JP2013190383A - 誘導装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】DBS処理により高分解能化が可能な遠距離の時点で、光波シーカの追尾ゲート計算部は、電波シーカの目標位置推定部で生成した目標推定位置情報をもとに目標と背景クラッタを弁別する追尾ゲートを生成する。DBSの高分解能化が不可能な近距離となった時点で、先に生成しておいた追尾ゲートを目標位置推定部から出力された目標の相対距離情報で補正し、目標画像抽出部で生成した目標抽出画像に適用することで目標情報のみを抽出する。
【選択図】 図1
Description
条件の厳しいクラッタ環境下で目標をミサイルシーカで検出し追尾する誘導装置として、目標との距離が遠距離においては、電波シーカによるDBS(Doppler Beam Sharpening)処理を用いて目標抽出、目標識別および目標への誘導を実施し、目標が飛しょう体と正対しDBSの高分解能化が不可能となる近距離においては、光波シーカによる目標抽出、誘導信号へ切り替えるものがある(例えば、特許文献1参照)。
図1はこの発明の実施の形態1の構成を示すブロック図である。
飛しょう体1は、目標2に向けた誘導信号を出力する誘導装置3を備えている。誘導装置3は、電波の送受信によって取得した目標情報をもとに誘導信号を出力する電波シーカ4と、光学画像として取得した目標情報をもとに誘導信号を出力する光波シーカ17と、電波シーカ4と光波シーカ17とで誘導信号を切り替える誘導信号切換部22を備える。
なお、飛しょう体1に搭載されている誘導装置3以外の機器については記載を省略している。また、飛しょう体は、移動体の一例である。
図2はこの発明に係る誘導装置の運用を説明する図である。図3は誘導処理の処理フローを説明する図である。なお、目標2は固定の静止物でも、移動可能な移動物であってもよい。
図2には誘導装置3を搭載した飛しょう体1が、初期位置24から飛しょう経路23に沿って、固定(静止状態)または低速移動中の目標2に向けて誘導されることを示したものである。目標2の周囲には島27や建造物28等があり、背景クラッタとなる。また、飛しょう経路23上には、処理モードが遷移する遷移点25、26がマークされている。
ここで、初期位置24〜遷移点25の間は、飛しょう体1が目標2から遠方にある状況で相対距離が遠距離である場合(遠距離モード)、遷移点25〜遷移点26の間は、飛しょう体1が目標2に近づきつつある状況で相対距離が中距離である場合(中距離モード)、遷移点26〜目標2の間は、飛しょう体1が目標2に接近している状況で相対距離が近距離である場合(近距離モード)として、以下では説明をする。
飛しょう体1は、誘導装置3が周期的に図3に示す処理フローを実行し誘導信号を出力することにより目標2に向けて誘導される。
初期状態において、飛しょう体1は初期位置24に位置しているため、初期処理モードである遠距離モードを選択してS002に移る(S001)。
次に、エキサイタ部5で生成した送信周波数信号を送信部6で増幅し、送受信切換部7を経て、アンテナ8から目標2に向けて送信波を送信する(S002)。
次に、S002で送信した送信波が目標2あるいは背景クラッタで反射された反射波をアンテナ8で受信する。送受信切換部7を経由した時系列の受信信号をエキサイタ部5から出力されたローカル信号で位相検波する。目標及び背景クラッタの振幅、位置情報を含む時系列のビデオ信号に変換後、A/D変換部10でデジタル信号に変換し、DBS処理部12へ出力する(S003)。
目標までの相対距離が近距離の場合はS006に移る。
飛しょう体1が近距離の位置に至っていないとき、すなわち目標2までの相対距離が遠距離又は中距離の場合はS005に移って、DBS処理を行う。
S005においては、DBS処理部12は、PRI毎のデジタル信号を自機速度及び動揺信号11によって位相補償し、周波数変換した目標の振幅、距離、周波数の情報を含んだデジタルマップを生成する。
目標までの相対距離が近距離の場合はS009に移る。
飛しょう体1が近距離の位置に至っていないとき、すなわち目標2までの相対距離が遠距離又は中距離の場合はS008に移って、測角演算部14において目標2の相対角度を計算する(S008)。
目標までの相対距離が近距離の場合はS012に移る。
飛しょう体1が近距離の位置に至っていないとき、すなわち目標2までの相対距離が遠距離又は中距離の場合はS011に移って、モード判定を行う(S011)。
モード判定においては、目標までの相対距離及びDBSによる角度分解能の閾値を設定し、目標までの相対距離がこの閾値を下回るか、または角度分解能が閾値を超えた場合には、遠距離モードから中距離モードへ移行する。例えば、遷移点25においては角度分解能が閾値を越えて遠距離モードから中距離モードへ移行する。
目標2までの相対距離が遠距離の場合はS013に移る。
目標2までの相対距離が中距離又は近距離の場合はS017に移る。
S001の処理モードの選択では、中距離から近距離のモードを追加で選択する。すなわち、S002以降の処理と並行してS015以降の処理も実行する。
モード判定においては、目標までの相対距離及びDBSによる角度分解能の閾値を設定する。目標までの相対距離がこの閾値を下回るか、または角度分解能が閾値を超えた場合には、中距離モードから近距離モードへ移行する。例えば、遷移点26においては角度分解能が閾値を越えて中距離モードから近距離モードへ移行する。
目標までの相対距離がこの閾値以上であり、角度分解能が閾値以下である場合には、中距離モードを維持する。
目標推定位置情報を出力した後、S013へすすむ。
飛しょう体1が初期位置25から遷移点26の間にあって目標2に対して中距離にある状況では、電波シーカから得た誘導信号に基づいて、飛しょう体1は目標に向けて誘導される。
次に、目標画像抽出部19は、光波センサ17からの出力のピークを目標抽出画像として検出する(S016)。
飛しょう体1は、電波シーカから得た誘導信号に基づいて、飛しょう体1は目標に向けて誘導される。
S001の処理モードの選択では近距離モードを選択し、S002以降の処理と並行してS015以降の処理を実行する。
そして、補正した追尾ゲートを用いて、目標抽出画像から背景クラッタ(島27や建造物28)を除外し目標位置情報を抽出するゲート処理を行う(S017)。
飛しょう体1は、光波シーカ17から得た誘導信号に基づいて目標に向けて誘導される。
従来の誘導装置では、目標までの距離が近距離となり、誘導信号を電波シーカから光波シーカに切り替えた際に、光波シーカは切り替え直後に光波シーカで得た画像から、目標周囲の信号強度の大きな背景クラッタ(建物等)を目標と誤検出する可能性があり課題となっていた。
本発明に係る誘導装置ではこのような誤検出を抑制することができ、目標に向けて精度の高い誘導を行うことができる。
Claims (3)
- 電波の送受信によって取得した目標情報をもとに誘導信号を出力する電波シーカと、光学画像として取得した目標情報をもとに誘導信号を出力する光波シーカを備え、
前記光波シーカは、前記電波シーカが推定した目標位置の情報に基づき目標と背景クラッタを弁別する追尾ゲートを生成し、前記追尾ゲートを前記光学画像に適用して目標を抽出することを特徴とする誘導装置。 - 電波の送受信によって取得した目標情報をもとに誘導信号を出力する電波シーカと、光学画像として取得した目標情報をもとに誘導信号を出力する光波シーカと、誘導信号切換部を備え、
目標までの相対距離で遠距離、中距離、近距離に区分けして、
前記遠距離の場合は、前記電波シーカが動作し、前記誘導信号切換部は前記電波シーカが生成する誘導信号を選択して前記誘導装置の誘導信号として出力し、
前記中距離の場合は、前記電波シーカと前記光波シーカが動作し、前記電波シーカが誘導信号を生成すると共に、前記光波シーカは前記電波シーカが推定した目標位置の情報に基づき目標と背景クラッタを弁別する追尾ゲートを生成し、前記追尾ゲートを前記光学画像に適用して目標を抽出し、前記誘導信号切換部は前記電波シーカが生成する誘導信号を選択して前記誘導装置の誘導信号として出力し、
前記近距離の場合は、前記電波シーカと前記光波シーカが動作し、前記電波シーカが目標位置を抽出すると共に、前記光波シーカは前記電波シーカが推定した目標位置の情報に基づき目標と背景クラッタを弁別する追尾ゲートを補正し、前記追尾ゲートを前記光学画像に適用して抽出した目標に基づき誘導信号を生成し、前記誘導信号切換部は前記光波シーカが生成する誘導信号を選択して前記誘導装置の誘導信号として出力することを特徴とする誘導装置。 - 前記電波シーカはDBS(Doppler Beam Sharpening)処理により目標情報を取得し、
前記誘導信号切換部は、前記遠距離から前記中距離への切換、また、前記中距離から前記近距離への切換判断を、得られた計算値と予め設定した前記相対距離の閾値および前記DBSによる角度分解能の閾値の比較により行うことを特徴とする請求項2記載の誘導装置。
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