JP5939679B2 - 熱交換器の表面処理方法 - Google Patents

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本発明は、熱交換器の表面処理方法に関する。
従来、例えば空気調和機の蒸発器といった熱交換器において、空気中の水蒸気が凝縮することにより熱交換器のフィンの表面に水滴が付着して所謂結露したり、その水滴が霜になり所謂着霜したりすることが懸念されている。これにより、それら水滴及び霜がフィンの表面における熱交換を阻害するとともに熱交換器のフィンの隙間が狭くなり、その隙間を通る空気の抵抗(通風抵抗)が増大する。その結果、フィンの間を通過する空気の量が減少して熱交換器の熱交換効率が低下することが問題となっていた。熱交換器に生じた霜や氷を除去するために除霜運転を実行するという対策も取られているが、除霜運転のために余計なエネルギーを消費してしまうという課題もあった。
そこで、熱交換器のフィンの表面に親水性の高い塗装を施すという表面処理が提案された。これにより、フィンの表面において水滴が流れ落ちる作用を高めたり、霜が付着するまでの時間を延長させたりしている。
ここで近年、熱交換効率の向上のためにフィンピッチを狭くするなどした複雑な構造を有する熱交換器の開発が進んでいる。例えば、対向させて配置した一対の分流管を分流管の長手方向に沿って配列した複数の伝熱管で連結し、隣り合う伝熱管の間にフィン(例えばコルゲートフィン)を配置して接合した熱交換器が知られている。また、熱交換効率の向上や省冷媒化、高リサイクル性を目指して、すべての構成部材がアルミニウム製の熱交換器も開発が進められている。このようなすべての構成部材がアルミニウム製の熱交換器の表面処理方法としては、組み立てが完了した熱交換器を表面処理膜の原液に浸漬させるディップコート法が知られている。
なお、一般的な熱交換器の表面処理方法としては、ロールコート法やカーテンコート法といった組み立て前に表面処理を行うプレコート法が用いられている。銅製部材とアルミニウム製部材とで構成される一般的な熱交換器は組み立てが拡管処理(非熱処理或いは局所加熱処理)で行われるので、プレコート法による表面処理が好適である。一方、すべての構成部材がアルミニウム製の熱交換器は組み立てが一括ロウ付け(加熱プロセス)で行われる。組み立て前に表面処理を行って一括ロウ付けによる加熱処理を行うと、表面処理剤が変質あるいは昇華してしまう。したがって、すべての構成部材がアルミニウム製の熱交換器の表面処理方法としては、組み立てが完了した後に表面処理を行うディップコート法などのアフターコート法が好適である。
ディップコート法による熱交換器の表面処理工程では、水洗後の熱交換器を表面処理膜の原液が入った容器に浸漬させる。そして、熱交換器を容器から引き上げた後、液切り処理及び膜化処理(例えば乾燥処理、焼き付け処理)を実行し、表面処理膜の厚さを規格値内に収める方法が採用されている。このような従来の熱交換器の表面処理方法が特許文献1に開示されている。
特許文献1に記載された従来の熱交換器の表面処理方法は遠心力を利用して液切り処理を実行する方法であって、側板が多孔板からなるバスケット状の処理用容器に熱交換器を収容して処理用容器を所定速度で回転させている。これにより、熱交換器の表面に付着する余分な表面処理膜の原液を遠心分離させ、表面処理膜の厚さの均一化、品質の安定化を図っている。
特開平6−10150号公報
ここで、一般家庭用の空気調和機に用いられる熱交換器はサイズが比較的大きく、重量も比較的重い。このような熱交換器に対して特許文献1に記載された従来の熱交換器の表面処理方法を適用すると、液切り工程において遠心分離装置の回転軸に過度の負荷がかかる虞があるとともに、非常に大型の遠心分離装置を用意する必要があるという問題があった。さらに、熱交換器の表面から余分な表面処理膜の原液を除去するための十分な遠心力を得ることが困難である可能性が高いという課題もあった。
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、熱交換器の表面に結露水の排水を助長する表面処理膜を形成するに際し、表面処理膜の原液の液切り工程において余分な原液を確実に除去することができ、均一な厚さの表面処理膜を形成することが可能な熱交換器の表面処理方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、熱交換器の表面に結露水の排水を助長する表面処理膜を形成する熱交換器の表面処理方法であって、前記熱交換器の表面に前記表面処理膜の原液を塗布する塗布工程と、支点回りに揺動する振り子の先端に取り付けた前記熱交換器に作用する遠心力により前記原液を除去し、前記熱交換器への前記原液の付着量を調整する液切り工程と、前記原液を膜化させる膜化工程と、を有することを特徴としている。
この構成によれば、振り子の遠心力を利用して熱交換器の表面処理膜の余分な原液が除去される。したがって、熱交換器を支持する支点に過度の負荷がかかることが妨げられる。
また、上記構成の熱交換器の表面処理方法において、前記液切り工程は、前記熱交換器を初期位置で所定時間保持した後に前記振り子による揺動を開始することを特徴としている。
この構成によれば、振り子による揺動を開始する前に、熱交換器の表面処理膜の余分な原液が重力の作用により下方に移動して集まる。そして、振り子による揺動を開始すると、振り子の遠心力の作用により集まった余分な原液が効率良く除去される。
なお、ここで述べた「所定時間」は振り子による揺動を開始するタイミングに関する予め設定した任意の時間であり、例えば数秒〜5秒程度の時間として構わない。後述する実施形態ではこの「所定時間」を「3秒」と設定しているが、このような時間に限定されるわけではない。
また、上記構成の熱交換器の表面処理方法において、前記液切り工程は、前記振り子に所定の初速度を付与することを特徴としている。
この構成によれば、振り子による揺動を開始するとき、熱交換器の表面処理膜の余分な原液が勢い良く移動する。したがって、振り子の往復回数が比較的少ない場合であっても、振り子の遠心力の作用により余分な原液が容易に除去される。
なお、ここで述べた「所定の初速度」は振り子の移動速度に関する予め設定した任意の速度であり、例えば1〜4m/sec程度の速度として構わない。後述する実施形態ではこの「所定の初速度」を「1m/sec」と設定しているが、このような速度に限定されるわけではない。
また、上記構成の熱交換器の表面処理方法において、前記液切り工程は、前記振り子の揺動に関して所定の往復回数を設定することを特徴としている。
この構成によれば、例えば振り子の往復回数を比較的多めに設定することにより、熱交換器の表面処理膜の余分な原液を除去し易くなる。したがって、振り子の移動速度が比較的低速であっても、振り子の遠心力の作用により余分な原液が容易に除去される。
なお、ここで述べた「所定の往復回数」は振り子の揺動に関する予め設定した任意の往復回数であり、例えば3回〜10回程度の往復回数として構わない。後述する実施形態ではこの「所定の往復回数」を「10回」と設定しているが、このような回数に限定されるわけではない。
また、上記構成の熱交換器の表面処理方法において、前記液切り工程は、前記熱交換器を吊り下げる吊り下げ部材と前記吊り下げ部材を連結する前記熱交換器に設けた把持部とを、前記塗布工程と共用することを特徴としている。
この構成によれば、塗布工程に続いて直ちに液切り工程が実行される。したがって、熱交換器の表面処理が迅速に遂行され、吊り下げ部材に対する熱交換器の着脱の手間も省かれる。
また、上記構成の熱交換器の表面処理方法において、前記熱交換器が、対向する一対の分流管を複数の伝熱管で接続し、隣り合う前記伝熱管の間にフィンを配置して接合した熱交換器であって、前記液切り工程は、前記熱交換器の前記フィンに対する通風方向と前記振り子の揺動方向とが常時平行をなすように前記振り子が搖動することを特徴としている。
この構成によれば、振り子の搖動で発生する空気流がフィンに対する通風方向に沿って流通する。したがって、振り子の遠心力の作用により表面処理膜の余分な原液が容易に除去されるとともに、フィンの隙間に余分な原液が貯留することなく通風経路が好適に確保される。
また、上記構成の熱交換器の表面処理方法において、前記液切り工程は、前記振り子の初期位置及び/または停止位置において前記振り子の揺動方向と平行をなす方向に前記熱交換器に対して空気流を吹き付けることを特徴としている。
この構成によれば、振り子の搖動で発生する、フィンに対する通風方向に沿って流通する空気流に、吹き付けで起こる空気流が付加される。したがって、表面処理膜の余分な原液を除去する作用と、フィンに対する通風経路を確保する作用とが一層向上する。
本発明の構成によれば、熱交換器の表面に結露水の排水を助長する表面処理膜を形成するに際し、表面処理膜の原液の液切り工程において余分な原液を確実に除去することができ、均一な厚さの表面処理膜を形成することが可能な熱交換器の表面処理方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態の熱交換器の表面処理方法を説明するための熱交換器を示す外観概略図である。 図1に示す熱交換器のII−II線における垂直断面部分拡大図である。 本発明の第1実施形態の熱交換器の表面処理方法を説明するための熱交換器の外観部分拡大図である。 本発明の第1実施形態の熱交換器の表面処理方法の手順を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の熱交換器の表面処理方法における熱交換器の薬液への浸漬を示す概略説明図である。 本発明の第1実施形態の熱交換器の表面処理方法の液切り工程を示す概略説明図である。 本発明の第2実施形態の熱交換器の表面処理方法の液切り工程を示す概略説明図である。
以下、本発明の実施形態を図1〜図7に基づき説明する。
<第1実施形態>
最初に、本発明の第1実施形態の熱交換器の表面処理方法を説明するに先立って、当該表面処理方法が適用される熱交換器について、図1〜図3を用いてその構造の概略を説明する。図1は熱交換器の外観概略図、図2は図1に示す熱交換器のII−II線における垂直断面部分拡大図、図3は熱交換器の外観部分拡大図である。なお、以下の説明では、図1における左右方向をX方向とし、上下方向をY方向とし、紙面奥行き方向をZ方向として説明する。図2及び図3のX方向、Y方向及びZ方向は図1の各方向と同じ方向を示す。
熱交換器1は、図1〜図3に示すように2本の分流管2と、複数の伝熱管3と、フィン4と、排水部5とを備えている。
分流管2、伝熱管3、フィン4及び排水部5は熱伝導性が比較的高く安価であり、加工性が良好であるなどのメリットを有している例えばアルミニウム、アルミニウム合金で形成されている。なお、これらの構成要素の材料はアルミニウムやアルミニウム合金に限定されるわけではなく、その他、金、銅などといった熱伝導性が比較的高い金属を任意に用いても良いし、要素ごとに材料を替えても良い。
2本、すなわち対向する一対の分流管2は互いに図1においてY方向に延び、X方向に所定の間隔を空けて平行に配置されている。2本の分流管2は各々配管部6を介して不図示の異なる配管に連結されている。分流管2は内部に冷媒が流通可能な流路が形成され、配管部6に連通している。
複数の伝熱管3は図1においてX方向に延び、Y方向に所定の間隔を空けて平行に配列されている。各伝熱管3は図1におけるX方向両端が2本の分流管2各々に接続されている。伝熱管3は、図2に示すように内部に冷媒が流通可能な流路3aが形成され、分流管2に連通している。
各伝熱管3は図1におけるY方向の厚みに対してZ方向の幅が広い偏平な形状をなしている(図2参照)。伝熱管3は図2に示すようにZ方向に沿った断面形状及び断面面積が等しい複数の流路3aを有し、それら複数の流路3aがZ方向に配列されている。
フィン4は図1におけるY方向に隣り合う伝熱管3どうしの間に配置され、伝熱管3に接合されている。フィン4は平板を波形状(コルゲート形状)に成形した部材である。波形状をなすフィン4は図1における山の頂部が上側の伝熱管3に接触し、谷の底部が下側の伝熱管3に接触するように設けられている。フィン4は波形状をなすことにより外部空気との接触面積が広くなる。なお、熱交換器1に対する通風方向は図1及び図2におけるZ方向(図2では実線矢印が指す方向)である。また、フィン4は波形状をなすコルゲートフィンのほか、例えばプレートフィンやルーバーフィンなど他の形状で構成されていても良い。
排水部5は、図2及び図3に示すように伝熱管3の通風方向の上流側及び下流側の外面に形成されている。排水部5は伝熱管3の外面から通風方向外側に向かって突出するように取り付けられた長方形状をなす複数のプレート5aで構成されている。複数のプレート5aは伝熱管3の冷媒流通方向に沿って配列されている。また、個々のプレート5aは図3に示すように通風方向から見ると、伝熱管3の冷媒流通方向(X方向)に対して所定角度、例えば21°の傾斜を設けて伝熱管3に取り付けられている。フィン4の表面で発生し、フィン4の表面を伝った結露水は排水部5に導かれて熱交換器1の外部に滴下する。
分流管2、伝熱管3、フィン4及び排水部5は各々ロウ付け処理により接続されている。これにより、熱交換器1の内部を流通する冷媒の漏洩を防止することができ、伝熱管3とフィン4との間の熱伝導の効率を高めることができ、フィン4から排水部5への排水の効率を高めることができる。なお、各々ロウ付け処理に代えて、溶射処理や熱拡張、溶接などの接続処理方法を用いて各構成要素を連結しても良い。
上記構成の熱交換器1に対して一方の配管部6から冷媒を注入すると、その配管部6に連結された分流管2の内部に冷媒が流通する。分流管2内部を流通する冷媒は続いて複数の伝熱管3各々の複数の流路3aに分かれて流入する。伝熱管3の内部の流路3aを流通する冷媒は伝熱管3及びフィン4を介して熱交換器1の外部の空気と熱交換を行う。例えば、熱交換器1を蒸発器として用いる場合、冷媒は外部の空気から熱を奪う。一方、熱交換器1を凝縮器として用いる場合、冷媒は外部の空気に対して熱を放出する。
熱交換器1は、例えば空気調和機に用いられる熱サイクルの室外側ユニットの熱交換器(蒸発器)や冷却庫の冷却装置の蒸発器として用いられる。このとき、熱交換器1の表面の温度が外部の空気の露点よりも低くなると、熱交換器1の表面に結露が発生する。熱交換器1の表面の温度がさらに低くなると、結露した水分が凍結し霜が発生(着霜)する。このような着霜が発生すると、フィン4の隙間が霜で埋まって狭くなり、空気の流れが阻害される可能性が高くなる。その結果、熱交換器1の熱交換効率が低下する虞がある。
このような問題を解決するため、熱交換器1、すなわち分流管2、伝熱管3、フィン4及び排水部5にはその表面で発生した結露水の排水を助長する表面処理膜が形成されている。表面処理膜としては、例えば親水性塗膜が採用される。
室外側ユニットに設けられた熱交換器1で熱交換を行うと、熱交換器1の表面、すなわち分流管2、伝熱管3、フィン4及び排水部5の表面に結露水が付着する。分流管2、伝熱管3、フィン4及び排水部5の表面には親水性塗膜が形成されており、付着した結露水が水膜となって流れる。親水性塗膜の上の水は接触角が小さく、膜厚が薄い。これにより、フィン4の隙間のように間隙が狭い場合でも隣り合うフィン4の表面に付着した水が接触し難く、隣り合うフィン4の間でブリッジが形成され難い。このように、熱交換器1に親水性塗膜が形成されていることで熱交換器1の表面に結露水が残留し難くなる。
親水性塗膜の上では付着した結露水がゆっくりであるが動き続けるので、結露水が凍結し難い。そして、フィン4の表面で発生し、フィン4の表面を伝った結露水は排水部5に導かれて熱交換器1の外部に滴下する。このように、表面に親水性塗膜が形成された熱交換器1では結露が発生するが、結露水の排水が助長されて着霜が発生し難くなっている。
一方、親水性塗膜に替えて撥水性塗膜を熱交換器1の表面に形成する場合もある。撥水性塗膜を形成した場合、結露水と熱交換器1の表面との接触面積が小さくなるので、結露水がわずかであっても熱交換器1の外部に放出される。これにより、フィン4の隙間のように間隙が狭い場合でもブリッジが形成され難く、結露水が残留し難い。このように、熱交換器1の表面に撥水性塗膜を形成した場合も、親水性塗膜を形成した場合と同様、結露水の排水が助長されて着霜が発生し難くなる。
次に、熱交換器1の表面処理方法について、図4に示す手順に沿って、図5及び図6を用いて説明する。図4は熱交換器1の表面処理方法の手順を示すフローチャートである。図5は熱交換器1の表面処理方法における熱交換器1の薬液への浸漬を示す概略説明図、図6は液切り工程を示す概略説明図である。なお、図5のX方向、Y方向及びZ方向は図1の各方向と同じ方向を示す。また、図6において熱交換器1が最下方に存在するとき、図6のX方向、Y方向及びZ方向は図1の各方向と同じ方向を示す。
また、図5は後述する脱脂工程、下地処理工程及び親水性塗料塗布工程における熱交換器1の薬液Mへの浸漬の状況を説明する図であって、容器Vに貯留された薬液Mはそれぞれの工程において異なる。熱交換器1を薬液Mへ浸漬するとき、図5に示すように熱交換器1を吊り下げる吊り下げ部材101のクランプ102が熱交換器1の分流管2の端部に設けた把持部7を把持する。
ここで、熱交換器1の表面処理に先立って、熱交換器1の組み立てが完了しているものとする。熱交換器1は分流管2、伝熱管3、フィン4及び排水部5が予め決められた形状(図1〜図3参照)に組み立てられ、各部材の接合部分がロウ付け処理等の接続方法で固定される。
熱交換器1の組み立てが完了すると、熱交換器1の表面処理が実行される。熱交換器1の表面処理としてはディップコート法を採用している。
熱交換器1の表面処理を開始すると(図4のスタート)、熱交換器1の表面の油分などを除去する脱脂工程を実行する(図4のステップ#101)。脱脂工程は、図5における薬液Mとして強アルカリ脱脂剤が貯留された容器Vに組み立てが完了した熱交換器1を浸漬することによって実行される。
脱脂工程では熱交換器1を60℃の温度の市販の強アルカリ脱脂剤(例えば日本パーカライジング社製脱脂剤)の2%溶液中に2分間浸漬して脱脂処理を行う。この脱脂処理により、熱交換器1の金属材料表面の油分などの汚れを除去し、後に形成する親水性塗膜を滑らかな均一な塗膜として形成することができる。
脱脂工程の後、洗浄工程を実行する(ステップ#102)。この洗浄工程では上水または純水により熱交換器1を水洗して脱脂剤を洗い流す。
続いて、熱交換器1の表面に耐食性、耐錆性などを付与する下地処理工程を実行する(ステップ#103)。下地処理工程は、図5における薬液Mとして化成処理剤溶液が貯留された容器Vに脱脂処理が施された熱交換器1を浸漬することによって実行される。
下地処理工程では熱交換器1を70℃の温度の市販の化成処理剤溶液(例えば日本パーカライジング社製化成剤をpH4に調整したもの)中に2分間浸漬することによって化成処理を実施してジルコニア酸化物皮膜による下地膜を形成する。この下地膜により熱交換器1に耐食性、耐錆性などを付与する。下地膜の形成方法はこのような酸による化成処理に限らず、エッチング、酸化、金属蒸着などの方法を用いて下地膜を形成しても良い。
化成処理後、洗浄工程を実行する(ステップ#104)。この洗浄工程では純水により熱交換器1を水洗して化成処理剤を洗い流す。
続いて、熱交換器1の表面に親水性塗膜の原液である塗料を塗布する親水性塗料塗布工程を実行する(ステップ#105)。親水性塗料塗布工程は、図5における薬液Mとして親水性塗料が貯留された容器Vに下地処理が施された熱交換器1を浸漬することによって実行される。
親水性塗料塗布工程では熱交換器1を親水性塗料(例えば関西ペイント社製SX−01など)中に浸漬して引き上げた後、所定の膜厚になるように膜厚管理を行う。膜厚の管理は親水性塗料の塗布処理の前後における熱交換器1の重量変化量により管理する。重量管理を行う方法としては、親水性塗料の固形分濃度及び密度、熱交換器1の表面積からウェット時の塗布重量を算出し(例えばSX−01の場合、1.2g/m2)、その重量を初期重量から増加した重量として合算する。
続いて、熱交換器1の表面に塗布された親水性塗料の膜厚を調整するための液切り工程を実行する(ステップ#106)。液切り工程では振り子の遠心力を利用して熱交換器1、特にフィン4及び排水部5の余分な塗料を除去し、重量測定して所望の膜厚に相当する重量になるようにする。
液切り工程では、図6に示すように支点である支軸103回りに吊り下げ部材101を揺動させる振り子の動きを実現可能な表面処理装置100を用いる。そして、振り子の先端、すなわち吊り下げ部材101の先端に取り付けた熱交換器1に作用する遠心力により余分な塗料を除去する。図6に描画した円弧状の矢印は振り子の搖動方向(周方向)を示している。
ここで、熱交換器1及び振り子の諸元について一例を記載する。熱交換器1は、例えばコア長(図1のX方向長さ)が868.3mm、隣り合う伝熱管3のピッチ(間隔)が21mm、伝熱管3の段数が28段、フィン4のピッチが19mm及びフィン4の幅が18.2mmである。これにより、熱交換器1は、図1におけるX方向長さ(幅)が868.3mmであり、Y方向長さ(高さ)が588mm(=21mm×28段)であり、Z方向長さ(厚さ)が18.2mm(=フィン4の幅)である。振り子の長さは、例えば0.5〜1mである。なお、図1は上記寸法や数量といった熱交換器1の構成を省略して描画している。
振り子による揺動を開始する初期位置は、例えば図6に示すように支軸103に対する左側略水平位置を初期位置とする。振り子の初期位置は支軸103に対する水平位置に限定されるわけではなく他の位置(高さ)に設定しても良い。
また、熱交換器1はフィン4に対する通風方向と振り子の揺動方向とが常時平行をなすように吊り下げ部材101の先端に取り付けられている。すなわち、熱交換器1は図6の初期位置においてフィン4に対する通風方向がY方向と平行をなすように吊り下げ部材101の先端に取り付けられている。さらに、揺動の途中において熱交換器1と吊り下げ部材101との相対的な姿勢は変わることなく、例えば図6に二点鎖線で描画した形態をなして揺動する。
ここで、液切り工程は熱交換器1を初期位置で所定時間、例えば3秒保持した後に振り子による揺動を開始することにしても良い。この3秒という保持時間は表面処理装置100に予め設定され、適宜任意に変更することができる。
また、液切り工程は振り子に所定の初速度、例えば1m/secの初速度を付与することにしても良い。さらに、液切り工程は振り子の揺動に関して所定の往復回数、例えば10回往復させるよう設定しても良い。これら初速度1m/sec、往復回数10回は表面処理装置100に予め設定され、適宜任意に変更することができる。
なお、振り子による揺動に関して、支軸103に対する熱交換器1の径方向内側部と径方向外側部とで移動速度が異なる。しかしながら、ある一定の速度以上になると、遠心力を利用した余分な塗料の除去量に変化がないことが分かっている。したがって、支軸103に対する熱交換器1の径方向内側部を基準として好適な移動速度を設定すれば良く、熱交換器1の径方向外側部で必要以上に塗料が除去されてしまうという弊害は発生しない。
続いて、熱交換器1の表面の親水性塗料を膜化させる膜化工程を実行する(ステップ#107)。膜化工程では熱交換器1を100℃の乾燥装置内で10分間焼成させて親水性塗料を膜化させる。なお、親水性塗料としては熱硬化性、光硬化性などを有し、いずれの性質を備えた塗料を用いても構わない。膜化工程において、熱硬化性の親水性塗料を用いている場合には熱交換器1を加熱する乾燥装置を用い、光硬化性の親水性塗料を用いている場合には親水性塗料の硬化に必要な波長の光を照射する乾燥装置を用いる。
膜化工程が完了すると、熱交換器1の表面処理は終了となる(図4のエンド)。
上記のように、熱交換器1の表面に結露水の排水を助長する表面処理膜を形成する熱交換器1の表面処理方法は、表面処理膜の原液である親水性塗料を塗布する親水性塗料塗布工程と、支点である支軸103回りに揺動する振り子の先端に取り付けた熱交換器1に作用する遠心力により塗料を除去し、熱交換器1への塗料の付着量を調整する液切り工程と、塗料を膜化させる膜化工程と、を有する。これにより、振り子の遠心力を利用して熱交換器1の親水性塗膜の余分な塗料が除去される。したがって、熱交換器1を支持する支軸103に過度の負荷がかかることを防止することができる。
また、液切り工程は熱交換器1を初期位置で所定時間保持した後に振り子による揺動を開始する。これにより、振り子による揺動を開始する前に、熱交換器1の親水性塗膜の余分な塗料が重力の作用により下方に移動して集まる。
例えば、振り子による揺動を開始する初期位置を図6に示すように支軸103に対する水平位置とした場合、図2におけるZ方向が図6におけるY方向(上下方向)に平行となる。その結果、フィン4などに付着した余分な塗料が重力の作用により下方に移動して排水部5の部分に集まる。そして、振り子による揺動を開始すると、振り子の遠心力の作用により排水部5に集まった余分な塗料を効率良く除去することができる。
さらに、液切り工程は振り子に所定の初速度を付与することで、振り子による揺動を開始するとき、熱交換器1の親水性塗膜の余分な塗料が勢い良く移動する。したがって、振り子の往復回数が比較的少ない場合であっても、振り子の遠心力の作用により余分な塗料を容易に除去することができる。
また、液切り工程は振り子の揺動に関して、例えば振り子の往復回数を比較的多めに設定することにより、熱交換器1の親水性塗膜の余分な塗料を除去し易くなる。したがって、振り子の移動速度が比較的低速であっても、振り子の遠心力の作用により余分な塗料を容易に除去することができる。
また、液切り工程は熱交換器1を吊り下げる吊り下げ部材101と吊り下げ部材101を連結する熱交換器1に設けた把持部7とを、塗布工程と共用している。これにより、塗布工程に続いて直ちに液切り工程が実行される。したがって、熱交換器1の表面処理を迅速に遂行することができ、吊り下げ部材101に対する熱交換器1の着脱の手間も省くことが可能である。
さらに、液切り工程は熱交換器1のフィン4に対する通風方向と振り子の揺動方向とが常時平行をなすように振り子が搖動する。これにより、振り子の搖動で発生する空気流がフィン4に対する通風方向に沿って流通する。したがって、振り子の遠心力の作用により親水性塗膜の余分な塗料を容易に除去できるとともに、フィン4の隙間に余分な塗料が貯留することなく通風経路を好適に確保することが可能である。
そして、本発明の上記実施形態の構成によれば、熱交換器1の表面に結露水の排水を助長する表面処理膜、すなわち親水性塗膜を形成するに際し、親水性塗料の液切り工程において余分な塗料を確実に除去することができ、均一な厚さの親水性塗膜を形成することが可能な熱交換器1の表面処理方法を提供することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態の熱交換器の表面処理方法について、図7を用いて説明する。図7は熱交換器の表面処理方法の液切り工程を示す概略説明図である。なお、この実施形態の基本的な構成は図1〜図6を用いて説明した前記第1実施形態と同じであるので、第1実施形態と共通する構成要素には前と同じ符号を付し、図面の記載及びその説明を省略するものとする。
第2実施形態の熱交換器1の表面処理方法は、図7に示すように液切り工程の振り子による揺動を開始する初期位置において、熱交換器1に対して空気流を吹き付ける。この空気流は図7において白抜き矢印で描画したように、吹き付け部104に設けたノズル105から熱交換器1に対して吹き付けられる。空気流は初期位置において振り子の揺動方向と平行をなす方向、すなわち下方に向かって吹き付けられる。
この構成によれば、振り子の搖動で発生する、フィン4に対する通風方向に沿って流通する空気流に、ノズル105からの吹き付けで起こる空気流が付加される。したがって、親水性塗膜の余分な塗料を除去する作用と、フィン4に対する通風経路を確保する作用とを一層向上させることができる。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
例えば、上記実施形態では熱交換器1の表面に表面処理膜として親水性塗膜を形成することを例に掲げて説明したが、親水性塗膜に替えてに撥水性塗膜を形成するようにしても良い。
また、第2実施形態では振り子の初期位置において熱交換器1に対して空気流を吹き付けることとしたが、支軸103を通る垂線を隔てた初期位置の反対側の、振り子の停止位置で熱交換器1に対して空気流を吹き付けても良い。停止位置においても、空気流は振り子の揺動方向と平行をなす方向、すなわち略下方に向かって吹き付けられる。さらに、振り子の初期位置及び停止位置の双方で熱交換器1に対して空気流を吹き付けても良い。
本発明は、熱交換器の表面処理方法において利用可能である。
1 熱交換器
2 分流管
3 伝熱管
4 フィン
5 排水部
7 把持部
101 吊り下げ部材
102 クランプ
103 支軸(支点)
105 ノズル

Claims (7)

  1. 熱交換器の表面に結露水の排水を助長する表面処理膜を形成する熱交換器の表面処理方法であって、
    前記熱交換器の表面に前記表面処理膜の原液を塗布する塗布工程と、
    支点回りに揺動する振り子の先端に取り付けた前記熱交換器に作用する遠心力により前記原液を除去し、前記熱交換器への前記原液の付着量を調整する液切り工程と、
    前記原液を膜化させる膜化工程と、
    を有することを特徴とする熱交換器の表面処理方法。
  2. 前記液切り工程は、前記熱交換器を初期位置で所定時間保持した後に前記振り子による揺動を開始することを特徴とする請求項1に記載の熱交換器の表面処理方法。
  3. 前記液切り工程は、前記振り子に所定の初速度を付与することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱交換器の表面処理方法。
  4. 前記液切り工程は、前記振り子の揺動に関して所定の往復回数を設定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の熱交換器の表面処理方法。
  5. 前記液切り工程は、前記熱交換器を吊り下げる吊り下げ部材と前記吊り下げ部材を連結する前記熱交換器に設けた把持部とを、前記塗布工程と共用することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の熱交換器の表面処理方法。
  6. 前記熱交換器が、対向する一対の分流管を複数の伝熱管で接続し、隣り合う前記伝熱管の間にフィンを配置して接合した熱交換器であって、
    前記液切り工程は、前記熱交換器の前記フィンに対する通風方向と前記振り子の揺動方向とが常時平行をなすように前記振り子が搖動することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の熱交換器の表面処理方法。
  7. 前記液切り工程は、前記振り子の初期位置及び/または停止位置において前記振り子の揺動方向と平行をなす方向に前記熱交換器に対して空気流を吹き付けることを特徴とする請求項6に記載の熱交換器の表面処理方法。
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