JP2013189345A - 紫外線遮蔽能を有するガラス物品 - Google Patents
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ガラス板と、前記ガラス板上に形成された紫外線遮蔽膜と、前記紫外線遮蔽膜上に形成された保護膜と、を有し、
前記紫外線遮蔽膜が、酸化ケイ素を主成分として含むとともに、紫外線遮蔽成分として有機化合物Aの微粒子を含み、
前記保護膜が、後述する式(1)により示されるシリコーンオイルを含む、紫外線遮蔽能を有するガラス物品、を提供する。
ガラス板と、前記ガラス板上に形成された紫外線遮蔽膜と、前記紫外線遮蔽膜上に形成された保護膜と、を有し、
前記紫外線遮蔽膜が、酸化ケイ素を主成分として含むとともに、紫外線遮蔽成分として有機化合物Aの微粒子を含み、
前記保護膜は、撥水機能または防曇機能を有し、かつ微粒子を含まない、紫外線遮蔽能を有するガラス物品、を提供する。
図1に例示した本発明によるガラス物品10は、ガラス板1と、その表面に直接形成された紫外線遮蔽膜2と、さらにその表面に直接形成された保護膜4と、を備えている。本発明のガラス物品10は、保護膜4を備えることにより、ガラスラン3と擦れても滑らかに動作するため、異音(ビビリ)が発生しないし、紫外線遮蔽膜2に擦りキズも生じにくい。上記紫外線遮蔽膜2は、酸化ケイ素を主成分として含むとともに、紫外線遮蔽成分として有機化合物Aの微粒子を含む。紫外線遮蔽膜2については後述することとし、まずは保護膜4を説明する。
保護膜4は、下記式(1)により示されるシリコーンオイルを含むか、または撥水機能または防曇機能を有し、かつ微粒子を含まない。
紫外線遮蔽膜2は、酸化ケイ素を主成分として含むとともに、紫外線遮蔽成分として有機化合物Aの微粒子を含み、好ましくは有機化合物B(詳細は後述するが、例えばポリエーテルおよび/またはポリオールに相当する化合物)をさらに含む。紫外線遮蔽膜2は、有機物として、シランカップリング剤またはシランカップリング剤に由来する構造単位をさらに含んでいてもよい。「シランカップリング剤に由来する構造単位」とは、具体的には、シランカップリング剤が他の有機物または無機物と反応して生成した構造(シランカップリング剤誘導体)を指す。
ガラス板1は、特に制限されないが、Fe2O3の濃度を高め、必要に応じてTiO2、CeO2などその他の紫外線吸収成分を添加した組成を有するソーダ石灰珪酸塩ガラス板を用いることが好ましい。
式(5)において、R4およびR5がともに1,1,3,3−テトラメチルブチル基であるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製「TINUVIN360」;有機化合物A)を分散質として含み、水を分散媒とする分散液(紫外線吸収剤含有率10重量%、平均粒径110nm)を準備した。上記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤は、予め、平均粒径が100nmとなるように、ペイントコンディショナーを用い、ジルコニアビーズとともに混合して粉砕したものを用いた。この紫外線吸収剤分散液39.5質量%、純水17.2質量%、エチルアルコール(片山化学製)12.6質量%、グリセリンにプロピレンオキシドが付加したトリオール(ADEKA製G−300;平均分子量300;有機化合物B)0.45質量%、テトラエトキシシラン(TEOS;信越化学工業製)30.2質量%、濃塩酸(関東化学製;35質量%)0.025質量%を混合、攪拌し、紫外線遮蔽膜の形成溶液を得た。
摩擦試験は、まず、往復摩耗試験機に自動車のインナーサイドのウェザーストリップを取り付けた上で、当該ウェザーストリップを9Nの荷重で、実施例1および比較例1のガラスサンプルに押し付けて、1〜1.5mmのたわみ量に調整した。そして、ガラスサンプルに対してウェザーストリップを前後に約20cm往復させて、1000往復終了後、3000往復終了後、5000往復終了後にそれぞれ、ガラスサンプルの表面を目視観察することにより、擦りキズの本数を確認した。その結果を以下の表1に示す。
処理液の配合を変えたこと、および処理液を染み込ませた後に120℃で10分間加熱処理を追加したことを除いては、実施例1と同様にしてガラスサンプルを作製した。つまり、実施例2では、処理液として、アルコール混合溶媒(日本アルコール販売社製「ソルミックスAP−7」)と界面活性剤(日油社製「ラピゾールA−30」)との混合比が99:1となるように混合したものを用いた。実施例2で作製した保護膜の膜厚は、50nmであった。
JIS K7125に準じて、動摩擦係数および静止摩擦係数を測定した。具体的には、トヨタ社製のクラウン車のインナーウェザーストリップの触毛部分を50mmに切断し、これを200gの冶具に貼り付けた。そして、100mm×100mmのガラスサンプルに接触するように、冶具に貼り付けられたインナーウェザーストリップ(摩擦子)を搭載した。次に、冶具の上に800gの重りを載せた(つまり、摩擦子にかかる全荷重が1kg(9.8N)となるようにした)。そして、引張り試験機(島津製作所製「オートグラフAGS−Jシリーズ」)を用いて、100mm/minの引張り速度で冶具を引っ張ることにより、摩擦子を75mm移動させた。移動終了までの引っ張り荷重の最大値を測定した。さらに摩擦子の移動終了までの引っ張り荷重の平均値から動摩擦係数を算出した。これらの結果を以下の表2に示す。なお、引っ張り荷重の最大値および動摩擦係数の値が小さいほど、表面が滑らかであることを示している。
2、12 紫外線遮蔽膜
3、13 ガラスラン
4 保護膜
5 ガラスランと接触しない膜面
7、8 ガラスランと接触する紫外線遮蔽膜の膜面
10、20 ガラス物品
Claims (5)
- ガラス板と、前記ガラス板上に形成された紫外線遮蔽膜と、前記紫外線遮蔽膜上に形成された保護膜と、を有し、
前記紫外線遮蔽膜が、酸化ケイ素を主成分として含むとともに、紫外線遮蔽成分として有機化合物Aの微粒子を含み、
前記保護膜は、撥水機能または防曇機能を有し、かつ微粒子を含まない、紫外線遮蔽能を有するガラス物品。 - 前記保護膜は、防曇機能を有し、かつ界面活性剤を含む、請求項2に記載のガラス物品。
- 前記有機化合物Aは、常温で固体であるとともに分子量が5000以下であり、
前記微粒子の平均粒径が150nm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラス物品。
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