JP2013185077A - 高分子化合物、それを用いた有機半導体材料、有機トランジスタ及び有機太陽電池 - Google Patents

高分子化合物、それを用いた有機半導体材料、有機トランジスタ及び有機太陽電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2013185077A
JP2013185077A JP2012051578A JP2012051578A JP2013185077A JP 2013185077 A JP2013185077 A JP 2013185077A JP 2012051578 A JP2012051578 A JP 2012051578A JP 2012051578 A JP2012051578 A JP 2012051578A JP 2013185077 A JP2013185077 A JP 2013185077A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
organic
ring
represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012051578A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5987237B2 (ja
Inventor
Hirotaka Ie
裕隆 家
Tateaki Ko
建明 黄
Makoto Karakawa
誠 辛川
Yoshio Aso
芳雄 安蘇
Hiroki Terai
宏樹 寺井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka University NUC
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Osaka University NUC
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka University NUC, Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Osaka University NUC
Priority to JP2012051578A priority Critical patent/JP5987237B2/ja
Publication of JP2013185077A publication Critical patent/JP2013185077A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5987237B2 publication Critical patent/JP5987237B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Landscapes

  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】優れたホール輸送性を有する高分子化合物を提供すること。
【解決手段】次の(1)及び(2)を繰り返し単位として有する高分子化合物。(1)ベンゼン核の対称位置で2個のチオフェン系化合物が点対称の向きで縮合している化合物からなる繰り返し単位、(2)1,4位にカルボニル基を有する6員環化合物誘導体又は1,3位にカルボニル基を有する5員環化合物誘導体等が特定の位置でチオフェン系化合物又はフラン系化合物又はピロール系化合物又はフェニレン系化合物等に縮合している化合物からなる繰り返し単位。
【選択図】なし

Description

本発明は、高分子化合物、それを用いた有機半導体材料、有機トランジスタ及び有機太陽電池に関する。
電荷(電子又はホール)輸送性を有する有機材料を含む薄膜は、有機トランジスタ、有機太陽電池、光センサといった有機半導体素子への応用が期待されており、このような薄膜を形成できる重合体からなる有機p型半導体材料(ホール輸送性を示す。)や有機n型半導体材料(電子輸送性を示す。)が種々検討されている。
重合体からなる有機p型半導体材料としては、ポリ(3−アルキルチオフェン)が知られている(特許文献1参照。)。
一方、有機半導体素子の一態様である有機太陽電池としては、ドナー性の重合体からなる有機p型半導体材料とアクセプター性のフラーレン誘導体とを含む組成物を有機太陽電池に用いることが知られている(特許文献2参照。)。
米国特許第6107117号明細書 米国特許第5331183号明細書
しかし、上記従来の重合体からなる有機p型半導体材料は、ホール輸送性(ホール移動度)が十分であるとは言い難かった。
そこで、本発明は、優れたホール輸送性を有する高分子化合物、それを用いた有機半導体材料、有機トランジスタ及び有機太陽電池を提供することである。
本発明は、式(1)で表される構造単位と、式(2)で表される構造単位と、を有する高分子化合物を提供する。
Figure 2013185077

[式中、
Arは、芳香環又は芳香族複素環を示す。
及びEは、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、=C(Aで表される基又は=N(A)で表される基を示し、A及びAは、それぞれ独立に、シアノ基、ニトロ基、−COR又は−COを示し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基又は1価の芳香族複素環基を示し、A、A、R又はRが複数ある場合、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
Zは、式(Z−1)で表される基、式(Z−2)で表される基又は式(Z−3)で表される基を示す。]
Figure 2013185077

[式中、
Arは、芳香環又は芳香族複素環を示す。
、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子を示す。]
Figure 2013185077

[式中、
及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子を示す。
及びYは、それぞれ独立に、窒素原子又は=C(R)−で表される基を示し、Rは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子を示す。]
また、本発明は、上記本発明の高分子化合物を含む有機半導体材料を提供する。本発明において、「有機半導体材料」とは、半導体挙動を表す有機化合物を含有する材料を意味する。
本発明はさらに、ソース電極と、ドレイン電極と、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流経路となる、本発明の有機半導体材料を含む活性層と、前記電流経路を通る電流を制御するゲート電極と、を備える有機トランジスタを提供する。
本発明はまた、一対の電極と、該電極の間に設けられた上記有機半導体材料を含む層とを備える有機太陽電池を提供する。
本発明によれば、優れたホール輸送性を有する高分子化合物を提供することができる。また、本発明によれば、このような本発明の高分子化合物を含み、優れたホール輸送性を表す有機半導体材料、並びに、かかる有機半導体材料を備えることで、優れた性能を発揮し得る有機半導体素子、特に有機トランジスタ及び有機太陽電池を提供することができる。
第1実施形態に係る有機トランジスタの模式断面図である。 第2実施形態に係る有機トランジスタの模式断面図である。 第3実施形態に係る有機トランジスタの模式断面図である。 第4実施形態に係る有機トランジスタの模式断面図である。 第5実施形態に係る有機トランジスタの模式断面図である。 第6実施形態に係る有機トランジスタの模式断面図である。 第7実施形態に係る有機トランジスタの模式断面図である。 第8実施形態に係る有機トランジスタの模式断面図である。 第9実施形態に係る有機トランジスタの模式断面図である。 本実施形態に係る有機太陽電池の模式断面図である。
以下、必要に応じて図面を参照することにより、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。さらに、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
[高分子化合物]
本発明の高分子化合物は、上記式(1)で表される構造単位と、上記式(2)で表される構造単位とを有する。
本明細書において、「構造単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位構造を意味する。「高分子化合物」とは、構造単位を複数有する化合物を意味しており、オリゴマー及びポリマーの両方を含む。「構造単位」は、「繰返し単位」(即ち、高分子化合物中に2個以上存在する単位構造)として高分子化合物中に含まれることが好ましい。
本明細書において、「置換基を有していてもよい」という用語は、この用語の直後に記載された官能基が置換基を有していてもよいことを意味する。例えば、「置換基を有していてもよいアルキル基」は、「非置換のアルキル基もしくは置換基を有するアルキル基」を意味する。また、本明細書において、「置換基」であるアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基及びハロゲン原子の定義及び具体例は、後述のR等で表されるアルキル基、アルコキシ基、アリール基、1価の芳香族複素環基及びハロゲン原子の定義及び具体例と同様である。
<式(1)で表される構造単位>
式(1)で表される構造単位は、高分子化合物中に一種のみ含まれていても二種以上含まれていてもよい。
式(1)中、Arは、芳香環又は芳香族複素環を示す。
上記芳香環は、置換基を有していてもよく、置換基を除いた芳香環の炭素数は、通常6〜60であり、6〜20であることが好ましい。芳香環は、単環であっても縮合環であってもよい。これらの中でも、より優れた溶解性が得られ、かつ、高分子化合物の製造が容易であることから、芳香環としては、単環又は5つ以下の環が縮合した縮合環が好ましく、単環又は2つの環が縮合した縮合環がより好ましく、単環が更に好ましい。
芳香環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、ピレン環及びペリレン環が挙げられる。中でも、ベンゼン環又はナフタレン環が好ましく、ベンゼン環がより好ましい。芳香環が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、1価の芳香族複素環基及びハロゲン原子が挙げられる。
上記芳香族複素環は、置換基を有していてもよく、置換基を除いた芳香族複素環の炭素数は、通常2〜60であり、3〜20であることが好ましい。芳香族複素環は、単環であっても縮合環であってもよい。これらの中でも、より優れた溶解性が得られ、かつ、高分子化合物の製造が容易であることから、芳香族複素環としては、単環又は5つ以下の環が縮合した縮合環が好ましく、単環又は2つの環が縮合した縮合環がより好ましく、単環が更に好ましい。
芳香族複素環としては、例えば、チオフェン環、セレノフェン環、フラン環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ベンゾチアジアゾール環及びジベンゾチオフェン環が挙げられる。中でも、チオフェン環、セレノフェン環、フラン環又はピロール環が好ましく、チオフェン環がより好ましい。芳香族複素環が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、1価の芳香族複素環基及びハロゲン原子が挙げられる。
Arは、高分子化合物のホール輸送性をより高める観点から、芳香族複素環が好ましく、チオフェン環、セレノフェン環、フラン環又はピロール環がより好ましく、チオフェン環が更に好ましい。
式(1)中、E及びEは、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、=C(Aで表される基又は=N(A)で表される基を示す。A及びAは、それぞれ独立に、シアノ基、ニトロ基、−COR又は−COを示す。R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基又は1価の芳香族複素環基を示す。なお、A、A、R又はRが複数ある場合、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記アルキル基は、置換基を有していてもよく、置換基を除いたアルキル基の炭素数は、通常1〜60(シクロアルキル基の場合は、通常3〜60)であり、1〜20(シクロアルキル基の場合は、3〜20)であることが好ましい。アルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれの構造を有するアルキル基であってもよく、シクロアルキル基であってもよい。分子間の配列をよくするためには、直鎖状のアルキル基が好ましく、有機溶媒への溶解性を高くするためには、分岐状のアルキル基が好ましく、これらは所望とする特性に応じて選択することができる。
アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−オクタデシル基等の直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基、3,7,11−トリメチルドデシル基、2−ヘキシルデシル基、2−オクチルドデシル基等の分岐アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基が挙げられる。
アルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子等が挙げられる。置換基を有しているアルキル基の具体例としては、メトキシエチル基、ベンジル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロヘキシル基等が挙げられる。
上記アリール基は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団であり、縮合環を有する基を含む。置換基を除いたアリール基の炭素数は、通常6〜60であり、6〜20であることが好ましい。
アリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−フルオレニル基、3−フルオレニル基、4−フルオレニル基等が挙げられる。
アリール基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基、ハロゲン原子等が挙げられる。これらの基を含むアリール基としては、例えば、4−ヘキシルフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、ペンタフルオロフェニル基等が挙げられる。アリール基が置換基を有する場合、置換基としてはアルキル基が好ましい。
上記1価の芳香族複素環基は、置換基を有していてもよい芳香族複素環式化合物から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団であり、縮合環を有する基を含む。置換基を除いた1価の芳香族複素環基が有する炭素数は、通常2〜60であり、3〜20であることが好ましい。
1価の芳香族複素環基としては、例えば、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、2−オキサゾリル基、2−チアゾリル基、2−イミダゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、2−チエノチエニル基等が挙げられる。
1価の芳香族複素環基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基、ハロゲン原子等が挙げられる。これらの基を含む1価の芳香族複素環基としては、5−オクチル−2−チエニル基、5−(2−チエニル)−2−チエニル基等が挙げられる。1価の芳香族複素環基が置換基を有する場合、置換基としてはアルキル基が好ましい。
及びEとしては、高分子化合物の合成の容易さの観点から、酸素原子又は=C(Aで表される基が好ましく、酸素原子又は=C(CN)で表される基がより好ましく、酸素原子が更に好ましい。
式(1)中、Zは、式(Z−1)で表される基、式(Z−2)で表される基又は式(Z−3)で表される基を示す。
Figure 2013185077
式(Z−1)中、Arは、芳香環又は芳香族複素環を示す。
Arで示される芳香環は、置換基を有していてもよく、置換基を除いた芳香環の炭素数は、通常6〜60であり、6〜20であることが好ましい。芳香環は、単環であっても縮合環であってもよい。これらの中でも、より優れた溶解性が得られ、かつ、高分子化合物の製造が容易であることから、芳香環としては、単環又は5つ以下の環が縮合した縮合環が好ましく、単環又は2つの環が縮合した縮合環がより好ましく、単環が更に好ましい。
芳香環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フルオレン環、ピレン環及びペリレン環が挙げられる。中でも、ベンゼン環又はナフタレン環が好ましく、ベンゼン環がより好ましい。芳香環が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、1価の芳香族複素環基及びハロゲン原子が挙げられる。
Arで示される芳香族複素環は、置換基を有していてもよく、置換基を除いた芳香族複素環の炭素数は、通常2〜60であり、3〜20であることが好ましい。芳香族複素環は、単環であっても縮合環であってもよい。これらの中でも、より優れた溶解性が得られ、かつ、製造が容易であることから、芳香族複素環としては、単環又は5つ以下の環が縮合した縮合環が好ましく、単環又は2つの環が縮合した縮合環がより好ましく、単環が更に好ましい。
芳香族複素環としては、例えば、チオフェン環、セレノフェン環、フラン環、ピロール環、ピリジン環、ピリダジン環、ベンゾチアジアゾール環及びジベンゾチオフェン環が挙げられる。中でも、チオフェン環、セレノフェン環、フラン環又はピロール環が好ましく、チオフェン環がより好ましい。芳香族複素環が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、1価の芳香族複素環基及びハロゲン原子が挙げられる。
Arは、高分子化合物の合成の容易さの観点から、ベンゼン環又は単環の芳香族複素環が好ましく、ベンゼン環、チオフェン環、セレノフェン環、フラン環又はピロール環がより好ましく、ベンゼン環又はチオフェン環が更に好ましい。
式(Z−2)及び(Z−3)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子を示す。アルキル基、アリール基及び1価の芳香族複素環基の定義及び具体例は、上述のR及びRで表されるアルキル基、アリール基及び1価の芳香族複素環基の定義及び具体例と同様である。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
Zは、高分子化合物のホール輸送性をより高める観点から、上記式(Z−1)で表される基であることが好ましく、下記式(Z−A)で表される基又は下記式(Z−B)で表される基であることがより好ましい。
Figure 2013185077
式(Z−A)及び(Z−B)中、R、R、R10、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子を示す。アルキル基、アリール基及び1価の芳香族複素環基の定義及び具体例は、上述のR及びRで表されるアルキル基、アリール基及び1価の芳香族複素環基の定義及び具体例と同様である。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
アルコキシ基は、置換基を有していてもよく、置換基を除いたアルコキシ基の炭素数は、通常1〜60(シクロアルコキシ基の場合は、通常3〜60)であり、1〜20(シクロアルコキシ基の場合は、3〜20)であることが好ましい。アルコキシ基は、直鎖状、分岐状のいずれの構造を有するアルコキシ基であってもよく、シクロアルコキシ基であってもよい。分子間の配列をよくするためには、直鎖状のアルコキシ基が好ましく、有機溶媒への溶解性を高くするためには、分岐状のアルコキシ基が好ましく、これらは所望とする特性に応じて選択することができる。
アルコキシ基の具体例としては、n−ブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基、n−ドデシルオキシ基等が挙げられる。アルコキシ基が有していてもよい置換基の具体例としては、アリール基、ハロゲン原子等が挙げられる。
アルキルチオ基は、置換基を有していてもよく、置換基を除いたアルキルチオ基の炭素数は、通常1〜60(シクロアルキルチオ基の場合は、通常3〜60)であり、1〜20(シクロアルキルチオ基の場合は、3〜20)であることが好ましい。アルキルチオ基は、直鎖状、分岐状のいずれの構造を有するアルキルチオ基であってもよく、シクロアルキルチオ基であってもよい。分子間の配列をよくするためには、直鎖状のアルキルチオ基が好ましく、有機溶媒への溶解性を高くするためには、分岐状のアルキルチオ基が好ましく、これらは所望とする特性に応じて選択することができる。
アルキルチオ基の具体例としては、n−ブチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基、n−ドデシルチオ基等が挙げられる。アルキルチオ基が有していてもよい置換基としては、アリール基、ハロゲン原子等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
上記式(1)で表される構造単位は、下記式(3)で表される構造単位であることが特に好ましい。
Figure 2013185077
式(3)中、E、E及びZは、前記と同義である。
式(1)で表される構造単位及び式(3)で表される構造単位としては、以下の化学式で表される構造単位が例示できる。
Figure 2013185077
Figure 2013185077
Figure 2013185077
Figure 2013185077
Figure 2013185077
<式(2)で表される構造単位>
式(2)で表される構造単位は、高分子化合物中に一種のみ含まれていても二種以上含まれていてもよい。
式(2)中、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子を示す。アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子の定義及び具体例は、R等で表されるアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子の定義及び具体例と同様である。
式(2)中、Y及びYは、それぞれ独立に、窒素原子又は=C(R)−で表される基を示し、Rは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子を示し、2つのRは同一でも異なっていてもよい。アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子の定義及び具体例は、R等で表されるアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子の定義及び具体例と同様である。
及びYは、高分子化合物の合成の容易さの観点から、=C(H)−で表される基又は窒素原子であることが好ましい。
式(2)で表される構造単位としては、以下の化学式で表される構造単位が例示できる。
Figure 2013185077
Figure 2013185077
本実施形態に係る高分子化合物の中では、ホール輸送性をより一層向上することから、式(1)で表される構造単位と式(2)で表される構造単位とが交互に並んだ高分子化合物が好ましい。そのような高分子化合物としては、式(4)で表される高分子化合物が挙げられる。
Figure 2013185077
式(4)中、Ar、E、E、Z、R、R、Y及びYは、前記と同義である。
Ar及びArは、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の芳香族複素環基を示す。ただし、Ar及びArは、上記式(1)で表される構造単位及び上記式(2)で表される構造単位とは異なる。Ar又はArが複数ある場合、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
アリーレン基は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素から環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団であり、縮合環を有する基を含む。置換基を除いたアリーレン基の炭素数は、通常6〜60であり、6〜20であることが好ましい。
アリーレン基としては、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナントレンジイル基、テトラセンジイル基、ピレンジイル基、ペンタセンジイル基、ペリレンジイル基、フルオレンジイル基等が挙げられる。
アリーレン基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基、ハロゲン原子等が挙げられる。アリーレン基が置換基を有する場合、置換基としてはアルキル基が好ましい。
2価の芳香族複素環基は、置換基を有していてもよい芳香族複素環式化合物から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子2個を除いた残りの原子団であり、縮合環を有する基を含む。置換基を除いた2価の芳香族複素環基が有する炭素数は、通常2〜60であり、3〜20であることが好ましい。
2価の芳香族複素環基としては、例えば、オキサジアゾールジイル基、チアジアゾールジイル基、チオフェンジイル基、ピロールジイル基、フランジイル基、セレノフェンジイル基、ピリジンジイル基、トリアジンジイル基、チエノチオフェンジイル基、シクロペンタジチオフェンジイル基、ベンゾチアジアゾールジイル基、ベンゾトリアゾールジイル基、キノキサリンジイル基、ジケトピロロピロールジイル基等が挙げられる。
2価の芳香族複素環基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基、ハロゲン原子等が挙げられる。2価の芳香族複素環基が置換基を有する場合、置換基としてはアルキル基が好ましい。
前記Ar及びArは、高分子化合物のホール輸送性をより高める観点から、2価の芳香族複素環基であることが好ましく、チオフェンジイル基、チエノチオフェンジイル基、シクロペンタジチオフェンジイル基、ベンゾチアジアゾールジイル基又はジケトピロロピロールジイル基であることがより好ましく、チオフェンジイル基であることが更に好ましい。
式4(中)、s及びtは、それぞれ独立に、0〜6の整数を示し、0〜2の整数が好ましい。nは、重合度を表し、1以上の整数を示し、2〜10000の整数が好ましく、10〜10000の整数がより好ましい。
式(4)で表される高分子化合物は、式(5)で表される高分子化合物であることが好ましい。
Figure 2013185077
式(5)中、Ar、Ar、Ar、E、E、R、R、Y、Y、s、t及びnは前記と同義である。
式(5)で表される高分子化合物は、式(6)で表される高分子化合物であることが好ましい。
Figure 2013185077
式(6)中、Ar、R、R、Y、Y、s、t及びnは前記と同義である。
14、R15、R16及びR17は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子を示す。アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子の定義及び具体例は、R等で表されるアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子の定義及び具体例と同様である。
14、R15、R16及びR17は、高分子化合物の合成の容易さの観点から、水素原子又はアルキル基であることが好ましい。
本実施形態に係る高分子化合物としては、式(7)〜(14)で表される構造を有する高分子化合物が例示される。なお、式(7)〜(14)中の符号は、いずれも上記で説明した同一の符号とそれぞれと同義である。R18、R19、R20及びR21は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子を示す。アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子の定義及び具体例は、R等で表されるアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子の定義及び具体例と同様である。
Figure 2013185077
Figure 2013185077
Figure 2013185077
<高分子化合物の製造方法>
次に、本発明の高分子化合物の製造方法の好適な実施形態について説明する。
高分子化合物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、式:X11−A11−X12で表される化合物と、式:X13−A12−X14で表される化合物とを、必要に応じて有機溶媒に溶解し、必要に応じて塩基を加え、適切な触媒を用いた公知のアリールカップリング等の重合方法により合成することができる。
式中、A11は、上記式(1)又は(3)で表される構造単位を示し、A12は、上記式(2)で表される構造単位を示す。X11、X12、X13及びX14は、それぞれ独立に、重合反応性基を表す。
重合反応性基としては、ハロゲン原子、ホウ酸エステル残基、ホウ酸残基(−B(OH))、3つのアルキル基で置換されたスタンニル基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。ホウ酸エステル残基としては、下記式で示される基が挙げられる。
Figure 2013185077
重合反応性基である3つのアルキル基で置換されたスタンニル基としては、3つのメチル基で置換されたスタンニル基及び3つのブチル基で置換されたスタンニル基が挙げられる。
アリールカップリング等の重合方法としては、Suzukiカップリング反応により重合する方法(Chemical Review、1995年、第95巻、2457−2483頁)、Stilleカップリング反応により重合する方法(European Polymer Journal、2005年、第41巻、2923−2933頁)等が挙げられる。
Suzukiカップリング反応等のニッケル触媒又はパラジウム触媒を用いる場合には、重合反応性基としては、ハロゲン原子、ホウ酸エステル残基又はホウ酸残基が好ましく、重合反応の簡便さの観点からは、臭素原子、ヨウ素原子又はホウ酸エステル残基が好ましい。
高分子化合物をSuzukiカップリング反応により重合する場合は、重合反応性基である臭素原子又はヨウ素原子の合計モル数とホウ酸エステル残基の合計モル数との比率を0.7〜1.3とすることが好ましく、0.8〜1.2とすることがより好ましい。
Stilleカップリング反応等のパラジウム触媒を用いる場合には、重合反応性基としては、ハロゲン原子又は3つのアルキル基で置換されたスタンニル基が好ましく、重合反応の簡便さの観点からは、臭素原子、ヨウ素原子又は3つのアルキル基で置換されたスタンニル基が好ましい。
高分子化合物をStilleカップリング反応により重合する場合は、重合反応性基である臭素原子又はヨウ素原子の合計モル数と3つのアルキル基で置換されたスタンニル基の合計モル数との比率が0.7〜1.3とすることが好ましく、0.8〜1.2とすることがより好ましい。
重合に用いられる有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。これらの有機溶媒は、一種を単独で用いても二種以上を併用してもよい。
重合に用いられる塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム、リン酸三カリウム等の無機塩基、フッ化テトラブチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等の有機塩基が挙げられる。
重合に用いられる触媒としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、パラジウムアセテート、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウム等のパラジウム錯体等の遷移金属錯体と、必要に応じて、トリフェニルホスフィン、トリ−tert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン等の配位子とからなる触媒を用いることができる。これらの触媒は、予め合成したものを用いてもよいし、反応系中で調製したものをそのまま用いてもよい。また、これらの触媒は、一種を単独で用いても二種以上を併用してもよい。
重合の反応温度は、好ましくは0〜200℃であり、より好ましくは0〜150℃であり、更に好ましくは0〜120℃である。
重合の反応時間は、通常、1時間以上であり、好ましくは2〜500時間である。
重合の後処理は、公知の方法で行うことができ、例えば、メタノール等の低級アルコールに重合で得られた反応液を加えて析出させた沈殿を濾過、乾燥させる方法で行うことができる。
高分子化合物の純度が低い場合には、再結晶、ソックスレー抽出器による連続抽出、カラムクロマトグラフィ等の方法にて精製することができる。
高分子化合物は、分子鎖末端に重合反応に活性である基が残っていると、該高分子化合物の電界効果移動度が低下する可能性がある。そのため、分子鎖末端は、アリール基、1価の芳香族複素環基等の安定な基であることが好ましい。
高分子化合物は、いかなる種類の共重合体であってもよく、例えば、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体等のいずれであってもよい。
高分子化合物のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という。)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、通常、1×10〜1×10である。薄膜作製時に良好な薄膜を形成する観点から、数平均分子量は2×10以上が好ましい。溶媒への溶解性を高め、薄膜作製を容易にする観点から、数平均分子量は1×10以下であることが好ましい。
[有機半導体素子]
本発明の高分子化合物は、有機半導体材料として用いた場合、例えば、有機半導体素子の有機層の形成材料として用いた場合に、高い電荷輸送性(特に、ホール輸送性)を発揮することができる。有機半導体素子としては、有機トランジスタ、有機太陽電池、有機エレクトロルミネッセンス素子等が挙げられる。本発明の高分子化合物は、中でも、有機トランジスタの電荷輸送材料として特に有用である。
<有機半導体材料>
有機半導体素子に適用される有機半導体材料は、本発明の高分子化合物の一種を単独で含むものであってもよく、二種以上を組み合わせて含むものであってもよい。また、有機半導体材料は、本発明の高分子化合物に加え、電荷輸送性を有する低分子化合物又は高分子化合物等の他の成分を更に含んでいてもよい。有機半導体材料が、他の成分を含む場合は、本発明の高分子化合物を30質量%以上含むことが好ましく、50質量%以上含むことがより好ましい。
電荷輸送性を有する化合物としては、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、オリゴチオフェン及びその誘導体、オキサジアゾール誘導体、フラーレン類及びその誘導体等の低分子化合物、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリチエニレンビニレン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体等の高分子化合物が例示できる。
有機半導体材料は、本発明の高分子化合物以外の高分子化合物を高分子バインダーとして含有していてもよい。高分子バインダーの例としては、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリ(p−フェニレンビニレン)及びその誘導体、ポリ(2,5−チエニレンビニレン)及びその誘導体、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリシロキサン等が挙げられる。
<有機トランジスタ>
上述した有機半導体材料を用いた有機トランジスタとしては、ソース電極及びドレイン電極と、これらの電極間の電流経路となり、本発明の高分子化合物を含む活性層(「有機半導体層」ということもある。)と、電流経路を通る電流量を制御するゲート電極とを備えた構成を有するものが挙げられる。このような構成を有する有機トランジスタとしては、電界効果型有機トランジスタ、静電誘導型有機トランジスタ等が挙げられる。
電界効果型有機トランジスタは、通常、ソース電極及びドレイン電極と、これらの電極間の電流経路となり、本発明の高分子化合物を含む活性層と、該電流経路を通る電流量を制御するゲート電極と、活性層とゲート電極との間に配置される絶縁層と、を有する有機トランジスタである。特に、ソース電極及びドレイン電極が、活性層に接して設けられており、更に活性層に接した絶縁層を挟んでゲート電極が設けられている有機トランジスタが好ましい。
静電誘導型有機トランジスタは、通常、ソース電極及びドレイン電極と、これらの電極間の電流経路となり本発明の高分子化合物を含む活性層と、該電流経路を通る電流量を制御するゲート電極とを有し、該ゲート電極が活性層中に設けられている有機トランジスタである。特に、ソース電極、ドレイン電極及びゲート電極が、活性層に接して設けられている有機トランジスタが好ましい。
図1は、第1の実施形態に係る有機トランジスタ(電界効果型有機トランジスタ)を示す模式断面図である。図1に示す有機トランジスタ100は、基板1と、基板1上に所定の間隔を持って形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、ソース電極5及びドレイン電極6を覆うようにして基板1上に形成された活性層2と、活性層2上に形成された絶縁層3と、ソース電極5とドレイン電極6との間の領域上の絶縁層3を覆うように絶縁層3上に形成されたゲート電極4とを備えるものである。
図2は、第2の実施形態に係る有機トランジスタ(電界効果型有機トランジスタ)を示す模式断面図である。図2に示す有機トランジスタ110は、基板1と基板1上に形成されたソース電極5と、ソース電極5を覆うようにして基板1上に形成された活性層2と、ソース電極5と所定の間隔を持って活性層2上に形成されたドレイン電極6と、活性層2及びドレイン電極6上に形成された絶縁層3と、ソース電極5とドレイン電極6との間の領域上の絶縁層3を覆うように絶縁層3上に形成されたゲート電極4とを備えるものである。
図3は、第3の実施形態に係る有機トランジスタ(電界効果型有機トランジスタ)を示す模式断面図である。図3に示す有機トランジスタ120は、基板1と基板1上に形成されたゲート電極4と、ゲート電極4を覆うようにして基板1上に形成された絶縁層3と、ゲート電極4が下部に形成されている絶縁層3の領域の一部を覆うように、絶縁層3上に所定の間隔を持って形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、ソース電極5及びドレイン電極6の一部を覆うように絶縁層3上に形成された活性層2とを備えるものである。
図4は、第4の実施形態に係る有機トランジスタ(電界効果型有機トランジスタ)を示す模式断面図である。図4に示す有機トランジスタ130は、基板1と、基板1上に形成されたゲート電極4と、ゲート電極4を覆うようにして基板1上に形成された絶縁層3と、ゲート電極4が下部に形成されている絶縁層3の領域の一部を覆うように絶縁層3上に形成されたソース電極5と、ソース電極5の一部を覆うようにして絶縁層3上に形成された活性層2と、活性層2の一部を覆うように、ソース電極5と所定の間隔を持って絶縁層3上に形成されたドレイン電極6とを備えるものである。
図5は、第5の実施形態に係る有機トランジスタ(静電誘導型有機トランジスタ)を示す模式断面図である。図5に示す有機トランジスタ140は、基板1と、基板1上に形成されたソース電極5と、ソース電極5上に形成された活性層2と、活性層2上に所定の間隔を持って複数形成されたゲート電極4と、ゲート電極4の全てを覆うようにして活性層2上に形成された活性層2a(活性層2aを構成する材料は、活性層2と同一であっても異なっていてもよい)と、活性層2a上に形成されたドレイン電極6とを備えるものである。
図6は、第6の実施形態に係る有機トランジスタ(電界効果型有機トランジスタ)を示す模式断面図である。図6に示す有機トランジスタ150は、基板1と、基板1上に形成された活性層2と、活性層2上に所定の間隔を持って形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、ソース電極5及びドレイン電極6の一部を覆うようにして活性層2上に形成された絶縁層3と、ソース電極5が下部に形成されている絶縁層3の領域とドレイン電極6が下部に形成されている絶縁層3の領域とをそれぞれ一部覆うように、絶縁層3上に形成されたゲート電極4とを備えるものである。
図7は、第7の実施形態に係る有機トランジスタ(電界効果型有機トランジスタ)を示す模式断面図である。図7に示す有機トランジスタ160は、基板1と、基板1上に形成されたゲート電極4と、ゲート電極4を覆うようにして基板1上に形成された絶縁層3と、ゲート電極4が下部に形成されている絶縁層3の領域を覆うように形成された活性層2と、活性層2の一部を覆うように活性層2上に形成されたソース電極5と、活性層2の一部を覆うように、ソース電極5と所定の間隔を持って活性層2上に形成されたドレイン電極6とを備えるものである。
図8は、第8の実施形態に係る有機トランジスタ(電界効果型有機トランジスタ)を示す模式断面図である。図8に示す有機トランジスタ170は、ゲート電極4と、ゲート電極4上に形成された絶縁層3と、絶縁層3上に形成された活性層2と、活性層2上に所定の間隔を持って形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、を備えるものである。この場合、ゲート電極4は基板1を兼ねる構成となっている。
図9は、第9の実施形態に係る有機トランジスタ(電界効果型有機トランジスタ)を示す模式断面図である。図9に示す有機トランジスタ180は、ゲート電極4と、ゲート電極4上に形成された絶縁層3と、絶縁層3上に所定の間隔を持って形成されたソース電極5及びドレイン電極6と、ソース電極5及びドレイン電極6の一部を覆うように絶縁層3上に形成された活性層2とを備えるものである。
第1〜9の実施形態に係る有機トランジスタにおいては、活性層2及び/又は活性層2aは、本発明の高分子化合物を含む膜によって構成され、ソース電極5とドレイン電極6との間の電流通路(チャネル)となる。また、ゲート電極4は、電圧を印加することにより電流通路(チャネル)を通る電流量を制御する。
このような電界効果型有機トランジスタは、公知の方法、例えば特開平5−110069号公報記載の方法により製造することができる。また、静電誘導型有機トランジスタは、特開2004−006476号公報に記載の方法等の公知の方法により製造することができる。
基板1の材料は、有機トランジスタの特性を阻害しない材料であればよい。基板としては、ガラス基板、フレキシブルなフィルム基板、プラスチック基板を用いることができる。
絶縁層3の材料は、電気の絶縁性が高い材料であればよく、SiO、SiN、Ta、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、有機ガラス、フォトレジスト等を用いることができるが、低電圧化の観点からは、誘電率の高い材料を用いることが好ましい。
絶縁層3の上に前記活性層2を形成する場合は、絶縁層3と活性層2の界面特性を改善するため、シランカップリング剤等の表面処理剤で絶縁層3の表面を処理して表面改質した後に活性層2を形成することも可能である。
有機電界効果トランジスタの場合、電子やホール等の電荷は、一般に絶縁層と活性層の界面付近を通過する。従って、この界面の状態がトランジスタの移動度に大きな影響を与える。そこで、界面状態を改良して特性を向上させる方法として、シランカップリング剤による界面の制御が提案されている(例えば、表面化学、2007年、第28巻、第5号、242−248頁)。
シランカップリング剤の例としては、アルキルクロロシラン類(オクチルトリクロロシラン(OTS)、オクタデシルトリクロロシラン(ODTS)、フェニルエチルトリクロロシラン等)、アルキルアルコキシシラン類、フッ素化アルキルクロロシラン類、フッ素化アルキルアルコキシシラン類、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)等のシリルアミン化合物が挙げられる。また、表面処理剤で処理する前に、絶縁層表面をオゾンUV処理、Oプラズマ処理してもよい。このような処理によって、絶縁層として用いられるシリコン酸化膜等の表面エネルギーを制御することができる。また、表面処理により、活性層を構成している膜の絶縁層上での配向性が向上し、高い電荷輸送性(移動度)が得られる。
ゲート電極4は、ソース電極からドレイン電極へ流れる電流経路が形成することができ、かつ、ゲート電極に印加した電圧で電流経路を流れる電流量が制御できる構造であればよく、例えば、くし型電極が挙げられる。
ゲート電極4には、金、白金、銀、銅、クロム、パラジウム、アルミニウム、インジウム、モリブデン、低抵抗ポリシリコン、低抵抗アモルファスシリコン等の金属や、錫酸化物、酸化インジウム、インジウム・錫酸化物(ITO)等の材料を用いることができる。これらの材料は、一種を単独で用いても二種以上を併用してもよい。なお、ゲート電極4としては、高濃度にドープされたシリコン基板を用いることも可能である。高濃度にドープされたシリコン基板は、ゲート電極としての性能とともに、基板としての性能も併有する。このような基板としての性能も有するゲート電極4を用いる場合には、基板1とゲート電極4とが接している有機トランジスタにおいて、基板1を省略してもよい。
ソース電極5及びドレイン電極6は、低抵抗の材料から構成されることが好ましく、金、白金、銀、銅、クロム、パラジウム、アルミニウム、インジウム、モリブデン等から構成されることが特に好ましい。これらの材料は一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
本実施形態の有機トランジスタにおいて、ソース電極5及びドレイン電極6と、活性層2との間には、更に他の化合物から構成された層が介在していてもよい。このような層としては、電子輸送性を有する低分子化合物、ホール輸送性を有する低分子化合物、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類金属、これらの金属と有機化合物との錯体、ヨウ素、臭素、塩素、塩化ヨウ素等のハロゲン、硫酸、無水硫酸、二酸化硫黄、硫酸塩等の酸化硫黄化合物、硝酸、二酸化窒素、硝酸塩等の酸化窒素化合物、過塩素酸、次亜塩素酸等のハロゲン化化合物、アルキルチオール化合物、芳香族チオール類、フッ素化アルキル芳香族チオール類等の芳香族チオール化合物等からなる層が挙げられる。
上述した有機トランジスタを作製した後には、有機トランジスタを保護するため、有機トランジスタ上に保護膜を形成することが好ましい。これにより、有機トランジスタが大気から遮断され、有機トランジスタの特性の低下を抑制することができる。また、有機トランジスタの上に駆動する表示デバイスを形成する場合、その形成工程における有機トランジスタへの影響も該保護膜により低減することができる。
保護膜を形成する方法としては、有機トランジスタを、UV硬化樹脂、熱硬化樹脂や無機のSiON膜等で覆う方法等が挙げられる。大気との遮断を効果的に行うため、有機トランジスタを作製後、有機トランジスタを大気にさらすことなく(例えば、乾燥した窒素雰囲気中、真空中等で)保護膜を形成することが好ましい。
このように構成された有機トランジスタの一種である電界効果型有機トランジスタは、アクティブマトリックス駆動方式の液晶ディスプレイや有機エレクトロルミネッセンスディスプレイの画素駆動スイッチング素子等として適用できる。そして、上述した実施形態の有機電界効果トランジスタは、活性層として、本発明の高分子化合物を含有し、そのことにより電荷輸送性が向上した活性層とを備えているため、その電界効果移動度が高いものとなる。したがって、十分な応答速度を持つディスプレイの製造等に有用である。
<有機太陽電池>
図10は、好適な実施形態に係る有機太陽電池の模式断面図である。図10に示す有機太陽電池200は、基板1と、基板1上に形成された第1の電極7aと、第1の電極7a上に形成された活性層2と、活性層2上に形成された第2の電極7bと、を備える。活性層2は、本発明の高分子化合物を含有する有機薄膜である。本発明の高分子化合物は、優れたホール輸送性を有することからドナー性化合物として機能する。
第1の電極7a及び第2の電極7bの少なくとも一方は、透明又は半透明の電極である。電極材料としては、アルミニウム、金、銀、銅、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の金属又はそれらの半透明膜、透明導電膜を用いることができる。高い開放電圧を得るためには、それぞれの電極として、仕事関数の差が大きくなるように選ばれることが好ましい。活性層2は光感度を高めるために電荷発生剤、増感剤等を含んでいてもよい。基板1としては、シリコン基板、ガラス基板、プラスチック基板等を用いることができる。
有機太陽電池の動作機構を説明する。透明又は半透明の電極から入射した光エネルギーがアクセプター性化合物及び/又はドナー性化合物で吸収され、電子とホールの結合した励起子を生成する。生成した励起子が移動して、アクセプター性化合物とドナー性化合物が隣接しているヘテロ接合界面に達すると、該界面での各々の化合物のHOMO及びLUMOのエネルギーの違いにより電子とホールが分離し、独立に動くことができる電荷が発生する。発生した電子は陰極へ、発生したホールは陽極へ移動することにより外部へ電気エネルギー(電流)として取り出すことができる。
このような動作機構を考慮すると光電変換効率の高い有機太陽電池を得るためには、所望の入射光のスペクトルを効率的に吸収することができる吸収域を有したアクセプター性化合物及び/又はドナー性化合物を用いること、励起子を効率よく分離するために有機太陽電池がヘテロ接合界面を多く含むこと、生成した電荷を速やかに電極へ輸送する電荷輸送性を有する材料を用いることが重要である。
本実施形態の有機太陽電池としては、第1の電極7a及び第2の電極7bの少なくとも一方の電極と該素子中の活性層2との間に付加的な層を設けてもよい。付加的な層としては、例えば、電荷を輸送する電荷輸送層、電極と有機層を隔離するためのバッファ層等が挙げられる。
具体的には、図10に示す有機太陽電池200において、アクセプター性化合物及びドナー性化合物を含有する活性層2と上記一対の電極のうちの一方又は両方との間にバッファ層を有する上記有機太陽電池が好ましい。
有機太陽電池は、透明又は半透明の電極から太陽光等の光を照射することにより、電極間に光起電力が発生し、太陽電池として動作させることができる。有機太陽電池を複数集積することにより有機太陽電池モジュールを構成することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
以下の実施例においては、例えば式Aで表される化合物を「化合物A」と表記することとし、式B〜Pで表される化合物についても同様に表記する。
[測定条件等]
まず、後述する実験において行った各測定の条件について説明する。核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、JEOL(日本電子株式会社)製の商品名JMN−270(1H測定時400MHz)を用いて測定した。ケミカルシフトは百万分率(ppm)で表している。内部標準0ppmには、テトラメチルシラン(TMS)を用いた。結合定数(J)は、ヘルツで示しており、略号s、d、t、q、m及びbrは、それぞれ、一重線(singlet)、二重線(doublet)、三重線(triplet)、四重線(quartet)、多重線(multiplet)及び広幅線(broad)を表す。マイクロウェーブ照射下での反応は、Biotage AB社製のInitiatorTM Ver.2.5を用い、出力400W、2.45GHzで行った。
カラムクロマトグラフィにおけるシリカゲルは、関東化学株式会社製の商品名Silicagel 60N(40〜50μm)を用いた。全ての化学物質は、試薬級であり、和光純薬工業株式会社、東京化成工業株式会社、関東化学株式会社、ナカライテスク株式会社、シグマアルドリッチジャパン株式会社又はダイキン化成品株式会社より購入した。
化合物のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による精製では、GPCシステムCO−8020(東ソー株式会社製)を用いた。
合成例1
<化合物Cの合成>
化合物Bを文献(G.barbarella,L.Favaretto,A.Bongini.,J.Org.Chem.,1998,63,5497)に記載の方法で合成した。次いで、反応容器内を窒素ガス雰囲気下とした後、反応容器に化合物A(1g,3.03mmol)、塩化チオニル(SOCl)(2.16g,18.2mmol)、ジメチルホルムアミド(DMF)(触媒量)を入れて、70℃で1時間攪拌を行った。SOClを減圧留去した後、ジクロロメタン(10mL)に溶かして0℃で塩化アルミニウム(AlCl)、化合物B(1.15g,4.55mmol)の順で加えて2時間攪拌した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で分離精製し、黄色の固体(化合物C)を得た(収量:1.23g、収率:74%)。
H NMR(400MHz,CDCl):δ(ppm) 3.32(t,4H),1.75−1.69(m,4H),1.43−1.31(m,12H),0.89(t,6H).
Figure 2013185077
実施例1
<高分子化合物Gの合成>
化合物Fを文献(J.Hou,M−H Park,S.Zhang,Y.Yao,Y. Yang,Macromolecules,2008,41,6012)に記載の方法で合成した。次いで、ふた付き試験管に化合物C(99mg,0.18mmol)、化合物F(140mg,0.18mmol)、Pd(dba)(3mg,2%mol)、tri−o−tolylposphine(4mg,2%mol)、toluene(4ml,0.05M)を入れ、ふた付き試験官内の気体をアルゴンガスで置換した後、120oCで2日間反応を行った。再沈殿を行った後、メタノール、ヘキサン、クロロホルムの順にSoxhletで分離精製し、深赤色固体として高分子化合物Gを得た(収量:110mg、収率:73%)。
Mn=25200 PDI=2.1 λmax=539nm(溶液) λmax=580nm(フィルム) Eg=1.91eV
H NMR(400MHz,CDCl):δ(ppm) 7.60−7.26(br,2H),4.3(br,4H),3.2(br,4H),1.91−0.87(br,52H).
Figure 2013185077
実施例2
<高分子化合物Iの合成>
化合物Hを文献(Y.Ie,M.Nitani,H.Tada,Y.Aso,Org.Electron.,2010,11,1740)に記載の方法で合成した。次いで、ふた付き試験管に化合物H(110mg,0.2mmol)、化合物F(160mg, 0.2mmol)、Pd(dba)(4mg,2%mol)、tri−o−tolylposphine(5mg, 8%mol)、toluene(4ml,0.05M)を入れ、ふた付き試験管内の気体をアルゴンガスで置換した後、120oCで2日間反応を行った。再沈殿を行った後、メタノール、ヘキサン、クロロホルムの順にSoxhletで分離精製し、深赤色固体として高分子化合物Iを得た(収量:130mg、収率:78%)。
Mn=26100 PDI=1.9 λmax=543nm(溶液) λmax=564nm(フィルム) Eg=1.74eV
H NMR(400MHz,CDCl):δ(ppm) 7.82−7.26(br,4H),4.2(br,4H),3.1(br,4H),1.95−0.88(br,52H).
Figure 2013185077
1…基板、2,2a…活性層、3…絶縁層、4…ゲート電極、5…ソース電極、6…ドレイン電極、7a…第1の電極、7b…第2の電極、100,110,120,130,140,150,160,170,180…有機トランジスタ、200…有機太陽電池。

Claims (7)

  1. 式(1)で表される構造単位と、式(2)で表される構造単位と、を有する高分子化合物。
    Figure 2013185077

    [式中、
    Arは、芳香環又は芳香族複素環を示す。
    及びEは、それぞれ独立に、酸素原子、硫黄原子、=C(Aで表される基又は=N(A)で表される基を示し、A及びAは、それぞれ独立に、シアノ基、ニトロ基、−COR又は−COを示し、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基又は1価の芳香族複素環基を示し、A、A、R又はRが複数ある場合は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
    Zは、式(Z−1)で表される基、式(Z−2)で表される基又は式(Z−3)で表される基を示す。]
    Figure 2013185077

    [式中、
    Arは、芳香環又は芳香族複素環を示す。
    、R、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子を示す。]
    Figure 2013185077

    [式中、
    及びRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子を示す。
    及びYは、それぞれ独立に、窒素原子又は=C(R)−で表される基を示し、Rは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子を示す。]
  2. 式(1)で表される構造単位が、式(3)で表される構造単位である、請求項1に記載の高分子化合物。
    Figure 2013185077

    [式中、E、E及びZは、前記と同義である。]
  3. Zが式(Z−A)で表される基又は式(Z−B)で表される基である、請求項1又は2に記載の高分子化合物。
    Figure 2013185077

    [式中、
    、R、R10、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はハロゲン原子を示す。]
  4. 式(4)で表される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の高分子化合物。
    Figure 2013185077

    [式中、
    Ar、E、E、Z、R、R、Y及びYは、前記と同義である。
    Ar及びArは、それぞれ独立に、アリーレン基又は2価の芳香族複素環基を示し、Ar又はArが複数ある場合、それぞれ同一でも異なっていてもよい。ただし、Ar及びArは、前記式(1)で表される構造単位及び前記式(2)で表される構造単位とは異なる。
    s及びtは、それぞれ独立に、0〜6の整数を示し、nは、重合度を表し、1以上の整数を示す。]
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む、有機半導体材料。
  6. ソース電極と、
    ドレイン電極と、
    前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流経路となる、請求項5に記載の有機半導体材料を含む活性層と、
    前記電流経路を通る電流を制御するゲート電極と、
    を備える有機トランジスタ。
  7. 一対の電極と、
    該電極の間に設けられた請求項5に記載の有機半導体材料を含む層と、
    を備える有機太陽電池。
JP2012051578A 2012-03-08 2012-03-08 高分子化合物、それを用いた有機半導体材料、有機トランジスタ及び有機太陽電池 Active JP5987237B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012051578A JP5987237B2 (ja) 2012-03-08 2012-03-08 高分子化合物、それを用いた有機半導体材料、有機トランジスタ及び有機太陽電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012051578A JP5987237B2 (ja) 2012-03-08 2012-03-08 高分子化合物、それを用いた有機半導体材料、有機トランジスタ及び有機太陽電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013185077A true JP2013185077A (ja) 2013-09-19
JP5987237B2 JP5987237B2 (ja) 2016-09-07

Family

ID=49386807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012051578A Active JP5987237B2 (ja) 2012-03-08 2012-03-08 高分子化合物、それを用いた有機半導体材料、有機トランジスタ及び有機太陽電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5987237B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5688868B1 (ja) * 2014-06-12 2015-03-25 竹本油脂株式会社 導電性高分子及び導電性高分子の製造方法
WO2020187867A1 (en) 2019-03-19 2020-09-24 Raynergy Tek Inc. Organic semiconductors
WO2020218189A1 (ja) * 2019-04-26 2020-10-29 東洋紡株式会社 高分子化合物

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008089707A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Sony Corp エレクトロクロミック装置
WO2008108405A1 (ja) * 2007-03-07 2008-09-12 Sumitomo Chemical Company, Limited ジフルオロシクロペンタンジオン環と芳香環との縮合したユニットを含む重合体、並びにこれを用いた有機薄膜及び有機薄膜素子
WO2011028827A2 (en) * 2009-09-04 2011-03-10 Plextronics, Inc. Organic electronic devices and polymers, including photovoltaic cells and diketone-based polymers
JP2012233098A (ja) * 2011-05-02 2012-11-29 Konica Minolta Holdings Inc 共役系高分子およびこれを用いた有機光電変換素子

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008089707A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Sony Corp エレクトロクロミック装置
WO2008108405A1 (ja) * 2007-03-07 2008-09-12 Sumitomo Chemical Company, Limited ジフルオロシクロペンタンジオン環と芳香環との縮合したユニットを含む重合体、並びにこれを用いた有機薄膜及び有機薄膜素子
WO2011028827A2 (en) * 2009-09-04 2011-03-10 Plextronics, Inc. Organic electronic devices and polymers, including photovoltaic cells and diketone-based polymers
JP2012233098A (ja) * 2011-05-02 2012-11-29 Konica Minolta Holdings Inc 共役系高分子およびこれを用いた有機光電変換素子

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6015051491; Cui, Chaohua et al: 'Synthesis and photovoltaic properties of D-A copolymers of benzodithiophene and naphtho[2,3-c]thioph' Polymer Chemistry 3(1), 2012, p99-104 *
JPN6015051493; Cao, Jiamin et al: 'Synthesis and Photovoltaic Properties of Low Band Gap Polymers Containing Benzo[1,2-b:4,5-c']dithiop' Macromolecules 45(3), 2012, p1710-1714 *
JPN6016013357; Ie, Yutaka et al: 'Solution-processed n-type organic field-effect transistors based on electronegative oligothiophenes' Organic Electronics 11(11), 2010, p1740-1745 *

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5688868B1 (ja) * 2014-06-12 2015-03-25 竹本油脂株式会社 導電性高分子及び導電性高分子の製造方法
WO2020187867A1 (en) 2019-03-19 2020-09-24 Raynergy Tek Inc. Organic semiconductors
WO2020218189A1 (ja) * 2019-04-26 2020-10-29 東洋紡株式会社 高分子化合物

Also Published As

Publication number Publication date
JP5987237B2 (ja) 2016-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kim et al. Modulation of majority charge carrier from hole to electron by incorporation of cyano groups in diketopyrrolopyrrole-based polymers
Shen et al. Solution-processable organic molecule photovoltaic materials with bithienyl-benzodithiophene central unit and indenedione end groups
Tang et al. Series of quinoidal methyl-dioxocyano-pyridine based π-extended narrow-bandgap oligomers for solution-processed small-molecule organic solar cells
JP5164134B2 (ja) 縮合環化合物及びその製造方法、重合体、これらを含む有機薄膜、並びに、これを備える有機薄膜素子及び有機薄膜トランジスタ
KR20100135741A (ko) 축합환 화합물 및 그의 제조 방법, 중합체, 이들을 포함하는 유기 박막, 및 이것을 구비하는 유기 박막 소자 및 유기 박막 트랜지스터
JP2014047192A (ja) 化合物、並びに、該化合物を含有する有機半導体材料、有機半導体素子
JP2009215546A (ja) 多環縮環化合物、多環縮環重合体及びこれらを含む有機薄膜
JP5954814B2 (ja) 含窒素縮合環化合物、含窒素縮合環重合体、有機薄膜及び有機薄膜素子
Mikie et al. Naphthobispyrazine bisimide: a strong acceptor unit for conjugated polymers enabling highly coplanar backbone, short π–π stacking, and high electron transport
Kim et al. Syntheses and characterization of carbazole based new low‐band gap copolymers containing highly soluble benzimidazole derivatives for solar cell application
JP5987237B2 (ja) 高分子化合物、それを用いた有機半導体材料、有機トランジスタ及び有機太陽電池
JP2013057007A (ja) 高分子化合物、該高分子化合物を含む薄膜及び組成物
JP5760875B2 (ja) 高分子化合物及びそれを用いた有機トランジスタ
JP6006573B2 (ja) 高分子化合物及びそれを用いた有機トランジスタ
JP2013181071A (ja) 高分子化合物、これを含む組成物、インク組成物、薄膜及び素子
JP2012162514A (ja) ジチエノゲルモール重合体及びそれを含有した有機半導体デバイス
WO2012050102A1 (ja) 高分子化合物、有機半導体材料及び有機トランジスタ
JPWO2013161728A1 (ja) 有機半導体材料
JP2013028750A (ja) 高分子化合物及びそれを用いた有機トランジスタ
JP2014047196A (ja) 化合物及び高分子化合物、並びに、該化合物又は該高分子化合物を含有する有機半導体材料及び該有機半導体材料を用いた有機半導体素子
JP5914238B2 (ja) 高分子化合物、並びにこの高分子化合物を用いた有機半導体素子及び有機トランジスタ
WO2012118128A1 (ja) 重合体、この重合体を用いた有機薄膜及び有機薄膜素子
JP2013184932A (ja) 化合物、それを用いた有機半導体材料、有機トランジスタ及び有機太陽電池
JP2014237733A (ja) 高分子化合物およびそれを用いた有機半導体素子
JP2013237767A (ja) 高分子化合物およびそれを用いた有機トランジスタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141211

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20141211

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160302

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160412

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160610

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160721

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5987237

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250