JP2013185257A - ランアウト形状のコーティングを有する摩耗パーツ、及びこれらの作製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】マスキングジグは摩耗パーツ12に対して位置決めされて、マスキングジグ42と、コーティング18でコーティングすべき摩耗パーツ12の表面22との間の体積44を画定する。マスキングジグ42は、摩耗パーツの本体20のエッジ領域32の上に延びるように構成された突出部46を含むものとして記載され、突出部46の位置により突出部46とエッジ領域32の間の体積44が画定される。電場線50で概略的に示すように、体積44内で引き起こされた電場が減少する領域38内の摩擦パーツ面に堆積する材料が減り、特に材料が体積内により深く堆積するほど、材料が薄くなり、この結果ランアウトとなる。
【選択図】図3
Description
摩耗パーツに対してマスキングジグを位置決めすることであって、前記摩耗パーツはコーティングされる摩擦パーツ面を含み、前記位置決めによりおおむね前記マスキングジグと前記摩擦パーツ面との間の体積が画定される位置決めすることと、
前記位置決めの後で、化学気相反応法(及び任意にプラズマ化学気相反応法)を用いて前記摩擦パーツ面に堆積材料を堆積させることであって、前記摩擦パーツ面に対する前記マスキングジグの位置により前記マスキングジグ及び前記摩擦パーツ面との間の体積内の電場が低下した領域が画定され、堆積材料によりコーティングプロファイルが画定され、そして任意に、前記マスキングジグと前記摩擦パーツ面との間の体積の境に接する前記摩擦パーツ面の一部に、前記マスキングジグと前記摩擦パーツ面との間の体積の境に接しない前記摩擦パーツ面の一部よりも厚みが薄くなるように堆積材料を堆積させることを含む、堆積させることが含まれる。
A1.1 前記既定のコーティングプロファイルは前記摩耗パーツによって交換されるパーツに対応する、段落A1に記載の方法。
A1.1.1 前記摩耗パーツは、ブッシング、ベアリングキャリア、ピン、ファスナー、スリーブ、着陸装置のハードウェア、フラップのハードウェア、及びアクチュエータのハードウェアを含む、段落A1.1に記載の方法。
A1.2 前記既定のコーティングプロファイルは、前記摩擦パーツ面のエッジに隣接するテーパー状領域を含む、段落A1〜A1.1.2のいずれかに記載の方法。
前記位置決めは、
前記突出部を前記コーティングされる摩擦パーツ面に対して間隔を置いた位置に位置決めし、これにより前記マスキングジグと前記摩擦パーツ面との間の体積が画定されることを含む、
段落A〜A1.1.2のいずれかに記載の方法。
A2.1 前記突出部により、前記摩擦パーツ面のエッジ領域に対応する輪郭を有する突出部の表面が画定される、段落A2に記載の方法。
A2.1.1 前記突出部の表面は、前記突出部が前記間隔を置いた位置に位置決めされた時に、前記摩擦パーツ面におおむね平行する、段落A2.1.1に記載の方法。
をさらに含む、段落A〜A8のいずれかに記載の方法。
A9.1 前記取り除くことは、研磨プロセス、サンドブラスティング、化学的プロセス、エッチングプロセス、レーザーアブレーションプロセス、及び溶解プロセスを含む、段落A9に記載の方法。
ことをさらに含む、段落A〜A9.1のいずれかに記載の方法。
ことをさらに含む、段落A〜A11のいずれかに記載の方法。
第2摩耗パーツと前記第2マスキングジグに位置決め及び堆積させることを繰り返し実施することであって、前記第2摩耗パーツは前記第1摩耗パーツと同じ構成を有し、前記第2マスキングジグと前記第2摩擦パーツ面との間の体積は前記第1マスキングジグと前記第1摩擦パーツ面との間の体積とは異なる、繰り返し実施することをさらに含む、段落A〜A12のいずれかに記載の方法。
A13.2 (段落A13.1に依存する場合に)前記方法は、所望のマスキングジグを設計して、交換されるパーツ及び/又は所望のコーティングプロファイルに対応するコーティングプロファイルを有する交換用パーツを製造するために実施される、段落A13〜A13.1のいずれかに記載の方法。
A13.3 段落A13〜A13.2のいずれかに記載の方法の結果、作製されるマスキングジグ。
A17.1 前記堆積材料は、交換するパーツのコーティング材料とは異なる、段落A17に記載の方法。
A17.2 交換するパーツのコーティング材料は、クロム及び/又は環境に悪影響を与える材料を含む、段落A17〜A17.1のいずれかに記載の方法。
A21.1 実行された時に、コンピュータに段落A21の方法を実施させるコンピュータが実行可能な命令を含む、コンピュータによって読み込み可能な記憶媒体。
プラズマ化学気相反応法を用いて前記摩擦パーツ面に堆積材料を堆積させることと、
堆積を制御して前記摩擦パーツ面に所望のコーティングプロファイルを画定することであって、前記所望のコーティングプロファイルは、前記堆積材料の厚みが実質的に均一である領域と、前記摩擦パーツ面の一又は複数のエッジに隣接する前記堆積材料の厚みがテーパー状である一又は複数の領域を含む、制御することとを含む方法。
B1 段落A〜A22のいずれかに記載の主題をさらに含む、段落Bに記載の方法。
前記摩擦パーツ面に隣接して電場が引き起こされている間に、プラズマ化学気相反応法を用いて前記摩擦パーツ面に堆積材料を堆積させることと、
前記電場を制御して、前記摩耗パーツに関連する所望のコーティングプロファイルを形成すること
を含む方法。
C1 段落A〜B1のいずれかの主題をさらに含む、段落Cに記載の方法。
D2 前記摩耗パーツは、ブッシング、ベアリングキャリア、ピン、ファスナー、スリーブ、着陸装置のハードウェア、フラップのハードウェア、又はアクチュエータのハードウェアを含む、段落D〜D1のいずれかに記載の制御構造。
D4 堆積装置、及び任意に化学気相反応装置、及びさらに任意にプラズマ化学気相反応装置と結合している、段落D〜D3のいずれかに記載の制御構造。
前記表面上のコーティングであって、コーティングプロファイルを画定し、堆積プロセス、及び任意に化学気相反応プロセス、及びさらに任意にプラズマ化学気相反応プロセスを使用して塗布されるコーティング
を含む摩耗パーツ。
E1.1 前記厚みが減少した領域は、前記表面のエッジに隣接している、段落E1に記載の摩耗パーツ。
E1.2 前記厚みが減少した領域は最大の厚み領域に対して傾斜している、段落E1〜E1.1のいずれかに記載の摩耗パーツ。
E1.4 最大の厚みが0.3、0.5、0.75、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、又は5ミルよりも大きい、段落E1〜E1.3のいずれかに記載の摩耗パーツ。
E1.5 最大の厚みが約0.3〜1の間、約0.3〜5の間、又は約1〜5ミルである、段落E1〜E1.3のいずれかに記載の摩耗パーツ。
さらに別の場合には、この方法において、マスキングジグ42、62は突出部46を含み、位置決めすることは、突出部46をコーティングされる摩擦パーツ面22に対して間隔を置いた位置に位置決めして、これによりマスキング42、62と摩擦パーツ面22との間の体積44を画定することを含む。さらにまた別の場合には、この方法において、突出部46により、摩擦パーツ面22のエッジ領域32に対応する輪郭を有する突出部の表面48が画定される。
プラズマ化学気相反応法を用いて前記摩擦パーツ面22に堆積材料を堆積させ、前記堆積を制御して前記摩擦パーツ面22に既定のコーティングプロファイル28を画定することを含み、前記既定のコーティングプロファイル28、例えば所望のコーティングプロファイル28は、堆積材料の厚さが実質的に均一な領域と、前記摩擦パーツ面22の一又は複数のエッジに隣接する一又は複数の、堆積材料の厚みがテーパー状となっている領域を含む。ある変形例では、摩擦パーツ面22をコーティングする方法が開示されており、この方法はプラズマ化学気相反応法を用いて前記摩擦パーツ面22に堆積材料を堆積させることであって、この間に前記摩擦パーツ面22に隣接して電場50が引き起こされる堆積させることと、前記電場50を制御して前記摩耗パーツ12に関連する既定のコーティングプロファイル28を形成することとを含む。別の変形例では、この方法において、制御することには、前記摩擦パーツ面22に対して制御構造を位置決めすることが含まれる。
前記マスキングジグ42、62とコーティングされる前記摩耗パーツ12の摩擦パーツ面22との間の体積44をおおむね画定する摩耗パーツ12に対して位置決めされ、また化学気相反応法を用いて前記摩擦パーツ面22に材料を堆積させるために位置決めされるマスキングジグ42、62を含み、前記摩擦パーツ面22に対する前記マスキングジグ42、62の位置により、前記マスキングジグ42、62と前記摩擦パーツ面22との間の体積44内の電場が低下した領域38が画定され、前記堆積材料によりコーティングプロファイル28が画定される。
12 摩耗パーツ
14 制御構成
16 堆積装置
18 コーティング又はめっき
20 摩耗パーツ本体
22 摩耗パーツ面
24 遷移領域
26 全体的に均一な厚みの領域
28 コーティングプロファイル
30 摩耗パーツ本体のエッジ
32 エッジ領域
34 コーティングの任意の層
38 電場が低下した領域
40 制御構成及び摩耗パーツの間の空間体積
42 マスキングジグ
44 マスキングジグと摩耗パーツ面との間に画定される体積
46 突出部
48 突出部の表面
50 電場線
52 突出部と摩耗パーツ面との間の隙間
60 基板
62 マスキングジグ
100 摩耗パーツ面をコーティングする方法
102 位置決め
104 堆積
106 選択
108 洗浄
Claims (22)
- 摩擦パーツ面(22)をコーティングする方法であって、
摩耗パーツ(12)に対してマスキングジグ(42、62)を位置決めすることであって、前記摩耗パーツ(12)はコーティングされる摩擦パーツ面(22)を含み、前記位置決めにより、前記マスキングジグ(42、62)と前記摩擦パーツ面(22)との間の体積(44)がおおむね画定される、位置決めすることと、
前記位置決めの後に、化学気相反応法を用いて前記摩擦パーツ面(22)に堆積材料を堆積させることであって、前記摩擦パーツ面(22)に対する前記マスキングジグ(42、62)の位置により、前記マスキングジグ(42、62)と前記摩擦パーツ面(22)との間の体積(44)内の電場が低下した領域(38)が画定され、前記堆積材料によりコーティングプロファイル(28)が画定される、堆積させることとを含む方法。 - 前記コーティングプロファイル(28)は既定のコーティングプロファイル(28)である、請求項1に記載の方法。
- 前記既定のコーティングプロファイル(28)は、前記摩耗パーツ(12)によって交換されるパーツに対応する、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記摩耗パーツ(12)は、ブッシング、ベアリングキャリア、ピン、ファスナー、スリーブ、着陸装置のハードウェア、フラップのハードウェア、及びアクチュエータのハードウェアを含む、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
- 交換される前記摩耗パーツ(12)はクロムめっきを含む、請求項3に記載の方法。
- 前記既定のコーティングプロファイル(28)は前記摩擦パーツ面(22)のエッジに隣接するテーパー状の領域を含む、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記マスキングジグ(42、62)は、突出部(46)を含み、
前記位置決めすることは、前記コーティングされる摩擦パーツ面(22)に対して前記突出部(46)を間隔を置いた位置に位置決めして、前記マスキングジグ(42、62)と前記摩擦パーツ面(22)との間の体積(44)を画定することを含む、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。 - 前記突出部(46)により、前記摩擦パーツ面(22)のエッジ領域(32)に対応する輪郭を有する突出部の表面(48)が画定される、請求項7に記載の方法。
- 前記突出部(46)が前記間隔を置いた位置に位置決めされた時、前記突出部の表面(48)が前記摩擦パーツ面(22)におおむね平行する、請求項8に記載の方法。
- 前記マスキングジグ(42、62)と前記摩擦パーツ面(22)との間の体積(44)の形状は、前記摩擦パーツ面(22)の既定のコーティングプロファイル(28)を画定するように予め選択される、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
- 前記マスキングジグ(42、62)は、前記摩耗パーツ(12)とともに使用するために特別に構成されたカスタムマスキングジグ(42、62)である、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
- 前記堆積により、約0.3〜5ミルである、前記マスキングジグ(42、62)と前記摩擦パーツ面(22)との間の体積(44)の境に接しない前記摩擦パーツ面(22)の一部にある厚さの堆積材料が得られる、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
- 前記摩耗パーツ(12)は交換されるパーツ(12)の交換用パーツ(12)であり、前記堆積後に、前記摩耗パーツ(12)に対応する構成を有し、前記堆積材料は交換される前記パーツ(12)のコーティング材料とは異なっている、請求項1乃び、3乃至12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記堆積させることが、多層コーティングを堆積させることを含む、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法。
- 前記堆積材料が、窒素ベースの摩耗コーティング材料及びダイヤモンド状炭素のうちの少なくとも一つを含む、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の方法。
- プラズマ化学気相反応プロセスを用いて摩耗パーツ(12)に所望のコーティングプロファイル(28)を形成するためのカスタムマスキングジグ(42、62)を設計する方法であって、
コンピュータで請求項1の方法をモデル化することを含む方法。 - 請求項1に記載の方法を用いて作製されるコーティングされた摩耗パーツ(12)。
- 請求項1に記載の摩擦パーツ面(22)をコーティングする方法であって、
前記摩擦パーツ面(22)に既定のコーティングプロファイル(28)を画定するために堆積を制御することを含み、前記既定のコーティングプロファイル(28)は、前記堆積材料の厚みが実質的に均一である領域と、前記摩擦パーツ面(22)の一又は複数のエッジに隣接する前記堆積材料の厚みがテーパー状である一又は複数の領域を含み、化学気相反応法を用いて前記摩擦パーツ面(22)に前記堆積材料を堆積させることは、プラズマ化学気相反応法を用いることを含む方法。 - 前記化学気相反応法を用いて前記摩擦パーツ面(22)に前記堆積材料を堆積させることが、実施中に前記摩擦パーツ面(22)に隣接して電場(50)が引き起こされるプラズマ化学気相反応法と、前記摩耗パーツ(12)に関連する既定のコーティングプロファイル(28)を形成するために前記電場(50)を制御することを含む、請求項1に記載の摩擦パーツ面(22)をコーティングする方法。
- 前記制御することが、制御構造を前記摩擦パーツ面(22)に対して位置決めすることを含む、請求項19に記載の方法。
- プラズマ化学気相反応プロセスを用いて、摩耗パーツ(12)に所望のコーティングプロファイル(28)を形成するためのカスタムマスキングジグ(42、62)の形態の制御構造(14)であって、
前記マスキングジグ(42、62)とコーティングされる前記摩耗パーツ(12)の摩擦パーツ面(22)との間の体積(44)をおおむね画定する前記摩耗パーツ(12)に対して位置決めされ、化学気相反応法を用いて前記摩擦パーツ面(22)に材料を堆積させるために位置決めされたマスキングジグ(42、62)を含み、前記摩擦パーツ面(22)に対する前記マスキングジグ(42、62)の位置により、前記マスキングジグ(42、62)と前記摩擦パーツ面(22)との間の体積(44)内の電場が低下した領域(38)が画定され、前記堆積材料によりコーティングプロファイル(28)が画定される制御構造(14)。 - 前記マスキングジグ(42、62)が、コーティングされる前記摩擦パーツ面(22)に対して間隔を置いた位置に位置決めされ、前記マスキングジグ(42、62)と前記摩擦パーツ面(22)との間の体積(44)を画定する突出部(46)を含む、請求項21に記載の制御構造(14)。
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