JP2013180810A - 紙製容器 - Google Patents

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Abstract


【課題】
本発明は、紙製容器の胴部に120g/平方メートル(坪量)程度よりの坪量の少ない紙を用いながら容器の開口部にカール部を有する紙製容器の提供を課題とし、特に坪量の少ない紙を胴部に用いても型崩れがしにくく強度を有し、液体等にも用いることのできる紙製容器の提供を課題とする。
【解決手段】
容器の開口部周縁にカール部を有する紙製容器であり、紙製容器の開口部周縁を形作る鍔部を有するカール部と、紙製容器の円筒状胴体部分を形成する胴部とからなり、この胴部と鍔部を有するカール部を別々に成形した上で該カール部と胴部とを接着して成形した紙製容器からなる。
【選択図】 図3

Description

本発明は紙製容器に関し、特にトップカールを有する薄紙の紙製容器に関する。
紙製容器、例えば紙コップや紙カップに関しては把持時における容器の強度を保つために該コップ等の開口外周にカール部即ちトップカールを有するものである。
これによって紙製でありながら開口外周の強度を高めることができ、前記のように開口部分の把持時点における型崩れを防止し、内容物の零れ等のない紙製容器例えば紙製コップなどの提供を可能としている。
従って飲み物用等の紙コップにおいてはほとんどの場合飲み口である開口外周にはカール部を有しているものである。
例えば特開2003−212228号(特許文献1)や特開2006−347616号(特許文献2)があり、その製造方法や製造装置等に関しても特開2003−335316号(特許文献3)・特開2004−249553号(特許文献4)・特開2004‐291566号(特許文献5)・特開2004−330423号(特許文献6)・特開2006‐168811号(特許文献7)・特開2009−184169号(特許文献8)等が存在している。
特開2003−212228号 特開2006−347616号 特開2003−335316号 特開2004−249553号 特開2004‐291566号 特開2004−330423号 特開2006‐168811号 特開2009−184169号
以上の様に、紙製容器例えば紙製コップやカップの開口部の外周である周縁にカール部を有するものは多用されているものである。
しかし、カール部は一のシートをカップ状にした上でその一周縁部分を丸めこんで構成するものであり、紙を丸めこんで形作ることからどうしても一定の厚みを有する紙を用いないと丸めこむことができず、又丸めこんだ形の維持ができないものである。
従って現在使用されているカール部を有する紙製容器は少なくとも紙が120g/平方メートル(坪量)程度以上の厚みのある紙でないとカール部を形成できないものである。
このことより例えばカール部を有する紙製容器は紙コップを含めいずれも一定の厚みのある坪量のある紙を用いているものでないと成形できないものである。
このことより例えば試飲用等の小型の紙コップに関しては、通常のコップの大きさの紙コップと同質の坪量を有する厚手の紙を用いないと形成できないことから、同等の紙が用いられているものである。
更に、より薄手の容器を用いることが必要な場合にはもはや紙を用いることができず、カール部をもたない樹脂シート等を用いた容器等となり紙製ではなくなるものである。
例えばヨーグルト容器等の場合のように紙コップと同様の厚手の坪量のある120g/平方メートル(坪量)程度以上の厚みのある紙を用いるか、或いは紙ではなく樹脂シートを用いて、特にカール部等をもたない容器とならざるを得ないものとなる。
従って、カール部を有する開口部に強度のあるカップやコップに関してはどうしても120g/平方メートル(坪量)程度以上の厚みのある紙を用いないとできないものであり、このために例えば小型のコップやカップには不釣り合いな厚手の紙をもって形成されているものとして製造せざるを得ないものとなる。
このことは反面容器の円筒状への丸めこみに際して、アーム型の成形機をもって一つずつ成形して容器を形成することが必要となる。
即ち厚手の紙例えば120g/平方メートル(坪量)程度以上の厚みのある紙を容器の円筒形胴部に成形するにはどうしても大型の強力なアーム型の成形機で一つずつ成形した上で糊付け等を必要とし、成形時に必要となる時間は一定程度掛かるものである。
このことは一定時間内に成形できる容器の数もそれほど多くはならず、成形に時間が掛かるものとなる。
従って、時間をかけて厚手の高額の紙を用い、一個あたりの単価が高く、かつ成形に時間が掛かる紙製容器とならざるを得ないものである。
このことから、より薄手の紙を持って成形でき、かつ短時間に多数の成形を可能とし、更には出来上がった容器自体についても開口部にカール部を有しており、開口部の強度のみならず容器自体の強度の極めて高い紙製容器の提供を課題とする。
以上より請求項1に係る発明のように、容器の開口部周縁にカール部を有する紙製容器であって、紙製容器の開口部周縁を形作る鍔部を有するカール部と、紙製容器の円筒状胴体部分を形成する胴部とからなり、この胴部と鍔部を有するカール部を別々に成形した上で該カール部と胴部とを接着して成形した紙製容器により、特にカール部を必要な坪量の紙素材をもって形成でき、前記課題を解決できる。
この場合請求項2に係る発明のように、カール部の鍔部を胴部に接着することにより成形する紙製容器でもよい。
或いは、請求項3に係る発明のように胴部は紙製シートを加圧成形により胴部と底部を一体に成形した紙製容器でもよい。
更に、請求項4に係る発明のように胴部の底面には底部を接着して構成した紙製容器でもよい。
或いは、請求項5に係る発明のように胴部が角柱形状に構成された紙製容器を用いてもよい。
これらの場合、請求項6に係る発明のように胴部は開口面が広がり、底部が狭まった円筒又は角柱形状よりなる紙製容器を用いてもよい。
更には、請求項7に係る発明のようにカール部の鍔部がカール部よりも狭まったカール部を用いた紙製容器でもよい。
これらは特に請求項8に係る発明のようにカール部が120g/平方メートル(坪量)よりも厚手の紙で構成する紙製容器であり、請求項9に係る発明のように胴部が120g/平方メートル(坪量)程度よりも薄手の紙で構成する紙製容器を用いてもよいものである。
又、請求項10に係る発明のように、胴部が60g/平方メートル(坪量)程度よりも薄手の紙で構成する紙製容器を用いてもよい。
以上のように構成したことから請求項1に係る発明は鍔部と円筒状胴体部分の胴部との別部材より構成される紙製容器の提供ができるものであり、それぞれ任意の紙素材である紙シートより構成できる極めて応用範囲の紙製容器を提供できるものである。
この場合カール部を胴部に接着することによって紙製容器を成形できるものとなる。
このようにカール部と胴部とを別部材によって成形できることから特にカール部を形成するには少なくとも120g/平方メートル(坪量)よりも厚手の紙を用いなければならなすが、胴部にはこの様な制約がなくなり、極めて多様な組み合わせの紙製容器を成形できることとなる。
特にカール部を有することから紙製容器の開口部周縁は強化されることとなりも極めて薄い坪量の少ない薄紙を用いた胴部を有する紙製容器であっても簡単に成形できるものとなる。
これにより飲料用の強度を必要とする紙コップ等においても胴部をより薄手の紙を用いることができるようになる。
次に請求項2に係る発明により、カール部の鍔部によって胴部と接着できるものであり、カールした部分でなくいわゆる曲面部分で胴部と接着できるものとなり、接着強度を増して強固な紙製容器を成形できるものである。
更に請求項3に係る発明により、胴部と底部が一体に成形された紙製容器を含むものであり、これにより胴部と底部に接着部分のない底漏れしない紙製容器を成形できるものとなる。
次に請求項4に係る発明により胴部に別途底部を接着して紙製容器を成形できるものとなり、使用目的等において最も適した底部を接着して配設できるものとなる。
従って、必要に応じて任意の底部を別途成形し、これを用いた紙製容器を成形できるものとなる。
又請求項5に係る発明により角柱状の紙製容器に対して用いることができ、更には請求項6に係る発明により先細形状の開口部の広い円筒又は角柱形状の胴部を有する紙製容器にも用いることができ、多彩な形状の容器対応できる紙製容器の提供を可能とする。
更に請求項7に係る発明により開口部が広く底部方向が狭い紙製容器にも用いることができる。
又、請求項8に係る発明によりカール部を120g/平方メートル(坪量)よりも厚手の紙により構成すべきことが明確となると共に、請求項9に係る発明により胴部に120g/平方メートル(坪量)程度よりも薄手の紙を用いることができるものであって、極めて多様な組み合わせの紙製容器を成形できるものであると共に胴部に薄手の紙を用いても開口部がカール部により強化されて強度のある紙製容器の提供が可能である。
特に請求項10に係る発明により、胴部が60g/平方メートル(坪量)程度よりも薄手の紙で紙製容器を構成できるものであり、極めて薄手の強度のない紙を用いてもカール部により容器自体の構成をきっちりと強固に形成できるものであり、強固な型崩れのしない紙製容器の提供が可能となる。
これにより薄手の紙でも多様多彩な強度を有する紙製容器を成形できるものとなる。
本発明に係る紙製容器の一例を示す図 図1に示す本発明に係る紙製容器の断面図 図1に示す本発明に係る紙製容器の分解図 本発明に係る紙製容器の他の一例の断面図 本発明に係る紙製容器の他の一例の断面図 本発明に係る紙製容器の他の一例の断面図 本発明に係る紙製容器のカール部の一例を示す図 本発明に係る紙製容器のカール部の他の一例を示す図 本発明に係る紙製容器の胴部の紙シートの一例を示す図 本発明に係る紙製容器の胴部の一例を示す図 本発明に係る紙製容器の胴部の紙シートの他の一例を示す図 本発明に係る紙製容器の胴部の他の一例を示す図
図1は本発明に係る紙製容器の一例を示す図である。
本図構成において該紙製容器は該容器の開口周縁に設けられたカール部1と周壁からなる胴部2と底部3とからなる。
まず周壁は紙製容器の周面を構成する胴部2であり、紙製シートを筒状に丸めて構成したものである。
更にカール部1は紙製容器の開口周縁部分にあり、開口部分の周縁を丸めこんで構成したものである。
更に胴部には底に底部3を有している。
この場合これら3つの部分は其々別個に構成してこれらを接着して紙製容器を構成しているものである。
まずカール部1に関しては、予め筒状の円筒の周縁を例えば雄型と雌型の金型を用いて、この金型に挟み込んで圧接して、その一周縁部分を丸めこんでカール部1を構成したものであり、カール部1からやや鍔部11を残して切断し、これをカール部1として用いるものである。
次に、胴部2は紙製容器の周壁部分を構成するものであり、例えばアーム状成形機等により扇状シートを丸めこんで筒状に構成したものである。
従ってカール部1と胴部は2それぞれ別部材として成形した後に接着等することにより紙製容器を作るものである。
更にこの筒状の胴部の底には底部3を配設している。
従ってこれらの三部材をそれぞれ接着等することにより紙製容器が形成されている。
この様に構成されるものであり、まず鍔部11を有するカール部1に関しては、少なくとも120g/平方メートル(坪量)程度以上の厚みのある紙を用いて構成することが必要である。
これによりこの部分を構成するための紙シートを用いてカール部1を構成できるものとなる。
即ちほぼ120g/平方メートル(坪量)程度に満たない紙を用いた場合には、一のシートをカップ状にした上でその一周縁部分を丸めこんで構成するカール部1について、紙の強度が足らず成形時につぶれてしまい、丸めこんだ形にすることができないことから成形できないものである。
従って、この部分については少なくとも紙シートを丸めて円筒形状にした上で、更に成形機によりカール部1を成形するものであり、このカール部1を構成するためには少なくとも120g/平方メートル(坪量)程度以上の厚みのある紙を用いて成形するものである。
例えば一般的に多用されている紙コップは280g/平方メートル(坪量)程度の厚みを有する紙を用いており、この様に厚手の紙を用いることから成形機で紙コップを成形できると共に特にカール部1を丸めこんで形作れるものである。
しかし、これよりも薄手の紙になるほどカール部1ができにくくなり、例えば成形機にて形成するに際しては180g/平方メートル(坪量)程度以上の厚みのある紙が望ましく、特に手造りとして考えてもほぼ120g/平方メートル(坪量)程度に満たない紙ではもはやカール部1を形成できないものである。
特にカール部1は容器の変形を防止するために必要であって開口部周縁を強固にするものであることから、これらのように容器の強度を高く維持し開口部周縁の強化につながるカール部を形成するには少なくとも120g/平方メートル(坪量)よりも厚手の紙であることが必要となる。
従って、この様にカール部1を形作るための120g/平方メートル(坪量)よりも厚い強固な紙を使用することにより初めてカール部1を構成できるものである。
例えば円筒形状の筒体を成形した上でその周縁部にカール部1を成形し、更にカール部1に残る鍔部11を一部残した状態でカットし、このカール部1を有する部分を本発明に係る紙製容器のカール部1として用いる。
更にそのカットして残った筒体の周縁部分に更にカール部1を成形して鍔部11を含めてカットする。
これを繰り返すことにより順次多数の鍔部11を有するカール部1を簡単にかつ短時間に成形できる。
或いは当初より紙製シートについて鍔部11を含んだカール部1の必要幅にカットし、これを順次鍔部11を有するカール部1として成形するものであってよい。
次に胴部2は、特に厚みを有する紙よりならなくとも薄手の紙製シートをもって構成するものであってもよい。
従って120g/平方メートル(坪量)程度よりも薄手の紙を用いてもよい。
例えば30g/平方メートル(坪量)乃至60g/平方メートル(坪量)程度のグラシン紙や純白紙或いはクラフト紙等を用いたものであってもよい。
もとよりこれよりも坪量の少ない30g/平方メートル(坪量)以下の紙を用いてもよく、又60g/平方メートル(坪量)程度以上の紙を用いてもよい。
更には120g/平方メートル(坪量)程度よりも坪量の大きい紙を用いてももちろんよい。
これを排除するものではない。
少なくとも、ロール部1と胴部2とを別々の部材で構成した後に両者を用いて紙製容器を構成するものであればよい。
特に坪量の少ない薄手の紙を用いることにより、簡単に成形できるものであり、従来の紙コップのように280g/平方メートル(坪量)程度の厚みを有する容器を筒状に成形するにはアーム式の大型の成形機を必要とするとともに成形のための時間の若干長時間かかるものであるが、この様に薄手の紙を用いることにより胴部を簡単かつ短時間に大量に製造できるものであると共に成形機も小型の低廉な機器によって成形できることとなる。
更に紙の使用範囲が特に坪量の少ない範囲を使用可能とするものであり、各種の紙を使用することができ、多様性を有するものとなる。
次に本図では底部に底面を張り付けているものであり、底部を形成している。
以上のように構成することにより胴部の紙の厚みや強度にかかわらずカール部1を有する各種容器の成形を可能とするものであり、容器の強度を確保した各種の紙製容器を構成できるものである。
尚、カール部1、胴部2、底部3を構成する紙製シート地は紙を基調として構成しているものであればよく、樹脂シートとの多層紙をもって構成するものであってももちろんよい。
図2は、図1の断面図であり、カール部1と胴部2と底部3により紙製容器が構成されている。
この場合カール部1には鍔部10を有しており、この鍔部10が胴部2と接して接着しているものである。
この接着に際して樹脂層による熱或いは超音波等による接着でも、或いは更に接着促進剤を用いて接着しているものでも、接着部材を用いて接着しているものであってもよい。
尚、カール部1の鍔部11が胴部2の内側と接着しているが、これに限らず胴部2の外側即ち外周部分と接着しているものであってもよい。
又、カール部1の鍔部11の幅に関して、その長さは任意の長さを有すればよいものであり、幅広であっても幅狭であってもよい。
少なくとも鍔部11で胴部2との接着を可能とするものであればよい。
これら場合カール部1の丸めこみ部分にまで胴部の端辺部分を挿入するものであってももちろんよい。
例えばこのカール部1の丸めこみ部分にまで若干挿入することにより、カール部1と胴部2との結合をより強固にするものであってもよい。
次に底部3と胴部2とは例えば本図のように底部3の上部方向に鍔状の突出部31を有し、この突出部31と胴部2とを接着するものである。
この接着はカール部1の鍔部11と同様であればよい。
尚、本図と異なり底部3が底よりやや上部に位置して突出部31が下部に出っ張っており、下駄状の底部を有するものであってもよいが、この場合には下部に突出した突出部31と胴部2とを接着するものである。
これらの底部3の接着に関しては、液漏れ防止のため更に各種折り返し部分を有するものであってもよいものである。
以上のようにカール部1を別途形成して胴部2に接着することにより紙製容器を形成できるものであり、カール部1を用いることから容器2の開口部をカール部1によって強化でき、これにより紙製容器自体の強度を極端に高められる。
即ち薄紙を用いた胴部2をもって形成する容器であっても、カール部1により強度を増すことができることから一定程度重量のある内容物を入れても容器自体が変形せずに内容物を入れることができ、容器として使用できるものである。
例えば飲料用コップ等のように例えば一般的には280g/平方メートル(坪量)程度の厚みのある紙を用いて構成するものであり、厚紙であることとカール部を有することから液体を入れても変形せずに使用できる。
これに対して120g/平方メートル(坪量)程度よりも少ない薄手の紙を用いた場合にはそもそもカール部1も形成できず、開口周縁が簡単に変形する紙製容器となり、液体どころか重量のあるものを入れることができない。
従って、これらより例えば試飲用のコップ等は小型のコップであるが、液体を入れるために通常の飲料用コップと同様の280g/平方メートル(坪量)程度の厚みのある紙を用いて構成しなければならず、極めてかさばる強固な容器の使用が必要となっていた。
更にその他の商品を封入する容器例えばヨーグルト等の容器に際しても、紙製容器の場合にはどうしても極めて厚手の容器を使用しなければならず、費用がかかると共にその容器の成形に対しても効果なかつ大型の機械を使用することが必要であり、又1つの成形に際してかかる時間も一定以上かかるものであり、大量生産の際に大きなネックになっているものである。
これに対して本発明は、薄手の紙を用いた容器であるにもかかわらず容器自体の強度はカール部1によって保つことができ、液体を入れることや重量のある内容物を入れてもカール部1である容器の開口周縁が変形せずに型崩れしない容器として使用が可能となる。
更にその成形に際して薄紙の使用で胴部を構成できることから胴部の成形に対して小型の機器で足りると共に円筒形状を短時間で大量の製造の製造も可能となる。
又、一個当たりのコストもより低減できるものであり、極めて有用な容器の提供を可能とするものである。
更には胴部には各種任意の紙を用いることを可能とするものであり、カール付きの紙製容器の範囲を極端に広げることができ多様多彩な紙製容器の提供を可能とするものである。
図3は図2の分解図であり、鍔部11を有するカール部1と胴部2と突出部31を有する底部3がそれぞれ別部材からなり、これらを接着することにより紙製容器を成形できるものである。
本図に示すようにカール部1と胴部2と底部3とをそれぞれ別に構成することによりそれぞれの部位にあった紙を用いることができると共に少なくともカール部1を120g/平方メートル(坪量)よりも厚手の紙を用いて作ることによりカール部1を形成できると共にこのカール部1によって容器の強度を増すこと即ち開口周縁部分を強化できることに伴う容器自体の強化が図れる。
従って胴部に薄紙を用いても液体等を入れる紙製容器を形成できるものである。
図4は、図2に示す本発明に係る紙製容器の一例の断面図と異なりカール部1の鍔部11が胴部2の外周面と接して、この位置で接着している一例を示す図である。
もとより前記のようにこの様に構成してもよいものである。
更に図5は、図2に示す本発明に係る紙製容器の一例の断面図と異なり底部3が下部方向に突出部31を有しており、底部1の底面が上部に位置する構成の一例を示す図である。
本図に示す構成に関しても前記の通り、突出部31と胴部2の接着を可能とし、更に必要に応じて突出部31と胴部2との接着と共にこの接着部分を折り込んでより強固な結合を図り、液漏れを防止するものであってもよい。
例えばこの底部3を120g/平方メートル(坪量)程度よりも大きい厚手の紙を用いて構成してもよい。
これによっても更に底部1を強化できるものとなる。
図6は、更にカール部1と胴部2とからなる本発明に係る紙製容器の一例の断面図を示す。
特に図1乃至図5に示す構成は、カール部1、胴部2、底部3とからなる構成を示したが、これに限らず胴部2と底部3が一体の紙製容器にその開口部分にカール部1を配設することにより紙製容器の開口部の強度を増し、これによって紙製容器の強度を増すことのできる紙製容器であってもよい。
この様に構成しても底部分を有する胴部2を120g/平方メートル(坪量)程度よりも薄手の紙を用いて構成できるものとなり、この様な紙を用いても開口周縁にカール部1を配設することによって紙製容器の強度を飛躍的に高めることができる。
特に底部分を有する胴部2に関しては雄型と雌型の成形機によって加圧成形することにより簡単に成形できるものであり、これらカール部1を接着することによって本発明に係る紙製容器を成形できるものである。
例えば本構成のように底部を有する胴部2を用いることにより胴部と底部が一体的に成形され接着部分を有さないことから液漏れ等を防止できる容器を形成できる。
図7は、やや幅広の鍔部11を有するカール部1の一例を示すであり、図8はやや幅狭の鍔部11を有するそれぞれ本発明に係るカール部1の一例を示す。
これらの図に示すように少なくとも紙製容器の開口部に接着するカール部1であって、紙素材を丸めこんでカール状部分を構成した後、カール状部分に続く鍔部11を有するカール部1からなり、必要に応じて鍔部の幅を設定すればよい。
或いは予め一定幅に紙シートをカットし、これを用いて幅方向に丸めこんでカール部1を形作り、更に鍔部11を残す構成としてもよい。
少なくともカール部1には鍔部11を有するものであればよい。
図9は、胴部2を構成するための略扇状の紙素材を示す図であり、この紙素材からなる紙シートをローラ或いはアーム状成形機によって先が広がったコップ状容器の胴部を形成するものである。
図10は、この様にして成形された胴部2の一例を示す。
即ち紙コップ等で多用されている先細の中空円筒形状の胴部2を形成できるものである。
図11は、円筒状の筒体からなる紙製容器の胴部2を形成するための長方形状の紙素材を示す図であり、この紙素材からなる紙シートをローラ或いはアーム状成形機によって図12に示すような円筒形状の容器の胴部2を形成するものである。
これらのように各種の胴部2を用いることができるものであり、更にはこれら以外の任意の形状の容器に用いることも可能である。
例えば中空角柱形状の容器や先細の中空角柱形状の容器、或いはその他の開口部を有する任意の形状の容器にも用いることができる。
少なくとも開口部があり、開口部に強度のあるカール部を装着でき、容器の強度を保つことができる容器であればよい。
1 カール部
11 鍔部
2 胴部
3 底部
31 突出部

Claims (10)

  1. 容器の開口部周縁にカール部を有する紙製容器であって、
    紙製容器の開口部周縁を形作る鍔部11を有するカール部1と、紙製容器の円筒状胴体部分を形成する胴部2とからなり、
    この胴部2と鍔部11を有するカール部1を別々に成形した上で該カール部1と胴部2とを接着して成形したことを特徴とする紙製容器。
  2. カール部1の鍔部11を胴部2に接着することにより成形することを特徴とする請求項1記載の紙製容器。
  3. 胴部2は紙製シートを加圧成形により胴部と底部を一体に成形したものであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の紙製容器。
  4. 胴部2の底面には底部3を接着して構成したことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の紙製容器。
  5. 胴部2が角柱形状に構成されたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の紙製容器。
  6. 胴部2は開口面が広がり、底部が狭まった円筒又は角柱形状よりなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の紙製容器。
  7. カール部1の鍔部11がカール部1よりも狭まったことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の紙製容器。
  8. カール部1が120g/平方メートル(坪量)よりも厚手の紙で構成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の紙製容器。
  9. 胴部2が120g/平方メートル(坪量)程度よりも薄手の紙で構成することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の紙製容器。
  10. 胴部2が60g/平方メートル(坪量)程度よりも薄手の紙で構成することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の紙製容器。
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JPS5852033A (ja) * 1981-09-17 1983-03-28 大日本印刷株式会社 完全耐水性紙質容器
JPS62118010U (ja) * 1986-01-20 1987-07-27
JPH04242539A (ja) * 1990-04-26 1992-08-31 Lin Tec Verpackungstechnik Gmbh 容器、特に飲用カップおよびその製造方法

Patent Citations (3)

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