JP2013191744A - ウェハ - Google Patents
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Abstract
【課題】プロセスモニタ用の半導体素子の特性変化を抑制可能な構造のスクライブラインを有するウェハを提供する。
【解決手段】チップ領域111とスクライブライン112が形成された半導体基板101と、前記スクライブライン112内に形成された第1および第2のウェルとを備え、前記第1のウェルと前記第2のウェルとの間に形成された素子分離絶縁膜と、前記第1のウェル上に形成された半導体素子とを備え、前記第1のウェル上に形成され、前記半導体素子と電気的に接続されたパッド電極121と、前記第2のウェル上に形成され、前記第2のウェルと電気的に接続されたアンテナ配線122とを備え、前記アンテナ配線122は、前記パッド電極121同士の間、前記チップ領域111と前記パッド電極121との間、前記スクライブライン112同士の交差領域と前記パッド電極121との間、または前記交差領域内に配置されている。
【選択図】図1
【解決手段】チップ領域111とスクライブライン112が形成された半導体基板101と、前記スクライブライン112内に形成された第1および第2のウェルとを備え、前記第1のウェルと前記第2のウェルとの間に形成された素子分離絶縁膜と、前記第1のウェル上に形成された半導体素子とを備え、前記第1のウェル上に形成され、前記半導体素子と電気的に接続されたパッド電極121と、前記第2のウェル上に形成され、前記第2のウェルと電気的に接続されたアンテナ配線122とを備え、前記アンテナ配線122は、前記パッド電極121同士の間、前記チップ領域111と前記パッド電極121との間、前記スクライブライン112同士の交差領域と前記パッド電極121との間、または前記交差領域内に配置されている。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、半導体装置と、プロセスモニタ用の半導体素子が形成されたスクライブラインとを有するウェハに関する。
半導体装置(例えば、不揮発性メモリや揮発性メモリなど)を製造する半導体プロセスでは、ウェハのスクライブライン(ダイシングライン)上にプロセスモニタ用の半導体素子を形成し、この半導体素子の特性をモニタする。しかしながら、スクライブライン上に種々の導電層や絶縁膜を形成する際に、主にエッチングなどの加工工程により電荷が発生する。発生した電荷は、スクライブライン上の配線、コンタクトプラグ、ビアプラグなどを通じて半導体素子に流れ込み、半導体素子の特性を変化させてしまう。そのため、プロセスモニタとしての半導体素子の特性評価ができなくなってしまう。
プロセスモニタ用の半導体素子の特性変化を抑制可能な構造のスクライブラインを有するウェハを提供する。
一の実施形態によるウェハは、チップ領域とスクライブラインが形成された半導体基板と、前記スクライブラインの前記半導体基板内に形成された第1および第2のウェルとを備える。さらに、前記ウェハは、前記半導体基板内に、前記第1のウェルと前記第2のウェルとを電気的に分離するよう形成された素子分離絶縁膜と、前記第1のウェル上に形成された半導体素子とを備える。さらに、前記ウェハは、前記第1のウェル上に形成され、前記半導体素子と電気的に接続されたパッド電極と、前記第2のウェル上に形成され、前記第2のウェルと電気的に接続されたアンテナ配線とを備える。さらに、前記アンテナ配線は、前記パッド電極同士の間、前記チップ領域と前記パッド電極との間、前記スクライブライン同士が交差する交差領域と前記パッド電極との間、および前記交差領域内の少なくともいずれか1カ所に配置されている。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のウェハの構造を示す平面図である。図1(b)は、図1(a)の一部を拡大した拡大図に相当する。
図1は、第1実施形態のウェハの構造を示す平面図である。図1(b)は、図1(a)の一部を拡大した拡大図に相当する。
図1のウェハは、半導体基板101と、半導体基板101に形成された複数のチップ領域111と、半導体基板101のチップ領域111間に形成された複数本のスクライブライン112とを備えている。
半導体基板101は、例えばシリコン基板である。図1には、半導体基板101の主面に平行で、互いに垂直なX方向およびY方向と、半導体基板101の主面に垂直なZ方向が示されている。
チップ領域111は、個々の半導体装置(例えば、不揮発性メモリや揮発性メモリなど)が配置される領域である。チップ領域111は、半導体基板101上に形成されたトランジスタやキャパシタなどの半導体素子や、半導体素子の上方に形成された配線構造などを含んでいる。図1(b)には、チップ領域111上に半導体素子や配線構造を覆うように形成されたパッシベーション絶縁膜124が示されている。なお、チップ領域111には、半導体装置に外部からの電源や信号を入力するための電極パッドPDが形成されており、この電極パッドPDに相当する部分のパッシベーション絶縁膜124は除去されている。
スクライブライン112は、ウェハをダイシングする際にダイサーを当てる領域である。図1(b)には、スクライブライン112の例として、X方向に延びる2本のスクライブライン112と、Y方向に延びる2本のスクライブライン112が示されている。
スクライブライン112は、半導体基板101上に形成されたプロセスモニタ用の半導体素子と、半導体素子の上方に形成されたパッド電極121と、パッド電極121の周りに形成されたアンテナ配線122とを含んでいる。図1にはさらに、ウェハを上面視したときに、パッド電極121とアンテナ配線122との間に介在する層間絶縁膜123と、パッド電極121間の領域上に形成されたパッシベーション絶縁膜124が示されている。ここで、大部分のアンテナ配線122は、パッシベーション絶縁膜124で覆われておらず、ウェハの上面に露出している。
符号R1〜R4は、スクライブライン112内の領域を示している。符号R1は、パッド電極121間の領域を示し、符号R2は、チップ領域111とパッド電極121との間の領域を示す。また、符号R4は、スクライブライン112同士が交差する交差領域を示し、符号R3は、交差領域R4とパッド電極121との間の領域を示す。アンテナ配線122は、スクライブライン112上のこれらの領域R1〜R4内に配置されている。
なお、領域R1〜R4内のアンテナ配線122は、複数本のアンテナ配線122に分断されていてもよい。例えば、領域R1内のアンテナ配線122と、領域R2内のアンテナ配線122は、互いに分断されていてもよい。また、領域R4内のアンテナ配線122は、領域R3内のアンテナ配線122と分断されていてもよい。アンテナ配線122の構造や作用の詳細については、後述する。
図2は、第1実施形態のウェハの構造を示す断面図である。図2(a)、図2(b)はそれぞれ、図1に示すA−A’線、B−B’線に沿った断面図である。図2(a)および(b)には、1本のスクライブライン112の断面が示されている。
図2(a)および(b)に示すように、スクライブライン112は、第1のウェル201と、第2のウェル202と、拡散層203と、素子分離絶縁膜204と、プロセスモニタ用のトランジスタTrのゲート絶縁膜211およびゲート電極212と、ゲートコンタクト221と、拡散層コンタクト222と、複数本の配線223と、ビアプラグ224とを備えている。
第1のウェル201は、半導体基板101内に形成されている。また、第2のウェル202は、半導体基板101内に第1のウェル201を取り囲むように形成されている。別言すると、パッド電極121を取り囲むアンテナ配線122の下に、第2のウェル202が形成されているとも言える。第1、第2のウェル201、202は、P型ウェルでもN型ウェルでもよい。
拡散層203は、第1、第2のウェル201、202内に形成されている。これらの拡散層203は、P型層でもN型層でもよい。第1のウェル201内の拡散層203は、トランジスタTrのソース/ドレイン領域に相当する。ここで、拡散層203がトランジスタTrのソース/ドレイン領域に相当する場合には、拡散層203は第1のウェル201と反対の導電型を有している場合が多い。
素子分離絶縁膜204は、半導体基板101内において第1のウェル201と第2のウェル202との間に形成されている。よって、第1のウェル201と第2のウェル202は、素子分離絶縁膜204により電気的に分離されている。図2に示すように、素子分離絶縁膜204の底面は、半導体基板101の表面に対して、第1、第2のウェル201、202の底面よりも低い位置に形成されている。素子分離絶縁膜204は、例えばシリコン酸化膜である。本実施形態の素子分離絶縁膜204は、STI(Shallow Trench Isolation)絶縁膜に相当する。
プロセスモニタ用のトランジスタTrは、第1のウェル201上にゲート絶縁膜211を介して形成されたゲート電極212と、第1のウェル201内にゲート電極212を挟むように形成された拡散層(ソース/ドレイン領域)203とを有している。ゲート絶縁膜211は、例えばシリコン酸化膜である。また、ゲート電極212は、例えばポリシリコン電極である。なお、本実施形態のスクライブライン112は、プロセスモニタ用に、トランジスタTr以外の半導体素子を備えていてもよい。
ゲートコンタクト221は、ゲート電極211上に形成されている。また、拡散層コンタクト222は、第2のウェル202内の拡散層203上に形成されている。これらのコンタクトプラグ221、222上には、複数本の配線223を含む配線層と、ビアプラグ224が形成されている。
図2にはさらに、パッド電極121と、アンテナ配線122と、層間絶縁膜123と、パッシベーション絶縁膜124が示されている。
パッド電極121は、第1のウェル201の上方に形成されている。パッド電極121は、ゲートコンタクト221、配線223、ビアプラグ224を介して、ゲート電極212と電気的に接続されている。なお、パッド電極121は、拡散層203上のソースコンタクト(図示せず)、配線223、ビアプラグ224を介して、拡散層203と電気的に接続されていてもよい。
アンテナ配線122は、第2のウェル202の上方に形成されている。アンテナ配線122は、拡散層コンタクト222、配線223、ビアプラグ224を介して、第2のウェル202内の拡散層203と電気的に接続されている。なお、アンテナ配線122と電気的に接続された拡散層コンタクト222、配線223、ビアプラグ224も、アンテナの一部として機能する。
また、図2(b)に示すように、パッド電極121上方のパッド電極121間の領域には、パッシベーション絶縁膜124が形成されている。なお、大部分のアンテナ配線122上には、パッシベーション絶縁膜124は形成されていない。
(1)第1実施形態のスクライブライン112の作用効果
次に、図1、図2を参照し、第1実施形態のスクライブライン112の作用効果について説明する。
次に、図1、図2を参照し、第1実施形態のスクライブライン112の作用効果について説明する。
本実施形態では、半導体基板101内に、第1のウェル201に加え、第1のウェル201と電気的に分離された第2のウェル202を形成する。よって、本実施形態によれば、チップ領域111およびスクライブライン112上で加工工程により発生した電荷を、第2のウェル202内に蓄積、または半導体基板101に放出することが可能となる。
また、本実施形態では、半導体基板101上に、第2のウェル202と電気的に接続されたアンテナ配線122を形成する。よって、本実施形態によれば、上記の電荷を、アンテナ配線122等により第2のウェル202内に誘導することが可能となる。
このように、本実施形態によれば、チップ領域111およびスクライブライン112上で発生した電荷を、第2のウェル202内に誘導して、第2のウェル202と拡散層203の拡散層容量で蓄積、または半導体基板101に放出することが可能となる。よって、本実施形態によれば、発生した電荷が第1のウェル201内、トランジスタTrのゲート電極212内、拡散層203内に流れ込むことを抑制することが可能となる。その結果、本実施形態によれば、チップ領域111およびスクライブライン112上で発生した電荷によるトランジスタTrの特性変化を抑制することが可能となる。
トランジスタTrの特性変化の例としては、ゲート絶縁膜211の劣化が挙げられる。トランジスタTrのゲート電極212に電荷が流れ込むと、ゲート絶縁膜211がダメージを受けて劣化する可能性がある。しかしながら、本実施形態によれば、トランジスタTrのゲート電極212に電荷が流れ込むことを抑制することで、ゲート絶縁膜211へのダメージを低減し、ゲート絶縁膜211の劣化を抑制することが可能となる。
なお、図2では、第2のウェル202とアンテナ配線122が、複数組の拡散層コンタクト222、配線223、ビアプラグ224で接続されているが、これらの組数は、1組以上の何組に設定してもよい。これらの組数を増やすと、拡散層コンタクト222、配線223、ビアプラグ224の総断面積が広くなり電気抵抗が低くなる。その結果、第2のウェル202内に電荷を誘導しやすくなる。
(2)アンテナ配線122、拡散層203の構造
次に、図1、図2を参照し、アンテナ配線122、拡散層203の構造について詳細に説明する。
次に、図1、図2を参照し、アンテナ配線122、拡散層203の構造について詳細に説明する。
上述した電荷は、チップ領域111およびスクライブライン112上に種々の導電層や絶縁膜を形成する際に、主にエッチングなどの加工工程により発生する。これらの加工工程のうち、一般に電荷の発生量が多いのが、パッシベーション絶縁膜124のエッチング工程である。図2(b)に示すように、パッシベーション絶縁膜124は、パッド電極121などを構成する最上位配線層の上部に形成される。よって、本実施形態では、この最上位配線層内にアンテナ配線122を形成することで、パッシベーション絶縁膜124のエッチング時に発生する電荷を、第2のウェル202内に誘導している。
以上の理由から、本実施形態では、アンテナ配線122を、パッシベーション絶縁膜124のエッチングの際に電荷が集中しやすい場所に配置している。電荷が集中しやすい場所は、ウェハ上面から見て、パッシベーション絶縁膜124のエッチング時にパッシベーション絶縁膜124が残存する面積が大きいところである。すなわち、上述した領域R1〜R4のいずれにも、電荷が集中しやすい場所が存在する。そのため、本実施形態では、アンテナ配線122を領域R1〜R4内に配置することで、トランジスタTrを電荷から効果的に保護している。本実施形態では、図1に示すように、これらの領域R1〜R4に一続きのアンテナ配線122が形成されているが、各領域R1〜R4に別個のアンテナ配線122が形成されていてもよい。このようなアンテナ配線122の例については、後述する。
なお、上述した電荷は、最上位配線層よりも下位の導電層や絶縁膜を形成する際にも発生する。この際に発生した電荷も、アンテナ配線122の下層のコンタクト224、222や配線223などにより、第2のウェル202内に誘導される。
図3と図4は、アンテナ配線122の構造の具体例を示す平面図である。第1実施形態では、図3(a)〜図4(b)に示す構造のアンテナ配線122を使用してもよい。
図3(a)では、各パッド電極121が、4本のアンテナ配線122で囲まれている。これは、上述の各領域R1〜R4に別個のアンテナ配線122を配置した構造の例である。中央のパッド電極121は、領域R1内の2本のアンテナ配線122と、領域R2内の2本のアンテナ配線122で囲まれている。また、左右の各パッド電極121は、領域R2内の2本のアンテナ配線122と、領域R3内の2本のアンテナ配線122で囲まれている。
このように、図3(a)では、パッド電極121の周囲をアンテナ配線122で囲むことにより、パッシベーション絶縁膜124のエッチングの際に発生した電荷がパッド電極121に流れ込まないようにしている。
図3(b)では、図3(a)から、領域R2内のアンテナ配線122が削除されている。その結果、各パッド電極121が、2本のアンテナ配線122で囲まれている。図3(b)では、アンテナ配線122が、図3(b)に示すパッシベーション絶縁膜124の近くのみに配置されている。その結果、これらのパッシベーション絶縁膜124のエッチングの際に発生した電荷が、パッド電極121に流れ込まないようになっている。この場合、パッド電極121とチップ領域111との間にアンテナ配線122を配置しないことで、スクライブライン112の幅を小さくすることができる。
図4(a)では、アンテナ配線122が領域R2内のみに配置されている。その結果、チップ領域111と各パッド電極121との間にアンテナ配線122が配置されている。本実施形態では、チップ領域111の大部分がパッシベーション絶縁膜124で覆われており、パッシベーション絶縁膜124のエッチングの際に電荷が多く発生する。そこで、図4(a)では、アンテナ配線122を領域R2内に配置することで、チップ領域111のパッシベーション絶縁膜124に蓄えられた電荷が、パッド電極121に流れ込まないようにしている。これは特に、図4(a)に示すように、個々のパッド電極121間にパッシベーション絶縁膜124が配置されていない場合に有効である。この場合、パッド電極121間にアンテナ配線122を配置しないことで、パッド電極121間を狭くすることができ、多くのプロセスモニタ用の半導体素子を配置することが可能となる。
図4(b)では、アンテナ配線122が領域R3、R4内のみに配置されている。その結果、チップ領域111の角部付近にアンテナ配線122が配置されている。図4(b)では、チップ領域111の電荷が集中するチップ領域角部にアンテナ配線122を配置することで、チップ領域111のパッシベーション絶縁膜124に蓄えられた電荷が、パッド電極121に流れ込まないようにしている。なお、図4(b)において、領域R3内に位置するアンテナ配線122のY方向における端部は、パッド電極121のY方向における端部よりもチップ領域111に近いことが好ましい。その結果、チップ領域111のパッシベーション絶縁膜124に蓄えられた電荷を、効果的にアンテナ配線122に流すことができる。
また、本実施形態では、図3(b)〜図4(b)に示す例のように、領域R1〜R4のうちの一部の領域のみにアンテナ配線122を配置してもよい。なお、各パッド電極122を囲むアンテナ配線122の本数は、何本でもよい。
次に、拡散層203の構造について説明する。
図5は、拡散層203の構造の具体例を示す平面図である。
図5(a)と図5(b)では、第2のウェル202内の拡散層203が、符号203aで示され、第1のウェル201内の拡散層203が、符号203bで示されている。図5(a)では、拡散層203bが、1本の環状の拡散層203aにより取り囲まれている。一方、図5(b)では、拡散層203bが、3本の環状の拡散層203aにより取り囲まれている。このように、本実施形態では、拡散層203b(第1のウェル201)を1本以上の環状の拡散層203a(第2のウェル202)で取り囲んだ構造を適用可能である。
本実施形態では、第2のウェル202内にトラップ可能な電荷の量を大きくすることにより、パッド電極121に電荷を流れ込まないようにすることができる。これは例えば、拡散層203aと第2のウェル202との接触面積を大きくすることで実現可能である。この場合、拡散層203aと第2のウェル202の導電型は反対に、第2のウェル202と半導体基板101の導電型は同じにすることが好ましい。また、拡散層203aと第2のウェル202のPN接合の耐圧を考慮しつつ、拡散層203aと第2のウェル202のPN接合の容量を大きくしてもよい。一方、拡散層203aと第2のウェル202の導電型を同じにし、第2のウェル202と半導体基板101の導電型を反対にしてもよい。この場合、PN接合は第2のウェル202と半導体基板101の間に形成される。
また、本実施形態では、第2のウェル202に電荷がトラップされるエネルギーが、ゲート絶縁膜211に電荷がトラップされるエネルギーよりも低くなるよう、第2のウェル202を構成することもできる。このような構成は、例えば、拡散層203aに、PN接合の弱い箇所を設けることで実現可能である。PN接合を弱くすることで、この箇所で電荷を放出させ、第2のウェル202の電荷がトラップされるエネルギーを低下させることができる。
PN接合の弱い箇所は、拡散層203a内におけるトランジスタTrから遠い地点に設けることが望ましい。上述の放出された電荷が、トランジスタTrに与える影響を小さくするためである。図5(a)や図5(b)の場合、このような地点は、拡散層203aの角部Pa〜Pdである。なお、これらの場合、拡散層203aの導電型は、第2のウェル202の導電型とは逆導電型に設定する。また、これらの場合には、第2のウェル202と半導体基板101の導電型は、同じ導電型であることが好ましい。
PN接合の弱い角部Pa〜Pdは、例えば、角部Pa〜Pdの拡散層203aの不純物濃度を、拡散層203aの内部(即ち、角部Pa〜Pd以外の部分)の不純物濃度よりも低く設定することで形成可能である。このような不純物濃度プロファイルは、既存のイオン注入法の不純物注入量や加速電圧等を調整することにより実現可能である。
また、電荷を集中させる部分は、例えば、角部Pa〜Pdをとがらせる、即ち、角部Pa〜Pdの曲率半径を小さくすることでも形成可能である。このような角部Pa〜Pdは、図6に示すレジストマスク301を用いて、拡散層203aを形成するためのイオン注入を行うことで実現可能である。図6は、拡散層203aを形成するためのレジストマスク301の例を示す平面図である。図6のレジストマスク301は、線Saと線Sbの延長線よりも外側にはみ出したハンマー部Hをそれぞれの角部に有している。なお、ここで「外側」とは、拡散層203aの中心部に対して外側を意味する。
次に、第1実施形態の変形例のウェハについて説明する。
図7は、第1実施形態の変形例のウェハの構造を示す断面図である。図7には、1本のスクライブライン112の断面が示されている。
図7では、半導体基板101内に第2のウェル202が形成されておらず、第1のウェル201のみが形成されている。また、アンテナ配線122は、第1のウェル201の外部の半導体基板101上に形成されている。その結果、アンテナ配線122は、拡散層コンタクト222、配線223、ビアプラグ224を介して、第1のウェル201の外部の半導体基板101と電気的に接続されている。
図2に示す構造では、電荷が第2のウェル202内に蓄積されるのに対し、図7に示す構造では、電荷を半導体基板101に逃がす。図7の構造によれば、図2の構造と同様に、電荷が第1のウェル201内、さらにはトランジスタTr内に流れ込むことを抑制することが可能となる。その結果、スクライブライン112上で発生した電荷によるトランジスタTrの特性変化を抑制することが可能となる。
なお、図2のスクライブライン112は、2層の配線層を有しているが、3層以上の配線層を有していてもよい。このような配線層の例が、図7に示されている。図7のスクライブライン112は、配線223aを含む第1の配線層と、配線223bを含む第2の配線層と、パッド電極121とアンテナ配線122を含む最上位配線層とを有している。符号224a、224bはそれぞれ、第1層目、第2層目のビアプラグを示す。
(3)第1実施形態の効果
最後に、第1実施形態の効果について説明する。
最後に、第1実施形態の効果について説明する。
以上のように、本実施形態では、スクライブライン112の半導体基板101内に第1のウェル201を形成し、第1のウェル201上にプロセスモニタ用の半導体素子を形成する。さらには、スクライブライン112の半導体基板101上に、第2のウェル202と電気的に接続された、または第1のウェル201の外部の半導体基板101と電気的に接続されたアンテナ配線122を形成する。
よって、本実施形態によれば、スクライブライン112上で発生した電荷を、プロセスモニタ用の半導体素子の構成部分(例えば、トランジスタTrのゲート電極212や第1のウェル201)以外に誘導し、プロセスモニタ用の半導体素子の特性変化を抑制することが可能となる。
(第2実施形態)
図8は、第2実施形態のウェハの作製方法を示すフローチャートである。本実施形態では、図1、図2に示す構造のウェハを作製する。
図8は、第2実施形態のウェハの作製方法を示すフローチャートである。本実施形態では、図1、図2に示す構造のウェハを作製する。
まず、リソグラフィとイオン注入法により、半導体基板101内に第1、第2のウェル201、202を形成する(ステップS1)。第1、第2のウェル201、202は、同時に形成してもよいし、別々に形成してもよい。次に、いわゆるSTI法により、半導体基板101内に素子分離絶縁膜204を形成する(ステップS2)。なお、第1のウェル202、第2のウェル202、素子分離絶縁膜204は、半導体基板101上におけるスクライブライン112の形成予定領域内に形成される。また、ステップS1とステップS2は、順番を入れ替えて実行してもよい。
次に、第1のウェル201上に、ゲート絶縁膜211を介してゲート電極212を形成する(ステップS3、S4)。次に、イオン注入により、第1、第2のウェル201、202内に拡散層203を形成する(ステップS5)。こうして、第1のウェル201上にトランジスタTrが形成される。
次に、第1、第2のウェル202、202上に、ゲートコンタクト221、拡散層コンタクト222、配線223、ビアプラグ224、パッド電極121、アンテナ配線122を含む配線構造を形成する(ステップS6)。この際、層間絶縁膜123も形成される。
なお、パッド電極121とアンテナ配線122は、同一の配線材から形成される。この際、この配線材は、アンテナ配線122が上述の領域R1〜R4内に配置されるように加工される。パッド電極121とアンテナ配線122は、エッチング法で形成してもよいし、ダマシン法で形成してもよい。
その後、本実施形態では、半導体基板101上にパッシベーション絶縁膜124を形成し、エッチング法で加工する。以上で前工程が終了する。その後の後工程では、トランジスタTrの特性をモニタした後、半導体基板101のダイシングが行われる。
本実施形態によれば、以上のような工程により、第1実施形態のスクライブライン112を作製することができる。
以上、第1及び第2実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図したものではない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施することができる。また、これらの実施形態に対し、発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の省略、置換、変更を行うことにより、様々な変形例を得ることもできる。これらの形態や変形例は、発明の範囲や要旨に含まれており、特許請求の範囲及びこれに均等な範囲には、これらの形態や変形例が含まれる。
101:半導体基板、111:チップ領域、112:スクライブライン、
121:パッド電極、122:アンテナ配線、
123:層間絶縁膜、124:パッシベーション絶縁膜、
201:第1のウェル、202:第2のウェル、
203:拡散層、204:素子分離絶縁膜、
211:ゲート絶縁膜、212:ゲート電極、
221:ゲートコンタクト、222:拡散層コンタクト、
223:配線、224:ビアプラグ、
301:レジストマスク
121:パッド電極、122:アンテナ配線、
123:層間絶縁膜、124:パッシベーション絶縁膜、
201:第1のウェル、202:第2のウェル、
203:拡散層、204:素子分離絶縁膜、
211:ゲート絶縁膜、212:ゲート電極、
221:ゲートコンタクト、222:拡散層コンタクト、
223:配線、224:ビアプラグ、
301:レジストマスク
Claims (5)
- チップ領域とスクライブラインが形成された半導体基板と、
前記スクライブラインの前記半導体基板内に形成された第1および第2のウェルと、
前記半導体基板内に、前記第1のウェルと前記第2のウェルとを電気的に分離するよう形成された素子分離絶縁膜と、
前記第1のウェル上に形成された半導体素子と、
前記第1のウェル上に形成され、前記半導体素子と電気的に接続されたパッド電極と、
前記第2のウェル上に形成され、前記第2のウェルと電気的に接続されたアンテナ配線とを備え、
前記アンテナ配線は、前記パッド電極同士の間、前記チップ領域と前記パッド電極との間、前記スクライブライン同士が交差する交差領域と前記パッド電極との間、および前記交差領域内の少なくともいずれか1カ所に配置されていることを特徴とするウェハ。 - 前記パッド電極の各々は、複数本の前記アンテナ配線に囲まれている、請求項1に記載のウェハ。
- 前記第2のウェルは、前記第1のウェルを取り囲む環状の拡散層を含む、請求項1または2に記載のウェハ。
- 前記拡散層の角部の不純物濃度は、前記拡散層の内部の不純物濃度よりも低い、請求項3に記載のウェハ。
- チップ領域とスクライブラインが形成された半導体基板と、
前記スクライブラインの前記半導体基板内に形成されたウェルと、
前記ウェル上に形成された半導体素子と、
前記ウェル上に形成され、前記半導体素子と電気的に接続されたパッド電極と、
前記ウェルの外部の前記半導体基板上に形成され、前記ウェルの外部の前記半導体基板と電気的に接続されたアンテナ配線とを備え、
前記アンテナ配線は、前記パッド電極同士の間、前記チップ領域と前記パッド電極との間、前記スクライブライン同士が交差する交差領域と前記パッド電極との間、および前記交差領域内の少なくともいずれか1カ所に配置されていることを特徴とするウェハ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012057275A JP2013191744A (ja) | 2012-03-14 | 2012-03-14 | ウェハ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012057275A JP2013191744A (ja) | 2012-03-14 | 2012-03-14 | ウェハ |
Publications (1)
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JP2013191744A true JP2013191744A (ja) | 2013-09-26 |
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ID=49391698
Family Applications (1)
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JP2012057275A Pending JP2013191744A (ja) | 2012-03-14 | 2012-03-14 | ウェハ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013191744A (ja) |
-
2012
- 2012-03-14 JP JP2012057275A patent/JP2013191744A/ja active Pending
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