JP2013184959A - 骨強化剤 - Google Patents

骨強化剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2013184959A
JP2013184959A JP2012053824A JP2012053824A JP2013184959A JP 2013184959 A JP2013184959 A JP 2013184959A JP 2012053824 A JP2012053824 A JP 2012053824A JP 2012053824 A JP2012053824 A JP 2012053824A JP 2013184959 A JP2013184959 A JP 2013184959A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bone
milk
basic protein
protein fraction
derived basic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012053824A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6009181B2 (ja
Inventor
Yasuhiro Toba
保宏 鳥羽
Yuko Ishida
祐子 石田
Aiko Omachi
愛子 大町
Yukikazu Morita
如一 森田
Hiroaki Matsuyama
博昭 松山
Takeshi Kato
健 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Original Assignee
Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Snow Brand Milk Products Co Ltd filed Critical Snow Brand Milk Products Co Ltd
Priority to JP2012053824A priority Critical patent/JP6009181B2/ja
Priority to PCT/JP2012/070970 priority patent/WO2013132675A1/ja
Priority to TW101142659A priority patent/TWI574695B/zh
Publication of JP2013184959A publication Critical patent/JP2013184959A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6009181B2 publication Critical patent/JP6009181B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K35/00Medicinal preparations containing materials or reaction products thereof with undetermined constitution
    • A61K35/12Materials from mammals; Compositions comprising non-specified tissues or cells; Compositions comprising non-embryonic stem cells; Genetically modified cells
    • A61K35/20Milk; Whey; Colostrum
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/02Drugs for skeletal disorders for joint disorders, e.g. arthritis, arthrosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/08Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/08Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease
    • A61P19/10Drugs for skeletal disorders for bone diseases, e.g. rachitism, Paget's disease for osteoporosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Developmental Biology & Embryology (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Fodder In General (AREA)

Abstract

【目的】本発明は、安全性が高く、骨粗鬆症や骨折、リウマチ、関節炎などの種々の骨疾患の予防や治療に有用である骨強化剤を提供することを課題とする。また、本発明は、骨強化剤を配合した骨強化用飲食品、骨強化用栄養組成物、骨強化用飼料又は骨強化用医薬品を提供する。
【解決手段】乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン及び/又はその代謝物は、同時に摂取することにより、それぞれ単独で摂取した場合よりも、相乗的な骨強化作用を示す。
【選択図】 図1

Description

本発明は、塩基性タンパク質画分及び/又は塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン類及び/又はその代謝物を有効成分とする、骨密度を増加させる作用や骨を強化する作用に優れ、骨粗鬆症や骨折治療、リウマチ、関節炎などの種々の骨疾患の予防や治療に有効で、安定性及び安全性に優れた骨強化剤に関する。本発明は、さらに該骨強化剤を含有する、骨強化用飲食品、骨強化用栄養組成物、骨強化用飼料又は骨強化用医薬品に関する。
近年、世界的規模で、高齢化等に伴い、骨粗鬆症や骨折あるいは腰痛などの種々の骨に関連する疾患が増加しており、大きな社会問題となっている。これは、カルシウムの摂取不足やカルシウム吸収能力の低下、閉経後のホルモンのアンバラスなどが原因であるとされている。骨粗鬆症や骨折、腰痛などの種々の骨疾患を予防するためには、若齢期から骨芽細胞による骨形成を促進して体内の骨量をできるだけ増加させ、最大骨量や骨強度(骨密度+骨質)を高めることが有効であるとされている。なお、骨質とは、骨の微細構造や代謝回転、微小骨折、石灰化を指すものである。また、骨はバランスのとれた吸収と形成を絶えず繰り返している(リモデリング)が、閉経後のホルモンのバランス変化等により、骨吸収が骨形成を上回り、これが骨粗鬆症や骨折、腰痛などの種々の骨疾患の原因となる。したがって、骨密度や骨強度を一定に保つことにより、結果的に骨を強化することが可能である。
このような現状から、骨を強化する目的で、炭酸カルシウムやリン酸カルシウム、乳酸カルシウムなどのカルシウム塩ならびに乳清カルシウムや牛骨粉、卵殻などの天然カルシウム剤を、それぞれ単独で医薬品や飲食品、飼料などに添加して摂取する、あるいは、これらのカルシウム剤をカゼインホスホペプチドやオリゴ糖などのカルシウム吸収促進効果を有する物質と共に医薬品や飲食品、飼料などに添加して摂取している。しかしながら、これらのカルシウム塩や天然カルシウム剤を飲食品に添加して摂取した場合、カルシウムの吸収率は50%以下であり、半分以上のカルシウムが吸収されず体外に排出されてしまうといわれている。また、体内に吸収されたカルシウムも、その形態や同時に摂取される他の栄養成分の種類によって骨への親和性が異なるので、必ずしも骨代謝の改善や骨強化作用を示さないこともある。
その他、骨粗鬆症治療や骨強化のための医薬として、女性ホルモン製剤や活性型ビタミンD3製剤 やビタミンK2製剤、ビスフォスフォネート製剤、カルシトニン製剤などが知られており、抗RANKL抗体などの新薬開発が進められている。しかし、これらの医薬品を用いた場合、耳鳴り、頭痛、食欲不振などの副作用を伴うことがある。さらに、これらの物質は安全性及びコストなどの面から、現在のところ飲食品に添加することができない状況にある。したがって、骨粗鬆症や骨折、腰痛などの種々の骨疾患の疾病の性質から、長期的に経口摂取することができ、骨密度や骨強度を高め、それらの予防または治療効果が期待できるような骨強化剤や該骨強化剤を含有する飲食品、飼料の開発が望まれている。
上記のような骨強化剤としては、例えば特許文献1に記載されるような乳由来の塩基性タンパク質画分(以下、「乳由来塩基性タンパク質画分」という。)や、乳由来塩基性タンパク質画分をタンパク質分解酵素で分解して得られる塩基性タンパク質画分分解物(以下、「乳由来塩基性タンパク質画分分解物」という。)が報告されている。
一方、イソフラボン類は、大豆などのマメ科の植物やクローバー類に含まれるフラボノイドの一種であり、ゲニステインやダイゼインなどのイソフラボン類には、抗酸化作用やコレステロール低下作用、高血圧改善作用、血管新生阻害作用があることが知られている(特許文献2、非特許文献1)。また、ゲニステインやダイゼイン、ダイゼインの代謝物であるエクオールには、骨量の減少を抑制し、骨粗鬆症を予防する効果があることが知られている(非特許文献1、非特許文献2)。
特開平8−151331 特表2009−533319
化学と生物 2008; 46: 872-878 Journal of Nutrition. 2010; 140: 1373S-1376S
本発明は、安全性が高く、骨粗鬆症や骨折、リウマチ、関節炎などの種々の骨疾患の予防や治療に有用である骨強化剤を提供することを課題とする。また、本発明は、骨強化剤を配合した骨強化用飲食品、骨強化用栄養組成物、骨強化用飼料又は骨強化用医薬品を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意検討を進めたところ、乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン及び/又はその代謝物を同時に摂取することにより、それぞれ単独で摂取した場合よりも、相乗的な骨強化作用を示すことを見出した。
すなわち本発明は、以下の様態を含むものである。
(1)乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物と、イソフラボン類及び/又はその代謝物を有効成分とする骨強化剤。
(2)前記乳由来塩基性タンパク質画分分解物が、乳由来塩基性タンパク質画分を、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン及びパンクレアチンよりなる群から選択される少なくとも1種のタンパク質分解酵素を用いて分解したものである(1)に記載の骨強化剤。
(3)前記乳由来塩基性タンパク質画分が、そのアミノ酸組成中に塩基性アミノ酸を15重量%以上含有している画分である(1)又は(2)に記載の骨強化剤。
(4)前記乳由来塩基性タンパク質画分が、乳又は乳由来の原料を陽イオン交換樹脂に接触させて塩基性タンパク質を吸着させ、この樹脂に吸着した画分を塩濃度0.1M〜1.0Mの溶出液で溶出して得られる画分である(1)又は(2)に記載の骨強化剤。
(5)前記イソフラボン類がゲニステイン、ゲニスチン、ダイゼイン、ダイジン、グリシチン、グリシテイン、エストラジオールならびにそのアナログやアグリコンから選択されるいずれか1種以上であることを特徴とする(1)に記載の骨強化剤。
(6)前記イソフラボン類が大豆由来であることを特徴とする(1)に記載の骨強化剤。
(7)前記イソフラボン類の代謝物が、エクオールであることを特徴とする(1)に記載の骨強化剤。
(8)前記乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物と、前記イソフラボン類及び/又はその代謝物の比率が、30:70〜70:30であることを特徴とする(1)に記載の骨強化剤。
(9)(1)乃至(8)のいずれかに記載の骨強化剤を含むことを特徴とする骨強化用飲食品、骨強化用栄養組成物、骨強化用飼料又は骨強化用医薬品。
(10)乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物と、イソフラボン類及び/又はその代謝物を同時に摂取することによる骨強化方法。
本発明の骨強化剤は、乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン類及び/又はその代謝物を有効成分とし、骨密度を増加させる作用や骨強化作用が顕著であり、骨粗鬆症や骨折、リウマチ、関節炎などの種々の骨疾患の予防や治療に有用である。
乳塩基性タンパク質とイソフラボン併用時の骨吸収抑制活性を示した図である。
本発明の特徴は、乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン類及び/又はその代謝物を有効成分とすることにある。本発明で用いる乳由来塩基性タンパク質画分は、牛乳、人乳、山羊乳、羊乳など哺乳類の乳から得られるものであり、また、本発明で用いる乳由来塩基性タンパク質画分分解物は、乳由来塩基性タンパク質画分にタンパク質分解酵素を作用させて得ることができるものである。
本発明で用いる乳由来塩基性タンパク質画分は、次の性質を有している。
1) ソジウムドデシルサルフェート−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)によると分子量3,000〜80,000の範囲の数種のタンパク質よりなる。
2) 95重量%以上がタンパク質であって、その他少量の脂肪、灰分を含む。
3) タンパク質は主としてラクトフェリン及びラクトパーオキシダーゼよりなる。
4) タンパク質のアミノ酸組成は、リジン、ヒスチジン、アルギニン等の塩基性アミノ酸を15重量%以上含有する。
このような乳由来塩基性タンパク質画分は、例えば、脱脂乳や乳清などの乳原料を陽イオン交換樹脂と接触させて塩基性タンパク質を吸着させ、この樹脂に吸着した塩基性タンパク質画分を0.1M〜1Mの塩濃度の溶出液で溶出し、この溶出画分を回収して、逆浸透(RO)膜や電気透析(ED)法などにより脱塩及び濃縮し、必要に応じて乾燥することにより得ることができる。また、このほかにも、乳又は乳由来の原料を陽イオン交換体に接触させて塩基性タンパク質を吸着させた後、この陽イオン交換体に吸着した塩基性タンパク質画分を、pH5を越え、イオン強度0.5を越える溶出液で溶出して得る方法(特開平5−202098号公報)、アルギン酸ゲルを用いて得る方法(特開昭61−246198号公報)、無機の多孔性粒子を用いて乳清から得る方法(特開平1−86839号公報)、硫酸化エステル化合物を用いて乳から得る方法(特開昭63−255300号公報)などが知られており、本発明では、このような方法で得られた塩基性タンパク質画分を用いることができる。
さらに、本発明で用いる乳由来塩基性タンパク質画分分解物は、例えば、上記の方法で得られた乳由来塩基性タンパク質画分にペプシン、トリプシン、キモトリプシンなどのタンパク質分解酵素を作用させ、さらに必要に応じ、パンクレアチンなどのタンパク質分解酵素を作用させることにより、平均分子量4,000以下のペプチド組成物として得ることができる。
本発明で用いるイソフラボン類及び/又はその代謝物を得る方法は特に限定されないが、例えば特開平11−9221やWO2005/046702に記載の方法によって得ることができる。これらの方法では、大豆から大豆胚芽を抽出したものや、その大豆胚芽を熱抽出した後に液体クロマトグラフィーによりイソフラボン類の純度を高めている。また、イソフラボン類のアグリコンは、イソフラボン類を精製する際に、酸加熱やβ−グルクロニダーゼを用いて加水分解すること等によって得ることが可能である。さらに、エクオールは、ダイゼインにLactococcus garvieaeなどの腸内細菌を作用させて調製することが可能である。また、本発明におけるイソフラボン類は、大豆などのマメ科の植物やムラサキツメクサなどのクローバー類やそれらから調製した納豆や味噌、醤油、テンペ等の食品の形態からも調製することが可能である。
本発明の乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン類及び/又はその代謝物は、そのまま骨強化剤として使用してもよいが、必要に応じて、常法に従い、粉末剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤等に製剤化して用いることも出来る。また、さらに、様々な実験的ならびに工業的方法により得られたイソフラボン類及び/又はその代謝物と乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物についても、そのまま骨強化剤として使用することも可能であり、そのまま乾燥しても使用できる。また、常法に従い、製剤化して用いることもできる。
本発明では、乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン類及び/又はその代謝物を配合する方法に特に制限はないが、例えば、溶液中で添加、配合するには、乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン類及び/又はその代謝物を脱イオン水に懸濁あるいは溶解し、必要に応じて、乳化剤や安定剤を加えた後に、撹拌混合した後、医薬品、飲食品や飼料の形態に調製して使用する。撹拌混合の条件としては、乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン類及び/又はその代謝物が均一に混合されればよく、ウルトラディスパーサーやTKホモミクサー等を使用して撹拌混合することも可能である。また、その溶液は、医薬品、飲食品や飼料に使用しやすいように、必要に応じて、RO膜等での濃縮や、凍結乾燥して使用することができる。本発明では、医薬品、飲食品や飼料の製造に通常使用される殺菌処理が可能であり、粉末状であっては乾熱殺菌も可能である。従って、本発明の乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン類及び/又はその代謝物を含有する液状、ゲル状、粉末状、顆粒状等様々な形態の医薬品、飲食品や飼料を製造することができる。さらに、これらを製剤化した後に、これを栄養剤やヨーグルト、乳飲料、ウエハース等の飲食品、栄養組成物、飼料及び医薬品に配合することも可能である。
本発明の骨強化用飲食品、骨強化用栄養組成物、骨強化用飼料及び骨強化用医薬品とは、この乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン類及び/又はその代謝物のみを含む場合の他に、安定剤や糖類、脂質、フレーバー、ビタミン、ミネラル、フラボノイド、ポリフェノール等、他の飲食品、飼料及び医薬に通常含まれる原材料等を含有することができる。また、乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン類及び/又はその代謝物に加えて、他の骨強化作用を示す成分、例えば、ビタミンDやビタミンK、ホエイタンパク質加水分解物等とともに使用することも可能である。
また、そのような骨強化用飲食品、骨強化用栄養組成物、骨強化用飼料又は骨強化用医薬品を原材料として、他の飲食品等に通常含まれる原材料等を配合して調製することも可能である。
骨強化用飲食品、骨強化用栄養組成物、骨強化用飼料及び骨強化用医薬品における乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン類及び/又はその代謝物の配合量に特に制限はないが、成人一人一日あたり、乳由来塩基性タンパク質画分あるいは乳由来塩基性タンパク質画分分解物を1mg以上、イソフラボン類及び/又はその代謝物を2mg以上、経口的に摂取させることが望ましく、そのためには、飲食品、飼料及び医薬の形態にもよるが、乳由来塩基性タンパク質画分あるいは乳由来塩基性タンパク質画分分解物を100gあたり0.05〜200mg、イソフラボン類及び/又はその代謝物を全質量に対して一般に0.001〜10%(重量/重量)、好ましくは0.1〜5%(重量/重量)含有させることが好ましい。また、乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物と、イソフラボン類及び/又はその代謝物の配合比率は、特に限定されるものではないが、30:70〜70:30の割合で配合することがより好ましい。
本発明の骨強化剤は、上記の有効成分に適当な助剤を添加して任意の形態に製剤化して、経口投与が可能な骨強化組成物とすることができる。製剤化に際しては、通常使用される充填剤、増量剤、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤等の希釈剤又は賦形剤を用いることができる。賦形剤としては、例えばショ糖、乳糖、デンプン、結晶性セルロース、マンニット、軽質無水珪酸、アルミン酸マグネシウム、合成珪酸アルミニウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素カルシウム、カルボキシルメチルセルロースカルシウム等の1種又は2種以上を組み合わせて加えることができる。
以下に実施例及び試験例を示し、本発明について詳細に説明するが、これらは単に例示するのみであり、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
陽イオン交換樹脂のスルホン化キトパール(富士紡績株式会社製)400gを充填したカラム(直径5cm×高さ30cm)を脱イオン水で十分洗浄した後、このカラムに未殺菌脱脂乳40リットル(pH 6.7)を流速25ml/minで通液した。通液後、このカラムを脱イオン水で十分洗浄し、0.98M塩化ナトリウムを含む0.02M炭酸緩衝液(pH7.0)で樹脂に吸着した塩基性タンパク質画分を溶出した。そして、この溶出液を逆浸透(RO)膜により脱塩して、濃縮した後、凍結乾燥して粉末状の乳由来塩基性タンパク質画分21gを得た(実施例品1)。得られた乳由来塩基性タンパク質画分について、ソジウムドデシルサルフェート−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)により測定したところ、分子量は3,000〜80,000の範囲に分布しており、成分組成は表1に示すとおりであった。また、6N塩酸で110℃、24時間加水分解した後、アミノ酸分析装置(L−8500型、日立製作所製)でそのアミノ酸組成を分析した結果を表2に示した。さらに、ELISA法により、そのタンパク質組成を分析したところ、表3に示すように、40%以上のラクトフェリン及びラクトパーオキシダーゼが含まれていた。
Figure 2013184959
Figure 2013184959
Figure 2013184959
陽イオン交換樹脂のSPトーヨーパール(東ソー株式会社製)30kgを充填したカラム(直径100cm×高さ10cm)を脱イオン水で十分洗浄した後、このカラムに121℃で30秒間加熱殺菌したチーズホエー3t(pH6.2)を流速10リットル/minで通液した。通液後、このカラムを脱イオン水で十分洗浄し、0.9M塩化ナトリウムを含む0.1Mクエン酸緩衝液(pH5.7)で樹脂に吸着した塩基性タンパク質画分を溶出した。そして、この溶出液を電気透析(ED)法により脱塩し、濃縮した後、凍結乾燥して粉末状の乳由来塩基性タンパク質画分183gを得た(実施例品2)。
実施例1で得られた乳由来塩基性タンパク質画分50gを蒸留水10リットルに溶解した後、1%パンクレアチン(シグマ社製)を添加し、37℃で2時間反応させた。反応後、80℃で10分間加熱処理して酵素を失活させた後、乳由来塩基性タンパク質画分分解物48.3gを得た(実施例品3)。
大豆13.5kgから大豆胚芽を熱抽出した後、液体クロマトグラフィーによりイソフラボン類の純度が約92%になるよう精製し、大豆イソフラボン30gを得た(実施例品4)。この大豆イソフラボンには、ゲニステインが9.1%、ゲニスチンが46.9%、ダイゼインが9.8%、ダイジンが22.6%、グリシチンが2.5%、グリシテインが0.7%が含まれていた。
実施例4で得られた大豆イソフラボン15gに、β−グルクロニダーゼを作用させて、大豆イソフラボンのアグリコン10gを得た(実施例品5)。
実施例4で得られた大豆イソフラボン12gに、Lactococcus garvieaeを96時間反応させて、エクオール含量が6.9%の大豆イソフラボン10gを得た(実施例品6)。
[試験例1]
(動物実験)
実施例品1、2の乳由来塩基性タンパク質画分と実施例品4の大豆イソフラボン、実施例品6のエクオール含有の大豆イソフラボンを使用して、骨強化作用について評価した。実験には6週齢のC3H/HeJマウスを使用した。マウスを、生理食塩水を投与する群(A群)、実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分をマウス体重1kgあたり1mg投与する群(B群)、実施例品4の大豆イソフラボンをマウス体重1kgあたり2.2mg投与する群(C群)、実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分をマウス体重1kgあたり3mg投与する群(D群)、実施例品4の大豆イソフラボンをマウス体重1kgあたり3.3mg投与する群(E群)、実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分と実施例品4の大豆イソフラボンを、それぞれマウス体重1kgあたり1mgと2.2mg同時に投与する群(F群)、実施例品2の乳由来塩基性タンパク質画分と実施例品6のエクオール含有の大豆イソフラボンを、それぞれマウス体重1kgあたり1mgと2.2mg同時に投与する群(G群)の7試験群(各群10匹ずつ)にわけた。それぞれを毎日1回ゾンデで経口投与して2週間飼育した。実施例品1、4および実施例品1と4の混合物、実施例品2と6の混合物は、それぞれ生理食塩水に懸濁して、それぞれB〜G群に経口投与した。試験終了時に、マウスの右足の脛骨の骨密度を3DマイクロX線CT((株)リガク)を用いて測定した。その結果を表4に示す。
Figure 2013184959
この結果、2週間投与後の脛骨の骨密度は、実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分をマウス体重1kgあたり1mgまたは3mg投与した群、実施例品4の大豆イソフラボンをマウス体重1kgあたり2.2mgまたは3.3mg投与した群、実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分と実施例品4の大豆イソフラボンを、それぞれマウス体重1kgあたり1mgと2.2mg同時に投与した群、実施例品2の乳由来塩基性タンパク質画分と実施例品6のエクオール含有の大豆イソフラボンを、それぞれマウス体重1kgあたり1mgと2.2mg同時に投与した群では、対照群に比べ、有意に骨密度が上昇した。また、実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分と実施例品4の大豆イソフラボンを同時に投与すること、ならびに、実施例品2の乳由来塩基性タンパク質画分と実施例品6のエクオール含有の大豆イソフラボンを同時に投与することによって、それぞれ単独で投与した群より、有意に骨密度が上昇した。したがって、本発明の乳由来塩基性タンパク質画分とイソフラボン類を同時に投与した場合には、それぞれ単独で投与した場合より、相乗的に骨密度を高める効果があることがわかった。また、この骨強化作用は、乳由来塩基性タンパク質画分とイソフラボン類を、それぞれマウス体重1kgあたり最低1mgと最低2mg同時に投与した場合に認められることが明らかとなった。
[試験例2]
(動物実験)
実施例品3の乳由来塩基性タンパク質画分分解物と実施例品5の大豆イソフラボンのアグリコンを使用して、骨強化作用について評価した。実験には51週齢のSD系雌ラットを用いた。ラットを6匹ずつ5群に分け、4群は卵巣摘出手術を施し、残りの1群は疑似手術を施した。4週間の回復期間を設け、卵巣摘出手術を施したラットに実施例品3をラット体重1kgあたり1mg(A群)、実施例品5をラット体重1kgあたり2.2mg(B群)、実施例品3と実施例品5を同時にラット体重1kgあたり、それぞれ1mgと2.2mg(C群)になるよう1日1回ゾンデで経口投与する、あるは、いずれの実施例品も含まない溶媒である生理食塩水のみを1日1回ゾンデで経口投与(対照群)して16週間飼育した。また、4週間の回復期間の後、疑似手術を施したラットには、対照群と同様に、生理食塩水のみを1日1回ゾンデで経口投与(疑似手術群)した。投与終了後(16週目)に、ラットの右大腿骨の骨強度を骨強度測定装置(RX−1600、アイテクノ)により測定した。その結果を表5に示す。
Figure 2013184959
この結果、実施例品3の乳由来塩基性タンパク質画分分解物または実施例品5の大豆イソフラボンのアグリコンをラット体重1kgあたり、それぞれ1mg、2.2mg経口投与した群、実施例品3の乳由来塩基性タンパク質画分分解物と実施例品5の大豆イソフラボンのアグリコンを、それぞれラット体重1kgあたり1mgと2.2mg同時に経口投与した群では、対照群に比べ、有意に骨破断強度が上昇した。また、実施例品3の乳由来塩基性タンパク質画分分解物と実施例品5の大豆イソフラボンのアグリコンを同時に投与した群では、それぞれ単独で投与した群に比べ、骨破断強度が有意に高く、その値は疑似手術群と同レベルであった。したがって、本発明の乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン類を同時に投与した場合には、それぞれ単独で投与した場合に比べ、相乗的に骨破断強度を高める効果があることがわかった。また、この骨強化作用は、乳由来塩基性タンパク質画分分解物とイソフラボン類を、それぞれラット体重1kgあたり最低1mgと最低2mg同時に投与した場合に認められることが明らかとなった。
[試験例3]
乳由来の塩基性タンパク質画分およびイソフラボン類の骨吸収抑制効果を調べるために、ピットアッセイを行なった。10日齡のウサギの大腿骨を摘出し、軟組織を除去した後、5%FBS(牛胎児血清)を含む培地中で機械的に細切し、破骨細胞を含む全骨髄細胞を200,000cells/mlになるよう象牙片上に撒き込み、試験サンプルを10%添加して2日間培養した。そして、破骨細胞が象牙片を吸収してできた骨吸収窩(ピット)をヘマトキシリン染色し、その数をカウントした(瀬野悍二ら,研究テーマ別動物培養細胞マニュアル,pp.199−200, 1993) 。すなわち、ピット数が少ないということは、破骨細胞の活性が低下して骨吸収が抑制されたことを意味している。また、ピットアッセイで骨吸収抑制効果が示された物質は、動物実験でも骨吸収の抑制効果が示されており(Tobaら、Bone, vol.27, p.403−408, 2000)、一般的にピットアッセイは骨吸収抑制効果を調べる上で適した実験系である。試験サンプルは、実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分と実施例品4の大豆イソフラボンとの重量比が100:0〜0:100の範囲になるように配合し、かつ、実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分と実施例品4の大豆イソフラボンの合計が100μg/mlとなるように調製したものであり、それらを培地に添加した。また、対照として乳由来塩基性タンパク質画分とイソフラボン類のいずれをも含まない対照群(0:0)も設けた。その結果を図1に示す。
図1より、乳由来塩基性タンパク質画分とイソフラボン類のいずれをも含まない対照群に比較して、他のすべての群のピット数が有意に少ないことから、骨吸収抑制活性を有していることがわかった。また、乳由来塩基性タンパク質画分と大豆イソフラボンの重量比が100:0〜80:20ならびに20:80〜0:100の場合に比べ、乳由来塩基性タンパク質画分と大豆イソフラボンの重量比が70:30〜30:70の範囲の場合に有意にピット数が少なく、乳由来塩基性タンパク質または大豆イソフラボンをそれぞれ単独で添加する以上に骨吸収抑制活性を有していることが確認できた。さらに、本試験では、対照群を除く各群の乳由来塩基性タンパク質画分と大豆イソフラボンの合計重量は同様になるように調製して、それらの比を変えることで実験を行った。したがって、本試験例では、単なる相加効果ではなく、乳由来塩基性タンパク質画分とイソフラボン類とが相乗的に作用し、骨吸収を抑制することが明確に示された。
(骨強化用錠剤の調製)
表6に示す配合で原材料を混合後、常法により1gに成型、打錠して本発明の骨強化用錠剤を製造した。なお、この錠剤1g中には、実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分が25mg、実施例品4の大豆イソフラボンが50mg含まれていた。
Figure 2013184959
(骨強化液状栄養組成物の調製)
実施例品3の乳由来塩基性タンパク質画分分解物25gと実施例品5の大豆イソフラボンのアグリコン50gを4,925gの脱イオン水に溶解し、50℃まで加熱後、TKホモミクサー(TK ROBO MICS;特殊機化工業社製)にて、6,000rpmで30分間撹拌混合して、実施例品3の乳由来塩基性タンパク質画分分解物を25g/5kgと実施例品5の大豆イソフラボンのアグリコンを50g/5kgを含有する溶液を得た。この溶液5.0kgに、カゼイン5.0kg、大豆タンパク質5.0kg、魚油1.0kg、シソ油3.0kg、デキストリン17.0kg、ミネラル混合物6.0kg、ビタミン混合物1.95kg、乳化剤2.0kg、安定剤4.0kg、香料0.05kgを配合し、200mlのレトルトパウチに充填し、レトルト殺菌機 (第1種圧力容器、TYPE: RCS−4CRTGN、日阪製作所製)で121℃、20分間殺菌して、本発明の骨強化用液状栄養組成物50kgを製造した。なお、この骨強化用液状栄養組成物には、100gあたり、実施例品3の乳由来塩基性タンパク質画分分解物が50mg、実施例品5の大豆イソフラボンのアグリコンが100mg含まれていた。
(骨強化用飲料の調製)
脱脂粉乳300gを408.5gの脱イオン水に溶解した後、実施例品2の乳由来塩基性タンパク質画分0.5gと実施例品5の大豆イソフラボンのアグリコン1gを溶解し、50℃まで加熱後、ウルトラディスパーサー(ULTRA−TURRAX T−25;IKAジャパン社製)にて、9,500rpmで30分間撹拌混合した。マルチトール100g、酸味料2g、還元水飴20g、香料2g、脱イオン水166gを添加した後、100mlのガラス瓶に充填し、95℃、15秒間殺菌後、密栓し、本発明の骨強化用飲料10本(100ml入り)を調製した。なお、この骨強化用飲料には、100mlあたり実施例品2の乳由来塩基性タンパク質画分が50mgと実施例品5の大豆イソフラボンのアグリコンが100mg含まれていた。
(イヌ用骨強化飼料の調製)
実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分1kgと実施例品6のエクオール含有の大豆イソフラボン2kgを97kgの脱イオン水に溶解し、50℃まで加熱後、TKホモミクサー(MARK II 160型;特殊機化工業社製)にて、3,600rpmで40分間撹拌混合して、実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分を1g/100gと実施例品6のエクオール含有の大豆イソフラボンを2g/100g含有する溶液を得た。この溶液10kgに大豆粕12kg、脱脂粉乳14kg、大豆油4kg、コーン油2kg、パーム油23.2kg、トウモロコシ澱粉14kg、小麦粉9kg、ふすま2kg、ビタミン混合物5kg、セルロース2.8kg、ミネラル混合物2kgを配合し、120℃、4分間殺菌して、本発明のイヌ用骨強化飼料100kgを製造した。なお、このイヌ用骨強化飼料には、100gあたり、実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分が100mgと実施例品6のエクオール含有の大豆イソフラボンが200mg含まれていた。
実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分とフジフラボンP40(フジッコ株式会社、イソフラボン類含量40%)を重量比2:5の割合で混合して(乳由来塩基性タンパク質画分:イソフラボン類=1:1)、本発明の骨強化剤を得た。
実施例品2の乳由来塩基性タンパク質画分とソイアクト(キッコーマン株式会社、イソフラボン類含量30%)を重量比1:2の割合で混合して(乳由来塩基性タンパク質画分:イソフラボン類=5:3)、本発明の骨強化剤を得た。
実施例品1の乳由来塩基性タンパク質画分300mgを無調整豆乳(株式会社紀文フードケミファ、イソフラボン類含量210mg/L)1Lに混合し(乳由来塩基性タンパク質画分:イソフラボン類=10:7)、攪拌した後、 120℃で4秒の加熱殺菌を行って、本発明の骨強化剤を得た。

Claims (10)

  1. 乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物と、イソフラボン類及び/又はその代謝物を有効成分とする骨強化剤。
  2. 前記乳由来塩基性タンパク質画分分解物が、乳由来塩基性タンパク質画分を、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン及びパンクレアチンよりなる群から選択される少なくとも1種のタンパク質分解酵素を用いて分解したものである請求項1に記載の骨強化剤。
  3. 前記乳由来塩基性タンパク質画分が、そのアミノ酸組成中に塩基性アミノ酸を15重量%以上含有している画分である請求項1又は2に記載の骨強化剤。
  4. 前記乳由来塩基性タンパク質画分が、乳又は乳由来の原料を陽イオン交換樹脂に接触させて塩基性タンパク質を吸着させ、この樹脂に吸着した画分を塩濃度0.1M〜1.0Mの溶出液で溶出して得られる画分である請求項1又は2に記載の骨強化剤。
  5. 前記イソフラボン類がゲニステイン、ゲニスチン、ダイゼイン、ダイジン、グリシチン、グリシテイン、エストラジオールならびにそのアナログやアグリコンから選択されるいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の骨強化剤。
  6. 前記イソフラボン類が大豆由来であることを特徴とする請求項1に記載の骨強化剤。
  7. 前記イソフラボン類の代謝物が、エクオールであることを特徴とする請求項1に記載の骨強化剤。
  8. 前記乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物と、前記イソフラボン類及び/又はその代謝物の比率が、30:70〜70:30であることを特徴とする請求項1に記載の骨強化剤。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の骨強化剤を含むことを特徴とする骨強化用飲食品、骨強化用栄養組成物、骨強化用飼料又は骨強化用医薬品。
  10. 乳由来塩基性タンパク質画分及び/又は乳由来塩基性タンパク質画分分解物と、イソフラボン類及び/又はその代謝物を同時に摂取することによる骨強化方法。

JP2012053824A 2012-03-09 2012-03-09 骨強化剤 Active JP6009181B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012053824A JP6009181B2 (ja) 2012-03-09 2012-03-09 骨強化剤
PCT/JP2012/070970 WO2013132675A1 (ja) 2012-03-09 2012-08-20 骨強化剤
TW101142659A TWI574695B (zh) 2012-03-09 2012-11-15 骨強化劑

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012053824A JP6009181B2 (ja) 2012-03-09 2012-03-09 骨強化剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013184959A true JP2013184959A (ja) 2013-09-19
JP6009181B2 JP6009181B2 (ja) 2016-10-19

Family

ID=49116182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012053824A Active JP6009181B2 (ja) 2012-03-09 2012-03-09 骨強化剤

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6009181B2 (ja)
TW (1) TWI574695B (ja)
WO (1) WO2013132675A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020090789A1 (ja) 2018-10-29 2020-05-07 一博 舘田 エクオールを有効成分として含む腸内細菌に対する抗菌剤

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104306602A (zh) * 2014-10-28 2015-01-28 张长坤 一种天然养骨膏
CN105213519A (zh) * 2015-10-13 2016-01-06 六盘水永洋生态科技有限公司 一种治疗腰椎间盘突出、骨质增生的药物及其制备方法
JP6941417B2 (ja) * 2016-02-04 2021-09-29 雪印メグミルク株式会社 軟骨機能改善剤

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10114653A (ja) * 1996-10-11 1998-05-06 Taishi Shokuhin Kogyo Kk 骨形成促進および骨塩量減少防止用組成物
JP2003026571A (ja) * 2001-07-09 2003-01-29 Snow Brand Milk Prod Co Ltd 栄養組成物
WO2010058679A1 (ja) * 2008-11-18 2010-05-27 国立大学法人 九州大学 骨折修復促進剤

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10114653A (ja) * 1996-10-11 1998-05-06 Taishi Shokuhin Kogyo Kk 骨形成促進および骨塩量減少防止用組成物
JP2003026571A (ja) * 2001-07-09 2003-01-29 Snow Brand Milk Prod Co Ltd 栄養組成物
WO2010058679A1 (ja) * 2008-11-18 2010-05-27 国立大学法人 九州大学 骨折修復促進剤

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6012056170; 日本栄養・食糧学会大会講演要旨集 Vol.61, 20070420, 231 *

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020090789A1 (ja) 2018-10-29 2020-05-07 一博 舘田 エクオールを有効成分として含む腸内細菌に対する抗菌剤
KR20210084558A (ko) 2018-10-29 2021-07-07 가즈히로 다테다 에쿠올을 유효 성분으로서 포함하는 장내 세균에 대한 항균제

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013132675A1 (ja) 2013-09-12
TWI574695B (zh) 2017-03-21
JP6009181B2 (ja) 2016-10-19
TW201336506A (zh) 2013-09-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9861687B2 (en) Protein material
JP6009181B2 (ja) 骨強化剤
WO2013133327A1 (ja) 骨強化剤
JP5969225B2 (ja) 骨強化剤
JP7372046B2 (ja) ペプチド
JP2004115509A (ja) 破骨細胞分化抑制因子産生促進剤
WO2014020678A1 (ja) 飲料及びその製造方法
JP6203723B2 (ja) 骨疾患の予防又は治療用タンパク質素材及びその製造方法
JP6357266B2 (ja) 骨疾患の予防又は治療用タンパク質素材
JP6357265B2 (ja) 骨疾患の予防又は治療用タンパク質素材
JP6395350B2 (ja) 筋萎縮防止剤
JP6279851B2 (ja) 筋萎縮防止及び/又は筋合成促進剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150303

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160914

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6009181

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250