JP2013190169A - 熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期間にわたりフィン表面の着霜や汚れ、埃等の異物の付着による目詰まりの発生を抑え、熱交換効率の低下を抑制できる熱交換器を提供する。
【解決手段】冷媒が流動する冷媒流動管体1、2、3と、冷媒流動管体3と接触配置されたフィン4と、疎水性を有し、少なくともフィン4の表面に形成された疎水部51と、親水性を有し、前記疎水部と隣接して形成された親水部52とを備えている熱交換器A。
【選択図】図1
【解決手段】冷媒が流動する冷媒流動管体1、2、3と、冷媒流動管体3と接触配置されたフィン4と、疎水性を有し、少なくともフィン4の表面に形成された疎水部51と、親水性を有し、前記疎水部と隣接して形成された親水部52とを備えている熱交換器A。
【選択図】図1
Description
本発明は、内部を流れる冷媒と外気との間の熱交換を効率よく行うための熱交換器に関するものである。
カーエアコンや建物用の空気調和機のヒートポンプは室外側ユニットに、内部を流れる冷媒と外気との熱交換を行う熱交換器を備えている。この手の熱交換器として、複数のヘッダパイプを、内部に冷媒流路を備えた複数の偏平チューブで連通させるとともに、前記偏平チューブの間にフィンを配置したパラレルフロー型の熱交換器がある。前記熱交換器では、前記フィンの間隔を狭くすることで、熱交換効率の向上が図られている(特許平6−213534号公報等参照)。
例えば、前記空気調和機において、冬季の暖房運転を実施したとき、室外側ユニットに搭載された熱交換器には低温の冷媒が流入する。前記熱交換器に低温の冷媒が流入すると、前記熱交換器のフィン表面に霜が形成される(着霜する)。前記フィンに着霜することで前記フィンの隙間が狭くなり、フィンの隙間を通る空気の抵抗(通風抵抗)が増大する。これにより、前記フィンの間を通過する空気の量が減少し、前記熱交換器における冷媒と空気との熱交換効率が低下する。結果として、前記空気調和機の暖房運転能力の低下を引き起こす。
このような、前記熱交換器への着霜による前記空気調和機の暖房運転能力の低下を抑制するため(又は着霜により低下した熱交換器の熱交換効率を向上させるため)、前記空気調和機では付着した霜を除去するための除霜運転が定期的に実施されている。前記除霜運転を行うことで、前記熱交換器への着霜を予防したり、付着した霜を除去したりすることができる。これにより、前記フィンの隙間の通風抵抗の増大を抑制し、前記空気調和機の暖房能力低下を抑制することができる。
前記空気調和機において、冬季暖房時における除霜運転は、暖房運転と逆運転、すなわち、冷房運転を行い、室外側ユニットの熱交換器に温かい冷媒を流入させ、霜を溶している。
前記空気調和機によって除霜運転のやり方が異なるが、通常の空気調和機では除霜運転を行っている間、暖房運転が休止したり、暖房能力が低下したりする。また、このような、除霜運転時の暖房運転の停止や能力の低下によって、暖房に対する快感度も低下する。その上、前記パラレルフロー型熱交換器は従来型熱交換器よりも熱交換効率が高く、着霜及び除霜運転による熱交換効率の変動が従来型に比べて大きくなる。
そのため、前記パラレルフロー型の熱交換器を空気調和機の室外側ユニットに用いる場合、冬季暖房運転時のフィンの表面への着霜を遅らせること(着霜抑制、すなわち、除霜回数の低減)及びフィンの表面に付着した霜の除去を素早く行うこと(除霜時間短縮)が重要である。
前記熱交換器のフィン表面の着霜を抑制するため、例えば、特開2011−94873号公報や特開2011−185590号公報に記載の方法が提案されている。特開2011−94873号公報には、フィンの表面を親水化し、前記フィンの表面に水滴が付着し、前記フィンの間に水滴ブリッジが形成されるのを抑制する方法が提案されている。また、特開2011―185590号公報には、フィンの表面を撥水化することで、前記フィンの表面に水滴が付着しにくくし、或いは、付着した水滴を転がりやすく(流れやすく)することで、着霜を抑制する方法が提案されている。
特開2011−94873号公報に記載のように、フィンの表面を親水化する方法として、フィン表面に水ガラスなどの無機系被膜塗料、水性樹脂被膜塗料、表面活性剤含有塗料などを塗布し、親水性被膜を形成する方法が一般的に用いられている。これらの方法では、表面に薄い水膜を形成し、定期的に外部へ水を押し流すため、埃などの付着を抑制するが、親水性の経時的な持続性が低いという問題がある。
また、特開2011−185590号公報に記載のように、フィンの表面を撥水化する方法では、撥水面の性能持続性は高いが、フィン表面に埃やゴミが付着しやすく、付着した埃などが水分を吸着し、十分な機能を発揮できなくなる場合がある。また、撥水性が劣化すると、表面に付着した液滴の滑落性が悪化し、フィン表面に液滴や霜又は氷が残ってしまい、その後の着霜を容易にしてしまうという問題がある。
そこで本発明は、長期間にわたりフィン表面の着霜や汚れ、埃等の異物の付着による目詰まりの発生を抑え、熱交換効率の低下を抑制できる熱交換器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、冷媒が流動する冷媒流動管体と、前記冷媒流動管体と接触配置されたフィンと、疎水性を有し、少なくとも前記フィンの表面に形成された疎水部と、親水性を有し、前記疎水部が形成されていない部分に形成された親水部とを備えている熱交換器を提供する。
前記フィンの表面に前記疎水部を形成することで、前記フィンの表面で発生した水は迅速に前記親水部に流される。そして、前記疎水部を流れた水は、前記親水部で水膜となり熱交換器の外部に流れる。この流れは、定常的に水を流すための経路(排水経路)となり、前記フィンの表面を流れた水は前記親水部の経路を伝って確実に熱交換器の外部に排出される。このことから、前記フィン及び前記冷媒流動管体で発生した水は迅速かつ確実に外部に排出される。
また、フィンに水が残りにくいことで、フィンの隙間での着霜を抑制することができ、熱交換器の熱交換効率の低下を抑制することができる。さらに、効果持続性の高い疎水部を最も水が付着しやすいフィン表面に形成することで、着霜抑制効果の高い持続性を発揮することができる。また、前記排水経路が形成されることで、除霜運転時において、除霜を行って発生した水(除霜水)を除霜に利用することができ、除霜時間を短縮することができる。
上記構成において、前記親水部は、前記疎水部と前記熱交換器の結露水又は除霜水を排出する排出部との間を繋ぐように形成されていてもよい。
この構成によると、前記フィンで発生した水は、前記疎水部で迅速に前記親水部に流される。そして、前記親水部に付着している水は、確実に排水部に向かって流れる。これにより、熱交換器の結露による水を迅速かつ確実に排水部に排水することができる。これにより、熱交換器への着霜を抑制することができる。
上記構成において、前記疎水部が前記フィンに、前記親水部が冷媒流動管体に形成されていてもよい。
この構成によると、前記フィンで発生した水を前記冷媒流動管体に迅速に送るとともに、前記冷媒流動管体の親水部で確実に水膜とすることで、前記疎水部を流れた水が行き場がなくなり、溜まってしまうのを抑制することができる。これにより、水が溜まった場所で、その水が凍結して霜となるのを抑制することが可能である。また、前記水が流れるときに水によって運ばれた汚れや埃等の異物が、溜まるのも抑制することができる。
上記構成において、前記フィンの表面に疎水部と親水部を設けていてもよい。
この構成によると、フィン表面に疎水部と親水部とを形成することで、水が付着しにくい疎水部と、水をフィンの外に排出する親水部とを備えているので、前記疎水部を流れた水は前記冷媒流動管体の表面に形成された親水部か、前記フィンの表面に形成された親水部に到達する。これにより、水が溜まりにくいので、前記フィン表面での霜の形成を抑制することができ、かつ除霜時間を短縮することができる。
上記構成において、前記フィンの表面に形成する疎水部と親水部を縞状に形成してもよい。
この構成によると。前記フィンの表面に親水部と疎水部を交互に形成することで、埃やゴミなどが付着した疎水部の表面に薄い水膜を形成する親水部の水により定期的に洗浄するので、汚染に弱い疎水部の耐汚染性能を向上させることができ、熱交換器の性能持続性を向上させることができる。
本発明によると、長期間にわたりフィン表面の着霜や汚れ、埃等の異物の付着による目詰まりの発生を抑え、熱交換効率の低下を抑制できる熱交換器を提供することができる。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明にかかる熱交換器の概略図である。以下の説明では、図1における、水平方向をX方向、垂直方向をY方向として説明する。熱交換器Aは、内部に流れる熱媒(冷媒)と外部の流体(ここでは、空気)との間で熱の交換を効率よく行うための装置である。例えば、熱交換器Aを凝縮器として用いる場合、冷媒の熱を外部の空気に放出し、蒸発器として用いる場合、外部の空気の熱を冷媒に渡す。
図1に示す熱交換器Aは、2本のヘッダパイプ(第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2)と、その間に配置される複数の偏平チューブ3と、複数の偏平チューブ3の間に配置されたフィン4とを備えている。なお、2本のヘッダパイプ1、2及び偏平チューブ3は冷媒が流動可能な管形状に形成されており、冷媒流動管体を構成している)。
熱交換器Aでは、上述の通り、内部の冷媒と外部の空気との間の熱交換を効率よく行うための装置であり、熱伝導性が高いことが要求されている。そのため、熱交換器Aにおいて、2本のヘッダパイプ1、2、偏平チューブ3及びフィン4は、高い熱伝導性を有し、安価、加工性が高い等のメリットを有しているアルミニウム又はアルミニウム合金で作製されている。
なお、熱交換器Aを構成する材料は、アルミニウム、アルミニウム合金に限定されるものではなく、金、銀、銅等、熱伝導性が高く、加工が容易な材料を用いることも可能である。また、それぞれの部材は、その部材によって、要求される性能、強度、加工性、熱伝導性等が異なる場合があり、その場合、それぞれの部材を適切な材料で作製してもよい。この場合、熱交換器Aは、異種の材料で形成された構成となる場合もある。
図1に示す熱交換器Aでは、第1ヘッダパイプ1及び第2ヘッダパイプ2はY方向に延び、X方向に間隔を置いて平行に配置されている。第1ヘッダパイプ1及び第2ヘッダパイプ2は、それぞれ、異なる配管に接続されており、一方の配管を介して冷媒が熱交換器Aに供給され、熱交換器Aで熱交換したのちの冷媒が他方の配管を介して外部に送られる。
複数の偏平チューブ3はX方向に延び、Y方向に所定間隔で配列されている。偏平チューブ3は金属(ここではアルミニウム)を押出成型した細長い管体であり、内部に冷媒を流通させる冷媒流路が形成されている。図1に示すように、偏平チューブ3は、図1の奥行方向に幅広くなるように配置されており、Y方向の厚みが薄い。そして、偏平チューブ3は、断面形状及び断面面積が等しい冷媒流路が図1の奥行き方向に複数個並んだ構成である。
そして、偏平チューブ3は、一方の端部(図1中左側)で第1ヘッダパイプ1と、他方の端部(図中右側)で第2ヘッダパイプ2と接続している。すなわち、熱交換器Aに流入した冷媒は、偏平チューブ3の冷媒流路を通って第1ヘッダパイプ1から第2ヘッダパイプ2に、或いはその逆に流れる。
そして、熱交換器Aでは、隣り合う偏平チューブ3同士の間にフィン4が配置される。図1に示すように、フィン4は、平板を波型(コルゲート形状)に形成した部材であり、波型の各稜部は偏平チューブ3と接触するように配置されている。
熱交換器Aにおいて、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2と偏平チューブ3、偏平チューブ3とフィン4とは、ロウ付け処理によって接着されている。なお、接着方法はロウ付けに限定されるものではなく、溶射処理、熱拡張、溶接等の接着手法によって上述の部材同士を接着、固定するようにしてもよい。
第1ヘッダパイプ1及び第2ヘッダパイプ2と偏平チューブ3とがロウ付けによって接続されることで、接続部から冷媒の漏れを抑制することができる。また、偏平チューブ3とフィン4とが接続されていることで、偏平チューブ3の内部を流れる冷媒とフィン4と接触する空気との間で効率よく熱交換することができる。また、フィン4が、波型であることで、空気の接触面積を広くすることができる。
熱交換器Aは、第1ヘッダパイプ1と第2ヘッダパイプ2との間で冷媒を流通させるとき、偏平チューブ3を介して冷媒が流通する。偏平チューブ3を通過するとき、冷媒は外部の空気と熱交換を行う。例えば、熱交換器Aを蒸発器として用いる場合、偏平チューブ3を流通する冷媒は、外部の空気より熱を奪う。このとき、偏平チューブ3が波型のフィン4と接触しているので、冷媒は偏平チューブ3と直接接触している空気以外にもフィン4と接触している空気との間でも熱交換を行う。
熱交換器Aは、空気調和機に用いられる熱サイクルの室外側ユニットの熱交換器(蒸発器)や冷却庫の冷却装置の蒸発器として用いられる。このとき、熱交換器Aの表面の温度が外部の空気の露点よりも低くなると、熱交換器Aの表面に結露が発生する。さらに、熱交換器Aの表面の温度がさらに低くなると、結露した水分が凍結し霜が発生する(着霜する)。本発明にかかる熱交換器Aはこの結露水及び(又は)着霜を抑制し、熱交換効率を高めている。以下の説明では、熱交換器Aを空気調和機の室外側ユニットの熱交換器を例に説明する。
空気調和機を寒冷期に暖房運転する場合、熱交換器Aの内部に流れる冷媒の温度は外気に比べて低くなる。熱交換器Aに低温の冷媒が流入すると、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2、偏平チューブ3及びフィン4の表面が露点以下の温度となり、表面に結露が発生する。そして、熱交換器Aの表面温度が結露(すなわち、水)の凝固点以下となると、表面に付着した結露が凍結し霜が付着(着霜)する。このような着霜が発生すると、フィン4の隙間が霜で埋まり、空気の流れが阻害される。これにより、熱交換効率が低下し、暖房性能が低下する。
本発明にかかる熱交換器Aでは、着霜を抑制するため、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2、偏平チューブ3及びフィン4の表面には、着霜防止用処理が施されている。以下に、本発明にかかる熱交換器に施されている表面処理について説明する。本発明にかかる熱交換器Aでは、フィン4の表面に疎水性を有する疎水部51が、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3と外部の空気が接する面に親水性を有する親水部52が、それぞれ形成されている。なお、熱交換器Aにおいて、結露した水(結露水)又は除霜時に発生する水(除霜水)を熱交換器Aの外部に排出する排出部(不図示)は、第1ヘッダパイプ1及び第2ヘッダパイプ2の下部に形成されているが、これに限定されるものではない。
熱交換器Aでは、フィン4の表面に疎水部51が形成されていることで、疎水部51では結露によって生じた水は液球になる。また、熱交換効率を高めるため、フィン4の隙間に空気が流れるよう送風装置(不図示)が備えられており、フィン4には、この送風装置からの空気が吹き付けられている。このことから、フィン4の表面に結露した水の液球は、空気エネルギー或いは重力によって押され、フィン4の外部に排出される。
このように、フィン4に疎水部51を形成することで、フィン4に結露した水分は、凍結する前にフィン4の外部(主に、偏平チューブ3)に排出され、フィン4の表面に水が溜まりにくく、着霜を抑制することができる。また、疎水部51を流れる水によって、フィン4の表面に付着した塵、埃等の異物を押し流し、さらに、その異物とともに水がフィン4から排出されるので、フィン4に異物及び水が溜まって結露しやすくなるのを抑制することが可能である。
また、フィン4から排出された水は、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3に流入する。第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3の表面には親水部52が形成されているので、フィン4から流入し親水部52に到達した水は、速やかに水膜になり、親水部52に流入する。
また、上述したように、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3自体にも低温の冷媒が流れており、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3の表面にも結露が発生する。第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3に付着した水は、フィン4から流入した水と同様、親水部52で水膜となる。
図1に示すように、熱交換器Aでは、第1ヘッダパイプ1及び第2ヘッダパイプ2が垂直に配置されているので、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3の親水部52に水膜として付着している水は、自重によって、第1ヘッダパイプ1又は第2ヘッダパイプ2を伝って外部に排出される。これにより、熱交換器Aでは、結露によって発生した水を迅速に外部に排出することが可能である。
なお、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ及び偏平チューブ3には親水部52が形成されており、表面の水が水膜となって流れている。この水の流れは疎水部51に比べて緩やかではあるが、常に流れを形成している。このように、親水部52で、水が定常的に流れる経路が形成されることで、熱交換器Aの表面に付着した水を排水する性能が高められているとともに、水の動きによって、凍結が抑制される。
すなわち、フィン4では疎水部51によって水が付着しにくく(流れやすく)、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3(主に偏平チューブ3)の親水部52に迅速かつ確実に集められる。そして、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3の親水部では、それぞれの部材で結露した水やフィン4から流れてきた水が水膜となり、熱交換器Aの外部に確実に排出される。これにより、熱交換器A(特にフィン4の隙間)に結露による水が残りにくく、結露水が凍結して霜となるのを抑制する。
以上のことより、熱交換器Aように、フィン4の表面に疎水部51を形成し、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3に親水部52を形成することで、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2、偏平チューブ3及びフィン4の表面への着霜を抑えることができる。
暖房運転を長時間続けると、上述のような疎水部51及び親水部52を形成していても、熱交換器Aの表面に着霜する場合がある。この場合、空気調和機のヒートポンプを暖房運転と逆、すなわち、冷房運転させ、高温の冷媒を熱交換器Aに供給する。これにより、熱交換器Aの表面温度を上げ、表面についた霜を溶かす。このとき、霜は熱交換器Aの表面に近い部分から溶けて水となるので、熱交換器Aと霜との間に霜融けによる水の層が形成される。
フィン4の表面は疎水部51が形成されていることで、霜融けによる水の層はフィン4の表面の疎水部51で弾かれて疎水部51上を流れる。このとき、疎水部51を流れる水が、水の層の上部の霜を同時に運搬し、さらに、他の部分に形成されている霜も巻き込みながら流れる。このようにフィン4に疎水部51を形成していることで、フィン4の表面に形成された霜の融解及び水の流出が迅速に行われる。そして、フィン4を流れた水は、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3(主に、偏平チューブ3)の表面の親水部52に到達する。
また、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3の表面でも霜融けによる水が発生している。第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3は表面に親水部52が形成されているので、これらの部材の霜融けの水及びフィン4から流入した水は、親水部52で水膜となり熱交換器Aの外部に排出される。また、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3の表面でも、霜と部材との間に水の層が形成されるので、水の流れに霜がついて外部に流出する。以上のことより、本発明の熱交換器Aでは、霜の融解及び水の流出が迅速に行われる。つまり、除霜運転時間を短くすることが可能である。
以上示したように、本発明にかかる熱交換器Aは、低温の冷媒が流入したときの着霜を抑制するとともに、従来の熱交換器Aに比べて、着霜後の除霜運転時間を短縮することも可能である。
次に熱交換器の製造工程について説明する。熱交換器の製造工程は大きく分けて2つの工程を有している。すなわち、熱交換器を形成する形成工程と熱交換器の表面に表面処理を行う表面処理工程である。熱交換器へ表面処理を実施する場合、熱交換器を形成する前の金属材料の表面に実施する方法(プレコート処理)と熱交換器を形成した後に実施する方法(ポストコート処理)の2種類がある。以下の説明では、熱交換器を形成した後に表面処理を実施するポストコート処理を採用しているが、プレコート処理でも同様の方法の処理が可能である。
なお、表面処理をプレコート処理で行う場合、熱交換器の成形方法は、拡管固定に限定される。なぜなら、プレコート処理で疎水部及び親水部を形成した後、ロウ付け処理による成形を行うと、熱交換器表面に形成した疎水部及び親水部が全て炭化し、機能を発揮することができないためである。
本発明にかかる熱交換器の製造手順について図面を参照して説明する。図2は本発明にかかる熱交換器を製造する手順を示すフローチャートである。まず、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2、偏平チューブ3及びフィン4を予め決められた形状に組み立て(図1に示す形状)、各部材の接合部分をロウ付け等の接着方法で固定し、熱交換器Aを成形する(組み立て工程:ステップS11)。熱交換器Aの成型が完了すると、熱交換器の表面処理を行う。熱交換器Aの製造工程では、下地処理、疎水性膜(疎水部)、親水性膜(親水部)の成膜処理を行う。
熱交換器Aはアルミニウムで形成されるものであり、使用環境によっては、腐食等が発生しやすい場合もある。そこで、図2に示すように、熱交換器Aの製造工程では、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2、偏平チューブ3及びフィン4の腐食、錆を抑制するため、耐食性及び(又は)耐錆性に優れた下地を形成する(下地処理工程:ステップS12)。なお、この下地処理工程は上述したように、耐食性、耐錆性などに優れた被膜を形成することを目的としているが、例えば、熱交換器を構成する金属に十分な耐食性、耐錆性を有している場合や耐食性、耐錆性が不要である場合、省略してもよい。また、疎水性膜、親水性膜が形成されやすいような下地を形成することを目的としてもよい。
下地処理工程について、図面を参照して詳しく説明する。図3は下地処理を概略的に示す図であり、図4は下地処理時の下地の膜厚と浸漬時間との関係を示すグラフである。下地処理工程は、成形後の熱交換器を下地処理材料が充填された容器内に熱交換器を浸漬させ、引き上げ、乾燥させることで表面に被膜を形成する(ディップコート法)。本発明にかかる熱交換器Aを製造する製造方法では、図3に示すように、下地処理剤Ucとして化成処理剤(日本パーカライジング製)を利用し、下地処理剤Ucが溜められている容器P1の内部に、成形後の熱交換器Aを沈める。なお、下地処理剤は化成処理剤に限定されるものではない。
このとき、下地処理工程では、熱交換器Aの表面に耐食性に必要な膜厚(ここでは、100nm)の下地膜が形成されるように、熱交換器Aの下地処理剤Ucに浸漬する時間を調整している。この下地処理の時間は、図4に示すような、下地膜の膜厚と下地処理剤Ucへの浸漬時間との関係のグラフ(テーブル)をもとに、必要な膜厚となる浸漬時間を決定している。上述しているように、熱交換器Aには、膜厚100nmの下地膜を形成する。そのため、下地処理工程では、図4を参照して、下地膜の膜厚が100nmとなる時間、すなわち、2分間、下地処理剤Ucに浸漬させている。これにより、熱交換器Aの表面には、ジルコニア系の酸化被膜が下地膜として形成される。
そして、熱交換器Aに下地処理を施した後、下地膜の表面の洗浄や表面に付着した下地処理剤を除去するため、洗浄を行う(洗浄工程:ステップS13)。洗浄工程では、洗浄剤として上水、純水等が利用される。洗浄工程では、洗浄剤として純水を利用しており、下地処理工程と同様の手順で行われる。すなわち、下地処理が終了した熱交換器Aを、純水が溜められている容器の内部に浸漬する。これにより、熱交換器Aの表面を洗浄する。なお、熱交換器Aを純水中に浸漬する時間は、表面に付着した下地処理剤を除去できる程度の時間であり、ここでは、約3分としているが、これに限定されるものではない。
洗浄工程が終了したのち、熱交換器Aは、図1に示しているように、フィン4に疎水部を、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3に親水性を有する親水部を形成する構成を有している。そのため、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3の表面にマスキングを形成する(マスキング工程:ステップS14)。
マスキングを行うためのマスク材としては、レジスト材料や樹脂材料などを挙げることができる。本発明にかかる熱交換器Aの製造には、アルコールやアセトン系の有機溶媒に溶解する樹脂材料を選定して使用した。マスキング処理としては、マスク材料(フォトレジスト材料)内に浸漬する等で熱交換器の全体にフォトレジストを形成した後、任意箇所を局所的に露光しフォトレジストを除去する方法、局所的に樹脂系材料を付着できる方法(簡易的には、マジックインキ等を利用してもよい)等を挙げることができる。なお、本製造方法の表面処理はポストコート処理であるが、プレコート処理で行う場合も同様に行うことが可能である。また、プレコート処理を採用している場合、成形前にマスクしたい部材を選定し、樹脂材料などをスプレーや噴霧、浸漬などの方法を用いて表面にマスク材料を塗布し、樹脂膜形成条件にて膜化させておくことも可能である。
マスキング工程によって、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3の表面にマスキングが形成されている状態で、フィン4の表面に疎水性の塗料(マーベルコート:菱江化学など)を塗布する(疎水性塗料塗布工程:ステップS15)。なお、疎水性塗料は上述のものに限定されるものではない。
この疎水性塗料の塗布工程は、下処理工程と同様、疎水性塗料が溜められた容器内に、成形後の熱交換器Aを浸漬する。このとき、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3には、マスキングが施されており、マスキングが形成されていないフィン4の表面にのみ、疎水性塗料が付着する。
疎水性塗料塗布工程について、図面を参照して詳しく説明する。図5は疎水性塗料塗布工程時の疎水性塗料の塗布膜厚と塗布液量との関係を示すグラフである。フィン4に形成される疎水性塗料の塗布膜厚は、浸漬後、引き上げた熱交換器の表面に付着した疎水性塗料の液量にて決定される。つまり、この液量を適切に調整することで、疎水性塗料の塗布膜厚を調整できる。そのため、予め基準となるような材料で疎水性塗料を塗布し、その時の付着液量と塗布膜厚との関係を調べる。本発明にかかる熱交換器Aの製造工程では、表面積25cm2のアルミニウム板材を疎水性塗料(密度1.2g/mm3に浸漬させ、アルミニウム板材に付着した付着液量と塗布膜厚の関係を決める(図5参照)。
熱交換器Aのフィン4への疎水性塗料の付着液量の調整は、塗布処理前の熱交換器の重量を測定し、塗布処理後の重量との差分と表面処理塗料に含有されている基材の密度より膜厚を算出する。つまり、図5のグラフ(テーブル)を参照して、疎水性塗料の中に浸漬させた後の熱交換器Aに付着している付着液量を、所定の塗布膜厚(ここでは、0.1μm)となるように調整する。なお、疎水性塗料の付着液量は、疎水性塗料の内部からの引き上げ時間、遠心分離機などの液除去装置を用いて行う。
熱交換器Aの疎水性塗料の付着液量を調整した後に、乾燥装置内に導入し疎水性塗料を乾燥させて膜化する(膜化工程:ステップS16)。疎水性塗料としては、熱硬化性、光硬化性等がありいずれの性質を備えた塗料を用いても構わない。乾燥装置は、疎水性塗料として熱硬化性の塗料を用いている場合、疎水性塗料を加熱する乾燥装置であり、光硬化性の塗料を用いている場合、疎水性塗料に硬化に必要な波長の光を照射する乾燥装置である。なお、熱交換器Aの製造工程では、用いられている疎水性塗料に対応した乾燥装置が用いられる。
本発明にかかる熱交換器Aを製造する製造工程では、疎水性塗料として熱硬化性(100℃、10分加熱にて膜化する仕様)の塗料を用いており、その塗料仕様通りの乾燥を実施できる乾燥装置を用いている。
膜化工程でフィン4に疎水性塗料の膜(疎水部51)を形成したのち、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3の表面に形成されたマスキングを剥離する(剥離工程:S17)。剥離工程は、下処理工程、疎水性塗料塗布工程と同様にマスキングを剥離する剥離液内に熱交換器Aを浸漬させることで実施する。剥離液としては、アセトンやレジスト剥離液(N―530:ナガセケムテックス社製)などの有機溶剤系のものを使用している。なお、剥離液としては、疎水性塗料塗布工程及び膜化工程で形成した疎水部が剥離せず、なお且つ、マスキングを完全に剥離できる剥離液を広く採用することができる。また、剥離条件(温度、浸漬時間、濃度等)はマスキングに適した条件にて設定すればよい。
剥離工程でマスキングを剥離したのちは、マスキングが形成されていた領域、すなわち、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3の表面に親水性塗料を塗布する(親水性塗料塗布工程・ステップS18)。ここで、親水性塗料と疎水性塗料の膜について説明する。疎水性塗料を乾燥させて形成した膜(疎水部51)と親水性塗料とは相反する性質(相容れない性質)を備えている。つまり、疎水部51(疎水性塗料の膜)が親水性塗料を弾くため、疎水部51には親水性塗料が付着しにくい(付着しない)。このため、疎水部51は、親水性塗料塗布工程において、マスキングと同様の役割を果たす。そのため、親水性塗料塗布工程においても、上述の下地処理工程や疎水性塗料塗布工程と同様、ディップコート法が採用される。
親水性塗料塗布工程でも、疎水性塗料塗布工程と同様、アルミニウム板における親水性塗料の付着液量と膜厚との関係を図6のように求めておく。そして、図6のグラフ(テーブル)を参照して、熱交換器Aの親水性塗料に浸漬し、持ち上げたときの親水性塗料の付着液量を、所定の膜厚となるように調整する。具体的な調整方法は、疎水性塗料塗布工程と同様であるので詳細は省略する。なお、親水性塗料として、SX―01(関西ペイント社製)の塗料を使用し、疎水膜と同じ膜厚である1.0μmになるように設定した。
親水性塗料を塗布した後、乾燥装置内に導入し親水性塗料を乾燥させて膜化する(膜化工程:ステップS19)。ここで、親水性塗料の性質によって、熱硬化性又は光硬化性の乾燥装置を用いている。なお、疎水性塗料の乾燥に用いる乾燥装置と親水性塗料の乾燥に用いる乾燥装置とが両方とも熱で硬化又は光で硬化するものであってもよいし、一方が熱で硬化するもの、他方が光で硬化するものであってもよい。本発明にかかる熱交換器Aは、以上の工程を経ることで、製造される。
なお、上述の製造方法では、疎水性膜(疎水部)を形成したのち、親水性膜(親水部)を形成しているが、これに限定されるものではなく、親水性膜を先に形成してもよい。この場合、マスキングは疎水性膜を形成する部分(ここでは、フィン)に形成しておく。さらに、疎水性塗料塗布工程及び親水性塗料塗布工程において、対象部分に正確に塗布可能な方法が用いられる場合、マスキング工程を省略することが可能である。
(実施例)
次に本発明にかかる熱交換器Aの排水性能と着霜への影響、除霜への影響及び経年変化について説明する。まず、本発明にかかる熱交換器Aの排水性能について説明する。図7は本発明の熱交換器の排水性能を測定した結果のグラフである。
次に本発明にかかる熱交換器Aの排水性能と着霜への影響、除霜への影響及び経年変化について説明する。まず、本発明にかかる熱交換器Aの排水性能について説明する。図7は本発明の熱交換器の排水性能を測定した結果のグラフである。
図7に示す測定結果は、本発明にかかる熱交換器A(第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3に親水性膜、フィン4に疎水性膜を形成している)の計測結果と、(1)図1の形状の熱交換器の全体に親水性膜を形成したものの測定結果、(2)図1の形状の熱交換器の全体に疎水性膜を形成したものの測定結果、(3)図1の形状の熱交換器の無処理のものの測定結果を示している。なお、(1)〜(3)の構成の熱交換器を総称して、従来例の熱交換器と説明する場合がある。
また、実験方法は次のとおりである。まず、各条件を満たした熱交換器を上水中に浸漬させる。そして、水中より引き上げた際の熱交換器の重量を測定し、この重量を初期重量と設定する。そして、初期重量から乾燥状態の熱交換器重量(乾燥重量とする)を差し引くことで、初期の保水重量を算出する。次に、引き上げからの経過時間での熱交換器の重量を測定し、乾燥重量を差し引き各経過時間での保水量を算出する。なお、図6のグラフでは、縦軸は各経過時間の保水量を初期保水量で標準化した保水率(各経過時間の保水量/初期保水量×100)、横軸は引き上げからの経過時間としている。
図7に示すように、本発明の熱交換器Aでは、経過時間毎の保水量(保水率)が他の処理状態よりも低くなっている。また、本発明の熱交換器Aでは経過時間が短くても保水量(保水率)が従来例の熱交換器に比べて急激に減少していることがわかる。このことから、本発明にかかる熱交換器Aは、従来の熱交換器に比べて短時間で付着水が排出される、すなわち、排水性能が高いことがわかる。
本発明にかかる熱交換器Aでは、フィン4に疎水性膜(疎水部)が形成されていることで、フィン4が水を保持しにくく液球にして水をフィン4の外部(主に、偏平チューブ3)に流している。そして、偏平チューブ3には、親水性膜(親水部)が形成されていることで、フィン4を流れてきた水が効果的に偏平チューブ3に流れ込む。これにより、フィン4を流れた水が端部で溜まってしまうのを抑制することができると考えられる。また、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3には親水性膜(親水部)が形成されていることで、これらの部材に付着した水は水膜として定常的に熱交換部Aの外部に流出する流路が形成される。フィン4から流入した水は、この流路を通って効率よく外部に排出される。その結果、本発明にかかる熱交換器Aに溜まった水が、従来の熱交換器に比べて短時間で排出されることから、本発明にかかる熱交換器Aの排水性能が、従来の熱交換器に比べて高くなっていると考えられる。
また、図7に示すように、引き上げから60秒という十分な時間が経過したのちの保水率は、本実施の熱交換器が最も低くなっている。このことは、本発明の熱交換器Aでは、表面温度が露点温度よりも低くなり結露が発生した場合でも、従来の熱交換器に比べ結露による水が熱交換器の表面に残りにくいことを示している。このことから、本発明の熱交換器Aは、従来の熱交換器に対して着霜しにくいといえる。
また、本発明の熱交換器Aと上述した従来の熱交換器(1)、(2)、(3)との着霜及び除霜についても実験を行った。この実験の結果について、図8に示す。図8は本発明の熱交換器及び従来の熱交換器を空気調和機の室外側ユニットの熱交換器として用いたときの着霜時間及び除霜時間を測定した結果を示す表である。なお、本発明にかかる熱交換器A及び従来の熱交換器(1)、(2)、(3)は上述したものと同じものを用いているので詳細な説明は省略する。
実験は、空気調和機の室外側ユニットの熱交換器として、本発明にかかる熱交換器A及び従来の熱交換器(1)、(2)、(3)を取り付けた状態で行った。本実験では、室外側ユニットの熱交換器以外等しい構成の空気調和機を用い、等しい運転条件のもと行った。詳しく説明すると、空気調和機として、シャープ株式会社製既製品(AY−A25SX)の室外側ユニットの熱交換器を本発明の熱交換器A或いは従来の熱交換器に交換したものを用い、乾球温度2℃、湿球温度1℃の一定環境内で暖房運転したときの各熱交換器の着霜時間及び除霜運転したときの除霜時間を測定した。
ここで、上述の着霜時間とは、上述の空気調和機を暖房運転開始後から、室外側ユニットの熱交換器のフィンの隙間の70%が霜により埋まってしまうまで時間(熱交換器を通過する空気量測定値が70%低下した時間)としている。また、除霜時間とは上述の空気調和機が備えている除霜機能による除霜運転の開始から完了までの時間としている。さらに詳しく説明すると、除霜運転の開始から熱交換器を通過する空気量測定値が初期と同等(約100%)または熱交換器の冷媒入口温度が動作前と同等のどちらかの条件を満たすまでの時間である。
図8を見ればわかるように、本発明の熱交換器Aでは、着霜時間が3780秒であったのに対し、従来の熱交換器のうち最も着霜時間が長い疎水処理のみの構成(2)のもので着霜時間が3360秒であった。これにより、本発明の熱交換器Aは従来の熱交換器に比べて、着霜時間が長い、すなわち、着霜しにくいことがわかる。
また、本発明の熱交換器Aでは、除霜時間が140秒であったのに対し、従来の熱交換器のうち最も除霜時間が短い親水処理のみの構成(1)のもので、160秒であった。これにより、本発明の熱交換器Aは従来の熱交換器に比べ、除霜運転の時間を短縮できる、すなわち、着霜した場合でも短時間で霜を除去できることがわかる。
本発明の熱交換器Aが従来の熱交換器に比べて、着霜しにくい(着霜時間が長い理由)理由として、以下のことが考えられる。フィン4の表面には疎水部51が形成されており、疎水部51では、フィン4の表面で結露した水や流れてきた水を弾き、流れやすくなっている。このフィン4で流れた水は、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3(熱交換器Aでは主に偏平チューブ3)の表面に形成された親水部52に集まる。集まった水は、親水部52で速やかに水膜となり親水部52を伝って熱交換器Aの外部に排出される。このように、疎水部が水を速やかに(親水部に)集める効果、親水部が集めた水を確実に押し流す効果をそれぞれ担っており、疎水部と親水部とのそれぞれが効果的に作用したことで、本発明の熱交換器Aは、従来のものに比べて着霜時間が長くなったものと考えられる。
なお、従来の熱交換器(1)のように表面全体に親水性膜を形成した構成の場合、付着した水を薄く広げ、水は外部に排出される。ただし、水は親水性膜で均等に広がっていくため、排水部分とは異なった部分に流れることもあり、本発明の熱交換器Aに比べて、熱交換器外への排出速度が遅くなっていると考えられる。また、熱交換器の保水しやすい箇所などに流れこんで、溜まってしまう可能性もある。このような溜まった水が着霜の原因となり、本発明の熱交換器Aよりも着霜時間が短くなったと考えられる。
また、従来の熱交換器(2)のように、表面全面に疎水性膜を形成した構成の場合、フィンの表面では水の移動は起こる。しかしながら、従来の熱交換器(1)と同様、熱交換器の保水しやすい部分、或いは、外部へ流出しにくい部分に水が溜まりやすく、この溜まった水が着霜の原因となるため、本発明の熱交換器Aよりも着霜時間が短くなったと考えられる。
また、空気調和機の除霜運転では、高温の冷媒を熱交換器に流入させ、その熱で霜を溶かしている。そのため、除霜運転時にも、着霜時と同様、疎水部と親水部との相互作用で、霜融けの水を迅速かつ確実に外部に排出し、その結果として、短時間で霜を取り除く(除霜運転の短時間化)できたと考えられる。
通常、疎水性膜或いは親水性膜は時間がたつとその効果が低下する場合がある。そこで、本発明の熱交換器Aの経時劣化について図面を参照して説明する。本発明にかかる熱交換器Aと従来の熱交換器(1)〜(3)に対し、空気調和機の室外側ユニットの熱交換器として10年間使用した場合を想定し、加速試験を行った。その試験結果を、図9に示す。図9は本発明にかかる熱交換器と従来の熱交換器の加速試験の結果を示すグラフである。図9は縦軸に保水率、横軸に加速による相当年数をとっている。
なお、本発明の熱交換器及び従来の熱交換器(1)〜(3)の構成は、上述と同じであり詳細は省略する。まず、加速試験について説明する。上述したような空気調和機の室外側ユニットの熱交換器として、利用した場合を想定してパルミチン酸による熱曝露試験を行った。すなわち、まず、任意の体積の容器内に熱交換器を設置する。そして、熱交換器が設置された容器の中に水換算の濃度が0.5wt%になるように調整したパルミチン酸を設置する。さらに、熱交換器及びパルミチン酸が設置された容器を100℃になるように加熱する。この加熱によってパルミチン酸の蒸気が発生し、熱交換器はパルミチン酸の蒸気に曝露される(曝露時間は汚染量が2年相当となるように設定)。そして、曝露された熱交換器を0.5L/minの流水に浸漬させ(7時間)、引き上げたときの保水率を測定している。
なお、ここでの保水率は、熱曝露実施前の熱交換器の保水率を100%として、各相当年数の加速試験を行った後、熱交換器を水中に浸漬させ十分時間経過した後引き上げ、測定した熱交換器の保水量の割合である。
図9に示すように、発明の熱交換器Aは、10年相当の加速状態でも保水率がほとんど上がっていない。これは、定期的な排水によって、表面が定常的に洗浄されているためと考えられる。
以上のように、本発明の熱交換器のように、疎水部と親水部とを備えるような表面処理を行うことで、着霜時間の延長及び除霜時間の短縮を実現し、かつ汚染等による性能劣化の少ない熱交換器の表面処理を行うことができる。
なお、上述した熱交換器Aは、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3に親水部、フィン4に疎水部を備えている構成となっているがこれに限定されるものではない。疎水部を流れた水を親水部に流すため、疎水部の水の流れの下流部分には、親水部が形成されており、疎水部と接触している親水部が熱交換器の結露水或いは除霜水を排出する排出部に到達している構成のものを広く採用することが可能である。
本発明にかかる熱交換器の他の例について図面を参照して説明する。図10は本発明にかかる熱交換器の他の例に用いられるフィンの表面を拡大した図である。図10に示すように、図10は、フィン41の一枚を拡大して表示している。フィン41の表面には、長手方向に伸びる疎水部51及び親水部52が短手方向に配列されている。すなわち、フィン41には、熱交換器Aに取り付けられたとき、空気が流れる方向に伸びる疎水部51と親水部52とが、空気が流れる方向と交差(直交)する方向に配列されている。なお、識別を容易にするため、図10に示すフィン41では、疎水部51をハッチングで表している。
このように疎水部51と親水部52とを配置することで、フィン41で発生した結露水の排出を行うとき、空気の運動エネルギーのサポートが加わるので排水速度を促進できる。これにより、フィン41の結露水の排水を迅速かつ確実に行うことが可能となる。また、疎水部51に隣接して親水部52が形成されているので、疎水部51で弾かれた水は、確実に親水部52に到達することができ、水が溜まるのを抑制することができる。これにより、着霜を抑制することが可能となる。
なお、図10に示すフィン41は、図1に示す構成の熱交換器Aに取り付けたとき、空気の運動エネルギーのサポートを受けやすくなっているが、これに限定されるものではなく、熱交換器Aの設置状態或いは空気の流れ方向によって、疎水部51及び親水部52の形状、大きさ或いは配列方向を適切に変更することで、排水効果を高めることが可能である。
また、図11に示すようなフィンの構成をとってもよい。図11は本発明にかかる熱交換器のさらに他の例に用いられるフィンの表面を拡大した図である。図11に示すフィン42は、図10に示すフィン41と同様、フィン42の1枚を拡大して表示している。フィン42は短手方向に伸びる疎水部51と親水部52とが交互に配列されている。すなわち、フィン42は熱交換器Aに取り付けられたとき、空気が流れる方向と交差する方向に伸びる疎水部51と親水部52とが、空気が流れる方向に交互に配列されている。なお、識別を容易にするため、図11に示すフィン42では、疎水部51をハッチングで表している。
このように疎水部51と親水部52とを配置することで、フィン42で発生した結露水の排出を行うとき、重力の作用を受け、排水速度を促進することができる。これにより、
フィン42の結露水の排水を迅速かつ確実に行うことが可能となる。また、疎水部51に隣接して親水部52が形成されているので、疎水部51で弾かれた水は、確実に親水部52に到達することができ、水が溜まるのを抑制することができる。これにより、着霜を抑制することが可能となる。
フィン42の結露水の排水を迅速かつ確実に行うことが可能となる。また、疎水部51に隣接して親水部52が形成されているので、疎水部51で弾かれた水は、確実に親水部52に到達することができ、水が溜まるのを抑制することができる。これにより、着霜を抑制することが可能となる。
なお、図11に示すフィン42は、図1に示す構成の熱交換器Aに取り付けたとき、重力のサポートを受けやすくなっているが、これに限定されるものではなく、熱交換器Aの設置状態或いは空気の流れ方向によって、疎水部51及び親水部52の形状、大きさ或いは配列方向を適切に変更することで、排水効果を高めることが可能である。
上述のように、フィンの表面に疎水部及び親水部を形成するものを示しているが、これらに限定されるものではない。親水部は水をフィン外(主に、偏平チューブ3)に排出する働きを担っている。そのため、親水部が十分な効果を発揮するためには、親水部がフィン外に排出する水路となるような構成、すなわち、第1ヘッダパイプ1、第2ヘッダパイプ2及び偏平チューブ3の表面に形成されている親水部に接続するような構成とすればよい。
さらに、疎水部を多くしすぎると短期的には水をはじくため効果的が高いが、疎水部には汚れ等が付着しやすく、これらの影響を受けやすい。そのため、疎水部と親水部との面積比が均等又は親水部の面積が大きい方が好ましい。また、疎水部と親水部の面積比が同じでも、1枚のフィンで疎水部と親水部が1個ずつといった場合には、排水効果が薄れる。そのため、フィンの外への多数の排出経路(親水部)があり、かつフィン一枚あたりの個数が多いものが好ましい。なお、親水部が最低5エリア以上形成されていることが好ましい。
本発明にかかる熱交換器において、フィン1枚が小さい場合がある。この場合、フィンの表面に複数個の疎水部又は親水部を形成するためのマスキングを行うのが困難な場合がある。その場合、組立前のフィンに対しマスキングを行うマスキング工程のみ熱交換器の形成工程の前処理(プレコート処理)として実施する方法を採用することができる。マスキングの材料としては、例えばポリイミド系樹脂など、耐熱性の高いものを使用することが好ましい。
なお、上述の実施形態では、本発明の熱交換器の利用装置として、空気調和機の室外側ユニットの熱交換器を例に説明しているが、例えば、冷却庫の庫内に配置される蒸発器、乾燥器の室外側ユニットの熱交換器等、冷媒と外気との熱交換を行うとともに、表面が外気の露点以下となるような熱交換器に対して利用することが可能である。
上述のように本発明にかかる熱交換器を用いることで、着霜による熱交換効率の低下を抑制し、霜がついたとしても、熱交換器が取り付けられている熱サイクルによる除霜運転に要する時間を短縮化することが可能である。これにより、熱サイクルの効率の低下を抑制し、消費電力の削減、すなわち、省エネルギー化することが可能である。
さらに、上述の実施形態では、熱交換器として、パラレルフロー型の熱交換器を例に説明しているが、これに限定されるものではない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。
本発明にかかる熱交換器は、自動車や居室の空気調和機、冷却庫、乾燥機等、熱サイクルを利用して、熱を発生させる装置の冷媒に熱を吸収させる吸熱側の熱交換器として利用することが可能である。
A 熱交換器
1 第1ヘッダパイプ
2 第2ヘッダパイプ
3 偏平チューブ
4 フィン
51 疎水部
52 親水部
1 第1ヘッダパイプ
2 第2ヘッダパイプ
3 偏平チューブ
4 フィン
51 疎水部
52 親水部
Claims (5)
- 冷媒が流動する冷媒流動管体と、
前記冷媒流動管体と接触配置されたフィンと、
疎水性を有し、少なくとも前記フィンの表面に形成された疎水部と、
親水性を有し、前記疎水部と隣接して形成された親水部とを備えていることを特徴とする熱交換器。 - 前記親水部は、前記疎水部と前記熱交換器の結露水又は除霜水を排出する排出部との間を繋ぐように形成されている請求項1に記載の熱交換器。
- 前記疎水部が前記フィンに、前記親水部が冷媒流動管体に形成されている請求項1又は請求項2に記載の熱交換器。
- 前記フィンの表面に疎水部と親水部を設けることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の熱交換器。
- 前記フィンの表面に形成する疎水部と親水部を縞状に形成することを特徴とする請求項4に記載の熱交換器。
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