JP2013185613A - 動力伝達装置のオイル供給装置 - Google Patents

動力伝達装置のオイル供給装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発進時を含む車両の様々な走行状態において、オイルポンプの回転を確保し、オイルを十分に供給できる動力伝達装置のオイル供給装置を提供する。
【解決手段】この動力伝達装置では、内燃機関3の動力は、締結された第1クラッチC1を介して第1入力軸13に伝達され、駆動ギヤ14〜16と第1〜第3従動ギヤ18〜20から選択的に設定された奇数段の変速段で変速された後、出力軸21から駆動輪DWに伝達される。同様に、内燃機関3の動力は、締結された第2クラッチC2を介して第2入力軸32に伝達され、駆動ギヤ34〜36と第1〜第3従動ギヤ18〜20から選択的に設定された偶数段の変速段で変速された後、出力軸21から駆動輪DWに伝達される。第2入力軸32にはポンプ駆動軸46が連結されており、オイルポンプ45は、第2入力軸32の回転に伴い、ポンプ駆動軸46によって駆動される。
【選択図】図1

Description

本発明は、発生した動力を変速し、駆動輪に伝達する動力伝達装置においてオイルを供給するための動力伝達装置のオイル供給装置に関する。
従来の動力伝達装置のオイル供給装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この動力伝達装置は、ハイブリッド車両用のものであり、動力源としての内燃機関およびモータと、内燃機関に第1クラッチを介して連結されるとともに、モータに直接、連結された第1入力軸と、内燃機関に第2クラッチを介して連結された第2入力軸と、第2入力軸に第1アイドル従動ギヤを介して連結された副軸と、駆動輪に連結された出力軸と、を備えている。
第1入力軸には奇数段用の複数の駆動ギヤが、副軸には偶数段用の複数の駆動ギヤが、回転自在に取り付けられるとともに、出力軸には、奇数段用および偶数段用の複数の駆動ギヤに噛み合う複数の従動ギヤが一体に設けられている。そして、奇数段用または偶数段用の1つの駆動ギヤを、第1入力軸または副軸にロックすることによって、奇数段または偶数段の1つの変速段が選択的に設定される。
以上の構成により、第1クラッチが締結されると、内燃機関の動力は、第1入力軸から、設定された奇数段の変速段で変速された後、出力軸に伝達され、さらに駆動輪に伝達される。また、第2クラッチが締結されると、内燃機関の動力は、第2入力軸から副軸に伝達され、さらに、設定された偶数段の変速段で変速された後、出力軸に伝達される。一方、モータの動力は、これに直結された第1入力軸から、奇数段の変速段で変速された後、出力軸に伝達される。
また、第1入力軸にはリバース従動ギヤが一体に設けられ、このリバース従動ギヤは、リバース軸に回転自在に支持されたリバース駆動ギヤと、オイルポンプ補機軸に一体に設けられたオイルポンプ用従動ギヤに順に噛み合っており、このオイルポンプ補機軸にオイルポンプが連結されている。このように、オイルポンプは、リバース従動ギヤ、リバース駆動ギヤおよびオイルポンプ用従動ギヤを介して、第1入力軸に常時、連結されており、第1入力軸の回転時、これと逆方向に回転するリバース駆動ギヤを介して駆動される。
また、上記のリバース軸には、第2アイドル従動ギヤが一体に設けられている。この第2アイドル従動ギヤは、第2入力軸と副軸の間に配置された前記第1アイドル従動ギヤに噛み合っている。リバース走行を行う際には、第2クラッチを締結するとともに、リバースロック機構によりリバース駆動ギヤをリバース軸にロックする。これにより、第2入力軸の回転が、第1アイドル従動ギヤおよび第2アイドル従動ギヤを介してリバース軸に伝達されることで、リバース軸およびこれにロックされたリバース駆動ギヤが第2入力軸と同じ方向に回転する。そして、このリバース駆動ギヤの回転が、リバース従動ギヤを介して第1入力軸に伝達されることで、第1入力軸が第2入力軸と逆方向に回転し、この第1入力軸の逆回転が第1変速段を介して出力軸に伝達されることで、リバース走行が行われる。
また、従来の他の動力伝達装置のオイル供給装置として、特許文献2に開示されたものが知られている。この動力伝達装置もまた、ハイブリッド車両用のものであり、内燃機関およびモータと、内燃機関に第1および第2クラッチをそれぞれ介して連結された第1および第2入力軸と、第1および第2入力軸にそれぞれ対向する第1および第2出力軸を備えている。第1および第2入力軸にはそれぞれ、奇数段用および偶数段用の複数の駆動ギヤが一体に設けられ、第1および第2出力軸には、奇数段用および偶数段用の複数の駆動ギヤに噛み合う複数の従動ギヤが回転自在に取り付けられており、これらの従動ギヤの1つを、これを支持する出力軸にロックすることによって、変速段が選択的に設定される。
一方、モータは、第2入力軸の第2クラッチと反対側の端部に直結されており、モータの動力は第2入力軸に直接、出力される。さらに、第2入力軸上には、モータの付近にオイルポンプが設けられており、オイルポンプは、第2入力軸すなわちモータによって駆動される。
特開2011−152814号公報 特開2009−90781号公報
前述したように、特許文献1のオイル供給装置では、オイルポンプは、第1入力軸に常時、連結されており、第1入力軸によって駆動される。このため、例えば、車両の発進時、変速段を第1速段に設定し、内燃機関の動力を用いて、第1クラッチを滑らせながら発進するような場合には、第1クラッチの滑りにより、内燃機関と第1入力軸の間に差回転が生じ、それに伴い、第1入力軸の回転数が低下するのに応じて、オイルポンプの回転が低下する。その結果、オイルポンプの回転が不足し、オイルを十分に供給できないため、第1クラッチが発熱するなどの不具合を招くおそれがある。
また、このオイル供給装置では、オイルポンプがリバース駆動ギヤから伝達された動力で駆動されるとともに、このリバース従動ギヤは、リバース走行時には、通常の走行時とは逆方向に回転する。このため、リバース走行時には、オイルポンプが逆転してしまうため、オイルを吐出できず、オイルの供給を行うことができない。
さらに、特許文献2のオイル供給装置では、オイルポンプがモータに直結されているため、例えば、内燃機関の動力をモータの動力でアシストしながら車両を発進させる場合、モータが低回転のときには、オイルポンプの回転が不足し、オイルを十分に供給できず、モータや第1および第2クラッチが発熱するなどの不具合が生じる。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、発進時を含む車両の様々な走行状態において、オイルポンプの回転を確保することによって、動力伝達装置にオイルを十分に供給することができる動力伝達装置のオイル供給装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両Vに搭載され、発生した動力を変速し、駆動輪DWに伝達する動力伝達装置TMにおいてオイルを供給するための動力伝達装置のオイル供給装置であって、動力を発生させる原動機(実施形態における(以下、本項において同じ)内燃機関3)と、原動機に第1クラッチC1を介して連結された第1入力軸13と、原動機に第2クラッチC2を介して連結された第2入力軸(第2入力軸32、第2入力中間軸33)と、駆動輪DWに連結された出力軸21と、第1入力軸13上に配置された奇数段用の複数の駆動ギヤ(3速ギヤ14、5速ギヤ15、7速ギヤ16)と、第2入力軸上に配置された偶数段用の複数の駆動ギヤ(2速ギヤ34、4速ギヤ35、6速ギヤ36)と、出力軸21上に配置され、奇数段用および偶数段用の複数の駆動ギヤに噛み合う複数の従動ギヤ(第1〜第3従動ギヤ18〜20)と、を備え、互いに噛み合う各一対の駆動ギヤおよび従動ギヤの一方は、当該一方が配置された第1入力軸13、第2入力軸または出力軸21に回転自在に支持されており、奇数段用の一対の駆動ギヤおよび従動ギヤの前記一方を第1入力軸13または出力軸21に回転不能にロックすることによって、奇数段の変速段を選択的に設定する第1ギヤロック機構(第1シンクロクラッチS1、第2シンクロクラッチS2)と、偶数段用の一対の駆動ギヤおよび従動ギヤの前記一方を第2入力軸または出力軸21に回転不能にロックすることによって、偶数段の変速段を選択的に設定する第2ギヤロック機構(第3シンクロクラッチS3、第4シンクロクラッチS4)と、第2入力軸に連結されたポンプ駆動軸46と、ポンプ駆動軸46によって駆動され、動力伝達装置TMにオイルを供給するオイルポンプ45と、第1クラッチC1、第2クラッチC2、第1ギヤロック機構および第2ギヤロック機構の動作を制御する制御手段(ECU2)と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、原動機の動力は、締結された第1クラッチまたは第2クラッチを介して第1入力軸または第2入力軸に伝達される。また、第1入力軸上に配置された奇数段用の複数の駆動ギヤまたは第2入力軸上に配置された偶数段用の複数の駆動ギヤと、これらの駆動ギヤに噛み合い、出力軸上に配置された複数の従動ギヤとの一方を、これを配置した軸(第1入力軸、第2入力軸または出力軸)に、第1ギヤロック機構または第2ギヤロック機構によって回転不能にロックすることによって、奇数段または偶数段の変速段が選択的に設定される。
以上の構成により、第1クラッチを締結するとともに、第1ギヤロック機構により奇数段の変速段を設定すると、原動機の動力は、第1入力軸に伝達された後、設定された奇数段の変速段による変速比で変速された状態で、出力軸に伝達され、さらに駆動輪に伝達される。一方、第2クラッチを締結するとともに、第2ギヤロック機構により偶数段の変速段を設定すると、原動機の動力は、第2入力軸に伝達された後、設定された偶数段の変速段による変速比で変速された状態で、出力軸に伝達され、駆動輪に伝達される。
また、第2入力軸に動力が伝達されると、これに連結されたポンプ駆動軸が回転することにより、オイルポンプがポンプ駆動軸によって駆動される。これにより、オイルポンプから動力伝達装置の第1および第2クラッチなどの構成要素にオイルが供給されることによって、これらの構成要素の冷却や潤滑などが行われる。
以上のように、本発明によれば、オイルポンプは、第2入力軸の回転時、第2入力軸に連結されたポンプ駆動軸によって駆動される。したがって、例えば、車両の発進時、変速段を第1速段に設定し、第1クラッチを滑らせながら発進するような場合に、第1クラッチの滑りによる差回転によって第1入力軸の回転数が低下しても、第2クラッチを締結することにより、原動機の動力を第2クラッチを介して第2入力軸に導入し、原動機と同等の第2入力軸の回転数を確保した状態で、その動力をポンプ駆動軸に補給することによって、オイルポンプを十分に駆動することができる。これにより、オイルポンプの回転が十分に確保されることで、オイルポンプから動力伝達装置の構成要素にオイルを十分に供給し、それらの冷却や潤滑などを良好に行うことによって、発熱や潤滑不足などの不具合を防止することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の動力伝達装置のオイル供給装置において、第2入力軸にアイドルギヤを介して連結されたリバース軸42と、リバース軸42に回転自在に支持されるとともに、第1入力軸13と一体のリバース従動ギヤ43bに噛み合うリバース駆動ギヤ43aと、リバース走行を行うために、リバース駆動ギヤ43aをリバース軸42に回転不能にロックするリバースロック機構(第5シンクロクラッチS5)と、をさらに備え、ポンプ駆動軸46は、リバース軸42に連結され、リバース軸42によって駆動されることを特徴とする。
この構成によれば、リバース走行時には、第2クラッチを締結するとともに、リバースロック機構により、リバース駆動ギヤをリバース軸に回転不能にロックする。これにより、第2入力軸の回転がアイドルギヤを介してリバース軸に伝達されるのに伴い、リバース軸およびこれにロックされたリバース駆動ギヤが、第2入力軸と同じ方向に一体に回転する。そして、このリバース駆動ギヤの回転が、リバース従動ギヤを介して第1入力軸に伝達されることで、第1入力軸が第2入力軸と逆方向に回転し、この第1入力軸の逆回転が第1変速段を介して出力軸に伝達されることで、リバース走行が行われる。
以上のように、リバース軸は、リバース走行時にも、第1入力軸およびアイドルギヤを介して、通常走行時と同じ方向に回転する。また、ポンプ駆動軸は、リバース軸42に連結され、リバース軸42によって駆動される。したがって、前述した特許文献1のオイル供給装置と異なり、リバース走行時においても、オイルポンプが逆転することがなく、オイルを支障なく供給することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の動力伝達装置のオイル供給装置において、原動機は内燃機関3であり、第1入力軸13に連結され、第1入力軸13に動力を出力する電動機4をさらに備えることを特徴とする。
この構成によれば、動力伝達装置は、原動機として内燃機関を備えるとともに、第2の原動機として電動機を備える。電動機の動力は、第1入力軸に出力され、そのときに設定されている奇数段の変速段による変速比で変速された状態で、出力軸に出力され、駆動輪に伝達される。このように、電動機は、第1入力軸に連結されていて、第2入力軸やオイルポンプには連結されていない。このため、例えば、内燃機関の動力を電動機の低回転の動力でアシストしながら車両を発進させる場合においても、第2クラッチを締結し、内燃機関の動力を第2入力軸からポンプ駆動軸に補給することによって、オイルポンプの回転を確保できる。それにより、オイルを十分に供給でき、電動機や第1および第2クラッチの発熱などの不具合を防止できる。
請求項4に係る発明は、請求項1または2に記載の動力伝達装置のオイル供給装置において、制御手段は、原動機が停止中で、かつ車両Vが走行中のときに、第2クラッチC2を解放した状態で、第2ギヤロック機構により偶数段の1つの変速段を設定することによってオイルポンプ45を駆動する第1駆動制御を実行すること(図3のステップ5、図4)を特徴とする。
この構成によれば、原動機が停止中で、かつ車両が走行中のときに、オイルポンプの第1駆動制御が実行される。この第1駆動制御では、第2クラッチを解放した状態で、第2ギヤロック機構により偶数段の1つの変速段を設定する。これにより、駆動輪の動力が、出力軸および設定された変速段を介して第2入力軸に導入され、さらにアイドルギヤを介してポンプ駆動軸に伝達されることによって、オイルポンプが駆動される。このように、原動機が停止中であっても、車両が走行中である限り、第1駆動制御を実行することによって、駆動輪の動力を補給し、オイルポンプを駆動することで、オイルの供給を十分に行うことができる。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の動力伝達装置のオイル供給装置において、車両Vが他の車両の牽引によって走行する被牽引走行中であるか否かを判定する被牽引判定手段(ECU2、図3のステップ6)をさらに備え、制御手段は、車両Vが被牽引走行中であると判定されたときに、第1駆動制御を実行すること(図3のステップ5、6)を特徴とする。
この構成によれば、車両が他の車両によって牽引される被牽引走行中であると判定されたときに、第1駆動制御が実行される。これにより、原動機を停止した車両の被牽引中においても、駆動輪の動力を補給し、オイルポンプを駆動することによって、オイルを十分に供給することができる。
請求項6に係る発明は、請求項4に記載の動力伝達装置のオイル供給装置において、原動機は内燃機関3であり、第1入力軸13に連結され、第1入力軸13に動力を出力する電動機4と、電動機4が発熱状態にあるか否かを判定する電動機発熱判定手段(ECU2、図3のステップ4)と、をさらに備え、制御手段は、電動機4の動力のみによって車両Vが走行する電動機走行モード(EV走行モード)において、電動機4が発熱状態にあると判定されたときに、第1駆動制御を実行すること(図3のステップ2、4、5)を特徴とする。
この構成によれば、動力伝達装置が、原動機として、内燃機関に加えて電動機を備える場合において、電動機の動力のみを用いて車両が走行する電動機走行モード中に、電動機が発熱状態にあると判定されたときに、第1駆動制御が実行される。これにより、内燃機関を停止した電動機走行モードにおいても、駆動輪の動力を第2入力軸に導入し、オイルポンプを駆動することによって、オイルを十分に供給することができる。また、電動機走行モードにおいて、電動機が発熱状態にあると判定されたときに、第1駆動制御を実行するので、電動機の実際の発熱状態に応じて、オイルポンプを効率的に駆動しながら、電動機のさらなる発熱を有効に防止することができる。
請求項7に係る発明は、請求項1または2に記載の動力伝達装置のオイル供給装置において、制御手段は、第1クラッチC1が締結され、かつ変速段が奇数段に設定された状態での車両Vの発進時において、第2クラッチC2を締結することによってオイルポンプ45を駆動する第2駆動制御を実行すること(図3のステップ7、図5)を特徴とする。
この構成によれば、第1クラッチが締結され、かつ変速段が奇数段に設定された状態での車両の発進時に、第2クラッチを締結する第2駆動制御が実行される。この第2クラッチの締結により、原動機の動力を第2クラッチを介して第2入力軸に導入し、原動機と同等の第2入力軸の回転数を確保した状態で、その動力をポンプ駆動軸に補給することによって、オイルポンプを十分に駆動することができる。したがって、第1クラッチを滑らせながら車両の発進が行われることで、第1クラッチの滑りによる差回転によって第1入力軸の回転数が低下するような場合でも、オイルポンプの回転を確保し、オイルの供給を十分に行うことができる。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の動力伝達装置のオイル供給装置において、第1クラッチC1が発熱状態にあるか否かを判定するクラッチ発熱判定手段(ECU2、図3のステップ8)をさらに備え、制御手段は、第1クラッチC1が発熱状態にあると判定されたときに、第2駆動制御を実行すること(図3のステップ8、9)を特徴とする。
この構成によれば、第1クラッチが発熱状態にあると判定されたときに、第2駆動制御を実行するので、発進時における滑りなどによる第1クラッチの実際の発熱状態に応じて、オイルポンプを効率的に駆動しながら、第1クラッチのさらなる発熱を有効に防止することができる。
請求項9に係る発明は、請求項7に記載の動力伝達装置のオイル供給装置において、原動機は内燃機関3であり、第1入力軸13に連結され、第1入力軸13に動力を出力する電動機4と、電動機4が発熱状態にあるか否かを判定する電動機発熱判定手段(ECU2、図3のステップ11)と、をさらに備え、制御手段は、第1クラッチC1が締結され、変速段が奇数段に設定され、かつ内燃機関3の動力に加えて電動機4の動力を用いた車両Vの発進時において、電動機4が発熱状態にあると判定されたときに、第2駆動制御を実行すること(図3のステップ9〜11)を特徴とする。
この構成によれば、第1クラッチが締結され、変速段が奇数段に設定され、かつ内燃機関の動力に加えて電動機の動力を用いた車両の発進時において、第2駆動制御が実行される。これにより、このときの電動機の回転数が低い場合でも、第2駆動制御により締結された第2クラッチを介して原動機の動力を第2入力軸に導入し、ポンプ駆動軸に補給することによって、オイルポンプを十分に駆動でき、その回転を確保することができる。また、電動機が発熱状態にあると判定されたときに、第2駆動制御を実行するので、電動機の実際の発熱状態に応じて、オイルポンプを効率的に駆動しながら、電動機のさらなる発熱を有効に防止することができる。
請求項10に係る発明は、請求項7ないし9のいずれかに記載の動力伝達装置のオイル供給装置において、制御手段は、第2駆動制御において、第2ギヤロック機構による偶数段の変速段の設定を解除した状態で、第2クラッチっC1を締結すること(図5のステップ31、32)を特徴とする。
この構成によれば、第2駆動制御における第2クラッチの締結を、第2ギヤロック機構による偶数段の変速段の設定を解除した状態で行うので、第2入力軸への駆動輪の動力の伝達を遮断した状態で、原動機から第2入力軸への動力の伝達を円滑に行うことができる。
本発明の第1実施形態による動力伝達装置のオイル供給装置を適用したハイブリッド車両を概略的に示す図である。 オイル供給制御を行う制御装置を示すブロック図である。 オイル供給制御処理のフローチャートである。 オイルポンプの第1駆動制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 オイルポンプの第2駆動制御処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 第2実施形態による動力伝達装置のオイル供給装置を適用したハイブリッド車両を概略的に示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1に示す車両Vは、左右の駆動輪DW(一方のみ図示)および左右の従動輪(図示せず)を有するとともに、原動機として、内燃機関(以下「エンジン」という)3および発電可能な電動機(以下「モータ」という)4を備える四輪のハイブリッド車両である。エンジン3は、複数の気筒を有するガソリンエンジンであり、その燃料噴射量や点火時期などは、図2に示すECU2によって制御される。
モータ4は、いわゆるモータジェネレータとして構成された、1ロータタイプのブラシレスDCモータであり、ステータ4aと、回転自在のロータ4bを有している。ステータ4aは、鉄心や三相コイルで構成されており、車両Vに固定されたケーシングCAに取り付けられるとともに、パワードライブユニット(以下「PDU」という)51を介して、充電および放電可能なバッテリ52に電気的に接続されている。このPDU51は、インバータなどの電気回路によって構成されており、ECU2に電気的に接続されている(図2参照)。また、ロータ4bは、磁石などで構成されており、ステータ4aに対向するように配置されている。
以上の構成のモータ4では、ECU2によるPDU51の制御によって、バッテリ52からPDU51を介してステータ4aに電力が供給されると、回転磁界が発生し、それに伴い、供給された電力が動力に変換され、ロータ4bが回転する。また、回転磁界の移動方向に応じて、ロータ4bを正転または逆転させることが可能である。一方、ステータ4aへの電力供給が停止された状態で、動力の入力によりロータ4bが回転しているときに、ECU2によるPDU51の制御によって、回転磁界が発生し、それに伴い、ロータ4bに入力された動力が電力に変換され、発電が行われる。
さらに、車両Vは、エンジン3およびモータ4の動力を駆動輪DWに伝達するための動力伝達装置TMを備えており、この動力伝達装置TMは、第1変速機構11および第2変速機構31などから成るデュアルクラッチトランスミッションを有している。
第1変速機構11は、入力された動力を、奇数段(1速段、3速段、5速段および7速段)のうちの1つの変速段で変速し、駆動輪DWに伝達するものである。これらの1速段〜7速段の変速比は、その段数が大きいほど、より高速側に設定されている。具体的には、第1変速機構11は、エンジン3のクランク軸3aと同軸状に配置された第1クラッチC1、遊星歯車装置12、第1入力軸13、3速ギヤ14、5速ギヤ15および7速ギヤ16を有している。図1に示すように、この第1入力軸13、および後述する各種の軸(回転軸17、出力軸21、第2入力軸32、第2入力中間軸33、アイドル軸37、リバース軸42、ポンプ駆動軸46)はいずれも、クランク軸3aと同軸状または平行に配置されるとともに、それぞれの軸受け(いずれも図示せず)に回転自在に支持されている。
第1クラッチC1は、例えば湿式多板クラッチであり、クランク軸3aに一体に設けられたアウターC1aと、第1入力軸13の一端部に一体に設けられたインナーC1bなどで構成されている。第1クラッチC1は、ECU2によって制御され、締結状態では、第1入力軸13をクランク軸3aに回転不能に接続する一方、解放状態では両者13、3aの間を遮断し、また、半締結状態では、その締結度合に応じた両者13、3a間の滑りを許容する。
遊星歯車装置12は、シングルプラネタリ式のものであり、サンギヤ12aと、サンギヤ12aの外周に回転自在に設けられたリングギヤ12bと、両ギヤ12a、12bに噛み合う複数(例えば3つ)のプラネタリギヤ12c(2つのみ図示)と、プラネタリギヤ12cを回転自在に支持する回転自在のキャリア12dを有している。
サンギヤ12aは、第1入力軸13の他端部に一体に取り付けられている。この第1入力軸13の他端部にはさらに、前述したモータ4のロータ4bが一体に取り付けられている。以上の構成により、第1入力軸13、サンギヤ12aおよびロータ4bは、互いに一体に回転する。
また、リングギヤ12bには、シンクロクラッチで構成されたロック機構BRが設けられている。このロック機構BRは、ECU2によりON/OFFされ、ON状態のときに、リングギヤ12bを回転不能に保持するとともに、OFF状態のときに、リングギヤ12bの回転を許容する。
キャリア12dは、中空の回転軸17に一体に取り付けられている。この回転軸17は、第1入力軸13の外側に同軸状にかつ相対的に回転自在に設けられている。
3速ギヤ14は、回転軸17に一体に設けられており、回転軸17およびキャリア12dと一体に回転する。また、5速ギヤ15および7速ギヤ16は、3速ギヤ14と第1クラッチC1の間に配置され、第1入力軸13に回転自在に支持されている。
また、第1入力軸13には、第1シンクロクラッチS1および第2シンクロクラッチS2が設けられている。第1シンクロクラッチS1は、スリーブS1a、シフトフォークおよびアクチュエータ(いずれも図示せず)を有している。第1シンクロクラッチS1は、ECU2による制御により、スリーブS1aを第1入力軸13に沿って移動させることによって、3速ギヤ14または7速ギヤ16を第1入力軸13に選択的に係合させ、回転不能にロックする。
第2シンクロクラッチS2は、第1シンクロクラッチS1と同様に構成されており、ECU2による制御により、スリーブS2aを5速ギヤ15側に移動させることによって、5速ギヤ15を第1入力軸13に係合させ、回転不能にロックする。
また、3速ギヤ14、5速ギヤ15および7速ギヤ16には、第1従動ギヤ18、第2従動ギヤ19および第3従動ギヤ20がそれぞれ噛み合っている。これらの第1〜第3従動ギヤ18〜20は、出力軸21に一体に設けられており、出力軸21の一端部には、ギヤ21aが一体に設けられている。このギヤ21aは、差動装置を有するファイナルギヤFGのギヤに噛み合っており、出力軸21は、これらのギヤ21aやファイナルギヤFGを介して、駆動輪DWに連結されている。
前述した第2変速機構31は、入力された動力を、偶数段(2速段、4速段および6速段)のうちの1つの変速段で変速し、駆動輪DWに伝達するものである。これらの2速段〜6速段の変速比は、その段数が大きいほど、より高速側に設定されている。具体的には、第2変速機構31は、第2クラッチC2、第2入力軸32および第2入力中間軸33、2速ギヤ34、4速ギヤ35、および6速ギヤ36を有しており、第2クラッチC2および第2入力軸32は、クランク軸3aと同軸状に配置されている。
第2クラッチC2は、第1クラッチC1と同様、湿式多板クラッチであり、クランク軸3aに一体に設けられたアウターC2aと、第2入力軸32の一端部に一体に設けられたインナーC2bで構成されている。第2クラッチC2は、ECU2によって制御され、締結状態では、第2入力軸32をクランク軸3aに係合させ、回転不能に接続する一方、解放状態では両者32、3aの間を遮断し、また、半締結状態では、その締結度合に応じた両者32、3a間の滑りを許容する。
第2入力軸32は、中空状に形成され、第1入力軸13の外側に同軸状にかつ相対的に回転自在に設けられている。また、第2入力軸32の他端部には、ギヤ32aが一体に取り付けられており、このギヤ32aは、アイドル軸37に一体に取り付けられたアイドルギヤ37aに噛み合っている。
第2入力中間軸33には、ギヤ33aが一体に取り付けられており、このギヤ33aに上記アイドルギヤ37aが噛み合っている。なお、図1では、図示の便宜上、アイドルギヤ37aとギヤ32aは、互いに離れた状態で描かれている。以上の構成により、第2入力軸32は、ギヤ32a、アイドルギヤ37aおよびギヤ33aを介して、第2入力中間軸33に連結されている。
2速ギヤ34、4速ギヤ35および6速ギヤ36は、第2入力中間軸33に回転自在に支持され、前述した第1従動ギヤ18、第2従動ギヤ19および第3従動ギヤ20にそれぞれ噛み合っている。さらに、第2入力中間軸33には、第3シンクロクラッチS3および第4シンクロクラッチS4が設けられている。両シンクロクラッチS3およびS4は、第1シンクロクラッチS1と同様に構成されている。
第3シンクロクラッチS3は、ECU2による制御により、そのスリーブS3aを第2入力中間軸33に沿って移動させることによって、2速ギヤ34または6速ギヤ36を、第2入力中間軸33に選択的に係合させ、回転不能にロックする。第4シンクロクラッチS4は、ECU2による制御により、そのスリーブS4aを4速ギヤ35側に移動させることによって、4速ギヤ35を第2入力中間軸33に係合させ、回転不能にロックする。
また、動力伝達装置TMには、リバース走行を行うためのリバース機構41と、第1および第2クラッチC1、C2やモータ4などの構成要素に冷却や潤滑などのためのオイルを供給するオイルポンプ45が設けられている。
リバース機構41は、リバース軸42と、リバース軸42の一端部に一体に設けられたギヤ42aと、リバース軸42に回転自在に支持されたリバース駆動ギヤ43aと、第1入力軸13に一体に設けられ、リバース駆動ギヤ43aに噛み合うリバース従動ギヤ43bと、リバース軸42に設けられた、スリーブS5aを有する第5シンクロクラッチS5を有している。なお、図1では、図示の便宜上、リバース駆動ギヤ43aとリバース従動ギヤ43bは、互いに離れた状態で描かれている。後述するように、車両Vをリバース走行させる場合には、第5シンクロクラッチS5により、リバース駆動ギヤ43aがリバース軸42にロックされる。
リバース軸42の他端部には、ポンプ駆動ギヤ44aが一体に設けられている。このポンプ駆動ギヤ44aは、ポンプ駆動軸46に一体に設けられたポンプ従動ギヤ44bに噛み合っており、オイルポンプ45はポンプ駆動軸46に直結されている。したがって、リバース軸42が回転すると、その回転がポンプ駆動ギヤ44aおよびポンプ従動ギヤ44bを介して、ポンプ駆動軸46に伝達されることで、オイルポンプ45が駆動される。
図2に示すように、ECU2には、クランク角センサ61からCRK信号が入力される。このCRK信号は、エンジン3のクランク軸3aの回転に伴い、所定のクランク角ごとに出力されるパルス信号である。ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン回転数NEを算出する。
さらに、ECU2には、油温センサ62からオイルの温度(以下「油温」という)TOILを表す検出信号が、第1クラッチ温度センサ63から第1クラッチC1の温度(以下「第1クラッチ温度」という)TC1を表す検出信号が、それぞれ入力される。また、ECU2には、アクセル開度センサ64から車両Vのアクセルペダル(図示せず)の踏み込み量であるアクセル開度APを表す検出信号が、車速センサ65から車両Vの速度(車速)VPを表す検出信号が、シフト位置センサ66から車両Vのシフトレバー(図示せず)の位置を表す検出信号が、それぞれ入力される。
ECU2は、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROMなどから成るマイクロコンピュータで構成されており、上述した各種のセンサ61〜66からの検出信号に応じ、ROMに記憶された制御プログラムに従って、車両Vの動作を制御する。なお、実施形態では、ECU2が、制御手段、被牽引判定手段、電動機発熱判定手段およびクラッチ発熱判定手段に相当する。
以上の構成の車両Vの走行モードには、ENG走行モード、EV走行モード、アシスト走行モードおよびリバース走行モードなどが含まれる。各走行モードにおける車両Vの動作は、ECU2によって制御される。以下、これらの走行モードについて順に説明する。
[ENG走行モード]
ENG走行モードは、エンジン3の動力のみによって車両Vが走行するモードである。このENG走行モードでは、エンジン回転数NEやアクセル開度APなどに応じて、エンジン3に要求される駆動力をエンジン目標駆動力FCMD_ENGとして設定するとともに、設定されたエンジン目標駆動力FCMD_ENGが得られるように、エンジン3の燃料噴射量や点火時期などを制御することによって、エンジン3の動力(以下「エンジン動力」という)が制御される。また、エンジン動力は、第1または第2変速機構11、31により変速され、駆動輪DWに伝達される。
まず、第1変速機構11により奇数段(1速段、3速段、5速段および7速段)のうちの1つの変速段でエンジン動力を変速する場合には、第1クラッチC1を締結し、第2クラッチC2を解放するとともに、第5シンクロクラッチS5による、リバース軸42に対するリバース駆動ギヤ43aのロックを解除する。
さらに、1速段の場合には、ロック機構BRをONすることで、リングギヤ12bをロックするとともに、第1および第2シンクロクラッチS1、S2の制御により、第1入力軸13に対する3速ギヤ14、5速ギヤ15および7速ギヤ16のロックを解除する。
以上により、エンジン動力は、第1クラッチC1、第1入力軸13、サンギヤ12a、プラネタリギヤ12c、キャリア12d、回転軸17、3速ギヤ14および第1従動ギヤ18を介して、出力軸21に伝達され、さらにギヤ21aおよびファイナルギヤFGを介して、駆動輪DWに伝達される。その際、上記のようにリングギヤ12bがロックされているため、第1入力軸13に伝達されたエンジン動力は、サンギヤ12aとリングギヤ12bとの歯数比に応じた変速比で減速された後、キャリア12dに伝達され、さらに、3速ギヤ14と第1従動ギヤ18との歯数比に応じた変速比で減速された後、出力軸21に伝達される。その結果、エンジン動力は、上記の2つの変速比によって定まる1速段の変速比で変速される。
3速段の場合には、ロック機構BRをOFFすることで、リングギヤ12bの回転を許容するとともに、第1シンクロクラッチS1により、3速ギヤ14のみを第1入力軸13にロックする。これにより、3速段の変速段が設定され、エンジン動力は、第1入力軸13から3速ギヤ14および第1従動ギヤ18を介し、両ギヤ14、18の歯数比によって定まる変速比で変速された後、出力軸21に伝達される。
以下、同様に、5速段の場合には、第2シンクロクラッチS2により、5速ギヤ15のみを第1入力軸13にロックすることによって、5速段の変速段が設定され、エンジン動力は、5速ギヤ15と第2従動ギヤ19との歯数比によって定まる変速比で変速される。また、7速段の場合には、第2シンクロクラッチS2により、7速ギヤ16のみを第1入力軸13にロックすることによって、7速段の変速段が設定され、エンジン動力は、7速ギヤ16と第3従動ギヤ20との歯数比によって定まる変速比で変速される。
一方、第2変速機構31により偶数段(2速段、4速段および6速段)のうちの1つの変速段でエンジン動力を変速する場合には、第1クラッチC1を解放し、第2クラッチC2を締結するとともに、奇数段の場合と同様、リバース軸42に対するリバース駆動ギヤ43aのロックを解除する。
さらに、2速段の場合には、第3シンクロクラッチS3により、2速ギヤ34のみを第2入力中間軸33にロックする。これにより、2速段の変速段が設定され、エンジン動力は、第2クラッチC2、第2入力軸32、ギヤ32a、アイドルギヤ37a、ギヤ33a、第2入力中間軸33、2速ギヤ34および第1従動ギヤ18を介して、出力軸21に伝達され、さらにギヤ21aおよびファイナルギヤFGを介して、駆動輪DWに伝達される。その際、エンジン動力は、2速ギヤ34と第1従動ギヤ18との歯数比によって定まる変速比で変速される。
以下、同様に、4速段の場合には、第4シンクロクラッチS4により、4速ギヤ35のみを第2入力中間軸33にロックすることによって、4速段の変速段が設定され、エンジン動力は、4速ギヤ35と第2従動ギヤ19との歯数比によって定まる変速比で変速される。また、6速段の場合には、第3シンクロクラッチS3により、6速ギヤ36のみを第2入力中間軸33にロックすることによって、6速段の変速段が設定され、エンジン動力は、6速ギヤ36と第3従動ギヤ20との歯数比によって定まる変速比で変速される。
[EV走行モード]
EV走行モードは、モータ4の動力のみによって車両Vが走行するモードである。このEV走行モードでは、エンジン回転数NEやアクセル開度APなどに応じて、モータ3に要求される駆動力をモータ目標駆動力FCMD_MOTとして設定するとともに、設定されたモータ目標駆動力FCMD_MOTが得られるように、バッテリ51からモータ4に供給される電力を制御することによって、モータ4の動力(以下「モータ動力」という)が制御される。
また、モータ動力は、第1変速機構11により、奇数段(1速段、3速段、5速段および7速段)のうちの1つの変速段で変速され、駆動輪DWに伝達される。この場合、いずれの変速段においても、第1および第2クラッチC1、C2を解放するとともに、リバース軸42に対するリバース駆動ギヤ43aのロックを解除する。また、変速段の設定は、前述したENG走行モードにおける奇数段の場合と同様にして行われる。それにより、モータ動力は、第1入力軸13に直接、入力された後、ENG走行モードにおける奇数段の場合と同様の経路を経て、設定された奇数段の1つの変速段により変速された状態で、出力軸21に伝達され、さらに駆動輪DWに伝達される。
[アシスト走行モード]
アシスト走行モードは、エンジン3をモータ4でアシストしながら車両Vが走行するモードである。このアシスト走行モードでは、エンジン回転数NEやアクセル開度APなどに応じて、エンジン3およびモータ4に要求される駆動力を全体目標駆動力FCMD_TTLとして設定するとともに、この全体目標駆動力FCMD_TTLに対するエンジン目標駆動力FCMD_ENGの不足分が、モータ目標駆動力FCMD_MOTとして設定される。また、アシスト走行モードには、エンジン3をモータ4でアシストしながら車両Vを発進するアシスト発進が含まれる。
[リバース走行モード]
リバース走行モードは、車両Vが後進するモードである。このリバース走行モードでは、第1クラッチC1を解放し、第2クラッチC2を締結するとともに、第5シンクロクラッチS5により、リバース駆動ギヤ43aをリバース軸42にロックする。
これにより、エンジン動力が、第2クラッチC2、第2入力軸32、ギヤ32aおよびアイドルギヤ37aを介して、リバース軸42に伝達されることによって、リバース軸42が第2入力軸32と同じ方向に回転する。このリバース軸42の回転が、それにロックされたリバース駆動ギヤ43aおよびリバース従動ギヤ43bを介して、第1入力軸13に伝達され、それにより、第1入力軸13が第2入力軸32と逆方向に回転する。そして、この第1入力軸13の逆方向の回転が、例えば第1変速段を介して出力軸21に伝達されることによって、リバース走行が行われる。
以上のように、オイルポンプ45は、リバース走行時においても、第2入力軸32と同じ方向に回転するリバース軸42、およびこれに連結されたポンプ駆動軸46によって、ENG走行モード時と同じ方向に駆動される。したがって、前述した特許文献1のオイル供給装置と異なり、リバース走行モードにおいて、オイルポンプ45が逆転することがなく、オイルの供給を支障なく行うことができる。
また、モータ4をEV走行モード時と逆方向に回転させ、第1入力軸13を直接、逆回転させることによって、リバース走行を行うことも可能である。この場合にも、リバース駆動ギヤ43aをロックすることで、リバース軸42は、リバース従動ギヤ43bおよびリバース駆動ギヤ43aを介して、ENG走行モードと同じ方向に駆動されるので、オイルの供給を支障なく行うことができる。
次に、図3を参照しながら、ECU2によって実行されるオイル供給制御処理について説明する。このオイル供給制御は、動力伝達装置MTが、オイルポンプ45を十分に駆動することが不可能または困難な動作状態にあり、かつオイルの供給が必要であると判定されたときに、オイルポンプ45に動力を補給することによって、オイルの供給を確保するものである。本処理は、所定時間ごとに実行される。
本処理ではまず、ステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、検出された車速VPが所定値VREF以上であるか否かを判別する。この答がYESで、車両Vが走行中のときには、その走行モードがEV走行モードであるか否かを判別する(ステップ2)。この答がYESのときには、検出された油温TOILが所定温度TOREF以上であるか否かを判別する(ステップ3)。
このステップ3の答がYESで、TOIL≧TOREFのときには、油温TOILが高く、第1および第2クラッチC1、C2や第1〜第5シンクロクラッチS1〜S5などの動力伝達装置TMの構成要素を潤滑する必要性が高いとして、ステップ5に進み、オイルポンプ45の第1駆動制御を実行する。
一方、前記ステップ3の答がNOのときには、モータ4が発熱状態にあるか否かを判定する(ステップ4)。この判定は、例えば、EV走行モードにおいて設定されたモータ目標駆動力FCMD_MOTと所定のしきい値との比較結果に基づいて行われ、モータ目標駆動力FCMD_MOTの方が大きいときに、モータ4が発熱状態にあると判定される。
このステップ4の答がYESのときには、モータ4を冷却することが必要であるとして、ステップ5に進み、オイルポンプ45の第1駆動制御を実行する。この第1駆動制御は、偶数段(2速段、4速段および6速段)のうちの1つの変速段を設定することにより、走行中の駆動輪DWの動力を、出力軸21から第2入力中間軸33などを介してリバース軸42に補給し、オイルポンプ45を駆動するものである。
図4は、この第1駆動制御処理のサブーチンを示す。本処理ではまず、第1および第2クラッチC1、C2を解放状態に保持し(ステップ21)、駆動輪DWの動力がエンジン3側に伝達されないようにする。次に、設定すべき偶数段の変速段を、2速段、4速段および6速段の中から選択する(ステップ22)。例えば、オイルポンプ45を大きな回転数で駆動したい場合には、2速段が選択される。次に、選択された変速段に対応する第3または第4シンクロクラッチS3またはS4を駆動することによって、偶数段の変速段を設定し(ステップ23)、本処理を終了する。
このように偶数段の変速段が設定されると、駆動輪DWの動力は、出力軸31および設定された変速段を介して第2入力中間軸33に導入され、さらにギヤ33aおよびアイドルギヤ37aを介して、リバース軸42に補給される。そして、このリバース軸42の回転が、ポンプ駆動ギヤ44aおよびポンプ従動ギヤ44bを介してポンプ駆動軸46に伝達されることによって、オイルポンプ45が駆動される。以上のように、エンジン3が停止したEV走行モードにおいても、第1駆動制御を実行することによって、駆動輪DWの動力を補給し、オイルポンプ45を駆動することで、オイルを十分に供給することができる。
また、上記のように、EV走行モードにおいて、油温TOILが所定温度TOREF以上のとき、またはモータ4が発熱状態にあると判定されたときに、第1駆動制御を実行するので、潤滑の必要性やモータ4の実際の発熱状態に応じて、オイルポンプ45を効率的に駆動しながら、潤滑を有効に行うとともに、モータ4のさらなる発熱を有効に防止することができる。
図3に戻り、前記ステップ2の答がNOで、EV走行モードでないときには、車両Vがエンジン3およびモータ4を停止した状態で他の車両によって牽引される被牽引モードであるか否かを判別する(ステップ6)。この被牽引モードの判別は、例えば、被牽引を行うときに運転者に指定される所定の操作(例えばイグニッションスイッチのOFF状態でのシフトレバーの「P」と「N」の間の往復操作)が実行されたか否かに基づいて、行われる。
このステップ6の答がYESで、車両Vが被牽引モードのときには、前記ステップ5に進み、オイルポンプ45の第1駆動制御を同様に実行する。これにより、エンジン3およびモータ4を停止した車両Vの被牽引中においても、駆動輪DWの動力を補給し、オイルポンプ45を駆動することによって、オイルを十分に供給することができる。
また、前記ステップ1、4または6のいずれかの答がNOで、第1駆動制御の実行条件が成立していないときには、ステップ7に進み、車両Vがエンジン3による発進(以下「ENG発進」という)中であるか否かを判別する。このENG発進は、第1クラッチC1を締結し、かつ変速段を1速段に設定した状態で行われる。このステップ7の答がYESのときには、検出された第1クラッチ温度TC1が所定温度TCREF以上であるか否かを判別する(ステップ8)。
このステップ8の答がYESで、ENG発進中に、第1クラッチ温度TC1が所定温度TCREF以上になったときには、発進のための第1クラッチC1の滑り操作などに起因して、第1クラッチC1が発熱状態にあると判定し、ステップ9に進み、オイルポンプ45の第2駆動制御を実行し、本処理を終了する。この第2駆動制御は、第2クラッチC2を締結することにより、エンジン動力を第2入力軸32などを介してリバース軸42およびポンプ駆動軸46に補給し、オイルポンプ45を駆動するものである。
図5は、この第2駆動制御処理のサブーチンを示す。本処理ではまず、偶数段のすべての変速段を解除状態に保持する(ステップ31)。次に、第2クラッチC2を締結し(ステップ32)、本処理を終了する。
このように第2クラッチC2が締結されると、エンジン動力が、第2クラッチC2を介して第2入力軸32に導入され、さらにアイドルギヤ37aを介してリバース軸42に補給される。その後の動力の伝達経路は第1駆動制御の場合と同じであり、リバース軸42の回転が、ポンプ駆動ギヤ44aおよびポンプ従動ギヤ44bを介してポンプ駆動軸46に伝達されることによって、オイルポンプ45が駆動される。
以上のように、ENG発進時には、第2駆動制御を実行することにより、締結した第2クラッチC2を介して、エンジン動力を第2入力軸32に導入する。したがって、ENG発進が第1クラッチC1を滑らせながら行われることで、第1入力軸13の回転数が低下するような場合でも、エンジン3と同等の第2入力軸32の回転数を確保した状態で、その動力をリバース軸42からポンプ駆動軸46に補給することによって、オイルポンプ45を十分に駆動することができる。その結果、オイルポンプ45の回転を確保でき、オイルの供給を十分に行うことができる。
また、第1クラッチ温度TC1が所定温度TCREF以上のときに、第2駆動制御を実行するので、ENG発進時における滑りなどによる第1クラッチC1の実際の発熱状態に応じて、オイルポンプ45を効率的に駆動しながら、第1クラッチC1のさらなる発熱を有効に防止することができる。また、第2駆動制御における第2クラッチC2の締結を、偶数段のすべての変速段の設定を解除した状態で行うので、第2入力軸32への駆動輪DWの動力の伝達を遮断した状態で、第2入力軸32へのエンジン動力の伝達を円滑に行うことができる。
図3に戻り、前記ステップ7の答がNOで、ENG発進中でないときには、車両Vがエンジン3をモータ4でアシストしながら発進するアシスト発進中であるか否かを判別する(ステップ10)。このアシスト発進は、第1クラッチC1を締結し、かつ変速段を1速段に設定した状態で行われる。このステップ10の答がYESのときには、前記ステップ4と同様にして、モータ4が発熱状態にあるか否かを判定する(ステップ11)。
このステップ11の答がYESのときには、前記ステップ9に進み、オイルポンプ45の第2駆動制御を同様に実行する。これにより、アシスト発進中、モータ4が発熱状態にあるときに、エンジン動力を第2入力軸32に補給し、オイルポンプ45を効率的に駆動しながら、オイルを十分に供給でき、モータ4のさらなる発熱を有効に防止することができる。
一方、前記ステップ8、10または11のいずれかの答がNOで、第2駆動制御の実行条件が成立していないときには、そのまま本処理を終了する。
次に、図6を参照しながら、本発明の第2実施形態によるオイル供給装置について説明する。なお、この図6では、第1実施形態と同じ構成要素については、同じ参照符号が付されている。図1との比較から明らかなように、本実施形態は、上述した第1実施形態と比較し、オイルポンプ45のレイアウトのみが異なっており、他の構成は同じである。
より具体的には、本実施形態では、オイルポンプ45は、リバース軸42には連結されておらず、ポンプ駆動ギヤ54aおよびポンプ従動ギヤ54bを介して、第2入力軸32に連結されている。このポンプ駆動ギヤ54aは第2入力軸32と一体に設けられ、ポンプ従動ギヤ54bはポンプ駆動軸46と一体に設けられており、両ギヤ54a、54bにはチェーン54cが巻き掛けられている。なお、このようなチェーン54cを用いずに、両ギヤ54a、54bを中間ギヤなどで連結してもよい。
以上の構成により、第2入力軸32の回転時、その回転が、ポンプ駆動ギヤ54a、チェーン54cおよびポンプ従動ギヤ54bを介して、ポンプ駆動軸46に伝達されることによって、オイル45が駆動される。したがって、EV走行モードや被牽引モードでは、第1駆動制御により、駆動輪DWの動力を、偶数段の変速段および第2入力軸32を介して、ポンプ駆動軸46に補給し、また、ENG発進時やアシスト発進時には、第2駆動制御により、エンジン3の動力を第2クラッチC2および第2入力軸32を介して、ポンプ駆動軸46に補給することができる。
これにより、オイルポンプ45の回転が確保されるので、第1実施形態による前述した効果を同様に得ることができる。また、エンジン動力を用いたリバース走行時においても、第2入力軸32およびポンプ駆動軸46は通常走行時と同じ方向に回転するので、オイルポンプ45によるオイルの供給を同様に行うことができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態の動力伝達装置TMは、原動機としてエンジン3およびモータ4を有するハイブリッド車両に用いられるものであるが、原動機としてエンジン3およびモータ4の一方のみを有するものでもよい。例えば、エンジン3のみを有する場合、被牽引モードにおける第1駆動制御やENG発進時における第2駆動制御を実行することによって、前述した効果を同様に得ることができる。
また、実施形態の動力伝達装置TMは、第1変速機構11と第2変速機構31の間で1本の出力軸を共用するタイプのものであるが、特許文献2に記載されるような、第1および第2変速機構11、31のそれぞれに出力軸を別個に用いるタイプのものでもよい。その場合、実施形態とは逆に、駆動ギヤを入力軸に一体に設け、従動ギヤを出力軸に回転自在に設けてもよい。
さらに、実施形態では、オイルポンプ45の第1駆動制御または第2駆動制御の実行条件として、モータ4や第1クラッチC1の発熱状態などが設定されているが、これらの条件を省略してもよい。
また、実施形態で説明した発熱状態の判定手法は、あくまで例示であり、他の適当な手法を採用することが可能である。例えば、モータ4の発熱状態を判定するためのパラメータとして、実施形態で説明したモータ目標駆動力FCMD_MOTに代えて、またはこれに加えて、モータ4の温度、モータ4付近のオイルの温度や、モータ4の回転数などを用いてもよい。また、第1クラッチC1の発熱状態を判定するためのパラメータとして、実施形態の第1クラッチ温度TC1に代えて、またはこれに加えて、第1クラッチC1の付近のオイルの温度、第1クラッチC1を収容するケース内の雰囲気温度や、エンジン3と第1入力軸13との差回転数などを用いてもよい。
さらに、実施形態では、オイルポンプ45から供給されるオイルを、主として第1および第2クラッチC1、C2やモータ4を対象として、それらの冷却・潤滑のために用いるものとして説明したが、これに限らず、動力伝達装置の他の構成要素に供給し、あるいは他の目的のために用いるものでもよい。また、第1および第2クラッチC1、C2は、実施形態では湿式多板クラッチであるが、乾式多板クラッチや電磁クラッチでもよい。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
V 車両
TM 動力伝達装置
DW 駆動輪
C1 第1クラッチ
C2 第2クラッチ
S1 第1シンクロクラッチ(第1ギヤロック機構)
S2 第2シンクロクラッチ(第1ギヤロック機構)
S3 第3シンクロクラッチ(第2ギヤロック機構)
S4 第4シンクロクラッチ(第2ギヤロック機構)
S5 第5シンクロクラッチ(リバースロック機構)
2 ECU(制御手段、被牽引判定手段、電動機発熱判定手段、クラッチ発熱判定 手段)
3 エンジン(内燃機関)
4 モータ(電動機)
13 第1入力軸
14 3速ギヤ(奇数段用の駆動ギヤ)
15 5速ギヤ(奇数段用の駆動ギヤ)
16 7速ギヤ(奇数段用の駆動ギヤ)
18 第1従動ギヤ(従動ギヤ)
19 第2従動ギヤ(従動ギヤ)
20 第3従動ギヤ(従動ギヤ)
21 出力軸
32 第2入力軸
33 第2入力中間軸(第2入力軸)
34 2速ギヤ(偶数段用の駆動ギヤ)
35 4速ギヤ(偶数段用の駆動ギヤ)
36 6速ギヤ(偶数段用の駆動ギヤ)
37a アイドルギヤ
42 リバース軸
43a リバース駆動ギヤ
43b リバース従動ギヤ
45 オイルポンプ
46 ポンプ駆動軸

Claims (10)

  1. 車両に搭載され、発生した動力を変速し、駆動輪に伝達する動力伝達装置においてオイルを供給するための動力伝達装置のオイル供給装置であって、
    動力を発生させる原動機と、
    当該原動機に第1クラッチを介して連結された第1入力軸と、
    前記原動機に第2クラッチを介して連結された第2入力軸と、
    前記駆動輪に連結された出力軸と、
    前記第1入力軸上に配置された奇数段用の複数の駆動ギヤと、
    前記第2入力軸上に配置された偶数段用の複数の駆動ギヤと、
    前記出力軸上に配置され、前記奇数段用および偶数段用の複数の駆動ギヤに噛み合う複数の従動ギヤと、を備え、
    当該互いに噛み合う各一対の前記駆動ギヤおよび前記従動ギヤの一方は、当該一方が配置された前記第1入力軸、前記第2入力軸または前記出力軸に回転自在に支持されており、
    前記奇数段用の一対の前記駆動ギヤおよび前記従動ギヤの前記一方を前記第1入力軸または前記出力軸に回転不能にロックすることによって、前記奇数段の変速段を選択的に設定する第1ギヤロック機構と、
    前記偶数段用の一対の前記駆動ギヤおよび前記従動ギヤの前記一方を前記第2入力軸または前記出力軸に回転不能にロックすることによって、前記偶数段の変速段を選択的に設定する第2ギヤロック機構と、
    前記第2入力軸に連結されたポンプ駆動軸と、
    当該ポンプ駆動軸によって駆動され、前記動力伝達装置にオイルを供給するオイルポンプと、
    前記第1クラッチ、前記第2クラッチ、前記第1ギヤロック機構および前記第2ギヤロック機構の動作を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする動力伝達装置のオイル供給装置。
  2. 前記第2入力軸にアイドルギヤを介して連結されたリバース軸と、
    当該リバース軸に回転自在に支持されるとともに、前記第1入力軸と一体のリバース従動ギヤに噛み合うリバース駆動ギヤと、
    リバース走行を行うために、前記リバース駆動ギヤを前記リバース軸に回転不能にロックするリバースロック機構と、をさらに備え、
    前記ポンプ駆動軸は、前記リバース軸に連結され、当該リバース軸によって駆動されることを特徴とする、請求項1に記載の動力伝達装置のオイル供給装置。
  3. 前記原動機は内燃機関であり、
    前記第1入力軸に連結され、当該第1入力軸に動力を出力する電動機をさらに備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の動力伝達装置のオイル供給装置。
  4. 前記制御手段は、前記原動機が停止中で、かつ前記車両が走行中のときに、前記第2クラッチを解放した状態で、前記第2ギヤロック機構により前記偶数段の1つの変速段を設定することによって前記オイルポンプを駆動する第1駆動制御を実行することを特徴とする、請求項1または2に記載の動力伝達装置のオイル供給装置。
  5. 前記車両が他の車両の牽引によって走行する被牽引走行中であるか否かを判定する被牽引判定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記車両が被牽引走行中であると判定されたときに、前記第1駆動制御を実行することを特徴とする、請求項4に記載の動力伝達装置のオイル供給装置。
  6. 前記原動機は内燃機関であり、
    前記第1入力軸に連結され、当該第1入力軸に動力を出力する電動機と、
    当該電動機が発熱状態にあるか否かを判定する電動機発熱判定手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記電動機の動力のみによって前記車両が走行する電動機走行モードにおいて、前記電動機が発熱状態にあると判定されたときに、前記第1駆動制御を実行することを特徴とする、請求項4に記載の動力伝達装置のオイル供給装置。
  7. 前記制御手段は、前記第1クラッチが締結され、かつ前記変速段が前記奇数段に設定された状態での前記車両の発進時において、前記第2クラッチを締結することによって前記オイルポンプを駆動する第2駆動制御を実行することを特徴とする、請求項1または2に記載の動力伝達装置のオイル供給装置。
  8. 前記第1クラッチが発熱状態にあるか否かを判定するクラッチ発熱判定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記第1クラッチが発熱状態にあると判定されたときに、前記第2駆動制御を実行することを特徴とする、請求項7に記載の動力伝達装置のオイル供給装置。
  9. 前記原動機は内燃機関であり、
    前記第1入力軸に連結され、当該第1入力軸に動力を出力する電動機と、
    当該電動機が発熱状態にあるか否かを判定する電動機発熱判定手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記第1クラッチが締結され、前記変速段が前記奇数段に設定され、かつ前記内燃機関の動力に加えて前記電動機の動力を用いた前記車両の発進時において、前記電動機が発熱状態にあると判定されたときに、前記第2駆動制御を実行することを特徴とする、請求項7に記載の動力伝達装置のオイル供給装置。
  10. 前記制御手段は、前記第2駆動制御において、前記第2ギヤロック機構による前記偶数段の変速段の設定を解除した状態で、前記第2クラッチを締結することを特徴とする、請求項7ないし9のいずれかに記載の動力伝達装置のオイル供給装置。
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