JP2013184821A - 原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置 - Google Patents

原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013184821A
JP2013184821A JP2012054343A JP2012054343A JP2013184821A JP 2013184821 A JP2013184821 A JP 2013184821A JP 2012054343 A JP2012054343 A JP 2012054343A JP 2012054343 A JP2012054343 A JP 2012054343A JP 2013184821 A JP2013184821 A JP 2013184821A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
document
roller pair
skew
pair
size
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012054343A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Watanabe
隆史 渡辺
Hitoshi Asano
斉 浅野
Masayuki Watanabe
政行 渡邉
Yoshiteru Katayama
善輝 片山
Yukinori Iguchi
幸宣 井口
Masahiro Nonoyama
昌宏 野々山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2012054343A priority Critical patent/JP2013184821A/ja
Publication of JP2013184821A publication Critical patent/JP2013184821A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)
  • Separation, Sorting, Adjustment, Or Bending Of Sheets To Be Conveyed (AREA)
  • Registering Or Overturning Sheets (AREA)

Abstract

【課題】捌きローラー対とレジストローラー対との間に中間ローラー対を配した場合でも、原稿のスキューが許容範囲を超えて搬送されるのを抑制して、読取り画像の品質低下を防止できる原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】
ADFユニットは、捌きローラー対52とレジストローラー対54との間に配された中間ローラー対53と、レジストローラー対54のレジストニップN2を通過した原稿Dの斜行状態を検出するスキュー量センサーS10と、中間ローラー対53の一対のコロを圧接・離間させる圧接離間手段とを備える。そして、スキュー量センサーS10により検出された原稿Dのスキュー量が許容範囲を超える場合に、中間ローラー対53の一対のコロを離間させて、原稿Dをレジストローラー対54のレジストニップN2よりも搬送方向上流側に戻した後、スキュー補正を再実行させるように構成した。
【選択図】図10

Description

本発明は、原稿搬送装置、当該原稿搬送装置を備えた原稿読取装置および画像形成装置に関し、特に、原稿のスキューを補正する技術に関する。
複写機における画像読取部として、原稿の画像を読み取るスキャナーユニットのほかに、当該スキャナーユニットの原稿読取位置まで原稿を搬送する原稿搬送ユニットを備えているものが多い。
通常、このような原稿搬送ユニットは、原稿トレイに載置された原稿をピックアップローラーで繰り出して捌きローラーで1枚に分離し、レジストローラー対でスキュー補正した後に、スキャナーユニットの読取位置まで搬送して、原稿の第1面を読み取るように構成されている。
原稿の両面を読み取る場合には、前記読取位置を通過して第1面が読み取られた原稿をスイッチバックして反転させ、再給紙路を介して再度読取位置を通過させることにより原稿の第2面を読み取るようになっている(第1の従来技術)。
ところで、近年、原稿の両面の画像を簡易かつ迅速に読み取るため、第1面を読み取るスキャナーユニットとは別に、原稿搬送路の途中に第2面を読み取るためのCCDアレイからなる裏面読取ユニットが設けられた原稿搬送ユニットが提案されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1の原稿搬送ユニットでは、原稿搬送路がU字状であり、原稿搬送路の下流側に裏面読取ユニットが配されている。そして、この裏面読取ユニットが、スキュー補正のため原稿のループ形成空間が隣接されるレジストローラー対と高さ方向に重なると装置が高さ方向に大型化するので、これを避けるためレジストローラー対とその上流側の捌きローラー対との間隔(水平方向)を広げると共に、レジストローラー対と捌きローラー対との間に原稿の搬送を中継する中間ローラー対を配し、捌きローラー対と中間ローラー対との間の搬送路の下方に裏面読取ユニットを配置するようにしている(第2の従来技術)。
スキュー補正用のループは、中間ローラー対とレジストローラー対との間に形成され、中間ローラー対と捌きローラー対の間にはループ形成用の空間を設ける必要がないので、この間の搬送路の下方に裏面読取ユニットを配置しても、装置の高さ方向の大型化を抑えることができる。また、中間ローラーの介在により、捌きローラー対を通過した原稿が小サイズであっても、従来と同様レジストローラー対まで搬送することができる。
なお、一対の中間ローラーは、他の下流側の搬送ローラー対と同様に、回転軸に複数のコロを原稿の幅方向(搬送方向と直交する方向)に亘って所定間隔で配したものが使用されており、これにより原稿の複数の箇所に均等で同一方向の搬送力を与えて、当該中間ローラー対による原稿搬送中におけるスキューが生じないようにしている。
特開2011−225335号公報 特開2006−01643号公報 特開2009−107782号公報 特開2004−106995号公報 特開2003−063698号公報
しかしながら、上記第2の従来技術によれば、レジストローラー対による原稿のスキュー補正が十分に行われない場合がある。
すなわち、一般に捌きローラー対は、搬送する原稿の幅方向のほぼ中央に1箇所だけで原稿に接触しており、原稿の回転に対する規制力がそれほど強くないので、第1の従来技術のように、捌きローラー対のすぐ下流側にレジストローラーが配されている場合には、レジストローラー対によりスキューを補正する力が作用すると原稿が回転し姿勢が是正しやすい。
ところが、第2の従来技術の場合には、レジストローラー対の直ぐ上流側には、中間ローラー対が配されており、上述のように中間ローラー対では複数の対向するコロにより原稿の幅方向に亘って複数箇所にニップが形成されているので、原稿の姿勢変更が生じにくく、レジストローラー対によりスキューを補正する力が発生しても、スキューを許容範囲内に補正しきれないまま下流側に搬送される場合が生じる。そして、この場合には、読取画像自体も斜行し、品質が低下する。このような問題は、一対の中間ローラーのコロが1つであっても、回転軸方向に長い場合には同様に生じる。
本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであって、捌き部とレジストローラー対との間に中間ローラー対を配した場合でも、原稿のスキューが許容範囲を超えて下流側の読取位置に搬送されるのを抑制して、原稿読取り画像の品質低下を防止できる原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る原稿搬送装置は、トレイ上に積載された原稿をピックアップローラーで繰り出して捌き部で捌き、中間ローラー対を介して停止中のレジストローラー対のニップ部に原稿先端を当接させてループを形成しスキュー補正した後、所定のタイミングでレジストローラー対を回転させてレジストローラー対による原稿の搬送を開始する原稿搬送装置であって、前記レジストローラー対のニップ部を通過した原稿先端の斜行状態を検出する斜行検出手段と、一対の中間ローラー同士を圧接・離間させる圧接離間手段と、前記斜行検出手段により検出された原稿の斜行状態が許容範囲を超える場合に、前記中間ローラーを離間させて、原稿をレジストローラー対のニップ部よりも原稿搬送方向上流側に戻した後、スキュー補正を再実行させるスキュー補正再実行手段とを備えることを特徴とする。
上記構成の原稿搬送装置によれば、スキュー補正後の原稿の斜行状態が許容範囲を超える場合に、中間ローラーを離間させて原稿の拘束を解除し、原稿をレジストローラーのニップ部よりも原稿搬送方向上流側に戻した後、スキュー補正を再実行させるので、スキュー補正が一回だけ行われる従来の原稿搬送装置よりも、原稿のスキューを抑制することができる。これにより、原稿のスキューが許容範囲を超えて下流側の読取位置に搬送されるのを従来よりも抑制することができ、原稿読取り画像の品質低下を防止することができる。
ここでの再スキュー補正に際して、原稿を戻したときに、当該原稿のレジストローラー対と反対側の端部が、捌き部を通過しない別の退避路に導きかれるように搬送路を切り換える搬送路切換手段を備えるのが望ましい。
ここで、搬送対象の原稿の搬送方向におけるサイズを取得するサイズ取得手段を備え、搬送路切換手段が、当該取得されたサイズが、再スキュー補正に際して原稿を戻したときに、当該原稿のレジストローラー対と反対側の端部が前記捌き部における捌きニップ部に当接するようなサイズである場合に、当該端部が退避路に導きかれるように搬送路を切り換えるのが望ましい。
また、搬送対象の原稿の搬送方向におけるサイズを取得するサイズ取得手段と、
当該取得されたサイズが、斜行検出手段によりレジストローラー対のニップ部を通過した原稿先端の斜行状態を検出した時点で、当該搬送中の原稿の後部が、捌き部における捌きニップ部に介在するようなサイズである場合に、スキュー補正再実行手段が、中間ローラー対を離間させたままで、捌き部とレジストローラー対のニップ部間でループを形成させてスキュー補正を再実行するのが望ましい。
本発明は、上記構成の原稿搬送装置を備えた原稿読取装置であってもよく、これにより上記構成の原稿搬送装置と同様の効果を得ることができる。
さらに、この原稿読取装置を備えた画像形成装置でもよく、上記構成の原稿搬送装置と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態に係る複写機の全体の構成を示すための概略断面図である。 上記複写機が有するスキャナーユニットおよびADFユニットの構成を示す拡大図である。 ADFユニットを上方から視た概略平面図である。 (a)は、中間ローラー対53の圧接離間機構の構成を示す斜視図であり、(b)は、中間ローラー対53を圧接した状態を示す図であり、(c)は、中間ローラー対53を離間した状態を示す図である。 (a),(b)は、切換爪504の姿勢切換機構の構成を説明するための図である。 制御部の構成と、制御部による制御対象となる主構成要素との関係を示すブロック図である。 制御部で実行される原稿搬送処理の制御内容の一部を示すフローチャートである。 再スキュー補正処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 第1の補正処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 (a)〜(e)は、第1の補正処理によるレジストローラー対、中間ローラー対の動作を示す動作図である。 スキューが緩和されることを説明するための図である。 第2の補正処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 (a)〜(e)は、第2の補正処理によるレジストローラー対、中間ローラー対および切換爪の動作を示す動作図である。 第3の補正処理のサブルーチンを示すフローチャートである。 (a)〜(e)は、第3の補正処理によるレジストローラー対、中間ローラー対の動作を示す動作図である。 (a),(b)は、スキューが緩和されることを説明するための図である。
以下、本発明に係る原稿搬送装置の実施の形態を、タンデム型カラー複写機(以下、単に「複写機」という)の画像読取装置に適用した場合について、図面に基づいて説明する。
(1)複写機の全体の構成
図1は、本実施の形態に係る複写機の全体の構成を示すための概略断面図である。
図1に示す複写機1は、プリンター部2と、プリンター部2上に設けられた画像読取部3(画像読取装置)とからなる。また、複写機1は、ネットワーク(例えばLAN)に接続されていて、外部の端末装置等とのデータの送受信が可能に構成されている。
(1−1)プリンター部の構成
プリンター部2は、画像形成部10、給紙部20および制御部30で構成され、画像読取部3で生成された画像データ、または外部の端末装置等から送られてくる画像データに基づき、周知の電子写真方式により記録シートS上にトナー画像をプリントする。
画像形成部10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のそれぞれに対応する作像ユニット11Y、11M、11C、11Kと、中間転写ベルト12、二次転写ローラー対13、定着部14、排紙トレイ15などを備える。
作像ユニット11Y、11M、11C、11Kは、制御部30の制御のもと、対応する色のトナー像を形成し、各色のトナー像が重なり合うように中間転写ベルト12に静電転写(一次転写)する。中間転写ベルト12は、無端状のベルトであって、矢印A方向に回転し、トナー像を二次転写位置16まで搬送する。
給紙部20は、記録シートSを収容する複数の給紙カセット21を備え、いずれかの給紙カセット21から記録シートSを1枚ずつ繰り出し、中間転写ベルト12上のトナー像のタイミングに合わせて二次転写位置16に搬送する。
上記二次転写により、トナー像(未定着画像)が形成された記録シートSは、定着部14に搬送され、定着部14においてトナー像が加熱・加圧されて記録シートS上に熱定着される。熱定着された記録シートSは排紙トレイ15上に排出される。
制御部30は、画像形成部10、給紙部20、および次に説明する画像読取部3を制御する。詳細については後述する。
(1−2)画像読取部の構成
画像読取部3は、原稿画像を読み取るスキャナーユニット40、スキャナーユニット40の原稿読取位置まで原稿を搬送するADFユニット(自動原稿搬送機構)50で構成される。
スキャナーユニット40は、上面に第1と第2プラテンガラス45,46が嵌め込まれた筐体400内に、光源ユニット41、ミラーユニット42、レンズ43、ラインセンサー44などを備える。
光源ユニット41は、光源となるランプ411とミラー412などを備え、ミラーユニット42は、折り返しミラー421,422などを備える。ラインセンサー44は、複数の光電変換素子を有するCCD(Charge Coupled Device)からなる。
このスキャナーユニット40は、第1プラテンガラス45上に載置された原稿の画像を、光源ユニット41とミラーユニット42を不図示の移動機構により矢印B方向に移動させて読み取るミラースキャンモードと、ADFユニット50の原稿給紙トレイ502に載置された原稿が搬送されて第2プラテンガラス46上を通過するときに、その画像を読み取るシートスルーモードとを備える。
(1−3)ADFユニットの構成
ADFユニット50は、スキャナーユニット40に対してヒンジ機構(不図示)により正面側(紙面手前側)が開閉自在に取り付けられている。これにより、ミラースキャンモードで原稿を読み取る際、ADFユニット50を上に開いて、原稿を第1プラテンガラス45上に載置することができる。
ADFユニット50の構成について、図2の拡大図を参照しながら説明する。
原稿給紙トレイ502のピックアップローラー51側には、カム機構などの公知の昇降装置(不図示)によって、原稿を給紙可能な高さに位置するように昇降させる昇降板502aが設けられている。
ADFユニット本体501は、ピックアップローラー51、捌きローラー対52、中間ローラー対53、レジストローラー対54、第1〜第3読取搬送ローラー対55〜57、排紙ローラー対58、裏面読取ユニット59などを備え、スキャナーユニット40のシートスルーモードによる原稿読取時には、次のようにして原稿を搬送する。
まず、原稿給紙トレイ502に載置された原稿束(不図示)は、最上位の原稿から順にピックアップローラー51により繰り出されて、捌きローラー対52の捌きニップを通過する際に捌かれ、これにより一枚ずつレジストローラー対54に向けて送り出され、ここでスキュー補正される。
ここで、「スキュー補正」とは、停止中のレジストローラー対54のレジストニップに原稿の先端を当接させてループを形成して、それにより原稿の先端がレジストローラー対54の回転軸方向に沿うようにして先端の傾きが無いようにすることを意味する。
捌きローラー対52は、給紙ローラー521(ワンウェイクラッチ付き)と、給紙ローラー521に圧接される捌きローラー522で構成される。
スキュー補正後の原稿は、レジストローラー対54、第1〜第3読取搬送ローラー対55〜57によりさらに下流側に搬送され、第2プラテンガラス46上の原稿読取位置Pを通過する際に、その第1面(第2プラテンガラス46側)の画像がスキャナーユニット40のラインセンサー44によって読み取られる。また、両面コピーや両面スキャンする場合には、裏面読取ユニット59によって原稿の第2面(第1面とは反対側)の画像が読み取られる。画像が読み取られた原稿は、排紙ローラー対58から原稿排紙トレイ503上に排出される。
ピックアップローラー51、捌きローラー対52の給紙ローラー521、中間ローラー対53は、駆動モーターM1(以下、「給紙モーターM1」ともいう。)により回転駆動される。このうちピックアップローラー51および給紙ローラー521と給紙モーターM1との動力伝達経路には、電磁クラッチからなる給紙クラッチCLが挿設され、これにより回転駆動力の伝達制御が行われる。また、レジストローラー対54は駆動モーターM2(以下、「レジストモーターM2」ともいう。)により回転駆動され、第1〜第3読取搬送ローラー対55〜57は駆動モーターM3に、排紙ローラー対58は駆動モーターM4によりそれぞれ回転駆動される。
捌きローラー対52から原稿読取位置Pまでに至る搬送路510には、搬送される原稿を検知する原稿搬送センサーS1〜S3が設けられている。原稿搬送センサーS1は捌きローラー対52の搬送方向の下流側位置に、原稿搬送センサーS2はレジストローラー対54の上流側位置に、原稿搬送センサーS3は原稿読取位置Pの上流側位置にそれぞれ配されている。
原稿搬送センサーS1〜S3は、例えば反射型の光電センサーからなり、原稿を検知している間はオン(Hiレベル)信号を、検知していない間はオフ(Lowレベル)信号を制御部30に出力する。制御部30は、原稿搬送センサーS1〜S3の出力の立ち上がりエッジ(LowからHiレベルへの変化点)、立ち下がりエッジ(HiからLowレベルへの変化点)より、それぞれ原稿の先端、後端が各原稿搬送センサーS1〜S3位置を通過したことを検知することができ、この検知結果に基づいて、各駆動モーターM1〜M4の回転駆動を制御して、原稿搬送および原稿のスキュー補正を制御する。
また、搬送路510のレジストローラー対54の下流側位置には、スキュー量センサーS10が設けられている。これにより、スキュー補正で補正しきれなかったスキュー量を検出するようにして、検出したスキュー量が許容範囲を超えていれば、原稿の先端をレジストローラー対54の上流側まで戻して再度スキュー補正が行われる構成となっている(以下、「再スキュー補正処理」という。)。
この再スキュー補正処理では、原稿の先端を上流側に戻す際、中間ローラー対53を圧接状態から離間状態にして、レジストローラー対54と中間ローラー対53の間の原稿のループを一旦解消させる。このときにスキューを低減させることができるからである(その理由は後述する)。また中間ローラー対53を離間状態にすることで、原稿が中間ローラー対53よりも上流側へと移動可能になるために、原稿の先端を上流側に戻すとき、原稿の搬送方向の長さによってはその後端が捌きローラー対52に衝突(当接)するおそれがある。この場合、衝突によって原稿が傷んだり、捌きローラー対52の表面を傷めてしまうおそれがあるため、当該衝突を回避するための原稿の退避路511と、退避路511に原稿を導く切換爪504とが設けられている。切換爪504は、同図の実線で示す第1の姿勢(原稿を搬送路510に送り込むときの姿勢)と、破線で示す第2の姿勢(原稿の後端を退避路511に導くときの姿勢)とに切り換え可能に構成されている。
スキュー量を検出する構成、中間ローラー対53の圧接離間機構、切換爪504の姿勢切換機構、および再スキュー補正処理の詳細については後述する。
図3は、原稿給紙トレイ502、およびADFユニット本体501を上方から視た概略平面図である。
同図に示すように、原稿給紙トレイ502には、搬送方向Cと直交する幅方向の奥側(紙面上側)に、原稿の幅方向の位置決めを行うための基準壁505が設けられ、手前側に幅方向にスライド自在なサイドガイド506が設けられ、いわゆる片側基準方式で構成されている。
また、原稿給紙トレイ502には、例えば反射型の光電センサーからなる原稿載置センサーS11が設けられており、原稿載置センサーS11は、原稿を検知している間、オン信号を制御部30に出力する。この原稿載置センサーS11は、ADFユニット50による搬送可能な最小サイズ(例えばA5縦通し)の原稿が載置されたときに検出できる位置に配されている。ちなみに、搬送可能な最大サイズはA3縦通しとなっている。
ピックアップローラー51は、回転軸51aに取着された2つのコロ51bを有し、2つのコロ51bが、搬送路510の幅方向の中心線L1に対して対称位置に配置されている。また、捌きローラー対52の給紙ローラー521は、回転軸521aに取着された1つのコロ521bの中心が中心線L1上に位置するように配置されている。捌きローラー522も同様に構成されている。
また、図3に示す中間ローラー対53、レジストローラー対54は、下側のローラーが隠れ、上側のローラーだけが示されているので、それぞれ上側のローラーで見ると、中間ローラー対53(上側ローラー531)は、回転軸531aに取着された3つのコロ531bを有し、真中のコロ531bの中心が中心線L1上に位置し、両側のコロ531bが中心線L1に対して対称位置に配置されている。下側のローラーの構成も同様である。
また、レジストローラー対54、それよりも下流側のローラー対55〜58(図2参照)も中心線L1に対して対称になるように構成されている。
(1−4)スキュー量を検出する構成
まず、スキュー量センサーS10は、レジストローラー対54の軸方向に沿って配された2つのサブセンサーS10a、S10bで構成されている。
サブセンサーS10a、S10bは、例えば反射型の光電センサーからなり、それぞれが個々に原稿を検知してオン信号を制御部30に出力する。制御部30は、各サブセンサーS10a、S10bの出力より、原稿先端を検出した時間差によりスキュー量を算出することができる。ここでは、サブセンサーS10a、S10bが原稿先端を検出した時間差をt、レジストローラー対54による原稿の搬送速度をvとして、時間差tと搬送速度vとを乗算して得たものをスキュー量(vt)として用いる。よって、検出した時間差が大きいほどスキュー量が大きいと判断される。
なお、スキュー量(vt)と、サブセンサーS10a、S10b間の距離dとから、原稿の傾きθを取得する(Tanθ=vt/d)ことはできるが、スキュー量(vt)自体によりその傾き量が指標されているので、本実施の形態では、原稿の傾きが許容範囲内にあるか否かの判定をスキュー量(vt)を用いて行う構成としている。図3には、分かりやすくするため、原稿のスキューが誇張して描かれている。
各サブセンサーS10a、S10bは、搬送路510の中心線L1よりも奥側(原稿搬送の基準側)にあり、上記最小サイズの原稿が通過する位置に配されている。これにより、当該最小サイズの原稿が搬送されたときでも、そのスキュー量を検出できるようにしている。
本実施の形態では、スキュー量センサーS10と、制御部30とが、原稿の斜行状態を検出する斜行検出手段として機能する。
次に、検出したスキュー量が許容範囲を超えるケースの具体例について説明する。
例えば、幅方向のサイズが異なる原稿が束となってトレイ上に載置される異サイズ混載の場合が挙げられる。この場合、原稿束は、まず幅方向の一辺が、基準壁505に当接されて位置決めされるが、他方の一辺は、原稿束のなかの幅方向のサイズが最も大きい原稿だけがサイドガイド506に当接されることになる。このため、残りの小さいサイズの原稿は、他方の辺がサイドガイド506に当接されないために、搬送時に傾きやすく大きなスキューが生じやすくなる。大きなスキューが生じると、1回のスキュー補正だけではスキューを補正しきれずに許容範囲を超えしまう場合が出てくるのである。
また、原稿束を基準壁505にきっちりと当接しなかった場合がある。ピックアップローラー51により繰り出された原稿が、基準壁505およびサイドガイド506によって搬送方向にガイドされないために、大きなスキューが生じやすくなって、スキューが許容範囲を超えしまう場合が出てくるのである。これ以外にも、ピックアップローラー51や捌きローラー対52の摩耗により大きなスキューが生じやすくなって許容範囲を超えしまう場合がある。特に、本実施の形態のような片側基準方式の場合だと、ローラーの摩耗が幅方向において片寄る傾向があるため、メンテナンスが悪いと許容範囲を超える可能性が高くなる。
(1−5)中間ローラー対の圧接離間機構の構成
図4(a)は、中間ローラー対53の圧接離間機構の構成を示す斜視図である。
同図に示す圧接離間機構70は、接離ソレノイド71と、接離ソレノイド71により揺動駆動されるT字状のレバー72と、引張コイルばね73からなる2つの組みと、各レバー72を回転可能に支持する回転支軸74とで構成されている。
回転支軸74は、中間ローラー対53の上側ローラー531の回転軸531aと平行する方向に延びており、ADFユニット本体501の不図示のフレームに回転可能に保持されている。
各接離ソレノイド71はプル型であり、制御部30の制御を受けて電力供給をオン・オフする公知のリレースイッチ75(図6参照)が挿設されている。
接離ソレノイド71本体と引張コイルばね73の一端は、それぞれADFユニット本体501の不図示のフレームに取着されており、接離ソレノイド71のプランジャー71aの先端が、レバー72のT字の横棒部分の一端に連結され、横棒部分の他端に引張コイルばね73が連結されている。
レバー72のT字の縦棒部分には、その先端部に軸孔72aが形成されており、この軸孔72aに、上側ローラー531の回転軸531aが軸支されている。一方、下側ローラー532の回転軸532aは、不図示の保持部材により回転可能に軸受されている。この下側ローラー532は、歯車ギアやベルトなどの動力伝達機構(不図示)を介して給紙モーターM1により回転駆動され、上側ローラー531は、下側ローラー532の回転に従動して回転駆動される。
接離ソレノイド71の駆動を停止(OFF)しているときは、図4(b)に示すように、引張コイルばね73の復元力によりレバー72が矢印E1方向に揺動して、上側ローラー531が下側ローラー532に圧接された圧接状態となる。このときの上側ローラー531と下側ローラー532との間の圧接力が、予め決定された範囲内になるように引張コイルばね73の付勢力が調整されている。
一方、接離ソレノイド71は、通電して駆動(ON)させると、図4(c)に示すように、プランジャー71aを引き込み、引張コイルばね73の付勢力に抗してレバー72を矢印E2方向に揺動させて、上側ローラー531を下側ローラー532から離間した離間状態にする。
(1−6)切換爪の姿勢切換機構の構成
まず、捌きローラー対52の下流側に設けられる切換爪504は、図3に示すように、搬送路510の幅方向に長い板状部材からなり、両端に設けられた軸部504a,504aが、ADFユニット本体501に設けられた不図示の支持部材により揺動可能に支持されている。
図5(a),(b)は、切換爪504の姿勢切換機構の構成を説明するための図である。
同図に示す姿勢切換機構80は、切換爪504を挟んで上下方向の反対側に配された、切換ソレノイド81と、引張コイルばね82とで構成されている。
切換ソレノイド81本体と引張コイルばね82の上端は、それぞれADFユニット本体501の不図示のフレームに取着されており、切換ソレノイド81のプランジャー81aの先端と引張コイルばね82の下端が、それぞれ切換爪504の取付部504bに連結されている。この取付部504bは、切換爪504先端側の長手方向の一方の端部に設けられている。
切換ソレノイド81はプル型であり、制御部30の制御を受けて電力供給をオン・オフする公知のリレースイッチ83(図6参照)が挿設されている。
切換ソレノイド81の駆動を停止(OFF)しているときは、図5(a)に示すように、引張コイルばね82の復元力により切換爪504が矢印E3方向に揺動して、切換爪504の先端を上げた状態にする。この先端を上げた状態が、第1の姿勢(図2の実線)でる。
一方、切換ソレノイド81は、通電して駆動(ON)させると、図5(b)に示すように、プランジャー81aを引き込み、引張コイルばね82の付勢力に抗して切換爪504を矢印E4方向に揺動させ、切換爪504の先端を下げた状態にする。この先端を下げた状態が、退避路511を開く第2の姿勢(図2の破線)である。
本実施の形態では、切換爪504と、その姿勢を切り換える姿勢切換機構80とが、原稿(後端)の搬送を搬送路510から退避路511に切り換える搬送路切換手段として機能する。
なお、ここでは、切換爪504の姿勢切換機構80が、長手方向の一方の端部にのみ設けられた構成を示したが、両端部に姿勢切換機構80を設けた構成にしても構わない。
(2)制御部の構成
図6は、制御部30の構成と、制御部30による制御対象となる主構成要素との関係を示すブロック図である。
同図に示されるように、制御部30は、CPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、通信インターフェース(I/F)部34および画像データ記憶部35などを備えている。
CPU31は、画像形成部10、給紙部20、スキャナーユニット40、ADFユニット50および操作パネル60等を制御するためのプログラムを実行する。ROM32は、CPU31により実行される各種プログラムを格納するストレージである。RAM33は、CPU31がプログラムを実行するときのワークエリアである。通信I/F部34は、LANカード、LANボードといったLANに接続するためのインターフェースである。
画像データ記憶部35は、通信I/F部34やスキャナーユニット40を介して入力された、印刷用の画像データを記憶する。
操作パネル60は、複写機1の上部の操作しやすい位置に配設され、印刷設定画面等の操作画面や印刷結果等の各種情報を表示するタッチパネル式液晶ディスプレイや、各種指示を入力するための操作ボタン等から構成され、タッチパネルや操作ボタン等の操作を介してユーザーからの各種指示入力を受付ける。
また、CPU31は、シートスルーモードでは、駆動モーターM1〜M4の回転駆動をそれぞれ制御することにより、ADFユニット50のピックアップローラー51および各ローラー対52〜58を回転させ、原稿給紙トレイ502に載置された原稿を繰り出して原稿読取位置Pへと搬送する原稿搬送処理を行う。
次に述べるように、この原稿搬送処理中、CPU31は、原稿のスキュー補正(1回目)と、当該1回目のスキュー補正後のスキュー量を検出し、許容範囲を超えていると判定した場合に、再スキュー補正処理(2回目)を実行する。
(3)原稿搬送処理
図7は、制御部30で実行される「原稿搬送処理」の制御内容の一部を示すフローチャートである。
この制御は、複写機1全体を制御するメインフローチャート(不図示)のサブルーチンとして実施されるものであり、ここでは主に、上記した原稿のスキュー補正(1回目)および再スキュー補正処理(2回目)を行うための制御が示されている。
操作パネル等からコピージョブまたはスキャンジョブを受け付けると、本原稿搬送処理の制御が開始される。制御部30は、まず、中間ローラー対53を圧接状態に維持するとともに、切換爪504を第1の姿勢に維持する(ステップS101)。
次に、制御部30は、給紙モーターM1を正転駆動するとともに給紙クラッチCLを所定時間だけ接続する(ステップS102)。これにより、ピックアップローラー51、給紙ローラー521、中間ローラー対53を回転させて、原稿給紙トレイ502に載置された原稿を繰り出して搬送路510に送り込む。
ここでの「所定時間」は、給紙モーターM1を正転駆動開始後、搬送された原稿の先端が、捌きローラー対52を経て中間ローラー対53を通過するまでの時間であり、所定時間が経過すれば、給紙クラッチCLが解除され、給紙モーターM1によるピックアップローラー51と給紙ローラー521の回転駆動が停止されると、以降は、中間ローラー対53による原稿搬送が行われる。なお、給紙ローラー521は、ワンウェイクラッチを介して給紙モーターM1に連結されているので、捌きローラー対52の捌きニップを通過中の原稿はそのまま搬送されるようになっている。
中間ローラー対53により搬送された原稿の先端が、レジストローラー対54上流側の原稿搬送センサーS2位置を通過し(ステップS103:Yes)、さらに時間Taが経過すれば(ステップS104:Yes)、レジストモーターM2を正転駆動し(ステップS105)、レジストローラー対54による原稿搬送を開始する。
ここでの時間Taは、原稿搬送センサーS2位置を通過した原稿の先端部分がレジストローラー対54のレジストニップに到達するまでの時間Ta1と、当該原稿の先端部分が、レジストニップに到達した後、さらに原稿の後端を例えば3mm程度搬送するのに要する時間Ta2とを足し合わせた時間からなる。時間Ta1は、原稿搬送センサーS2位置からレジストニップまでの搬送距離と原稿の搬送速度より算出される。時間Ta2は、上記3mmの搬送距離と原稿の搬送速度より算出される。この時間Ta2の間、原稿の先端がレジストニップに突き当てられてループが形成され、スキュー補正(1回目)が行われる。
原稿の先端がスキュー量センサーS10位置を通過すれば(ステップS106:Yes)、スキュー量センサーS10の出力よりスキュー量を検出する(ステップS107)。
制御部30は、検出したスキュー量が許容範囲内であれば(ステップS108:Yes)、次のステップS109をスキップし、許容範囲を超えていれば(ステップS108:No)、再スキュー補正処理を行う(ステップS109)。
ここでのスキュー量の許容範囲は、具体的には、スキュー角度(搬送方向Cと直交する方向に対する原稿の傾きθ(図3参照))が−0.3°〜+0.3°程度であり、ADFユニット50およびスキャナーユニット40の仕様に応じて改定される。ステップS109の再スキュー補正処理の詳細については後述する。
この後、レジストローラー対54により搬送された原稿の後端が原稿搬送センサーS2位置を通過後、さらに時間Tb経過すれば(ステップS110:Yes)、レジストモーターM2を停止する(ステップS111)。
時間Tbは、原稿後端がレジストローラー対54を完全に通過するまでの時間であり、原稿搬送センサーS2位置からレジストニップの下流側端部までの搬送距離と、原稿の搬送速度より算出される。なお、時間に若干の余裕をもたすため、算出した時間に時間αを加算して改定されている。ここでは、時間Tbが経過すれば、原稿後端がレジストローラー対54を通過したと判断している。
そして、次の原稿があれば(ステップS112:Yes)、ステップS102に戻り、ステップS102〜S111の処理を繰り返す。次の原稿がなければ(ステップS112:No)、不図示のメインフローチャートにリターンする。ここで、次の原稿があるか否かの判断は、原稿載置センサーS21の出力情報によって判断することができる。
(4)再スキュー補正処理
図8は、「再スキュー補正処理」を示すサブルーチンである。
同図に示すように、制御部30は、まず原稿長さLを確認する(ステップS201)。
ここで原稿長さLを確認するのは、後続するステップにおいて、原稿を上流側に戻す制御を原稿の搬送方向の長さ(サイズ)によって変えるからである。
再スキュー補正処理が必要な(許容範囲を超えるほどの)スキューが生じるケースとして、特に、異なるサイズの原稿が束となってトレイ上に載置される異サイズ混載の場合が顕著であり、このことから、本実施の形態では、異サイズ混載にも対応して原稿長さが取得できるように、次のようにして原稿搬送中にその長さを取得している。
制御部30は、捌きローラー対52下流側の原稿搬送センサーS1の出力より、立ち上がりエッジを検出(原稿先端を検出)した時間T1と、立ち下がりエッジを検出(原稿後端を検出)した時間T2と、捌きローラー対52による原稿の搬送速度Vsより、原稿長さLを算出し取得することができる(L=Vs(T2−T1))。そして、取得した原稿長さLを、RAM33に設けられた格納領域33aに格納するようにしている。
なお、原稿が斜行している場合もあるので、取得した原稿長さLが、常に正確であるとは言えないまでも、原稿が大きく傾くことはまずないので、取得した原稿長さLから、原稿の搬送方向におけるサイズを判定することができる。具体的には、ADFユニット50において使用可能な原稿の縦サイズで見たとき、例えばA5縦、B5縦、A4縦、B4縦、A3縦サイズのうちの何れのサイズであるかを判定することが可能である。制御部30のROM32には、原稿の上記各サイズの寸法が記憶されている。本実施の形態では、こうして原稿の搬送方向のサイズも判定し、判定したサイズSzを、原稿長さLと同様、格納領域33aに格納する。原稿搬送センサーS1と制御部30とが、原稿の搬送方向におけるサイズを取得するサイズ取得手段として機能する。
この格納領域33aは、原稿長さの取得開始時(具体的には、例えば原稿先端の検出時)にゼロクリアされる。よって、原稿後端が検出され原稿長さLが取得できるまでの間は、その値がゼロのままであり、格納領域33aの値がゼロか否かによって、原稿長さLが取得されているか否かが判断できるようになっている。
上記ステップS201において原稿長さLを確認した際、既に原稿後端が原稿搬送センサーS1位置を通過していて、原稿長さLが取得できていれば(ステップS202:Yes)、その原稿長さLが所定値以下か否かによって、後続の補正処理が分かれる。
ここでの「所定値」には、所定サイズの原稿において予想される最大スキューが発生した場合の、搬送方向の原稿の長さ(Lx)が設定される。「所定サイズの原稿」は、ADFユニット50において使用可能な原稿のサイズ(ここでは縦・横サイズ含む)のうち、予想される最大スキューが発生した場合の搬送方向の原稿長さが、レジストニップと捌きニップとの間の距離(K3)よりも短くかつ最も近いサイズの原稿である(Lx<K3)。つまり、ここでは、原稿長さLが所定値以下か否かにより、再スキュー補正を行うにあたって原稿の先端を上流側に戻す際、原稿の後端が捌きローラー対52の捌きニップに衝突するおそれがあるか否かを判定している。当該原稿の長さ(Lx)は予め設計段階で求められている。
原稿長さLが所定値以下の短いサイズの場合には(ステップS203:Yes)、第1の補正処理(ステップS204)による再スキュー補正を行い、所定値を超える中サイズの場合には(ステップS203:No)、第2の補正処理(ステップS205)による再スキュー補正を行う。
なお、上記ステップS203において、原稿長さLが所定値以下か否かの判定を、原稿長さLより取得した原稿のサイズSzが、搬送方向において上記所定サイズの原稿の大きさよりも大きいか否かで判定する構成に代えても構わない。
上記ステップS201で原稿長さLを確認した際、原稿後端が原稿搬送センサーS1位置を未通過で、原稿長さLが取得できてないような、長いサイズの場合には(ステップS202:No)、第3の補正処理(ステップS206)による再スキュー補正を行う。
(4−1)第1の補正処理
図9は、「第1の補正処理」を示すサブルーチンである。また、図10(a)〜(e)は、このときのレジストローラー対、中間ローラー対の動作を示す動作図である。この図10も参照しながら説明する。
図9に示すように、まず、制御部30は、給紙モーターM1、レジストモーターM2を停止し(ステップS301)、原稿搬送を一旦止める。このとき、レジストローラー対54と中間ローラー対53との間では、上記した1回目のスキュー補正により形成された原稿DのループRが残っている(図10(a)参照)。
次に、中間ローラー対53を離間させる(ステップS302)。これにより、原稿Dが中間ローラー対53に挟まれた状態から解放され、原稿Dの復元力(腰の強さ(剛性))によってその後端Dbが上流側へと押し戻される(図10(b)参照)。これによりループRが解消されるとともにスキューが低減される。
図11は、このスキューが低減されることを説明するための図である。
同図において、実線で示す原稿Dは、中間ローラー対53を離間させる前のものであり、ループRが残っている。ここでの原稿Dは傾斜していて、ループRのループ量が、原稿の幅方向の手前側R1と奥側R2とで異なり、手前側R1の方が大きい。なお、図11では、このループ量の違いを表すため、原稿DのループRの部分を模式的に描いている。
原稿Dの先端Daは、傾いているものの、スキュー補正(1回目)によって、その傾きはスキュー補正前よりも小さくなっている(後端Dbの傾きと比較することにより分かる)。この状態から中間ローラー対53を離間し、原稿Dを中間ローラー対53から開放することによって、原稿Dの復元力F1により原稿後端Dbを上流側へと押し戻すようにして移動させることができる。そして、このときに、手前側R1の方が奥側R2よりもループ量の大きい分、より上流側に押し戻されるので、それにより、後端Dbの傾きが先端Daの傾きに等しくなるように旋回して、最初よりもスキューが補正されるようになる。
なお、図11では、中間ローラー対53の離間状態を示すのにハッチングを付し、また移動後の原稿後端Db’を二点鎖線で示している。
図9に戻って、この後、制御部30は、レジストモーターM2を逆転駆動し(ステップS303)、時間Tcが経過するまで(ステップS304:No)、原稿Dを上流側に逆搬送する(図10(c)参照)。
ここでの時間Tcは、原稿Dの先端Da全体をレジストニップN2の上流側まで移動させるための時間である。
原稿Dの先端DaをレジストニップN2の上流側まで移動させるのに必要な時間は、スキュー量が大きいほど長くなり、また同じスキュー量でも原稿の幅方向のサイズが大きいほど長くなる。この移動に必要な時間よりも時間Tcが短いと、先端Daの一部がレジストニップN2に残ってしまって再スキュー補正が十分に行えなくなるおそれがあるが、時間Tcが長い分には、先端DaがレジストニップN2を抜けた後に、レジストローラー対54の空回転時間が生じるだけであって特に問題は生じない。よって、ここでは、最大サイズ幅の原稿において予想される最大スキューが発生した場合でも、原稿の先端をレジストニップN2の上流側まで移動させることができるように時間Tcが設定されている。
上記ステップS304において時間Tcが経過すれば(Yes)、レジストモーターM2を停止し、中間ローラー対53を圧接する(ステップS305)(図10(d)参照)。
次に、制御部30は、給紙モーターM1を正転駆動して(ステップS306)、中間ローラー対53による原稿搬送を再開し、時間Tdが経過すれば(ステップS307:Yes)、レジストモーターM2を正転駆動し(ステップS308)、レジストローラー対54による原稿搬送を再開する。
ここでの時間Tdは、例えば、原稿の後端を3mm程度搬送するのに要する時間であり、原稿の搬送速度に基づいて設定される。時間Tdの間、回転停止中のレジストローラー対54のレジストニップN2に原稿Dの先端Daを突き当ててループRを形成するようにして再スキュー補正(2回目)が行われる(図10(e)参照)。
この後、原稿Dの後端Dbが、原稿搬送センサーS1位置を通過後、時間Te経過すれば(ステップS309:Yes)、給紙モーターM1を停止し(ステップS310)、図8の再スキュー補正処理にリターンする。
時間Teは、原稿後端が中間ローラー対53を完全に通過するまでの時間であり、原稿搬送センサーS1位置から中間ローラー対53のニップの下流側端部までの搬送距離と、原稿の搬送速度より算出される。ここでは、時間Teが経過すれば、原稿後端が中間ローラー対53を通過したと判断している。
上記ステップS302において、仮に中間ローラー対53を離間させないと、原稿先端を上流側に戻す際、中間ローラー対53によって原稿の移動が規制され拘束されるために、スキューを低減させることができない。このため、再スキュー補正を行ったとしても、レジストローラー対54と中間ローラー対53との間に、スキュー補正(1回目)のときに形成されたのと同じループ量のループが形成されるだけ、つまり元に戻るだけになって、得られる効果は1回目のスキュー補正とあまり変わらず、再スキュー補正を行う意味がない。
これに対して、本第1の補正処理では、中間ローラー対53を離間させているので、それにより中間ローラー対53による原稿の拘束を解除し、原稿の復元力の作用によりまずスキューを低減させることができる。さらに、その後、再スキュー補正を行うようにしているので、原稿のスキューを効果的に抑制することができるようになるので、スキュー量が許容範囲を超える原稿が、レジストローラー対54よりも下流側に搬送されるのを従来よりも抑制することができる。
(4−2)第2の補正処理
図12は、「第2の補正処理」を示すサブルーチンである。また、図13(a)〜(e)は、このときのレジストローラー対、中間ローラー対、および切換爪の動作を示す動作図である。
この制御は、再スキュー補正のため、原稿の先端をレジストローラー対54の上流側に戻す際、原稿の後端が捌きローラー対52に衝突する長さを有する原稿に対して行われる制御である。
図12に示すように、制御部30は、まず、原稿Dの後端Dbを切換爪504よりも下流側に移動させるための、送り量K1を算出する(ステップS401)(図13(a)参照)。
原稿Dの後端Dbが、切換爪504の真下または上流側にあれば、切換爪504を第2の姿勢に切り換えたとしても退避路511に導くことができないので、ここでは、送り量K1を次のようにして算出し、後続するステップにおいて送り量K1と、原稿のスキュー量を考慮して設定された所定の送り量αとを足し合わせた送り量(K1+α)分、原稿を下流側に送り出すようにしている。
まず、ROM32には、原稿の搬送方向における原稿搬送センサーS1と切換爪504の先端までの距離K0が予め記憶されている。制御部30は、原稿搬送センサーS1位置から原稿Dの後端Dbまでの距離K2を、原稿搬送センサーS1による後端Db検出後の経過時間により求めることができるので、求めた距離K2とROM32の距離K0から、送り量K1を算出することができる(K1=K0−K2)。
所定の送り量αは、原稿後端の原稿搬送センサーS1位置を通過しない部分が、スキュー量によっては、送り量K1分移動させた後でも、切換爪504の真下または上流側に残ってしまう可能性があるため、原稿後端を確実に切換爪504よりも下流側に移動させることができるように、予め実験により求めて設定されている。
次に、制御部30は、原稿の搬送速度から原稿を送り量(K1+α)分移動させるのに要する時間Tfを求め、当該時間Tfが経過すれば(ステップS402:Yes)、給紙モーターM1、レジストモーターM2を停止する(ステップS403)。これにより、原稿Dの後端Dbが切換爪504よりも下流側に移動する。
なお、送り量K1を算出する時点で、後端Dbが切換爪504よりも下流側にあれば(K2>K0)、上記ステップS402はスキップする。
次に、制御部30は、切換爪504を、退避路511を開く第2の姿勢に切り換えた後、中間ローラー対53を離間させる(ステップS404)(図13(b)参照)。これにより、上記した第1の補正処理と同様、原稿Dの復元力によって後端Dbが上流側へと押し戻され、ループRが解消されながらスキューが低減される。
そして、制御部30は、レジストモーターM2を逆転駆動し(ステップS405)、時間Tgが経過するまで(ステップS406:No)、原稿Dを上流側に逆搬送する(図13(c)参照)。このとき原稿Dの後端Dbは、切換爪504によって導かれて退避路511に進入するので、捌きローラー対52と衝突するのを回避できる。
ここでの時間Tgは、上記第1の補正処理の時間Tcと同様、原稿Dの先端DaをレジストニップN2の上流側まで移動させるための時間である。なお、ここでは、スキュー量の検出後、原稿Dを下流側にさらに送り量(K1+α)分移動させるので、その分、時間Tgは時間Tcよりも長い時間が設定される。
時間Tdが経過すれば(ステップS406:Yes)、レジストモーターM2を停止し、かつ中間ローラー対53を圧接する(ステップS407)(図13(d)参照)。
次に、制御部30は、給紙モーターM1を正転駆動して(ステップS408)、中間ローラー対53による原稿搬送を再開し、時間Tdが経過すれば(ステップS409:Yes)、レジストモーターM2を正転駆動し(ステップS410)、レジストローラー対54による原稿搬送を再開する。時間Tdの間、回転停止中のレジストローラー対54のレジストニップN2に原稿Dの先端Daを突き当ててループRを形成するようにして再スキュー補正(2回目)が行われる(図13(e)参照)。
この後、原稿Dの後端Dbが原稿搬送センサーS1位置を通過後、時間Te経過すれば(ステップS411:Yes)、後端Dbが中間ローラー対53を通過したと判断できるので、給紙モーターM1を停止するとともに、切換爪504を第1の姿勢に戻して(ステップS412)、図8の再スキュー補正処理にリターンする。
このように第2の補正処理においても、中間ローラー対53を離間させてスキューを低減させた後、再スキュー補正を行うようにしているので、第1の補正処理と同様の効果を得ることができる。
(4−3)第3の補正処理
上記第1および第2の補正処理が、原稿後端が捌きローラー対52を通過した原稿(捌きニップを抜けた原稿)を対象としているのに対して、第3の補正処理は、原稿後端が捌きローラー対52をまだ通過していない原稿(捌きニップを通過中の原稿)を対象とするものである。
本実施の形態では、上記ステップS201(図8)のときに後端が原稿搬送センサーS1位置をまだ通過していない原稿サイズでは、この時点において、原稿の後端側部分が捌きニップに介在するように、捌きローラー対52、レジストローラー対54および原稿搬送センサーS1の位置関係が設定されている。よって、この場合に本第3の補正処理を行うようにしている。
図14は、この「第3の補正処理」を示すサブルーチンである。また、図15(a)〜(e)は、このときのレジストローラー対、中間ローラー対の動作を示す動作図である。
図14に示すように、まず、制御部30は、給紙モーターM1、レジストモーターM2を停止する(ステップS501)。このとき、原稿Dの後端Dbが捌きローラー対52よりも上流側にあって、原稿Dは捌きローラー対52の捌きニップN1に挟まれた状態となっている(図15(a)参照)。
次に、制御部30は、中間ローラー対53を離間させる(ステップS502)(図15(b)参照)。この場合には、上記第1および第2の補正処理とは異なり、原稿Dが、捌きニップN1に挟まれ、それよりも上流側への移動が制限されるが、次のようにしてスキューが低減される。
例えば、図16(a)に示すように、原稿Dは傾斜しており、ループRのループ量が、原稿の幅方向の手前側R1の方が奥側R2よりも大きい。このループ量が大きいほど、原稿の復元力が強くなるので、手前側の復元力F11は奥側の復元力F12よりも大きくなる。このため、中間ローラー対53を離間したとき、原稿Dが捌きニップN1に挟まれた部分Dcを中心にして矢印G方向に旋回するようになる。これによりスキューが低減されるようになる。
この後、制御部30は、レジストモーターM2を逆転駆動し(ステップS503)、時間Tcが経過するまで(ステップS504:No)、原稿Dを上流側に逆搬送する(図13(c)参照)。この逆搬送により、レジストローラー対54と捌きローラー対52との間において原稿Dが撓み、新たなループRが形成される。したがって、原稿Dの先端DaがレジストニップN2の上流側に戻されれば、原稿Dの復元力によって先端DaがレジストニップN2に突き当てられ、それによるスキュー補正がなされる(再スキュー補正)。
しかも、この場合にも、中間ローラー対53を離間させているので、原稿Dの先端Daを上流側に戻す間に形成される上記の新たなループRによる原稿Dの復元力によって、原稿Dの後部側では、捌きニップN1に挟まれた部分Dcを中心にして矢印G方向に旋回するようになる(図16(b)参照)。よって、このときにもスキューが低減される。
上記ステップS504において時間Tcが経過すれば(Yes)、制御部30は、給紙モーターM1を正転駆動に切り替えて(ステップS505)、レジストローラー対54による原稿搬送を再開する(図15(d)参照)。
この後、原稿Dの後端Dbが、原稿搬送センサーS1位置を通過後、時間Te経過すれば(ステップS506:Yes)、後端Dbが中間ローラー対53を通過したと判断できるので、中間ローラー対53を圧接状態に戻して(ステップS507)、図8の再スキュー補正処理にリターンする。
このように第3の補正処理においても、中間ローラー対53を離間させてスキューを低減させた後、再スキュー補正を行うようにしているので、第1および第2の補正処理と同様の効果を得ることができる。
[変形例]
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例を実施することができる。
(1)上記実施の形態では、中間ローラー対53の圧接離間機構70としてソレノイドおよび引張コイルばねを用いた構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、ソレノイドに代えてカム機構、ねじ送り機構または直動モーターなどを用いて引張コイルばねを引っ張るように構成しても構わないし、また、引張コイルばねを圧縮コイルばねなどに代えて構成することもできる。
中間ローラー対53を圧接離間するための機構は、ADFユニットの仕様等などに合わせて適宜選択することができる。
(2)上記実施の形態では、切換爪504の姿勢切換機構80としてソレノイドおよび引張コイルばねを用いた構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、ソレノイドに代えてカム機構、ねじ送り機構または直動モーターなどを用いて引張コイルばねを引っ張るように構成しても構わないし、また、引張コイルばねを圧縮コイルばねなどに代えて構成することもできる。
(3)また、上記実施の形態では、切換爪504を原稿の搬送路510の上側に配した構成を示したが、これに限定するものではなく、切換爪504を搬送路510の下側に配しても構わない。この場合には、切換爪の先端を搬送方向上流側に向け(図2の切換爪504とは逆向き)、原稿を搬送路510に送り込むときは、切換爪の先端を下げた姿勢にして搬送路510を開いた状態にし、原稿の後端を退避路511に導くときは、切換爪の先端を上げた姿勢にして搬送路510を閉じるとともに退避路511を開くようにすればよい。また、この場合には、切換爪上に原稿が載っていてもそのまま姿勢変更することができ、かつ退避路511に原稿を導くことが可能である。よって、図12に示す、原稿の送り量算出ステップS401や、算出した送り量分原稿を搬送するための時間Tfが経過するのを待つステップS402を行う必要がないので、その分、再スキュー補正処理の時間を短縮化することができる。
また、切換爪504の幅方向の長さを短くして、搬送路510の幅方向に複数の切換爪が配された構成とすることもできる。
搬送路切換手段として機能する、切換爪および切換爪の姿勢を切り換えるための機構は、ADFユニットの仕様等などに合わせて適宜選択することができる。
(4)上記実施の形態では、スキュー量センサーS10が、2つのサブセンサーS10a、S10bからなる構成を示したが、これに限定するものではなく、サブセンサーを3つ以上にして構成することもできる。
例えば、原稿の複数のサイズに対応して、サブセンサーを配置するようにすれば、スキュー量を検出すると同時に、原稿の幅方向のサイズも検出することができる。これにより、例えば、第1の補正処理の場合には、原稿Dの先端Daをレジストニップの上流側まで移動させるための時間Tc(ステップS304)を、検出したスキュー量と原稿の幅方向のサイズに基づいて設定することが可能になるので、時間Tcを実験により求めて長めに設定する本実施の形態と比べて、時間を短縮化することができる。また、想定した以上のスキュー量が生じることがあっても対応することができるようになる。
(5)上記実施の形態では、原稿の斜行状態を検出する斜行検出手段を構成するサブセンサーS10a、S10bが、反射型の光電センサーからなる構成を示したが、これに限定するものではなく、透過型の光電センサーを用いることもできる。また、接触型のリミットスイッチを用いても構わない。
(6)上記実施の形態では、片側基準方式の原稿給紙トレイ502を用いて説明したが、本発明の適用範囲は、これに限らず、例えば、中央基準方式の原稿給紙トレイにも適用することができる。
中央基準方式の場合においても、1回のスキュー補正だけでスキューを確実に抑制するには、十分な大きさのループを形成する必要があり、そのための空間を確保しなければならない。このため装置の小型化が制限されてしまう。そこで、上記実施の形態で説明したように、スキュー量が許容範囲でない場合に再スキュー補正処理を行う構成とすることによって、装置の小型化を図りつつ、効果的にスキューを抑制することが可能になる。
(7)上記実施の形態では、再スキュー補正を1回行う構成を示したが、これに限定するものではない。
例えば、再スキュー補正を行った後、スキュー量センサーS10により再度スキュー量を検出し、許容範囲を超えるような場合があれば、再び再スキュー補正するように構成しても構わない。
(8)上記実施の形態では、中間ローラー対53の、上側および下側ローラー531,532が、それぞれ回転軸に3つのコロが取着されてなる構成を示したが、これに限定するものではなく、例えば、各ローラーに取着されるコロの数が1つでも2つでも、または4つ以上でも構わない。
各ローラーに取着されるコロの数が1つであっても、当該コロの回転軸方向の長さが長くなるほど、再スキュー補正のため原稿先端を上流側に戻す際、原稿の移動が規制され拘束されるようになるので、中間ローラー対を離間して原稿の拘束を解除することによりスキューを低減させる効果が得られるからである。
(9)上記実施の形態では、原稿搬送センサーS1〜S3が、それぞれ反射型の光電センサーからなる構成を示したが、これに限定するものではなく、例えば、接触型のリミットスイッチを用いても構わない。
また、例えば原稿搬送センサーS1を、搬送路510の幅方向に並べた複数のサブセンサーからなるラインセンサーとすることもできる。この場合、原稿が斜行する場合に、斜行状態の原稿の先端の角と、後端の角のラインセンサーを通過する時間を検出することにより、その時間差から原稿の搬送方向における長さ(傾いた状態の長さ)を取得することができる。これにより、例えば、図8のステップS203における原稿長さLが所定値以下か否かの判定を、ラインセンサーにより取得した原稿の搬送方向における長さが、レジストニップと捌きニップとの間の距離(K3)未満か否かで判定するように構成することが可能になる。
(10)上記実施の形態では、原稿サイズによって再スキュー補正処理を異ならせて、第1〜第3の補正処理を備えた構成を示したが(図8)、これに限定するものではない。例えば、ADFユニットにおける使用可能な原稿サイズが短いサイズのみの場合には、再スキュー補正を行うにあたっての原稿の先端を上流側に戻す際、原稿の後端が捌きローラー対52の捌きニップに衝突するおそれがなく、またこの時点で原稿が捌きニップに介在することがないので、上記した第2の補正処理(図12)および第3の補正処理(図14)が無い構成とすることができる。しかも、この場合には、原稿の搬送方向の長さ(サイズ)を検出する必要もない。
また、ADFユニットにおける使用可能な原稿サイズが中サイズのみの場合には、上記した第1の補正処理(図9)および第3の補正処理(図14)が無い構成とすることができ、使用可能な原稿サイズが長いサイズのみの場合には、上記した第1の補正処理(図9)および第2の補正処理(図12)が無い構成とすることができる。
さらに、原稿サイズが短いサイズおよび中サイズの場合に、同じ補正処理とし、常に切換爪504の姿勢を切り換え、退避路511を開くように構成しても構わない。この場合、原稿の先端を上流側に戻す際、短いサイズの原稿が、退避路511に進入しないだけであり、特に問題はなく、再スキュー補正処理を簡略化することができる。
(11)上記実施の形態では、ピックアップローラー51により繰り出された原稿を捌く捌き部材が、捌きローラー522からなる構成を示したが、これに限定するものではない。例えば、捌きローラーに代えて、捌きパッドを捌き部材として用いることもできる。
(12)上記実施の形態では、プリンター部2に設けられた(配置された)制御部30を用いて、ADFユニット50を制御する構成を示したが、これに限定するものではない。例えば、ADFユニット50に専用の制御部を設けた構成としても構わない。この場合、ADFユニット50専用の制御部は、プリンター部2の制御部30と連携して、上記原稿搬送処理を実行するように構成される。
(13)上記実施の形態では、画像形成装置として、タンデム型カラー複写機を用いて説明したが、本発明の適用範囲は、これに限らず、他の複写機や、プリンター、ファクシミリ装置などに適用することができる。
また、上記実施の形態及び変形例の内容は、可能な限り組み合わせても構わない。
本発明は、原稿のスキューを補正する技術として有用である。
1 複写機
2 プリンター部
3 画像読取部
10 画像形成部
11 作像ユニット
12 中間転写ベルト
13 二次転写ローラー対
14 定着部
20 給紙部
30 制御部
40 スキャナーユニット
50 ADFユニット
51 ピックアップローラー
52 捌きローラー対(捌き部)
53 中間ローラー対
54 レジストローラー対
70 圧接離間機構
71 接離ソレノイド
73 引張コイルばね
80 姿勢切換機構
81 切換ソレノイド
82 引張コイルばね
501 ADFユニット本体
502 原稿給紙トレイ
503 原稿排紙トレイ
504 切換爪
510 搬送路
511 退避路
521 給紙ローラー
N1 捌きニップ
N2 レジストニップ
S10 スキュー量センサー(斜行検出手段)

Claims (6)

  1. トレイ上に積載された原稿をピックアップローラーで繰り出して捌き部で捌き、中間ローラー対を介して停止中のレジストローラー対のニップ部に原稿先端を当接させてループを形成しスキュー補正した後、所定のタイミングでレジストローラー対を回転させてレジストローラー対による原稿の搬送を開始する原稿搬送装置であって、
    前記レジストローラー対のニップ部を通過した原稿先端の斜行状態を検出する斜行検出手段と、
    一対の中間ローラー同士を圧接・離間させる圧接離間手段と、
    前記斜行検出手段により検出された原稿の斜行状態が許容範囲を超える場合に、前記中間ローラーを離間させて、原稿をレジストローラー対のニップ部よりも原稿搬送方向上流側に戻した後、スキュー補正を再実行させるスキュー補正再実行手段と
    を備えることを特徴とする原稿搬送装置。
  2. 再スキュー補正に際して、原稿を戻したときに、当該原稿のレジストローラー対と反対側の端部が、捌き部を通過しない別の退避路に導きかれるように搬送路を切り換える搬送路切換手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の原稿搬送装置。
  3. 搬送対象の原稿の搬送方向におけるサイズを取得するサイズ取得手段を備え、
    前記搬送路切換手段は、
    当該取得されたサイズが、再スキュー補正に際して原稿を戻したときに、当該原稿のレジストローラー対と反対側の端部が前記捌き部における捌きニップ部に当接するようなサイズである場合に、前記端部が退避路に導きかれるように搬送路を切り換えることを特徴とする請求項2に記載の原稿搬送装置。
  4. 搬送対象の原稿の搬送方向におけるサイズを取得するサイズ取得手段と、
    当該取得されたサイズが、斜行検出手段によりレジストローラー対のニップ部を通過した原稿先端の斜行状態を検出した時点で、当該搬送中の原稿の後部が、前記捌き部における捌きニップ部に介在するようなサイズである場合に、
    前記スキュー補正再実行手段は、中間ローラー対を離間させたままで、捌き部とレジストローラー対のニップ部間でループを形成させてスキュー補正を再実行する
    ことを特徴とする請求項1に記載の原稿搬送装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の原稿搬送装置を備えることを特徴とする原稿読取装置。
  6. 請求項5に記載の原稿読取装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
JP2012054343A 2012-03-12 2012-03-12 原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置 Pending JP2013184821A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012054343A JP2013184821A (ja) 2012-03-12 2012-03-12 原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012054343A JP2013184821A (ja) 2012-03-12 2012-03-12 原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013184821A true JP2013184821A (ja) 2013-09-19

Family

ID=49386595

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012054343A Pending JP2013184821A (ja) 2012-03-12 2012-03-12 原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013184821A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112653803A (zh) * 2019-10-11 2021-04-13 佳能株式会社 图像读取装置、图像读取方法及存储介质

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112653803A (zh) * 2019-10-11 2021-04-13 佳能株式会社 图像读取装置、图像读取方法及存储介质
JP2021064849A (ja) * 2019-10-11 2021-04-22 キヤノン株式会社 画像読取装置、画像読取装置の制御方法、及びプログラム
US11811991B2 (en) 2019-10-11 2023-11-07 Canon Kabushiki Kaisha Apparatus, method for controlling the apparatus, and storage medium
JP7410617B2 (ja) 2019-10-11 2024-01-10 キヤノン株式会社 画像読取装置、画像読取装置の制御方法、及びプログラム
CN112653803B (zh) * 2019-10-11 2024-02-09 佳能株式会社 图像读取装置、图像读取方法及存储介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4492657B2 (ja) 原稿送り装置及び画像形成装置
US8538309B2 (en) Printing apparatus
US8882106B2 (en) Post-processing apparatus having sheet alignment function and method of controlling the same
JP5294680B2 (ja) シート処理装置及び画像形成装置
JP5371409B2 (ja) 画像形成装置
US8770571B2 (en) Sheet stacking apparatus
JP2020075820A (ja) シート給送装置
JP2007223703A (ja) 原稿搬送装置
US9860403B2 (en) Sheet feeding apparatus, and reading apparatus and image forming apparatus using the same
JP4542718B2 (ja) 画像形成装置、プリンタ及び複写機
JP5168068B2 (ja) 反転両面ユニット及び画像形成装置
JP5195781B2 (ja) 原稿送り装置
US10088792B2 (en) Image forming apparatus
JP2017105625A (ja) 画像形成装置
US9764919B2 (en) Image forming apparatus, processing unit, and image forming method
US9069318B2 (en) Image forming apparatus and processing unit
JP5884561B2 (ja) 原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置
JP2013184821A (ja) 原稿搬送装置、原稿読取装置および画像形成装置
JP2012188247A (ja) 画像形成装置
JP2009298512A (ja) 用紙搬送装置、画像形成装置
JP4369826B2 (ja) 用紙反転装置及び該用紙反転装置を備えた画像形成装置
JP4310129B2 (ja) 原稿給送装置、画像形成装置、原稿給送装置の制御方法及び画像形成装置の制御方法
JP2005089009A (ja) 画像形成装置
JP5332154B2 (ja) 画像形成装置
JP6287028B2 (ja) 用紙搬送装置、重送検知方法および画像形成システム

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20140613