JP2013198929A - 溶接トーチの接触検知装置及び溶接トーチの接触検知方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】溶接トーチ2のノズル3と溶接トーチ2で溶接されるワーク4との間に電圧を印加し、印加した電圧の変化によりノズル3とワーク4との接触を検知する接触検知手段6を備えた溶接トーチの接触検知装置1であって、接触検知手段6は、電圧の変化によるノズル3とワーク4との接触時間に基づいてノズルの異常接触を検知する。接触検知手段6は、電圧の変化によるノズル2とワーク4との接触時間に基づいてノズルの異常接触を検知する
【選択図】図2
Description
また、特許文献1の技術を用いて多関節の溶接ロボットで溶接を行う場合は、まず、当該溶接ロボットに予め溶接トーチの位置を教示した後、教示した教示データに基づき溶接トーチを動かすことになる。教示段階で、溶接ロボットのノズルとワークとが接触することがある場合には、接触状態を判定し溶接ロボットを停止するための感度設定(閾値設定)が難しいこととなる。すなわち、溶接トーチとワークとが接触した時点で即座に接触状態と判定して停止とすれば、教示作業そのものができなくなり、溶接トーチとワークとの接触を大幅に許せば、適正な溶接が行えないことになる。
即ち、本発明に係る溶接トーチの接触検知装置は、溶接トーチのノズルと前記溶接トーチで溶接されるワークとの間に電圧を印加し、印加した電圧の変化によりノズルとワークとの接触を検知する接触検知手段を備えた溶接トーチの接触検知装置であって、前記接触検知手段は、前記電圧の変化による前記ノズルとワークとの接触時間に基づいて、ノズルの異常接触を検知することを特徴とする。
前記接触検知手段は、前記溶接トーチが予め設定されたウィービング端に位置するときの溶接トーチとワークとの接触時間と、前記溶接トーチが予め設定された非ウィービング端に位置するときの溶接トーチとワークとの接触時間とに基づいて、ノズルの異常接触を検知することが好ましい。
前記溶接トーチの教示動作時に予め記録されたノズルとワークとの接触時間と、溶接トーチの溶接動作時における接触時間との差に基づいて、ノズルの異常接触を検知することが好ましい。
予め設定されたウィービング端に位置する溶接トーチに関して、溶接トーチの教示動作時に予め記録されたノズルとワークとの接触時間と、溶接トーチの溶接動作時における接触時間との差である第1判定値と、予め設定された非ウィービング端に位置する溶接トーチに関して、溶接トーチの教示動作時に予め記録されたノズルとワークとの接触時間と、溶接トーチの溶接動作時における接触時間との差である第2判定値とに基づいて、ノズルの異常接触を検知することが好ましい。
[第1実施形態]
本発明の溶接トーチの接触検知装置は、例えば、シールドガスを用いながらTIG溶接を行う溶接装置において、溶接トーチの外側を形成する筒状のノズルと、溶接を行うワーク(溶接対象材)との異常接触を検知するものである。なお、説明の便宜上、溶接トーチの接触検知装置のことを、単に接触検知装置ということがある。
図1(a)に示すように、接触検知装置1は、溶接トーチ2のノズル3とワーク4との間に電圧を印加する電圧する電圧印加部5と、この電圧印加部5により印加した電圧の変化を検出してノズル3とワーク4との接触を検知する接触検知部(接触検知手段)6とを備えている。
図2は、溶接トーチの動きと、溶接トーチのふり幅と、ノズルワーク間電圧との関係をまとめたもので、図2(a)は、溶接時における溶接トーチのウィービングの動きを示し、図2(b)は、溶接トーチのウィービングの幅(ふり幅)を示し、図2(c)は、接触検知部で検知したノズルワーク間電圧の変化を示したものである。
このように、溶接トーチ2がウィービングしながら溶接線に沿って進みながら溶接する溶接動作時において、溶接トーチ2のノズル3とワーク4の開先とが接触していない状態では、図2(c)に示すように、ノズルワーク間電圧は印加した電圧と略同じ電圧となる。
例えば、図2に示すように、地点A、地点B、地点Cでノズル3とワーク4とが接触すると、これらが接触している時間だけ、ノズルワーク間電圧はほぼ0Vとなる。本発明では、ノズル3とワーク4との接触時間が長く、その接触時間が予め定められた所定時間を超えた場合は、ノズル3とワーク4との接触が異常である(異常接触)と判断し、接触時間が短く、その接触時間が所定時間よりも短い場合は異常接触と判断しない。
図3のS1に示すように、溶接トーチ2が溶接動作になると、接触検知装置1の電圧印加部5によってノズル3とワーク4との間に一定の電圧が印加されると共に、時間を計測するためのタイマがセットされる。次に、接触検知部6は、ノズル3とワーク4とが接触していないか否かを判断し(S2)、ノズルワーク間電圧が下がり接触を検知すれば(S2、yes)、次の処理であるS3に進む。
S4では、ノズル3とワーク4とが接触した接触時間の総和N(t)を過去に遡って求める。例えば、図2に示すように、溶接トーチ2のノズル3とワーク4とが地点A、地点B、地点Cの3カ所で接触していた場合、接触検知部6は、地点Cで接触が終了した現時点t(ノズルワーク間電圧が零から立ち上がった時点)で、地点Aで接触した接触時間Aと、地点Bで接触した接触時間Bと、地点Cで接触した接触時間Cとを足した接触時間の総和N(t)を求め、次の処理であるS5に進む。
S6では、接触検知部6は、溶接トーチ2とノズル3とが異常接触したと判断し、溶接トーチ2を制御するコントローラ等にノズル3の異常接触を示す信号を出力して、周囲に警告を出したり、溶接トーチ2の溶接動作を停止させる。なお、S5にて、接触時間の総和N(t)が接触時間の閾値Nthよりも小さければ、ノズル3の異常接触は無いと判断し、S1の処理に戻る。
[第2実施形態]
前述した第1実施形態は、溶接トーチ2がウィービングして溶接動作をしている状況下において、溶接トーチ2のノズル3がウィービング端に達したとき、異常接触を行う状況を特に念頭においたものであった。第2実施形態では、溶接トーチ2(ノズル3)がウィービング端に位置しない状況下でも、ノズル3の接触異常を検知することができるものとなっている。
S12では、接触検知部6は、ノズル3とワーク4との接触がウィービング端で発生したか否かを判断する。ウィービング端であるか非ウィービング端であるかの判定は、ウィービング端領域を座標データや関数等などで接触検知部6内に予め設定しておき、接触検知部6内の座標データや関数を用いて行うことが好ましい。なお、ウィービング端領域と、非ウィービング端領域との設定はどのような方法であってもよい。例えば、開先の幅(図5(a)で上下方向)を4分割し、幅方向の両端のそれぞれ1/4の部分をウィービング端領域とすると共に、幅方向の中央2/4の部分を非ウィービング端領域としてもよい。
S16では、接触検知部6は、溶接トーチ2とノズル3とが異常接触したと判断し、コントローラ等にノズル3の異常接触を示す信号を出力して、周囲に警告を出したり、溶接トーチ2の溶接動作を停止させる。S16において、ウィービング端領域で異常接触が発生したことを示す警告を周囲に出すようにしてもよい。なお、接触時間の総和N1(t)が接触時間の閾値Nth1よりも小さければ、ノズル3の異常接触は無いと判断し、接触検知部6は、S10の処理に戻る。
具体的には、まず、溶接する前に、溶接を行わずに教示プログラムを用いて溶接トーチ2を動作させ、ウィービング端での各時間(t)におけるノズル3とワーク4との接触時間の総和N1(t)を接触検知部6に記録すると共に、非ウィービング端での各時間(t)におけるノズル3とワーク4との接触時間の総和N2(t)を接触検知部6に記録しておく。
非ウィービング端における教示溶接時間差ΔB(t)が、予め定められた接触時間の閾値Nth2(例えば、Nth2=1〜2秒<Nth1)よりも大きい場合、接触検知部6で異常接触と判断する。
2 溶接トーチ
3 ノズル
4 ワーク
5 電圧印加部
6 接触検知部(接触検知手段)
7 ワイヤ
8 ガス流路
Claims (8)
- 溶接トーチのノズルと前記溶接トーチで溶接されるワークとの間に電圧を印加し、印加した電圧の変化によりノズルとワークとの接触を検知する接触検知手段を備えた溶接トーチの接触検知装置であって、
前記接触検知手段は、前記電圧の変化による前記ノズルとワークとの接触時間に基づいて、ノズルの異常接触を検知することを特徴とする溶接トーチの接触検知装置。 - 前記接触検知手段は、溶接トーチの教示動作時に予め記録されたノズルとワークとの接触時間と、溶接トーチの溶接動作時における接触時間との差に基づいて、ノズルの異常接触を検知することを特徴とする請求項1に記載の溶接トーチの接触検知装置。
- 前記接触検知手段は、前記溶接トーチが予め設定されたウィービング端に位置するときの溶接トーチとワークとの接触時間と、前記溶接トーチが予め設定された非ウィービング端に位置するときの溶接トーチとワークとの接触時間とに基づいて、ノズルの異常接触を検知することを特徴とする請求項1に記載の溶接トーチの接触検知装置。
- 前記接触検知手段は、
予め設定されたウィービング端に位置する溶接トーチに関して、溶接トーチの教示動作時に予め記録されたノズルとワークとの接触時間と、溶接トーチの溶接動作時における接触時間との差である第1判定値と、
予め設定された非ウィービング端に位置する溶接トーチに関して、溶接トーチの教示動作時に予め記録されたノズルとワークとの接触時間と、溶接トーチの溶接動作時における接触時間との差である第2判定値と、
に基づいて、ノズルの異常接触を検知することを特徴とする請求項1に記載の溶接トーチの接触検知装置。 - 溶接トーチのノズルと前記溶接トーチで溶接されるワークとの間に電圧を印加し、印加した電圧の変化によりノズルとワークとの接触を検知する溶接トーチの接触検知方法であって、
前記電圧の変化による前記ノズルとワークとの接触時間に基づいて、ノズルの異常接触を検知することを特徴とする溶接トーチの接触検知方法。 - 前記溶接トーチの教示動作時に予め記録されたノズルとワークとの接触時間と、溶接トーチの溶接動作時における接触時間との差に基づいて、ノズルの異常接触を検知することを特徴とする請求項5に記載の溶接トーチの接触検知方法。
- 前記溶接トーチが予め設定されたウィービング端に位置するときの溶接トーチとワークとの接触時間と、前記溶接トーチが予め設定された非ウィービング端に位置するときの溶接トーチとワークとの接触時間とに基づいて、ノズルの異常接触を検知することを特徴とする請求項5に記載の溶接トーチの接触検知方法。
- 予め設定されたウィービング端に位置する溶接トーチに関して、溶接トーチの教示動作時に予め記録されたノズルとワークとの接触時間と、溶接トーチの溶接動作時における接触時間との差である第1判定値と、
予め設定された非ウィービング端に位置する溶接トーチに関して、溶接トーチの教示動作時に予め記録されたノズルとワークとの接触時間と、溶接トーチの溶接動作時における接触時間との差である第2判定値と、
に基づいて、ノズルの異常接触を検知することを特徴とする請求項5に記載の溶接トーチの接触検知方法。
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JP7423863B2 (ja) | 2020-12-02 | 2024-01-29 | フロニウス・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 溶接工程中の電気的接触を検出する方法及び溶接装置 |
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