JP2013180656A - 車両のラゲージルーム構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラゲージルームを上下方向に2分割するボードの使用形態として、急発進、急停車、急ハンドル操作等が発生したときに、寸法の異なる荷物類でも安定に保持、収容することができ、また例えば植木鉢等のように斜めに傾けて置きたくない荷物類を収容することもできる等、2通りの使い方ができる、使い勝手のよい車両のラゲージルーム構造を提供する。
【解決手段】ラゲージルーム4の構造は、ラゲージルーム4内に配置されるとともに、車両1の側面視において少なくとも上面がW字形状のボード5を有し、このW字形状のボード5は、そのW字形の谷部を荷物類の収容部5A、5Bとするとともに、そのW字形の山の頂部をヒンジ部5Cとして二つ折り可能に設けられる。ボード5におけるW字形の山の頂部が沈む方向への前記二つ折りによって当該ボード5が変形したときに、該ボード5は、そのW字形の山の頂部から下る該山の2つの傾斜面5D、5Eが連続した一つの水平面5Jになるように設定される。
【選択図】図3
【解決手段】ラゲージルーム4の構造は、ラゲージルーム4内に配置されるとともに、車両1の側面視において少なくとも上面がW字形状のボード5を有し、このW字形状のボード5は、そのW字形の谷部を荷物類の収容部5A、5Bとするとともに、そのW字形の山の頂部をヒンジ部5Cとして二つ折り可能に設けられる。ボード5におけるW字形の山の頂部が沈む方向への前記二つ折りによって当該ボード5が変形したときに、該ボード5は、そのW字形の山の頂部から下る該山の2つの傾斜面5D、5Eが連続した一つの水平面5Jになるように設定される。
【選択図】図3
Description
本発明は、車両のリヤシートとバックドアとの間に設けられる荷室(以下「ラゲージルーム」という)の構造に関し、特に、ラゲージルームを上下方向に2分割するリヤパーセルシェルフ、あるいはトノボード等のボードの使用形態として、(1)急発進、急停車、急ハンドル操作等が発生したときに、寸法の異なる荷物類でも、安定に保持、収容することができ、また、(2)例えば植木鉢等のように斜めに傾けて置きたくない荷物類を収容することもできる等、2通りの使い方ができるようにしたものである。
従来、ハッチバック型車両は、バックドアとリヤシートとの間に荷物類を収容するスペースとして、ラゲージルームを備えている。このラゲージルームのフロア面上方には、ラゲージルーム内を上下方向に2分割するボードとして、リヤパーセルシェルフあるいはトノボード等のようなボードが設けられており、そのボードの上面に荷物類Pが置かれるようにしている。
ところで、前記のようにラゲージルーム内にリヤパーセルシェルフを設ける構成は、例えば、特許文献1に開示されている。同文献1のリヤパーセルシェルフ(10)は、その上面に凹部(23)を有し、この凹部(23)のフラットな底面に荷物類が置かれる構成になっている。また、前記のようにラゲージルーム内にトノボードを設ける構成は、例えば、特許文献2に開示されている。同文献2のトノボード(30)は、その取付けポジション、及び取付け姿勢を可変できる構成になっている。
しかしながら、特許文献1のリヤパーセルシェルフ(10)によると、その荷物類を置く面(凹部(23)の底面)がフラットであるため、そこに置かれた荷物類の前後方向の寸法が凹部(23)の前後方向の寸法より小さいと、この寸法の小さい荷物類は走行中に車両の前後方向に移動し易く、特に、急発進、急停車、急ハンドル操作等が発生したときに、荷物類の十分な保護を図ることができず、使い勝手が悪い。
特許文献2のトノボード(30)もまた、その荷物類を置く面(トノボード(30)の上面)がフラットであるため、そこに置かれた荷物類はどのような寸法のものでも走行中に車両の前後方向に移動し易く、特に、急発進、急停車、急ハンドル操作等が発生したときに、荷物類の十分な保護を図ることができず、使い勝手が悪い。
本発明は、前記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、ラゲージルームを上下方向に2分割するリヤパーセルシェルフあるいはトノボード等のボードの使用形態として、(1)急発進、急停車、急ハンドル操作等が発生したときに、寸法の異なる荷物類でも安定に保持、収容することができ、また(2)例えば植木鉢等のように斜めに傾けて置きたくない荷物類を収容することもできる等、2通りの使い方ができる、使い勝手のよい車両のラゲージルーム構造を提供することである。
前記目的を達成するために、第1の本発明は、リヤシートと、その後方のバックドアとの間に画成される車両のラゲージルームの構造であって、前記ラゲージルーム内に配置されるとともに、前記車両の側面視において少なくとも上面がW字形状のボードと、前記ラゲージルームのフロア面から所定高さの位置で前記W字形状のボードを支持する支持手段と、を有し、前記W字形状のボードは、そのW字形の谷部を荷物類の収容部とするとともに、そのW字形の山の頂部をヒンジ部として二つ折り可能に設けられており、前記ボードにおけるW字形の山の頂部が沈む方向への前記二つ折りによって前記W字形状のボードが変形したときに、前記ボードは、そのW字形の山の頂部から下る該山の2つの傾斜面が連続した一つの水平面になるように設定されることを特徴とする。
また、第2の本発明は、リヤシートと、その後方のバックドアとの間に画成される車両のラゲージルームの構造であって、前記ラゲージルーム内に配置されるボードと、該ラゲージルームのフロア面から所定高さの位置で前記ボードを支持する支持手段と、を備えてなり、前記ボードは、前記車両の側面視において少なくとも上面がV字形状になっている一対のV字形板材と、前記一対のV字形板材間に配置される平板材と、前記一対のV字形板材におけるそれぞれの端部と前記平板材の端部とを連結するヒンジ部とからなり、そのヒンジ部を介して三つ折り可能に設けられるとともに、前記一対のV字形板材におけるそれぞれのV字形の谷部を荷物類の収容部としてなり、前記ボードの前記平板材が沈む方向への前記三つ折りによって前記ボードが変形したときに、前記ボードは、前記一対のV字形板材におけるそれぞれのV字形状の片側の傾斜面と前記平板材の上面とが連続した一つの水平面になるように設定されることを特徴とする。
前記第1の発明において、前記W字形状のボードは、その下面が平面に形成されるとともに、前記W字形の山の頂部をヒンジ部として二つ折りすることによって前記W字形状のボードが上下に折り重なるように変形したときに、前記平面が変形後の当該ボートの上面として水平面になるように設定されるように構成してもよい。
前記第1および第2の本発明において、「水平面」とは、ラゲージルームのフロア面と平行又は略平行な面のことを意味する。このことは以下の実施形態の説明でも同様である。
第1の本発明にあっては、車両のラゲージルームを上下方向に2分割するボードの具体的な構成として、当該ボードは、車両の側面視において少なくとも上面がW字形状になっていて、そのW字形の谷部を荷物類の収容部とする構成を採用した。このため、前記ボード上に置かれた荷物類は、その寸法が異なる場合でも、当該荷物類の全部又は一部が前記収容部、すなわちW字形の谷部に入り込み、その谷部で荷物類の前後方向(車両前後方向と同じ方向)を挟持する形態になることから、車両前後方向への荷物類の移動は規制される。従って、急発進、急停車、急ハンドル操作等が発生しても、荷物類を安定に保持、収容することができる。
更に、第1の本発明によると、前記W字形状のボードの具体的な構成として、当該ボードは、その変形によって、W字形の山の頂部から下る該山の2つの傾斜面が連続した一つの水平面になるように設定される構成を採用した。このため、そのような水平面を荷物類の置き場として使用することにより、例えば植木鉢等のように斜めに傾けて置きたくない荷物類を収容することもできる。
第2の本発明にあっては、車両のラゲージルームを上下方向に2分割するボードの具体的な構成として、一対のV字形板材におけるそれぞれのV字形の谷部を荷物類の収容部とする構成を採用した。このため、前記ボード上に置かれた荷物類は、その寸法が異なる場合でも、当該荷物類の全部又は一部が前記収容部、すなわちV字形の谷部に入り込み、その谷部で荷物類の前後方向(車両前後方向と同じ方向)を挟持する形態になるから、この第2の発明もまた、第1の発明と同じく、車両前後方向への荷物類の移動は規制され、急発進、急停車、急ハンドル操作等が発生しても、荷物類を安定に保持、収容することができるという作用効果が奏し得られる。
更に、第2の発明でも、第1の発明と同様に、前記ボードの具体的な構成として、当該ボードの変形によって、連続した一つの水平面が設定される構成を採用したため、そのような水平面を荷物類の置き場として使用することにより、斜めに傾けて置きたくない荷物類を収容することもできる。
以上説明したように、第1及び第2の発明にあっては、いずれも、ボードを変形させたり変形前の元の状態に戻したりすることで、斜めに傾けて置きたくない荷物類を収容したり、荷物類を安定に保持、収容したりする等、2通りの使い方を任意に選択することができ、使い勝手がよいラゲージルーム構造を提供し得る。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、第1の本発明の一実施形態である車両のラゲージルーム構造を車両の側面から見た概略構成図、図2(a)は、図1のラゲージルーム構造におけるW字形状のボードの変形前の状態を示した斜視図、図2(b)は、該ボードの変形後の状態を示した斜視図、図3(a)は、図2(a)のA−A断面図、図3(b)は、図2(b)のB−B断面図である。
図1に示した本実施形態の車両のラゲージルーム構造は、リヤシート3とその後方のバックドア2との間に画成される車両1のラゲージルーム4の構造であって、ラゲージルーム4内に配置されるとともに、車両1の側面視において少なくとも上面がW字形状のボード5と(図2(a)及び図3(a)参照)、ラゲージルーム4のフロア面から所定高さh1(図3(a)参照)の位置で前記ボード5を支持する支持手段6(図4(a)参照)とを有する構造になっている。
前記W字形状のボード5は、図2(a)及び図3(a)に示したように、そのW字形の谷部を荷物類P1の収容部5A、5Bとするとともに、そのW字形の山の頂部をヒンジ部5Cとして二つ折り可能に設けている(図2(b)及び図3(b)参照)。
そして、前記W字形の山の頂部(ヒンジ部5C)が沈む方向への前記二つ折りにより前記W字形状のボード5が図2(b)、図3(b)のように変形したときに、同ボード5は前記山の頂部から下る該山の2つの傾斜面5D、5Eが図2(b)、図3(b)のように連続した一つの水平面5Jになるように設定してある。
図4(a)ないし(c)と図5(a)及び(b)は、図1のラゲージルーム構造におけるW字形状のボード5を支持する支持手段6と、そのボード5の変形動作の詳細説明図である。
前記ボード5の支持手段6は、ボード5の側面から突出するように設けた第1ないし第3の支持ピン7A、7B、7Cと、これらの支持ピン7A、7B、7Cをスライド可能に支持する軸受け部材としての左右一対のサポート9と、を備えた構成になっている。
前記第1の支持ピン7Aは、ボード5の前部5F両側面に1本ずつ設けている。また前記第2の支持ピン7Bは、ボード5のヒンジ部5Cよりやや前方のボード5両側面に1本ずつ設けており、前記第3の支持ピン7Cは、ボード5の後部5R両側面に1本ずつ設けている。
前記左右一対のサポート9は、ラゲージルーム4の側壁に設置されている図示しないラゲージサイドに1本ずつ設置さていて、前記第1ないし第3の支持ピン7A、7B、7Cにそれぞれ対応する第1ないし第3の受け溝9A、9B、9Cを有している。
前記第1の受け溝9Aは、ボード5前後方向に沿って所定の長さに形成されていて、第1の支持ピン7Aをスライド可能に支持している。そして、第1の受け溝9Aには、第1の支持ピン7Aを常にボード5前方へ付勢する付勢スプリング10がインサートされている。第1の受け溝9Aの前端部に設けている上向きの開口部11Aは、第1の支持ピン7Aを第1の受け溝9Aにセットする際に使用されるものである。
前記第2の受け溝9Bも、ボード5前後方向に沿って所定の長さに形成されていて、第2の支持ピン7Bをスライド可能に支持している。第2の受け溝9Bの後端部には、下向きの開口部11Bが形成されており、この開口部11Bを通じて第2の支持ピン7Bは第2の受け溝9Bから下方へ外れることができるように構成してある。なお、第2の受け溝9Bの前端部に設けている上向きの開口部11Dは、第2の支持ピン7Bを第2の受け溝9Bにセットする際に使用されるものである。
前記第3の受け溝9Cも、ボード5前後方向に沿って所定の長さに形成されていて、第3の支持ピン7Cをスライド可能に支持している。第3の受け溝9Cの後端部に設けている上向きの開口部11Cは、第3の支持ピン7Cを第3の受け溝9Cにセットする際やボード5を変形する際に使用されるものである。
次に、図1のラゲージルーム構造における前記W字形状のボード5の変形動作について図4(a)ないし(c)、図5(a)及び(b)、図7を基に説明する。
図4(a)はボード5が変形する前の状態を示しており、変形前の当該ボード5はW字形状になっている。このW字形状は、第2の支持ピン7Bが第2の受け溝9B内に配置されることによって維持されている。
当該ボード5を変形させる際は、最初に、図4(b)のように第3の受け溝9Cの後端部から開口部11Cを通じて第3の支持ピン7Cを上方に外し、この状態で図4(b)矢印で示すように当該ボード5を後方へ引っ張る。
これにより、第1の支持ピン7Aは、図4(c)のように、付勢スプリング10を圧縮しながら後方へスライドする。このとき、第2の支持ピン7Bも第1の支持ピン7Aと同様に後方へスライドする(図4(c)参照)。
そして、前記のように後方へスライドした第2の支持ピン7Bが、図5(a)のように第2の受け溝9Bの後端部から開口部11Bを介して下方に外れることによって、W字形状のボード5は、そのW字形の山の頂部をヒンジ部5Cとして2つ折りの変形が可能になる。
以上のように第2の支持ピン7Bが外れたら、先に外した第3の支持ピン7Cを第3の受け溝9Cの後端部から開口部11Cを介して第3の受け溝9C内に挿入する。挿入された第3の支持ピン7Cは、図5(a)のように圧縮されている付勢スプリング10の復元力により第3の受け溝9C内で前方へスライドし、図5(b)のように第3の受け溝9Cの前端部に当接して停止する。このとき、第1の支持ピン7Aも、付勢スプリング10の復元力とボード5の自重により前方にスライドし、図5(b)のように第1の受け溝9Aの前端部に当接して停止する。
これにより、W字形状のボード5は、そのW字形の山の頂部をヒンジ部5Cとして、該頂部が沈む方向に折れ、最終的にはW字形の山の頂部(ヒンジ部5C)から下る2つの傾斜面5D、5Eが図5(b)のように連続した一つの水平面5Jになる。これでボード5の変形は完了する。
また、前記W字形状のボード5は、例えば図6のように、そのW字形の山の頂部をヒンジ部5Cとして二つ折りすることによって、上下に折り重なるように変形することもできる。このような変形によって形成される空間部Gに荷物類を置くこともでき、かかる空間部Gに置かれた荷物類は、変形したボード5の上下内面(前記2つの傾斜面5D、5Eなど)で挟持される形式となって、安定に保持、収容することができる。
以上説明した図1のラゲージルーム構造において、図2(a)や図3(a)のようにW字形状のボード5が変形する前は、ボード5の収容部5B(又は5A)に荷物類P1を置くことができる。置かれた荷物類P1は、その寸法が異なる場合でも、当該荷物類P1の全部又は一部が収容部5B(又は5A)、すなわちW字形の谷部に入り込み、その谷部で荷物類の前後方向(車両前後方向と同じ方向)を挟持する形態になることから、車両前後方向への荷物類の移動が規制される。従って、急発進、急停車、急ハンドル操作等が発生しても、荷物類P1を安定に保持、収容することができる。また、ボード5の変形前は、収容部5A、5Bを跨いで大きな荷物P2をボード5上に置くこともできる。更に、当該ボード5の下面側に別の荷物P3を潜り込ませるようにして置くことができる。
図1のラゲージルーム構造において、図2(b)や図3(b)のようにW字形状のボード5が変形した後は、W字形状の山の頂部から下る該山の2つの傾斜面5D、5Eが連続した一つの水平面5Jになるので、この水平面5Jに例えば植木鉢等のように斜めに傾けて置きたくない荷物類P4を収容することができる。また、その水平面5Jの下面側に別の荷物P5を潜り込ませるようにして置くこともできる。
以上説明したように、図1のラゲージルーム構造では、W字形状のボードを変形させたり、変形前の元の状態に戻したりすることで、斜めに傾けて置きたくない荷物類を収容したり、荷物類を安定に保持、収容したりする等、2通りの使い方を任意に選択することができ、使い勝手がよい。
図7は、第2の本発明の一実施形態である車両のラゲージルーム構造を車両の側面から見た概略構成図、図8(a)は、図7のラゲージルーム構造におけるボードの変形前の状態を示した斜視断面図、図8(b)は、該ボードの変形後の状態を示した斜視断面図、図9(a)は、図8(a)のA−A断面図、図9(b)は、図8(b)のB−B断面図である。
図7に示した本実施形態の車両のラゲージルーム構造は、図1のゲージルーム構造と同じく、リヤシート3とその後方のバックドア2との間に画成される車両1のラゲージルーム4の構造であって、ラゲージルーム4内に配置されるボード5と、ラゲージルーム4のフロア面から所定高さh1(図9(a)参照)の位置で前記ボード5を支持する支持手段6(図4(a)参照)と、を備えている。
図7のラゲージルーム構造におけるボード5は、図8(a)及び図9(a)に示したように、車両1の側面視において少なくとも上面がV字形状になっている一対のV字形板材50A、50Bと、一対のV字形板材50A、50B間に配置される平板材51と、一対のV字形板材50A、50Bにおけるそれぞれの端部と前記平板材51の端部とを連結するヒンジ部5C、5Cとからなり、そのヒンジ部5C、5Cを介して三つ折り可能に設けられている(図8(b)及び図9(b)参照)。
また、この図7のラゲージルーム構造におけるボード5は、前記一対のV字形板材50A、50BにおけるそれぞれのV字形の谷部を荷物類の収容部5A、5Bとしている。さらに、当該ボード5の平板材51の上面も荷物類の収容部として活用してもよい。
そして、前記ボード5の平板材51が沈む方向への前記三つ折りによって当該ボード5が変形したときに、同ボード5は、図8(b)及び図9(b)のように、一対のV字形板材50A、50BにおけるそれぞれのV字形状の片側の傾斜面5D、5Eと平板材51の上面5Gとが連続した一つの水平面(5J)になるように設定してある。
図7のラゲージルーム構造におけるボード5の支持手段6も、図10(a)に示したように第1ないし第3の支持ピン7A、7B、7Cを有しており、このうち第2の支持ピン7Bは、当該ボード5の2つのヒンジ部5C、5C間において、該ボード5両側面に1本ずつ設けている。それ以外の他の構成は、先に説明した図1のラゲージルーム構造におけるボード5の支持手段6と同様であるため、その詳細説明は省略する。
次に、図7のラゲージルーム構造におけるボード5の変形動作について図10(a)ないし(c)、図11(a)及び(b)を基に説明する。
図10(a)はボード5が変形する前の状態を示しており、変形前の当該ボード5は略W字形状になっている。このようなボード5の形状は、第2の支持ピン7Bが第2の受け溝9B内に配置されることによって維持されている。
ボード5を変形させる際は、最初に、図10(b)のように第3の受け溝9Cの後端部から開口部11Cを通じて第3の支持ピン7Cを上方に外し、この状態で図10(b)矢印で示すように当該ボード5を後方へ引っ張る。
これにより、第1の支持ピン7Aは、図10(c)のように、付勢スプリング10を圧縮しながら後方へスライドする。このとき、第2の支持ピン7Bも第1の支持ピン7Aと同様に後方へスライドする(図10(c)参照)。
そして、前記のように後方へスライドした第2の支持ピン7Bが、図11(a)のように第2の受け溝9Bの後端部から開口部11Bを介して下方に外れることにより、ボード5は、平板材51両側のヒンジ部5C、5Cを介して三つ折りの変形が可能になる。
以上のように第2の支持ピン7Bが外れたら、先に外した第3の支持ピン7Cを第3の受け溝9Cの後端部から開口部11Cを介して第3の受け溝9C内に挿入する。挿入された第3の支持ピン7Cは、図11(a)のように圧縮されている付勢スプリング10の復元力により第3の受け溝9C内で前方へスライドし、図11(b)のように第3の受け溝9Cの前端部に当接して停止する。このとき、第1の支持ピン7Aも、付勢スプリング10の復元力とボード5の自重により前方にスライドし、図11(b)のように第1の受け溝9Aの前端部に当接して停止する。
これにより、ボード5は、前記三つ折り変形、すなわち平板材51両側のヒンジ部5C、5Cを介して該平板材51が沈む方向に折れ、最終的には一対のV字形板材50A、50BにおけるそれぞれのV字形状の片側の傾斜面5D、5Eと平板材51の上面5Gとが連続した一つの水平面5Jになる。これでボード5の変形は完了する。
以上説明した図7のラゲージルーム構造において、図8(a)や図9(a)のようにボード5が変形する前は、当該ボード5の収容部5A(又は5B)に荷物類P1を置くことができる。置かれた荷物類P1は、その寸法が異なる場合でも、当該荷物類P1の全部又は一部が収容部5A(又は5B)、すなわちV字形状の谷部に入り込み、その谷部で荷物類P1の前後方向(車両前後方向と同じ方向)を挟持する形態になることから、車両前後方向への荷物類の移動は規制される。従って、急発進、急停車、急ハンドル操作等が発生しても、荷物類P1を安定に保持、収容することができる。また、ボード5の変形前は、収容部5A、5Bを跨いで大きな荷物P2をボード5上に置くこともできる。更に、当該ボード5の下面側に別の荷物P3を潜り込ませるようにして置くことができる。
図7のラゲージルーム構造において、図8(b)や図9(b)のようにボード5が変形した後は、前述の水平面5Jができるので、この水平面5Jに例えば植木鉢等のように斜めに傾けて置きたくない荷物類P4を収容することができる。また、その水平面5Jの下面側には別の荷物P5を潜り込ませるようにして置くこともできる。
以上説明したように、図7のラゲージルーム構造にあっては、ボード5を変形させたり変形前の元の状態に戻したりすることで、斜めに傾けて置きたくない荷物類を収容したり、荷物類を安定に保持、収容したりする等、2通りの使い方を任意に選択することができ、使い勝手がよい。
特に、図7のラゲージルーム構造では、ボード5の具体的な構成として、当該ボード5は、一対のV字形板材50A、50Bと、一対のV字形板材50A、50B間に配置される平板材51と、一対のV字形板材50A、50Bにおけるそれぞれの端部と前記平板材51の端部とを連結するヒンジ部5C、5Cとからなり、そのヒンジ部5C、5Cを介して三つ折り可能に設けられる構成を採用した。このため、図7のラゲージルーム構造と比較すると、図8(b)や図9(b)のようにボード5が変形したときに、前述の水平面5Jが比較的高い位置に設定されることから、その水平面5Jの下面側には図3の荷物類P5(高さ:h2)より丈の高い荷物類P6(高さ:h3)を潜り込ませるようにして置くことができ、限られたラゲージルームのスペースを有効に利用することができる。
更に、図7のラゲージルーム構造におけるボード5の変形として、図示は省略するが、例えば、同ボード5における前記ヒンジ部5C、5C(図8(a)等参照)と同様のヒンジ部を当該ボード5の平板材51に設けるとともに、設けたヒンジ部を介して平板材51の二つ折りを可能とすることにより、図1のラゲージルーム構造におけるボード5と同様の上下折り重り変形(図6参照)という形態も採りうる。また、このような上下折り重なり変形によって形成される空間部(図6の符号Gを参照)に荷物類を置くことができることも、図1のラゲージルーム構造におけるボード5と同様である。
図12(a)は、先に説明した第1の本発明の一実施形態である車両のラゲージルーム構造で採用し得るW字形状のボードの他の実施形態(該ボードが変形する前の状態)の説明図、図12(b)と同図(c)は、そのボードの変形後の状態の説明図である。
図1、図3(a)のW字形状のボード5は、その下面もW字形状になっているが、図12(a)のW字形状のボード5は、その下面を平面5Hに形成してある。そして、図12(b)のように前記W字形の山の頂部をヒンジ部5Cとして二つ折りすることによって前記W字形状のボード5が上下に折り重なるように変形したときに、同ボード5は、前記平面5Hが変形後の当該ボート5の上面として水平面になるように設定している。
従って、前記のように上下に折り重なるように変形したボード5の上面は、平面5Hであるから、嵩張らず、見栄えもよく、荷物類を置くスペースとして有効に利用することもできる。
また、図12(a)のW字形状のボード5においては、そのボード5全体をブロー成形等によって中空に形成することで、ボード5全体の軽量化を図っている。
図12(a)のW字形状のボード5もまた、図1、図3(a)のW字形状のボード5と同じく、そのW字形の山の頂部(ヒンジ部5C)が沈む方向への二つ折りによって変形したときに、前記山の頂部から下る該山の2つの傾斜面5D、5Eが連続した一つの水平面になるように設定してある(図12(c)参照)。
以上説明した全ての実施形態において、荷物類の収容部5A、5Bは、ボード5の一部を刳り抜き、その刳り抜き部にネットを張った形式を採用してもよい。また、荷物類の収容部5A、5Bとして利用されるW字形状のボード5の谷部については、その谷底や変形したときに連続した一つの水平面5Jとなる傾斜面5D、5E以外の面を円弧形状にしてもよい。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により多くの変形が可能である。
1 車両
2 バックドア
3 リヤシート
4 ラゲージルーム
5 ボード
50A、50B V字形板材
51 平板材
5A 収容部
5B 収容部
5C ヒンジ部
5D 傾斜面
5E 傾斜面
5F ボードの前部
5G 平面
5H 平面
5J 水平面
5R ボードの後部
6 支持手段
7A 第1の支持ピン
7B 第2の支持ピン
7C 第3の支持ピン
9 サポート
9A 第1の受け溝
9B 第2の受け溝
9C 第3の受け溝
10 付勢スプリング
11A、11B、11C、11D 開口
G 空間部
P、P1、P2、P3、P4 荷物
2 バックドア
3 リヤシート
4 ラゲージルーム
5 ボード
50A、50B V字形板材
51 平板材
5A 収容部
5B 収容部
5C ヒンジ部
5D 傾斜面
5E 傾斜面
5F ボードの前部
5G 平面
5H 平面
5J 水平面
5R ボードの後部
6 支持手段
7A 第1の支持ピン
7B 第2の支持ピン
7C 第3の支持ピン
9 サポート
9A 第1の受け溝
9B 第2の受け溝
9C 第3の受け溝
10 付勢スプリング
11A、11B、11C、11D 開口
G 空間部
P、P1、P2、P3、P4 荷物
Claims (3)
- リヤシート(3)と、その後方のバックドア(2)との間に画成される車両(1)のラゲージルーム(4)の構造であって、
前記ラゲージルーム(4)内に配置されるとともに、前記車両(1)の側面視において少なくとも上面がW字形状のボード(5)と、前記ラゲージルーム(4)のフロア面から所定高さの位置で前記W字形状のボード(5)を支持する支持手段(6)と、を有し、
前記W字形状のボード(5)は、そのW字形の谷部を荷物類の収容部(5A、5B)とするとともに、そのW字形の山の頂部をヒンジ部(5C)として二つ折り可能に設けられており、
前記ボード(5)におけるW字形の山の頂部が沈む方向への前記二つ折りによって前記W字形状のボード(5)が変形したときに、前記ボード(5)は、そのW字形の山の頂部から下る該山の2つの傾斜面(5D、5E)が連続した一つの水平面(5J)になるように設定されること
を特徴とする車両のラゲージルーム構造。 - リヤシート(3)と、その後方のバックドア(2)との間に画成される車両(1)のラゲージルーム(4)の構造であって、
前記ラゲージルーム(4)内に配置されるボード(5)と、該ラゲージルーム(4)のフロア面から所定高さの位置で前記ボード(5)を支持する支持手段(6)と、を備えてなり、
前記ボード(5)は、前記車両(1)の側面視において少なくとも上面がV字形状になっている一対のV字形板材(50A、50B)と、前記一対のV字形板材(50A、50B)間に配置される平板材(51)と、前記一対のV字形板材(50A、50B)におけるそれぞれの端部と前記平板材(51)の端部とを連結するヒンジ部(5C、5C)とからなり、そのヒンジ部(5C、5C)を介して三つ折り可能に設けられるとともに、前記一対のV字形板材(50A、50B)におけるそれぞれのV字形の谷部を荷物類の収容部(5A、5B)としてなり、
前記ボード(5)の前記平板材(51)が沈む方向への前記三つ折りによって前記ボード(5)が変形したときに、前記ボード(5)は、前記一対のV字形板材(50A、50B)におけるそれぞれのV字形状の片側の傾斜面(5D、5E)と前記平板材(51)の上面(5G)とが連続した一つの水平面(5J)になるように設定されること
を特徴とする車両のラゲージルーム構造。 - 前記W字形状のボード(5)は、その下面が平面(5H)に形成されるとともに、前記W字形の山の頂部をヒンジ部(5C)として二つ折りすることによって前記W字形状のボード(5)が上下に折り重なるように変形したときに、前記平面(5H)が変形後の当該ボート(5)の上面として水平面になるように設定されること
を特徴とする請求項1に記載の車両のラゲージルーム構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012045751A JP2013180656A (ja) | 2012-03-01 | 2012-03-01 | 車両のラゲージルーム構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012045751A JP2013180656A (ja) | 2012-03-01 | 2012-03-01 | 車両のラゲージルーム構造 |
Publications (1)
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JP2013180656A true JP2013180656A (ja) | 2013-09-12 |
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Family Applications (1)
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JP2012045751A Pending JP2013180656A (ja) | 2012-03-01 | 2012-03-01 | 車両のラゲージルーム構造 |
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JP (1) | JP2013180656A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2012
- 2012-03-01 JP JP2012045751A patent/JP2013180656A/ja active Pending
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