JP2013187209A - 半導体発光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】順方向電圧を減少することができ、かつ発光効率を向上することができる半導体発光装置を提供する。
【解決手段】 平面視において略矩形からなる導電性を有する基板と、前記基板の一方の主面上に配設された第1の導電型の第1の半導体層、この第1の半導体層上に配設された前記第1の導電型とは逆の第2の導電型の第2の半導体層を有する主半導体領域と、前記第1の半導体層と前記基板の一方の主面との間を電気的に接続する短絡電極と、を備え、前記短絡電極は、前記基板の角部において、前記角部を形成する2辺に沿って形成される2本の細線部を有する略L字状に形成され、前記細線部が、前記第1の半導体層の側面を経由し、前記第1の半導体層の上面をその外周辺に沿って延伸するよう形成されることで、前記第1の半導体層と前記基板の一方の主面との間を電気的に接続することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】 平面視において略矩形からなる導電性を有する基板と、前記基板の一方の主面上に配設された第1の導電型の第1の半導体層、この第1の半導体層上に配設された前記第1の導電型とは逆の第2の導電型の第2の半導体層を有する主半導体領域と、前記第1の半導体層と前記基板の一方の主面との間を電気的に接続する短絡電極と、を備え、前記短絡電極は、前記基板の角部において、前記角部を形成する2辺に沿って形成される2本の細線部を有する略L字状に形成され、前記細線部が、前記第1の半導体層の側面を経由し、前記第1の半導体層の上面をその外周辺に沿って延伸するよう形成されることで、前記第1の半導体層と前記基板の一方の主面との間を電気的に接続することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体発光装置に関し、特に導電性基板上に半導体発光機能層を有する半導体発光装置に関する。
半導体発光装置として例えば半導体発光ダイオードの需要が高まっている。特に、窒化物系半導体を発光機能層とする半導体発光ダイオードにおいては紫外〜緑色の波長の光を出力することができる。
図5は、特許文献1に記載されている従来の発光素子構造を示す。31はn型半導体層である。対角線上にワイヤーボンドするためのp電極33とn電極32を配置し、n電極32には周縁電極35を接続し、p電極33には透明電極34を接続している。周縁電極35は、四角い発光素子の外周縁に設けられ、透明電極34は、この周縁電極35の内側に配設されている窒化ガリウム系化合物半導体発光素子が開示されている。
従来の発光素子において、窒化物半導体発光素子を構成する基板として最も多く利用されているサファイア基板などの絶縁性基板では、半導体層にn側電極およびp側電極の2種類の電極を形成する片面電極構造をとる必要がある。
そのため、2つの電極を基板の片面側(表面側)に配設すると、両面に1つずつ電極を配設するのに比べて、素子の形成面積が約2倍になり、半導体装置の小型化の妨げとなっていた。
また、上記の発光素子においては、活性層から発生した光は素子内部で基板側にも放射され、基板で反射した後に素子外部へと放射されていく。しかしながら、上記従来の技術の発光素子においては、p型電極と同一面側の周囲にn型電極が形成されているため、基板側から反射された光は素子外部に放射される際に前記n型電極により遮られることになる。このため、発光素子から放射される全光出力を低下させているという問題がある。
そのため、2つの電極を基板の片面側(表面側)に配設すると、両面に1つずつ電極を配設するのに比べて、素子の形成面積が約2倍になり、半導体装置の小型化の妨げとなっていた。
また、上記の発光素子においては、活性層から発生した光は素子内部で基板側にも放射され、基板で反射した後に素子外部へと放射されていく。しかしながら、上記従来の技術の発光素子においては、p型電極と同一面側の周囲にn型電極が形成されているため、基板側から反射された光は素子外部に放射される際に前記n型電極により遮られることになる。このため、発光素子から放射される全光出力を低下させているという問題がある。
一方、近年においては、半導体発光ダイオードの基板に導電性基板を採用し、この導電性基板の表面上に窒化物系半導体からなる発光機能層を成膜する成膜技術の開発が進められている。導電性基板の採用は、半導体発光素子の両面に電極を作製して電流を上下に導通させる両面電極タイプの窒化物半導体発光素子とすることが可能であり、半導体デバイスの主面の大部分を発光面とすることができる。そのため、素子設計の自由度が増すばかりか、価格の比較的安い基板材料を使用することができ、既存のシリコン半導体製造プロセスを利用することができるので、有利である。導電性基板には、珪素(Si)基板、炭化珪素(SiC)基板等が使用されている。
ところが、導電性基板の表面上に窒化物系半導体を形成し、結晶性の良い発光機能層を得ることが難しい。例えば、導電性基板の表面と発光機能層との界面又は発光機能層の初期層付近に電気抵抗の高い層が発生する。このような電気抵抗の高い層が発生した場合、半導体発光ダイオードの順方向電圧が増大し、半導体発光ダイオードの発光効率の低下、発熱の増加、寿命の低下が生じる。
下記特許文献2には、炭化珪素基板とその表面上に電気抵抗の高い層を介在して形成された発光機能層との間を金属短絡電極により電気的に接続し、この金属短絡電極を用いて電気抵抗の高い層をバイパスする半導体発光ダイオードが開示されている。この半導体発光ダイオードにおいては、上記順方向電圧の増大を抑制することができる。
しかしながら、上記特許文献2に開示されている半導体発光ダイオードにおいては、以
下の点について配慮がなされていなかった。上記半導体発光ダイオードに採用された金属
短絡電極は発光機能層の側面に形成されている。半導体発光ダイオードにおいては、発光
機能層の上面から光が出力されるとともに、発光機能層の側面からも光が出力される。こ
のため、発光機能層の側面から出力される光が金属短絡電極により遮蔽され、この発光機
能層の側面から出力される光を有効に利用することができないので、半導体発光ダイオー
ドの発光効率が低下する。
下の点について配慮がなされていなかった。上記半導体発光ダイオードに採用された金属
短絡電極は発光機能層の側面に形成されている。半導体発光ダイオードにおいては、発光
機能層の上面から光が出力されるとともに、発光機能層の側面からも光が出力される。こ
のため、発光機能層の側面から出力される光が金属短絡電極により遮蔽され、この発光機
能層の側面から出力される光を有効に利用することができないので、半導体発光ダイオー
ドの発光効率が低下する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。従って、本発明は、主として上下より電極を取り出せる構造を有する窒化物半導体素子において、導電性基板とその表面上に配設された半導体発光機能層との間の順方向電圧を低下させることができ、かつ発光効率を向上することができる半導体発光装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、
平面視において略矩形からなる導電性を有する基板と、前記基板の一方の主面上に配設された第1の導電型の第1の半導体層、この第1の半導体層上に配設された前記第1の導電型とは逆の第2の導電型の第2の半導体層を有する主半導体領域と、前記主半導体領域上に設けられる第1の電極と、前記基板の他方の主面上に形成される第2の電極と、前記第1の半導体層と前記基板の一方の主面との間を電気的に接続する短絡電極と、を備え、前記短絡電極は、前記基板の角部において、前記角部を形成する2辺に沿って形成される2本の細線部を有する略L字状に形成され、前記細線部が、前記第1の半導体層の側面を経由し、前記第1の半導体層の上面をその外周辺に沿って延伸するよう形成されることで、前記第1の半導体層と前記基板の一方の主面との間を電気的に接続することを特徴とする。
平面視において略矩形からなる導電性を有する基板と、前記基板の一方の主面上に配設された第1の導電型の第1の半導体層、この第1の半導体層上に配設された前記第1の導電型とは逆の第2の導電型の第2の半導体層を有する主半導体領域と、前記主半導体領域上に設けられる第1の電極と、前記基板の他方の主面上に形成される第2の電極と、前記第1の半導体層と前記基板の一方の主面との間を電気的に接続する短絡電極と、を備え、前記短絡電極は、前記基板の角部において、前記角部を形成する2辺に沿って形成される2本の細線部を有する略L字状に形成され、前記細線部が、前記第1の半導体層の側面を経由し、前記第1の半導体層の上面をその外周辺に沿って延伸するよう形成されることで、前記第1の半導体層と前記基板の一方の主面との間を電気的に接続することを特徴とする。
順方向電圧を低下させることができ、かつ発光効率を向上するとともに、発熱を抑え、信頼性を向上させた半導体発光装置を提供できる。
次に、本発明の実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。なお、ここで示す実施形態は一例であって、本発明はここに示す実施形態に限定される趣旨ではない。
図1乃至図3に、本発明の実施形態に従う過電圧保護素子を伴った半導体発光装置、即ち発光ダイオードと過電圧保護素子との複合半導体装置を示す。
本発明の第1の実施の形態に係る半導体発光装置は、半導体基板1と、半導体基板1の一方の主面5上に配設された第1の導電型の第1の半導体層(n型半導体層)11、この第1の半導体層11上に活性層12を介して配設された第1の導電型とは逆の第2の導電型の第2の半導体層(p型半導体層)13を有する主半導体領域2とを備え、第1の半導体層11と半導体基板1の一方の主面との間を電気的に接続する短絡電極50とを備える。また、主半導体領域2上には光透過性導電膜19が形成され、それを保護膜17が覆うようにして形成される。保護膜17の上には第1の電極(上側電極)3が設けられ、前記保護膜17を介して光透過性導電膜19と接続される。第1の電極(上側電極)3の一部は、半導体基板1の一方の主面5上の一部に形成される保護素子形成領域7へと延伸し接続される。半導体基板1の他方の主面6には、第2の電極(基板電極)4が形成される。
半導体基板1は導電型決定用不純物としてボロン等の3族元素を含むp型単結晶シリコン基板から成り、一方の主面5と他方の主面6とを有し且つ保護素子形成領域7を有している。保護素子形成領域7は、図1に示される通り、略矩形からなる半導体基板1の角部の1か所に形成される(図1中、左上の角部)。なお、ここでは、図2に示すようにp型単結晶シリコンからなる基板1の一方の主面5の一部に導電型決定用不純物としてリン等の5族元素を含むn型層8を配置することで保護素子形成領域7を形成している。
半導体基板1のp型不純物濃度は、例えば5×1018〜5×1019cm-3程度あり、抵抗率は0.0001Ω・cm〜0.01Ω・cm程度である。従って、半導体基板1は導電性基板であり、発光素子及び保護素子の電流通路として機能する。半導体基板1は、主半導体領域2のエピタキシャル成長のための基板としての機能、及び発光素子を構成するための主半導体領域2と第1の電極3との支持体としての機能を有する。半導体基板1の好ましい厚みは比較的厚い100〜500μmである。なお、半導体基板1の導電型をn型にすることもできる。
半導体基板1のp型不純物濃度は、例えば5×1018〜5×1019cm-3程度あり、抵抗率は0.0001Ω・cm〜0.01Ω・cm程度である。従って、半導体基板1は導電性基板であり、発光素子及び保護素子の電流通路として機能する。半導体基板1は、主半導体領域2のエピタキシャル成長のための基板としての機能、及び発光素子を構成するための主半導体領域2と第1の電極3との支持体としての機能を有する。半導体基板1の好ましい厚みは比較的厚い100〜500μmである。なお、半導体基板1の導電型をn型にすることもできる。
発光素子の主要部を構成するための主半導体領域2は、シリコン半導体基板1と異種の3−5族化合物半導体から成る複数の層を有し、シリコン半導体基板1の上に周知の気相成長法によって形成されている。更に詳細には、主半導体領域2は、ダブルヘテロ接合発光ダイオードを構成するためにn型半導体層11と活性層12とp型半導体層13とを順次に有している。なお、n型半導体層11をn型クラッド層と呼び、p型半導体層13をp型クラッド層と呼ぶことがある。発光ダイオードは原理的にn型半導体層11とp型半導体層13のみで構成できる。従って、主半導体領域2から活性層12を省くことができる。また、必要に応じてバッファ層や周知の電流分散層又はオーミックコンタクト層等を主半導体領域2に付加することができる。
主半導体領域2は、図1に示した通り、平面視において半導体基板1と同様に略矩形に形成されるが、保護素子形成領域7及び短絡電極50が形成される角部においては、角が切り落とされた形状となっている。これは、半導体基板上に保護素子を形成する領域及び短絡電極50を形成する領域を確保するためでもあるが、このように形成することで、角部における光の取り出し効率が向上するからである。そのため、ここでは図示しないが、半導体基板1の4つ全ての角部において、角が切り落とされた形状とする多角形の環状や、角を曲線とするようにして、主半導体領域2を形成することも出来る。
図1に示す通り、保護素子形成領域7が形成される半導体基板1の一方の角部と対角線上に位置する他方の角部には、半導体基板1の角部を形成する2辺に沿うように、平面視から見て略L字状に短絡電極50が形成される。この短絡電極50は、図1に示すように、略矩形からなる半導体基板1の2辺方向に延伸する細線部50aと、2つの細線部50aが交わる三角形部50bにより構成され、細線部50aの幅は、おおよそ50μm程度としている。
図2及び図3に示すように、短絡電極50は、n型半導体層11と半導体基板1の一方の主面5との間を電気的に短絡する。ここで、短絡電極50のうち、三角形部50bは、半導体基板1の一方の主面5と接するのみである。一方、細線部50aは、n型半導体層11の側面を這い上がり、n型半導体層11の上面をその外周辺に沿って延伸する。このように、細線部50aがn型半導体層11の上面をその外周辺に沿って延伸することで、主半導体領域2の主面状に電流が均一に拡がるため、効率よく面内に均一な発光を得ることができる。
短絡電極50は、n型半導体層11の側面を覆うように形成されるため、n型半導体層11の側面が覆われる面積が大きくなると、主半導体領域2からの発行が遮光されてしまい、発光効率が低下する。また、短絡電極50は保護膜17で覆うことで信頼性を確保しているが、n型半導体層11の側面部分は保護膜17形成時のカバレッジの問題で保護性能が得られ難い場所となる。そのため、n型半導体層11の側面部分に形成される短絡電極50の面積が大きくなると、信頼性が低下してしまう。そのため、n型半導体層11の側面部分に形成される短絡電極50は、電流経路を確保できる範囲内で、出来る限り面積を小さくすることが好ましく、細線部50aによって短絡されている。
一方で、短絡電極50は、半導体基板1の一方の主面5と接続されるため、当該接続部分の面積をあまり小さくし過ぎると、接続に対する信頼性が低下し、好ましいとはいえない。例えば、短絡電極50を細線部50aのみでL字状に形成することも可能ではあるが、そうした場合、短絡電極50と半導体基板1の一方の主面5との接続面積が小さくなる。そのため、短絡電極50と半導体基板1の一方の主面5との接続面積を十分に確保する必要性から、短絡電極50に一定の面積を有する三角形部50bを設け、この部分を半導体基板1の一方の主面5と接続させることで、信頼性を向上させている。
短絡電極50は、n型半導体層11から半導体基板1にこれら双方の間の界面を通して至る電流経路の比抵抗値に対して、小さい比抵抗値を有する材料により構成されている。具体的には、短絡電極50には例えばAl層を含む金属層(以下、Al層)を使用することができ、このAl層の膜厚は100nm−200nmに設定されている。
また、好ましくは、第1の金属層上に第2の金属層を積層した複合膜とすることができ、第1の金属層としては、Ni、Ti、Cr、In又はこれらの合金を含み、第2の金属層としては、Al、Au、Pt又はこれらの合金を含むことが好ましい。このような構造とすることで、シリコンからなる半導体基板1とn型半導体層11の両方で良好なオ―ミック接触が得られるとともに、その上に形成される絶縁膜17の絶縁性能も向上する。
また、例えばニッケル(Ni)を含む金属層上にAl層を積層した複合膜とし、さらにAl層の上に、Al層の形状よりも大きな形状で、Al層をすべて覆うことができる金(Au)を含む金属層を形成するなど、3層以上の積層構造とすることもでき、このような構造とすることで、Al層の腐食が抑制され、信頼性の良好な発光素子が製造できる。
また、好ましくは、第1の金属層上に第2の金属層を積層した複合膜とすることができ、第1の金属層としては、Ni、Ti、Cr、In又はこれらの合金を含み、第2の金属層としては、Al、Au、Pt又はこれらの合金を含むことが好ましい。このような構造とすることで、シリコンからなる半導体基板1とn型半導体層11の両方で良好なオ―ミック接触が得られるとともに、その上に形成される絶縁膜17の絶縁性能も向上する。
また、例えばニッケル(Ni)を含む金属層上にAl層を積層した複合膜とし、さらにAl層の上に、Al層の形状よりも大きな形状で、Al層をすべて覆うことができる金(Au)を含む金属層を形成するなど、3層以上の積層構造とすることもでき、このような構造とすることで、Al層の腐食が抑制され、信頼性の良好な発光素子が製造できる。
このような短絡電極50を備えることで、半導体基板1の表面とn型半導体層11との界面及びこの付近に電気抵抗の高い層が発生しても、半導体装置の順方向電圧が増大するのを抑制できる。
この短絡電極50のうち、細線部50aは、n型半導体層11の側面の一部と半導体基板1の一方の主面5を覆うように形成される。図3に示すように、半導体基板1の一方の主面5上にはn型半導体層11が形成されるが、半導体基板1の一方の主面5上の外周付近においては段差が形成されている。この半導体基板1の一方の主面5とn型半導体層11の側面によって生じる段差によって形成される角度θ1が直角に近付くほど、この段差部分に沿って形成される細線部50aは断線する危険性が高くなる。当該角度θ1が60°以上になると細線部50aの断線する危険性が急激に高くなる。
そのため、細線部50aが形成される箇所においては、半導体基板1の一方の主面5に対し、n型半導体層11の側面が緩やかな角度となるように、n型半導体層11を形成することが好ましい。
そのため、細線部50aが形成される箇所においては、半導体基板1の一方の主面5に対し、n型半導体層11の側面が緩やかな角度となるように、n型半導体層11を形成することが好ましい。
一方で、細線部50aが形成されない箇所においては、半導体基板1の一方の主面5とn型半導体層11の側面によって生じる段差によって形成される角度θ1を急峻とすることが好ましい。図4は、この角度θ1に対する半導体発光装置の輝度を示したグラフである。横軸はテーパー角度の推移であり、縦軸は半導体発光装置の輝度(任意単位:a.u.)を示したものである。テーパー角θ1が60°から80°にかけて輝度の値が著しく上昇していることがわかる。 よって、半導体基板1の一方の主面5とn型半導体層11の側面によって生じる段差によって形成される角度θ1は90°に近付けるよう形成することが好ましく、具体的には70°以上とし、さらに好ましくは80°以上となるように形成する。
テーパー角θ1が比較的緩やかな場合、活性層12で発生した光は主半導体領域2の外周端面まで進むと、主半導体領域2の外周端面の内面で、シリコン半導体基板1方向へ反射するため、シリコン半導体基板1にその光の一部が吸収される。そのため、光の取り出し効率が悪く、発光効率の低下を招く。
一方、前記テーパー角θ1を比較的急峻(90°に近付けた角度)とした場合、主半導体領域2の外周端面の内面でのシリコン半導体基板1方向への光の反射を抑制でき、活性層12で発生した光は効率的に外部へ出射されるため、発光効率の低下を抑制できる。
一方、前記テーパー角θ1を比較的急峻(90°に近付けた角度)とした場合、主半導体領域2の外周端面の内面でのシリコン半導体基板1方向への光の反射を抑制でき、活性層12で発生した光は効率的に外部へ出射されるため、発光効率の低下を抑制できる。
なお、上記のような半導体基板1の一方の主面5とn型半導体層11の側面によって生じる段差によって形成される角度を比較的急峻に形成するには、主半導体領域2形成後のドライエッチングにおいて、エッチングマスクとして使用するレジストの端面をほぼ直角に形成し、その後エッチングを行うことで比較的急峻なテーパー角を形成することができる。また、ドライエッチング時の選択比(前記レジストと主半導体領域2のエッチレート比)を上げることで比較的急峻なテーパー角を形成することができる。
第1の電極(上側電極)3は、ボンディングパッド電極部20と保護素子形成領域へ延伸する帯状接続導体層22とからなる。ボンディングパッド電極部20は、略正方形に形成される基板1の短絡電極50が設けられた角部と対角線上の角部近傍に形成することが好ましい。この様な構造とすることで、主半導体領域2の主面状に電流が均一に拡がるため、効率よく面内に均一な発光をさせることができる。ボンディングパッド電極部20は、絶縁層17を介して光透過性導電膜19に接続されている。また、帯状接続導体層22は、半導体基板1の一方の主面5の一部に形成される保護素子形成領域7のn型層8と接続されている。従って、第1の電極(上側電極)3は発光ダイオードのアノード機能の他に過電圧保護素子のカソード機能を有する。
光透過性導電膜19は主半導体領域2の第1の主面、即ちp型半導体層13の表面のほぼ全部に配置され、ここにオーミック接触している。従って、既に説明したように光透過性導電膜19は主半導体領域2に電流を均一に流すために寄与し、且つ主半導体領域2から放射された光の取り出しを可能にする。この実施例の光透過性導電膜19は厚さ1800オングストローム程度のITO(インジウム・錫・オキサイド)から成る。なお、光透過性導電膜19をITO以外のNi、Pt、Pd,Rh,Ru,Os,Ir,Au、Ag等から選択された材料で形成することもできる。しかし、いずれの材料で形成する場合であっても光透過性導電膜19の光透過性を高めることが必要であり、光透過性導電膜19をあまり厚く形成することができず、例えば500〜5000オングストローム、好ましくは1800オングストローム程度に形成される。
絶縁膜17は上記機能を得るために光透過性導電膜19よりも光透過性が良い材料、例えばシリコン酸化物(SiO2)、によって光透過性導電膜19、短絡電極50、主半導体領域2、及び半導体基板1の表面を覆うように形成されている。絶縁膜17は光透過性導電膜19よりも光透過性が良い材料(SiO2)から成るので、この厚みを光透過性導電膜19よりも厚い例えば1500〜10000オングストロームとすることができる。
第2の電極(基板電極)4は金属層からなり、半導体基板1の他方の主面6の全面に形
成されている。
成されている。
上記のように、本発明は実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者は様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
既に述べた実施形態の説明においては、過電圧保護素子を備える発光装置を例示的に示したが、保護素子形成領域を有さない半導体発光装置にも適用できることは明らかである。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
既に述べた実施形態の説明においては、過電圧保護素子を備える発光装置を例示的に示したが、保護素子形成領域を有さない半導体発光装置にも適用できることは明らかである。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1 シリコン半導体基板
2 主半導体領域
3 第1の電極
4 第2の電極
7 保護素子形成領域
8、11 n型半導体層
12 活性層
13 p型半導体層
17 絶縁膜
19 光透過性導電膜
20 ボンディングパッド電極部
22 帯状接続導体層
50 短絡電極
50a 細線部
50b 三角形部
2 主半導体領域
3 第1の電極
4 第2の電極
7 保護素子形成領域
8、11 n型半導体層
12 活性層
13 p型半導体層
17 絶縁膜
19 光透過性導電膜
20 ボンディングパッド電極部
22 帯状接続導体層
50 短絡電極
50a 細線部
50b 三角形部
Claims (8)
- 平面視において略矩形からなる導電性を有する基板と、
前記基板の一方の主面上に配設された第1の導電型の第1の半導体層、この第1の半導体層上に配設された前記第1の導電型とは逆の第2の導電型の第2の半導体層を有する主半導体領域と、
前記主半導体領域上に形成される第1の電極と
前記基板の他方の主面上に形成される第2の電極と
前記第1の半導体層と前記基板の一方の主面との間を電気的に接続する短絡電極と、
を備え、
前記短絡電極は、前記基板の角部において、前記角部を形成する2辺に沿って形成される2本の細線部を有する略L字状に形成され、
前記細線部が、前記第1の半導体層の側面を経由し、前記第1の半導体層の上面をその外周辺に沿って延伸するよう形成されることで、前記第1の半導体層と前記基板の一方の主面との間を電気的に接続することを特徴とする半導体発光装置。 - 前記短絡電極が形成される前記基板の角部と対角上に対向する角部との対角線上に前記第1の電極が形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
- 前記短絡電極が形成される前記基板の角部と対角上に対向する角部に前記第1の電極が形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
- 前記基板の外周部には、前記基板の一方の主面と前記第1の半導体層の側面とで段差が形成され、前記細線部が形成されない領域における前記段差の角度が、前記細線部が形成される領域における段差の角度よりも急峻に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記細線部が形成される領域における前記段差の角度が60°以下の緩やかな角度で形成されている部分を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記細線部が形成されない領域における前記段差の角度が70°以上の急峻な角度で形成されている部分を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記短絡電極は、前記基板の一方の主面に接する側である第1の金属層とその上に形成される第2の金属層の少なくとも2層以上の金属層により形成され、前記第1の金属層にはNi、Ti、Cr、Inから選択される金属またはこれらの合金を含み、前記第2の金属層にはAl、Au、Ptから選択される金属またはこれらの合金が含まれていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
- 前記短絡電極の最上層がAuまたはAuを含む合金によって前記金属層が覆われていることを特徴とする請求項7に記載の半導体発光装置。
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