図1を参照して、この発明の一実施例の携帯電話機10は、一例としてスマートフォン(smart phone)であり、縦長の扁平矩形のハウジング12を含む。ただし、この発明は、タブレット端末およびPDAなど任意の携帯端末に適用可能であることを予め指摘しておく。
ハウジング12の主面(表面)には、たとえば液晶や有機ELなどのディスプレイ14が設けられる。ディスプレイ14の上には、タッチパネル16が設けられる。したがって、この実施例の携帯電話機10では、後述のハードキーの操作によるものを除く大部分の入力操作は、このタッチパネル16を介して行われる。
ハウジング12の縦方向一端の表面側にスピーカ18が内蔵され、縦方向他端の表面側にマイク20が内蔵される。
タッチパネル16と共に、入力操作手段を構成するハードキーとして、この実施例では、通話キー22a、終話キー22b、メニューキー22cおよび電源キー22dが設けられる。
たとえば、ユーザは、ディスプレイ14に表示されたダイヤルキー(図示せず)に対して、タッチパネル16によってタッチ操作を行うことで電話番号を入力でき、通話キー22aを操作して音声通話を開始することができる。終話キー22bを操作すれば、音声通話を終了することができる。また、メニューキー22cが操作されると、ディスプレイ14にメニュー画面が表示される。その状態でディスプレイ14に表示されているソフトキーやメニューアイコン(ともに図示せず)などに対して、タッチ操作を行うことによってメニューを選択し、その選択を確定させることができる。ユーザは、メニュー画面を利用して、通話機能、メール機能およびアドレス帳機能などを実行することができる。さらに、ユーザは、電源がオンの状態で電源キー22dを操作し、表示されたGUIにタッチ操作を行うことで、携帯電話機10の電源をオフにすることができる。一方、ユーザは、電源がオフの状態で電源キー22dを操作することで、携帯電話機10の電源をオンにすることができる。なお、電源キー22dはパワーキーと呼ばれることもある。
また、携帯電話機10は、マイク20に入力された音声を認識する音声認識機能および合成音声のデータベースに基づいて音声メッセージを出力する発話機能と、それらの機能を利用する音声操作機能とを有している。たとえば、音声操作機能が実行されている携帯電話機10に対して、ユーザが「自宅に電話をかける。」と携帯電話機10に話しかければ、音声認識機能によってユーザの音声が認識される。また、認識された音声に基づいて、携帯電話機10は、発話機能によって「自宅に発信しますか。」と応答メッセージを出力する。このとき、ユーザが「発信する」と応答すれば、携帯電話機10は、アドレス帳から自宅として登録されている電話番号を読み出し、その電話番号に対して発呼する。このように、音声操作機能が実行されていれば、ユーザはタッチパネル16に対するタッチ操作を行うことなく、携帯電話機10を操作できる。そして、ユーザは、音声ガイダンス(応答メッセージ)の内容を聞くことで、携帯電話機10の状態を把握しやすくなる。
なお、マイク20およびプロセッサ30は認識部として機能し、スピーカ18およびプロセッサ30は発話部として機能し、プロセッサ30は操作部として機能する。
図2を参照して、図1に示す実施例の携帯電話機10は、コンピュータまたはCPUと呼ばれるプロセッサ30を含む。プロセッサ30には、無線通信回路32、A/D変換器36、D/A変換器38、入力装置40、表示ドライバ42、フラッシュメモリ44、RAM46およびタッチパネル制御回路48などが接続される。
プロセッサ30は、携帯電話機10の全体制御を司る。記憶部として機能するRAM46には、フラッシュメモリ44に予め設定されているプログラムの全部または一部が使用に際して記憶され、プロセッサ30はこのRAM46上のプログラムに従って動作する。なお、RAM46はさらに、プロセッサ30のワーキング領域ないしバッファ領域として用いられる。
入力装置40は、図1に示すタッチパネル16、ハードキー22を含むものであり、操作部または入力部を構成する。ユーザが操作したハードキーの情報(キーデータ)はプロセッサ30に入力される。
無線通信回路32は、アンテナ34を通して、音声通話やメールなどのための電波を送受信するための回路である。実施例では、無線通信回路32は、CDMA方式での無線通信を行うための回路である。たとえば、ユーザが入力装置40を操作して電話発信(発呼)を指示すると、無線通信回路32は、プロセッサ30の指の下、電話発信処理を実行し、アンテナ34を介して電話発信信号を出力する。電話発信信号は、基地局および通信網を経て相手の電話機に送信される。そして、相手の電話機において着信処理が行われると、通信可能状態が確立され、プロセッサ30は通話処理を実行する。
通常の通話処理について具体的に説明すると、相手の電話機から送られてきた変調音声信号はアンテナ34によって受信される。受信された変調音声信号には、無線通信回路32によって復調処理および復号処理が施される。そして、これらの処理によって得られた受話音声信号は、D/A変換器38によって音声信号に変換された後、スピーカ18から出力される。一方、マイク20を通して取り込まれた送話音声信号は、A/D変換器36によって音声データに変換された後、プロセッサ30に与えられる。音声データには、プロセッサ30の指示の下、無線通信回路32によって符号化処理および変調処理が施され、アンテナ34を介して出力される。したがって、変調音声信号は、基地局および通信網を介して相手の電話機に送信される。
また、相手の電話機からの電話発信信号がアンテナ34によって受信されると、無線通信回路32は、電話着信(着呼)をプロセッサ30に通知する。これに応じて、プロセッサ30は、表示ドライバ42を制御して、着信通知に記述された発信元情報(電話番号など)をディスプレイ14に表示する。また、上記処理に伴い、プロセッサ30は、スピーカ18から着信音(着信メロディ、着信音声と言うこともある。)を出力させる。
そして、ユーザが入力装置40に含まれる通話キー22a(図1)を用いて応答操作を行うと、無線通信回路32は、プロセッサ30の指示の下、電話着信処理を実行する。さらに、通信可能状態が確立され、プロセッサ30は上述した通話処理を実行する。
また、通話可能状態に移行した後に入力装置40に含まれる終話キー22b(図1)によって通話終了操作が行われると、プロセッサ30は、無線通信回路32を制御して、通話相手に通話終了信号を送信する。そして、通話終了信号の送信後、プロセッサ30は通話処理を終了する。また、先に通話相手から通話終了信号を受信した場合も、プロセッサ30は通話処理を終了する。さらに、通話相手によらず、移動通信網から通話終了信号を受信した場合も、プロセッサ30は通話処理を終了する。
A/D変換器36には図1に示すマイク20が接続され、上述のようにマイク20からの音声信号はこのA/D変換器36でディジタルの音声データに接続され、プロセッサ30に入力される。D/A変換器38にはスピーカ18が接続される。D/A変換器38は、ディジタルの音声データを音声信号に変換して、アンプを介してスピーカ18に与える。したがって、音声データの音声がスピーカ18から出力される。
なお、プロセッサ30は、たとえばユーザによる音量調節の操作に応答して、D/A変換器38に接続されるアンプの増幅率を制御することによって、スピーカ18から出力される音声の音量を調整することができる。
表示ドライバ42はディスプレイ14およびプロセッサ30と接続され、プロセッサ30から出力される画像データをVRAMに記憶する。そして、表示ドライバ42は、VRAMのデータに対応するGUIなどの画像を、ディスプレイ14に表示する。つまり、表示ドライバ42は、プロセッサ30の指示の下、当該表示ドライバ42に接続されたディスプレイ14の表示を制御する。また、ディスプレイ14には、たとえばLEDなどを光源とするバックライトが設けられている。そして、表示ドライバ42は、プロセッサ30の指示に従って、ディスプレイ30およびバックライトのオン/オフなどを制御する。そのため、プロセッサ30および表示ドライバ42は制御部と呼ばれることもある。なお、ディスプレイ14は、メニューキー22cおよび電源キー22dが操作されるとオンにされる。また、ディスプレイ14は、電源キー22dが操作されるか、無操作のまま一定時間(たとえば、30秒)が経過するとオフにされる。
タッチパネル制御回路48には、図1に示すタッチパネル16が接続される。タッチパネル制御回路48は、タッチパネル16に必要な電圧などを付与するとともに、タッチパネル16に対するユーザによるタッチの開始を示す開始信号、ユーザによるタッチの終了を示す終了信号、およびユーザがタッチしたタッチ位置を示す座標データをプロセッサ30に入力する。したがって、プロセッサ30はこの座標データに基づいて、そのときユーザがどのアイコンやキーにタッチしたかを判断することができる。
実施例では、タッチパネル16は、指などの物体が表面に接近して生じた電極間の静電容量の変化を検出する静電容量方式で、たとえば1本または複数本の指がタッチパネル16に触れたことを検出する。また、タッチパネル16は、ディスプレイ14の上に設けられ、その画面内で、任意の位置を指示するためのポインティングデバイスである。タッチパネル制御回路48は検出部として機能し、タッチパネル16のタッチ有効範囲内でのタッチ操作を検出して、そのタッチ操作の位置を示す座標データをプロセッサ30に出力する。つまり、ユーザは、タッチパネル16の表面に対してタッチ、スライドおよびリリースなどの操作を行うことで、操作位置や、操作方向などを携帯電話機10に入力する。
なお、タッチパネル16の検出方式には、表面型の静電容量方式が採用されてもよいし、抵抗膜方式、超音波方式、赤外線方式および電磁誘導方式などが採用されてもよい。また、タッチ操作はユーザの指だけに限らず、スタイラスペンなどによって行われてもよい。
ここで、携帯電話機10が待機状態になると、タッチ操作の一部を無効にするスクリーンロック状態および特定機能の利用を制限するセキュリティロック状態が有効にされる。
たとえば、ディスプレイ14に任意の画面が表示されているときに電源キー22dが押されると、ディスプレイ14が消灯され、携帯電話機10は待機状態となる。そして、このようにして待機状態にされると、スクリーンロック状態およびセキュリティロック状態が有効にされる。また、ディスプレイ14に任意の画面が表示されているときに、無操作状態で一定時間が経過しても、ディスプレイ14が消灯され、携帯電話機10は待機状態となる。
図3(A),(B)を参照して、携帯電話機10が待機状態のときに、電源キー22dが操作されると、ディスプレイ14にはスクリーンロック画面が表示される。ディスプレイ14の表示範囲は、状態表示領域60および機能表示領域62を含む。状態表示領域60には、アンテナ12による電波受信状態を示すアイコン(ピクト)、二次電池の残電池容量を示すアイコンおよび日時が表示される。また、機能表示領域62には、オブジェクトObを含むスクリーンロック画面が表示される。
図4(A)を参照して、ユーザがオブジェクトObに対して、軌跡がオブジェクトObと交差するようにタッチ操作を行うと、オブジェクトObの表示態様が変化し、スクリーンロック状態が解除される。また、スクリーンロック状態が解除されると、図4(B)に示すセキュリティロック画面が表示される。本実施例のセキュリティロック画面では、解除操作として暗証番号の入力がユーザに求められる。そして、予め登録された暗証番号が入力された場合、セキュリティロック状態が解除される。そして、セキュリティロック状態が解除されると、ディスプレイ14が消灯される前の画面(ここでは、図4(C)に示す待機画面)がディスプレイ14に表示される。
なお、待機状態でセキュリティロック状態が有効にされないようにしてある場合、スクリーンロック状態が解除されると、セキュリティロック画面は表示されず、図4(C)に示すような前回画面が表示される。
図5(A),(B)を参照して、たとえばタッチパネル16が故障してタッチ操作が検出されない場合、ユーザは図4(A)と同様のタッチ操作を行ったとしても、オブジェクトObの表示態様は変化せず、スクリーンロック状態は解除されない。そして、スクリーンロック状態が解除されなければ、ユーザは携帯電話機10の主な機能を利用することができない。
そこで、本実施例では、ディスプレイ14のオン/オフが切り替えられた回数がカウントされる。そして、カウントされた回数が所定時間(たとえば、60秒)内に所定回数(たとえば、5回)に達すると、音声操作機能による音声操作を受け付ける特定モードが設定される。
図6(A),(B)を参照して、待機状態で電源キー22dが操作された場合、スクリーンロック画面が表示されると共に、ディスプレイ14のオン/オフが切り替えられた回数のカウントと、タイマによる時間の計測とが開始される。そして、所定時間内にディスプレイ14のオン/オフが切り替えられた回数が所定回数になると、特定モードが設定される。特定モードが設定されると、音声操作機能が実行される。また、略同時に、スピーカ18から、「音声によるガイダンスを開始します。」と言う共通音声メッセージと、後述するモードに対応する個別音声メッセージとが出力される。なお、ユーザは、音声メッセージを聞くことで、特定モードが設定されたことを知ることができる。
たとえば、タッチパネル16に対するタッチ操作によって反応が無い場合、解除操作を再試行するために、スクリーンロック画面を何度も再表示させることが考えられる。そして、スクリーンロック画面を再表示させる場合、電源キー22dが何度も操作されることになる。ところが、本実施例では、上記の操作がされると、音声による操作が受け付けられる特定モードが設定される。
このように、タッチ操作が検出されない状態でも、ユーザは音声で携帯電話機10を操作することができる。また、本実施例では、タッチ操作が検出されない状態でユーザが行う可能性の高い操作に基づいて、特定モードが設定される。
特に、指が乾燥してタッチパネル16に対してタッチ操作が検出されない場合、手袋を使っている場合またはプログラムの誤動作によってタッチ操作が検出されない場合などであっても、ユーザは、特定モードを設定することで、携帯電話機10を操作できる。
ここで、特定モードは、携帯電話機10にセキュリティロック状態が設定されているかによって動作内容が変化する。まず、セキュリティロック状態が有効にされている場合、特定モードは「モード1(第1特定モード)」として設定される。特定モードが「モード1」として設定されている場合、警察や消防などに対する緊急発信が行うことができるが、他の機能は利用が制限される。たとえば、「モード1」では、上述した共通音声メッセージの後に、「緊急発信を行いますか。」と言う個別音声メッセージが出力される。それに対して、ユーザが「警察」または「110番」を含む音声を入力すれば、携帯電話機10は、「警察署に対して発呼します。」と音声メッセージを出力した後に、警察署に対して発呼する。また、ユーザが「消防」または「119番」を含む音声を入力すれば、携帯電話機10は、「消防署に対して発呼します。」と音声メッセージを出力した後に、消防署に対して発呼する。
このように、セキュリティロック状態が有効にされているときに特定モードが設定された場合、利用できる機能を制限することで、携帯電話機10の安全性を保持することができる。また、利用できる機能が制限されていても、緊急発信を行うことはできる。
なお、他の実施例では、「モード1」が設定された携帯電話機10では、ユーザが特定のキーワード(パスワード)を音声入力すれば、特定の連絡先(たとえば、自宅)などに発信することができてもよい。
次に、セキュリティロック状態が有効にされていない場合、特定モードは「モード2(第3特定モード)」として設定される。特定モードが「モード2」として設定されている場合、利用できる機能は制限されず、ユーザは任意の機能を実行することができる状態となる。たとえば、「モード2」では、共通音声メッセージの後に、「ご利用になりたい機能を指示してください。」と言う個別音声メッセージが出力される。そして、ユーザは利用する機能の名称を含む音声を発話すれば、その機能を実行することができる。
また、ユーザは、初期設定よって、音声操作を受け付けない「モード0」を選択することができる。「モード0」とは、携帯電話機10を落とした際に第三者によって携帯電話機10が操作されないようにするためのモードである。そして、本実施例では、ユーザは、音声操作が受け付けられない「モード0A」と、携帯電話機10のデータを消去してその後も音声操作を受け付けない「モード0B」とを選択することができる。なお、「モード0」は、制限モードと呼ばれることもある。
たとえば、初期設定などによって「モード0A」が選択されると、共通音声メッセージの後に、「音声入力を受け付けることができません。」と言う個別音声メッセージが出力される。そして、ユーザが音声入力したとしても、携帯電話機10は「音声入力を受け付けることはできません。」と応答する。つまり、「モード0A」が設定された場合、ユーザ(第三者)は、携帯電話機10を音声操作することはできない。
また、「モード0B」が選択されると、共通音声メッセージの後に、「音声入力を受け付けることができません。データを消去します。」と言う個別音声メッセージが出力される。このとき、携帯電話機10は、キー操作および音声入力に関係なく、フラッシュメモリ44およびRAM46を初期化する。
なお、「モード0」が設定された場合、ユーザは、電源キー22dによって、ディスプレイ14または携帯電話機10の電源をオフにすることはできる。
このように、ユーザは、携帯電話機10を落とした場合に備えて、携帯電話機10が第三者によって操作されないようにすることができる。
図7は、特定モードテーブルの構成を示す図解図である。特定モードテーブルは、設定されている特定モード(モード0,1,2)と示すと共に、各モードに対応する個別音声メッセージが記録される。たとえば、ユーザが初期設定で「モード0A」を選択した状態で、後述する特定モード設定処理によって「モード0A」が設定されると、「モード0A」に対応するフラグの欄が「オン」にされ、他のモードに対応するフラグの欄は「オフ」にされる。そして、共通音声メッセージが出力された後には、「モード0A」と対応する「メッセージの内容」の欄の個別音声メッセージと対応する音声が出力される。なお、後述する特定モード設定処理によって他のモードが設定された場合は、そのモードに対応するフラグの欄がオンにされる。
なお、他の実施例では、ユーザは「モード2」、「モード1」、「モード0A」および「モード0B」を任意に選択できてもよい。
ここで、特定モードの解除について説明する。まず、特定モードが設定されている状態で電源キー22dが操作され、携帯電話機10が待機状態となると、特定モードは解除される。
次に、図8(A),(B)を参照して、タッチパネル16が故障しておらず、特定モードが設定されているときにタッチ操作が検出された場合、特定モードは解除され、スクリーンロック画面がディスプレイ14に表示される。このように、ユーザは、特定モードを容易に解除することができる。
以上で実施例の特徴を概説したが、以下には、図9および図10に示す携帯電話機10のRAM46のメモリマップ、図11−図15に示す携帯電話機10のプロセッサ30によるフロー図を用いて詳細に説明する。
図9を参照して、図2に示すRAM46には、プログラム記憶領域302とデータ記憶領域304とが形成される。プログラム記憶領域302は、先に説明したように、フラッシュメモリ44(図2)に予め設定しているプログラムデータの一部または全部を読み出して記憶しておくための領域である。
プログラム記憶領域302には、音声認識プログラム310、発話プログラム312、音声操作プログラム314、設定プログラム316、解除プログラム318、特定モード判定プログラム320、特定モード設定プログラム322および特定モード制御プログラム324などが含まれる。
音声認識プログラム310は、入力された音声を認識するときに実行される。発話プログラム312は、音声メッセージを出力するときに実行される。音声操作プログラム314は、認識された音声に基づいて携帯電話機10を操作するときに実行される。設定プログラム316は、スクリーンロック状態およびセキュリティロック状態を設定するためのプログラムである。解除プログラム318は、スクリーンロック状態およびセキュリティロック状態を解除するためのプログラムである。特定モード判定プログラム320は、特定モードを設定するかを判定するときに実行される。特定モード設定プログラム322は、特定モード判定プログラム320のサブルーチンであり、特定モードを設定するときに実行される。特定モード制御プログラム324は、特定モードが設定された状態の携帯電話機10を制御するときに実行される。
なお、プログラム記憶領域302には、電話機能などを実行するためのプログラムも含まれる。
続いて、図10を参照して、RAM46のデータ記憶領域304には、タッチバッファ330が設けられると共に、タッチ座標マップデータ332、音声認識辞書データ334、発話音声データ336、GUIデータ338、GUI座標データ340および特定モードテーブルデータ342などが記憶される。また、データ記憶領域304には、タッチフラグ344、スクリーンロックフラグ346、セキュリティロックフラグ348、無操作カウンタ350および所定時間計測カウンタ352などが設けられる。
タッチバッファ330には、タッチパネル制御回路48が出力するタッチ座標のデータが記憶される。タッチ座標マップデータ332は、タッチ操作におけるタッチ座標と、ディスプレイ14の表示座標とを対応付けるためのデータである。つまり、タッチ座標マップデータ332に基づいて、タッチパネル16に対して行われたタッチ操作の結果が、ディスプレイ14の表示に反映される。
音声認識辞書データ334は、音声の特徴量と文字列とが対応付けられたデータである。音声認識処理では、入力された音声の特徴量に基づいて、音声認識辞書データ334から文字列が読み出される。発話音声データ336は、携帯電話機10から出力される音声メッセージのデータである。
GUIデータ338は、キーなどのGUIを表示するための画像データや文字列データを含む。GUI座標データ340は、表示されているGUIの表示座標データを含む。特定モードテーブルデータ342は、たとえば図7に示す構成のデータである。
タッチフラグ344は、タッチパネル16に対してタッチされているか否かを判断するためのフラグである。たとえば、タッチフラグ344は、1ビットのレジスタで構成される。タッチフラグ344がオン(成立)されると、レジスタにはデータ値「1」が設定される。一方、タッチフラグ344がオフ(不成立)されると、レジスタにはデータ値「0」が設定される。なお、タッチフラグ344は、タッチパネル制御回路48が出力する信号に基づいてオン/オフが切り換えられる。
スクリーンロックフラグ346は、スクリーンロック状態が設定されているかを判断するためのフラグである。セキュリティロックフラグ348は、セキュリティロック状態が設定されているかを判断するためのフラグである。なお、これらのフラグの構成は、タッチフラグ344と略同じ構成であるため、構成の詳細な説明は省略する。
無操作カウンタ350は、携帯電話機10が操作されていない状態(無操作状態)の時間を計測するためのカウンタである。たとえば、携帯電話機10に対してタッチ操作またはキー操作がされると、無操作カウンタ350は、初期化(リセット)され時間の計測を開始する。そして、無操作カウンタ350は、一定時間(たとえば、30秒)が経過すれば満了する。そのため、無操作カウンタ350は、無操作タイマと呼ばれることがある。
所定時間計測カウンタ352は、所定時間(たとえば、60秒)を計測するためのカウンタである。たとえば、電源キー22dに対して操作されディスプレイ14がオンにされると、所定時間計測カウンタ352は初期化され時間の計測を開始する。そして、所定時間計測カウンタ352は所定時間が経過すると満了する。そのため、所定時間計測カウンタ352は所定時間計測タイマと呼ばれることがある。
なお、データ記憶領域304には、待機状態で表示される画像データや、文字列のデータなどが記憶されると共に、携帯電話機10の動作に必要なカウンタや、フラグなども設けられる。
プロセッサ30は、Android(登録商標)およびREXなどのLinux(登録商標)ベースのOSや、その他のOSの制御下で、図11に示す設定処理、図12に示す解除処理、図13に示す特定モード判定処理、図14に示す特定モード設定処理および図15に示す特定モード制御処理などを含む、複数のタスクを並列的に処理する。
図11を参照して、設定処理は、たとえば待機画面がディスプレイ14に表示されると開始される。ステップS1でプロセッサ30は、電源キー22dが操作されたか否かを判断する。ステップS1で“NO”であれば、つまり電源キー22dが操作されていなければ、ステップS3でプロセッサ30は、無操作のまま一定時間が経過したか否かを判断する。つまり、プロセッサ30は、無操作タイマが満了したかを判断する。ステップS3で“NO”であれば、つまり無操作のまま一定時間が経過していなければ、プロセッサ30はステップS1に戻る。
一方、ステップS1またはステップS3で“YES”であれば、つまり電源キー22dが操作されるか、無操作のまま一定時間が経過すると、ステップS5でプロセッサ30は、ディスプレイ14を消灯する。つまり、現在表示されている画面のデータがバッファに保存された後、ディスプレイ14、バックライトおよびタッチパネル16の電源がオフにされる。
続いて、ステップS7でプロセッサ30は、スクリーンロック状態を設定して、設定処理を終了する。つまり、スクリーンロックフラグ346がオンにされる。続いて、ステップS9でプロセッサ30は、セキュリティロック機能が有効にされているか否かを判断する。つまり、プロセッサ30は、ディスプレイ14がオフにされたときに、セキュリティロック状態を有効にする設定がされているかを判断する。ステップS9で“NO”であれば、つまりセキュリティロック機能が有効にされていなければ、プロセッサ30は設定処理を終了する。
一方、ステップS9で“YES”であれば、つまりセキュリティ機能が有効にされていれば、プロセッサ30は、ステップS11でセキュリティロックフラグ348をオンにして、設定処理を終了する。つまり、セキュリティロック状態が設定される。なお、ステップS11の処理を実行するプロセッサ30はセキュリティロック状態部として機能する。
図12を参照して、解除処理は、たとえばディスプレイ14が消灯されている状態で電源キー22dが操作されると開始される。ステップS31でプロセッサ30は、スクリーンロック画面を表示する。つまり、プロセッサ30は、GUIデータ336を読み出して、図4(A)に示すスクリーンロック画面をディスプレイ14に表示する。続いて、ステップS33でプロセッサ30は、解除操作か否かを判断する。たとえば、プロセッサ30は、オブジェクトObに対してタッチ操作の軌跡が交差するような解除操作がされたかを判断する。ステップS33で“YES”であれば、つまり解除操作がされると、ステップS35でプロセッサ30は、スクリーンロック状態を解除する。つまり、スクリーンロックフラグ346がオフにされる。
続いて、ステップS37でプロセッサ30は、セキュリティロックフラグ348がオンであるか否かを判断する。つまり、セキュリティロック状態が設定されているが判断される。ステップS37で“NO”であれば、つまりセキュリティロック状態が設定されていなければ、プロセッサ30はステップS45に進む。一方、ステップS37で“YES”であれば、つまりセキュリティロック状態が設定されていれば、ステップS39でプロセッサ30は、セキュリティロック画面を表示する。たとえば、図4(B)に示すセキュリティロック画面がディスプレイ14に表示される。
続いて、ステップS41でプロセッサ30は、解除操作か否かを判断する。たとえば、プロセッサ30は、入力された暗証番号が登録されている暗証番号と一致するかを判断する。ステップS41で“NO”であれば、たとえば正しい暗証番号が入力されなければ、プロセッサ30はステップS41の処理を繰り返す。
また、ステップS41で“YES”であれば、たとえば入力された暗証番号が登録されている暗証番号と一致すれば、ステップS43でプロセッサ30は、セキュリティロックフラグ348をオフにする。つまり、セキュリティロック状態が解除される。
続いて、ステップS45でプロセッサ30は、前回画面を表示して解除処理を終了する。たとえば、待機画面のデータがRAM46のバッファに記録されている場合、ステップS45では、待機画面がディスプレイ14に表示される。
一方、ステップS33で“NO”であれば、つまりスクリーンロック状態の解除操作がされていなければ、ステップS47でプロセッサ30は、電源キー22dが操作されたか否かを判断する。ステップS47で“NO”であれば、つまり電源キー22dが操作されていなければ、ステップS49でプロセッサ30は、無操作のまま一定時間が経過したか否かを判断する。ステップS49で“NO”であれば、つまり無操作のまま一定時間が経過していなければ、プロセッサ30はステップS33に戻る。
ステップS47またはステップS49で“YES”であれば、つまり電源キー22dが操作されるか、無操作のまま一定時間が経過すると、ステップS51でプロセッサ30は、ステップS5と同様、ディスプレイ14を消灯する。そして、プロセッサ30は、ステップS51の処理が終了すれば、解除処理を終了する。
図13を参照して、特定モード判定処理は、たとえば電源キー22dが操作され、ディスプレイ14がオンにされると開始される。ステップS71でプロセッサ30は、変数Dを初期化する。変数Dはディスプレイ14のオン/オフが切り替えられた回数をカウントするための変数である。そして、ステップS71で初期化されると、変数Dには「0」が設定される。続いて、ステップS73でプロセッサ30は、変数Dをインクリメントする。つまり、ディスプレイ14がオンにされたため、インクリメントによって、変数Dの値が「1」となる。続いて、ステップS75でプロセッサ30は、所定時間計測タイマを初期化する。つまり、ディスプレイ14がオンにされてからの時間を計測するために、所定時間計測タイマが初期化される。
続いて、ステップS77でプロセッサ30は、タッチ操作か否かを判断する。つまり、プロセッサ30は、タッチパネル16に対してタッチ操作がされた結果、タッチフラグ344がオンにされたかを判断する。ステップS77で“YES”であれば、つまりタッチ操作が検出されると、プロセッサ30はステップS85に進む。
また、ステップS77で“NO”であれば、つまりタッチ操作が検出されていなければ、ステップS79でプロセッサ30は、電源キー22dが操作されたか否かを判断する。ステップS79で“NO”であれば、つまり電源キー22dが操作されていなければ、ステップS81でプロセッサ30は、無操作タイマが満了したか否かを判断する。つまり、携帯電話機10に対して操作がされないまま一定時間が経過したかが判断される。なお、ディスプレイ14がオフの場合、無操作タイマは動作していないため、ステップS81では常に“NO”と判断される。
ステップS81で“NO”であれば、つまり無操作の状態で一定時間が経過していなければ、ステップS83でプロセッサ30は、所定時間計測タイマが満了したか否かを判断する。つまり、特定モード判定処理が実行され、ディスプレイ14の電源がオンにされてから所定時間が経過したかが判断される。ステップS83で“NO”であれば、つまりディスプレイ14の電源がオンにされてから所定時間が経過していなければ、プロセッサ30はステップS77に戻る。
また、ステップS83で“YES”であれば、つまりディスプレイ14のオン/オフが切り替えられた回数が所定回数になる前に所定時間が経過すると、プロセッサ30はステップS85に進む。
プロセッサ30は、ステップS84で変数Dを初期化して、特定モード判定処理を終了する。つまり、所定時間が経過する前にディスプレイ14のオン/オフが所定回数に達しなかったか、タッチ操作が検出されたため、変数Dによってカウントされた値が初期化される。
ステップS79またはステップS81で“YES”であれば、つまり電源キー22dが操作されるか、無操作のまま一定時間が経過すると、ステップS87でプロセッサ30は、変数Dをインクリメントする。たとえば、無操作タイマが満了した場合、ディスプレイ14はオフにされるため、変数Dがインクリメントされる。一方、電源キー22dが操作された場合、ディスプレイ14はオンからオフ、またはオフからオンに切り替わるため、変数Dがインクリメントされる。
続いて、ステップS89では、変数Dが閾値以上であるかを判断する。つまり、閾値は所定回数(たとえば、5回)と対応するように設定されており、変数Dによってカウントされた回数が所定回数以上であるかが判断される。ステップS89で“NO”であれば、つまり変数Dによってカウントされた回数が所定回数未満であれば、プロセッサ30はステップS77に戻る。
また、ステップS89で“YES”であれば、たとえば変数Dの値が「5」であり、閾値(たとえば、「5」)以上になれば、プロセッサ30はステップS91で特定モード設定処理を実行して、特定モード判定処理を終了する。
なお、ステップS73およびステップS87の処理を実行するプロセッサ30はカウント部として機能する。また、ステップS91の処理を実行するプロセッサ30は設定部として機能する。
また、特定モード判定処理は、着呼、メール着信などによってディスプレイ14がオンにされたときに、実行されることもある。また、電源キー22d以外のキー(たとえば、メニューキー22c)に対して操作がされても、ディスプレイ14がオンにされてもよい。
また、特定モード判定処理が実行されているときにディスプレイ14がオンにされたとしても、特定モード判定処理が改めて実行されることはない。
図14は特定モード設定処理のフロー図である。上述したように、ステップS91の処理が実行されると、ステップS111でプロセッサ30は、初期設定がされているか否かを判断する。つまり、音声操作を受け付けない「モード0」が選択されているかが判断される。また、具体的には、初期設定が行われたかを示すフラグがオンであるかが判断される。ステップS111で“NO”であれば、つまり特定モードの初期設定がされていなければ、ステップS113でプロセッサ30は、セキュリティロック状態が有効であるか否かを判断する。つまり、セキュリティロックフラグ348がオンであるかが判断される。ステップS113で“NO”であれば、つまりセキュリティロック状態が有効にされていなければ、プロセッサ30はステップS115で、「モード2」を設定して、特定モード設定処理を終了する。つまり、プロセッサ30は、特定モードテーブルデータ342を読み出して、「モード2」と対応するフラグの欄をオンし、他のモードと対応するフラグの欄をオフにする。
また、ステップS113で“YES”であれば、つまりセキュリティロック状態が有効であれば、プロセッサ30は、ステップS117で「モード1」を設定して、特定モード設定処理を終了する。つまり、プロセッサ30は、特定モードテーブルデータ342において、「モード1」のフラグの欄をオンにして、他のモードのフラグ欄をオフにする。なお、ステップS117の処理を実行するプロセッサ30は第1特定モード設定部として機能する。
また、ステップS111で“YES”であれば、つまり特定モードの初期設定がされていれば、ステップS119でプロセッサ30は、データ消去か否かを判断する。つまり、データ消去を行う「モード0B」が選択されているかが判断される。また、具体的には、「モード0B」が選択されたことを示すフラグがオンであるかが判断される。
ステップS119で“NO”であれば、つまりデータを消去しない「モード0A」が選択されている場合、プロセッサ30は、ステップS121で「モード0A」を設定して、特定モード設定処理を終了する。つまり、特定モードテーブルデータ342において、「モード0A」のフラグの欄をオンにして、他のモードのフラグの欄をオフにする。また、ステップS119で“YES”であれば、つまりデータを消去する「モード0B」が選択されている場合、プロセッサ30はステップS123で、「モード0B」を設定する。つまり、特定モードテーブルデータ342において、「モード0B」と対応するフラグの欄をオンにして、他のモードと対応するフラグの欄をオフにする。
なお、プロセッサ30は、特定モード設定処理を終了すると、特定モード判定処理に戻る。また、ステップS121およびステップS123の処理を実行するプロセッサ30は制限モード設定部として機能する。
図15を参照して、特定モード制御処理は、特定モードが設定されると開始される。ステップS141でプロセッサ30は、特定モード画面を表示する。つまり、プロセッサ30は、図6(B)に示す特定モード画面をディスプレイ30に表示させる命令を発行する。続いて、ステップS143でプロセッサ30は、特定モードテーブルデータ342を読み出す。続いて、ステップS145でプロセッサ30は、音声メッセージを出力する。つまり、ステップS145の処理では、まず、発話音声データ336に基づいて共通音声メッセージが出力される。次に、特定モードテーブルデータ342でフラグの欄がオンにされている個別音声メッセージが読み出され、読み出した個別音声メッセージに対応する音声が、スピーカ18から出力される。
続いて、ステップS147でプロセッサ30は、設定されているモードに対応する処理を実行する。たとえば、特定モードが「モード2」として設定されている場合、音声操作機能が実行され、入力された音声に基づいて処理が実行される。特定モードが「モード1」として設定されている場合、音声操作機能が実行され、ユーザの応答に基づいて緊急発信が行われる。特定モードが「モード0A」として設定されている場合、音声操作機能が実行された後、ユーザの音声入力があれば応答メッセージを出力する。そして、特定モードが「モード0B」として設定されている場合、音声操作機能を実行した後に、データが消去される。
続いて、ステップS149でプロセッサ30は、電源キー22dが操作されたかを判断する。つまり、特定モードを解除する操作がされたかを判断する。ステップS149で“YES”であれば、つまり電源キー22dが操作されると、プロセッサ30はステップS155に進む。一方、ステップS149で“NO”であれば、つまり電源キー22dが操作されていなければ、ステップS151でプロセッサ30は、無操作のまま一定時間が経過したか否かを判断する。ステップS151で“YES”であれば、つまり無操作のまま一定時間が経過すると、プロセッサ30はステップS155に進む。
一方、ステップS151で“NO”であれば、つまり無操作のまま一定時間が経過していなければ、ステップS153でプロセッサ30は、タッチ操作か否かを判断する。つまり、タッチパネル16が故障しておらず、タッチ操作が検出されたかが判断される。ステップS153で“NO”であれば、つまりタッチ操作が検出されなければ、プロセッサ30はステップS147に戻る。一方、ステップS153で“YES”であれば、つまりタッチ操作が検出されると、プロセッサ30はステップS155に進む。なお、ステップS153の処理を実行するプロセッサ30は判断部として機能する。
ステップS155でプロセッサ30は、特定モードテーブルデータ342を初期化する。そして、ステップS155の処理が終了すれば、プロセッサ30は特定モード制御処理を終了する。つまり、ステップS155の処理では、特定モードを解除する。また、具体的には、特定モードテーブルにおけるフラグの欄を全て「オフ」にする。そして、特定モードで実行されている機能(音声操作機能など)が終了される。また、ステップS155の処理を実行するプロセッサ30は解除部として機能する。
なお、特定モードが設定されたときに、ユーザに対してディスプレイ14の表示が視認できるかを確認してもよい。たとえば、「ディスプレイは正常に表示されている場合は、メニューキーを押下したまま音声を入力してください。」とメッセージが表示される。そして、ディスプレイ14が正常に表示されていることが確認された場合、通話キー22a、終話キー22bおよびメニューキー22cと対応するソフトキーを表示することで、音声操作が補助されてもよい。つまり、ディスプレイ14の表示が視認できる場合は、特定モードが設定されたときに、ディスプレイ14の表示が視認できれば、音声操作機能およびハードキーが併用される。ただし、他の実施例では、特定モードが設定された場合、音声操作機能を利用せずに、ディスプレイ14の表示およびハードキー22によって操作されてもよい。また、その他の実施例では、特定モードが設定された場合、ハードキー22だけで操作されてもよい。
また、他の実施例では、特定モードが設定された場合、ユーザの自宅のメールアドレスなどに対してメールが送信されてもよい。また、携帯電話機10がGPS回路を有している場合は、特定モードが設定された位置情報が先のメールに添付されてもよい。これにより、携帯電話機10を落とした際に、ユーザは第三者によって特定モードが設定されたことが分かる。
また、本実施例では、音声操作機能は、携帯電話機10が有する音声認識機能および発話機能を利用していたが、他の実施例では、サーバの音声認識機能および発話機能を利用してもよい。たとえば、音声操作機能がサーバの音声認識機能および発話機能を利用する場合、入力された音声をサーバに送ると、サーバ側で音声が認識され、認識結果がサーバから返信される。そして、音声操作機能は、返信された錦結果に基づいて、発話メッセージをサーバに要求したり、次の動作を決定したりする。
また、他の実施例では、音声認識機能のために、音声認識用の回路がプロセッサ30に接続されてもよい。
また、本実施例で用いられたプログラムは、データ配信用のサーバのHDDに記憶され、ネットワークを介して携帯電話機10に配信されてもよい。また、CD,DVD,BD(Blue-Ray Disk)などの光学ディスク、USBメモリおよびメモリカードなどの記憶媒体に複数のプログラムを記憶させた状態で、その記憶媒体が販売または配布されてもよい。そして、上記したサーバや記憶媒体などを通じてダウンロードされた、プログラムが本実施例と同等の構成の携帯端末にインストールされた場合、本実施例と同等の効果が得られる。
そして、本明細書中で挙げた、具体的な数値は、いずれも単なる一例であり、製品の仕様変更などに応じて適宜変更可能である。