JP2013179118A - 粘土自立膜 - Google Patents

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秋一 川田
Takahiro Takada
隆裕 高田
Takeo Ebina
武雄 蛯名
Yoshito Wakui
喜人 和久井
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Abstract

【課題】大きい強度を有し、耐熱性、耐燃焼性、ガスバリア性などの特性も有する粘土自立膜を得る。
【解決手段】粘土自立膜は、粘土粒子が配向して積層された粘土膜層と樹脂層とが積層されたものである。粘土膜層には、樹脂が含まれていることが好ましく、特に、樹脂層に含まれているのと同じ樹脂が含まれていることが好ましい。
【選択図】図1

Description

この発明は、粘土自立膜に関し、特にたとえば、電子部品を搭載して電子回路を形成するための配線基板などに用いられる粘土自立膜に関する。
基板上に配線パターンが形成された配線基板に電子素子を搭載することにより回路基板が形成され、この回路基板が各種電子機器に用いられている。このような回路基板に用いられる基板として、粘土粒子を配向して積層させた粘土自立膜を用いることができる。このような粘土自立膜は、高いフレキシビリティを有し、さらに耐熱性および電気絶縁性を有する(特許文献1参照)。
特開2007−42693号公報
粘土自立膜は、図5に示すように、アスペクト比の高い板状の粒子の積層構造で構成されている。積層された粘土粒子は、ファンデルワールス力で結合していると考えられており、粘土自立膜が破壊されるときには、粘土粒子間で破壊が発生する。ファンデルワールス力は、樹脂フィルムなどの化学結合に比べて弱い力である。そのため、粘土膜層単独では、樹脂フィルムなどに比べて、強度が低いことが多い。一方、粘土膜層は、耐熱性、耐燃焼性、ガスバリア性といった、樹脂フィルムでは達成困難な特徴を有している。
このような粘土自立膜の強度向上のために、特許文献1には、樹脂、鉱物繊維、グラスウール、セラミックス繊維などの補強材を添加して粘土分散液をつくり、この粘土分散液を乾燥させて粘土自立膜を形成することが示されている。しかしながら、このような補強材を含んでいても、主たる構造体は粘土粒子であり、粘土自立膜の機械的強度は大きく変化しない。また、補強材の分散が難しく、補強材が凝集することで、逆に粘土自立膜の強度低下を招くおそれもある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、大きい強度を有し、耐熱性、耐燃焼性、ガスバリア性などの特性も有する粘土自立膜を提供することである。
この発明は、粘土粒子が配向して積層された粘土膜層および樹脂層が積層された粘土自立膜であり、粘土膜層と樹脂層との界面付近には、厚み方向に粘土粒子と樹脂との存在比率が変化する拡散領域が存在する。
粘土膜層によって耐熱性、耐燃焼性、ガスバリア性、フレキシブル性などの特性が得られ、樹脂層によって機械的強度が得られる。そして、粘土膜層と樹脂層とを積層することにより、これらの特性の全てを備える粘土自立膜とすることができる。
また、粘土膜層と樹脂層との界面付近に拡散領域が存在することにより、粘土膜層と樹脂層との接着性を向上させることができる。
また、粘土膜層は樹脂を含むことが好ましい。
粘土膜層に樹脂が含まれることにより、粘土膜層の機械的強度が向上する。
粘土膜層に樹脂が含まれる場合、粘土膜層に含まれる樹脂は樹脂層に含まれる樹脂と同一であることが好ましい。
粘土膜層に含まれる樹脂と樹脂層に含まれる樹脂とが同一であることにより、粘土膜層と樹脂層との接着性を向上させることができる。特に、粘土膜層に含まれる樹脂と樹脂層に含まれる樹脂とが同一であることにより、粘土膜層と樹脂層との間に拡散領域が形成されやすくなり、拡散領域が形成されることによって強固な接着性を得ることができる。
このような粘土自立膜において、少なくとも一方主面が粘土膜層で構成されていることが好ましい。
粘土自立膜の少なくとも一方主面に粘土膜層があることにより、粘土自立膜の少なくとも一方主面における耐熱性、耐燃焼性、ガスバリア性などを向上させることができる。
この発明によれば、大きい強度を有し、耐熱性、耐燃焼性、ガスバリア性などの特性も有する粘土自立膜を得ることができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
この発明の粘土自立膜の一例を示す図解図である。 この発明の粘土自立膜の他の例を示す図解図である。 粘土自立膜の断面を走査型電子顕微鏡で観察した画像である。 図3に示す粘土自立膜の断面における積層構造を示す図解図である。 粘土自立膜における粘土粒子の積層構造を示す図解図である。
図1は、この発明の粘土自立膜の一例を示す図解図である。粘土自立膜10は、粘土膜層12を含む。粘土膜層12の一方主面には、樹脂層14が積層される。また、図2に示すように、樹脂層14の両主面に粘土膜層12が積層されてもよい。このように、粘土膜層12は、粘土自立膜10の少なくとも一方主面に露出するように形成される。粘土膜層12は、図5に示すように、アスペクト比の高い板状の粘土粒子が配向して積層された構造を有する。つまり、粘土膜層12は、粘土粒子の面の向きを揃えて層状に配置し、粘土粒子の層を積層した構造を有する。ここで、粘土粒子が配向して積層されたとは、扁平状の粘土粒子の平面を粘土膜層12の主面と平行な方向に敷き詰め、粘土膜層の主面に垂直な方向に高い周期性をもたせることをいう。
粘土膜層12に用いられる粘土としては、天然粘土および合成粘土のどちらでもよく、例えば、雲母、タルク、カオリナイト、イライト、バーミュライト、モンモリロナイト、鉄モンモリロナイト、バイデライト、サボナイト、ヘクトライト、スチーブンサイトおよびノントロナイトから選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
また、樹脂層14に用いられる樹脂としては、耐水性、耐熱性のある樹脂が好ましく、たとえば、ポリイミド、ポリイミドアミド、フェノールなどの樹脂を用いることができる。さらに、ナイロン、アクリル、エポキシ、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデンなどの樹脂も使用可能である。
この粘土自立膜10を作製するために、PETフィルムなどの基材上に樹脂の前駆体溶液が展開され、これを乾燥させることにより、樹脂前駆体のシートが形成される。また、粘土を水などの液体に分散させて、粘土分散液が作製される。この粘土分散液がPETフィルムなどの基材上に展開され、これを乾燥させることにより、粘土膜が形成される。
そして、基材から樹脂前駆体シートが剥がされ、粘土膜上に重ねあわされて、乾燥させられる。乾燥後に、粘土膜と樹脂前駆体シートとが基材から剥がされ、熱処理によって樹脂前駆体シートを硬化させることにより、粘土膜層12と樹脂層14とからなる粘土自立膜10が得られる。
この粘土自立膜10は、たとえば回路基板などに用いられる。この場合、粘土膜層12上に銅箔やアルミニウム箔などの金属箔を貼り付け、エッチング処理などによって、配線パターンが形成される。そして、配線パターンが形成された粘土自立膜10に電子素子などを搭載することにより、回路基板が形成される。
この粘土自立膜10では、粘土膜層12と樹脂層14とが直接張り合わされ、粘土膜層12および樹脂層14が独立して存在しているため、粘土膜層12の有する耐熱性、耐燃焼性およびガスバリア性を得ることができるとともに、樹脂層14の有する機械的強度を得ることができる。粘土膜層12の表面は、500℃を超える高耐熱性を有しており、樹脂フィルムでは直接対応できないような発熱部材に対して、粘土膜層12上に実装、接着することにより、粘土自立膜10の燃焼を防止することができる。
たとえば、樹脂フィルム上に回路を形成した場合、回路に不具合が生じて発熱したとき、樹脂フィルムが燃えて回路がつながり、ショートしてしまう場合がある。それに対して、粘土膜層12上に回路を形成したとき、回路に不具合があって発熱しても、粘土膜層12が燃えることはなく、回路のショートを防止することができる。しかも、この粘土自立膜10は、樹脂層14があるために、粘土自立膜10の強度を大きくすることができ、折り曲げなどによる破損を防止することができる。
さらに、粘土膜層12は平面方向への熱収縮率が小さく、一般的に樹脂フィルムの熱収縮率は大きい。そのため、回路基板として樹脂フィルムを用いた場合、電極形成や半田リフローなどの熱処理時に変形が生じ、寸法安定性に欠ける。それに対して、この発明の粘土自立膜10は、粘土膜層12の平面方向における熱収縮率が小さいため、問題となる変形が生じにくく、樹脂フィルムと比べて、寸法安定性が高い。
図3および図4に示すように、粘土膜層12と樹脂層14との界面には、粘土自立膜110の厚み方向に粘土粒子と樹脂の存在比率が変化する拡散領域16が存在する。拡散領域16は、樹脂層14側から粘土膜層12側に向かって徐々に樹脂の存在比率が低くなり、かつ、徐々に粘土粒子の存在比率が高くなるような傾斜が見られる。拡散領域16があることによって、粘土膜層12と樹脂層14との接着性が向上しているものと考えられる。このような拡散領域16は、粘土膜層12と樹脂層14とを同時に乾燥ないし熱処理することによって形成される。例えば、粘土膜層12のみからなる自立膜に、樹脂からなる接着剤を塗布したとしても、このような拡散領域は形成されない。
なお、粘土膜層12には、樹脂が含まれていてもよい。粘土膜層12に樹脂を含ませることにより、粘土膜層12自体の強度を向上させることができる。粘土膜層12に含まれる樹脂としては、上述の樹脂層14の材料と同様に、ポリイミド、ポリイミドアミド、フェノール、ナイロン、アクリル、エポキシ、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデンなどの樹脂を用いることができる。粘土膜層12に含まれる樹脂は、樹脂層14の材料と異なるものであってもよい。なお、粘土膜層12には、樹脂以外に、その他の無機物を含んでいても、効果を損なうことはない。
さらに、粘土膜層12に含まれる樹脂が、樹脂層14の材料と同じであることにより、粘土膜層12と樹脂層14との間において、高い接着性を得ることができる。
なお、粘土膜層12に樹脂を含ませる場合、用いられる樹脂が溶解可能な溶媒にその樹脂を分散させる必要があるため、溶媒によっては、有機化された粘土を用いるか、Liイオンに置換された粘土を用いることが好ましい。Liイオンに置換された粘土を用いると、樹脂を硬化した際に、粘土が耐水化され、膜全体が高耐湿な膜となる。さらに、粘土自身に樹脂成分を含まないため、有機化処理粘土を用いたときよりも高耐熱な膜となる。
(実施例1)
粘土粉末(クニミネ工業株式会社製のクニピア−F)に硝酸リチウム水溶液を加えて、振り動かして撹拌することにより分散させた。このような分散を2時間行ったのち、遠心分離により固液分離し、得られた固体を蒸留水とエタノールの混合液で洗浄し、余分な塩を取り除いた。得られた固形分を十分に乾燥させて、Liイオン変性粘土を得た。
得られた変性粘土5gに水45gを混ぜ合わせて、粘土プレゲルを得た。そして、ジメチルアセトアミドに粘土プレゲルを分散させたのち、ポリイミド前駆体溶液を混合し、粘土−樹脂混合液を得た。このとき、粘土とポリイミドの質量比が8:2になるように調整した。
ポリイミド前駆体溶液をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に展開させ、50℃で4時間乾燥し、ポリイミド前駆体シートを作製した。次に、粘土−樹脂混合液をPETフィルム上にドクターブレード法(ギャップ1.5mm)で展開し、乾燥機に入れて、50℃で2時間の乾燥を行って、粘土膜を作製した。得られた粘土膜を乾燥機から取り出し、その上にポリイミド前駆体シートを重ね合わせ、60℃で10時間乾燥した。乾燥後、得られたシートをPETフィルムから剥がし、350℃で24時間の乾燥を行って、ポリイミドの硬化を行い、粘土自立膜を作製した。
得られた粘土自立膜を樹脂封止した後に断面研磨し、断面を走査型電子顕微鏡で観察した。断面の様子から、粘土膜層と樹脂層がそれぞれ独立して存在し、これらの界面で接合していることがわかった。また、粘土膜層と樹脂層との界面付近には、図3に示すように、粘土粒子と樹脂の存在比率が変化する拡散領域が存在することが確認できた。
得られた粘土自立膜を2.35cm×4.7cmの大きさに加工し、テンシロン引張試験機で試験速度10mm/minにて強度測定を行った。その結果、粘土自立膜の引張強度は240MPaであった。
600℃に加熱したセラミックス体を直接粘土自立膜に接触させ、表面の変化を調べた。粘土自立膜の粘土膜層面に加熱したセラミックス体を乗せても、変化が見られなかった。また、樹脂層面に加熱したセラミックス体を乗せた場合、黒色に焼け焦げた跡が確認できた。
このように、粘土自立膜の一方主面に樹脂層が独立して存在するため、樹脂フィルムと同等の強度が得られ、粘土膜単独に比べて、大幅に強度が向上する。また、粘土自立膜の他方主面に粘土膜層が独立して存在するため、耐熱性、耐燃焼性については、粘土膜と同等の特性を有する。
(実施例2)
実施例1と同様の方法で、粘土プレゲルを作製したのち、ジメチルアセトアミドに粘土プレゲルを分散させ、粘土分散液を得た。
次に、ポリイミド前駆体溶液をPETフィルム上に展開させ、50℃で4時間乾燥し、ポリイミド前駆体シートを作製した。
粘土分散液をPETフィルム上にドクターブレード法(ギャップ1.5mm)で展開し、乾燥機に入れて、50℃で2時間乾燥して、粘土膜を形成した。粘土膜を乾燥機から取り出し、その上にポリイミド前駆体シートを重ね合わせ、60℃で10時間の乾燥を行った。乾燥後、得られたシートをPETフィルムから剥がし、350℃で24時間の熱処理を行い、ポリイミドの硬化を行って、粘土自立膜を作製した。
得られた粘土自立膜を樹脂封止した後に断面研磨し、その断面を走査型電子顕微鏡で観察した。断面の様子から、粘土膜層と樹脂層とがそれぞれ独立して存在し、これらの界面で接合していることがわかった。また、粘土膜層と樹脂層との界面付近には、粘土粒子と樹脂の存在比率が変化する拡散領域が存在することが確認できた。
得られた粘土自立膜を2.35cm×4.7cmの大きさに加工し、テンシロン引張試験機で試験速度10mm/minにて測定を行った。その結果、粘土自立膜の引張強度は230MPaであった。
600℃に加熱したセラミックス体を直接粘土自立膜に接触させ、表面の変化を調べた。粘土自立膜の粘土膜層面に加熱したセラミックス体を乗せても、変化が見られなかった。また、樹脂層面に加熱したセラミックス体を乗せた場合、黒色に焼け焦げた跡が確認できた。
このように、粘土膜層に樹脂が含まれていない場合においても、粘土膜層と樹脂層とが張り合わされることにより、実施例1と同様に、大きい強度を有し、かつ良好な耐熱性および耐燃焼性を有する。なお、粘土膜層に樹脂が含まれていないため、樹脂を含む粘土膜層を使用した場合よりも、さらに高温での安定性を有する。
(比較例1)
実施例1と同様の方法で、粘土とポリイミド前駆体溶液とを用いて、粘土−樹脂混合液を作製した。そののち、PETフィルム上にドクターブレード法(ギャップ1.5mm)で粘土−樹脂混合液を展開し、50℃で10時間乾燥して、PETフィルムから剥がし、粘土自立膜を作製した。そして、樹脂の硬化のため、粘土自立膜に350℃で24時間の熱処理を行った。
得られた粘土自立膜を2.35cm×4.7cmの大きさに加工し、テンシロン引張試験機で試験速度10mm/minにて強度測定を行った。その結果、引張強度は120MPaであった。
また、600℃に加熱したセラミックス体を粘土自立膜に直接接触させ、表面の変化を調べた。加熱したセラミックス体を乗せたとき、変化は見られなかった。
このように、粘土膜単独では、耐熱性はあるものの、十分な強度を有する粘土自立膜を得ることができない。
(比較例2)
実施例2と同様にして、粘土分散液を作製し、これをPETフィルム上にドクターブレード法(ギャップ1.5mm)で展開し、50℃で10時間乾燥して、粘土自立膜を作製した。そして、粘土自立膜をPETフィルムから剥がして、350℃で24時間の熱処理を行った。
得られた粘土自立膜を2.35cm×4.7cmの大きさに加工し、テンシロン引張試験機で試験速度10mm/minにて強度測定を行った。その結果、引張強度は40MPaであった。
また、600℃に加熱したセラミックス体を粘土自立膜に直接接触させ、表面の変化を調べた。その結果、加熱したセラミックス体を乗せても、変化は見られなかった。
このように、樹脂を含まない粘土膜単独では、耐熱性はあるものの、十分な強度を有する粘土自立膜を得ることができない。特に、引張強度については、樹脂を含む粘土自立膜に関する比較例1と比べて劣るものであった。
(比較例3)
ポリイミドフィルムを準備し、実施例1と同様の評価を行った。得られた樹脂膜を2.35cm×4.7cmの大きさに加工し、テンシロン引張試験機で試験速度10mm/minにて強度測定を行った。その結果、引張強度は270MPaであった。
また、600℃に加熱したセラミックス体を樹脂膜に直接接触させ、表面の変化を調べた。その結果、加熱したセラミックス体を乗せると、焼け焦げたにおいと共に、樹脂膜にセラミックス体が張り付いた。張り付いたセラミックス体を強引に剥がすと、樹脂膜の表面に焼け焦げた跡が観察された。
このように、樹脂膜は、十分な強度を有しているが、粘土膜と比較して、耐熱性に乏しく、高温接触により燃焼する恐れがある。
以上の実施例および比較例について、各種試験の結果を表1に示す。表1において、耐熱性については、良好な耐熱性を有するものに「○」印を付し、良好な耐熱性を有するとは言えないものに「×」印を付した。
表1からわかるように、粘土膜のみの場合、耐熱性は良好であるが、機械的強度に問題がある。また、樹脂膜のみの場合、機械的強度は良好であるが、耐熱性に問題がある。それに対して、粘土膜層と樹脂層とが積層された粘土自立膜では、良好な機械的強度を有し、かつ粘土膜層側において良好な耐熱性を有する。
10 粘土自立膜
12 粘土膜層
14 樹脂層
16 拡散領域

Claims (4)

  1. 粘土粒子が配向して積層された粘土膜層および樹脂層が積層され、前記粘土膜層と前記樹脂層との界面付近には、厚み方向に粘土粒子と樹脂との存在比率が変化する拡散領域が存在する、粘土自立膜。
  2. 前記粘土膜層は樹脂を含む、請求項1に記載の粘土自立膜。
  3. 前記粘土膜層に含まれる樹脂は前記樹脂層に含まれる樹脂と同一である、請求項2に記載の粘土自立膜。
  4. 少なくとも一方主面が前記粘土膜層で構成されている、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の粘土自立膜。
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