JP2013197566A - 電力用半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユニットセルが破壊されてもチップ全体の破壊を防ぐことで歩留まりを向上することができる、電力用半導体装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】電力用半導体装置20は、エピタキシャル層1と、ソース電極5と、ソース配線層7と、中間層6とを有している。エピタキシャル層1は、第1の導電型を有する第1の不純物領域1bと、第2の導電型を有する第2の不純物領域2と、第1の導電型を有し、かつ第2の不純物領域2によって第1の不純物領域1bから隔てられている第3の不純物領域3とを含む。ソース電極5は第3の不純物領域3と接する。ソース配線層7はソース電極5に電流を供給するためのものである。中間層6はソース電極5とソース配線層7との間に設けられ、かつ空隙に面している。中間層6を構成する材料は、ソース配線層7を構成する材料よりも低い融点を有する。
【選択図】図1
【解決手段】電力用半導体装置20は、エピタキシャル層1と、ソース電極5と、ソース配線層7と、中間層6とを有している。エピタキシャル層1は、第1の導電型を有する第1の不純物領域1bと、第2の導電型を有する第2の不純物領域2と、第1の導電型を有し、かつ第2の不純物領域2によって第1の不純物領域1bから隔てられている第3の不純物領域3とを含む。ソース電極5は第3の不純物領域3と接する。ソース配線層7はソース電極5に電流を供給するためのものである。中間層6はソース電極5とソース配線層7との間に設けられ、かつ空隙に面している。中間層6を構成する材料は、ソース配線層7を構成する材料よりも低い融点を有する。
【選択図】図1
Description
この発明は、電力用半導体装置およびその製造方法に関し、より特定的には、エピタキシャル層を有する電力用半導体装置およびその製造方法に関する。
一般的に大容量の縦型電力用半導体装置は、たとえば数十万個の縦型トランジスタ(ユニットセル)が並列に繋がれた構造を有している。たとえば、米国特許第6514779号明細書には、1つのダイ(チップ)が並列に接続された複数の炭化珪素から成るユニットセルを有している構成が記載されている。
上記のような電力用半導体装置において、多数のユニットセルのうち、基板の欠陥上のユニットセルが1つでも壊れると、当該セルに過大な電流が流れ込む。当該セルに過大な電流が流れると、当該セルが過剰に発熱して周辺のセルにもダメージを与えるため、最終的にはチップ全体が破壊される。そのため、電力用半導体装置を製造するためには、基板全体にわたって欠陥の少ない基板を使用する必要があるため、電力用半導体装置の歩留まりを向上することは困難であった。
炭化珪素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)は珪素(Si)に比べて大きなバンドギャップを有する。そのため、炭化珪素基板や窒化ガリウム基板を用いた電力用半導体装置は、耐圧が高く、オン抵抗が低く、また高温環境下での特性の劣化が小さいといった利点を有する。しかしながら、珪素と比較すると、炭化珪素や窒化ガリウムを用いて欠陥の少ない基板を製造することは困難である。それゆえ、炭化珪素や窒化ガリウムを用いた電力用半導体装置は、ユニットセルの不良が発生しやすくチップの歩留まりは低かった。また、炭化珪素や窒化ガリウムの基板コストは珪素の基板コストよりも高いため、当該基板を使用した電力用半導体装置の歩留まり向上が強く求められている。
この発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、その目的は、ユニットセルが破壊されてもチップ全体の破壊を防ぐことで歩留まりを向上することができる、電力用半導体装置およびその製造方法を提供することである。
本発明に係る電力用半導体装置は、エピタキシャル層と、ソース電極と、ソース配線層と、中間層とを有している。エピタキシャル層は主面を有する。エピタキシャル層は、第1の導電型を有する第1の不純物領域と、第1の導電型とは異なる第2の導電型を有する第2の不純物領域と、第1の導電型を有し、かつ第2の不純物領域によって第1の不純物領域から隔てられている第3の不純物領域とを含む。ソース電極は第3の不純物領域と接する。ソース配線層はソース電極に電流を供給するためのものである。中間層はソース電極とソース配線層との間に設けられ、かつ空隙に面している。中間層を構成する材料は、ソース配線層を構成する材料よりも低い融点を有する。
本発明に係る電力用半導体装置によれば、中間層はソース電極とソース配線層との間に設けれ、かつ空隙に面している。ある特定のユニットセルのソース電極に大電流が流れると、ユニットセルが自身の抵抗により発熱する。すると中間層が溶融して空隙の方へ流れるため、ソース電極とソース配線層との接続が遮断される。そのため、ソース電極とソース配線層との間に電流が流れなくなるので、当該ユニットセルの温度は低下する。結果として、特定のユニットセルが発熱しても、他のユニットセルが破壊されることを防止することができる。それゆえ、チップ全体が破壊されることが防止されるので、電力用半導体装置の歩留まりを向上することができる。
上記の電力用半導体装置において好ましくは、エピタキシャル層は、炭化珪素または窒化ガリウムのいずれかを含む。
珪素と比較すると、炭化珪素や窒化ガリウムを用いて欠陥の少ない基板を製造することが困難である。それゆえ、比較的欠陥の多い炭化珪素や窒化ガリウムを用いた電力用半導体装置は、ユニットセルの破壊が発生しやすくチップの歩留まりは低かった。本実施の形態の電力用半導体装置によれば、比較的欠陥が多いためにユニットセルの破壊が発生しやすい炭化珪素や窒化ガリウムを用いた電力用半導体装置の歩留まりを向上することができる。
上記の電力用半導体装置において好ましくは、ソース配線層を形成する材料はアルミニウムを含む。アルミニウムは高い電気伝導率を有し、加工性にも優れるためソース配線層として好適に用いられる。
上記の電力用半導体装置において好ましくは、中間層を形成する材料ははんだを含む。はんだは一般的な金属材料の中で比較的が融点が低いため、中間層として好適に用いられる。
上記の電力用半導体装置において好ましくは、ソース配線層には、中間層が配置されている側の第1の面と、第1の面と反対側の第2の面とを有する。ソース配線層には第1の面と第2の面とを貫通する貫通孔が設けられている。
上記の電力用半導体装置によれば、ソース配線層に貫通孔が設けられている。これにより空隙を簡易に作製することができる。
上記の電力用半導体装置において好ましくは、第2の不純物領域と接するゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜に接して設けられたゲート電極と、ゲート電極に接して設けられた層間絶縁膜とをさらに有している。空隙は、中間層と層間絶縁膜との間に形成されている。
上記の電力用半導体装置によれば、空隙は中間層と層間絶縁膜との間に形成されている。それゆえ、中間層が溶融した場合中間層は層間絶縁膜に面した空隙に流されることによりソース電極とソース配線層との接続が遮断される。
本発明に係る電力用半導体装置の製造方法は以下の工程を有している。主面を有し、第1の導電型の第1の不純物領域を有するエピタキシャル層が形成される。エピタキシャル層に不純物領域が形成される。不純物領域を形成する工程は、第1の導電型とは異なる第2の導電型を有する第2の不純物領域と、第1の導電型を有し、かつ第2の不純物領域によって第1の不純物領域と隔てられている第3の不純物領域が形成される。第3の不純物領域と接するソース電極が形成される。ソース電極上に開口を有するようにパターニング層が形成される。ソース電極と接し、かつパターニング層の開口の開口壁に面して中間層が形成される。中間層に接するソース配線層が形成される。パターニング層を除去することにより、中間層に面する空隙が形成される。中間層を構成する材料は、ソース配線層を構成する材料よりも低い融点を有する。
これにより歩留まりを向上することができる電力用半導体装置を製造することができる。
上記の電力用半導体装置の製造方法において好ましくは、ソース配線層は、パターニング層に接する第1の面と、第1の面と反対側の第2の面とを有する。中間層に面する空隙を形成する工程は、ソース配線層に、第1の面と第2の面とを貫通する貫通孔を形成する工程と、貫通孔を通してパターニング層を除去する工程と含む。
貫通孔を通してパターニング層を除去することで、簡易に空隙を形成することができる。
上記の電力用半導体装置において好ましくは、ソース電極を形成した後であって、中間層を形成する前に、ソース電極を熱処理する工程をさらに有している。
これにより、中間層を溶融することなく、ソース電極のオーミック特性を確保することができる。
上記の電力用半導体装置において好ましくは、エピタキシャル層は、炭化珪素または窒化ガリウムのいずれかを含む。これにより、比較的欠陥が多いためにユニットセルの破壊が発生しやすい炭化珪素や窒化ガリウムを用いた電力用半導体装置の歩留まりを向上することができる。
本発明によれば、ユニットセルが破壊されてもチップ全体の破壊を防ぐことで歩留まりを向上することができる、電力用半導体装置が得られる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態の電力用半導体装置の構成について説明する。本実施の形態の電力用半導体装置20は、縦型DiMOSFET(Double Implanted Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であって、エピタキシャル層1と、ドレイン電極9と、ゲート電極11と、ソース電極5とを主に有している。エピタキシャル層1はたとえば炭化珪素単結晶から成る基板8上に配置されている。エピタキシャル層1は主面1aを有し、たとえば炭化珪素から成る。エピタキシャル層1は、第1の不純物領域1bと、第2の不純物領域2と、第3の不純物領域3と、第4の不純物領域4とを主に有している。第1の不純物領域1bはたとえばn型(第1の導電型)を有する領域である。第2の不純物領域2は主面1aからエピタキシャル層1中を基板8側に延びるように形成されている。第2の不純物領域2はたとえばp型(第2の導電型)を有している。第3の不純物領域3はたとえばn型(第1の導電型)を有しており、第2の不純物領域2によって第1の不純物領域1bから隔てられている。第4の不純物領域4はたとえばp型(第2の導電型)を有しており、ソース電極5と第2の不純物領域2とを接続するように設けられている。
ドレイン電極9は、基板8においてエピタキシャル層1が設けられている側と反対側に設けられている。ゲート絶縁膜10はエピタキシャル層1の主面1aに接して設けられている。ゲート電極11はゲート絶縁膜10に接して設けられている。層間絶縁膜12はゲート電極11に接して設けられている。断面視(図1を紙面に垂直な方向で見た場合)において、ゲート電極11を覆うように層間絶縁膜12が設けられている。
ソース電極5は第3の不純物領域3と接するように設けられている。ソース電極5は、たとえばTiAlSiから成る。ソース電極5は中間層6を介してソース配線層7と接続されている。ソース配線層7はソース電極5に電流を供給するためのものである。ソース電極5の厚みはたとえば0.1μmであり、ソース配線層7の厚みはたとえば3μm以上5μm以下である。
中間層6はソース電極5とソース配線層7との間に設けらている。また、中間層6の側面部には空隙が設けられている。言い換えれば、中間層6は空隙に面している。中間層6の厚みはたとえば1μmである。本実施の形態において、空隙は中間層6と層間絶縁膜12との間に形成されている。また、ソース電極5とゲート絶縁膜10との間にも空隙が設けられている。中間層6を構成する材料はソース配線層7を構成する材料よりも低い融点を有する。好ましくは、中間層6を形成する材料ははんだを含む。また好ましくは、ソース配線層7を形成する材料はアルミニウムを含む。
具体的には、中間層6を構成する材料は、たとえばはんだであり、ソース配線層7を構成する材料は、たとえばアルミニウム(Al)である。はんだは組成により融点が異なる。たとえば錫(Sn)が63%かつ鉛(Pb)が37%である組成を有するはんだの融点は185℃である。また、錫(Sn)が50%かつ鉛(Pb)が50%である組成を有するはんだの融点は220℃である。一方、アルミニウムの融点は660℃である。
ソース配線層7の一部に貫通孔14が設けられている。貫通孔14は、ソース配線層7の中間層6が配置されている側の第1の面7aと第1の面7aとは反対側の第2の面7bとを貫通するように形成されている。
図9を参照して、貫通孔14の形状は平面視(図9を紙面に垂直な方向で見た場合)においてたとえば四角形である。貫通孔14は複数設けられていることが好ましい。本実施の形態においては、貫通孔14は平面視において2つの第2の不純物領域の間に設けられている。また、貫通孔14は平面視において2つのソース電極5の間に設けられている。なお、図1は図9中の領域I−Iにおける断面図である。
なお、本実施の形態においてエピタキシャル層1は炭化珪素を含む材料からなるがこの材料に限定されない。たとえば、エピタキシャル層1は、たとえば窒化ガリウムなどを含む材料であっても構わない。好ましくは、エピタキシャル層1は、炭化珪素または窒化ガリウムのいずれかを含む。なお、基板8が炭化珪素の場合はエピタキシャル層1として炭化珪素が用いられ、基板8が窒化ガリウムの場合はエピタキシャル層1として窒化ガリウムが用いられる。
次に、セルが破壊された場合でもチップ全体の破壊を防ぐメカニズムについて図1および図10を用いて説明する。
図1を参照して、ユニットセルが正常に動作している場合、ソース配線層7に流されたゲート電流は中間層6およびソース電極5を通って第2の不純物領域2へと流される。しかしながら、たとえば基板の欠陥上にあるユニットセルが壊れると、当該ユニットセルの電流経路に過大な電流が流れる。結果として、当該ユニットセルは自身が有している抵抗のために過剰に発熱する。当該過剰な発熱は全体に広がりチップ全体が破壊される。
本実施の形態の電力用半導体装置の場合、ソース電極5とソース配線層7との間に融点の低い中間層6(たとえばはんだ)が形成されており、かつ中間層6に面して空隙が形成されている。特定のユニットセルに大電流が流れた場合、融点の低いはんだが溶融して液状になる。液状となったはんだは、図10に示すように、中間層6に面した空隙に流れるので、ソース電極5とソース配線層7との電気的な接続は遮断される。そのため当該電流経路には電流が流れなくなるので、当該ユニットセルの温度は下がり、はんだは冷却されて凝固する。このようにして、異常が発生した特定のユニットセル(当該ユニットセル周辺のユニットセルも含む)のソース電極5とソース配線層7との接続を遮断することにより、正常なユニットセルが破壊されることを防止することができる。結果として、チップ全体が破壊されることを防止することができるので、電力用半導体装置の歩留まりを向上させることができる。
次に、本実施の形態の電力用半導体装置20の製造方法について説明する。
図3を参照して、エピタキシャル層形成工程(図2:S10)が実施される。具体的には、まず炭化珪素単結晶から成る基板8が準備される。基板8上に炭化珪素単結晶のエピタキシャル層1が形成される。エピタキシャル層1は主面1aを有している。エピタキシャル層1は、たとえばn型(第1の導電型)を有する第1の不純物領域を有している。エピタキシャル層1は、炭化珪素または窒化ガリウムのいずれかを含むことが好ましい。
図3を参照して、エピタキシャル層形成工程(図2:S10)が実施される。具体的には、まず炭化珪素単結晶から成る基板8が準備される。基板8上に炭化珪素単結晶のエピタキシャル層1が形成される。エピタキシャル層1は主面1aを有している。エピタキシャル層1は、たとえばn型(第1の導電型)を有する第1の不純物領域を有している。エピタキシャル層1は、炭化珪素または窒化ガリウムのいずれかを含むことが好ましい。
図4を参照して、不純物領域形成工程(図2:S20)が実施される。具体的には、エピタキシャル層1にたとえばp型(第2の導電型)を有する第2の不純物領域2と、n型(第1の導電型)を有する第3の不純物領域3と、p型(第2の導電型)を有する第4の不純物領域4とが形成される。導電型がp型である不純物領域は、エピタキシャル層1にたとえばアルミニウムなどをイオン注入することによって形成される。また、導電型がn型である不純物領域は、エピタキシャル層1にたとえばリンなどをイオン注入することによって形成される。
第3の不純物領域3は、第2の不純物領域2によって第1の不純物領域1bと隔てられるように設けられる。第4の不純物領域4は、エピタキシャル層1の主面1aから第2の不純物領域2へ延びるように形成される。なお、本実施の形態においては、第1の導電型がn型であって、第2の導電型がp型である場合について説明したが、第1の導電型がp型であって、第2の導電型がn型であっても構わない。
図5を参照して、エピタキシャル層1の主面1a上にゲート絶縁膜10が形成される。ゲート絶縁膜10は第2の不純物領域2と接するように形成される。本実施の形態において、ゲート絶縁膜10は第1の不純物領域1bおよび第3の不純物領域3とも接している。ゲート絶縁膜10に接してゲート電極11が形成される。ゲート電極11に接して層間絶縁膜12が形成される。本実施の形態において、層間絶縁膜12は、断面視においてゲート電極11の側面および上面に接して形成される。
図6を参照して、ソース電極形成工程(図2:S30)が実施される。具体的には、まずソース電極5が形成される部分に開口部を有するパターニング層が形成される。パターニング層とはたとえばレジスト層である。その後、当該開口部およびパターニング層上にTiAlSiが形成される。その後、パターニング層がリフトオフされることにより除去され、ソース電極5が形成される。ソース電極5はたとえばTiAlSiから成り、第3の不純物領域3と接している。パターニング層を除去した後、ソース電極5とエピタキシャル層1とのオーミックコンタクトを確保するために900℃程度の温度でソース電極5が熱処理される。
図7を参照して、パターニング層形成工程(図2:S40)が実施される。ソース電極5に対して熱処理が実施された後、ソース電極5上に開口を有するようにパターニング層13が形成される。パターニング層13はたとえばレジスト層である。パターニング層13の開口のサイズはソース電極5のサイズよりも小さくても構わない。その後、中間層形成工程(図2:S50)が実施される。具体的には、パターニング層13の開口の開口壁15に面して中間層6が形成される。同時にパターニング層13上に中間層6aが形成されても構わない。中間層6は、たとえばはんだから成る。
次に、ソース配線層形成工程(図2:S60)が実施される。ソース配線層7は中間層6に接して形成される。本実施の形態において、ソース配線層7は中間層6上に設けられ、かつパターニング層13の開口壁15に面して形成されている。なお、中間層6を構成する材料は、ソース配線層7を構成する材料よりも低い融点を有する。ソース配線層7を構成する材料はたとえばアルミニウムである。
図8を参照して、ソース配線層7および中間層6aの一部が除去されることにより、貫通孔14が形成される。貫通孔14は、ソース配線層7の中間層6が配置されている側の第1の面7aと、第1の面7aと反対側である第2の面7bとを貫通するように形成される。ソース配線層7と同時に中間層6aも除去されることにより、パターニング層13の一部が露出する。
再び、図1を参照して、パターニング層除去工程(図2:S70)が実施される。パターニング層13の除去はたとえばパターニング層13をエッチング液によって溶融することにより行われる。溶融されたパターニング層13は、貫通孔14を通して外部へ除去される。パターニング層13が形成されていた部分は空隙(エアギャップ)となる。言い換えれば、中間層6およびソース配線層7から成るエアブリッジが形成される。これにより、本実施の形態の電力用半導体装置20が完成する。
次に、本実施の形態の作用効果について説明する。
本実施の形態に係る電力用半導体装置20およびその製造方法によれば、中間層6はソース電極5とソース配線層7との間に設けれ、かつ空隙に面している。
本実施の形態に係る電力用半導体装置20およびその製造方法によれば、中間層6はソース電極5とソース配線層7との間に設けれ、かつ空隙に面している。
ある特定のユニットセルのソース電極5に大電流が流れると、ユニットセルが自身の抵抗により発熱する。すると中間層6が溶融して空隙の方へ流れるため、ソース電極5とソース配線層7との接続が遮断される。そのため、ソース電極5とソース配線層7との間に電流が流れなくなるので、当該ユニットセルの温度は低下する。結果として、特定のユニットセルが発熱しても、他のユニットセルが破壊されることを防止することができる。それゆえ、チップ全体が破壊されることが防止されるので、電力用半導体装置20の歩留まりを向上することができる。
また本実施の形態の電力用半導体装置20およびその製造方法によれば、エピタキシャル層1は、炭化珪素または窒化ガリウムのいずれかを含んでいる。エピタキシャル層1として比較的欠陥が多いためにユニットセルの破壊が発生しやすい炭化珪素や窒化ガリウムを用いた場合においても、電力用半導体装置20の歩留まりを向上することができる。
さらに本実施の形態の電力用半導体装置20およびその製造方法によれば、ソース配線層7を形成する材料はアルミニウムを含む。アルミニウムは高い電気伝導率を有し、加工性にも優れるためソース配線層7として好適に用いられる。
さらに本実施の形態の電力用半導体装置20およびその製造方法によれば、中間層6を形成する材料ははんだを含む。はんだは一般的な金属材料の中で比較的が融点が低いため、中間層6として好適に用いられる。
さらに本実施の形態の電力用半導体装置20およびその製造方法によれば、ソース配線層7には第1の面7aと第2の面7bとを貫通する貫通孔14が形成される。パターニング層13を貫通孔14を通して除去することで、空隙を簡易に作製することができる。
さらに本実施の形態の電力用半導体装置20およびその製造方法によれば、空隙は中間層6と層間絶縁膜12との間に形成されている。それゆえ、中間層6が溶融した場合、中間層6は層間絶縁膜12に面した空隙に流されることによりソース電極5とソース配線層7との接続が遮断される。
さらに本実施の形態の電力用半導体装置20の製造方法によれば、ソース電極5を形成した後であって、中間層6を形成する前に、ソース電極5を熱処理する工程を有しているので、中間層6を溶融することなく、ソース電極5のオーミック特性を確保することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 エピタキシャル層、1a 主面、1b 第1の不純物領域、2 第2の不純物領域、3 第3の不純物領域、4 第4の不純物領域、5 ソース電極、6,6a 中間層、7 ソース配線層、7a 第1の面、7b 第2の面、8 基板、9 ドレイン電極、10 ゲート絶縁膜、11 ゲート電極、12 層間絶縁膜、13 パターニング層、14 貫通孔、15 開口壁、20 電力用半導体装置。
Claims (10)
- 主面を有するエピタキシャル層を備え、
前記エピタキシャル層は、第1の導電型を有する第1の不純物領域と、前記第1の導電型とは異なる第2の導電型を有する第2の不純物領域と、第1の導電型を有し、かつ前記第2の不純物領域によって前記第1の不純物領域から隔てられている第3の不純物領域とを含み、さらに、
前記第3の不純物領域と接するソース電極と、
前記ソース電極に電流を供給するためのソース配線層と、
前記ソース電極と前記ソース配線層との間に設けられ、かつ空隙に面した中間層とを備え、
前記中間層を構成する材料は、前記ソース配線層を構成する材料よりも低い融点を有する、電力用半導体装置。 - 前記エピタキシャル層は、炭化珪素または窒化ガリウムのいずれかを含む、請求項1に記載の電力用半導体装置。
- 前記ソース配線層を形成する材料はアルミニウムを含む、請求項1または2に記載の電力用半導体装置。
- 前記中間層を形成する材料ははんだを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力用半導体装置。
- 前記ソース配線層は、前記中間層が配置されている側の第1の面と、前記第1の面と反対側の第2の面とを含み、
前記ソース配線層には、前記第1の面と前記第2の面とを貫通する貫通孔が設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電力用半導体装置。 - 前記第2の不純物領域と接するゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜に接して設けられたゲート電極と、
前記ゲート電極に接して設けられた層間絶縁膜とをさらに備え、
前記空隙は、前記中間層と前記層間絶縁膜との間に形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電力用半導体装置。 - 主面を有し、第1の導電型の第1の不純物領域を有するエピタキシャル層を形成する工程と、
前記エピタキシャル層に不純物領域を形成する工程とを備え、
前記不純物領域を形成する工程は、前記第1の導電型とは異なる第2の導電型を有する第2の不純物領域と、前記第1の導電型を有し、かつ前記第2の不純物領域によって前記第1の不純物領域と隔てられている第3の不純物領域を形成する工程とを含み、さらに、
前記第3の不純物領域と接するソース電極を形成する工程と、
前記ソース電極上に開口を有するようにパターニング層を形成する工程と、
前記ソース電極と接し、かつ前記パターニング層の前記開口の開口壁に面して中間層を形成する工程と、
前記中間層に接するソース配線層を形成する工程と、
前記パターニング層を除去することにより、前記中間層に面する空隙を形成する工程を備え、
前記中間層を構成する材料は、前記ソース配線層を構成する材料よりも低い融点を有する電力用半導体装置の製造方法。 - 前記ソース配線層は、前記パターニング層に接する第1の面と、前記第1の面と反対側の第2の面とを有し、
前記中間層に面する空隙を形成する工程は、
前記ソース配線層に、前記第1の面と前記第2の面とを貫通する貫通孔を形成する工程と、
前記貫通孔を通して前記パターニング層を除去する工程と含む、請求項7に記載の電力用半導体装置の製造方法。 - 前記ソース電極を形成した後であって、前記中間層を形成する前に、前記ソース電極を熱処理する工程をさらに備えた、請求項7または8に記載の電力用半導体装置の製造方法。
- 前記エピタキシャル層は、炭化珪素または窒化ガリウムのいずれかを含む、請求項7〜9のいずれか1項に記載の電力用半導体装置の製造方法。
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JP2015162534A (ja) * | 2014-02-27 | 2015-09-07 | 株式会社豊田中央研究所 | 表面電極を備えている半導体チップ |
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