JP2013181780A - 計測装置及び物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】参照面と被検面との間の絶対距離の計測に有利な技術を提供する。
【解決手段】射出する光の波長を変更可能な光源と、光源からの光を2つの光に分割して、一方の光を参照面に入射させ、他方の光を被検面に入射させる光分割素子と、参照面で反射された光と被検面で反射された光との干渉光から参照面と被検面との間の光路長に相当する位相を検出する位相検出部と、参照面と被検面との間の空間の屈折率を検出する屈折率検出部と、光源波長が第1波長であるときに検出される第1位相及び第1屈折率、第2波長であるときに検出される第2位相及び第2屈折率、第1波長と第2波長との合成波長における第3位相から距離を求める処理部は、第1屈折率と第2屈折率との屈折率比、第1波長から第2波長に連続的に変更したときの第3位相の変化に基づいて、第1干渉次数及び第2干渉次数を決定し、第1干渉次数及び第2干渉次数の少なくとも一方を用い距離を求める。
【選択図】図1
【解決手段】射出する光の波長を変更可能な光源と、光源からの光を2つの光に分割して、一方の光を参照面に入射させ、他方の光を被検面に入射させる光分割素子と、参照面で反射された光と被検面で反射された光との干渉光から参照面と被検面との間の光路長に相当する位相を検出する位相検出部と、参照面と被検面との間の空間の屈折率を検出する屈折率検出部と、光源波長が第1波長であるときに検出される第1位相及び第1屈折率、第2波長であるときに検出される第2位相及び第2屈折率、第1波長と第2波長との合成波長における第3位相から距離を求める処理部は、第1屈折率と第2屈折率との屈折率比、第1波長から第2波長に連続的に変更したときの第3位相の変化に基づいて、第1干渉次数及び第2干渉次数を決定し、第1干渉次数及び第2干渉次数の少なくとも一方を用い距離を求める。
【選択図】図1
Description
本発明は、参照面と被検面との間の距離を計測する計測装置及び物品の製造方法に関する。
参照面と被検面との間の距離(絶対距離)を計測するための計測装置として、合成波長走査型の光波干渉計が知られている(特許文献1及び非特許文献1参照)。合成波長走査型の光波干渉計では、2つの異なる波長から生成される合成波長による測長結果と光源波長による測長結果とをつなぎ合わせることで、参照面と被検面との間の絶対距離を求めている。また、光源波長を時間的に走査して合成波長の大きさを変えることで、参照面と被検面との間の絶対距離の計測レンジを拡大することができる。
High−accuracy absolute distance measurement using frequency comb referenced multiwavelength source, Applied Optics − APPL OPT, vol.47, no.14, 2008
合成波長走査型の光波干渉計において、合成波長による測長結果と光源波長による測長結果とを正しくつなぎ合わせるためには、合成波長を高精度に安定させる必要がある。大気中では、合成波長は大気の屈折率に依存するため、大気の屈折率の時間的な変動により合成波長が不安定になると、絶対距離の計測誤差の要因となる。大気の屈折率を安定させるためには、チャンバーや環境を制御する装置が必要となるが、これらを長距離(即ち、参照面と被検面との間)にわたって配置することは現実的に困難である。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされ、参照面と被検面との間の絶対距離の計測に有利な技術を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての計測装置は、参照面と被検面との間の距離を計測する計測装置であって、射出する光の波長を変更可能な光源と、前記光源からの光を2つの光に分割して、一方の光を前記参照面に入射させ、他方の光を前記被検面に入射させる光分割素子と、前記参照面で反射された光と前記被検面で反射された光との干渉光から前記参照面と前記被検面との間の光路長に相当する位相を検出する位相検出部と、前記参照面と前記被検面との間の空間の屈折率を検出する屈折率検出部と、前記光源からの光の波長が第1波長であるときに前記位相検出部及び前記屈折率検出部のそれぞれで検出される第1位相及び第1屈折率、前記光源からの光の波長が第2波長であるときに前記位相検出部及び前記屈折率検出部のそれぞれで検出される第2位相及び第2屈折率、及び、前記第1波長と前記第2波長との合成波長における第3位相から前記距離を求める処理部と、を有し、前記処理部は、前記第1屈折率と前記第2屈折率との屈折率比、及び、前記光源からの光の波長を前記第1波長から前記第2波長に連続的に変更したときの前記第3位相の変化に基づいて、前記第1位相の第1干渉次数の誤差及び前記第2位相の第2干渉次数の誤差が許容範囲内となるように前記第1干渉次数及び前記第2干渉次数を決定し、当該第1干渉次数及び当該第2干渉次数の少なくとも一方を用いて前記距離を求めることを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施形態によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、例えば、参照面と被検面との間の絶対距離の計測に有利な技術を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態における計測装置1Aの構成を示す概略図である。計測装置1Aは、参照面と被検面との間の距離(絶対距離)を計測する光波干渉計測装置である。計測装置1Aは、図1に示すように、光源部100と、位相検出部200と、干渉計測部300と、ビームスプリッタ40と、処理部50とを有する。
図1は、本発明の第1の実施形態における計測装置1Aの構成を示す概略図である。計測装置1Aは、参照面と被検面との間の距離(絶対距離)を計測する光波干渉計測装置である。計測装置1Aは、図1に示すように、光源部100と、位相検出部200と、干渉計測部300と、ビームスプリッタ40と、処理部50とを有する。
光源部100は、光の波長を変更可能な光源を含み、本実施形態では、第1光源101と、第2光源102とを含む。また、光源部100は、光周波数コム発生器103と、ビームスプリッタ104と、波長シフタ110と、分光素子111と、光量検出器112a及び112bと、光源制御部113と、ビームスプリッタ117と、偏光ビームスプリッタ118とを含む。位相検出部200は、参照面RSで反射された光と被検面TSで反射された光との干渉光から参照面RSと被検面TSとの間の光路長に相当する位相を検出する。位相検出部200は、本実施形態では、位相検出器209a及び209bと、分光素子215及び216とを含む。干渉計測部300は、環境検出部308と、偏光ビームスプリッタ319とを含む。
計測装置1Aでは、第1光源101からの光の波長と第2光源102からの光の波長との合成波長を用いて干渉次数を決定することで、第1光源101からの光の波長変更量(波長走査量)の低減を実現している。従って、第1光源101に必要となる波長変更量は、第1光源101に入力する電流の変調によって十分に実現することが可能である。電流の変調による波長応答は高速であるため、計測装置1Aは、高速な絶対測長を実現することができる。
第1光源101からの光は、ビームスプリッタ104に入射して分割される。また、第2光源102からの光もビームスプリッタ104に入射して分割されるとともに、その光線軸が第1光源101からの光の光線軸と同軸となる。
第1光源101は、光の波長を可変とする波長可変光源であり、第2光源102は、光の波長が固定された固定波長光源である。第1光源101及び第2光源102は、DFB(Distributed Feed−Back)レーザやDBR(Distributed Bragg Reflector)レーザなどの半導体レーザで構成され、互いに異なる複数の波長の光を射出する。本実施形態では、第1光源101と第2光源102とを別々の光源で構成しているが、第1光源101及び第2光源102を1つの光源、例えば、光通信に用いられる多波長光源(複数の半導体レーザを1つの素子に集積した構造を有する光源)で構成してもよい。
ビームスプリッタ104で分割された一方の光(ビームスプリッタ104で反射される光)は、光周波数コム発生器103からの光と重ね合わされ、分光素子111に入射して第1光源101からの光と第2光源102からの光とに分離される。そして、第1光源101からの光の光量が光量検出器112aで検出され、第2光源102からの光の光量が光量検出器112bで検出される。
図2は、光周波数コム発生器103からの光のスペクトルと、第1光源101及び第2光源102のそれぞれからの光のスペクトルとの関係性を示す図である。光周波数コム発生器103は、複数の周波数成分を有し、かかる複数の周波数成分のそれぞれが均等な周波数差となる光を生成する。本実施形態では、光周波数コム発生器103からの光は、図2に示すように、均等な周波数間隔(周波数差)FREPで周期的な櫛歯状のスペクトルを有する。光周波数コム発生器103からの光において、周波数0[Hz]から数えてN番目のスペクトルの周波数は、周波数間隔FREPと余りの周波数FCEOとで表される。FREP及びFCEOは、マイクロ波の周波数帯域であるため、それぞれをマイクロ波の基準信号に安定化することで、光周波数コム発生器103からの光の周波数は高精度に安定化されている。
光源制御部113は、光量検出器112aの検出結果(第1光源101からの光の光量)を用いて、第1光源101からの光の波長を、光周波数コム発生器103からの光のスペクトルに対応する波長に安定化させる。同様に、光源制御部113は、光量検出器112bの検出結果(第2光源102からの光の光量)を用いて、第2光源102からの光の波長を、光周波数コム発生器103からの光のスペクトルに対応する波長に安定化させる。
図2を参照して、光源制御部113による第1光源101及び第2光源102のそれぞれから射出される光の波長の安定化について説明する。本実施形態では、光源制御部113は、第1光源101から射出される光の波長を、光周波数コム発生器103で生成される光の異なる2つのスペクトルのそれぞれに対応する第1波長λ1又は第2波長λ2に安定化させる。また、光源制御部113は、第2光源102から射出される光の波長を、光周波数コム発生器103で生成される光の1つのスペクトルに対応する第3波長λ3に安定化させる。具体的には、光源制御部113は、光周波数コム発生器103からの光のスペクトルと第1光源101又は第2光源102に対応するビート信号周波数との差分が一定値ΔFとなるように、第1光源10又は第2光源102から射出される光の波長を調整する。なお、第1光源101又は第2光源102に入力する電流を変調させることで、第1光源101又は第2光源102から射出される光の波長を調整することが可能である。
本実施形態では、第1光源101からの光の波長は、第1波長λ1に安定化された後、第1波長λ1から第2波長λ2に連続的に変更(走査)され、第2波長λ2に安定化される。また、第1光源101からの光の波長は、第2波長λ2から第1波長λ1にも連続的に変更される。このように、第1光源101からの光の波長は、少なくとも2つの波長(第1波長λ1及び第2波長λ2)に安定化され、かかる2つの波長間を周期的に、且つ、高速に変更される。本実施形態では、光源制御部113は、図3に示すように、第1光源101及び第2光源102のそれぞれから射出される光の波長を制御する。ここで、図3は、第1光源101及び第2光源102のそれぞれからの光の波長の時間変化を示す図である。
このように、第1光源101及び第2光源102のそれぞれから射出される光の波長を安定化させる(設定する)ための波長基準素子として光周波数コム発生器103を用いている。従って、波長基準素子としてガスセルなどを用いる場合と比較して、第1光源101及び第2光源102のそれぞれから射出される光の波長を高精度に安定化させることができる。但し、波長を必要な精度で安定化させることができるのであれば、波長基準素子としてガスセルを用いてもよい(即ち、ガスの吸収線に波長を安定化させてもよい)。
図1に戻って、ビームスプリッタ104で分割された他方の光(ビームスプリッタ104を透過する光)は、ビームスプリッタ117に入射して更に分割される。以下では、ビームスプリッタ117で分割される光のうち、ビームスプリッタ117を透過して偏光ビームスプリッタ118に直接入射する光を第1光と称し、ビームスプリッタ117で反射されて波長シフタ110に入射する光を第2光と称する。
波長シフタ110は、音響光学素子やλ/2波長板などを含む。波長シフタ110は、第1光源101及び第2光源102のそれぞれからの光について、その入射波長に対して一定量の周波数シフトdνを印加するとともに、その偏光を90度回転させて入射偏光と直交する偏光を射出する。波長シフタ110からの光は、偏光ビームスプリッタ118に入射する。
第1光と第2光とは、偏光ビームスプリッタ118で再び共通光路となり、ビームスプリッタ40に入射して2つの光に分岐される。ビームスプリッタ40で分岐された一方の光は、分光素子215に入射する。分光素子215は、同軸で入射した第1光源101からの光と第2光源102からの光とを分離する。分光素子215は、必要な波長分解能やコストに応じて、例えば、分光フィルタ、アレイ導波路型の回折格子、プリズム、或いは、バルク型の回折格子で構成される。
位相検出器209aは、分光素子215を介して、第1光源101からの光に対応する干渉光、例えば、波長λ1の第1光と第2光との干渉光を検出して干渉信号を出力する。本実施形態では、位相検出器209aは、干渉信号として、波長λ1の第1光と第2光との周波数差に相当するビート信号を出力(検出)する。また、位相検出器209bは、分光素子215を介して、第2光源102からの光に対応する干渉光、例えば、波長λ3の第1光と第2光との干渉光を検出して干渉信号を出力する。本実施形態では、位相検出器209bは、干渉信号として、波長λ3の第1光と第2光との周波数差に相当するビート信号を出力(検出)する。位相検出器209a及び209bは、偏光子を含み、第1光と第2光との共通偏光成分を抽出することで干渉信号を得ている。以下では、分光素子215を介して位相検出器209a及び209bで検出される干渉信号を基準信号と称する。
ビームスプリッタ40で分岐された他方の光は、干渉計測部300に入射する。干渉計測部300において、偏光ビームスプリッタ319は、第1光を透過し、第2光を反射するように構成される。偏光ビームスプリッタ319で反射された第2光は、参照面RSで反射され、偏光ビームスプリッタ319を透過して分光素子216に入射する。また、偏光ビームスプリッタ319を透過した第1光は、被検面TSで反射され、偏光ビームスプリッタ319で反射されて分光素子216に入射する。偏光ビームスプリッタ319は、参照面RS及び被検面TSのそれぞれで反射する光を偏光成分で分割可能な光学素子である。このように、偏光ビームスプリッタ319は、第1光源101及び第2光源102からの光を2つの光に分割して、一方の光を参照面RSに入射させ、他方の光を被検面TSに入射される光分割素子として機能する。以下では、参照面RSで反射された光を参照光と称し、被検面TSで反射された光を被検光と称する。
位相検出器209aは、分光素子215を介して、波長λ1の参照光と被検光との干渉光を検出して干渉信号を出力する。また、位相検出器209bは、分光素子215を介して、波長λ3の参照光と被検光との干渉光を検出して干渉信号を出力する。以下では、分光素子216を介して位相検出器209a及び209bで辺出される干渉信号を計測信号と称する。計測信号は、第1光と第2光との周波数差に相当するビート信号である点では基準信号と同じであるが、参照光と被検光との光路長差によって干渉信号の位相が基準信号と異なる。
被検面TSの近傍には、被検面TSの近傍の環境を検出する環境検出部308が配置されている。環境検出部308は、例えば、温度センサや気圧センサなどを含む。環境検出部308は、本実施形態では、参照面RSと被検面TSとの間の空間(即ち、大気)の屈折率(大気屈折率)を検出する屈折率検出部として機能する。大気屈折率の温度敏感度及び気圧敏感度のそれぞれは1ppm/℃及び0.3ppm/hPaであるため、比較的安価な温度センサ及び気圧センサで環境検出部308を構成しても0.1ppm程度の屈折率の保証は容易に実現可能である。
処理部50は、位相検出部200の検出結果及び環境検出部308の検出結果を用いて、参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離を求める処理を行う。また、処理部50は、光源制御部113を介して、第1光源101(及び第2光源102)から射出される光の波長を制御する。
本実施形態の計測装置1Aは、1つの光源部に対して複数の干渉計を配置する際に容易に対応可能な構成を有している。具体的には、計測装置1Aでは、ビームスプリッタ104とビームスプリッタ117との間で光を分割(分岐)することで、1つの光源部に対して複数の干渉計を配置することができる。従って、計測装置1Aは、互いに直交する2つの偏光間で僅かに周波数シフト差を加えることで、参照面RSと被検面TSとの間におけるヘテロダイン検出を構成することが可能であり、高精度な位相計測を実現することができる。
図4を参照して、計測装置1Aの計測処理(即ち、処理部50による参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離を求める処理)について説明する。
S402では、位相検出器209a及び209bで検出される位相に基づいて、参照面RSと被検面TSとの間の絶対光路長を算出する。本実施形態では、第2光源102からの光の波長をλ3とし、第1光源101からの光をλ1からλ2に変更(走査)するものとする。そして、波長λ3における測長結果と、波長λ3と波長λ1との合成波長による測長結果と、波長λ1を波長λ2に連続的に変更したときの合成波長における位相の変化から得られる測長結果とを互いに繋ぎ合わせることで絶対光路長を算出する。波長(第1波長)λ3及び波長(第2波長)λ1のそれぞれの干渉信号に対応する位相(第1位相)φ3及び位相(第2位相)φ1は、以下の式(1)及び式(2)で表される。
式(1)及び式(2)において、n3は波長λ3における空気の屈折率(第1屈折率)、n1は波長λ1における空気の屈折率(第2屈折率)、Lは参照面RSと被検面TSとの間の幾何学的距離である。
位相φ3と位相φ1との差(位相差)であるΦは、波長λ3と波長λ1との合成波長ΛCにおける位相(第3位相)を表す。合成波長ΛCにおける位相Φ及び合成波長ΛCのそれぞれは、以下の式(3)及び式(4)で表される。
式(4)において、Δνは波長λ3と波長λ1との周波数差、ν1は波長λ1の周波数、cは光速である。
また、第1光源101からの光の波長を波長λ1から波長λ2に連続的に変更したとき、即ち、周波数間隔にしてδνの周波数変更したときの合成波長ΛCにおける位相Φの変化ΔΦは、以下の式(5)で表される。
合成波長ΛCにおける位相Φの変化ΔΦは、波長を変更している間、位相検出器209a及び209bで常に位相を検出し、位相0〜2πの間の不連続な接続数をカウントすることによって、2πの曖昧さのない絶対位相を検出することが可能である。
波長λ3における光路長OPL3は、合成波長ΛCにおける位相Φの変化ΔΦを用いて、以下の式(6)で表される。
また、波長λ3における光路長OPL3は、合成波長ΛC及び合成波長ΛCにおける位相Φを用いて、以下の式(7)で表される。
式(7)において、NΛは、合成波長ΛCにおける位相Φの整数倍の不定性を表す干渉次数であり、以下の式(8)から求めることができる。
式(8)において、Round{ }は、{ }内の数字を四捨五入して整数に丸める関数を表す。
同様に、波長λ3における光路長OPL3は、波長λ3及び位相φ3を用いて、以下の式(9)で表される。
式(9)において、Nλは、波長λ3における位相φ3の整数倍の不定性を表す干渉次数であり、以下の式(10)から求めることができる。
このようにして、波長λ3における測長結果と、波長λ3と波長λ1との合成波長による測長結果と、合成波長における位相の変化から得られる測長結果とを互いに繋ぎ合わせて、波長λ3における光路長OPL3の絶対値(絶対光路長)を算出する。また、波長λ1における光路長OPL1についても同様に算出する。
S404では、S402において干渉次数が正しく算出されているかどうかを判定する。式(4)及び式(8)から明らかなように、合成波長ΛCは、屈折率n1及びn3に依存する。従って、屈折率n1及びn3(の値)が高精度に求められていない場合、S402において算出される干渉次数に誤差が生じてしまうため、絶対距離を正しく求めることができない。Edlenの式から算出される屈折率の精度は1×10−8程度であるため、例えば、波長λ3及びλ1のそれぞれが1209nm及び1170nmである場合、測長距離が2m以上になると、干渉次数が正しく算出されない。本実施形態では、干渉次数が正しく算出されているかどうかを判定するために、S402で算出された光路長OPL3及びOPL1から、以下の式(11)で表される屈折率比(n3−n1)/n3を算出する。
式(11)において、δNλ3及びδNλ1のそれぞれは、波長λ3及びλ1のそれぞれにおける干渉次数の誤差を表す。また、式(11)において、{ }内の第2項は、干渉次数の誤差による屈折率比(n3−n1)/n3の誤差(屈折率比誤差)を表す。屈折率比誤差が最小になるのは、δNλ3=δNλ1=±1の場合である。例えば、幾何学的距離Lが2m、波長λ3及びλ1のそれぞれが1209nm及び1170nmである場合には、屈折率比誤差は約±0.73となる。ここで、屈折率比(n3−n1)/n3はEdlenの式から既知である。従って、S402において算出された光路長の比から得られる屈折率比と、Edlenの式から既知である屈折率比とを比較して、その差が±0.73以上である場合には、干渉次数が正しく算出されていないと判定し、S406に移行する。一方、S402において算出された光路長の比から得られる屈折率比と、Edlenの式から既知である屈折率比とを比較して、その差が±0.73以上でない場合には、干渉次数が正しく算出されていると判定し、S408に移行する。
S406では、S404で算出された屈折率比誤差に基づいて、正しいと予測される干渉次数(の組み合わせ(Nλ3、Nλ1))を選択する。屈折率n3及びn1、光路長OPL3及びOPL1、及び、波長λ3及びλ1は既知であるため、干渉次数の誤差δNλ3及びδNλ1の組み合わせの候補を抽出することができる。そして、S404で算出された干渉次数から正しいと予測される干渉次数の組み合わせの候補を抽出し、その候補から1つの干渉次数の組み合わせを選択して、S404に移行する。正しい干渉次数の組み合わせが得られるまで、S402及びS404が繰り返される。換言すれば、干渉次数(第1干渉次数)Nλ3の誤差δNλ3及び干渉次数(第2干渉次数)Nλ1の誤差δNλ1が許容範囲内となるように干渉次数Nλ3及び干渉次数Nλ3を決定する。
S408では、S402乃至S406を経て決定された正しい干渉次数を用いて、参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離(即ち、幾何学的距離L)を算出する。具体的には、S402で算出された光路長(例えば、光路長OPL3又はOPL1)を、環境検出部308の検出結果とEdlenの式から得られる屈折率(屈折率n1又はn2)で割ることによって、参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離を算出する。
参照面RSと被検面TSとの間の距離が長距離である場合には、計測処理中に光が遮断される可能性がある。このような場合には、最初の計測処理の完了時に得られた正しい干渉次数を用いて空気中における合成波長を補正し、その後は、計測された光路長を用いて空気中における合成波長を適宜補正するとよい。これにより、計測処理中に光が遮断された場合において、S404及びS406の繰り返しを省略することができる。
このように、本実施形態によれば、参照面RSと被検面TSとの間の距離が長距離である場合であっても、正しい干渉次数を得ることが可能であり、参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離を高精度に求めることができる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、環境検出部308の検出結果及びEldenの式から得られる屈折率を用いて、参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離(幾何学的距離)を算出している。但し、参照面RSと被検面TSとの間の空間の屈折率に空間的な変動(分布)が生じている場合には、その影響を補正することができない。そこで、本実施形態では、2色法を用いて、参照面RSと被検面TSとの間の空間の屈折率の空間的な変動を補正して、参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離を高精度に求める。
第1の実施形態では、環境検出部308の検出結果及びEldenの式から得られる屈折率を用いて、参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離(幾何学的距離)を算出している。但し、参照面RSと被検面TSとの間の空間の屈折率に空間的な変動(分布)が生じている場合には、その影響を補正することができない。そこで、本実施形態では、2色法を用いて、参照面RSと被検面TSとの間の空間の屈折率の空間的な変動を補正して、参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離を高精度に求める。
まず、2色法による幾何学的距離の計測原理を説明する。参照面RSと被検面TSとの間の幾何学的距離をL、参照面RSと被検面TSとの間の光路長をOPL(λ)、空気の屈折率をnとすると、これらの間には、以下の式(12)で表される関係式が成り立つ。
空気の屈折率nは、光源の波長λ、温度T、気圧P、水蒸気圧Pw及び二酸化炭素濃度xに依存し、これらの値が既知であれば、Edlenの式から算出することができる。互いに異なる2つの波長λ1及びλ4で測長した場合、以下の式(13)で表される関係式が成り立つ。
式(13)を参照するに、幾何学的距離Lは、異なる2つの波長λ1及びλ4における光路長(の測長値)に基づいて、以下の式(14)及び式(15)から求めることができる。
ここで、湿度が0%の乾燥した環境であれば、係数Aは、2つの波長λ1及びλ4のみの関数となる。従って、式(14)で表される幾何学的距離Lは、参照面RSと被検面TSとの間の空間(空気)の状態に依存しない。換言すれば、環境の揺らぎ、即ち、屈折率の空間的な変動を補正しなくても、式(14)から、参照面RSと被検面TSとの間の幾何学的距離Lを算出することができる。
一方、湿度が0%の乾燥した環境でない場合には、湿度に対する係数Aの依存性を予め求めておくことで、湿度センサで検出される湿度から係数Aを算出することができる。上述したように、係数Aは2つの波長λ1及びλ4に依存し、波長λ1と波長λ4と間隔(波長差)が近いと、係数Aが大きくなる。係数Aが大きいと、その分だけ光路長の計測誤差が大きくなり、幾何学的距離の精度(算出精度)が低下してしまう。従って、係数Aを小さくするために、2つの波長の間隔が十分に離れるように、2つの波長を設定する必要がある。
図5は、本発明の第2の実施形態における計測装置1Bの構成を示す図である。計測装置1Bは、計測装置1Aと同様に、参照面と被検面との間の距離(絶対距離)を計測する光波干渉計測装置である。ここでは、計測装置1Bの構成のうち、計測装置1Aと異なる部分について説明する。
計測装置1Bは、2色法を適用するために、計測装置1Aの構成に加えて、光源部100Bと、位相検出部200Bと、ビームスプリッタ40Bと、分光素子62及び64とを有する。換言すれば、計測装置1Bは、参照面RSと被検面TSとの間の空間の屈折率の空間的な変動を検出する変動検出部の構成を有する。
ビームスプリッタ40Bは、光源部100Bからの光を2つの光に分岐して、一方の光を位相検出部200Bに入射させ、他方の光を分光素子62に入射させる。分光素子62は、光源部100からの光の光軸と光源部100Bからの光の光軸とを同軸にして干渉計測部300に入射させるための光学素子である。分光素子64は、干渉計測部300から射出された光を、光源部100からの光と、光源部100Bからの光とに分離するための光学素子である。
位相検出部200Bは、光源部100Bからの光の波長における位相を検出する。光源部100B及び位相検出部200Bのそれぞれは、第1の実施形態における光源部100及び位相検出部200と同様な構成を有するため、ここでの詳細な説明は省略する。また、本実施形態では、光源部100と光源部100Bとを別々の光源部で構成している。但し、光源部100Bの代わりに、光源部100から射出される光を分割し、その光の一部を非線形光学素子に入射させることで高調波の光を発生させてもよい。
このように、本実施形態によれば、参照面RSと被検面TSとの間の空間の屈折率の空間的な変動が生じている場合であっても、かかる変動による誤差を補正することが可能であり、参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離を高精度に求めることができる。
<第3の実施形態>
第2の実施形態では、計測光軸上に湿度の分布が生じている場合、その影響を補正することができないため、参照面と被検面との間の絶対距離を高精度に求めることができない。そこで、本実施形態では、計測光軸上に湿度の分布が生じている場合であっても、参照面と被検面との間の絶対距離を高精度に求めることが可能な計測装置を実現する。本実施形態では、水蒸気の吸収計測を用いて計測光軸上の水蒸気圧を計測することで、乾燥した環境にしか適用することができなかった2色法を湿潤環境にも拡張している。
第2の実施形態では、計測光軸上に湿度の分布が生じている場合、その影響を補正することができないため、参照面と被検面との間の絶対距離を高精度に求めることができない。そこで、本実施形態では、計測光軸上に湿度の分布が生じている場合であっても、参照面と被検面との間の絶対距離を高精度に求めることが可能な計測装置を実現する。本実施形態では、水蒸気の吸収計測を用いて計測光軸上の水蒸気圧を計測することで、乾燥した環境にしか適用することができなかった2色法を湿潤環境にも拡張している。
図6は、本発明の第3の実施形態における計測装置1Cの構成を示す図である。計測装置1Cは、計測装置1Aや計測装置1Bと同様に、参照面と被検面との間の距離(絶対距離)を計測する光波干渉計測装置である。ここでは、計測装置1Cの構成のうち、計測装置1Aや計測装置1Bと異なる部分について説明する。
計測装置1Cは、計測装置1Bの構成に加えて、水蒸気圧を計測するための分圧計測光源部100C及び吸収計測部700と、分光素子66及び68とを有する。
分圧計測光源部100Cは、水蒸気圧の吸収計測を行うために、水蒸気の吸収線と一致する波長の光を射出する。水蒸気の吸収線として、例えば、1.5μm近傍の近赤外波長の吸収線を選択する場合には、DFB−LDなどの狭帯域なスペクトルを有する安価な光源で分圧計測光源部100Cを構成することができる。以下では、水蒸気圧を計測する場合について説明するが、吸収を用いて分圧を計測可能なガスであれば、同様な計測が可能である。
分圧計測光源部100Cから射出された光は、分光素子66によって、光源部100及び100Bのそれぞれから射出された光と合波される。分光素子66で合波された光は、干渉計測部300に入射し、偏光ビームスプリッタ319によって2つの光に分割される。偏光ビームスプリッタ319で反射された光は、参照面RSに入射する。参照面RSで反射された光は、偏光ビームスプリッタ319に入射して偏光ビームスプリッタ319で再び反射される。また、偏光ビームスプリッタ319を透過した光は、被検面TSに入射する。被検面TSで反射された光は、偏光ビームスプリッタ319に入射して偏光ビームスプリッタ319を再び透過する。以下では、分圧計測光源部100Cからの光のうち、参照面TSで反射される光を水蒸気圧参照光と称し、被検面TSで反射される光を水蒸気圧被検光と称する。
水蒸気圧参照光及び水蒸気圧被検光は、分光素子68において、光源部100及び100Bからの光と分離され、吸収計測部700に入射する。吸収計測部700に入射した光は、偏光ビームスプリッタ726において、水蒸気圧参照光と水蒸気圧被検光とに分岐される。水蒸気圧参照光は、偏光ビームスプリッタ726で反射され、その光量が光量検出器727で検出される。同様に、水蒸気圧被検光は、偏光ビームスプリッタ726を透過し、その光量が光量検出器728で検出される。光量検出器727で検出された水蒸気圧参照光の光量及び光量検出器728で検出された水蒸気圧被検光の光量は処理部50に入力され、計測光軸上の平均水蒸気圧が算出される。
ここで、計測装置1Cの計測処理(即ち、処理部50による参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離を求める処理)について説明する。本実施形態では、光量検出器727及び728の検出結果に基づいて、被検光の光路上の平均水蒸気圧を算出する。そして、平均水蒸気圧と2つの波長における光路長の計測結果とに基づいて、参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離(幾何学的距離)を算出する。
水蒸気圧吸収線の吸収強度をS、水蒸気圧(平均水蒸気圧)をPw、水蒸気吸収線のスペクトル形状関数をψ(λ)、水蒸気圧被検光と水蒸気圧参照光との光路差の幾何学的距離をLとする。被検光が通過する光路の水蒸気による吸収度A(λ)は、以下の式(16)で表される。
式(16)において、吸収強度S及びスペクトル形状関数ψ(λ)は、HITRANなどのデータベースから既知であるものとし、分圧計測光源部100Cからの光の波長に応じて予め算出されているものとする。
一方、光量検出器727で検出される水蒸気圧参照光の光量をIref、光量検出器728で検出される水蒸気圧被検光の光量をItestとすると、吸収度A(λ)と光量をIref及びItestとの関係は、以下の式(17)で表される。従って、水蒸気圧は、以下の式(18)から算出することができる。
式(18)において、水蒸気圧Pwを算出する際には、水蒸気圧被検光と水蒸気圧参照光との光路差の幾何学的距離Lの情報が必要であるが、光路長OPL(λ1)又はOPL(λ4)で代用することができる。
次に、湿潤環境における2色法による参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離(幾何学的距離)の算出原理について説明する。水蒸気が存在する場合の空気の屈折率nは、以下の式(19)で表される。
式(19)において、波長λ1及びλ4のそれぞれに対応する光路長OPL(λ1)及びOPL(λ4)から空気密度項D(P,T,x)を除去すると、幾何学的距離Lは、以下の式(20)で表される。
このように、本実施形態によれば、計測光軸上に水蒸気が存在する湿潤環境に拡張した2色法において、参照面RSと被検面TSとの間の空間の屈折率の空間的な変動による誤差を補正することが可能である。従って、計測装置1Cは、参照面RSと被検面TSとの間の絶対距離を高精度に求めることができる。
また、上述した各実施形態の計測装置は、機械部品などの物品の製造に適用することができる。かかる物品の製造方法は、上述した計測装置を用いて被検面を計測する工程と、かかる工程での計測結果に基づいて、被検面が所定の形状となるように加工(研磨など)する工程とを含む。かかる物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
Claims (5)
- 参照面と被検面との間の距離を計測する計測装置であって、
射出する光の波長を変更可能な光源と、
前記光源からの光を2つの光に分割して、一方の光を前記参照面に入射させ、他方の光を前記被検面に入射させる光分割素子と、
前記参照面で反射された光と前記被検面で反射された光との干渉光から前記参照面と前記被検面との間の光路長に相当する位相を検出する位相検出部と、
前記参照面と前記被検面との間の空間の屈折率を検出する屈折率検出部と、
前記光源からの光の波長が第1波長であるときに前記位相検出部及び前記屈折率検出部のそれぞれで検出される第1位相及び第1屈折率、前記光源からの光の波長が第2波長であるときに前記位相検出部及び前記屈折率検出部のそれぞれで検出される第2位相及び第2屈折率、及び、前記第1波長と前記第2波長との合成波長における第3位相から前記距離を求める処理部と、を有し、
前記処理部は、前記第1屈折率と前記第2屈折率との屈折率比、及び、前記光源からの光の波長を前記第1波長から前記第2波長に連続的に変更したときの前記第3位相の変化に基づいて、前記第1位相の第1干渉次数の誤差及び前記第2位相の第2干渉次数の誤差が許容範囲内となるように前記第1干渉次数及び前記第2干渉次数を決定し、当該第1干渉次数及び当該第2干渉次数の少なくとも一方を用いて前記距離を求めることを特徴とする計測装置。 - 前記光源からの光の波長を、前記第1波長又は前記第2波長に設定するための波長基準素子を更に有することを特徴とする請求項1に記載の計測装置。
- 前記波長基準素子は、複数の周波数成分を有し、前記複数の周波数成分のそれぞれが均等な周波数差となる光を生成する光周波数コム発生器を含むことを特徴とする請求項2に記載の計測装置。
- 前記参照面と前記被検面との間の空間の屈折率の空間的な変動を検出する変動検出部を更に有し、
前記処理部は、前記変動検出部で検出される前記屈折率の空間的な変動に基づいて、前記位相検出部で検出される位相に含まれる前記屈折率の空間的な変動による誤差を補正して前記距離を求めることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の計測装置。 - 請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の計測装置によって物品の被検面を計測した結果を用いて、前記被検面を加工するステップを有することを特徴とする物品の製造方法。
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