソブチルケトンにより15質量%に希釈したのち、光カチオン重合開始剤SP150(ADEKA社製)を5質量%添加することで得られた液状のものをコーティング液とした。このようにして得られたコーティング液を、芯部材を構成するアルミニウム製のドラム上のシリコーンゴムに塗布することでその表面にコーティング液を成膜した。この際、前処理としてシリコーンゴムにプラズマ処理を行ない、塗布性を向上させた。さらに、UVランプを照射することでその表面の露光処理を行って、135℃にて2.5時間の加熱処理を施すことで成膜を硬化させることで中間転写体Bとした。
実施例6は、実施例1において使用した中間転写体Aを、表1に示す中間転写体Bに変更する以外は実施例1に同じである。中間転写体Bは、以下のようにして得られた。先ず、グリシドキシプロピルトリエトキシシランとメチルトリエトキシシランとをモル比1:1で混合し、塩酸を触媒として水溶媒中で24時間以上加熱還流を行うことで得られる加水分解性縮合物溶液を得る。得られた加水分解性縮合物溶液をメチルイソブチルケトンにより15質量%に希釈したのち、光カチオン重合開始剤SP150(ADEKA社製)を5質量%添加することで得られた液状のものをコーティング液とした。このようにして得られたコーティング液を、芯部材を構成するアルミニウム製のドラム上のシリコーンゴムに塗布することでその表面にコーティング液を成膜した。この際、前処理としてシリコーンゴムにプラズマ処理を行ない、塗布性を向上させた。さらに、UVランプを照射することでその表面の露光処理を行って、135℃にて2.5時間の加熱処理を施すことで成膜を硬化させることで中間転写体Bとした。
<実施例7>
実施例7は、実施例1において使用したインク1を、表4に示すインク2に変更する以外は実施例1に同じである。
実施例7は、実施例1において使用したインク1を、表4に示すインク2に変更する以外は実施例1に同じである。
<比較例1>
比較例1は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す比較液体組成物1に変更する以外は実施例1に同じである。
比較例1は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す比較液体組成物1に変更する以外は実施例1に同じである。
<比較例2>
比較例2は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す比較液体組成物2に変更する以外は実施例1に同じである。
比較例2は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す比較液体組成物2に変更する以外は実施例1に同じである。
<比較例3>
比較例3は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す比較液体組成物3に変更する以外は実施例1に同じである。
比較例3は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す比較液体組成物3に変更する以外は実施例1に同じである。
<比較例4>
比較例4は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す比較液体組成物4に変更する以外は実施例1に同じである。
比較例4は、実施例1において使用した液体組成物1を、表2に示す比較液体組成物4に変更する以外は実施例1に同じである。
<比較例5>
比較例5は、実施例1において使用した中間転写体Aを、表1に示す比較中間転写体Cに変更する以外は実施例1に同じである。
比較例5は、実施例1において使用した中間転写体Aを、表1に示す比較中間転写体Cに変更する以外は実施例1に同じである。
表3に記載される「混合液(水:シロキサン化合物=1:1)の濁り」は、各々のシロキサン化合物(全て信越化学製)を水と1:1当量で混合した際における混合液の濁り度合いを示す指標である。具体的には、水とシロキサン化合物との混合液について、目視によって相分離が確認されたものを「相分離」とし、目視によって相分離が確認することが困難であったものは工業用水試験方法(JISK0101)を使用して「濁度」を数値として測定した。
表3に記載されるシロキサン化合物1〜5は式(1)の構造を有するシロキサン化合物、比較シロキサン化合物1および2は、式(1)の構造を有するが第4の技術的要件である官能基当量が500g/mol以上4500g/mol以下という要件を有さないもので、比較シロキサン化合物3は、式(1)の構造を有するが第3の技術的要件である該シロキサン化合物と水とを重量比1:1で混合した場合の混合液が相分離状態もしくは該混合液の濁度が200ホルマジン度以上という要件を有さないものである。
また、表3に記載されるシロキサン化合物1〜5および比較シロキサン化合物1〜3は、それぞれ1種類もしくは2種類の「酸素原子もしくは窒素原子を含む有機基」を「官能基」として有する。そのような「官能基」の「官能基当量」の算出については上述したとおりである。
各実施例に使用した中間転写体、液体組成物、インクの種類を下記の表5に示す。
<評価>
上記記録方法における(a)液体組成物を付与する工程において、中間転写体の表面に50mm×50mmの範囲で液体組成物を付与した。液体組成物の付与性を下記の基準で評価した。
上記記録方法における(a)液体組成物を付与する工程において、中間転写体の表面に50mm×50mmの範囲で液体組成物を付与した。液体組成物の付与性を下記の基準で評価した。
(付与性:液体組成物を中間転写体に均一に付与できるかどうかの評価)
(a)液体組成物の付与工程後に中間転写体の表面上に形成された液体組成物の形状を光学顕微鏡にて観察し、下記基準で評価した。
A:付与した面積のうち、液体組成物の弾きによる転写体表面の露出面積が0%以上5%未満
B:付与した面積のうち、液体組成物の弾きによる転写体表面の露出面積が5%以上15%未満
C:付与した面積のうち、液体組成物の弾きによる転写体表面の露出面積が15%以上
また、上記のようにして(a)液体組成物を付与する工程において転写体表面上に液体組成物が付与された50mm×50mmの領域上に、(b)中間画像形成工程において20mm×20mmの中間画像(100%Dutyのベタ画像)を形成した。
得られた中間画像の画像品位と、記録媒体への転写性を下記の基準で評価した。
(a)液体組成物の付与工程後に中間転写体の表面上に形成された液体組成物の形状を光学顕微鏡にて観察し、下記基準で評価した。
A:付与した面積のうち、液体組成物の弾きによる転写体表面の露出面積が0%以上5%未満
B:付与した面積のうち、液体組成物の弾きによる転写体表面の露出面積が5%以上15%未満
C:付与した面積のうち、液体組成物の弾きによる転写体表面の露出面積が15%以上
また、上記のようにして(a)液体組成物を付与する工程において転写体表面上に液体組成物が付与された50mm×50mmの領域上に、(b)中間画像形成工程において20mm×20mmの中間画像(100%Dutyのベタ画像)を形成した。
得られた中間画像の画像品位と、記録媒体への転写性を下記の基準で評価した。
<中間画像の画像品位:ベタ画像の面内濃度ムラ>
中間画像形成工程後の中間画像(ベタ画像)の面内濃度ムラを、平面分光測定器(JFEテクノリサーチ社製PSA−700E)を用いて0.1mm角ごとに約40,000点を抽出してそれらの光学濃度(O.D.)を測定し、下記基準で評価した。
A:O.D.の全測定個数に対して、「全測定値の平均値−0.2」から「全測定値の平均値+0.2」までの範囲に相当する測定値の個数が90%以上100%以下
B:O.D.の全測定個数に対して、「全測定値の平均値−0.2」から「全測定値の平均値+0.2」までの範囲に相当する測定値の個数が70%以上90%未満
C:O.D.の全測定個数に対して、「全測定値の平均値−0.2」から「全測定値の平均値+0.2」までの範囲に相当する測定値の個数が70%未満
中間画像形成工程後の中間画像(ベタ画像)の面内濃度ムラを、平面分光測定器(JFEテクノリサーチ社製PSA−700E)を用いて0.1mm角ごとに約40,000点を抽出してそれらの光学濃度(O.D.)を測定し、下記基準で評価した。
A:O.D.の全測定個数に対して、「全測定値の平均値−0.2」から「全測定値の平均値+0.2」までの範囲に相当する測定値の個数が90%以上100%以下
B:O.D.の全測定個数に対して、「全測定値の平均値−0.2」から「全測定値の平均値+0.2」までの範囲に相当する測定値の個数が70%以上90%未満
C:O.D.の全測定個数に対して、「全測定値の平均値−0.2」から「全測定値の平均値+0.2」までの範囲に相当する測定値の個数が70%未満
<転写性:中間転写体の表面に残存するインク残存面積率>
(d)転写工程の後の中間転写体の表面を光学顕微鏡にて観察し、残存するインクの残存面積率を下記の基準で評価した。全てのインクが記録媒体に転写し、中間画像が残っていない場合が、残存面積率0%である。
A:中間転写体上のインクの残存面積率が0%以上5%未満
B:中間転写体上のインクの残存面積率が5%以上15%未満
C:中間転写体上のインクの残存面積率が15%以上
以上の評価結果を、下記表6に示す。
(d)転写工程の後の中間転写体の表面を光学顕微鏡にて観察し、残存するインクの残存面積率を下記の基準で評価した。全てのインクが記録媒体に転写し、中間画像が残っていない場合が、残存面積率0%である。
A:中間転写体上のインクの残存面積率が0%以上5%未満
B:中間転写体上のインクの残存面積率が5%以上15%未満
C:中間転写体上のインクの残存面積率が15%以上
以上の評価結果を、下記表6に示す。
Claims (2)
- インク中の色材を凝集又は析出させるための反応剤を含有する液体組成物を中間転写体に付与する工程と、
前記液体組成物が付与された前記中間転写体にインクを付与して中間画像を形成する工程と、
前記中間画像を記録媒体に転写する工程と、を有する画像記録方法であって、
前記中間転写体の表面の水に対する接触角が50度以上120度以下であり、
前記液体組成物が、下記式(1)で表されるシロキサン化合物を含有し、
前記シロキサン化合物が、水と該シロキサン化合物を重量比1:1で混合した場合の混合液が相分離状態となるシロキサン化合物、もしくは、該混合液の濁度が200ホルマジン度以上となるシロキサン化合物であり、
前記シロキサン化合物の官能基当量が500g/mol以上4500g/mol以下である、ことを特徴とする画像記録方法。
(式(1)において、R2およびR3は一価のアルキル基である。また、R1およびR4〜R8は一価のアルキル基、又は、酸素原子もしくは窒素原子を含む一価の有機基からなる官能基であり、R1およびR4〜R8の少なくとも一つは、前記酸素原子もしくは窒素原子を含む一価の有機基からなる官能基である。xは0以上の整数、yは1以上の整数である。) - 前記インクが、下記式(2)で示されるポリエーテルシロキサン化合物を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像記録方法。
(式(2)において、R21〜R30は一価の有機基であり、R21〜R30のうち少なくとも一つは式(3)で示される構造を含む一価の有機基である。また、l、m、nは0以上の整数である。)
(式(3)において、aとbは0以上の整数であり、a+bは1以上の整数である。)
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