JP2013180297A - ワーク反転設置機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】隣接するプレス金型の距離だけ往復駆動される搬送用ステージと、搬送用ステージに対して、フィンガ伸縮・開閉機構を内部に支持したケースを一斉に上昇、下降駆動するピックアップ用アクチュエータと、プッシュロッドを往復駆動して前記フィンガ伸縮・開閉機構を作動させるフィンガ伸縮・把持用アクチュエータを備え、前記プッシュロッドと前記フィンガ伸縮・開閉機構との間に回転軸を挿入し、当該回転軸はプッシュロッド側とは回転継手を介して、フィンガ伸縮・開閉機構側とは滑りクラッチを介して接続され、前記回転軸の中間部にはピニオンが設けられ、多段のプレス金型に沿って固設されたバーに前記ピニオンと係合するラックを設け、フィンガ伸縮・開閉機構側にラッチを設け、当該ラッチと係合しラッチの回転範囲を規制するストッパを前記ケース側に設けたワーク反転設置機構。
【選択図】図10
Description
一方で多段のプレス加工を行う場合、前工程のワーク加工姿勢と次行程の加工姿勢を変更するような高付加価値加工が望まれる場合がある。行程間でワークを反転させることはその典型例である。反転により抜き方向を変えることができるためバリの向きが逆になり、製品と他の部品を組み付ける際、便利になるケースがある。またワークを横置きできると、製品の横方向の穴あけも一連のプレス加工で行えるため、プレス加工の応用性がさらに広がる。
このような加工姿勢を変更する多段のプレス加工においては、フープ材による材料供給方法は対応できず、あらかじめ製品大に切り出したワークを順次次工程に運んでプレス加工を行う、トランスファプレス加工が適している。この手法では、トランスファバーと呼ばれるプレス加工と連動した搬送装置で多数のワークを同時に送っている。トランスファ機構に反転・横置き設置機能を持たせると、搬送中に加工姿勢を変更でき抜き方向の異なる高付加価値加工が実現される。
例えば、特許文献1では、プレス機の間に吸着機構を持たせた2つのベルトコンベアからなる搬送手段を設けることで、ワークを反転させる場合と反転させない場合を任意に選びながらワークを搬送している。また、特許文献2ではパレット上に積層された多数のワークを回転ドラム機構に搬送設置し、ワーク上部に保持された別のパレットでワークを挟持したのちドラムを回転させてワークを反転させ、パレットを離間させて新しいパレット上のワークを再び引き出して次行程にまわしている。
これらの方法は、いずれもワーク反転のために専用の反転機構をプレス機の前後に設置するため、プレス機の間に十分なスペースが必要である。そのため、トランスファプレスのように、1つのメインモータで複数のプレス機を連動させ、ワークを連続的に搬送させつつ多段のプレス加工を行う場合に、これらの技術を適用することは難しい。
一方で、特許文献3ではトランスファプレスのトランスファバーにスライドとグリッパアタッチメントを設けることで、ワークを順次次行程に運びながら、その位置姿勢を任意に変更して設置することができる。
この方法では、グリッパアタッチメントの回転動作をさせるためのサーボモータや、グリッパを動作させるための圧縮空気による駆動機構など、トランスファ機構とは独立した別系統の動力機構を設け、制御しなければならない。したがって多段のトランスファプレス加工を行う場合は、多数のサーボモータと圧縮空気制御機構が必要になり、制御が複雑になってしまう。
本発明は、特にミリメートルオーダーの微小な製品製造において、機械的動作を用いることで少ないアクチュエータで多段の反転・横置き可能な高付加価値トランスファプレス加工を実現するワーク反転設置機構を提供するものである。
前記搬送用ステージは、多段の加工ステーションに沿って、隣接する加工ステーション間の距離だけ往復駆動され、
前記ピックアップ用アクチュエータは前記搬送用ステージ上に設けられ、搬送用ステージに対して、フィンガ伸縮・開閉機構を内部に支持したケースを一斉に上昇、下降駆動するものであり、
前記フィンガ伸縮・把持用アクチュエータは、フィンガを加工ステーションに接離する方向にプッシュロッドを往復駆動し、当該プッシュロッドの往復動により前記ケースに支持されたフィンガ伸縮・開閉機構を作動させるものであり、
前記プッシュロッドと前記フィンガ伸縮・開閉機構との間に回転軸を挿入し、当該回転軸はプッシュロッド側とは回転継手を介して接続され、フィンガ伸縮・開閉機構側とは滑りクラッチを介して接続され、
前記回転軸の中間部にはピニオンが設けられ、多段の加工ステーションに沿って固設されたバーに前記ピニオンと係合するラックを設け、当該ラックとピニオンは前記ケースが上昇した状態で隣接する加工ステーション間を往動時及び復動時に係合し回転軸を回転させ、当該回転を前記滑りクラッチを介してフィンガ伸縮・開閉機構側に伝えるものであり、
前記フィンガ伸縮・開閉機構に滑りクラッチを介して伝わる回転を所望の角度にするために、フィンガ伸縮・開閉機構側にラッチを設け、当該ラッチと係合しラッチの回転範囲を規制するストッパを前記ケース側に設け、前記往動時の前記回転軸の回転はラッチがストッパに当たるまで伝えられ、その後は滑りクラッチが滑ってフィンガの回転位置が所望の位置に保持され、前記復動時の前記回転軸の回転はラッチがストッパに当たるまで伝えられ、その後は滑りクラッチが滑ってフィンガの回転位置を元に戻して保持することを特徴とする。
また、本発明は、上記ワーク反転設置機構において、前記ストッパとラッチが互いに係合する面の一方には、前記クラッチを介してラッチをストッパから引き離そうとする力よりも弱い吸着固定装置が設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、上記ワーク反転設置機構において、前記ラックに代えて摩擦板を採用し、前記ピニオンに代えて摩擦ローラを採用したことを特徴とする。
また、本発明は、上記ワーク反転設置機構において、前記多段の加工ステーションで順次加工を行うトランスファマシンは、多段のプレス金型で順次プレス加工を行うマイクロトランスファプレスであることを特徴とする。
また、本発明は、上記ワーク反転設置機構において、前記3つのリニアアクチュエータは、前記多段のプレス金型を上下動させるための駆動源から機構学的に連動させて駆動させることを特徴とする。
また、微小なワークを搬送することに適しているため、マイクロファクトリにおけるマイクロトランスファプレスに特に有効である。
本発明は、基本的にフィンガ伸縮・把持用アクチュエータ、ピックアップ用アクチュエータ、搬送用ステージの3つの駆動機構だけでフィンガをワークに接近、把持、ピックアップ、回転搬送、設置、復帰の一連の反転置きまたは横置き動作が可能であることから、少ないアクチュエータと簡単な制御で多段のトランスファプレスにも容易に適用できる。
本発明は、ラッチとストッパの係合面に吸着装置を設けたので、所定の回転位置で保持することができ、当接の衝撃による反発等で回転位置の位置がずれることを防止できる。
図1に、本発明のワーク反転設置機構を説明するために、1段のトランスファ動作を行うマイクロトランスファプレス装置への適用例を用いて、その概要を示す。
図1は、ピンセット状のフィンガ101、102により、ワーク7を反転させつつマイクロプレス金型8a、8bの間を搬送するトランスファ機構(ワーク搬送機構)に関するもので、機械的動作によって少ないアクチュエータでワークの反転搬送が可能であるという特徴を持つ。使用する駆動機構はフィンガ伸縮・把持用アクチュエータ5(y方向)、ピックアップ用アクチュエータ9(z方向)、搬送用ステージ10(x方向)の3つだけでよく、トランスファプレスが多段になってもx,y,z軸方向のリニアアクチュエータをそれぞれ共通して使えるならば、3つの駆動機構だけで動作可能である。
図2において、はじめにワーク7は図示されていないマイクロプレスに組み込まれている金型8a上に設置されていて、トランスファ機構はOの位置にある。フィンガ101、102は開かれた状態で、マイクロプレスがプレス動作を行っても干渉しない位置まで縮んでいる。
プレス動作が終わると、リニアアクチュエータ5が伸び、回転軸305に繋がっているピニオン401、滑りクラッチ301、フィンガ伸縮・開閉機構2、フィンガ101、102を+y方向に移動させる。フィンガ101、102は機械式動作を行うフィンガ伸縮・開閉機構2によって把持位置までy方向に伸びてから閉じ、ワーク7を把持する。
次に図示されていないz方向アクチュエータによって、トランスファ機構はAの位置に移動し、ワーク7をピックアップする。このときピニオン401とラック402が噛み合う。
図示されていないx方向ステージの動作とピニオン401とラック402により、フィンガ101、102はBで示すように回転し、ワーク7を反転させる。滑りクラッチ301と回転ストッパ機構3により、ピニオン401が180°以上回転しても、試料7は反転した状態を保持したまま搬送される。
トランスファ機構はCの位置まで移動した後、前出の図示されていないz方向アクチュエータによりDの位置に移動する。リニアアクチュエータ5が−y方向に移動すると、フィンガ伸縮・開閉機構2によりフィンガ101、102が開き試料7を金型8b上に解放した後フィンガが縮み、試料から離れる。
その後マイクロプレスが次のサイクルのプレス動作を行っている間に、ハンドを縮めた状態でトランスファ機構はD→C→A→Oをたどって元に戻り、搬送動作の1サイクルが完了する。この戻り動作は搬送動作のときと異なり、リニアアクチュエータ5が縮んだ状態で行われる。そのためピニオン401は搬送動作のときより−y方向にオフセットされる。ラック402のy方向厚みが十分であれば、戻り動作においてもピニオン401とラック402は噛み合い、滑りクラッチ301と回転ストッパ機構3によってフィンガ101、102を最初の向きに戻すことができる。
図4のストッパの場所を変更することにより、試料の反転置きだけでなく、横置きなど所望の角度の姿勢変更にも対応できる。
図5は、ストッパの場所を変更して90°のフィンガ回転を実現するストッパの配置例である。
図7はフィンガを縮めて開いている状態である。図示されていないリニアアクチュエータにより、フィンガ伸縮・開閉機構全体はストッパピン105に当たるまで+y方向に移動する。図8がストッパピンに当たったときの状態を示している。これにより、フィンガを伸ばして開いた状態にすることができる。その後さらにリニアアクチュエータが+y方向に伸びると、図9に示すように、スライダブロック201とスライダ202aがバネ206を押し縮めながら静止したフィンガ基部203上を+y方向に移動する。このときスライダブロック201に取り付けられたボールローラ207a、207bがフィンガ基部203に取り付けられたフィンガ101、102の傾斜した上下面をスライドすることでフィンガが弾性変形をおこし、把持動作が行われる。
この例におけるワークの搬送と加工の様子は次の通りである。まずフープ材11が金型8aに供給され製品大のワーク7aとして切り取られた後、トランスファ装置1aによって金型8bに送られる。ここで曲げ加工されたワーク7bはトランスファ装置1bとラック402によって金型8cに反転置きされる。逆面の穴あけと一部切り落とし加工されたワーク7cはトランスファ装置1cとラック402によって金型8dに横置きされ、一部面が曲げ加工されて製品となる。最後にトランスファ装置1dが金型8dからワーク7dを取り出し、図示されていない製品搬送装置に製品を渡す。
O ワーク把持前のトランスファ機構の位置
A ワークをピックアップしたトランスファ機構の位置
B ワークを搬送・回転中のトランスファ機構の位置
C ワークを搬送したトランスファ機構の位置
D ワークを設置したトランスファ機構の位置
2 フィンガ伸縮・開閉機構
3 回転ストッパ機構
5 フィンガ伸縮・把持用アクチュエータ
6 ケース
7 ワーク
8a 搬送元金型
8b 搬送先金型
9 ピックアップ用アクチュエータ
10 搬送用ステージ
101 フィンガ上
102 フィンガ下
103 回転板
104 ベアリング
105 ストッパピン
201 スライダブロック
202a スライダ左
202b スライダ右
203 フィンガ基部
204a、204b 固定ロッド
205 バネ用ガイドピン
206 バネ
207a、207b ボールローラ
301 滑りクラッチ出力側
302 ラッチ
303a 第1のストッパ
303b 第2のストッパ
304 固定リング
305 回転軸
306 滑りクラッチ入力側
307a 第1の吸着装置
307b 第2の吸着装置
401 ピニオン
402 ラック
403 軸受け
404 回転継手
501 アクチュエータ本体
502 プッシュロッド
(図10について)
1a 第1のトランスファ機構
1b 反転置きが可能な第2のトランスファ機構
1c 横置きが可能な第3のトランスファ機構
1d 第4のトランスファ機構
5 フィンガ伸縮・把持用アクチュエータ
7a フープ材から切り出されたワーク
7b 折り曲げ加工されたワーク
7c 逆面に穴あけと一部切り落とし加工されたワーク
7d 製品として完成したワーク
8a 第1の金型
8b 第2の金型
8c 第3の金型
8d 第4の金型
9 ピックアップ用アクチュエータ
10 搬送用ステージ
11 フープ材
Claims (5)
- 多段の加工ステーションで順次加工を行うトランスファマシンのワーク搬送機構において、フィンガをワークに向けて接離駆動しかつフィンガを開閉駆動してワークを把持するためのフィンガ伸縮・把持用アクチュエータと、フィンガを上下方向に駆動するためのピックアップ用アクチュエータと、フィンガを次段の加工ステーションに搬送して復帰させるための搬送用ステージの3つのリニアアクチュエータだけを用い、フィンガをワークに接近・把持、ピックアップ、搬送、設置、復帰を行うとともに、ワークの姿勢を変更できるワーク反転設置機構であって、
前記搬送用ステージは、多段の加工ステーションに沿って、隣接する加工ステーション間の距離だけ往復駆動され、
前記ピックアップ用アクチュエータは前記搬送用ステージ上に設けられ、搬送用ステージに対して、フィンガ伸縮・開閉機構を内部に支持したケースを一斉に上昇、下降駆動するものであり、
前記フィンガ伸縮・把持用アクチュエータは、フィンガを加工ステーションに接離する方向にプッシュロッドを往復駆動し、当該プッシュロッドの往復動により前記ケースに支持されたフィンガ伸縮・開閉機構を作動させるものであり、
前記プッシュロッドと前記フィンガ伸縮・開閉機構との間に回転軸を挿入し、当該回転軸はプッシュロッド側とは回転継手を介して接続され、フィンガ伸縮・開閉機構側とは滑りクラッチを介して接続され、
前記回転軸の中間部にはピニオンが設けられ、多段の加工ステーションに沿って固設されたバーに前記ピニオンと係合するラックを設け、当該ラックとピニオンは前記ケースが上昇した状態で隣接する加工ステーション間を往動時及び復動時に係合し回転軸を回転させ、当該回転を前記滑りクラッチを介してフィンガ伸縮・開閉機構側に伝えるものであり、
前記フィンガ伸縮・開閉機構に滑りクラッチを介して伝わる回転を所望の角度にするために、フィンガ伸縮・開閉機構側にラッチを設け、当該ラッチと係合しラッチの回転範囲を規制するストッパを前記ケース側に設け、前記往動時の前記回転軸の回転はラッチがストッパに当たるまで伝えられ、その後は滑りクラッチが滑ってフィンガの回転位置が所望の位置に保持され、前記復動時の前記回転軸の回転はラッチがストッパに当たるまで伝えられ、その後は滑りクラッチが滑ってフィンガの回転位置を元に戻して保持することを特徴とするワーク反転設置機構。 - 前記ストッパとラッチが互いに係合する面の一方には、前記クラッチを介してラッチをストッパから引き離そうとする力よりも弱い吸着固定装置が設けられていることを特徴とする請求項1記載のワーク反転設置機構。
- 前記ラックに代えて摩擦板を採用し、前記ピニオンに代えて摩擦ローラを採用したことを特徴とする特徴とする請求項1又は2記載のワーク反転設置機構。
- 前記多段の加工ステーションで順次加工を行うトランスファマシンは、多段のプレス金型で順次プレス加工を行うマイクロトランスファプレスであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載のワーク反転設置機構。
- 前記3つのリニアアクチュエータは、前記多段のプレス金型を上下動させるための駆動源から機構学的に連動させて駆動させることを特徴とする請求項4記載のワーク反転設置機構。
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CN114798826A (zh) * | 2022-01-14 | 2022-07-29 | 深圳市优界科技有限公司 | 一种用于继电器上动簧片生产的自动打曲设备 |
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- 2012-02-29 JP JP2012043373A patent/JP5881106B2/ja active Active
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