JP2013185407A - ドアクローザ - Google Patents

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JP2013185407A JP2012053285A JP2012053285A JP2013185407A JP 2013185407 A JP2013185407 A JP 2013185407A JP 2012053285 A JP2012053285 A JP 2012053285A JP 2012053285 A JP2012053285 A JP 2012053285A JP 2013185407 A JP2013185407 A JP 2013185407A
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Abstract

【課題】作動油が外部に漏れることを防止し、ドアのスムーズな開動作を維持することができるドアクローザの提供。
【解決手段】ドアクローザ1は、作動油が充填された密閉空間3aを有するハウジング3と、該密閉空間3aにコイルスプリング5により付勢された状態で往復移動可能に配置されたピストン4と、該ピストン4を移動させるラック・ピニオン機構12と、該ラック・ピニオン機構12に連結された回転軸15とを備えている。独立気泡構造を有するスポンジゴム16がドアクローザ1の構成部品6の凹部6bに作動油に接触するように収容されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、開いたドアをゆっくりと自動的に閉めるドアクローザ(ドア自閉装置)の改良に関し、特に作動油漏れ対策に関するものである。
一般に、ドアクローザは、作動油が充填された密閉空間を有するハウジングを備え、該ハウジングの密閉空間には、コイルスプリングにより付勢されたピストンが往復移動可能に配置されている。また、上記ピストンにはラック・ピニオン機構が組み付けられ、該ラック・ピニオン機構のピニオンには、回転軸が上下ハウジングを貫挿するように連結されている。さらに、この回転軸の上端には、リンク機構の一端が連結され、該リンク機構の他端は建物のドア開口部の上枠側に連結されている。
そして、ドアを開操作すると、その回転動作が上記リンク機構を介して回転軸に伝達され、さらに上記ラック・ピニオン機構を介してピストンの直線運動に変換される。これにより、上記ピストンがハウジングの密閉空間を移動することでコイルスプリングを圧縮し、ドアから手を離すと、この圧縮されたコイルスプリングの反発力によりドアがゆっくりと自動的に閉まるようになっている。このドアの閉速度は、ピストンの移動に連動して流動する作動油の流量を速度調整弁で制御することで調整される。
ところで、この種のドアクローザとして、下記特許文献1には、コイルスプリングの内部に耐油性および耐熱性の樹脂材料からなる袋を挿入しておくことにより、温度上昇による作動油の膨張を袋の変形で吸収し、作動油が外部に漏れることを防止するようにしたドアクローザが開示されている。
しかしながら、特許文献1のドアクローザは、ピストンが移動する際にコイルスプリングの内部に挿入された袋の端部がピストンに形成された通油孔を塞いでしまい、ドアをスムーズに開操作することができなくなるという問題を有している。
特開平7−269220号公報
それゆえに本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ、作動油が外部に漏れることを防止し、ドアのスムーズな開操作を維持することができるドアクローザを提供することを課題とする。
本発明は上記課題を解決すべくなされたものであって、作動油が充填された密閉空間3aを有するハウジング3と、該密閉空間3aにコイルスプリング5により付勢された状態で往復移動可能に配置されたピストン4と、該ピストン4を移動させるラック・ピニオン機構12と、該ラック・ピニオン機構12に連結された回転軸15とを備え、ドア104の開操作によりその回転動作を該ピストン4の直線動作に変換して該ピストン4を該コイルスプリング5の付勢力に抗して該密閉空間3aで移動させ、ドア104から手を離すことにより該ピストン4を該コイルスプリング5の付勢力により該密閉空間3aで移動させてドア104を自動的に閉めるように構成されたドアクローザ1において、独立気泡構造を有するスポンジゴム16、17が該ドアクローザ1の構成部品4、6の凹部4b、6bに作動油に接触するように収容されていることを特徴とする。
本発明のドアクローザによれば、温度上昇による作動油の膨張を独立気泡構造を有するスポンジゴムで吸収し、作動油が外部に漏れることを防止することができる。また、通油孔が塞がれ、ドアが開きにくい状態になることを防止することができる。
本発明に係るドアクローザをドアに取り付けた状態の正面図である。 第一実施形態に係るドアクローザを示す図1のA−A線断面図である。 第二実施形態に係るドアクローザを示す図1のA−A線断面図である。
以下、本発明の第一実施形態にかかるドアクローザについて図1及び図2を参酌しつつ説明する。図1において、101は建物のドア開口部を示し、該ドア開口部101は、上枠102、左右の一対の竪枠103及び下枠(図示せず)で矩形に囲まれた空間で構成され、ドア104が上記ドア開口部101を開閉可能にヒンジ(図示せず)を介して一方の竪枠103に取り付けられている。このドア104は、ドアクローザ1により開状態からゆっくり自動的に閉じるようになっている。
ドアクローザ1は、右開き(右勝手)のパラレル形タイプであり、ドアクローザ本体2を備えている。ドアクローザ本体2は、図示せぬ作動油が充填された密閉空間3a(図2参照)を有するハウジング3を備え、ハウジング3は図示せぬ金具によりドア104上端に取り付けられている。
ハウジング3内部(密閉空間3a)には、図2に示すように、ピストン4がコイルスプリング5のバネ力により図2の右方向に付勢された状態で往復移動可能に配置され、密閉空間3aがピストン4により高圧室A(図2右側の小領域)と低圧室B(図2左側の大領域)とに区画されている。図2中、6は左右一対のエンドプラグであり、これらエンドプラグ6は、外周の雄ねじ部6aをハウジング3の嵌合孔3bの雌ネジ部3cに螺合させることで嵌合孔3bに嵌着されている。
エンドプラグ6は上述の密閉空間3aと連通する凹部6bを備えており、この凹部6b内にスポンジゴム16が圧入、接着又はワッシャ等で抜け止めされることで移動不能に収容されている。スポンジゴム16は略円柱形状であり、凹部6bから露出して密閉空間3a内に充填された作動油に接触する端面16Aの径はコイルスプリング5の内径と略同一となっている。スポンジゴム16は、独立気泡構造を有するものであり、温度上昇によって密閉空間3a内の作動油が膨張した場合には、各気泡内の空気が圧縮されてスポンジゴム16は体積を収縮する。温度上昇による作動油の膨張がスポンジゴム16の体積変動により吸収されるようになっているので、密閉空間3aの内圧が高まりハウジング3からの油漏れを起こすことが防止される。スポンジゴム16は作動油が常温に戻ると元の体積に戻るようになっている。なお、スポンジゴム16は温度上昇によって密閉空間3a内の作動油が膨張した場合だけでなく、風圧等の影響で密閉空間3a内の内圧が急激に高まった場合にも体積を収縮することにより衝撃力を吸収することができる。なお、エンドプラグ6は、本発明のドアクローザの構成部品に相当する。
ピストン4の内部には空洞部4aが形成され、空洞部4aは第1通路7を介して高圧室Aに連通しているとともに、第2通路8を介して低圧室Bに連通している。第1通路7は、空洞部側通路7aと、該空洞部側通路7aよりも大きい高圧室側通路7bとからなり、この高圧室側通路7bにチェック弁9が介設され、チェック弁9により高圧室Aと低圧室Bとを連通・遮断するようにしている。つまり、空洞部4aは低圧室Bの一部を構成している。チェック弁9は、高圧室側通路7bに嵌着された弁本体10を備え、弁本体10内には、ボール収容部10aが空洞部側通路7aと高圧室Aとに連通するように形成され、ボール11がボール収容部10aに移動可能に収容されている。そして、チェック弁9は、ドア閉鎖中は高圧室Aの内圧でボール11を空洞部側通路7aに通じるボール収容部10a内壁に押し付けて空洞部側通路7aを閉じ、高圧室A側の作動油が低圧室B側に流出しないようにしている。
ピストン4の空洞部4aには、ラック・ピニオン機構12が組み込まれている。ラック・ピニオン機構12は、空洞部4aに形成されたラック13と、該ラック13に噛合するピニオン14とで構成され、該ピニオン14には、回転軸15がハウジング3を上下に貫挿するように連結されている。図1中、18は回転軸15の下端を覆い隠す円筒形のカップである。
回転軸15の上端には、リンク機構30の一端が連結されている。そして、リンク機構30の他端は建物のドア開口部101の上枠102側に連結されている。具体的には、リンク機構30は、メインアーム31と連結アーム32とからなり、メインアーム31の一端が回転軸15の上端に連結され、メインアーム31の他端には、連結アーム32の一端が軸33周りに回転自在に連結されている。一方、ドア開口部101の上枠102には、ステー(三角板)34の基端が取り付けられており、該ステー34の先端には連結アーム32の他端が軸35周りに回転自在に連結されている。
ハウジング3には、図示せぬ3個の速度調整弁が挿着されており、密閉空間3aの高圧室Aと低圧室Bとの間を繋ぐ図示しない流路に臨んでいて、ピストン4の移動に連動して密閉空間3aを流動する作動油の流量を制御することでドア104の閉速度を調整するようにしている。
次に、第一実施形態のドアクローザ1の動作について説明する。ドア104を開操作すると、その回転動作がリンク機構30を介して回転軸15に伝達されて回転軸15が回転する。これにより、ピニオン14が図2において時計回りに回転し、ピストン4がラック・ピニオン機構12を介してコイルスプリング5を圧縮しながらハウジング34の密閉空間3aを図2の左方向に直線移動する。これにより、低圧室Bの作動油が第2通路8、空洞部4a及び第1通路7を経てボール11を高圧室A側に動かして第1通路7を開き、高圧室Aに流出する。そして、ドア104が閉方向に移動する力を蓄積しながら開かれる。ここで、スポンジゴム16は第2通路8に接触することがないので、ドア104が開きにくい状態になることはない。
ドア104から手を離すと、圧縮されたコイルスプリング5がその反発力により伸長し、ピストン4がハウジング3の密閉空間3aで図2の右方向に直線移動する。この際、第1通路7は、チェック弁9のボール11が高圧室の内圧によりボール収容部10a内壁に押し付けられることで閉じられているので、高圧室Aの作動油は第1通路7を経て低圧室Bに流出せず、図示せぬ速度調整弁及び流路を経て低圧室Bに流出する。これにより、ピニオン14が図2において反時計回りに回転し、回転軸15の回転力がリンク機構30に伝達されてドア104がゆっくりと自動的に閉じる。
次に、第二実施形態のドアクローザ1について、図3を用いて説明する。第二実施形態のドアクローザ1は、スポンジゴム17がピストン4に固定されている点のみが第一実施例と相違する。従って、第一実施例と同じ部材には同一符号を付し、その説明を省略する。
図3に示すように、チェック弁9が設けられている側のピストン4の端面には凹部4bが形成されている。この凹部4bには円柱形状のスポンジゴム17が挿入され、凹部4bの開口部には筒状プラグ18が圧入されている。スポンジゴム17は筒状プラグ18により移動不能に凹部4bに収容され、スポンジゴム17の端面17Aは密閉空間3a内に充填された作動油に接触する。スポンジゴム17は、独立気泡構造を有するものであり、温度上昇によって密閉空間3a内の作動油が膨張した場合には、各気泡内の空気が圧縮されてスポンジゴム17は体積を収縮する。温度上昇による作動油の膨張がピストン4の凹部4aに収容されたスポンジゴム17の体積変動により吸収されるようになっているので、密閉空間3aの内圧が高まりハウジング3からの油漏れを起こすことが防止される。スポンジゴム17は作動油が常温に戻ると元の体積に戻るようになっている。なお、ピストン4は、本発明のドアクローザの構成部品に相当する。第二実施形態のドアクローザ1の動作は第一形態と変わりがないので説明を省略する。
本発明によるドアクローザは、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、上述した実施形態において、スポンジゴム16が収容されたのはエンドプラグ6の凹部6bであり、スポンジゴム17が収容されたのはピストン4の凹部4bであったが、凹部を備えるドアクローザ1の構成部品はこれらに限定されない。回転軸15に形成した凹部にスポンジゴムを収容し、空洞部4a内の作動油がスポンジゴムに接触するようにしてもよく、作動油の流路に連通するようにハウジング3に形成した凹部にスポンジゴムを収容し、流路の作動油がスポンジゴムに接触するようにしてもよい。
A 高圧室
B 低圧室
1 ドアクローザ
3 ハウジング
3a 密閉空間
4 ピストン
5 コイルスプリング
7 第1通路
8 第2通路
12 ラック・ピニオン機構
13 ラック
14 ピニオン
15 回転軸
16 スポンジゴム
17 スポンジゴム
18 筒状プラグ

Claims (1)

  1. 作動油が充填された密閉空間を有するハウジングと、該密閉空間にコイルスプリングにより付勢された状態で往復移動可能に配置されたピストンと、該ピストンを移動させるラック・ピニオン機構と、該ラック・ピニオン機構に連結された回転軸とを備え、
    ドアの開操作によりその回転動作を該ピストンの直線動作に変換して該ピストンを該コイルスプリングの付勢力に抗して該密閉空間で移動させ、ドアから手を離すことにより該ピストンを該コイルスプリングの付勢力により該密閉空間で移動させてドアを自動的に閉めるように構成されたドアクローザにおいて、
    独立気泡構造を有するスポンジゴムがドアクローザの構成部品の凹部に作動油に接触するように収容されていることを特徴とするドアクローザ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016008383A (ja) * 2014-06-23 2016-01-18 リョービ株式会社 ドアクローザ

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