JP2013190170A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱交換器のフィン表面に付着した水の滑落を促進することにより、長期間にわたりフィン表面の着霜を抑制することができる熱交換器を提供する。
【解決手段】冷媒が流動する冷媒流動管体1、2、3と、冷媒流動管体1、2、3と接触配置されたフィン4と、冷媒流動管体1、2、3又はフィン4の少なくとも一方と接触するように配置され、予め決められた周波数で発振する振動部5を備えている熱交換器A。
【選択図】図1

Description

本発明は、内部を流れる冷媒と外気との間の熱交換を効率よく行うための熱交換器に関するものである。
カーエアコンや建物用の空気調和機のヒートポンプは室外側ユニットに、内部を流れる冷媒と外気との熱交換を行う熱交換器を備えている。この手の熱交換器として、複数のヘッダパイプを、内部に冷媒流路を備えた複数の偏平チューブで連通させるとともに、前記偏平チューブの間にフィンを配置したパラレルフロー型の熱交換器がある。前記熱交換器では、前記フィンの間隔を狭くすることで、熱交換効率の向上が図られている(特許平6−213534号公報等参照)。
例えば、前記空気調和機において、冬季の暖房運転を実施したとき、室外側ユニットに搭載された熱交換器には低温の冷媒が流入する。前記熱交換器に低温の冷媒が流入すると、前記熱交換器のフィン表面に霜が形成される(着霜する)。前記フィンに着霜することで前記フィンの隙間が狭くなり、フィンの隙間を通る空気の抵抗(通風抵抗)が増大する。これにより、前記フィンの間を通過する空気の量が減少し、前記熱交換器における冷媒と空気との熱交換効率が低下する。結果として、前記空気調和機の暖房運転能力の低下を引き起こす。
このような、前記熱交換器への着霜による前記空気調和機の暖房運転能力の低下を抑制するため(又は着霜により低下した熱交換器の熱交換効率を向上させるため)、前記空気調和機では付着した霜を除去するための除霜運転が定期的に実施されている。前記除霜運転を行うことで、前記熱交換器への着霜を予防したり、付着した霜を除去したりすることができる。これにより、前記フィンの隙間の通風抵抗の増大を抑制し、前記空気調和機の暖房能力低下を抑制することができる。
前記空気調和機において、冬季暖房時における除霜運転は、暖房運転と逆運転、すなわち、冷房運転を行い、室外側ユニットの熱交換器に温かい冷媒を流入させ、霜を溶している。
前記空気調和機によって除霜運転のやり方が異なるが、通常の空気調和機では除霜運転を行っている間、暖房運転が休止したり、暖房能力が低下したりする。また、このような、除霜運転時の暖房運転の停止や能力の低下によって、暖房に対する快感度も低下する。その上、前記パラレルフロー型熱交換器は従来型熱交換器よりも熱交換効率が高く、着霜及び除霜運転による熱交換効率の変動が従来型に比べて大きくなる。
そのため、前記パラレルフロー型の熱交換器を空気調和機の室外側ユニットに用いる場合、冬季暖房運転時のフィンの表面への着霜を遅らせること(着霜抑制、すなわち、除霜回数の低減)及びフィンの表面に付着した霜の除去を素早く行うこと(除霜時間短縮)が重要である。
前記熱交換器のフィン表面の着霜を抑制するため、例えば、特開2011−94873号公報や特開2011−185590号後方に記載の方法が提案されている。特開2011−94873号公報には、フィンの表面を親水化し、前記フィンの表面に水滴が付着し、前記フィンの間に水滴ブリッジが形成されるのを抑制する方法が提案されている。また、特開20110185590号公報には、フィンの表面を疎水化することで、前記フィンの表面に水滴が付着しにくくし、或いは、付着した水滴を転がりやすく(流れやすく)することで、着霜を抑制する方法が提案されている。また、特開2007−120933号公報に示すように、熱交換器に振動などの機械的外力を加え、結露水を除去することで、着霜を抑制する方法も提案されている。
特許平6−213534号公報 特開2011−94873号公報 特開2011−185590号公報 特開2007−120933号公報
特開2011−94873号公報に記載のように、フィンの表面を親水化する方法として、フィン表面に水ガラスなどの無機系被膜塗料、水性樹脂被膜塗料、表面活性剤含有塗料などを塗布し、親水性被膜を形成する方法が一般的に用いられている。これらの方法では、表面に薄い水膜を形成し、定期的に外部へ水を押し流すため、埃などの付着を抑制するが、親水性の経時的な持続性が低いという問題がある。
また、特開2011−185590号公報に記載のように、フィンの表面を疎水化する方法では、疎水面の性能持続性は高いが、フィン表面に埃やゴミが付着しやすい。そして、付着した埃などが水分を吸着し、前記熱交換器が十分に機能を発揮できなくなる場合がある。また、疎水性が劣化すると、表面に付着した液滴の滑落性が悪化し、フィン表面に液滴や霜或いは氷が残ってしまい、その後の着霜を容易にしてしまうという問題がある。
また、特開2007−120933号公報に記載のように、単純に機械的な外力を加えるだけでは、近年の微細化が進んだ熱交換器のフィンから結露した水滴を十分に除去することはできない。そのため、加える外力を強くすると、空調機が消費するエネルギーが増加し、消費電力の上昇につながる。
そこで本発明は、フィン表面に付着した水の滑落を促進することにより、長期間にわたりフィン表面の着霜を抑制し熱交換効率の低下を抑えることができる熱交換器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、冷媒が流動する冷媒流動管体と、前記冷媒流動管体と接触配置されたフィンと、前記冷媒流動管体及び(又は)前記フィンの表面に形成され、前記表面に付着した水を流しやすくする表面処理膜と、前記冷媒流動管体又はフィンの少なくとも一方と接触するように配置され、予め決められた周波数で発振する振動部とを備えていることを特徴とする熱交換器を提供する。
この構成によると、前記熱交換器の前記フィン等に振動等の機械的エネルギーを加えることで、前記フィン表面に付着した水の滑落性を向上させ、素早く熱交換器の外部に排出することができる。これにより、前記熱交換器での水分の付着を極力抑えることができるので、前記熱交換器の表面における着霜を抑制することができる。また、前記熱交換器では、表面の水が素早く排出されるので除霜時間を短縮することも可能である。
また、前記表面処理膜が形成されていることで、前記熱交換器の表面処理によって水が流れやすくなり、振動部による水の滑落性を高め、着霜を抑制することができる。なお、前記表面処理膜として、疎水性膜を挙げることができる。前記熱交換器の表面に前記疎水性膜を形成することで、付着した水滴の接触角を大きくし、振動部による水の滑落性をより向上させることができる。
上記構成において、前記振動部が電力を供給することで発振する振動子を備えていてもよい。前記振動部が前記振動子を備えることで、周波数の高い振動を容易にフィン等に加えることができる。また、前記振動子を備えることで、周波数の調整が容易である。
上記構成において、前記振動部が周波数1kHz〜10kHzの振動を発振するものとしてもよい。この構成によると、前記振動部から発振される振動の周波数を上述の範囲に設定することにより、フィン等の表面に付着した液滴を効率よく排出することができる。
本発明によると、熱交換器のフィン表面に付着した水の滑落を促進することにより、長期間にわたりフィン表面の着霜を抑制することができ、熱交換効率の低下を抑制できる熱交換器を提供することができる。
本発明にかかる熱交換器の概略図である。 本発明の熱交換器の排水性能を測定した結果のグラフである。 本発明にかかる熱交換器の振動周波数を変更したときの排水性能を示すグラフである。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明にかかる熱交換器の概略図である。以下の説明では、図1における、水平方向をX方向、垂直方向をY方向として説明する。熱交換器Aは、内部に流れる熱媒(冷媒)と外部の流体(ここでは、空気)との間で熱の交換を効率よく行うための装置である。
図1に示す熱交換器Aは、2本のヘッダパイプ(第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2)と、その間に配置される複数の偏平チューブ3と、複数の偏平チューブ3の間に配置されたフィン4と、振動部5とを備えている。なお、2本のヘッダパイプ1、2及び偏平チューブ3は冷媒が流動可能な管形状に形成されており、冷媒流動管体を構成している)。
熱交換器Aでは、上述の通り、内部の冷媒と外部の空気との間の熱交換を効率よく行うための装置であり、熱伝導性が高いことが要求されている。そのため、熱交換器Aにおいて、2本のヘッダパイプ1、2、偏平チューブ3及びフィン4は、高い熱伝導性を有し、安価、加工性が高い等のメリットを有しているアルミニウム又はアルミニウム合金で作製されている。
なお、熱交換器Aを構成する材料は、アルミニウム、アルミニウム合金に限定されるものではなく、金、銀、銅等、熱伝導性が高く、加工が容易な材料を用いることも可能である。また、それぞれの部材は、その部材によって、要求される性能、強度、加工性、熱伝導性等が異なる場合があり、その場合、それぞれの部材を適切な材料で作製してもよい。この場合、熱交換器Aは、異種の材料で形成された構成となる場合もある。
図1に示す熱交換器Aでは、第1ヘッダパイプ1及び第2ヘッダパイプ2はY方向に延び、X方向に間隔を置いて平行に配置されている。第1ヘッダパイプ1及び第2ヘッダパイプ2は、それぞれ、異なる配管に接続されており、一方の配管を介して冷媒が熱交換器Aに供給され、熱交換器Aで熱交換したのちの冷媒が他方の配管を介して外部に送られる。
複数の偏平チューブ3はX方向に延び、Y方向に所定間隔で配列されている。偏平チューブ3は金属(ここではアルミニウム)を押出成型した細長い管体であり、内部に冷媒を流通させる冷媒流路が形成されている。偏平チューブ3は、図1の奥行方向に幅広くなるように配置されており、Y方向の厚みが薄い。そして、偏平チューブ3は、断面形状及び断面面積が等しい冷媒流路が図1の奥行き方向に複数個並んだ構成である。
そして、偏平チューブ3は、一方の端部(図1中左側)で第1ヘッダパイプ1と、他方の端部(図中右側)で第2ヘッダパイプ2と接続している。すなわち、熱交換器Aに流入した冷媒は、偏平チューブ3の冷媒流路を通ってヘッダパイプ1からヘッダパイプ2に、或いはその逆に流れる。
そして、熱交換器Aでは、隣り合う偏平チューブ3同士の間にフィン4が配置される。図1に示すように、フィン4は、平板を波型(コルゲート形状)に形成した部材であり、波型の各稜部は偏平チューブ3と接触するように配置されている。
熱交換器Aにおいて、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2と偏平チューブ3、偏平チューブ3とフィン4とは、ロウ付け処理によって接着されている。なお、接着方法はロウ付けに限定されるものではなく、溶射処理、熱拡張、溶接等の接着手法によって上述の部材同士を接着、固定するようにしてもよい。
第1ヘッダパイプ1及び第2ヘッダパイプ2と偏平チューブ3とがロウ付けによって接続されることで、接続部から冷媒の漏れを抑制することができる。また、偏平チューブ3とフィン4とが接続されていることで、偏平チューブ3の内部を流れる冷媒とフィン4と接触する空気との間で効率よく熱交換することができる。また、フィン4が、波型であることで、空気との接触面積を広くすることができる。
また、図1に示すように、第1ヘッダパイプ1は、上端部の近傍に冷媒が流入する冷媒流入口11を、下端部の近傍に冷媒が流出する冷媒流出口12を備えている。そして、冷媒流入口11及び冷媒流出口12は、第1ヘッダパイプ1は互いに平行且つ、いずれも第1ヘッダパイプ1と垂直に突出した管形状である。冷媒流入口11及び冷媒流出口12は、第1ヘッダパイプ1にロウ付け処理にて接続されている。
そして、第1ヘッダパイプ1には仕切り板10が2個備えられている。第1ヘッダパイプ1の仕切り板10は、図1中、上端から長さの1/4の部分と、下端から長さの1/4の部分に配置されている。すなわち、第1ヘッダパイプ1は、冷媒流入口11を備えた上部101と、中間部102と、冷媒流出口12を備えた下部103とを有している。
また、第2ヘッダパイプ2の仕切り板20は中央部分に配置されており、図1中、上部201と下部201とを有している。そして、熱交換器Aでは、第1ヘッダパイプ1の上部101が3本の偏平チューブ3で第2ヘッダパイプ2の上部201と接続されている。また、第2ヘッダパイプ2の上部201は上部101と接続しているのとは別の3本の偏平チューブ3で第1ヘッダパイプ1の中間部102と接続されている。さらに、中間部102は上部201と接続しているのとは別の3本の偏平チューブ3で第2ヘッダパイプ2の下部202と接続され、下部202は中間部102と接続しているのとは別の3本の偏平チューブ3で第1ヘッダパイプ1の下部103と接続されている。
第1ヘッダパイプ1及び第2ヘッダパイプ2がこのように仕切り板10、20で仕切られていることで、冷媒流入口11から流入した冷媒は、第2ヘッダパイプ2の上部201に流入し、上部201で折り返す。そして、上部201で折り返した冷媒は、中間部102に流入し中間部で折り返す。さらに、中間部102で折り返した冷媒は下部202に流入するとともに折り返し下部103に流入し、冷媒流出口12より流出する。なお、熱交換器Aが接続された熱サイクルの運転が切り替わると、冷媒の流れる方向が切り替わり、冷媒流入口11と冷媒流出口12とが入れ替わる。
なお、仕切り板10、20の設置位置によって、熱交換器の熱変換効率が変動する。そのため、熱交換効率への影響を正確に評価した上で設置位置を設定することが望ましい。
熱交換器Aでは、主に冷媒が偏平チューブ3を通過するとき、外部の空気と熱交換を行う。例えば、熱交換器Aを蒸発器として用いる場合、偏平チューブ3を流通する冷媒は、外部の空気より熱を奪う。このとき、偏平チューブ3が波型のフィン4と接触しているので、冷媒は偏平チューブ3と直接接触している空気以外にもフィン4と接触している空気との間でも熱交換を行う。
熱交換器Aは、空気調和機に用いられる熱サイクルの室外側ユニットの熱交換器(蒸発器)や冷却庫の冷却装置の蒸発器として用いられる。このとき、熱交換器Aの表面の温度が外部の空気の露点よりも低くなると、熱交換器Aの表面に結露が発生する。さらに、熱交換器Aの表面の温度がさらに低くなると、結露した水分が凍結し霜が発生する(着霜する)。本発明にかかる熱交換器Aはこの結露水及び(又は)着霜を抑制し、熱交換効率を高めている。以下の説明では、熱交換器Aを空気調和機の室外側の熱交換器を例に説明する。
空気調和機を寒冷期に暖房運転する場合、熱交換器Aの内部に流れる冷媒の温度は外気に比べて低くなる。熱交換器Aに低温の冷媒が流入すると、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2、偏平チューブ3及びフィン4の表面が露点以下の温度となり、表面に結露が発生する。そして、熱交換器Aの表面温度が結露(すなわち、水)の凝固点以下となると、表面に付着した結露が凍結し霜が付着(着霜)する。このような着霜が発生すると、フィン4の隙間が霜で埋まり、空気の流れが阻害される。これにより、熱交換効率が低下し、暖房性能が低下する。
そこで、本発明にかかる熱交換器Aでは、結露による水を振るい落とすため、第1ヘッダパイプ1及び第2ヘッダパイプ2に振動部5を取り付けている。本発明にかかる熱交換器Aでは、振動部5を駆動することで、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2、偏平チューブ3及びフィン4に機械的振動を加えることができる。
第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2、偏平チューブ3及びフィン4がそれぞれ、ロウ付けにて固定されていることで、振動部5からの振動は、第1ヘッダパイプ1及び第2ヘッダパイプ2より、偏平チューブ3を介して或いは直接フィン4に伝播する。この振動によって、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2、偏平チューブ3及びフィン4の表面に付着した結露による水の移動(滑落)が推進される。
ここで、振動部5について説明する。振動部5は電流を印加することで、所定の周波数で振動する振動子を備えている。図1に示すように、振動部5は第1ヘッダパイプ1の中央部分と、第2ヘッダパイプ2の中央部分に1個ずつ取り付けられている。なお、振動部5に用いる振動子としては、周波数100kHz程度、サイズ30mm2程度のもの(例えばセイコーインスツル社製SSP-T7-FLなど)を挙げることができる。発明の熱交換器Aでは、発振周波数約32kHz、サイズ10mm2の振動子を用いている。
また、振動部5は、第1ヘッダパイプ1及び第2ヘッダパイプ2に1個ずつ取り付けられているが、これに限定されない。例えば、2個ずつ取り付ける構成であってもよいし、冷媒流入口11及び冷媒流出口12が形成されていない、すなわち、取り付けスペースが十分ある第2ヘッダパイプ2に第1ヘッダパイプ1よりも多く取り付けられていてもよい。また、第1ヘッダパイプ1又は第2ヘッダパイプ2のいずれか一方に取り付ける構成であってもよく、この場合、1個だけ取り付けるものでもよい。
また、振動部5の取り付け場所及び取り付け個数については、第1ヘッダパイプ1及び第2ヘッダパイプ2に限定されるものではなく、偏平チューブ3に取り付けてもよい。しかしながら、フィン4と接触するように配置すると、フィン4の隙間の空気の流れを妨害し、熱交換効率が低下する場合がある。そのため、振動部5をフィン4と接触するように配置する場合、空気の流れの邪魔にならないように、端部に設けられることが好ましい。また、振動部の大きさ、個数、取付部分は、熱交換器Aの全体に振動を伝達させることができるものを採用することができる。
このような振動部5の振動による結露水の振るい落とし効果を高めるため、熱交換器Aでは表面に表面処理膜として疎水性膜を形成している。ここで、疎水性膜について説明する。熱交換器Aの第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2、偏平チューブ3及びフィン4の表面には、主に耐食性被膜などの下地膜の上に疎水性を有する疎水性膜が形成されている。これら2つの膜は、成形後の熱交換器Aを下地塗料、疎水性塗料の各塗料が充填された容器内に浸漬させ、引き上げ、乾燥させることで表面に所望の被膜を形成するディップコート法により実施している。なお、下地塗料のディップコート処理と疎水性塗料のディップコート処理の間には、熱交換器Aの表面を洗浄する洗浄処理が含まれているものとしているが、含まれていなくてもよい。
下地処理は、フィン4の金属面表面のエッチングや酸化処理、金属蒸着などにより、耐食性、耐錆性などに優れた被膜を形成するための処理である。下地塗料は、例えば化成処理剤(日本パーカライジング製)などを使用することができる。熱交換器Aは、100nmの下地膜を形成している。なお、下地処理は、耐食性や耐錆性等を付与する必要がない場合や表面処理塗料が耐食性や耐錆性などの特性を十分に保持している部材を用いている場合には実施しなくてもよい。
洗浄処理は、下地処理で熱交換器Aの表面に形成した下地膜の表面の洗浄や表面に付着した下地処理液を除去するための処理である。具体的には、洗浄剤として純水を使用し、3分程度浸漬させている。浸漬時間については、表面に付着した下地塗料を除去できる時間を選択する。
疎水性膜成膜工程も同様に、疎水性塗料(マーベルコート:菱江化学など)が充填された槽内に熱交換器Aを浸漬させることで表面に疎水性塗料の膜を形成する。そして疎水性塗料の膜を乾燥させることで疎水性膜を形成する。本発明の熱交換器Aでは、疎水性塗料(密度1.2g/mm3)に浸漬し、膜厚1.0μm程度になるように付着液量を調整した。付着液の調整は、塗料内からの引上げ時間やあるいは遠心分離機などの液除去装置を用いて行う。疎水性塗料を付着させた後に、膜化するため、乾燥装置内に導入する。本実施の形態では、疎水性塗料として熱硬化性の塗料(140℃、30分に加熱で膜化する塗料)を用いており、その塗料仕様通りの乾燥を実施した。処理に使用する塗料によって、熱硬化性、光硬化性等あるがどちらの仕様の塗料を使用してもよい。また、乾燥処理は塗料仕様に応じた条件にて行うことが好ましい。以上のようにして、1.0μmの膜厚の疎水性膜が熱交換器Aの表面に形成される。
なお、熱交換器Aの表面に疎水性膜を形成するとき、振動部5を取り付けた状態で成膜を行ってもよく、振動部5は外しておき、疎水性膜が形成された後取り付けてもよい。疎水性膜において、結露による水は弾かれ、液球となる。このとき、液球になった水は、疎水性膜上を滑りやすくなっている。
このような熱交換器Aにおいて、振動部5から振動を加えると水が移動しやすく(滑落しやすく)なっていることから、振動によって結露の水が排出しやすくなっている。
(実施例)
次に本発明にかかる熱交換器Aの排水性能について説明する。図2は本発明の熱交換器の排水性能を測定した結果のグラフである。図2に示すグラフは、排水量(ドレイン水量)と測定回数(乾球温度2℃、湿球温度1℃の環境に室外側ユニットを設置し、暖房運転開始〜除霜運転完了までの一連の運転サイクル)との関係を示している。
図2に示す測定結果は、本発明にかかる熱交換器A(第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2、偏平チューブ3及びフィン4に疎水性膜を形成し、振動部5で振動を加えている)の計測結果と、図1の形状の熱交換器の全体に疎水性膜を形成したものの測定結果を示している。なお、この構成の熱交換器を従来の熱交換器として説明する。
また、実験方法は次のとおりである。空気調和機の室外側ユニットの熱交換器として、本発明にかかる熱交換器A及び従来の熱交換器を取り付けた状態で行った。本実験では、室外側ユニットの熱交換器以外等しい構成の空気調和機を用い、等しい運転条件のもと行った。詳しく説明すると、空気調和機として、シャープ株式会社製既製品(AY−25SX)の室外側ユニットの熱交換器を本発明の熱交換器A或いは従来の熱交換器に交換したものを用い、乾球温度2℃、湿球温度1℃の一定環境内で暖房運転した。そして、60分の連続運転後、室外ユニットから排出されたドレイン水の量を測定した。なお、本発明の熱交換器Aでは、振動部5から10kHzの振動を出力している。図2に示すように、本発明にかかる熱交換器Aの方が従来の熱交換器に比べてドレイン水が多くなっている、すなわち、結露による水が多く熱交換器Aの外部に流出していることがわかる。
このことは、振動部5からの振動が、熱交換器Aの表面で発生した水の落下(排出)を補助したため、ドレイン水が増加した(熱交換器Aで保持される水量が減少した)と考えられる。熱交換器Aは振動部5を備えることで、表面で結露した水を迅速に外部に振り落とす(排出する)ことが可能である。また、表面に付着した結露水を迅速に外部に排出するので、結露水の凍結による霜の付着を抑制し、熱交換効率の低下を抑制できる。
次に、振動部から出力される振動周波数についての実験結果を示す。図3は本発明にかかる熱交換器の振動周波数を変更したときの排水性能を示すグラフである。図3に示す実験では、図2の本発明にかかる熱交換器Aを用いた空気調和機と同じ構成の空気調和機を用い、熱交換器Aに備えられた振動部5の発振振動の周波数を変更し、そのときの室外側ユニットのドレイン水量を測定している。
図3に示すように、振動部5から出力される振動の周波数が高いほど、ドレイン水量が増大している。そして、振動周波数が10kHzよりも大きくなると、周波数の増加に対してドレイン水量の増加が鈍る傾向を示している。このことから、振動部5の出力周波数を10kHz程度の周波数に設定することで、熱交換器Aの表面に付着した水を、効率よく排出することができると考えられる。ただし、振動部5は振動周波数が大きくなるほど消費エネルギーも増大するので、熱交換器Aに加える総エネルギーも増加する。そのため、熱交換器Aの熱交換によって得られるエネルギーと、振動部5(振動子)が消費するエネルギーとのバランスを勘案し、消費エネルギーを抑えつつ、必要な性能になるように振動部5の出力の振動周波数を調整することが好ましい。
以上のように、本発明にかかる熱交換器を用いることで、熱交換器Aの表面での水の排出性(滑落性)を向上し、着霜を抑制することが可能である。これにより、本発明の熱交換器を用いることで、着霜によりフィン4の隙間を流れる空気の通風性が悪化し熱交換効率が低下するのを抑制することができる。なお、上述の実施形態において、本発明にかかる熱交換器Aは、パラレルフロー型の熱交換器としているが、これに限定されるものではない。また、上述の実施形態において、ロウ材フラックスを除去したのちの表面処理膜として、疎水性膜を形成するものを例に挙げているが、これに限定されるものではなく、親水性膜を形成するものであってもよいし、親水性膜及び疎水性膜の両方を形成するものであってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。
本発明にかかる熱交換器は、自動車や居室の空気調和機、冷却庫、乾燥機等、熱サイクルを利用して、熱を発生させる装置の冷媒に熱を吸収させる吸熱側の熱交換器として利用することが可能である。
A 熱交換器
1 第1ヘッダパイプ
2 第2ヘッダパイプ
3 偏平チューブ
4 フィン
5 振動部

Claims (4)

  1. 冷媒が流動する冷媒流動管体と、
    前記冷媒流動管体と接触配置されたフィンと、
    前記冷媒流動管体及び(又は)前記フィンの表面に形成され、前記表面に付着した水を流しやすくする表面処理膜と、
    前記冷媒流動管体又はフィンの少なくとも一方と接触するように配置され、予め決められた周波数で発振する振動部とを備えていることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記振動部が電力を供給することで発振する振動子を備えている請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記振動部が周波数1kHz〜10kHzの振動を発振する請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記表面処理膜は疎水性膜を含む請求項1から3にいずれかに記載の熱交換器。
JP2012057549A 2012-03-14 2012-03-14 熱交換器 Pending JP2013190170A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019199819A (ja) * 2018-05-15 2019-11-21 マツダ株式会社 エンジンの排熱回収装置

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