JP2013194849A - 変速機の変速装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】同期噛み合い機構の同期終了後にシフターシャフトの移動速度を低下させるダンパーの構造を簡素化しつつ安定したダンピング効果を有する変速機の変速装置を提供すること。
【解決手段】シフターシャフト33の端部が、それぞれスライド自在に挿入される変速機ケース41に設けられた一対の支持穴42と、それぞれの支持穴42の内側にシフターシャフト33の端部によって閉塞されるとともに、シフターシャフト33内に軸方向に貫通するように形成された空気通路33Aと連通する、一対の空気室43と、空気通路33A内に配置され、シフターシャフト33の移動速度が所定速度を越えた場合、空気室43の一方から流出する空気の量がこの一方の空気室43の容積減少量よりも少なくなるような絞り開口部44Aを有するオリフィス44と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、変速機の変速装置に関する。
デュアルクラッチトランスミッション(DCT)などの変速機において、通常、マニュアルトランスミッション(MT)と同様の同期噛み合い機構を用いて変速を行っている。同期噛み合い機構は、スリーブが移動させられることにより、シンクロコーン部で発生する摩擦トルクによりスリーブとギヤの回転速度を合わせて回転を同期させている。スリーブは、軸方向に移動するシフターシャフトに設けられたシフトフォークを介して移動されるようになっている。また、シフターシャフトを軸方向に駆動する手段としては、リニアソレノイドを備えたバルブボディが用いられている。このようなバルブボディを用いることで、変速機におけるシフト力の制御が可能となっている。
また、従来の変速装置として、シフトフォークが取り付けられたシフトロッド(シフターシャフト)の端部に設けた閉塞空間と油溜まりと、を小径孔で連絡して、シフトロッドの軸方向の移動に対して、ダンパー作用を及ぼすようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−23981号公報
しかしながら、上記した従来の変速装置では、油溜まりにオイルを常時確保する必要があるため、定期的な維持管理が要求されるものである。また、上記した従来の変速装置では、圧力伝達媒体として用いられているオイルの圧力伝達特性が温度により大幅に変化するため、シフトロッドに対するダンピング効果が変動し易いという問題点がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、同期噛み合い機構の同期終了後にシフターシャフトの移動速度を低下させるダンパーの構造を簡素化しつつ安定したダンピング効果を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の態様は、回転軸にギヤを連結させる同期噛み合い機構のスリーブを回転軸の軸方向に沿って作動させるシフトフォークと、シフトフォークが固定され、回転軸と平行をなし軸方向へ往復移動するシフターシャフトと、を備える変速機の変速装置において、シフターシャフトは、軸方向に沿って貫通する空気通路が形成され、シフターシャフトの端部が、それぞれスライド自在に挿入される変速機ケースに設けられた一対の支持穴と、それぞれの支持穴の内側にシフターシャフトの端部によって閉塞されるとともに、前記空気通路と連通する、一対の空気室と、空気通路内に配置され、シフターシャフトの移動速度が所定速度を越えた場合、空気室の一方から流出する空気の量が一方の空気室の容積減少量よりも少なくなるような絞り開口部を有するオリフィスと、を備えることを特徴とする。
上記態様としては、シフターシャフトは、移動に伴いボーク位置を越えた位置で、シフターシャフトが移動する方向にある空気室から流出する空気の量が空気室の容積減少量よりも少なくなるように、絞り開口部の径寸法が設定されていることを特徴とする。
上記態様としては、シフターシャフトは、管材によって形成され、軸方向両端部の内側に前記オリフィスが設けられている構成とすることができる。
本発明によれば、同期噛み合い機構の同期終了後にシフターシャフトの移動速度を低下させるダンパーの構造を簡素化しつつ安定したダンピング効果を有する変速機の変速装置を実現する。
図1は、本発明の実施の形態に係る変速装置を用いる自動変速機の構成を示すスケルトン図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る変速装置における、シフトフォークを備えたシフターシャフトと、シフターシャフトを挿入する支持穴との関係を示す斜視図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る変速装置における、シフターシャフトのストローク位置とシフト速度との関係を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る変速機の変速装置において、シフターシャフトの端部が中立位置にある場合の断面説明図である。 図5は、本発明の実施の形態において、中立位置から4速ドライブギヤへ切り替える場合のシフターシャフトの端部がボーク位置を通過している状態を示す断面説明図である。 図6は、本実施の形態において、シフターシャフトの端部が4速位置の近傍に配置された状態を示す支持穴の断面説明図である。 図7は、本実施の形態において、シフターシャフトの移動速度と時間との関係を示す図である。
以下に、本発明の実施の形態に係る変速機の変速装置の詳細を図面に基づいて説明する。
(変速機の概略構成)
先ず、図1のスケルトン図を用いて本実施の形態に用いるデュアルクラッチ式の自動変速機100について説明する。図1に示すように、自動変速機100は、第1変速段群(奇数変速段グループ)1と第2変速段群(偶数変速段グループ)2とにそれぞれ複数の変速段を備えている。
また、自動変速機100は、第1変速段群1に属する変速段を選択するための第1クラッチ3と、第2変速段群2に属する変速段を選択するための第2クラッチ4を備えている。この自動変速機100は、第1クラッチ3と第2クラッチ4のうちの一方のクラッチを締結して対応する変速段群内の所定の変速段を選択するようになっている。このとき、他方のクラッチを非締結状態にするとともに、対応する歯車伝動系を動力が伝達されない中立状態にすることで上記所定の変速段が選択された状態での動力伝達を可能にする。
図1に示すように、第1クラッチ3と第2クラッチ4は、内燃機関の機関出力軸としての図示しないエンジン出力軸から回転駆動力(入力1、入力2)が入力されるようになっている。第1クラッチ3の出力側は、回転軸としての第1インプットシャフト5に連結されている。第2クラッチ4の出力側は、回転軸としての第2インプットシャフト6に連結されている。第1インプットシャフト5と第2インプットシャフト6は、平行をなすように配置されている。
第1インプットシャフト5には、1速ドライブギヤ7、3速ドライブギヤ8、および5速ドライブギヤ9が設けられている。第2インプットシャフト6には、2速ドライブギヤ10、4速ドライブギヤ11、6速ドライブギヤ12、およびリバースインプットギヤ13が設けられている。
自動変速機100は、上記第1インプットシャフト5および第2インプットシャフト6に平行なアウトプットシャフト14を備えている。このアウトプットシャフト14には、1速ドリブンギヤ15、2−3速ドリブンギヤ16、4−5速ドリブンギヤ17、6速ドリブンギヤ18、リバースアウトプットギヤ19、およびアウトプットギヤ20が一体に設けられている。
第1インプットシャフト5には、中立状態と1速ドライブギヤ選択状態とを切り換えるワンウェイクラッチ21が設けられている。また、第1インプットシャフト5には、中立位置と3速ドライブギヤ選択位置と5速ドライブギヤ選択位置とを切り換える、同期噛み合い機構としての3−5速シンクロ機構22を備えている。第2インプットシャフト6には、同期噛み合い機構としての2−4速シンクロ機構23と、6速シンクロ機構24を備えている。2−4速シンクロ機構23は、中立位置と2速ドライブギヤ選択位置と4速ドライブギヤ選択位置とを切り換えるようになっている。6速シンクロ機構24は、中立状態と6速ドライブギヤ選択状態とを切り換えるようになっている。
図1に示すように、自動変速機100は、これらシンクロ機構22,23,24に軸方向に変位駆動されるスリーブ22A,23A,24Aと、それぞれ対応するギヤとの回転を同期させる図示しないシンクロナイザリングを備えている。
また、この自動変速機100は、第1クラッチ3、第2クラッチ4を駆動する図示しないクラッチアクチュエータを備えている。アウトプットギヤ20は、ディファレンシャル装置25のリングギヤ26に噛合している。アウトプットシャフト14からリングギヤ26に伝達された回転駆動力は、ディファレンシャル装置25を介して駆動輪27に伝達されるようになっている。
図1に示すように、リバース機構30は、リバースインプットギヤ13と、このリバースインプットギヤ13に常時噛合するリバースアイドラギヤ29と、リバースアウトプットギヤ19とを備えている。リバースアイドラギヤ29は、リバースアイドラ軸28に対して軸方向に移動可能であり、かつ回転自在に設けられている。図1に示すように、リバースアイドラギヤ29は、破線の中立位置から実線の位置まで移動させることにより、リバースアウトプットギヤ19と噛合して、リバースインプットギヤ13とリバースアウトプットギヤ19とを連動可能にしている。
(変速装置の構成)
以下、2−4速シンクロ機構23に適用した変速装置40について説明する。なお、本実施の形態では、3−5速シンクロ機構22に適用する変速装置は同様の構成であり、6速シンクロ機構24に適用する変速装置でギヤ切り替えはシフターシャフトのストローク範囲が異なるが同様の構成であるため、図示および説明を省略する。
図1に示すように、本実施の形態では、2−4速シンクロ機構23のスリーブ23Aを作動させるシフトフォーク31を、オン/オフソレノイドバルブを備えたバルブボディで構成されるシフト・アクチュエータ39により変位駆動させるようになっている。図2に示すように、シフトフォーク31は、先端が略U字形状であり、図1に示すスリーブ23Aの外周面に周回するように形成された凹部に収納されて、スリーブ23Aに係合されている。そして、図2に示すように、シフトフォーク31の基部は、細長い丸棒状のシフターシャフト33の中央部に固定されている。
図1に示すように、シフターシャフト33は、回転軸としての第2インプットシャフト6と平行をなすように配置されている。図1および図2に示すように、シフターシャフト33の両端部は、それぞれ変速機ケース41に形成した円柱形状の支持穴42に開口端部を塞ぐように挿入されている。このため、シフターシャフト33は、支持穴42に対してスライド可能であり、かつ気密的に嵌合されている。このシフターシャフト33の両端部の端面と支持穴42の内壁とで区画される空間は、シフターシャフト33のスライド移動に伴って容積を変化させる空気室43を構成している。支持穴42の奥部は、円形平面の突き当たり面となっており、シフターシャフト33のストローク範囲を規定するストッパ部45となっている。
図4〜図6に示すように、シフターシャフト33は、軸方向に沿って貫通する空気通路33Aが形成されている。シフターシャフト33は、管材で構成されている。そして、このシフターシャフト33の両端部、すなわち空気通路33Aの両端部には、絞り開口部44Aを有するオリフィス44が設けられている。絞り開口部44Aは、シフターシャフト33の移動速度が所定速度を越えた場合、空気室43の一方から流出する空気の量が一方の空気室43の容積減少量よりも少なくなるような径寸法に設定されている。
図2に示すように、シフトフォーク31の基部には、シフトヨーク部34が接続され、シフトヨーク部34の端部が上記シフト・アクチュエータ39に連結されている。シフト・アクチュエータ39は、シフターシャフト33と平行をなす方向(図中、矢印Aで示す)にシフトヨーク部34を往復動作させるようになっている。
シフターシャフト33は、ギヤの切り替えに伴い、シフト・アクチュエータ39により軸方向に移動される。このシフターシャフト33の移動に伴い、空気室43は伸縮する。空気室43内の空気は、シフターシャフト33がストッパ部44に向けて移動するときに、所定距離移動した後に、ダンピング作用を奏するようになっている。このため、空気室43内の空気は、シフターシャフト33がストッパ部45に衝突して衝撃音が発生することを防止する作用を有する。
一般に、ギヤのシフト動作が開始されると、シフターシャフト33は図4に示す中立位置からスリーブがドライブギヤに向けて移動し、スリーブがボーク位置(スリーブがシンクロナイザリングを押し、シンクロナイザリングとギヤ側のコーン面に摩擦が働くシフト位置)で最も荷重が必要となる。したがって、図5に示すように、シフターシャフト33は、このボーク位置(中立位置から距離L1の位置)を過ぎるまでスリーブ23Aの移動速度(シフト速度)が遅くならないように(所定速度以上に)設定されている。すなわち、シフターシャフト33は、このボーク位置を過ぎるまでスリーブ23Aの移動速度(シフト速度)が遅くならないように、ダンピング作用が大きくならないように設定されている。
そして、シフターシャフト33は、ボーク位置を過ぎると、移動速度が増加し、これにともない空気室43の内圧が上昇してダンピング作用を発揮するように設定されている。具体的には、絞り開口部44Aは、シフターシャフト33の移動速度が所定速度を越えた場合に、空気室43から流出する空気の量が、この空気室43の容積減少よりも少なくなるような開口径に設定されている。
上述のように、2−4シンクロ機構23を備える変速装置40では、通常、シフト開始してボーク位置で最も荷重が必要となることから、ボーク位置を過ぎるまでダンピング作用が大きくならないようにする必要がある。図3においてダンピング位置は、中立位置から距離L3の位置としている。なお、図3に示す、シフト速度F4は、切り替えるギヤとスリーブとが同期するために必要な速度であり、シフト速度F5は、ストッパ部45にシフターシャフト33の端部が接触した際に音が発生しない限界速度である。
図4〜図6に示すように、本実施の形態では、シフターシャフト33の移動に伴って、空気室43の容積の縮小に伴い空気が空気室43に圧縮されて充満することにより、シフターシャフト33の移動速度を低下させるダンピング作用を利用している。すなわち、シフターシャフト33の移動速度が所定速度より速くなると、シフターシャフト33の移動にともなう空気室43内の圧力が急激に上昇し、空気室によるダンピング効果でシフターシャフト33の移動速度を低下させることができる。このため、この変速装置40では、シフターシャフト33の端部がストッパ部44に衝突することに伴って発生する衝突音と、スリーブ23Aと4速ドライブギヤ11との干渉音を低減できる。
本実施の形態の自動変速機100のようにデュアルクラッチ式の変速機では、通常行われる中立位置からギヤ(本実施の形態では4速ドライブギヤ11)へのシフトを行う場合と、4速ドライブギヤ11から2速ドライブギヤ10へのシフトを行う場合と、がある。本実施の形態では、これらの場合においても、図3に示すように、ボーク位置を越えるまでシフト速度が減速しないように設定されている。そして、上記の両方の場合においても、ボーク位置を越えてから圧縮された空気が空気室43に充満してダンピング作用が生じるように設定されている。
(変速装置の動作・作用)
図4に示す中立位置からギヤ(本実施の形態では4速ドライブギヤ11)へのシフトを行う場合は、シフターシャフト33の状態で見ると図4に示す状態からシフターシャフト33がストッパ部45へ向けて距離L2だけ移動する場合である。このようなシフトでは、中立位置から距離L1離れたボーク位置(スリーブ23Aがボーク位置にあるときに対応した空気室43内での位置)をシフターシャフト33の端部が通過するまで、空気室43の内圧を比較的低く維持するように、空気通路33Aの径寸法(例えば、16mm)および絞り開口部44Aの径寸法(例えば、0.1mm)が予め設定されている。シフターシャフト33はF1の速度で移動し始め、空気室43内の圧力はP1であり、空気室43から空気通路33A内に流れ込む空気は小さな流量S1である(図4参照)。
本実施の形態では、シフターシャフト33の端部がボーク位置を通過するまで、空気室43の内圧によるダンピング作用が大きくならないように設定されている。なお、本実施の形態では、シフターシャフト33の全体のストロークを例えば8mmとすると、例えば2mm程度(全体のストロークに対して約25〜30%)移動した位置がボーク位置である。ここで、空気室43内の空気は、圧縮されるにつれて圧力が上昇しつつ体積が減少する性質がある。しかし、ボーク位置までは空気室43の内圧P2(図5参照)がシフターシャフト33の速度を低下させる程高くならずダンピング作用が小さい。このとき、シフターシャフト33はF2(図5参照)の速度で移動する。なお、このときの空気室43から空気通路33A内に流れ込む空気の流量は、上記流量S1よりも僅かに大きな流量S2である。
図6に示すように中立位置からシフターシャフト33の端部が距離L3(例えば7mm)の付近にあるときは、シフターシャフト33はF2よりも高いF3の速度で移動されている。このため、空気室43の内力が圧力P2よりもさらに高い圧力P3(図中矢印で示す。)となりシフターシャフト33の速度を低下させるダンピング作用が生じる。このとき、空気室43から空気通路33A内に流れ込む空気の流量S3は、上記流量S2よりも大きくなるが、絞り開口部44Aの径寸法の設定に起因して空気室43の容積減少量よりも少なくなるように設定されている。このような作用によって、シフターシャフト33は移動速度が低下し、その端部がストッパ部45に急激に衝突することが回避できる。この結果、スリーブ23Aと4速ドライブギヤ11との干渉音の発生も抑制できる。なお、圧力P3は、時間が経つと空気が絞り開口部44A、空気通路33A、他方の絞り開口部44Aを経て、他方の空気室43へ移動して低下する。
このようにして、シフターシャフト33が距離L2全体に亘ってストロークする時には、シフターシャフト33は減速してシフト音は軽減される。このシフターシャフト33の移動速度の変化は、空気を移動させるオリフィス44の絞り開口部44Aの径に依存し、最適な径はシンクロ機構のレイアウトに合わせて最適化することができる。
なお、図7は、シフト動作におけるシフターシャフト33の移動速度と時間との関係を示している。図7において(1)は、シフターシャフト33が中立位置にある場合で速度が0m/sとのときを示している。図7において(2)は、シフターシャフト33が加速しつつボーク位置へ移動する過程であり、図5で示す位置に相当する。図7において(3)は、シフターシャフト33がボーク位置を通り過ぎ、ダンピング作用が生じ始めた場合であり、図6に示す位置に相当する。図7において(4)は、シフターシャフト33がストッパ部45に到達した場合であり、速度が0m/sとなる。
以上、本実施の形態に係る変速装置40について説明したが、2−4シンクロ機構23以外に、6速シンクロ機構24や3−5速シンクロ機構22に本発明を適用できることは云うまでもない。なお、6速シンクロ機構24の場合は、6速シンクロ機構24の一方側のみにギヤ(6速ドライブギヤ12)が配置されているが、シフターシャフト33が中立位置と6速位置との間を往復動作する点で2−4シンクロ機構23の場合と異なるが、他の構成は同様である。
本実施の形態では、例えば第2インプットシャフト6などの回転軸と、例えば4速ドライブギヤ11などのギヤとの同期が完了してシフターシャフト33が支持穴42内の奥部に配置されたストッパ部45へ向けて移動する際に、空気室43内に充満した圧縮空気のダンパー作用により、シフターシャフト33の移動速度を低下させることができる。このため、シフターシャフト33を例えば2−4シンクロ機構23などの同期噛み合い機構の同期作用に必要なシフト速度(または圧力)で移動させつつ、空気のダンピング作用で同期終了後にシフターシャフト33が支持穴42内奥のストッパ部44に当たって発生する衝突音を低減することができる。
本実施の形態では、シフターシャフト33内に空気通路33Aとオリフィス44とを設けたことによってシフターシャフト33のダンパーを構成できるため、ダンパーの構成を簡素化できる。また、本実施の形態では、空気を圧縮するダンパーであるため、オイルを使用するダンパーのようにオイルの温度変化によってダンピング効果が変化することがなく、安定したダンピング効果が得られる。
本実施の形態では、シフターシャフト33を軸方向に変位駆動するシフト・アクチュエータ39が、オン/オフソレノイドバルブを備えたバルブボディで構成されるため、変速機のコンパクト化、軽量化、および低コスト化を図ることができる。また、オン/オフソレノイドを用いることにより、変速装置40の制御を簡単にすることができるという利点がある。
本実施の形態では、シフターシャフト33を管材によって形成したため、シフターシャフト33内に空気通路33Aを形成することが容易となる。加えて、本実施の形態では、シフターシャフト33を管材としたことにより、シフターシャフト33を軽量化できるため、シフターシャフト33の慣性力を低減でき、シフターシャフト33の速度を確実に低下させることができる。
本実施の形態では、シフターシャフト33の軸方向の両端部に、オリフィス44を設けたことにより、シフターシャフト33の両端に位置する空気室43を略同じ容積にできる。このため、シフターシャフト33の移動する方向によらず一定のダンピング作用を発生させることができる。
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、この実施の形態の開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
例えば、上記実施の形態では、本発明をデュアルクラッチトランスミッション(DCT)に適用して説明したが、マニュアルトランスミッション(MT)と同様の同期噛み合い機構を有する他の変速機の変速装置(例えば、MTAなど)に適用可能である。
なお、上記実施の形態では、シフト・アクチュエータとして、オン/オフソレノイドを用いたバルブボディを用いたが、これ以外の各種アクチュエータを適用できることは云うまでもない。
6 第2インプットシャフト(回転軸)
10 2速ドライブギヤ
11 4速ドライブギヤ
23 2−4シンクロ機構(同期噛み合い機構)
23A スリーブ
31 シフトフォーク
33 シフターシャフト
33A 空気通路
40 変速装置
41 変速機ケース
42 支持穴
43 空間部
44 オリフィス
44A 絞り開口部
45 ストッパ部

Claims (3)

  1. 回転軸にギヤを連結させる同期噛み合い機構のスリーブを前記回転軸の軸方向に沿って作動させるシフトフォークと、前記シフトフォークが固定され、前記回転軸と平行をなし前記軸方向へ往復移動するシフターシャフトと、を備える変速機の変速装置において、
    前記シフターシャフトは、軸方向に沿って貫通する空気通路が形成され、
    前記シフターシャフトの端部が、それぞれスライド自在に挿入される変速機ケースに設けられた一対の支持穴と、
    それぞれの前記支持穴の内側に前記シフターシャフトの端部によって閉塞されるとともに、前記空気通路と連通する、一対の空気室と、
    前記空気通路内に配置され、前記シフターシャフトの移動速度が所定速度を越えた場合、前記空気室の一方から流出する空気の量が当該一方の空気室の容積減少量よりも少なくなるような絞り開口部を有するオリフィスと、
    を備えることを特徴とする変速機の変速装置。
  2. 前記シフターシャフトは、移動に伴いボーク位置を越えた位置で、前記シフターシャフトが移動する方向にある前記空気室から流出する空気の量が当該一方の空気室の容積減少量よりも少なくなるように、絞り開口部の径寸法が設定されていることを特徴とする請求項1に記載の変速機の変速装置。
  3. 前記シフターシャフトは、管材によって形成され、軸方向両端部の内側に前記オリフィスが設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の変速機の変速装置。
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