JP2013183686A - 脱穀装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】櫛状に形成された扱歯はその端に角部を有しており、脱穀時にこの角部が穀稈に衝突することで、穂切れなどが生じ易くなる。
【解決手段】扱室に内装される扱胴の外周面に外径方向に向けて先細状に突出する多数の扱歯52a及び丸孔部52bを有する多数のプレート部材52を設け、前記扱歯52aの回転方向下流側面の縁部に面取り部52c又はアール部を形成し、扱歯52aが穀稈に衝突した際に、面取り部52c又はアール部により衝撃が緩和される。
【選択図】図7

Description

本発明は、コンバイン等に用いられ、刈取った穀稈を脱穀する脱穀装置に係り、詳しくは、回転しながら穀稈を扱ぐ扱胴に関する。
一般に、コンバインには、前処理部で刈取った穀稈を脱穀するための脱穀装置を備えている。脱穀装置は扱室を有しており、該扱室には扱胴が内装されている。該扱胴は回転自在に支持されており、その外周面には、穀稈の穀粒を扱ぎ落す扱歯が取付けられている。
従来、脱穀の際に屑ワラなどが生じるのを抑えることや、扱胴を回転駆動させるのに必要な動力の低減化などを図るため、櫛歯状に形成された複数の扱歯が、回転軸に沿うようにして設けられた扱胴を備える脱穀装置が案出されている(例えば、特許文献1,特許文献2,及び特許文献3参照)。
特許文献1及び特許文献2に記載の脱穀装置は、扱胴を支持する回転軸が穀稈の搬送平面と平行に配置され、扱歯は、扱胴の回転に伴い穀稈の搬送面と直交する扱胴の回転方向に移動しつつ、搬送される穀稈を脱穀する。
一方、特許文献3に記載の脱穀装置にあっては、扱胴を支持する回転軸が穀稈の搬送平面と交差するように配置されているため、扱歯は、扱胴の回転に伴い穀稈の搬送面と平行な扱胴の回転方向に移動しつつ、搬送される穀稈を脱穀する。これにより、扱歯が穀稈をしごく際に穀稈をせん断する力を抑えるなど、穀稈に与える影響を特許文献1及び特許文献2に記載の扱胴と比べて抑えることができ、脱穀の際に穀稈の切断などの発生を抑えることができる。
特開2002−112614号公報 特開2002−112618号公報 特開2011−97857号公報
しかしながら、上記特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に記載の扱歯は、穀稈を扱ぎ落す櫛歯状の側面に角部を有しており、脱穀時にこの角部が穀稈に衝突することで、穂切れなどが生じる場合がある。
そこで本発明は、扱歯の角部をなくすことにより、上記課題を解決した脱穀装置を提供することを目的とする。
本発明は、穀稈をフィードチェーン(2)で挟持して搬送すると共に扱胴(30)の回転により前記穀稈を脱穀する脱穀装置(1)において、
前記扱胴(30)は、回転軸(43)により回転する胴部(38)と、該胴部(38)の外周面に前記回転軸(43)と平行な方向に延びるように多数取付けられ、外径方向に向けて先細状に突出する多数の扱歯(52a)(62a)及び該扱歯の根本部分に形成された丸孔部(52b)(62b)とを有するプレート部材(52)(62)と、を備え、
前記扱歯(52a)(62a)の回転方向下流側面の縁部に面取り部(52c)(62c)又はアール部を形成してなる、ことを特徴とする。
前記プレート部材(52)は、前記丸孔部(52b)の径と同じかそれより小径からなる円弧状の切欠き部(55a)を有する取付け板(55)によって前記胴部(38)に取付けられ、
前記プレート部材(52)を前記胴部(38)に取付けた際に、前記切欠き部(55a)が前記丸孔部(52b)の円周に沿うように重なり、前記切欠き部(55a)の縁により前記丸孔部(52b)のエッジ(55a)を形成してなる。
前記丸孔部(62b)は、その円周にエッジ(62d)を有してなる。
好ましくは、前記扱胴(30)は、前記フィードチェーン(2)による穀稈の搬送平面に対して交差する方向に前記回転軸(43)が取付けられてなる。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る発明によると、脱穀の際に扱歯が穀稈に衝突しても、穂先が面取り部又はアール部に沿って梳かれるので、穂先が扱歯から受ける衝撃を緩和して、穂切れが減少し脱穀性能を向上させることができる。
請求項2に係る発明によると、取付け板に切欠き部を設け、プレート部材を胴部に取付けた際に、切欠き部の縁が丸孔部のエッジとなるようにしたので、脱穀に際して、上記扱歯の面取り部及びアール部で丸孔部に導かれた穂部の穀稈の穀粒をエッジで確実に扱ぎ落すことができ、扱ぎ残しを抑えることができる。また、取付け板は、鋼板などの剛性、硬度の高い材料からなり、該取付け板の切欠き部の縁でエッジを構成したので、確実に穀粒を扱ぎ落とすものでありながら、エッジの耐久性を向上させることができる。
請求項3に係る発明によると、丸孔部の円周にエッジを設けたので、脱穀の際に、丸孔部に導かれた穀稈の穀粒をエッジで確実に扱ぎ落し、扱ぎ残しを抑えるものでありながら、丸孔部について面取り加工を施さなくてよく、かつプレート部材の取付けも簡単で足り、扱胴の製造コストを抑えることもできる。
請求項4に係る発明によると、搬送平面と交差する回転軸により、扱胴が搬送平面と平行な方向に回転するので、上記扱歯の面取り部又はアール部と相俟って、扱歯のしごきによる穀稈をせん断する力を抑え、穂切れ減少して、脱穀性能を向上することができる。
本実施の形態に係る脱穀装置の構造を示す側面図。 その平面図。 その正面図。 脱穀装置の選別部の底部を示す図であって、(a)は選別部の構造を示す平面図、(b)はその2番ラセンを示す側面図。 2番ラセン部分を示す図であって、(a)は2番ラセンを示す正面図、(b)は2番ラセンの下方に配置される底板を示す平面図。 (a)は扱歯を有するプレート部材を回転方向上流側からみた正面図、(b)はその側面図。 プレート部材を回転方向下流側からみた背面図。 別の実施の形態に係るプレート部材を回転方向下流側からみた正面図。 脱穀装置による脱穀作用を示す模式図。 本発明に係る実施例と比較例との脱穀性能を比較する表。 本発明に係る実施例と比較例との単粒化処理性能を比較する表。
[脱穀装置の構成]
以下、本発明の実施の形態に係る脱穀装置について図面に沿って説明する。図1、図2、及び図3に示すように、コンバインなどの脱穀装置1は、図示しない前処理部で刈取った穀稈を搬送する脱穀フィードチェーン2と、後述する扱胴30を有し、前記脱穀フィードチェーン2によって搬送された穀稈を該扱胴30で脱穀処理する脱穀部3と、該脱穀部3で脱穀した穀粒を選別処理する選別部(選別装置)5とを備えて構成されている。
[脱穀部の構成]
脱穀部3は、図1ないし図3に示すように、扱胴30を内装する扱室4を有し、該扱室4は、扱胴30の前後を覆う前壁31、後壁32、扱胴30の側面を覆う側壁33、34及び扱胴30の上方を覆う天板35などから形成されている。該扱室4には、扱胴30がその回転軸43を脱穀フィードチェーン2による穀稈の搬送方向と直交する鉛直方向になるように配置されている。
前壁31には、穀稈を扱室4に供給する供給口36が設けられている(図3参照)。該供給口36には、搬送された穀稈の穂先を扱室4内に掻き込むためのスターホイル(穂先掻込装置)37がスターホイルを駆動させる電動モータ39と共に配置されており、供給口36の下方には、扱室4内に搬送された穂先の垂下がりを防止するガイド杆40・・・が設けられている。
扱室4内であって、側壁34側には、株元を狭持する突起付ベルト(補助搬送装置)41が前記脱穀フィードチェーン2と平行に配置されており、天板35には、伝動ケース42が設けられている。該伝動ケース42には、鉛直方向に設けられた扱胴30の回転軸43の上端に取付けられた従動ベベルギヤ45が内装されている。該従動ベベルギヤ45は、伝動軸46の一端部に取付けられた主動ベベルギヤ47と噛合っており、伝動軸46の他端には駆動プーリ49が取付けられている(図3参照)。
扱室4に内装された扱胴30は、円柱状に形成された胴部38を有しており、該胴部38は、回転軸43に一体に支持されている。また、胴部38の外周面には、前記回転軸43と平行な方向に延びるプレート部材52・・・が所定間隔で多数取付けられている。該プレート部材52には、図6(a)に示すように、外径方向に向けて先細状に突尖する多数の扱歯52a・・・と、該扱歯52a間の根本部分に形成された丸孔部52b・・・とが複数個並んで形成されている。
上記扱歯52aの回転方向下流側面の縁部には、図7に示すように、面取り加工が施され、扱歯52aに面取り部52cが形成されている。また、丸孔部52bについても同様に、面取り加工が施されている。
プレート部材52は、図6(b)に示すように、アングル状の取付け板(金属製である)55,56によって胴部38に取付けられている。胴部38の回転方向下流側に配置された取付け板55のプレート部材52側の端部には、丸孔部52bと同じ径からなる半円状(円弧状)の切欠き部55aが形成されており、プレート部材52を胴部38に取付けた際に、切欠き部55aが丸孔部52bの円周に沿うようにして重なり合うことで、切欠き部55aの縁が丸孔部52bのエッジとなるように構成されている。また、プレート部材52はウレタンゴムで構成されており、その硬度は50〜90度で構成されている。
[選別部の構成]
前記選別部5は、図1及び図4に示すように、選別室8を有し、該選別室8は、扱室4から漏下した穀粒及び夾雑物等を風力で選別(風選)する唐箕ファン(送風ファン)6が設けられている。該唐箕ファン6の後方には、側面視三角形状に形成され、唐箕ファン6からの風を切り分ける風切り部材7が配置されており、該風切り部材7の下方には、1番ラセン(1番横搬送装置)9が進行方向と直交する左右方向に向かって配置されている。該1番ラセン9の下方には、扱室4から漏下する穀粒等の1番物を収容する1番樋(樋状部材)10が設けられている(図1参照)。また1番ラセン9の後方には、2番ラセン(2番横搬送装置)11が1番ラセン9と平行に配置されている。該2番ラセン11の下方には、扱室4から漏下する夾雑物等である2番物を収容する2番樋(樋状部材)12が設けられており、該2番樋12を構成する底板(樋状部材)13には、図5(b)に示すように、搬送方向に長い、長穴状のスリット13a・・・が多数設けられている。
上記1番ラセン9は回転軸9aを有している。該回転軸9aには、横ラセンとしての螺旋板9bが回転軸9aに一体に固定されており、その一端部には、駆動プーリ15が取付けられている。
2番ラセン11は、回転軸11aを有している。図4に示すように、該回転軸11aには、螺旋板11bが横ラセンとして一体に固定されており、回転軸11aの一端部には、駆動プーリ17が取付けられている。図5(a)に示すように、回転軸11aには、外方に向かって突出するように撹拌棒19が等間隔で設けられており、2番ラセン12の螺旋板11bには、切欠き部11c・・・が複数設けられている。該切欠き部11cには、突起体20・・・が設けられており、上記スリット13a(凹凸部)、撹拌棒19、切欠き部11c、及び突起体20などで単粒化処理装置を構成している。
また、2番ラセン11の回転軸11aの搬送終端部側には回転軸11aの回転と共に回動する跳出し板21が設けられており、該跳出し板21は、2番ラセン11によって搬送終端部まで搬送された2番物を1番ラセン9の搬送始端部に移送する移送装置を構成している。
1番ラセン9及び2番ラセン11のそれぞれ一端側は、2番ラセン11から1番ラセン9に向かって移送される2番物を案内するケーシング25に覆われていると共に、2番ラセン11の上方には、2番ラセン11内の2番物の跳ね上がりを抑える仕切板26が設けられている(図1参照)。
前記1番ラセン9は、穀粒(1番物)を奥側に配置されているグレンタンク(穀粒貯蔵部)方向に搬送するように、ラセン及び回転方向が設定されており、前記2番ラセン12は、穀粒及び夾雑物(2番物)を上記1番ラセンと逆方向、即ち奥側から前側に向かって搬送するように、ラセン及び回転方向が設定されている。
[脱穀作用]
上述のように構成された脱穀部3の脱穀動作について説明する。上述の脱穀装置1を備えるコンバイン(不図示)による刈取り作業の開始に伴い、図示しない前処理部によって穀稈が刈取られる。刈取られた穀稈は、移動する脱穀フィードチェーン2とレール18に挟まれて扱室4へと搬送され、搬送された穀稈は、回転するスターホイル37によってその穂先が扱室4内に掻き込まれる。また、脱穀時に穀稈が倒れるのを防止するため、穀稈の株元は、突起付ベルト41にも保持され、脱穀フィードチェーン2と突起付ベルト41とで挟持されつつ扱室4内に搬送される。
また、コンバインのエンジン(不図示)から駆動プーリ49に駆動力が伝達され、駆動プーリ49は伝達された駆動力によって回転する。駆動プーリ49の回転と共に伝動軸46が回転し、ベベルギヤ45,47を介してその回転が回転軸43に伝達される。回転軸43は、伝達された駆動力によって回転し、胴部38は回転軸43の回転に伴い、回転軸43の回転方向に回転する(図2参照)。
扱室4内に搬送された穀稈は、図9に示すように、穂先が回転方向に移動する扱歯52aの回転方向下流側の面と接触する(図7参照)。接触した穂先は、回転方向に移動する扱歯52aと扱歯52aとの間(V字状の溝)に入り込み、その穂先が面取り部52cで梳かれつつ丸孔部52bへ移動する。丸孔部52bまで移動した穂先は、丸孔部52bに嵌った穀粒がエッジ(切欠き部)55aによって扱ぎ落されて脱穀処理される。
脱穀処理された排稈は、脱穀フィードチェーン2から図示しない排ワラチェーンにその株元が引き継がれ、排ワラチェーンによって後処理部(不図示)に搬送される。後処理部に搬送された排稈は、後処理部が備えるカッタなどで細断等の後処理がされる。
上述のように、扱歯52aの面取り加工を施すことで、回転方向下流側面の縁部に面取り部52cを設け、この面取り部52cに沿って扱ぎ落とすので、例えば、扱歯52aの角部で扱ぎ落す場合に比べて、穂切れが減少し、脱穀性能を向上させることができる。
また、取付け板55に切欠き部55aを設けると共に、プレート部材52を扱胴30に取付けた際、切欠き部55aの縁が丸孔部52bのエッジ55aとなるようにしたので、丸孔部52b内に導かれた穀稈の穀粒をエッジで確実に扱ぎ落すことができる。これにより、脱穀の際の扱ぎ残しを抑えることができ、脱粒性能を向上させることができる。
また、金属製からなる取付け板55の切欠き部でエッジを構成したので、例えば、樹脂やゴムなどでエッジを構成する場合よりも確実に穀粒を扱ぎ落すことができ、また、エッジの耐久性も向上させることができる。
この際、胴部38を穀稈の搬送平面と交差する鉛直方向に配置された回転軸43で一体に支持したので、扱胴30を穀稈の搬送平面と平行する方向に回転させることができる。これにより、扱歯52aも穀稈の搬送平面と平行する方向に移動するので、穀稈を扱ぐ際に、扱歯のしごきによる引張り等、穀稈に与える影響を抑えることができると共に、面取り部52cに沿って扱ぎ落すので、穀稈の切断を抑えつつ穂切れを減少させて脱穀性能を向上させることができる。
また、プレート部材52をウレタンゴムで形成したので、例えば、鉄製のプレート部材よりも弾性があり、籾の反発が小さいので穂が暴れず安定して脱粒処理を行うことができ、穂切れの発生を減少させることができる。
また、ウレタンゴムの硬度を50〜90としたので、脱穀時の負荷によってウレタンゴムが変形して扱ぎ残しが生じるのを防止することができる。
[選別作用]
上述のように、脱穀された穀粒や夾雑物(搬送物)等は、扱室4から選別室8に漏下する。選別室8に落下する際、穀粒等は、唐箕ファン6から送り出される風によって穀粒と夾雑物等とに風選される。即ち、唐箕ファン6からの風によって夾雑物等は、2番ラセン11の方向に押し流されて落下し、穀粒等は、1番ラセン9方向に向かって落下する。そして、1番物は1番樋10に2番物は2番樋12にそれぞれ堆積する。
1番ラセン9は、刈取り作業の開始に伴い、エンジンからの駆動力が駆動プーリ15を介して伝達され、駆動プーリ15の回転と共に回転軸9aが回転する。1番樋10に堆積した1番物は、回転軸9aの回転に伴い、1番ラセン9に連れ回るようにして搬送終端側方向に向かって搬送される(図1参照)。
この際、搬送される1番物には、風切り部材7によって切り分けられた唐箕ファン6からの風が当り、かかる風によって、例え落下時に風選されず1番物に混在する夾雑物等は吹き飛ばされる。即ち、1番ラセン9によって搬送される1番物に唐箕ファン6に送り出される風を当ることで、風選しながら1番物を搬送方向に搬送する構成となっている。
1番物は、風選されつつグレンタンク方向に向かって搬送され、搬送終端部側に設けられた揚穀装置27を介して穀粒貯蔵部であるグレンタンク(不図示)に搬送される(図3参照)。
また、駆動プーリ17にもエンジンから駆動力が伝達され、駆動プーリ17の回転と共に回転軸11aが回転する。この回転軸11aの回転に伴い、螺旋板11b、切欠き部11c、突起体20、及び撹拌棒19が回転し、2番樋12に堆積した2番物は、2番ラセンに連れ回るようにして上記1番ラセン9とは逆方向である奥から前側に向けて搬送される。
2番ラセンによる搬送に伴い、2番物は、回転する撹拌棒19によって撹拌されつつ、切欠き部11c及び突起体20で引っ掛け回されて、2番樋12に擦られながら搬送される。このように搬送されることで2番物は、単粒化処理されて穀粒と屑ワラ等に分離される。この際、穀粒に付着した枝梗や細かい屑ワラなどは、スリット13aから装置外(機外)へと排出される。
上述のように、突起体20のラセン回転方向下手側に切欠き部11cを形成したので、例えば、切欠き部を設けないものと比べて螺旋板11b外周からの突起体20の突出量が大きくなり、2番物の引っ掛かりを良くして単粒化処理が向上する。また、螺旋板11bを部分的に切欠いたので、2番ラセン11と樋12との間隔が広くなって搬送の効率が低下するのを防止できる。
単粒化処理されつつ2番ラセン11によって搬送終端部側まで搬送された2番物は、回動する跳出し板21によって跳ね飛ばされながら、1番ラセン9の搬送開始端部に移動され、唐箕ファン6によって風選されながらグレンタンクに搬送される。
[実施例]
[脱穀性能の比較]
次に上述した脱穀装置1についての実施例について説明をする。まず、図10の実施例1〜4と比較例1〜4とを比較しつつ脱穀部(装置)3について説明をする。なお、実施例1〜4は扱歯52aに上述した面取り部52cが設けられている扱胴30を備えた本実施の形態に係る脱穀部3を後述の条件にて駆動させた場合であり、比較例1〜4は扱胴の扱歯に上記面取り部を設けなかった脱穀部3を同様の条件で駆動した場合である。また、これら実施例1〜4及び比較例1〜4の何れの扱歯も硬度90度からなるウレタンゴム製で構成した。以下、実施例1〜4及び比較例1〜4の具体的な駆動条件を示す。
(実施例1,2)
実施例1は、図10に示すように、作業速度が0.21(m/s)で、わら流量が349.6(kg/h)の条件下で穀稈を脱穀したものであり、実施例2は、作業速度が0.20で、わら流量が422.7(kg/h)の条件下で穀稈を脱穀したものである。即ち、これら実施例1及び2は、低速の作業速度における脱穀部3の脱穀性能を示す。
(実施例3,4)
また実施例3は、作業速度が0.40(m/s)で、わら流量が730.8(kg/h)の条件下で、実施例4は、作業速度が0.40(m/s)で、わら流量が835.2(kg/h)の条件下で穀稈を脱穀したものである。即ち、これら実施例3及び4は、作業速度が比較的、高速な場合における脱穀部3の脱穀性能を示す。
(比較例1,2)
比較例1及び2は上記実施例1及び2に対応する比較例であり、具体的には、比較例1は、作業速度が0.20(m/s)で、わら流量が400.6(kg/h)の条件下で穀稈を脱穀したものである。また比較例2は、作業速度が0.19で、わら流量が383.7(kg/h)の条件下で穀稈を脱穀したものである。
(比較例3,4)
比較例3及び4は上記実施例3及び4に対応する比較例であり、具体的には、比較例3は、作業速度が0.41(m/s)で、わら流量が957.1(kg/h)の条件下で穀稈を脱穀したものである。また、比較例4は、作業速度が0.41(m/s)で、わら流量が823.3(kg/h)の条件下で穀稈を脱穀したものである。
ここで、図10に示す上記実施例1及び2の平均値である実施例平均1についてみると、実施例平均1における穂切粒の割合は、全体の7.9(%)であり、枝梗付着粒の割合は、2.5(%)である。また、単粒の割合は84.2(%)で、ゴミ・わらの割合は5.1(%)である。これに対して比較例1及び2の平均値である比較例平均1における穂切粒の割合は、10.4(%)であり、枝梗付着粒の割合は、2.8(%)である。また、単粒の割合は80.5(%)であって、ゴミ・わらの割合は6.0(%)である。このように、実施例1及び2は比較例1及び2に対し平均で、穂切粒の発生の割合が2.5(%)低く、枝梗付着粒の発生の割合が0.3(%)低く、単粒の割合においては、3.7(%)多いと共に、ゴミ・わらが生じる割合が0.9(%)低い。即ち、作業速度が低速の場合について扱歯52aに面取り部52cを設けると脱穀性能が向上するといえる。
次に、実施例3及び4の平均値である実施例平均2についみると穂切粒の割合は全体の7.0(%)であり、枝梗付着粒の割合は、1.5(%)であり、単粒の割合は86.5(%)で、ゴミ・わらの割合は4.7(%)である。これに対して、比較例3及び4の平均値である比較例平均2における穂切粒の割合は9.9(%)であり、枝梗付着粒の割合は、2.2(%)であり、単粒の割合は81.5(%)で、ゴミ・わらの割合は6.0(%)である。このように、実施例3及び4は比較例3及び4に対し平均で、穂切粒の発生の割合が2.9(%)低く、枝梗付着粒の発生の割合が0.7(%)低い。また、単粒の割合においては、5.0(%)多いものでありながらゴミ・わらの割合は1.3(%)低い。即ち、作業速度が高速の場合について扱歯52aに面取り部52cを設けると脱穀性能が向上するといえる。
このように、上記実施例1〜4及び比較例1〜4の試験結果から、扱歯52aに面取り部52cを設けることによって、コンバインの作業速が低速域〜高速域に亘って脱穀部3の脱穀性能を向上させることができることが分かる。
[選別性能の比較]
次に、図11の実施例5〜7と比較例5〜9とを比較しつつ選別装置5について説明をする。なお、実施例5〜7は2番ラセン11に切欠き部11cを設けた選別装置5を後述の条件にて駆動させた場合であり、比較例5〜7は2番ラセンに上記切欠き部を有していない選別装置を同様の条件で駆動した場合であり、比較例8及び9は2番ラセン自体を備えていない選別装置を同様の条件で駆動した場合である。また、実施例5〜7及び比較例5〜7における2番ラセンは、何れも突起体及び撹拌棒を有して構成されている。これら実施例5〜7及び比較例5〜9における作業速度は何れも0.20(m/s)である。以下、実施例5〜7及び比較例5〜7の2番ラセンについての具体的な駆動条件を示す。なお、比較例8及び9については2番ラセン自体を備えていないため、この2番ラセンの駆動条件について記載しない。
(実施例5〜7)
実施例5は、図11に示すように、2番ラセン11の回転数が870(rpm)の条件下で2番物の単粒化処理を行ったものであり、実施例6は、2番ラセン11の回転数が1116(rpm)の条件下で2番物の単粒化処理を行ったものである。また、実施例7は2番ラセン11の回転数が1376(rpm)の条件下で2番物の単粒化処理を行ったものである。
(比較例5〜7)
比較例5は、実施例5と同様に2番ラセンの回転数が870(rpm)の条件下で2番物の単粒化処理を行ったものであり、比較例6も実施例6と同様に2番ラセンの回転数が1116(rpm)の条件下で2番物の単粒化処理を行ったものである。同様に比較例7は2番ラセン11の回転数が1376(rpm)の条件下で2番物の単粒化処理を行ったものである。
実施例5〜7の平均値である実施例平均3についてみると、穂切粒の割合は全体の3.1(%)であり、単粒は93.5(%)である。これに対して比較例5〜7の平均値である比較例平均3の穂切粒の割合が4.5(%)であり、単粒の割合が92.0(%)である。このように、実施例5〜7は比較例5〜7に対して平均で穂切粒の割合が1.4(%)低く、単粒が1.5(%)多い。
また、比較例8及び9の平均値である比較例平均4についてみると、穂切粒の割合は全体の6.0(%)であり、単粒の割合は90.3(%)である。このように、実施例5〜7は比較例8及び9に対して平均で穂切粒の割合が2.9(%)低く、また単粒の割合が2.9(%)多い。
このように、切欠き部11cを2番ラセン11に設けると、2番ラセンに切欠き部を設けない場合及び2番ラセン自体を有さない場合に対して、穂切粒の割合を低くする事ができかつ、単粒の割合を増加させることができ、選別性能を向上可能であることがわかる。
[他の実施の形態の可能性]
なお、本実施の形態では、扱歯52aに面取り加工を施し、面取り部52cを設ける構成としたが、これに限らず、例えば、扱歯52aの回転方向下流側面の縁部にアール形状にする加工を施し、アール部を設ける構成であってもよい。
また、本実施の形態では、丸孔部52bについても面取り加工を施し、取付け板55の切欠き部55aの縁を丸孔部52bのエッジとして構成としたが、これに限らず、例えば、図8に示すように、扱歯62aについてのみ面取り部62cを設け、丸孔部62bの角部62dをエッジとして構成するようにしてもよい。このようにすることで、丸孔部62bについて面取り加工を施す必要がなくなり、丸孔部62bに面取り加工を施す場合と比べて、プレート部材62の取付けも簡単になると共に、扱胴30自体の製造コストを抑えることができ、また丸孔部62b内の穀粒をエッジ(角部)62dで確実に扱ぎ落すことができる。
また、本実施の形態では、穀稈の搬送平面に対して交差する鉛直方向に向かって配置された回転軸43に一体に支持された扱胴30が備える扱歯52aに本発明を適用したが、これに限らず、穀稈の搬送平面に対して平行に配置された回転軸に一体に支持された扱胴が備える扱歯に適用しても当然によい。
また、本実施の形態では、扱歯52aを外形方向に向けて先細状に突尖するように構成したが、外形方向に向けて先細状に突出してあればこれに限らず、例えば、扱歯52aの先端が丸みを帯びるように構成してもよい。
また、本実施の形態では、取付け板55の切欠き部55aを丸孔部52bと同じ径からなる半円状で構成したが、これに限らず、例えば、丸孔部52bの径よりも小さい径(小径)であってもよく、また半円よりも円弧が長くなるようにして切欠き部55aを構成してもよい。
1 脱穀装置
2 フィードチェーン(脱穀フィードチェーン)
30 扱胴
38 胴部
43 回転軸
52,62 プレート部材
52a,62a 扱歯
52b,62b 丸孔部
52c,62c 面取り部
55 取付け板
55a エッジ(切欠き部)
62d エッジ

Claims (4)

  1. 穀稈をフィードチェーンで挟持して搬送すると共に扱胴の回転により前記穀稈を脱穀する脱穀装置において、
    前記扱胴は、回転軸により回転する胴部と、該胴部の外周面に前記回転軸と平行な方向に延びるように多数取付けられ、外径方向に向けて先細状に突出する多数の扱歯及び該扱歯の根本部分に形成された丸孔部とを有するプレート部材と、を備え、
    前記扱歯の回転方向下流側面の縁部に面取り部又はアール部を形成してなる、
    ことを特徴とする脱穀装置。
  2. 前記プレート部材は、前記丸孔部の径と同じかそれより小径からなる円弧状の切欠き部を有する取付け板によって前記胴部に取付けられ、
    前記プレート部材を前記胴部に取付けた際に、前記切欠き部が前記丸孔部の円周に沿うように重なり、前記切欠き部の縁により前記丸孔部のエッジを形成してなる、
    請求項1記載の脱穀装置。
  3. 前記丸孔部は、その円周にエッジを有してなる、
    請求項1記載の脱穀装置。
  4. 前記扱胴は、前記フィードチェーンによる穀稈の搬送平面に対して交差する方向に前記回転軸が取付けられてなる、
    請求項1乃至3のいずれか1つに記載の脱穀装置。
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