JP2013191919A - 出力回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ハイサイドNMOSトランジスタの静電破壊を防止すると共に、動作時には駆動用PMOSトランジスタに付随して形成される寄生PNPトランジスタによる誤動作を防止した出力回路を提供する。
【解決手段】 ハイサイドNMOSトランジスタM1のソースにアノードが接続され、ブートストラップ端子BTにカソードが接続された静電破壊保護用ダイオードD2を設ける。また、出力回路の動作時に駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBGをブートストラップ端子BTに接続することによりブートストラップ電圧VBTに設定し、出力回路の動作停止時にこのバックゲートBGをブートストラップ端子BTから電気的に絶縁するバックゲート電圧制御回路5を設ける。
【選択図】図1
【解決手段】 ハイサイドNMOSトランジスタM1のソースにアノードが接続され、ブートストラップ端子BTにカソードが接続された静電破壊保護用ダイオードD2を設ける。また、出力回路の動作時に駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBGをブートストラップ端子BTに接続することによりブートストラップ電圧VBTに設定し、出力回路の動作停止時にこのバックゲートBGをブートストラップ端子BTから電気的に絶縁するバックゲート電圧制御回路5を設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、出力回路に関し、特にハイサイドNMOSトランジスタと、その静電破壊保護回路を備えた出力回路に関する。
パワー半導体装置で使用される出力回路は、電源電圧と接地電圧の間に直列接続された2つのスイッチング素子を有し、これら2つのスイッチング素子を相補的にオン/オフする。そして、パワー半導体装置の小型や長時間駆動を可能にするために、これらの2つのスイッチング素子のうちハイサイド(高電圧)側にはNMOSトランジスタ(Nチャネル型MOSトランジスタ)が使用されている。NMOSトランジスタは、PMOSトランジスタ(Nチャネル型MOSトランジスタ)に比べて半導体チップ上の専有面積が小さく、オン抵抗等の特性が良好である。
図6は、ハイサイドNMOSトランジスタを使用した出力回路の回路図である。入力電圧VIN(電源電圧)が印加される入力端子INと、接地電圧0Vが印加される接地端子GNDの間に、直列にハイサイドNMOSトランジスタM1とローサイドNMOSトランジスタM2が接続されている。出力回路の動作時には、ハイサイドNMOSトランジスタM1のドレインに入力電圧VINが印加される。ハイサイドNMOSトランジスタM1のソース及びバックゲートBGはローサイドNMOSトランジスタM2のドレインに接続されている。ローサイドNMOSトランジスタM2のソースは接地される。
ハイサイドNMOSトランジスタM1のゲートはハイサイド駆動回路1からの駆動信号によって駆動される。ハイサイド駆動回路1は互いに直列接続されインバータを形成する駆動用PMOSトランジスタM3と駆動用NMOSトランジスタM4を備える。駆動用PMOSトランジスタM3のソースS及びバックゲートBGは共通接続されて、後述するブートストラップ電圧VBTが印加され、そのドレインDはハイサイドNMOSトランジスタM1のゲートに接続されている。駆動用NMOSトランジスタM4のソースはハイサイドNMOSトランジスタM1のソースと共通接続されている。なお、ローサイドNMOSトランジスタM2のゲートは不図示のローサイド駆動回路からの駆動信号によって駆動される。
ブートストラップ回路2は、ハイサイドNMOSトランジスタM1のソース電圧VSを高電圧側にシフトさせたブートストラップ電圧VBTを生成する回路であり、
コンデンサC、レギュレータ回路3、充電用ダイオードD1から構成される。コンデンサCは、ハイサイドNMOSトランジスタM1のソースが接続されたスイッチング端子SWとブートストラップ端子BTの間に接続されている。レギュレータ回路3は入力電圧VIN(例えば、12V)から所定のレギュレータ電圧Vreg(例えば、5V)を生成する。このレギュレータ電圧Vregは充電用ダイオードD1を介してブートストラップ端子VBTに印加される。
コンデンサC、レギュレータ回路3、充電用ダイオードD1から構成される。コンデンサCは、ハイサイドNMOSトランジスタM1のソースが接続されたスイッチング端子SWとブートストラップ端子BTの間に接続されている。レギュレータ回路3は入力電圧VIN(例えば、12V)から所定のレギュレータ電圧Vreg(例えば、5V)を生成する。このレギュレータ電圧Vregは充電用ダイオードD1を介してブートストラップ端子VBTに印加される。
これにより、ハイサイドNMOSトランジスタM1のソース電圧VSを高電圧側にレギュレータ電圧Vregだけシフトさせたブートストラップ電圧VBTが生成され、ブートストラップ端子BTに出力される。(ただし、充電用ダイオードD1の順方向電圧は無視する。)すなわち、ハイサイドNMOSトランジスタM1がオフの時は、コンデンサCは充電用ダイオードD1からの順方向電流により充電されることにより、ブートストラップ電圧VBTは、VS(=0V)+Vreg=Vregになる。一方、ハイサイドNMOSトランジスタM1がオンの時は、充電用ダイオードD1は逆バイアスされ、ブートストラップ電圧VBTは、VS(=VIN)+Vregになる。
したがって、このブートストラップ電圧VBTを用いてハイサイド駆動回路1を動作させることで、ハイサイドNMOSトランジスタM1をスイッチングすることができる。すなわち、ハイサイドNMOSトランジスタM1がオンし、ローサイドNMOSトランジスタM2がオフすると、スイッチング端子SWから入力電圧VINが出力される。一方、ハイサイドNMOSトランジスタM1がオフし、ローサイドNMOSトランジスタM2がオンすると、スイッチング端子SWから接地電圧0Vが出力される。
このようなハイサイドNMOSトランジスタを使用した出力回路は、特許文献1に記載されている。
ところで、一般にLSIにおいては、その動作停止時に静電破壊試験が行われる。
しかしながら、上述のハイサイドNMOSトランジスタを使用した出力回路では、その動作停止時において、ブートストラップ端子BTを接地し、入力端子IN(つまり、ハイサイドNMOSトランジスタM1のドレイン)に正のサージ電圧が印加される場合の静電破壊試験における静電破壊耐性が低いという問題があった。
しかしながら、上述のハイサイドNMOSトランジスタを使用した出力回路では、その動作停止時において、ブートストラップ端子BTを接地し、入力端子IN(つまり、ハイサイドNMOSトランジスタM1のドレイン)に正のサージ電圧が印加される場合の静電破壊試験における静電破壊耐性が低いという問題があった。
そこで、本発明の目的は、ハイサイドNMOSトランジスタを使用した出力回路の静電破壊耐性を向上させることである。また、本発明の他の目的は、出力回路の動作時に、駆動用PMOSトランジスタに付随して形成された寄生PNPトランジスタによる出力回路の誤動作を防止することである。
本発明の出力回路は、ハイサイドNMOSトランジスタと、前記ハイサイドNMOSトランジスタのソース電圧を所定電圧だけ高電圧側にシフトさせたブートストラップ電圧を生成し、ブーストラップ端子に出力するブートストラップ回路と、ソースに前記ブートストラップ電圧が印加され、ドレインが前記ハイサイドNMOSトランジスタのゲートに接続され、このハイサイドNMOSトランジスタを駆動する駆動用PMOSトランジスタを備えたハイサイド駆動回路と、
前記ハイサイドNMOSトランジスタのソースにアノードが接続され、前記ブートストラップ端子にカソードが接続された静電破壊保護用ダイオードと、出力回路の動作時に前記駆動用PMOSトランジスタのバックゲートを前記ブートストラップ端子に接続することにより前記ブートストラップ電圧に設定し、出力回路の動作停止時にこのバックゲートを前記ブートストラップ端子から電気的に絶縁するバックゲート電圧制御回路と、を備えることを特徴とする。
前記ハイサイドNMOSトランジスタのソースにアノードが接続され、前記ブートストラップ端子にカソードが接続された静電破壊保護用ダイオードと、出力回路の動作時に前記駆動用PMOSトランジスタのバックゲートを前記ブートストラップ端子に接続することにより前記ブートストラップ電圧に設定し、出力回路の動作停止時にこのバックゲートを前記ブートストラップ端子から電気的に絶縁するバックゲート電圧制御回路と、を備えることを特徴とする。
本発明の出力回路によれば、動作停止時に印加されるサージ電圧に対してハイサイドNMOSトランジスタの静電破壊を防止することができると共に、動作時には駆動用PMOSトランジスタに付随して形成される寄生PNPトランジスタによる出力回路の誤動作を防止することができる。
図1は、本発明の実施形態における出力回路の回路図である。図1においては、図6と同じ構成部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。
図示のように、この出力回路はハイサイドNMOSトランジスタM1、ローサイドNMOSトランジスタM2、ハイサイド駆動回路1、ブートストラップ回路2、レギュレータ回路3、ローサイド駆動回路4、バックゲート電圧制御回路5、判別回路8及び静電破壊保護ダイオードD2を含んで構成される。
また、出力回路の前段にはレベルシフト回路6、PWMコンパレータ7等が設けられており、図1の回路全体としてはステップダウン・スイッチング・レギュレータLSIを形成している。PWMコンパレータ7は、三角波信号と入力信号を比較することによりPWM制御信号を生成する回路である。レベルシフト回路6は、PWMコンパレータ7からのPWM制御信号の信号振幅を0V−VINからVS−VBTにシフトさせるための回路である。レベルシフト回路6によってシフトされたPWM制御信号はハイサイド駆動回路1に入力される。
本発明の実施形態における出力回路は、図6の従来例と対比すると、バックゲート電圧制御回路5、判別回路8及び静電破壊保護ダイオードD2が追加された構成になっている。これは、入力端子IN(ハイサイドNMOSトランジスタM1のドレイン)
とブートストラップ端子BTの間の静電破壊耐性を向上させると共に、駆動用PMOSトランジスタに付随して形成された寄生PNPトランジスタによる出力回路の誤動作を防止するためである。
とブートストラップ端子BTの間の静電破壊耐性を向上させると共に、駆動用PMOSトランジスタに付随して形成された寄生PNPトランジスタによる出力回路の誤動作を防止するためである。
ハイサイドNMOSトランジスタM1を駆動するためのハイサイド駆動回路1については、図6の回路に対して駆動用PMOSトランジスタM5及び駆動用PMOSトランジスタM6からなるインバータを1段追加した2段インバータの構成になっているが、これはハイサイド駆動回路1のバッファとしての駆動能力を高めるための構成であり、必要とされる駆動能力に応じて適宜インバータのダンスを増やすことができる。ローサイドNMOSトランジスタM2を駆動するためのローサイド駆動回路4についても同様に多段インバータで構成することができる。
本発明の出力回路の基本原理は以下の通りである。まず、出力回路の動作停止時には、駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBGをブートストラップ端子BTから電気的に絶縁することによりオープンにする。この状態で静電破壊試験が行われる。一般に静電破壊試験はLSIの複数の端子の各端子間に対して行われるが、本実施形態においては、ブートストラップ端子BTを基準として入力端子INに正のサージ電圧を印加する場合の静電破壊対策に関するものである。
正のサージ電圧が入力端子INを介してハイサイドNMOSトランジスタM1のドレインに印加されると、ハイサイドNMOSトランジスタM1は速やかにオンし、静電破壊保護用ダイオードD2を通してサージ電圧に伴うサージ電流をブートストラップ端子BTに逃がすことができる。
このようにハイサイドNMOSトランジスタM1を速やかにオンさせることができる理由は、駆動用PMOSトランジスタM1のバックゲートBGをオープンにすることで、サージ電圧の印加によりハイサイドNMOSトランジスタM1に蓄積されたゲート電荷が抜けるパスを無くすことができるからである。
これにより、ハイサイドNMOSトランジスタM1のゲート電圧はサージ電圧の印加に伴って上昇し、しきい値電圧Vt以上になるとハイサイドNMOSトランジスタM1がオンする。ハイサイドNMOSトランジスタM1がオンすると、そのドレイン電圧は低下するので、ハイサイドNMOSトランジスタM1の静電破壊を防止することができる。
また、出力回路の動作時には、駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBGをブートストラップ電圧VBTに設定しているので、駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲート電圧は安定化することができる。これにより、駆動用PMOSトランジスタM3に付随して形成される寄生PNPトランジスタのターンオンを防止し、出力回路の誤動を防止することができる。
以下、上述の本発明の原理を実現するための静電破壊保護ダイオードD2、バックゲート電圧制御回路5、判別回路8の詳しい構成を説明する。
静電破壊保護ダイオードD2は上述のようにハイサイドNMOSトランジスタM1からのサージ電流をブートストラップ端子BTに逃がすための素子であり、そのアノードはハイサイドNMOSトランジスタのソースに接続され、そのカソードはブートストラップ端子BTに接続される。出力回路の動作時は、ブートストラップ端子BTのブートストラップ電圧VBTは、ハイサイドNMOSトランジスタのソース電圧VSよりレギュレータ電圧Vregだけ高電圧側にシフトされているので、静電破壊保護ダイオードD2は逆バイアスされる。
バックゲート電圧制御回路5は、出力回路の動作時に駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBGをブートストラップ端子BTに接続することによりブートストラップ電圧VBTに設定する。一方、出力回路の動作停止時には、駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBGをブートストラップ端子BTから切り離し、電気的に絶縁する。
バックゲート電圧制御回路5は、制御用PMOSトランジスタM7と制御用NMOSトランジスタM8を備えている。制御用PMOSトランジスタM7のソースはブートストラップ端子BTに接続され、そのドレイン及びバックゲートBGは駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBGに接続される。制御用PMOSトランジスタM7のゲートとブートストラップ端子BTの間には抵抗R1が接続される。この抵抗R1は、出力回路の動作停止時に制御用PMOSトランジスタM7のオフ状態を保証するためのものである。
制御用NMOSトランジスタM8のドレインは制御用PMOSトランジスタM7のゲートに接続され、そのソース及びバックゲートBGはハイサイドNMOSトランジスタM1のソース(スイッチング端子SW)に接続される。制御用NMOSトランジスタM8のゲートには判別回路8からの判別信号DETが印加される。制御用NMOSトランジスタM8のゲートとハイサイドNMOSトランジスタM1のソースの間には抵抗R2が接続される。この抵抗R2は、出力回路の動作停止時に制御用PMOSトランジスタM7のオフ状態を保証するためのものである。
判別回路8は出力回路が動作状態か、動作停止状態かを判別して判別信号DETを出力する回路である。具体的には判別回路8は、入力電圧VINと接地電圧0Vの間に直列接続された抵抗R3、R4と、抵抗R3、R4の接続点に生じる電圧Vxと基準電圧Vref(例えば、1.2Vのバンドギャップ基準電圧)とを比較するコンパレータ9と、コンパレータ9の出力と、イネーブル信号ENとが入力されたNAND回路10から構成される。イネーブル信号ENは出力回路を含むLSIをイネーブルにするための信号である。コンパレータ9は、入力電圧VINが所定電圧(例えば、4.5V)以上の時にHレベルを出力する。
したがって、判別回路8は、入力電圧VINが所定電圧(例えば、4.5V)以上の時であって、イネーブル信号ENがHレベルの時に、出力回路が動作状態と判断し、
Hレベルの判別信号DETを出力する。一方、判別回路8は、入力電圧VINが所定電圧(例えば、4.5V)未満の時か、イネーブル信号ENがLレベルの時には、出力回路が停止状態と判断し、Lレベルの判別信号DETを出力する。この判別信号DETは、出力回路を内蔵したLSIに含まれる、PWMコンパレータ7等の各種回路を動作開始時にリセットするために使用される。また、イネーブル信号ENが使用されないLSIにおいては、図3に示すように、コンパレータ9の出力を判別信号DETとすることができる。
Hレベルの判別信号DETを出力する。一方、判別回路8は、入力電圧VINが所定電圧(例えば、4.5V)未満の時か、イネーブル信号ENがLレベルの時には、出力回路が停止状態と判断し、Lレベルの判別信号DETを出力する。この判別信号DETは、出力回路を内蔵したLSIに含まれる、PWMコンパレータ7等の各種回路を動作開始時にリセットするために使用される。また、イネーブル信号ENが使用されないLSIにおいては、図3に示すように、コンパレータ9の出力を判別信号DETとすることができる。
判別回路8からの判別信号DETは、バックゲート電圧制御回路5の制御用NMOSトランジスタM8のゲートに印加される。出力回路の動作時に判別回路8の判別信号DETがHレベルになると、制御用NMOSトランジスタM8はオンする。すると、抵抗R1に電流が流れることにより制御用PMOSトランジスタM7のゲート・ソース間電圧が下がり、制御用PMOSトランジスタM7がオンする。これにより、駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBGに制御用PMOSトランジスタM7を介してブートストラップ電圧VBTが印加される。駆動用PMOSトランジスタM3のソース及びバックゲートBGにはいずれもブートストラップ電圧VBTが印加されることになる。
これにより、駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲート電圧はブートストラップ電圧VBTに安定化し、駆動用PMOSトランジスタM3に付随して形成される寄生PNPトランジスタのターンオンを防止し、出力回路の誤動作を防止することができる。
一方、出力回路の動作停止時には判別回路8の判別信号DETはLレベルになるので、制御用NMOSトランジスタM8はオフする。この場合、仮に判別回路8の出力がハイ・インピーダンスになっていても、制御用NMOSトランジスタM6は抵抗R2によりゲートとソースが接続されているのでオフ状態が保証される。また、制御用PMOSトランジスタM7についても抵抗R1によりゲートとソースが接続されているのでオフ状態が維持される。
すると、駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBGはブートストラップ端子BTから切り離され、オープンになる。これにより、前述のようにハイサイドNMOSトランジスタM1に蓄積されたゲート電荷が抜けるパスを無くすことができるので、ハイサイドNMOSトランジスタM1は速やかにオンし静電破壊が防止される。
次に、本発明の実施形態における出力回路の詳しい動作を比較例の出力回路と対比して説明する。
まず、比較例の出力回路を図7、図8、図9に基づいて説明する。図7は比較例の出力回路の回路図であり、図6の従来例の出力回路に対して、単に静電破壊保護ダイオードD2を付加したものである。図8は、比較例の出力回路における駆動用PMOSトランジスタM3の断面図である。
図8に示すように、P型半導体基板20上にN型ウエル21が形成され、このN型ウエル21の表面に駆動用PMOSトランジスタM3のP+型のドレイン層22、P+型のソース層23が形成されている。N型ウエル21は駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBGを構成しており、その表面にN+型のコンタクト層24が形成されている。P+型のソース層23とN+型のコンタクト層24はブーストラップ端子BTに接続されている。
この駆動用PMOSトランジスタM3においては、寄生ダイオードDxがハイサイドNMOSトランジスタM1とブーストラップ端子BTとの間に接続される。すなわち、寄生ダイオードDxはP+型のドレイン層22をアノードとし、N型ウエル21/N+型のコンタクト層24をカソードとするが、このカソードはブーストラップ端子BTに接続されている。
比較例の入力端子IN(つまり、ハイサイドNMOSトランジスタM1のドレイン)にブートストラップ端子BTを基準として正のサージ電圧が印加されたとする。すると、ハイサイドNMOSトランジスタM1のゲート・ソース間電圧VGSは、このサージ電圧をハイサイドNMOSトランジスタM1のゲート・ドレイン間容量CGDと、ゲート・ソース間容量CGSとによって分圧した値となるはずである。ところが、実際には上述の寄生ダイオードDxが存在するため、サージ電圧の印加によりハイサイドNMOSトランジスタM1に蓄積されたゲート電荷が寄生ダイオードDxを通してブートストラップ端子BTに抜けてしまう。
そのため、図9(a)の破線で示すように、ハイサイドNMOSトランジスタM1のゲート・ソース間電圧VGSはしきい値電圧Vtまで上昇せず、ハイサイドNMOSトランジスタM1はオンしない。ハイサイドNMOSトランジスタM1がオンしないと、図9(b)の破線で示すように、入力端子INの電圧(ドレイン電圧)はサージ電圧に伴って上昇する。そして、ハイサイドNMOSトランジスタM1はその耐圧を超えるとブレークダウンを起こして破壊してしまう。すなわち、図9(c)の破線で示すように、ハイサイドNMOSトランジスタM1のドレイン電流Idはブレークダウンにより急激に増加し、ドレイン等の破壊に至る。結局、比較例の出力回路では静電破壊耐性を向上させることができない。
次に、本発明の実施形態における出力回路を図4、図5、図9に基づいて説明する。
まず、この出力回路の動作停止について説明する。図4(a)は出力回路の動作停止時の回路であり、図4(b)は動作時の駆動用PMOSトランジスタM3の断面図である。この場合、駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBG(N型ウエル21/N+型のコンタクト層24)はブートストラップ端子BTから切り離され、オープンになっている。そのため、比較例とは異なって、寄生ダイオードDxは、ゲート電荷を抜くようなリークパスとしては働かない。
まず、この出力回路の動作停止について説明する。図4(a)は出力回路の動作停止時の回路であり、図4(b)は動作時の駆動用PMOSトランジスタM3の断面図である。この場合、駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBG(N型ウエル21/N+型のコンタクト層24)はブートストラップ端子BTから切り離され、オープンになっている。そのため、比較例とは異なって、寄生ダイオードDxは、ゲート電荷を抜くようなリークパスとしては働かない。
したがって、入力端子IN(ハイサイドNMOSトランジスタM1のドレイン)に、ブートストラップ端子BTを基準として正のサージ電圧が印加されると、ハイサイドNMOSトランジスタM1のゲート電圧VGSは、このサージ電圧をハイサイドNMOSトランジスタM1のゲート・ドレイン間容量CGDと、ゲート・ソース間容量CGSとによって分圧した値となる。
すると、図9(a)の実線で示すように、サージ電圧の上昇に伴ってハイサイドNMOSトランジスタM1のゲート・ソース間電圧VGSはしきい値電圧Vt以上に上昇する。これにより、ハイサイドNMOSトランジスタM1は速やかにオンする。
ハイサイドNMOSトランジスタM1がオンすると、サージ電流がハイサイドNMOSトランジスタM1から静電破壊保護ダイオードD2を通してブートストラップ端子に抜けることにより、図9(b)の実線で示すように、ドレイン電圧は速やかに低下する。ハイサイドNMOSトランジスタM1のドレイン電流Idは、図9(c)に示すように、ハイサイドNMOSトランジスタM1がオンすることによって上昇し、サージ電流が抜けることによって減少する。このようにして、ハイサイドNMOSトランジスタM1の静電破壊を防止することができる。
次に、本発明の実施形態における出力回路の動作時について説明する。図5(a)は出力回路の動作時の回路であり、図5(b)は動作時の駆動用PMOSトランジスタM3の断面図である。
仮に、動作時においても動作停止時と同様に、駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBGをブートストラップ端子BTから切り離してしまうと、バックゲートBGの電圧が不安定になり、寄生PNPトランジスタがターンオンし、出力回路が誤動作するおそれがある。
そこで、本実施形態においては、駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBGは、そのソースと共にブートストラップ電圧VBTに設定している。すなわち、図5(b)に示すように、駆動用PMOSトランジスタM3には、P+型のドレイン層22をエミッタ又はコレクタとし、N型ウエル21/N+型のコンタクト層24をベースとし、P+型のソース層23をコレクタ又エミッタとする寄生PNPトランジスタが付随して形成されている。
しかしながら、寄生PNPトランジスタのベース(駆動用PMOSトランジスタM3のバックゲートBG)は、ソースと共にブートストラップ電圧VBTに設定されているので、寄生PNPトランジスタのターンオンを防止し、出力回路の誤動を防止することができる。
M1 ハイサイドNMOSトランジスタ
M2 ローサイドNMOSトランジスタ
M3 駆動用PMOSトランジスタ
M4 駆動用NMOSトランジスタ
C コンデンサ D1 充電用ダイオード D2 静電破壊保護ダイオード
BT ブートストラップ端子 SW スイッチング端子
IN 入力端子 GND 接地端子
1 ハイサイド駆動回路 2 ブートストラップ回路
3 レギュレータ回路 4 ローサイド駆動回路
5 バックゲート電圧制御回路 6 レベルシフト回路
7 PWMコンパレータ 8 判別回路
M2 ローサイドNMOSトランジスタ
M3 駆動用PMOSトランジスタ
M4 駆動用NMOSトランジスタ
C コンデンサ D1 充電用ダイオード D2 静電破壊保護ダイオード
BT ブートストラップ端子 SW スイッチング端子
IN 入力端子 GND 接地端子
1 ハイサイド駆動回路 2 ブートストラップ回路
3 レギュレータ回路 4 ローサイド駆動回路
5 バックゲート電圧制御回路 6 レベルシフト回路
7 PWMコンパレータ 8 判別回路
Claims (4)
- ハイサイドNMOSトランジスタと、
前記ハイサイドNMOSトランジスタのソース電圧を所定電圧だけ高電圧側にシフトさせたブートストラップ電圧を生成し、ブーストラップ端子に出力するブートストラップ回路と、
ソースに前記ブートストラップ電圧が印加され、ドレインが前記ハイサイドNMOSトランジスタのゲートに接続され、このハイサイドNMOSトランジスタを駆動する駆動用PMOSトランジスタを備えたハイサイド駆動回路と、
前記ハイサイドNMOSトランジスタのソースにアノードが接続され、前記ブートストラップ端子にカソードが接続された静電破壊保護用ダイオードと、
出力回路の動作時に前記駆動用PMOSトランジスタのバックゲートを前記ブートストラップ端子に接続することにより前記ブートストラップ電圧に設定し、出力回路の動作停止時にこのバックゲートを前記ブートストラップ端子から電気的に絶縁するバックゲート電圧制御回路と、を備えることを特徴とする出力回路。 - 前記出力回路が動作状態か、停止状態かを判別して判別信号を出力する判別回路を備え、前記バックゲート電圧制御回路は、ソースが前記ブートストラップ端子に接続され、ドレインに前記バックゲートが接続され、前記判別信号に応じてスイッチングする制御用PMOSトランジスタと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の出力回路。
- 前記ブートストラップ端子と前記制御用PMOSトランジスタとの間に接続された抵抗を備えることを特徴とする請求項2に記載の出力回路。
- 前記判別回路は、前記電源電圧の分圧電圧と、基準電圧とを比較する比較回路を備えることを特徴とする請求項2に記載の出力回路。
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2012
- 2012-03-12 JP JP2012054587A patent/JP2013191919A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111211681A (zh) * | 2018-11-22 | 2020-05-29 | 三菱电机株式会社 | 半导体装置 |
CN111211681B (zh) * | 2018-11-22 | 2023-09-05 | 三菱电机株式会社 | 半导体装置 |
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