JP2013191431A - 空気電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電容量を高めることのできる空気電池を提供する
【解決手段】コイン型電池20は、金属リチウムからなる負極22と空気極としての正極23との間にセパレータ24を介在させ、非水系電解液27を充填したものである。正極23は、上述した集電体を有するものであり、正極23を覆っている封口板26は、空気を流通可能な材質で構成されている。正極23は、細孔の平均孔径が0.7mm以上1.3mm以下の導電性多孔体である集電体を備え、該集電体の細孔内に炭素材料を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気電池に関する。
従来、負極活物質に金属を用い、正極活物質に空気中の酸素を用いる充放電可能な空気電池が知られている(特許文献1)。こうした空気電池では、正極活物質である酸素を電池内に内蔵する必要がないため高容量化が期待される。リチウムを負極活物質とする空気電池では、正極において酸素の電気化学反応が起こり、放電時にリチウム過酸化物やリチウム酸化物が生成し、充電時にこれらの酸化物が分解して酸素ガスが生成する。
このような空気電池において、正極は正極集電体と炭素材料とを備えている。正極集電体としては、酸素の拡散を速やかに行わせるためにメッシュ、パンチドメタル、エクスパンディドメタル等の導電性基板が用いられている。また、酸素の拡散をより速やかに行わせるために、発泡ニッケルやニッケル繊維マットなどの、多孔質の導電性基板を用いることが提案されている(特許文献2)。
特開2006−286414号公報 特開2008−66202号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載の正極集電体を用いた空気電池では、放電容量が低いことがあり、放電容量を高めることが望まれていた。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、放電容量を高めることのできる空気電池を提供することを主目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明者らは、所定孔径の細孔を有する導電性多孔体を集電体として用い、この細孔内に炭素材料を備えるものとすることで、放電容量を高めることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の空気電池は、
負極と空気極としての正極との間に金属イオンを伝導可能な非水系電解液を介在させた空気電池であって、
前記正極は、細孔の平均孔径が0.7mm以上1.3mm以下の導電性多孔体である集電体を備え、該集電体の細孔内に炭素材料を備えているものである。
この空気電池では、放電容量を高めることができる。このような効果が得られる理由は定かではないが、以下のように推察される。空気電池では、放電反応に伴って、正極(空気極)は放電生成物により膨張する。正極内の炭素材料は、チェーン構造を形成することで電子伝導を行うが、放電生成物が炭素材料同士の間に入り込んで正極材を膨脹させると、そのチェーン構造が切断される。一旦膨脹した正極材を元に収縮させることは困難である。しかし、本発明では、導電性多孔体である集電体を用いその細孔内に炭素材料を備えているため、正極材の膨張が細孔壁によって抑制されたり、あるいは、正極材が膨張した場合においても、正極材が細孔壁と接触したりすることによって、電子伝導ネットワークが保持されるため、電子伝導ネットワークから外れた部分(つまり電気化学的に孤立した部分)が生じにくい。また、集電体の細孔を適切な孔径とすることで、酸素供給効率が向上する。このため、放電容量を高めることができると考えられる。なお、放電生成物とは、放電時に正極で生成する酸素ラジカルと金属イオンとが結合した金属酸化物であり、例えば金属イオンがリチウムイオンの場合にはLi2OやLi22などである。
本実施形態のコイン型電池20の断面図である。 平均孔径と放電容量との関係を示すグラフである。
本発明の空気電池は、負極と空気極としての正極との間に金属イオンを伝導可能な非水系電解液を介在させた空気電池であって、正極は、導電性多孔体である集電体を備え、該集電体の細孔内に炭素材料を備えている。
本発明の空気電池において、負極は、負極活物質を有するものである。この負極活物質は、リチウム等のアルカリ金属あるいはマグネシウム等のアルカリ土類金属を吸蔵放出可能なものであればよく、空気電池に使用可能なものであれば特に限定されない。以下、リチウムを吸蔵放出可能な負極について、説明する。こうした負極としては、金属リチウムやリチウム合金のほか、リチウムを吸蔵放出する炭素質物質、金属酸化物、金属硫化物などが挙げられる。リチウム合金としては、例えばアルミニウムやスズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、シリコンなどとリチウムとの合金が挙げられる。炭素質物質としては、例えば黒鉛、コークス、メソフェーズピッチ系炭素繊維、球状炭素、樹脂焼成炭素などが挙げられる。金属酸化物としては、例えばスズ酸化物、ケイ素酸化物、リチウムチタン酸化物、ニオブ酸化物、タングステン酸化物などが挙げられる。金属硫化物としては、例えばスズ硫化物やチタン硫化物などが挙げられる。この他、リン化鉄などを用いてもよいし、シリコンやスズなどを用いてもよい。負極の集電体には、銅、ニッケル、ステンレス鋼、チタン、アルミニウム、焼成炭素、導電性高分子、導電性ガラス、Al−Cd合金などのほか、接着性、導電性及び耐還元性向上の目的で、例えば銅などの表面をカーボン、ニッケル、チタンや銀などで処理したものも用いることができる。これらについては、表面を酸化処理することも可能である。集電体の形状については、箔状、フィルム状、シート状、ネット状、パンチ又はエキスパンドされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の形成体などが挙げられる。
本発明の空気電池において、空気極としての正極は、気体からの酸素を正極活物質とするものである。気体としては、空気であってもよいし酸素ガスであってもよい。正極は、導電性多孔体である集電体を備え、集電体の細孔内に炭素材料を備えている。
集電体は、細孔の平均孔径が0.7mm以上1.3mm以下の導電性多孔体である。細孔の平均孔径は、上述の範囲であればよいが、0.8mm以上1.2mm以下が好ましく、0.9mm以上1.1mm以下がより好ましい。このような範囲では、放電容量をより高めることができる。ここで、平均孔径は、SEM写真(倍率500〜1000倍)上で計測することにより求めるものとする。具体的には、断面が観察面(表面)に現れるような骨格部分で囲まれた細孔から任意の10個以上の細孔を選択し、各細孔について骨格部分に内接する最大内接円の直径である内接円直径を求め、その平均値を平均孔径とする。気孔率は50%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。気孔率を大きくすることで酸素供給効率が大きくなり、また、単位体積あたりの正極材充填率が大きくなるためである。ここで、気孔率は、気孔率(%)={多孔体の体積(m3)−(多孔体の質量(g)/骨格部分の材質の密度(g/m3))}×100/多孔体の体積(m3)の式から求めるものとする。また、導電性多孔体の細孔容積は、正極材の膨張後の体積よりも大きくなるように設定することが好ましい。ここで、細孔容積(Vp)が正極材の体積(Vc)の何倍であるか、すなわちVp/Vcの値は、Vp/Vc={(多孔体の気孔率×多孔体体積)/内包させる正極材の体積}により求めるものとする。導電性多孔体としては、例えば、発泡体でもよいし、繊維が三次元に絡み合った構造を有するものでもよい。材質は特に限定されないが、ステンレス鋼やニッケル、アルミニウム、モリブデンなどの金属製のもの(多孔質金属)を好適に用いることができる。このうち、ステンレスが好ましい。強度が高いため、正極材が膨張しても構造変化等が生じにくく、正極材の膨張を抑制できると考えられるからである。なかでも、オーステナイト系のステンレスが好ましい。耐食性に優れるからである。この集電体は、酸化を抑制するためにその表面に耐酸化性の金属または合金の被膜を被覆したものでもよい。
炭素材料は特に限定されないが、例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などの黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラック、カーボンウィスカ、ニードルコークス、炭素繊維、活性炭などの1種又は2種以上を混合したものを用いることができる。
この正極は、炭素材料と結着剤とを混合し、適当な溶剤を加えてスラリー状の正極合材としたものに集電体を浸漬させて細孔内に正極合材を付着させ、乾燥することにより形成してもよい。また、炭素材料と結着剤とを混合し、適当な溶剤を加えてシート状の正極合材としたものを、集電体に圧入し、乾燥することにより形成してもよい。いずれにおいても、正極合材から溶剤が揮発して正極材となる。このうち、前者では、正極材が集電体の細孔壁を覆うように形成されため、放電時の正極材の膨張によって剪断力が生じ細孔壁から正極材が脱落することなどが考えられるが、後者ではそのようなことが生じにくいと考えられるため、後者が好ましい。後者において、圧入は、正極合材を集電体に押しつけるように加圧するだけでもよいし、正極合材を集電体に擦り込むような動作を伴うように行ってもよい。なお、圧入の際、集電体が変形してもよい。
結着剤としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、或いはポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアクリロニトリル等の熱可塑性樹脂、エチレン−プロピレン−ジエンマー(EPDM)、スルホン化EPDM、天然ブチルゴム(NBR)等を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。また、水系バインダであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。結着剤量としては、正極合材100重量部に対し3重量部以上15重量部以下であることが好ましい。3重量部以上であれば、正極の強度を保つために十分であり、15重量部以下であれば、炭素材料の量が少なくなりすぎず、電池反応の進行を阻害しないと考えられるからである。炭素材料と結着剤とを分散させる溶剤としては、例えばエタノール、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、テトラヒドロフランなどの有機溶剤を用いることができる。また、水に分散剤、増粘剤等を加え、SBRなどのラテックスで活物質をスラリー化してもよい。増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロースなどの多糖類を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。塗布方法としては、例えば、アプリケータロールなどのローラコーティング、スクリーンコーティング、ドクターブレイド方式、スピンコーティング、バーコータなどが挙げられ、これらのいずれかを用いて任意の厚さ・形状とすることができる。
正極材は、酸素の酸化還元触媒を含んでいてもよい。酸素の酸化還元触媒としては、二酸化マンガン、四酸化三コバルトなどの金属酸化物であってもよいし、Pt、Pd、Coなどの金属であってもよいし、金属ポルフィリン、金属フタロシアニン、イオン化フラーレンなどの有機及び無機化合物であってもよい。このうち、電解二酸化マンガンであれば、容易に入手することができる点で好ましい。
本発明の空気電池において、非水系電解液は、例えば支持塩を非水系溶媒に溶解させたものであってもよい。支持塩は、電極が吸蔵放出する金属のイオンとそのカウンターイオンとで構成されている。例えば、電極が吸蔵放出する金属がリチウムの場合、支持塩としては、LiPF6,LiClO4,LiBF4,Li(CF3SO22N,LiN((C25SO22),Li(CF3SO3),Li(C49SO3)などの公知の支持塩を用いることができる。このうち、Li(CF3SO22Nが好ましい。リチウムを有する支持塩は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。非水系溶媒としては、エチレンカーボネート,プロピレンカーボネート,ブチレンカーボネート,ビニレンカーボネートなどの環状カーボネート、ジエチルカーボネート,ジメチルカーボネート,エチルメチルカーボネートなどの鎖状カーボネート、ガンマブチロラクトン,ガンマバレロラクトンなどの環状エステルカーボネート、テトラヒドロフラン,2−メチルテトラヒドロフランなどの環状エーテル、ジメトキシエタン,エチレングリコールジメチルエーテルなどの鎖状エーテルなどのほか、クロロエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、3−メトキシプロピオニトリル、リン酸トリメチル、リン酸トリフェニル、スルホラン、ジメチルスルホキシドなどの公知の有機溶媒を用いることができる。これらの有機溶媒は、単独で用いてもよいが、2以上を混合して用いてもよい。支持塩の濃度としては、上述したリチウムイオンが0.1〜2.0Mとなるものであることが好ましく、0.5〜1.2Mとなるものであることがより好ましい。また、これらの有機溶媒の水素の全部又は一部が重水素である重水素化溶媒を用いてもよく、例えば、ジメチルスルホキシド―d6などを用いることができる。また、非水系溶媒としては、そのほかにイオン性液体やゲル電解質などを用いてもよい。イオン性液体としては、N,N−ジエチル−N−エチル−N−(2−メトキシエチル)アンモニウムビス(トリフルオロスルホニル)イミド、N−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロスルホニル)イミドなどを用いることができる。また、イオン性液体と上述した有機溶媒及び重水素化溶媒のうち1以上が含まれる混合溶媒であってもよい。ゲル電解質としては、公知のゲル電解質を用いることができ、例えば、ポリフッ化ビニリデンやポリエチレングリコール、ポリアクリロニトリルなどの高分子、アミノ酸誘導体、ソルビトール誘導体などの糖類に、上述した支持塩を含む電解液を含ませてなるゲル電解質が挙げられる。
本発明の空気電池は、正極と負極との間にセパレータを備えていてもよい。セパレータとしては、空気電池の使用に耐え得る組成であれば特に限定されないが、例えば、ポリプロピレン製不織布やポリフェニレンスルフィド製不織布などの高分子不織布、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂の微多孔フィルムが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、複合して用いてもよい。
本発明の空気電池の形状は、特に限定されないが、例えばコイン型、ボタン型、シート型、積層型、円筒型、偏平型、角型などが挙げられる。また、電気自動車等に用いる大型のものなどに適用してもよい。本発明の空気電池の一例を図1に示す。図1は、コイン型電池20の構成の概略を表す断面図である。このコイン型電池20は、金属リチウムからなる負極22と空気極としての正極23との間にセパレータ24を介在させ、非水系電解液27を充填したものである。正極23は、上述した集電体を有するものであり、正極23を覆っている封口板26は、空気を流通可能な材質で構成されている。こうしたコイン型電池20は、放電時には、負極22の金属リチウムからリチウムイオンが生成し、正極23では封口板26を介して外部の空気から酸素を取り込み、放電生成物(リチウム酸化物やリチウム過酸化物)が生成する。充電時には、正極23では放電生成物が分解してリチウムイオンと酸素が生成し、負極22ではリチウムイオンから金属リチウムが生成する。また、コイン型電池20は、以下のようにして組み立てられる。まず、カップ形状の電池ケース21の内部に負極22を配置し、非水系電解液27を注入しながらセパレータ24を負極22に重ねて配置する。続いて、セパレータ24の上に負極22と対向するように正極23を配置し、電池ケース21の内周に沿って絶縁材により形成されたガスケット25を配置し、必要に応じて非水系電解液27を追加注入する。最後に、電池ケース21の開口部にガスを流通可能な封口板26を配置し、電池ケース21の端部をかしめ加工することにより、コイン型電池20を得る。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
以下には、本発明の空気電池を具体的に作成した例を示す。
[実施例1]
ケッチェンブラック(三菱化学製,ECP600)を90.0重量部、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(ダイキン製)10.0重量部、溶剤としてエタノールを十分に混合・混練し、圧延することでシート状電極(厚さ0.08mm)にした。得られたシート状電極(正極合材)を平均孔径1.27mm、気孔率97%、厚さ1〜2mmの多孔質金属(長峰製作所製,SUS316多孔体)に圧入し、これを真空乾燥することにより正極を得た。なお、この正極では、多孔質金属の細孔容積(Vp)はシート状電極(正極合材)の体積(Vc)の25倍(Vp/Vc=25)であった。
また、1Mのリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(関東化学製)を溶解したN−メチル−N−プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(関東化学製)を非水電解液とした。
上述した正極とLi金属からなる負極との間に、上述した非水電解液を満たし、ポリエチレンセパレーター上に正極を設置し、また正極の外側から酸素を供給することで、空気電池を得た。
この空気電池に対し、それぞれケッチェンブラック1gあたり100mAの電流で2.3Vまで放電し、ケッチェンブラック1gあたりの放電容量を測定した。その結果を表1に示す。表1に示すように、放電容量は3648mAh/gであった。
[実施例2,3、比較例1〜3]
実施例1において、表1に示す平均孔径及び気孔率を有する多孔質金属を用いた以外は、実施例1と同様にして空気電池を作製し、実施例1と同様の放電評価を行った。Vp/Vcの値及び放電評価の結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例1において、多孔質金属に代えてステンレス製金網(50mesh、線径0.12mm、伊勢屋金網工業製)を用いた以外は、実施例1と同様にして空気電池を作製し、実施例1と同様の放電評価を行った。得られた結果を表1に示す。
Figure 2013191431
表1より、集電体として多孔質金属を用いた実施例1〜3では、集電体としてステンレス製金網を用いた比較例4に比して、放電容量が高かった。この理由は明らかではないが、以下のように推察された。すなわち、集電体としてステンレス製金網を用いた比較例4では、孔の貫通方向における正極材の膨張を抑制できず、膨張した正極材は金網からはみ出してしまう。この正極材の膨張により、炭素材料のチェーン構造から切断され金網とも接触しない炭素材料が生じ、これが電気化学的に孤立して電池反応に寄与できなくなる。これに対して、集電体として多孔質金属を用いた実施例1〜3では、細孔壁によって正極材の膨張を抑制できるし、炭素材料が細孔壁に囲まれていることにより、炭素材料のチェーン構造から切断された炭素材料が細孔壁と接触しやすい。このため、炭素材料が電気化学的に孤立しにくく、電池反応に寄与しない炭素材料が生じにくい。結果として、放電容量を高めることができると考えられる。以上より、集電体は、金網のようなものでなく、多孔体であることが必要であることがわかった。
また、集電体として多孔質金属を用いたものでも、実施例1〜3ではいずれも放電容量が3000mAh/gを超える高い数値を示したのに対し、比較例1〜3ではいずれも放電容量が低かった。このことから、多孔質金属であっても、平均孔径を所定の範囲内に制限する必要があることがわかった。図2は、平均孔径と放電容量との関係を示すグラフである。図2より、平均孔径0.7mm以上1.3mm以下の範囲では放電容量が高く好ましいことがわかった。なかでも、平均孔径0.8mm以上1.2mm以下の範囲では放電容量がより高く、平均孔径0.9mm以上1.1mm以下の範囲では放電容量がさらに高いことがわかった。
本発明は、電池産業に利用可能である。
20 コイン型電池、21 電池ケース、22 負極、23 正極、24 セパレータ、25 ガスケット、26 封口板、27 非水系電解液

Claims (3)

  1. 負極と空気極としての正極との間に金属イオンを伝導可能な非水系電解液を介在させた空気電池であって、
    前記正極は、細孔の平均孔径が0.7mm以上1.3mm以下の導電性多孔体である集電体を備え、該集電体の細孔内に炭素材料を備えている、
    空気電池。
  2. 前記集電体は、細孔の平均孔径が0.9mm以上1.1mm以下である、請求項1に記載の空気電池。
  3. 前記金属イオンは、リチウムイオンである、
    請求項1又は2に記載の空気電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019023989A (ja) * 2017-07-25 2019-02-14 日本電信電話株式会社 リチウム空気二次電池

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