JP2013190645A - 光偏向器 - Google Patents

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淳 中川
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Abstract

【課題】光の偏向角を大きくすることができる光偏向器を提供すること。
【解決手段】透過する光を偏向する光導波路と、前記光を前記光導波路に入射する入射手段と、前記光導波路を透過している光を該光導波路から出射する出射手段と、前記出射手段によって出射された光を反射する回折手段とを有し、前記回折手段は、偏向された該光の偏向角に基づいて該光の波長を選択し、選択した前記波長の回折光を前記出射手段及び前記光導波路を介して前記入射手段に照射することによって、該回折手段と該入射手段の間の光路に前記回折光を往復させる、ことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光偏向器に関する。
光(光ビーム)の進行方向を偏向する装置には、ミラー(ポリゴンミラー、ガルバノミラーなど)又は電気光学素子を用いた光偏向器がある。
ミラーを用いた光偏向器では、光の偏向可能な角度(偏向角)は大きいが、光学系(ミラー、レンズなど)を駆動する必要があるため、小型化が難しい場合がある。また、駆動により発生する振動が問題になる場合がある。
一方、電気光学素子を用いた光偏向器では、偏向角は小さいが、電気光学効果(電気光学結晶の屈折率が電界強度に依存して変化する効果)を利用しているため、可動部がなく、高応答性を実現できる。また、小型化も比較的容易である。
特許文献1では、光導波路(電気光学素子)に電圧を印加して異なる屈折率となる領域を発生させて光を偏向することを目的に、光導波路に導電性又は半導電性の単結晶基板上に作製されたエピタキシャル(エピタキシャル層)又は配向性の強誘電体薄膜を用いる光偏向素子に関する技術を開示している。
しかしながら、特許文献1の技術では、電気光学素子にエピタキシャル層などを用いるため、光導波路を形成する層構造又は材料が制限される場合があった。また、特許文献1の技術では、エピタキシャル層等を用いるため、低コスト化又は生産性向上が制限される場合があった。
本発明は、光ビームの偏向角を大きくすることができる光偏向器を提供することを課題とする。
本発明の一の態様によれば、透過する光を偏向する光導波路と、前記光を前記光導波路に入射する入射手段と、前記光導波路を透過している光を該光導波路から出射する出射手段と、前記出射手段によって出射された光を反射する回折手段とを有し、前記回折手段は、偏向された該光の偏向角に基づいて該光の波長を選択し、選択した前記波長の回折光を前記出射手段及び前記光導波路を介して前記入射手段に照射することによって、該回折手段と該入射手段の間の光路に前記回折光を往復させる、ことを特徴とする光偏向器が提供される。
本発明の光偏向器によれば、光ビームの偏向角を大きくすることができる。
本発明の実施形態に係る光偏向器の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る光偏向器の一例を示す概略側面断面図である。 本発明の実施形態に係る光偏向器の一例を示す概略平面図である。 本発明の実施形態に係る光偏向器の動作の一例を説明する概略斜視図である。 本発明の実施形態に係る光偏向器の動作の一例を説明する説明図である。図(a)は、偏向角θ及び入射角γを説明する概略平面図である。図(b)は、出射角αを説明する概略側面図である。 本発明の実施形態に係る光偏向器の偏向方向の一例を説明する説明図である。図(a)は、光導波路の偏向角θの一例を説明する説明図である。図(b)は、光導波路の偏向角θ及び出射手段の出射角αの一例を説明する説明図である。 本発明の実施例1に係る光偏向器において、入射角γ(回折手段)に対応する回折光の波長(共振波長)λの一例を説明する説明図である。 本発明の実施例1に係る光偏向器において、選択した波長(共振波長)λに対応する出射角α(出射手段)の一例を説明する説明図である。
光ビームの進行方向を偏向する光偏向器を用いて、本発明を説明する。本発明は、光偏向器以外でも、プリンタ、スキャナ、車載用レーザレーダ、波長可変レーザ及びメディカル用レーザ、並びに、その他電気光学効果を用いて光の進行方向を変更するものであれば、いずれのものにも用いることができる。
(光偏向器の構成)
図1を用いて、本発明の実施形態に係る光偏向器100の概略構成を説明する。
図1に示すように、光偏向器100は、光偏向器100の動作を制御する制御手段11と、光ビーム(以下、「入射光」という。)を光導波路(後述)に入射する入射手段12と、入射手段12によって入射された入射光を透過する光導波路13と、光導波路13を透過している光ビームを光導波路13から出射する出射手段14と、出射手段14から出射された光(以下、「出射光」という。)を反射する回折手段15と、を有する。また、光偏向器100は、光導波路13を支持する基板16を有する。
光偏向器100は、本実施形態では、入射手段12から入射された入射光を光導波路13(後述するコア層13CR)内で偏向する。また、光偏向器100は、光導波路13内で偏向された光ビーム(以下、「偏向光」という。)を、出射手段14を用いて、光導波路13から出射する。更に、光偏向器100は、制御手段11を用いて、光導波路13(後述する電極層13ER)に印加する電界を変化する。このとき、光導波路13(コア層13CR)は、電気光学効果によって、印加された電界強度に対応して屈折率を変化する。このため、光偏向器100は、光導波路13内を透過する光ビームを偏向することができる。
なお、電気光学効果とは、電気光学結晶の屈折率が電界強度に依存して変化する効果をいう。
制御手段11は、光偏向器100の各構成に動作を指示し、各構成の動作を制御する手段である。制御手段11は、本実施形態では、光導波路13(電極層13ER)に印加する電圧を制御し、光導波路13(コア層13CR)の屈折率を制御する。
入射手段12は、入射光(光ビーム)を発し、その入射光を光導波路13(コア層13CR)に入射する手段である。入射手段12は、本実施形態では、光源及び光学系(例えば図4の光源12LS及びレンズ12LNなど)を有する。入射手段12は、光源が射出する光(半導体レーザなど)を光学系(レンズ及びミラーなど)により集光し、入射光として、光導波路13(コア層13CR)に入射する。
なお、本実施形態では、入射手段12は、光源の光導波路13側の光路を無反射膜で被覆する(無反射コートする)。これにより、入射手段12は、光源の光導波路13に対して反対側の端面と回折手段15(後述)を用いて、発する光の強度を高める(励起する)ことができる。
光導波路13は、入射手段12によって入射された入射光の進行方向を偏向し、偏向光を生成するものである。光導波路13は、本実施形態では、コア層13CR及びクラッド層13CL(例えば図2の上部クラッド層13CLu及び下部クラッド層13CLd)などを含む。
光導波路13の構成の詳細は、後述する(光導波路及び出射手段の構成)で説明する。
出射手段14は、光導波路13によって偏向された偏向光を、出射光として出射(射出)する手段である。出射手段14は、格子状パターンによる光の回折によって光の波長に応じて光を出射するグレーティング(回折格子)、又は、薄膜などで形成される光屈折率材料を使用したプリズムカプラなどを用いることができる。出射手段14は、本実施形態では、光導波路13によって偏向する方向とは異なる方向に出射光を出射する。
出射手段14の構成の詳細は、後述する(光導波路及び出射手段の構成)で説明する。
回折手段15は、出射手段14から出射された出射光を反射(回折)する手段である。回折手段15は、格子状パターンによる光の回折を用いて、照射された光の波長に応じて光を反射する回折格子15DG(グレーティング)を用いることができる。
回折手段15は、本実施形態では、光導波路13から出射された出射光の回折光(1次回折光)を、出射手段14及び光導波路13を介して、入射手段12に照射する。これにより、回折手段15は、回折手段15と入射手段12の間の光路に回折光を往復させることができる。すなわち、本発明の実施形態に係る光偏向器100は、回折手段15及び入射手段12などを用いて共振器(外部共振器)を構成し、その共振器を用いて入射光(偏向光)を共振させることができる。この結果、光偏向器100は、出射光(回折手段15の0次光)の強度を高めることができる。
また、回折手段15は、照射された光(出射光)の入射角γ(例えば図5(a))に基づいて、入射手段12等の方向に反射(回折)する回折光(1次回折光)の波長を選択することができる。これにより、回折手段15は、上記共振器で共振させる入射光(偏向光)の波長を選択することができる。
ここで、共振器(外部共振器)には、1次回折光を入射手段12に直接戻すリトロー型と、ミラーなどを経由して1次回折光を入射手段12に戻すリットマン型とがある。光偏向器100は、本実施形態では、リトロー型を用いる。なお、本発明に用いる共振器は、リトロー型に限定されるものではない。すなわち、本発明に用いる共振器は、リットマン型を用いてもよい。
回折手段15等の共振器の動作の詳細は、後述する(光ビームを偏向する動作)で説明する。
基板16は、光導波路13を支持するものである。基板16は、本実施形態では、光導波路13(コア層13c)の材質と同じ材質の材料を用いることにより、光偏向器100の熱膨張による損傷(熱応力)を低減することができる。詳細は後述の(光導波路及び出射手段の構成)で説明する。
(光導波路及び出射手段の構成)
図2及び図3を用いて、本発明の実施形態に係る光偏向器100の光導波路13、出射手段14及び基板16の構成を説明する。
図2に示すように、光偏向器100は、基板16上に光導波路13を搭載している。また、光偏向器100は、光導波路13(後述するコア層13CR)の一部の表面に出射手段14を形成している。以下に、光導波路13等を具体的に説明する。
光導波路13は、光ビームを透過する薄膜導波路であるコア層13CRと、コア層13CRから漏れた光を反射するクラッド層13CL(上部クラッド層13CLu及び下部クラッド層13CLd)と、光導波路13(コア層13CR)に電圧を印加する電極13ER(上部電極13ERu及び下部電極13ERd)と、光導波路13と基板16とを固定(接着)する接着層13ADと、を有する。
コア層13CRは、電気光学素子の強誘電性体を用いる。また、コア層13CRは、強誘電性体の一部に自発分極の方向(電気光学結晶の分極軸の方向)が反転した領域(後述する分極反転領域)を有する。ここで、コア層13CRの電気光学素子の材質は、電気光学効果を有する強誘電体のニオブ酸リチウム(LiNbO)、酸化マグネシウム添加ニオブ酸リチウム、ニオブ酸タンタル又はその他電気光学材料を用いることができる。
コア層13CRは、本実施形態では、自発分極の方向が図中のz軸の正方向である正領域13CReoと、光を偏向させるために自発分極の方向を反転(z軸の負方向に反転)した領域(以下、「分極反転領域」という。)13CRprと、を有する。分極反転領域13CRprの形状は、図3に示すように、三角形の断面形状(以下、「プリズム形状」という。)を用いる。また、分極反転領域13CRprは、入射光の進行方向(図中のx軸方向)に、複数、配置することができる。
更に、コア層13CRは、コア層13CR上に下部クラッド層13CLd(後述)及び下部電極層13ERd(後述)を成膜後、コア層13CRを上下反転(図中のz軸方向に反転)し、コア層13CRの成膜されていない表面を研磨することができる。これにより、コア層13CRの膜厚を調整することができる。また、研磨後、コア層13CRは、コア層13CRの研磨した表面上に上部クラッド層13CLu等を成膜することができる。これにより、コア層13CRの膜厚を薄くすることができ、光の偏向に要する電力を低減することができる。
図3に示すように、コア層13CRは、電極層13ER(後述)によって印加される電圧に対応して屈折率を変化させる。これにより、コア層13CRは、入射手段12によって入射された入射光を偏向角θの偏向光B1、B2又はB3などに偏向することができる。
このとき、コア層13CR内の正領域13CReo及び分極反転領域13CRprの屈折率差Δnは次式で算出することができる。
(数1)
Δn=−1/2×r×n×V/d
ここで、rは、電気光学定数(ポッケルス定数)である。nは、コア層13CRの材料の屈折率である。dは、コア層13CRの厚さ(図2のz軸方向の厚さ)である。Vは、コア層13CRに印加する電圧の値である。
なお、電圧を印加するコア層の領域を上記の分極反転領域のプリズム形状と同様の形状の領域とすることで、コア層内に電圧が印加された領域と印加されていない領域とを形成し、局所的に屈折率を変化させることができる。その結果、電圧が印加された領域と印加されていない領域との界面(屈折率の異なる界面)を透過する光ビームを屈折させ、光ビームの進行方向を偏向することができる。
クラッド層13CLは、コア層13CRから漏れる光を反射する被覆層である。クラッド層13CLは、本実施形態では、上部クラッド層13CLu及び下部クラッド層13CLdを有する。上部クラッド層13CLu及び下部クラッド層13CLdは、コア層13CRを被覆するため、入射光の入射方向と交差する方向側のコア層13CRの表面(図中のz軸方向側の表面)上に形成される。
ここで、上部クラッド層13CLu及び下部クラッド層13CLdは、例えば膜厚約1μmのTa膜またはSiO膜を用いることができる。
電極層13ERは、光導波路13(コア層13CR)に電界を印加するための電極である。電極層13ERは、上部クラッド層13CLu及び下部クラッド層13CLdのコア層13CRと接する側の表面とは反対側(以下、「外側」という。)の表面上に形成された一対の電極(上部電極層13ERu及び下部電極層13ERd)を有する。
ここで、上部電極層13ERu及び下部電極層13ERdは、例えば膜厚約200nmのTi膜またはCr膜を用いることができる。
出射手段14は、光導波路13(コア層13CR)を透過して偏向された偏向光を、出射光として出射する。出射手段14は、本実施形態では、グレーティング14GR(回折格子)を用いる。
ここで、グレーティングとは、格子状パターンによる光の回折によって、光の波長に応じて光を偏向するものである。グレーティング14GRは、光の波長に応じて、光導波路13によって偏向する方向(図3のθ方向)とは異なる方向(図2のα方向)に出射光を出射することができる。すなわち、本発明の実施形態に係る光偏向器100は、回折手段15で回折される1次回折光の波長を変化させることで、その波長に対応して、出射手段14(グレーティング14GR)の出射角を変化させることができる。
具体的には、図2に示すように、出射手段14(グレーティング14GR)は、偏向光(入射光)の波長λに対応して、出射光を出射する方向(以下、「出射角α」という。)を変化することができる。例えば、出射手段14は、入射光(偏向光)の波長がλ1、λ2及びλ3のとき、出射する方向はB1(λ1)、B2(λ2)及びB3(λ3)となる。
ここで、出射角αは、偏向光(入射光)との位相整合により決定される。具体的には、出射角αは、位相整合条件である次式から算出することができる。
(数2)
n(a)×sinα=N+q×λ/Λ
ここで、n(a)は、グレーティング14GR周辺の屈折率(例えば空気の屈折率)である。Nは、コア層13CRの実効屈折率である。qは、回折の次数である。λは、偏向光(入射光)の波長である。Λは、グレーティング14GRの周期である。
出射手段14(グレーティング)は、例えば、グレーティングの周期Λが550nmのときで、入射光の波長λが778nm及び回折の次数qが−1の場合に、出射角αは約45°となる。
なお、グレーティング14GRは、本実施形態では、コア層13CRの表面を凹凸形状に加工して形成される。また、グレーティング14GRが形成される領域には、上部クラッド層13CLuを被覆しない。更に、光導波路13の偏向光を出射する位置に複数のグレーティングを形成してもよい。
(光ビームを偏向する動作)
図4〜図6を用いて、光偏向器が光ビームの進行方向を偏向する動作を説明する。
図4に示すように、光偏向器100は、光源12LS(入射手段12)から光ビームを発し、集光レンズ12LN等(入射手段12)を用いてその光ビームを集光し、入射光として光導波路13(コア層13CR)に入射する。このとき、入射光は、透過光として、コア層13CR内の正領域13CReo及び分極反転領域13CRprを伝播(透過)する。
ここで、光偏向器100は、制御手段11を用いてコア層13CRの上方及び下方の上部電極層13ERu及び下部電極層13ERd間に電圧を印加することができる。これにより、コア層13CRは、コア層13CRの電気光学効果によって、コア層13CR内の正領域13CReo及び分極反転領域13CRprの屈折率を変化することができる。このとき、正領域13CReoと分極反転領域13CRprとは、屈折率の変化量が異なる。
この結果、コア層13CR内の透過光は、コア層13CR内の正領域13CReo及び分極反転領域13CRprを透過する際に、正領域13CReoと分極反転領域13CRprとの界面(屈折率の異なる界面)で屈折し、図中のXY平面内で偏向する。
その後、光偏向器100は、出射手段14を用いて、偏向された偏向光を出射光として出射する。
更に、光偏向器100は、回折手段15を用いて、出射手段14から出射された出射光を反射する。ここで、回折手段15は、出射手段14及び光導波路13を介して、出射光の回折光を入射手段12に反射する。これにより、光偏向器100は、回折手段15と入射手段12の間の光路に回折光を往復させ、入射手段12、光導波路13、出射手段14及び回折手段15によって共振器(外部共振器)を構成することができる。
このため、光偏向器100は、この共振器を用いて入射光(偏向光)を共振させ、入射光(偏向光)の強度を高める(増幅する)ことができる。また、光偏向器100は、回折手段15による回折角が波長に依存することを利用して、増幅する偏向光(回折光)の波長を選択することができる。
具体的には、光偏向器100は、光導波路13を用いて、入射光を偏向角θ(図5(a))で偏向する。次いで、光偏向器100は、出射手段14を用いて、偏向光を出射角α(図5(b))で出射する。このとき、光偏向器100は、入射角γ(図5(a))で回折手段15に出射光を照射する。
更に、光偏向器100は、回折手段15を用いて、入射角γに対応する波長の回折光を(1次回折光)を出射光と同じ方向(出射手段14の方向)に回折(反射)する。このとき、反射された回折光は、出射手段14及び光導波路13の光路を経由して、入射手段12に照射される。このため、光偏向器100は、回折手段15が選択した回折光の波長の光を回折手段15及び入射手段12等で構成される共振器で増幅(励起)することができる。
すなわち、本発明の実施形態に係る光偏向器100は、入射光(偏向光)の偏向角θを制御することによって回折する光の波長(共振波長)を選択し、共振器を用いて回折した回折光の波長の光のみを励起し、励起した光を光偏向器100外に回折手段15の0次光として出射することができる。
ここで、回折手段15が1次回折光を入射光と同じ方向に反射(回折)するときの回折光の波長(共振波長)λは、数3を用いて算出することことができる。
(数3)
λ=2×d×sinγ
dは、回折格子(回折手段15)のピッチである。γは、回折手段15に光を照射したときの光の入射角である。
図6(a)に示すように、光偏向器は、光導波路のみを用いて入射光を偏向させた場合には、入射光を偏向できる幅(以下、「解像点数」という。)が図中のBa〜Bcとなる。一方、図6(b)に示すように、本発明の実施形態に係る光偏向器100は、光導波路13及び出射手段14を用いて入射光(光ビーム)を偏向させることができるので、その解像点数が図中のB1〜B3となる。すなわち、光偏向器100は、光導波路13及び出射手段14を用いて入射光を偏向させた場合に、光導波路13に印加する電圧を増加させることなく、その偏向角(解像点数)を増加させることができる。光偏向器100は、例えば解像点数を約2倍にすることができる。
以上により、本発明の実施形態に係る光偏向器100は、光導波路13を用いて光ビームを偏向できると同時に、出射手段14を用いて光ビームの出射方向を変更することができるので、光を偏向する偏向角を大きくすることができる。また、光偏向器100は、光導波路13を用いて光ビームを偏向できると同時に、出射手段14を用いて光ビームの出射方向を変更することができるので、光を偏向できる幅(解像点数)を増加することができる。すなわち、光偏向器100は、光導波路13に印加する電圧を増加することなく、光を偏向する偏向角及び偏向した光の位置の解像点数を大きくすることができる。
また、本発明の実施形態に係る光偏向器100は、入射手段12、光導波路13、出射手段14及び回折手段15を用いて、光ビームの強度を高める共振器を形成することができるので、光偏向器100から出射する光の強度を高めることができる。また、光偏向器100は、入射手段12、光導波路13、出射手段14及び回折手段15を用いて、光ビームの強度を高める共振器を形成することができるので、入射手段12の消費電力を増加させることなく、光偏向器100から出射する光の強度を高めることができる。すなわち、光偏向器100は、共振器(外部共振器)を構成することができるので、光偏向器100の消費電力を低減することができる。また、光偏向器100は、消費電力を低減することができるので、装置の小型化及び応答性の向上を実現することができる。
更に、本発明の実施形態に係る光偏向器100は、光導波路13を用いて光ビームを偏向できると同時に、出射手段14を用いて光ビームの出射方向を変更することができるので、光導波路13等の光路長を短縮することができ、光導波路13の電極層の面積を減少させることができる。その結果、光偏向器100は、光導波路13に印加する電圧(静電容量)を減少することができるので、光偏向器100の消費電力を低減することができる。また、光偏向器100は、光導波路13を用いて光ビームを偏向できると同時に、出射手段14を用いて光ビームの出射方向を変更することができるので、屈折率変化が大きい強誘電体材料を用いることなく、光を偏向する偏向角及び偏向した光の位置の解像点数を大きくすることができる。すなわち、光偏向器100は、生産性の向上及びコストの低減について、従来技術と比較して有利な効果を有する。
本発明に係る光偏向器を有する実施例を用いて、本発明を説明する。
(実施例1)
本発明の実施例1に係る光偏向器100Eを用いて、本発明を説明する。
(光偏向器の構成)
図1に、本実施例に係る光偏向器100Eの概略構成を示す。本実施例に係る光偏向器100Eの構成は、実施形態に係る光偏向器100の構成と同様のため、説明を省略する。
(光導波路及び出射手段の構成)
図2及び図3に、本実施例に係る光偏向器100Eの光導波路13、出射手段14及び基板16の構成を示す。本実施例に係る光偏向器100Eの光導波路13等の構成は、実施形態に係る光偏向器100の光導波路13等の構成と基本的に同様のため、異なる部分のみを説明する。
図2に示すように、光偏向器100Eは、本実施例では、光導波路13のコア層13CRの膜厚を20μmとする。また、光偏向器100Eは、光導波路13(電極層13ER)に±70Vの電圧を印加することによって、光導波路13のXY平面内で約±2.5°の偏向角θを得ることができる。
また、光偏向器100Eは、本実施例では、出射手段14のグレーティング14GRのピッチdを550nmとする。なお、グレーティング14GRは、コア層13CR(LiNbO)にレジストパターンをマスクとして用いるドライエッチングによって形成する。具体的には、グレーティング14GRは、レジストパターンに金属を蒸着し、リフトオフすることにより金属のパターンを形成し、この金属パターンをマスクとしてエッチングする。
更に具体的には、以下の手順によって、グレーティング14GRを形成することができる。
先ず、薄膜化したLiNbO(コア層13CR)上にフォトレジストを塗布し、電子線描画装置などを用いて、グレーティング14GRのレジストパターンを形成する。このとき、グレーティング14GRは、光導波路13面内で偏向された光の入射方向と垂直になるように、円弧状に形成する。
次に、グレーティング14GRのパターン凹凸のデューティ比が1:1となるように描画条件を調整する。
次いで、レジストパターンをマスクとして、LiNbO層のドライエッチングを行う。ここで、LiNbOのエッチング深さを50nmとし、エッチング後残ったレジストを除去する。これにより、コア層13CRに所望のグレーティング14GRを形成することができる。
(光ビームを偏向する動作)
図4〜図8を用いて、本実施例に係る光偏向器100Eが光ビームの進行方向を偏向する動作を説明する。なお、本実施例に係る光偏向器100Eの動作は、実施形態に係る光偏向器100の動作と基本的に同様のため、異なる部分のみを説明する。
図7に示すように、本実施例に係る光偏向器100Eは、回折手段15を用いて、光偏向器100Eで共振(増幅)する光の共振波長λを選択することができる。具体的には、回折手段15は、回折手段15に照射される光(出射光)の入射角γに基づいて、出射手段14に照射(反射)する1次回折光の波長(共振波長λ)を選択することができる。回折手段15は、例えば入射角γが45°の場合に、波長λ778nmの光を、1次回折光として、出射手段14に回折する。
また、図8に示すように、本実施例に係る光偏向器100Eは、出射手段14を用いて、出射角αで出射光を出射する。具体的には、出射手段14は、選択された共振波長λ(図7)に対応する出射角αで、光導波路13で偏向された偏向光(出射光)を出射する。
ここで、本実施例に係る光偏向器100Eは、光導波路13に印加する電圧を制御することによって光導波路13で偏向する光の偏向角θを制御し、回折手段15に対する入射角γを変化させることができる。光偏向器100Eは、例えば、光ビームを偏向しない場合に入射角γが45°になるのに対して、光ビームを偏向した場合に入射角γを42.5〜47.5°で回折手段15に照射することができる。
このとき、光偏向器100E(回折手段15)は、入射角γに対応して、出射手段14に戻る光の波長λを約745nm〜810nmに変化することができる。これにより、光偏向器100Eは、共振器(外部共振器)で増幅される1次回折光の波長(共振波長λ)を選択することができる(図7)。
また、光偏向器100E(出射手段14)は、選択した1次回折光の波長(共振波長λ)に対応して、光導波路13から出射する出射角αを変化することができる。光偏向器100Eは、例えば、出射角αを43〜57°に変化することができる(図8)。
すなわち、光偏向器100Eは、入射角γが減少する方向に光ビームを偏向する(偏向角θを制御する)と、選択される共振波長λは短波長側にシフトし、出射手段14の出射角αは大きくなる。
以上より、本発明の実施例1に係る光偏向器100Eは、実施形態に係る光偏向器100と同様の効果を得ることができる。
以上により、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明は、上述した実施形態及び実施例に制限されるものではない。また、本発明は、添付の特許請求の範囲に照らし、種々に変形又は変更することが可能である。
100,100E: 光偏向器
11 : 制御手段
12 : 入射手段
13 : 光導波路
13CR: コア層(光偏向素子、電気光学素子)
13CRpr:分極反転領域(分極反転部)
14 : 出射手段
14GR: グレーティング(出射用)
15 : 回折手段
15DG: 回折格子(共振用グレーティング)
α : 透過した光の出射角
θ : 透過している光の偏向角
γ : 回折格子(回折手段)に対する入射角(1次回折角)
λ : 共振波長(選択された波長)
特開平9−5797号公報

Claims (5)

  1. 透過する光を偏向する光導波路と、
    前記光を前記光導波路に入射する入射手段と、
    前記光導波路を透過している光を該光導波路から出射する出射手段と、
    前記出射手段によって出射された光を反射する回折手段と
    を有し、
    前記回折手段は、偏向された該光の偏向角に基づいて該光の波長を選択し、選択した前記波長の回折光を前記出射手段及び前記光導波路を介して前記入射手段に照射することによって、該回折手段と該入射手段の間の光路に前記回折光を往復させる、
    ことを特徴とする光偏向器。
  2. 前記出射手段は、前記光導波路を透過している光の偏向方向とは異なる方向に、該光を出射するグレーティングを有し、
    前記異なる方向とは、前記光導波路から出射する角度が該光導波路を透過している光の波長に対応した角度であることを特徴とする、請求項1に記載の光偏向器。
  3. 前記光導波路は、該光導波路に印加される電界に対応して屈折率を変化させる光偏向素子を含む、ことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の光偏向器。
  4. 前記光導波路を透過している光が出射される該光導波路の所定の位置に複数の前記出射手段を備える、ことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光偏向器。
  5. 前記光導波路は、前記光を透過する光路に、電気光学効果を有するプリズム形状の分極反転部を備える、ことを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光偏向器。
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