JP2013178967A - マイクロスイッチング素子の製造方法及びマイクロスイッチング素子 - Google Patents

マイクロスイッチング素子の製造方法及びマイクロスイッチング素子 Download PDF

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広章 井上
Tadashi Nakatani
忠司 中谷
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Abstract

【課題】製造工程を増やすことなく引き剥がし電極を有するマイクロスイッチング素子を製造する。
【解決手段】表面層13が形成されている基板10の前記表面層13の上に、第1の駆動電極21、可動電極23a及び第1の引き剥がし電極25を形成する工程と、前記第1の駆動電極21及び前記可動電極23aが形成されている領域の周囲の一部における前記表面層13を除去することにより、片持ち梁15を形成するための溝部14を形成する工程と、前記第1の駆動電極21の上に空間を隔てて第2の駆動電極22を形成し、前記可動電極23aの上に空間を隔てて固定電極24を形成し、前記第1の引き剥がし電極25の上に空間を隔てて第2の引き剥がし電極23bを形成する工程と、前記溝部14の内側において前記基板10を除去することにより、前記溝部14により分離された表面層13により、支持部において支持される片持ち梁15を形成する工程と、を有する。
【選択図】図8

Description

本発明は、マイクロスイッチング素子の製造方法及びマイクロスイッチング素子に関するものである。
携帯電話等の無線通信機の技術分野においては、高機能化等の実現のため搭載される部品が増加することから、RF(Radio frequency)回路の小型化が求められている。このため、回路を構成する様々な部品について、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を利用した微小化の検討がなされている。
このような部品の一つに、いわゆるMEMSスイッチと呼ばれるマイクロスイッチング素子がある。MEMSスイッチは、MEMS技術により微小に形成されたスイッチング素子であり、機械的に開閉してスイッチングを行なうため少なくとも一対の接点と、この接点を機械的に開閉するための駆動機構等を有している。MEMSスイッチは、特に、GHz帯域等における高周波信号のスイッチングに適しており、PINダイオードや、FET(Field effect transistor)等におけるスイッチング素子よりも、オフ状態で高いアイソレーションを示し、また、オン状態における抵抗が低い。これはMEMSスイッチにおけるオン−オフ動作が、機械的な開閉によるものであるため、これにより接点抵抗が低く、寄生容量も少なくすることができる。
特開2006−190594号公報 特開2007−35640号公報 特開2008−177074号公報
ところで、このようなMEMSスイッチは、前述したように、静電駆動、圧電駆動、熱駆動等による駆動機構を有しており、この駆動機構により可動接点を動かして、固定接点に接触させたり離したりすることにより、スイッチのオン−オフ制御がなされるものである。MEMSスイッチにおいては、一般的に、接点におけるオン−オフ回数は、10億回から100億回の開閉寿命が求められており、また、信頼性等の観点よりオン状態においては接点抵抗が2Ω以下であることが求められている。
このように、MEMSスイッチにおいて、固定接点と可動接点とを低い接点抵抗で接触させるためには、オン状態にする際、接点同士を強い力で接触させることが必要であり、例えば、数mNの力で可動接点を固定接点に接触させることが必要となる。しかしながら、強い力で可動接点と固定接点とを接触させると、固定接点に可動接点が付着して離れなくなる現象(スティッキング)が発生しやすくなる。このため、特許文献3では、スティッキングが発生した場合の対策として、固定接点から可動接点を引き剥がすための引き剥がし電極を設けた構造のMEMSスイッチが開示されている。このような引き剥がし電極を有するMEMSスイッチを作製する場合には、複数の基板を貼り合わせる方法や、最終的に除去される犠牲層を複数形成する方法により作製することができる。しかしながら、これらの方法により作製した場合には、引き剥がし電極を形成しないMEMSスイッチと比べて、製造工程が複雑となり、製造工程数も増えるため、製造されるMEMSスイッチのコストが上昇してしまう。
従って、製造工程数が増加することなく、低コストで製造することのできる引き剥がし電極を有するマイクロスイッチング素子の製造方法が求められており、また、開閉寿命が長く、信頼性の高いMEMSスイッチ等のマイクロスイッチング素子が求められている。
本実施の形態の一観点によれば、第1の駆動電極と第2の駆動電極との間に、所定の電圧を印加することにより、可動電極と固定電極とが接触し、前記第1の駆動電極と前記第2の駆動電極との間に印加されていた前記所定の電圧を解除することにより、前記可動電極と前記固定電極とが離れ、前記電圧を解除しても前記可動電極と前記固定電極とが接触している場合には、前記第1の引き剥がし電極と前記第2の引き剥がし電極との間に、他の所定の電圧を印加することにより、前記可動電極と前記固定電極とを離すことができるマイクロスイッチング素子の製造方法において、表面層が形成されている基板の前記表面層の上に、前記第1の駆動電極、前記可動電極及び前記第1の引き剥がし電極を形成する工程と、前記第1の駆動電極及び前記可動電極が形成されている領域の周囲の一部における前記表面層を除去することにより、片持ち梁を形成するための溝部を形成する工程と、前記第1の駆動電極の上に空間を隔てて前記第2の駆動電極を形成し、前記可動電極の上に空間を隔てて前記固定電極を形成し、前記第1の引き剥がし電極の上に空間を隔てて前記第2の引き剥がし電極を形成する工程と、前記溝部の内側において前記基板を除去することにより、前記溝部により分離された表面層により、支持部において支持される片持ち梁を形成する工程と、を有することを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、圧電駆動部に所定の電圧を印加することにより、可動電極と固定電極とが接触し、前記圧電駆動部に印加されていた前記所定の電圧を解除することにより、前記可動電極と前記固定電とが離れ、前記電圧を解除しても前記可動電極と前記固定電極とが接触している場合には、前記第1の引き剥がし電極と前記第2の引き剥がし電極との間に、他の所定の電圧を印加することにより、前記可動電極と前記固定電極とを離すことができるマイクロスイッチング素子の製造方法において、表面層が形成されている基板の前記表面層の上に、前記圧電駆動部、前記可動電極及び前記第1の引き剥がし電極を形成する工程と、前記圧電駆動部及び前記可動電極が形成されている領域の周囲の一部の前記表面層を除去することにより、片持ち梁を形成するための溝部を形成する工程と、前記可動電極の上に空間を隔てて前記固定電極を形成し、前記第1の引き剥がし電極の上に空間を隔てて前記第2の引き剥がし電極を形成する工程と、前記溝部の内側において前記基板を除去することにより、前記溝部により分離された表面層により、支持部において支持される片持ち梁を形成する工程と、を有することを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、一方が基板に支持されており、他方の先端部が可動する片持ち梁と、前記片持ち梁の上に形成された第1の駆動電極及び可動電極と、前記片持ち梁の外側に形成された第1の引き剥がし電極と、前記第1の駆動電極の上に、空間を隔てて設置されている第2の駆動電極と、前記可動電極の上に、空間を隔てて設置されている固定電極と、前記第1の引き剥がし電極の上に、空間を隔てて設置されている第2の引き剥がし電極と、を有し、前記第1の駆動電極と前記第2の駆動電極との間に接続されている第1の駆動電源により、所定の電圧を印加することにより、前記片持ち梁の先端部が可動して前記可動電極と前記固定電極とが接触し、前記第1の駆動電極と前記第2の駆動電極との間に印加されている前記所定の電圧を解除することにより、前記可動電極と前記固定電極とが離れるものであり、前記電圧を解除しても前記可動電極と前記固定電極とが接触している場合には、前記第1の引き剥がし電極と前記第2の引き剥がし電極との間に接続されている第2の駆動電源により、他の所定の電圧を印加することにより、前記可動電極と前記固定電極とを離すことができるものであることを特徴とする。
また、本実施の形態の他の一観点によれば、一方が基板に支持されており、他方の先端部が可動する片持ち梁と、前記片持ち梁の上に形成された圧電駆動部及び可動電極と、前記片持ち梁の外側に形成された第1の引き剥がし電極と、前記可動電極の上に、空間を隔てて設置されている固定電極と、前記第1の引き剥がし電極の上に、空間を隔てて設置されている第2の引き剥がし電極と、を有し、前記圧電駆動に接続されている第1の駆動電源により、所定の電圧を印加することにより、前記片持ち梁の先端部が可動して前記可動電極と前記固定電極とが接触し、前記圧電駆動部に印加されていた前記所定の電圧を解除することにより、前記可動電極と前記固定電極とが離れるものであり、前記電圧を解除しても前記可動電極と前記固定電極とが接触している場合には、前記第1の引き剥がし電極と前記第2の引き剥がし電極との間に接続されている第2の駆動電源により、他の所定の電圧を印加することにより、前記可動電極と前記固定電極とを離すことができるものであることを特徴とする。
開示のマイクロスイッチング素子の製造方法によれば、開閉寿命が長く、信頼性の高い引き剥がし電極を有するマイクロスイッチング素子を低コストで製造することができる。
第1の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の構造図 第1の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の動作の説明図 第1の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の製造方法の工程図(1) 第1の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の製造方法の工程図(2) 第1の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の製造方法の工程図(3) 第1の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の製造方法の工程図(4) 第1の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の製造方法の工程図(5) 第1の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の製造方法の工程図(6) 第1の実施の形態における引き剥がし電極を有しないマイクロスイッチング素子の構造図 第2の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の構造図 第2の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の動作の説明図 第2の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の製造方法の工程図(1) 第2の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の製造方法の工程図(2) 第2の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の製造方法の工程図(3) 第2の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の製造方法の工程図(4) 第2の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の製造方法の工程図(5) 第2の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の製造方法の工程図(6) 第2の実施の形態における引き剥がし電極を有しないマイクロスイッチング素子の構造図 第3の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の構造図 第4の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子の構造図
実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
〔第1の実施の形態〕
(マイクロスイッチング素子)
最初に、図1に基づき第1の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子であるMEMSスイッチについて説明する。尚、図1(a)は、本実施の形態におけるMEMSスイッチの上面図であり、図1(b)は、図1(a)における一点鎖線1A−1Bにおいて切断した断面図である。
本実施の形態におけるMEMSスイッチは、基板となるSOI(Silicon on Insulator)基板10を加工することにより形成されている。具体的には、このSOI基板10は、Si基板11の上にはBOX層と呼ばれるSiO層12が形成されており、SiO層12の上にはSi層13が形成されている。尚、本実施の形態において用いられるSOI基板10は、10μm〜30μmの厚さのSi層13が形成されているものであり、本実施の形態では、Si層13を表面層と記載する場合がある。また、Si層13は活性層とも呼ばれるものであるが、不純物元素はドープされてはいない。
本実施の形態におけるMEMSスイッチでは、SOI基板10において片持ち梁15の支持部15bとなる部分を除き、片持ち梁15となる領域の周囲には、Si層13には溝部14が設けられている。また、溝部14の設けられている部分よりも内側の片持ち梁15となる領域では、Si基板11及びSiO層12がエッチングにより除去されている。
これにより、片持ち梁15が形成される領域は、支持部15bとなる部分を除き、溝部14によりSOI基板10の他の領域と分離されている。このようにして、Si基板11及びSiO層12が除去された領域のSi層13により、支持部15bにおいて支持される片持ち梁15が形成される。このように形成されている片持ち梁15は、支持部15bを支点として、片持ち梁15の先端部15aが図面において上下方向に動作するものである。
また、Si層13の上には、片持ち梁15の先端部15aを動作させるための第1の駆動電極21及び第2の駆動電極22が設けられており、第1の駆動電極21と第2の駆動電極22との間には、第1の駆動電源31が接続されている。第1の駆動電極21は、片持ち梁15の支持部15bの形成されている側において、片持ち梁15が形成されている領域からSi基板11及びSiO層12が残存している領域の上に形成されている。また、第1の駆動電極21において、Si基板11及びSiO層12が残存している領域の上には、第1の駆動電極接続部21aが形成されており、第1の駆動電極21は、第1の駆動電源31と第1の駆動電極接続部21aにおいて接続されている。
第2の駆動電極22は、片持ち梁15が形成されている領域における第1の駆動電極21の上に、空間41を隔てた位置に形成されている。具体的には、第2の駆動電極22は、第1の駆動電極21の上に形成される第2の駆動電極本体部22aを支持するための第2の駆動電極支持部22b、22cを有している。この第2の駆動電極本体部22aを支持するための第2の駆動電極支持部22b、22cは、Si基板11及びSiO層12が残存している領域に形成されている。本実施の形態においては、第2の駆動電極22は、第2の駆動電極本体部22aが、2ヶ所に設けられた第2の駆動電極支持部22bと駆動電極支持部22cとを橋台または橋脚とする梁となるような構造で形成されており、いわゆるブリッジ状に形成されている。尚、第2の駆動電極支持部22b、22cは2つに限定されるものではなく、3以上設けた構造のものであってもよい。
また、片持ち梁15の先端部15aの近傍には、可動電極23と固定電極24が設けられている。可動電極23は、片持ち梁15の先端部15aの近傍のSi層13の上に設けられており、溝部14を介し、Si基板11及びSiO層12が残存している領域に延びるように形成されている。また、固定電極24は、片持ち梁15が形成されている領域の駆動電極23の上に、空間42を隔てた位置に形成されている。具体的には、固定電極24は、可動電極23の上に形成される固定電極本体部24aを支持するための固定電極支持部24b、24cを有している。この固定電極本体部24aを支持するための固定電極支持部24b、24cは、Si基板11及びSiO層12が残存している領域に形成されている。本実施の形態においては、固定電極24は、固定電極本体部24aが、2ヶ所に設けられた固定電極支持部24bと駆動電極支持部24cとを橋台または橋脚とする梁となるような構造で形成されており、いわゆるブリッジ状に形成されている。尚、固定電極支持部24b、24cは2つに限定されるものではなく、3以上設けた構造のものであってもよい。
このような本実施の形態におけるMEMSスイッチは、空間42を介して形成されている可動電極23における可動接点23aと固定電極24における固定接点24dとが接触することによりオン状態となり、離れることによりオフ状態となるものである。
また、本実施の形態におけるMEMSスイッチにおいては、片持ち梁15の先端部15aの近傍において、溝部14を挟んだSi基板11及びSiO層12が残存している領域におけるSi層13の上には、引き剥がし電極25が設けられている。引き剥がし電極25の上には、空間43を介し可動電極23における引き剥がし可動電極部23bの一部が位置するように形成されており、引き剥がし電極25と可動電極23との間には、第2の駆動電源32が接続されている。尚、引き剥がし電極25において、可動電極部23bが形成されていない領域には、引き剥がし電極接続部25aが設けられており、引き剥がし電極25は、第2の駆動電源32と引き剥がし電極接続部25aにおいて接続されている。また、Si層13の上には、第1の駆動電極21、第2の駆動電極22、可動電極23、固定電極24、引き剥がし電極25の周囲を囲むようにGND電極26が形成されている。尚、本実施の形態においては、引き剥がし電極25を第1の引き剥がし電極と記載し、可動電極23における引き剥がし可動電極部23bを第2の引き剥がし電極と記載する場合がある。よって、本実施の形態では、第2の引き剥がし電極となる引き剥がし可動電極部23bは可動電極23の一部となるように形成されており、可動電極23と電気的に接続されている。
本実施の形態におけるMEMSスイッチでは、第1の駆動電源31により第1の駆動電極21と第2の駆動電極22との間に所定の電圧を印加することにより、第1の駆動電極21と第2の駆動電極22との間の静電力が働く。この静電力により片持ち梁15の先端部15aを動かすことができ、本実施の形態におけるMEMSスイッチにおいて、オン−オフ動作をさせることができる。
具体的には、第1の駆動電源31により第1の駆動電極21と第2の駆動電極22との間に、異なる極性となる所定の電圧を印加することにより静電力による引力が生じ、第1の駆動電極21は第2の駆動電極22が設けられている側に引き寄せられる。これにより、片持ち梁15の先端部15aが図面において上側に動き、これに伴い可動電極23における可動接点23aも上に動くため、可動電極23における可動接点23aと固定電極24における固定接点24dとが接触する。これにより、本実施の形態におけるMEMSスイッチをオン状態にすることができ、固定電極24の固定電極支持部24bより入力したRF信号は、固定接点24d及び可動接点23aを介し、可動電極23に出力信号として伝達される。
また、第1の駆動電源31により第1の駆動電極21と第2の駆動電極22との間に印加されていた所定の電圧を解除することにより、静電力による引力は働かなくなり、第1の駆動電極21は第2の駆動電極22が設けられている側から離れる。これにより、片持ち梁15の先端部15aが図面において下側に動き、これに伴い可動電極23における可動接点23aも下に動くため、可動電極23における可動接点23aは固定電極24における固定接点24dから離れる。よって、本実施の形態におけるMEMSスイッチをオフ状態となり、固定電極24の固定電極支持部24bより入力したRF信号は、可動電極23には伝達されなくなる。このように、本実施の形態におけるMEMSスイッチは、オフ状態では、可動接点23aと固定接点24dとが離れることにより、所定の幅の空間42が形成され、この空間42により、電気的な接続を物理的に遮断することができる。よって、高いアイソレーションを得ることができる。
ところで、前述したように、上述したように、オン−オフ動作を繰り返すうちに、図2(a)に示すように、可動接点23aと固定接点24dとを接触させた際に、固定接点24dに可動接点23aが付着して離れなくなってしまう場合がある。よって、このような場合には、図2(b)に示すように、第2の駆動電源32により可動電極23と引き剥がし電極25との間に、異なる極性となる所定の電圧を印加する。これにより、可動電極23における引き剥がし可動電極部23bと引き剥がし電極25との間に静電力による引力が生じ、可動電極23の引き剥がし可動電極部23bが引き剥がし電極25が設けられている側に引き寄せられる。よって、この静電力による引力により、固定接点24dと可動接点23aとを引き離すことができる。
本実施の形態におけるMEMSスイッチでは、固定電極24においては、固定接点24dが形成されている固定接点本体部24aは、2つの固定接点支持部24b、24cを橋台または橋脚とする梁となるような構造となっている。即ち、固定接点本体部24aは、2つの固定接点支持部24b、24cにより支持されている。従って、固定接点本体部24aに形成されている固定接点24dの位置は、可動接点23aとのオン−オフ動作を繰り返した場合においても、殆ど変化することはない。よって、第1の駆動電極21と第2の駆動電極22との間に電圧が印加されていない状態においては、空間42の幅は略一定に保たれるため、MEMSスイッチの開閉寿命を長くすることができ、また、信頼性を高めることができる。
(マイクロスイッチング素子の製造方法)
本実施の形態におけるマイクロスイッチング素子であるMEMSスイッチの製造方法について、図3から図8に基づき説明する。
最初に、図3に示すように、SOI基板10におけるSi層13の上に、各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンを形成する。尚、図3(a)は、この工程における上面図であり、図3(b)は、図3(a)における一点鎖線3A−3Bにおいて切断した断面図である。前述のとおり、SOI基板10は、Si基板11の上にSiO層12及びSi層13が積層して形成されているものであり、Si層13の上に、各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンを形成する。即ち、SOI基板10のSi層13の上に、第1の駆動電極21、可動電極23における可動接点23a、引き剥がし電極25を形成する。また、この際、第2の駆動電極支持部22b、22cを形成するためのメタルパターン22b1、22c1、固定電極支持部24b、24cを形成するためのメタルパターン24b1、24c1を形成する。更に、可動電極23の可動電極支持部を形成するためのメタルパターン23c、23d、GND電極26を形成するためのメタルパターン26aを形成する。尚、第1の駆動電極21、可動電極23における可動接点23a、引き剥がし電極25及びメタルパターン22b1、22c1、24b1、24c1、23c、23d、26aは、リフトオフ法又はドライエッチングを用いた方法により形成することができる。
例えば、リフトオフ法では、最初に、Si層13の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンが形成される領域に開口部を有するレジストパターンを形成する。次に、スパッタリング、または、真空蒸着により、Ti/Au等の金属積層膜を成膜し、この後、有機溶剤等に浸漬させることにより、レジストパターン上における金属膜をレジストパターンとともに除去する。これにより、上述した各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンを形成することができる。
また、ドライエッチングを用いた方法では、最初に、Si層13の上に、スパッタリング、または、真空蒸着により、Ti/Au等の金属積層膜を成膜する。次に、この金属積層膜の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンが形成される領域の上にレジストパターンを形成する。この後、RIE等のドライエッチングまたはウエットエッチング等により、レジストパターンが形成されていない領域における金属積層膜を除去する。更に、この後、レジストパターンを有機溶剤等により除去することにより、上述した各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンを形成することができる。尚、本実施の形態に用いられるSOI基板10は、Si層13の厚さが10μm〜30μm形成されている。
次に、図4に示すように、片持ち梁15が形成される領域の周囲に溝部14を形成する。図4(a)は、この工程における上面図であり、図4(b)は、図4(a)における一点鎖線4A−4Bにおいて切断した断面図である。溝部14は、SiO層12の表面が露出するまで、エッチングによりSi層13を除去することにより形成する。具体的には、各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンが形成されているSi層13の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、溝部14が形成される領域に開口部を有するレジストパターンを形成する。この後、DRIE(Deep Reactive Ion Etching)により、Si層13をSiO層12の表面が露出するまで除去することにより溝部14を形成し、レジストパターンを有機溶剤等により除去する。このようにして、Si層13に溝部14を形成することにより、後述する支持部15bを除いた片持ち梁15が形成される領域の周囲は、他の領域と溝部14と分離される。
次に、図5に示すように、各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンが形成されているSi層13の上に、犠牲層となるSiO膜50を形成する。図5(a)は、この工程における上面図であり、図5(b)は、図5(a)における一点鎖線5A−5Bにおいて切断した断面図である。具体的には、各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンが形成されているSi層13の上に、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)等の成膜方法によりSiO膜50を成膜する。成膜されるSiO膜50の膜厚は、2μm〜5μmである。
次に、図6に示すように、犠牲層となるSiO膜50の一部をエッチングにより除去することにより、各々の電極等が形成される領域に開口部を形成する。図6(a)は、この工程における上面図であり、図6(b)は、図6(a)における一点鎖線6A−6Bにおいて切断した断面図である。具体的には、犠牲層となるSiO膜50にエッチング等により開口部51、52、53、54、55及び56を形成する。開口部51は第1の駆動電極接続部21aを形成するためのものであり、第1の駆動電極接続部21aが形成される領域において第1の駆動電極21が露出するまで、SiO膜50をエッチングすることにより形成する。開口部52は第2の駆動電極22を形成するためのものであり、第1の駆動電極21の上に空間41に相当する所定の厚さのSiO膜50が残るようにエッチングを行なうことにより形成する。開口部53は可動電極23における引き剥がし可動電極部23bを形成するためのものであり、引き剥がし電極25の上に空間43に相当する所定の厚さのSiO膜50が残り、また、可動電極23の一部が露出するようにエッチングを行なうことにより形成する。開口部54は、所定の形状の固定電極24を形成するためのものであり、可動電極23における可動接点23aの上に空間42に相当する所定の厚さのSiO膜50が残るようにエッチングを行なうことにより形成する。開口部55は引き剥がし電極接続部25aを形成するためのものであり、引き剥がし電極接続部25aが形成される領域においては引き剥がし電極25が露出するまで、SiO膜50をエッチングすることにより形成する。開口部56はGND電極26を形成するためのものであり、メタルパターン26aの表面が露出するまでSiO膜50をエッチングすることにより形成する。
このように形成された開口部51では、第1の駆動電極21の表面の一部が露出しており、開口部52では、メタルパターン22b1、22c1の表面が露出している。また、開口部53では、可動電極23における可動接点23aの一部及びメタルパターン23c、23dが露出しており、開口部54では、メタルパターン24b1、24c1の表面が露出している。更に、開口部55では、引き剥がし電極25の一部が露出しており、開口部56では、メタルパターン26aの表面が露出している。
開口部51、52、53、54、55及び56の形成方法は、犠牲層となるSiO膜50の上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、各々の開口部が形成される領域に開口を有するレジストパターンを形成する。次に、レジストパターンの形成されていない領域のSiO膜50を所望の深さまでRIE等のドライエッチングまたはウエットエッチングにより、所望の深さまで除去することにより形成する。この際、ドライエッチングの場合では、CF又はCHF等のエッチングガスが用いられ、ウエットエッチングの場合には、バッファドフッ酸等のエッチング液が用いられる。尚、図示するように、形成される開口部52及び開口部53は2段階の深さで形成されており、開口部54は3段階の深さで形成されている。このように、開口部を多段階の深さとなるように形成するためには、上述した所望の形状のレジストパターンを形成する工程とエッチングを行なう工程とを所定形状となるまで複数回繰り返し行なうことにより形成することができる。
次に、図7に示すように、開口部51〜56にメッキにより、各々の電極等を形成する。図7(a)は、この工程における上面図であり、図7(b)は、図7(a)における一点鎖線7A−7Bにおいて切断した断面図である。具体的には、開口部51〜56が形成されている面に、Ti/Au膜をスパッタリング等により成膜した後、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、メッキにより金属膜が堆積される領域にレジストパターンを形成する。この後、RIE(Reactive Ion Etching)等によりレジストパターンの形成されていない領域のTi/Au膜を除去し、更に、レジストパターンを除去することにより、シード層を形成する。次に、シード層が形成されている領域に金(Au)又は金合金等の金を含む金属材料の電解メッキを行なうことにより金属膜を堆積させる。本実施の形態においては、メッキにより堆積される金属膜の膜厚は15μm〜30μmである。このように堆積された金属膜により、第1の駆動電極接続部21a、第2の駆動電極22、可動電極23における引き剥がし可動電極部23b、固定電極24、引き剥がし電極接続部25a、GND電極26を形成する。
次に、図8に示すように、片持ち梁15の形成される領域におけるSi基板11を除去し、更に、SiO層12及び犠牲層となるSiO膜50を同時に除去する。図8(a)は、この工程における上面図であり、図8(b)は、図8(a)における一点鎖線8A−8Bにおいて切断した断面図である。具体的には、最初に、SOI基板10のSi層13が形成されている面とは反対側となるSi基板11の表面に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、Si基板11が除去される領域に開口部を有するレジストパターンを形成する。この後、DRIEによりレジストパターンの形成されていない領域におけるSi基板11を除去することにより、片持ち梁15が形成される領域において、SiO層12の表面を露出させる。次に、フッ酸等を用いて、SiOのみを選択的にエッチングにより除去することにより、犠牲層となるSiO膜50及びSi基板11の開口部において露出しているSiO層12を除去する。尚、Si基板11及びSiO層12が除去される領域は溝部14の内側の領域である。よって、このようにSi基板11及びSiO層12を除去することにより、溝部14により分離されたSi層13によりMEMSスイッチにおける片持ち梁15を形成することができる。
以上により、本実施の形態におけるマイクロスイッチング素子であるMEMSスイッチを作製することができる。本実施の形態におけるMEMSスイッチは、引き剥がし電極25が形成されているものではあるが、引き剥がし電極が形成されていないMEMSスイッチと略同じ工程で製造することが可能である。即ち、引き剥がし電極を有する本実施の形態におけるMEMSスイッチは、図9に示されるような引き剥がし電極が形成されていないMEMSスイッチと略同じ工程数で製造することができる。
具体的には、本実施の形態におけるMEMSスイッチと、図9に示すMEMSスイッチとは、ともに電極等がSOI基板10のSi層13の表面に形成されているものである。よって、本実施の形態におけるMEMSスイッチと、図9に示すMEMSスイッチとは、製造工程において、第2の駆動電極22等を形成するために犠牲層となるSiO膜に形成される開口部の形状等が異なるのみである。従って、MEMSスイッチの製造方法において、この犠牲層となるSiO膜に形成される開口部の形状等は、SiO膜をエッチングする際に形成されるレジストパターンを変えることにより、所望の形状に形成することができるため、工程数が増えることはない。よって、本実施の形態では、レジストパターンを形成するためのフォトマスク等を変更するだけで形成可能であり、図9に示される引き剥がし電極を有しないMEMSスイッチと略同じ工程数で、本実施の形態におけるMEMSスイッチを製造することができる。従って、低コストで、引き剥がし電極を有するマイクロスイッチング素子を製造することができる。
尚、図9に示されるMEMSスイッチは、本実施の形態におけるMEMSスイッチと同様に、SOI基板10を用いて作製されるものであるが、引き剥がし電極25、可動電極23における引き剥がし可動電極部23b及び第2の駆動電源32は設けられていない。また、片持ち梁15の先端部15aの近傍には、可動電極123が設けられており、可動電極123の上には、空間142を隔てて2つの固定電極124a、124bが設けられているが、この固定電極124aと固定電極124bとは直接接触はしていない。このように、図9に示されるMEMSスイッチでは、第1の駆動電源31により所定の電圧が印加されることにより、第1の駆動電極21が、第2の駆動電極22に引き寄せられ、可動電極123が固定電極124a及び124bの双方と接触する。このように、可動電極123が固定電極124a及び124bの双方と接触することにより、RF信号は、一方の固定電極124aの設けられている側から、可動電極123を介し、他方の固定電極124bが設けられている側に伝達される。図9(a)は、このMEMSスイッチにおける上面図であり、図9(b)は、図9(a)における一点鎖線9A−9Bにおいて切断した断面図である。
〔第2の実施の形態〕
(マイクロスイッチング素子)
次に、図10に基づき第2の実施の形態におけるマイクロスイッチング素子であるMEMSスイッチについて説明する。尚、図10(a)は、本実施の形態におけるMEMSスイッチの上面図であり、図10(b)は、図10(a)における一点鎖線10A−10Bにおいて切断した断面図である。
本実施の形態におけるMEMSスイッチは、基板となるSOI基板10を加工することにより形成されている。具体的には、このSOI基板10は、Si基板11の上にはBOX層と呼ばれるSiO層12が形成されており、SiO層12の上にはSi層13が形成されている。尚、本実施の形態において用いられるSOI基板10は、10μm〜30μmの厚さのSi層13が形成されているものである。また、Si層13は活性層とも呼ばれるが、不純物元素はドープされてはいない。
本実施の形態におけるMEMSスイッチでは、SOI基板10において片持ち梁15の支持部15bとなる部分を除き、片持ち梁15となる領域の周囲には、Si層13には溝部14が設けられている。また、溝部14の設けられている部分よりも内側の片持ち梁15となる領域では、Si基板11及びSiO層12がエッチングにより除去されている。
これにより、片持ち梁15が形成される領域は、支持部15bとなる部分を除き、溝部14によりSOI基板10の他の領域と分離されている。このようにして、Si基板11及びSiO層12が除去された領域のSi層13により、支持部15bにおいて支持される片持ち梁15が形成される。このように形成されている片持ち梁15は、支持部15bを支点として、片持ち梁15の先端部15aが図面において上下方向に動作するものである。
また、Si層13の上には、片持ち梁15の先端部15aを動作させるための圧電駆動部220が設けられている。圧電駆動部220は、下部電極221、圧電体膜222及び上部電極223が積層されたものであり、Si層13の上には下部電極221が形成され、下部電極221の上には圧電体膜222が形成され、圧電体膜222の上には上部電極223が形成されている。尚、下部電極221及び上部電極223は、金属膜により形成されており、圧電体膜222は、PZT(PbZrTiO:ジルコニウム酸チタン酸鉛)等の圧電体材料により形成されている。また、下部電極221と上部電極223との間には、第1の駆動電源231が接続されており、圧電体膜222に電圧を印加することができるように形成されている。圧電駆動部220は、片持ち梁15の支持部15bの形成されている側において、片持ち梁15が形成されている領域からSi基板11及びSiO層12が残存している領域の上に形成されている。
また、片持ち梁15の先端部15aの近傍には、可動電極23と固定電極24が設けられている。可動電極23は、片持ち梁15の先端部15aの近傍のSi層13の上に設けられており、溝部14を介し、Si基板11及びSiO層12が残存している領域に延びるように形成されている。また、固定電極24は、片持ち梁15が形成されている領域の駆動電極23の上に、空間42を隔てた位置に形成されている。具体的には、固定電極24は、可動電極23の上に形成される固定電極本体部24aを支持するための固定電極支持部24b、24cを有している。この固定電極本体部24aを支持するための固定電極支持部24b、24cは、Si基板11及びSiO層12が残存している領域に形成されている。本実施の形態においては、固定電極24は、固定電極本体部24aが、2ヶ所に設けられた固定電極支持部24bと駆動電極支持部24cとを橋台または橋脚とする梁となるような構造で形成されており、いわゆるブリッジ状に形成されている。尚、固定電極支持部24b、24cは2つに限定されるものではなく、3以上設けた構造のものであってもよい。
このような本実施の形態におけるMEMSスイッチは、空間42を介して形成されている可動電極23における可動接点23aと固定電極24における固定接点24dとが接触することによりオン状態となり、離れることによりオフ状態となるものである。
また、本実施の形態におけるMEMSスイッチにおいては、片持ち梁15の先端部15aの近傍において、溝部14を挟んだSi基板11及びSiO層12が残存している領域におけるSi層13の上には、引き剥がし電極25が設けられている。引き剥がし電極25の上には、空間43を介し可動電極23における引き剥がし可動電極部23bの一部が位置するように形成されており、引き剥がし電極25と可動電極23との間には、第2の駆動電源32が接続されている。尚、引き剥がし電極25において、可動電極部23bが形成されていない領域には、引き剥がし電極接続部25aが設けられており、引き剥がし電極25は、第2の駆動電源32と引き剥がし電極接続部25aにおいて接続されている。また、Si層13の上には、圧電駆動部220、可動電極23、固定電極24、引き剥がし電極25の周囲を囲むようにGND電極26が形成されている。尚、本実施の形態においては、引き剥がし電極25を第1の引き剥がし電極と記載し、可動電極23における引き剥がし可動電極部23bを第2の引き剥がし電極と記載する場合がある。よって、本実施の形態では、第2の引き剥がし電極となる引き剥がし可動電極部23bは可動電極23の一部となるように形成されており、可動電極23と電気的に接続されている。
本実施の形態におけるMEMSスイッチでは、第1の駆動電源231により圧電駆動部220における下部電極221と上部電極223との間に所定の電圧を印加することにより、圧電体膜222に電圧が印加され、これにより生じた応力により変形が生じる。このように圧電体膜222において生じた応力により変形が生じるため、片持ち梁15の先端部15aを動かすことができ、本実施の形態におけるMEMSスイッチにおいて、オン−オフ動作をさせることができる。
具体的には、第1の駆動電源231により下部電極221と上部電極223との間に、所定の電圧を印加することにより圧電体膜222において生じた応力により変形が生じ、片持ち梁15の先端部15aが図面において上側に動く。これに伴い可動電極23における可動接点23aも上に動くため、可動電極23における可動接点23aと固定電極24における固定接点24dとが接触する。これにより、本実施の形態におけるMEMSスイッチをオン状態にすることができ、固定電極24の固定電極支持部24bより入力したRF信号は、固定接点24d及び可動接点23aを介し、可動電極23に出力信号として伝達される。
また、第1の駆動電源231により下部電極221と上部電極223との間に印加されていた電圧を解除することにより、圧電体膜222はもとに戻り、片持ち梁15の先端部15aが図面において下側に動く。これに伴い可動電極23における可動接点23aも下に動くため、可動電極23における可動接点23aは固定電極24における固定接点24dから離れる。よって、本実施の形態におけるMEMSスイッチをオフ状態となり、固定電極24の固定電極支持部24bより入力したRF信号は、可動電極23には伝達されない。このように、本実施の形態におけるMEMSスイッチは、オフ状態では、可動接点23aと固定接点24dとが離れることにより、所定の幅の空間42が形成され、この空間42により、電気的な接続を物理的に遮断することができる。よって、高いアイソレーションを得ることができる。
ところで、前述したように、上述したように、オン−オフ動作を繰り返すうちに、図11(a)に示すように、可動接点23aと固定接点24dとを接触させた際に、固定接点24dに可動接点23aが付着して離れなくなってしまう場合がある。よって、このような場合には、図11(b)に示すように、第2の駆動電源32により可動電極23と引き剥がし電極25との間に、異なる極性となる所定の電圧を印加する。これにより、可動電極23における引き剥がし可動電極部23bと引き剥がし電極25との間に静電力による引力が生じ、可動電極23の引き剥がし可動電極部23bが引き剥がし電極25が設けられている側に引き寄せられる。よって、この静電力による引力により、固定接点24dと可動接点23aとを引き離すことができる。
本実施の形態におけるMEMSスイッチでは、固定電極24においては、固定接点24dが形成されている固定接点本体部24aは、2つの固定接点支持部24b、24cを橋台または橋脚とする梁となるような構造となっている。即ち、固定接点本体部24aは、2つの固定接点支持部24b、24cにより支持されている。従って、固定接点本体部24aに形成されている固定接点24dの位置は、可動接点23aとのオン−オフ動作を繰り返した場合においても、殆ど変化することはない。よって、圧電駆動部220に電圧が印加されていない状態においては、空間42の幅は略一定に保たれるため、MEMSスイッチの開閉寿命を長くすることができ、また、信頼性を高めることができる。
(マイクロスイッチング素子の製造方法)
本実施の形態におけるマイクロスイッチング素子であるMEMSスイッチの製造方法について、図12から図17に基づき説明する。
最初に、図12に示すように、SOI基板10におけるSi層13の上に、圧電駆動部220、各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンを形成する。尚、図12(a)は、この工程における上面図であり、図12(b)は、図12(a)における一点鎖線12A−12Bにおいて切断した断面図である。最初に、Si層13の上に、下部電極221を形成し、下部電極221の上に圧電体膜222を形成し、圧電体膜222の上に上部電極223を形成することにより、圧電駆動部220を形成する。下部電極221及び上部電極223は、Ti/Au、Ti/Pt等の金属膜をスパッタリング等により成膜することにより形成する。また、圧電体膜222は、スパッタリング又はゾルゲル等によりPZT等の圧電体材料の膜を成膜することにより形成する。尚、圧電体膜222を形成した後は、所定の温度でアニール等を行なう。下部電極221、圧電体膜222、上部電極223を所望の形状で形成するためには、成膜した後、フォトレジストを塗布し露光装置による露光、現像を行なうことにより、所望の形状のレジストパターンを形成する。この後、レジストパターンの形成されていない領域の膜をRIE等により除去することに、各々の膜を所望の形状で形成することができる。
この後、Si層13の上に、各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンを形成する。即ち、SOI基板10のSi層13の上に、可動電極23における可動接点23a、引き剥がし電極25を形成する。また、この際、固定電極支持部24b、24cを形成するためのメタルパターン24b1、24c1、可動電極23の可動電極支持部を形成するためのメタルパターン23c、23d、GND電極26を形成するためのメタルパターン26aを形成する。本実施の形態では、可動電極23における可動接点23a、引き剥がし電極25及びメタルパターン24b1、24c1、23c、23d、26aは、リフトオフ法により形成される。
具体的には、リフトオフ法では、最初に、Si層13の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンが形成される領域に開口部を有するレジストパターンを形成する。次に、スパッタリング、または、真空蒸着により、Ti/Au等の金属積層膜を成膜し、この後、有機溶剤等に浸漬させることにより、レジストパターン上における金属膜をレジストパターンとともに除去する。これにより、上述した各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンを形成することができる。尚、本実施の形態に用いられるSOI基板10は、Si層13の厚さが10μm〜30μm形成されている。
次に、図13に示すように、片持ち梁15が形成される領域の周囲に溝部14を形成する。図13(a)は、この工程における上面図であり、図13(b)は、図13(a)における一点鎖線13A−13Bにおいて切断した断面図である。溝部14は、SiO層12の表面が露出するまで、エッチングによりSi層13を除去することにより形成する。具体的には、各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンが形成されているSi層13の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、溝部14が形成される領域に開口部を有するレジストパターンを形成する。この後、DRIEによりSi層13をSiO層12の表面が露出するまで除去することにより、溝部14を形成し、レジストパターンを有機溶剤等により除去する。このようにして、Si層13に溝部14を形成することにより、後述する支持部15bを除いた片持ち梁15が形成される領域の周囲は、他の領域と溝部14と分離される。
次に、図14に示すように、各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンが形成されているSi層13の上に、犠牲層となるSiO膜250を形成する。図14(a)は、この工程における上面図であり、図14(b)は、図14(a)における一点鎖線14A−14Bにおいて切断した断面図である。具体的には、各々の電極及び各々の電極を形成するためのメタルパターンが形成されているSi層13の上に、プラズマCVD等の成膜方法によりSiO膜250を成膜する。成膜されるSiO膜250の膜厚は、2μm〜5μmである。
次に、図15に示すように、犠牲層となるSiO膜250の一部をエッチングにより除去することにより、各々の電極等が形成される領域に開口部を形成する。図15(a)は、この工程における上面図であり、図15(b)は、図15(a)における一点鎖線15A−15Bにおいて切断した断面図である。具体的には、犠牲層となるSiO膜250にエッチング等により開口部53、54、55及び56を形成する。開口部53は可動電極23における引き剥がし可動電極部23bを形成するためのものであり、引き剥がし電極25の上に空間43に相当する所定の厚さのSiO膜50が残り、また、可動電極23の一部が露出するようにエッチングを行なうことにより形成する。開口部54は、所定の形状の固定電極24を形成するためのものであり、可動電極23における可動接点23aの上に空間42に相当する所定の厚さのSiO膜50が残るようにエッチングを行なうことにより形成する。開口部55は引き剥がし電極接続部25aを形成するためのものであり、引き剥がし電極接続部25aが形成される領域においては引き剥がし電極25が露出するまで、SiO膜50をエッチングすることにより形成する。開口部56はGND電極26を形成するためのものであり、メタルパターン26aの表面が露出するまでSiO膜50をエッチングすることにより形成する。
このように形成された開口部53では、可動電極23における可動接点23aの一部及びメタルパターン23c、23dが露出しており、開口部54では、メタルパターン24b1、24c1の表面が露出している。また、開口部55では、引き剥がし電極25の一部が露出しており、開口部56では、メタルパターン26aの表面が露出している。
開口部53、54、55及び56の形成方法は、犠牲層となるSiO膜250の上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、各々の開口部が形成される領域に開口を有するレジストパターンを形成する。次に、レジストパターンの形成されていない領域のSiO膜250を所望の深さまでRIE等のドライエッチングまたはウエットエッチングにより、所望の深さまで除去することにより形成する。この際、ドライエッチングの場合では、CF又はCHF等のエッチングガスが用いられ、ウエットエッチングの場合には、バッファドフッ酸等のエッチング液が用いられる。尚、図示するように、形成される開口部52及び開口部53は2段階の深さで形成されており、開口部54は3段階の深さで形成されている。このように、開口部を多段階の深さとなるように形成するためには、上述した所望の形状のレジストパターンを形成する工程とエッチングを行なう工程とを所望の形状となるように複数回繰り返し行なうことにより形成することができる。
次に、図16に示すように、開口部53〜56にメッキにより、各々の電極等を形成する。図16(a)は、この工程における上面図であり、図16(b)は、図16(a)における一点鎖線16A−16Bにおいて切断した断面図である。具体的には、開口部53〜56が形成されている面に、Ti/Au膜をスパッタリング等により成膜した後、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、メッキにより金属膜が堆積される領域にレジストパターンを形成する。この後、RIE等によりレジストパターンの形成されていない領域のTi/Au膜を除去し、更に、レジストパターンを除去することにより、シード層を形成する。次に、シード層が形成されている領域に金(Au)又は金合金等の金を含む金属材料の電解メッキを行なうことにより金属膜を堆積させる。本実施の形態においては、メッキにより堆積される金属膜の膜厚は15μm〜30μmである。このように堆積された金属膜により、可動電極23における引き剥がし可動電極部23b、固定電極24、引き剥がし電極接続部25a、GND電極26を形成する。
次に、図17に示すように、片持ち梁15の形成される領域におけるSi基板11を除去し、更に、SiO層12及び犠牲層となるSiO膜250を同時に除去する。図17(a)は、この工程における上面図であり、図17(b)は、図17(a)における一点鎖線17A−17Bにおいて切断した断面図である。具体的には、最初に、SOI基板10のSi層13が形成されている面とは反対側となるSi基板11の表面に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、Si基板11が除去される領域に開口部を有するレジストパターンを形成する。この後、DRIEによりレジストパターンの形成されていない領域におけるSi基板11を除去することにより、片持ち梁15が形成される領域において、SiO層12の表面を露出させる。次に、フッ酸等を用いて、SiOのみを選択的にエッチングにより除去することにより、犠牲層となるSiO膜250及びSi基板11の開口部において露出しているSiO層12を除去する。尚、Si基板11及びSiO層12が除去される領域は溝部14の内側の領域である。よって、このようにSi基板11及びSiO層12を除去することにより、溝部14により分離されたSi層13によりMEMSスイッチにおける片持ち梁15を形成することができる。
以上により、本実施の形態におけるマイクロスイッチング素子であるMEMSスイッチを作製することができる。本実施の形態におけるMEMSスイッチは、引き剥がし電極25が形成されているものではあるが、引き剥がし電極が形成されていないMEMSスイッチと略同じ工程で製造することが可能である。即ち、引き剥がし電極を有する本実施の形態におけるMEMSスイッチは、図18に示されるような引き剥がし電極が形成されていないMEMSスイッチと略同じ工程数で製造することができる。
具体的には、本実施の形態におけるMEMSスイッチと、図18に示すMEMSスイッチとは、ともに電極等がSOI基板10のSi層13の表面に形成されているものである。よって、本実施の形態におけるMEMSスイッチと、図18に示すMEMSスイッチとは、製造工程において、固定電極24等を形成するために犠牲層となるSiO膜に形成される開口部の形状等が異なるのみである。従って、MEMSスイッチの製造方法において、この犠牲層となるSiO膜に形成される開口部の形状等は、SiO膜をエッチングする際に形成されるレジストパターンを変えることにより、所望の形状に形成することができるため、工程数が増えることはない。よって、本実施の形態では、レジストパターンを形成するためのフォトマスク等を変更するだけで形成可能であり、図18に示される引き剥がし電極を有しないMEMSスイッチと略同じ工程数で、本実施の形態におけるMEMSスイッチを製造することができる。従って、低コストで、引き剥がし電極を有するマイクロスイッチング素子を製造することができる。
尚、図18に示されるMEMSスイッチは、本実施の形態におけるMEMSスイッチと同様に、SOI基板10を用いて作製されるものであるが、引き剥がし電極25、可動電極23における引き剥がし可動電極部23b及び第2の駆動電源32は設けられていない。また、片持ち梁15の先端部15aの近傍には、可動電極323が設けられており、可動電極323の上には、空間342を隔てて2つの固定電極324a、324bが設けられている。この固定電極324aと固定電極324bとは直接接触はしていない。このように、図18に示されるMEMSスイッチでは、第1の駆動電源31により所定の電圧を印加することにより、圧電駆動部220において生じた応力により変形が生じることにより、可動電極323が固定電極324a及び324bの双方と接触する。このように、可動電極323が固定電極324a及び324bの双方と接触することにより、RF信号は、一方の固定電極324aの設けられている側から、可動電極323を介し、他方の固定電極324bが設けられている側に伝達される。図18(a)は、このMEMSスイッチにおける上面図であり、図18(b)は、図18(a)における一点鎖線18A−18Bにおいて切断した断面図である。尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態におけるMEMSスイッチは、第1の実施の形態におけるMEMSスイッチが、固定接点と可動接点とによる接点が1つであるのに対し、固定接点と可動接点とによる接点を2つ設けた構造のものである。図19に基づき本実施の形態におけるMEMSスイッチスイッチについて説明する。図19(a)は、本実施の形態におけるMEMSスイッチの上面図であり、図19(b)は、図19(a)における一点鎖線19A−19Bにおいて切断した断面図であり、図19(c)は、図19(a)における一点鎖線19C−19Dにおいて切断した断面図である。
図19に示されるように、本実施の形態におけるMEMSスイッチは、片持ち梁15の先端部15aの近傍において、Si層13の上に形成された可動電極423と、第1の固定電極428及び第2の固定電極429とを有している。また、可動電極423の上には、空間442を隔てて第1の固定電極428における固定接点428a及び第2の固定電極429における固定接点429aが設置されている。本実施の形態におけるMEMSスイッチでは、第1の実施の形態において引き剥がし電極25に相当する第1の引き剥がし電極425と、引き剥がし可動電極部23bに相当する第2の引き剥がし電極427とが設けられている。尚、本実施の形態では、第1の実施の形態とは異なり、引き剥がし可動電極部23bに相当する第2の引き剥がし電極427は、可動電極423と分離されて形成されている。
第1の駆動電極21と第2の駆動電極22との間に所定の電圧を印加することにより、片持ち梁15の先端部15aが上に動き、片持ち梁15の先端部15aの近傍に形成されている可動電極423が、固定接点428a及び固定接点429aの双方と接触する。これにより、本実施の形態におけるMEMSスイッチはオン状態となり、RF信号は第1の固定電極428から固定接点428a、可動電極423及び固定接点429aを介し第2の固定電極429に伝達される。
尚、第1の駆動電極21と第2の駆動電極22との間に印加されていた電圧を解除することにより、固定接点428a及び固定接点429aより、可動電極423が離れオフ状態となる。
また、スティッキングが生じた場合には、第1の引き剥がし電極425と第2の引き剥がし電極427との間に、所定の電圧を印加することにより、第1の引き剥がし電極425に第2の引き剥がし電極427が引き寄せられる。これにより、固定接点428a及び固定接点429aと可動電極423とを引き離すことができ、オフ状態にすることができる。
本実施の形態におけるMEMSスイッチは、第1の実施の形態と同様の製造方法により製造することができるため、第1の引き剥がし電極425に第2の引き剥がし電極427等を設けていない構造のMEMSスイッチと比べて工程数が増加することはない。また、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
〔第4の実施の形態〕
次に、第4の実施の形態について説明する。本実施の形態におけるMEMSスイッチは、第2の実施の形態におけるMEMSスイッチが、固定接点と可動接点とによる接点が1つであるのに対し、固定接点と可動接点とによる接点を2つ設けた構造のものである。図20に基づき本実施の形態におけるMEMSスイッチスイッチについて説明する。図20(a)は、本実施の形態におけるMEMSスイッチの上面図であり、図20(b)は、図20(a)における一点鎖線20A−20Bにおいて切断した断面図であり、図20(c)は、図20(a)における一点鎖線20C−20Dにおいて切断した断面図である。
図20に示されるように、本実施の形態におけるMEMSスイッチは、片持ち梁15の先端部15aの近傍において、Si層13の上に形成された可動電極423と、第1の固定電極428及び第2の固定電極429とを有している。また、可動電極423の上には、空間442を隔てて第1の固定電極428における固定接点428a及び第2の固定電極429における固定接点429aが設置されている。本実施の形態におけるMEMSスイッチでは、第2の実施の形態において引き剥がし電極25に相当する第1の引き剥がし電極425と、引き剥がし可動電極部23bに相当する第2の引き剥がし電極427とが設けられている。尚、本実施の形態では、第2の実施の形態とは異なり、引き剥がし可動電極部23bに相当する第2の引き剥がし電極427は、可動電極423と分離されて形成されている。
圧電駆動部220における下部電極221と上部電極223との間に所定の電圧を印加することにより、片持ち梁15の先端部15aが上に動き、先端部15aの近傍に形成されている可動電極423が、固定接点428a及び固定接点429aの双方と接触する。これにより、本実施の形態におけるMEMSスイッチはオン状態となり、RF信号は第1の固定電極428から固定接点428a、可動電極423及び固定接点429aを介し第2の固定電極429に伝達される。
尚、圧電駆動部220における下部電極121と上部電極123との間に印加されていた電圧を解除することにより、固定接点428a及び固定接点429aより、可動電極423が離れオフ状態となる。
また、スティッキングが生じた場合には、第1の引き剥がし電極425と第2の引き剥がし電極427との間に、所定の電圧を印加することにより、第1の引き剥がし電極425に第2の引き剥がし電極427が引き寄せられる。これにより、固定接点428a及び固定接点429aと可動電極423とを引き離すことができ、オフ状態にすることができる。
本実施の形態におけるMEMSスイッチは、第2の実施の形態と同様の製造方法により製造することができるため、第1の引き剥がし電極425に第2の引き剥がし電極427等を設けていない構造のMEMSスイッチと比べて工程数が増加することはない。また、上記以外の内容については、第2の実施の形態と同様である。
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
上記の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
第1の駆動電極と第2の駆動電極との間に、所定の電圧を印加することにより、可動電極と固定電極とが接触し、
前記第1の駆動電極と前記第2の駆動電極との間に印加されていた前記所定の電圧を解除することにより、前記可動電極と前記固定電極とが離れ、
前記電圧を解除しても前記可動電極と前記固定電極とが接触している場合には、前記第1の引き剥がし電極と前記第2の引き剥がし電極との間に、他の所定の電圧を印加することにより、前記可動電極と前記固定電極とを離すことができるマイクロスイッチング素子の製造方法において、
表面層が形成されている基板の前記表面層の上に、前記第1の駆動電極、前記可動電極及び前記第1の引き剥がし電極を形成する工程と、
前記第1の駆動電極及び前記可動電極が形成されている領域の周囲の一部における前記表面層を除去することにより、片持ち梁を形成するための溝部を形成する工程と、
前記第1の駆動電極の上に空間を隔てて前記第2の駆動電極を形成し、前記可動電極の上に空間を隔てて前記固定電極を形成し、前記第1の引き剥がし電極の上に空間を隔てて前記第2の引き剥がし電極を形成する工程と、
前記溝部の内側において前記基板を除去することにより、前記溝部により分離された表面層により、支持部において支持される片持ち梁を形成する工程と、
を有することを特徴とするマイクロスイッチング素子の製造方法。
(付記2)
前記第2の駆動電極、前記固定電極及び前記第2の引き剥がし電極を形成する工程は、
前記第1の駆動電極、前記可動電極及び前記第1の引き剥がし電極が形成されている面に犠牲層を形成する工程と、
前記犠牲層の一部をエッチングにより除去することにより、前記第2の駆動電極に対応する開口部、前記固定電極に対応する開口部及び前記第2の引き剥がし電極に対応する開口部を形成する工程と、
前記第2の駆動電極に対応する開口部、前記固定電極に対応する開口部及び前記第2の引き剥がし電極に対応する開口部にメッキにより金属膜を形成する工程と、
前記犠牲層を除去する工程と、
を含むものであることを特徴とする付記1に記載のマイクロスイッチング素子の製造方法。
(付記3)
圧電駆動部に所定の電圧を印加することにより、可動電極と固定電極とが接触し、
前記圧電駆動部に印加されていた前記所定の電圧を解除することにより、前記可動電極と前記固定電極とが離れ、
前記電圧を解除しても前記可動電極と前記固定電極とが接触している場合には、前記第1の引き剥がし電極と前記第2の引き剥がし電極との間に、他の所定の電圧を印加することにより、前記可動電極と前記固定電極とを離すことができるマイクロスイッチング素子の製造方法において、
表面層が形成されている基板の前記表面層の上に、前記圧電駆動部、前記可動電極及び前記第1の引き剥がし電極を形成する工程と、
前記圧電駆動部及び前記可動電極が形成されている領域の周囲の一部の前記表面層を除去することにより、片持ち梁を形成するための溝部を形成する工程と、
前記可動電極の上に空間を隔てて前記固定電極を形成し、前記第1の引き剥がし電極の上に空間を隔てて前記第2の引き剥がし電極を形成する工程と、
前記溝部の内側において前記基板を除去することにより、前記溝部により分離された表面層により、支持部において支持される片持ち梁を形成する工程と、
を有することを特徴とするマイクロスイッチング素子の製造方法。
(付記4)
前記固定電極及び前記第2の引き剥がし電極を形成する工程は、
前記圧電駆動部、前記可動電極及び前記第1の引き剥がし電極が形成されている面に犠牲層を形成する工程と、
前記犠牲層の一部をエッチングにより除去することにより、前記固定電極に対応する開口部及び前記第2の引き剥がし電極に対応する開口部を形成する工程と、
前記固定電極に対応する開口部及び前記第2の引き剥がし電極に対応する開口部にメッキにより金属膜を形成する工程と、
前記犠牲層を除去する工程と、
を含むものであることを特徴とする付記3に記載のマイクロスイッチング素子の製造方法。
(付記5)
前記表面層はSi層であることを特徴とする付記1から4のいずれかに記載のマイクロスイッチング素子の製造方法。
(付記6)
前記基板はSOI基板であって、前記表面層は前記SOI基板の表面に形成されたSi層であって、
前記片持ち梁を形成する工程においては、前記溝部の内側において前記SOI基板におけるSi基板及びSiO層を除去することを特徴とする付記5に記載のマイクロスイッチング素子の製造方法。
(付記7)
前記犠牲層はSiO膜により形成されていることを特徴とする付記2または4に記載のマイクロスイッチング素子の製造方法。
(付記8)
前記基板はSOI基板であって、
前記SOI基板におけるSiO層を除去する際に、前記犠牲層も同時に除去されるものであることを特徴とする付記7に記載のマイクロスイッチング素子の製造方法。
(付記9)
前記片持ち梁を形成する工程において、前記溝部の内側における前記基板の除去は、DRIEにより行なわれるものであることを特徴とする付記1から8のいずれかに記載のマイクロスイッチング素子の製造方法。
(付記10)
前記溝部は、DRIEにより表面層の一部を除去することにより形成されるものであることを特徴とする付記1から9のいずれかに記載のマイクロスイッチング素子の製造方法。
(付記11)
前記第2の引き剥がし電極は、前記可動電極と接続されており、前記第2の引き剥がし電極は、前記可動電極の一部となっていることを特徴とする付記1から10のいずれかに記載のマイクロスイッチング素子の製造方法。
(付記12)
一方が基板に支持されており、他方の先端部が可動する片持ち梁と、
前記片持ち梁の上に形成された第1の駆動電極及び可動電極と、
前記片持ち梁の外側に形成された第1の引き剥がし電極と、
前記第1の駆動電極の上に、空間を隔てて設置されている第2の駆動電極と、
前記可動電極の上に、空間を隔てて設置されている固定電極と、
前記第1の引き剥がし電極の上に、空間を隔てて設置されている第2の引き剥がし電極と、
を有し、
前記第1の駆動電極と前記第2の駆動電極との間に接続されている第1の駆動電源により、所定の電圧を印加することにより、前記片持ち梁の先端部が可動して前記可動電極と前記固定電極とが接触し、
前記第1の駆動電極と前記第2の駆動電極との間に印加されている前記所定の電圧を解除することにより、前記可動電極と前記固定電極とが離れるものであり、
前記電圧を解除しても前記可動電極と前記固定電極とが接触している場合には、前記第1の引き剥がし電極と前記第2の引き剥がし電極との間に接続されている第2の駆動電源により、他の所定の電圧を印加することにより、前記可動電極と前記固定電極とを離すことができるものであることを特徴とするマイクロスイッチング素子。
(付記13)
前記第2の駆動電極は、前記第1の駆動電極と対向する部分を支持する複数の第2の駆動電極支持部を有しており、
前記第2の駆動電極支持部は、前記片持ち梁を除く前記基板上に形成されていることを特徴とする付記12に記載のマイクロスイッチング素子。
(付記14)
一方が基板に支持されており、他方の先端部が可動する片持ち梁と、
前記片持ち梁の上に形成された圧電駆動部及び可動電極と、
前記片持ち梁の外側に形成された第1の引き剥がし電極と、
前記可動電極の上に、空間を隔てて設置されている固定電極と、
前記第1の引き剥がし電極の上に、空間を隔てて設置されている第2の引き剥がし電極と、
を有し、
前記圧電駆動部に接続されている第1の駆動電源により、所定の電圧を印加することにより、前記片持ち梁の先端部が可動して前記可動電極と前記固定電極とが接触し、
前記圧電駆動部に印加されていた前記所定の電圧を解除することにより、前記可動電極と前記固定電極とが離れるものであり、
前記電圧を解除しても前記可動電極と前記固定電極とが接触している場合には、前記第1の引き剥がし電極と前記第2の引き剥がし電極との間に接続されている第2の駆動電源により、他の所定の電圧を印加することにより、前記可動電極と前記固定電極とを離すことができるものであることを特徴とするマイクロスイッチング素子。
(付記15)
前記固定電極は、前記可動電極と接する部分を支持する複数の固定電極支持部を有しており、
前記固定電極支持部は、前記片持ち梁を除く前記基板上に形成されていることを特徴とする付記12から14のいずれかに記載のマイクロスイッチング素子。
(付記16)
前記第2の引き剥がし電極は、前記可動電極の一部であって、
前記第2の引き剥がし電極は、前記可動電極と電気的に接続されていることを特徴とする付記12から15のいずれかに記載のマイクロスイッチング素子。
(付記17)
前記可動電極と前記固定電極とが接触した際に、前記固定電極と前記第2の引き剥がし電極との間において、信号が伝達されるものであることを特徴とする付記16に記載のマイクロスイッチング素子。
(付記18)
前記基板は、SOI基板であって、前記片持ち梁は、前記SOI基板におけるSi層に形成されているものであることを特徴とする付記12から17のいずれかに記載のマイクロスイッチング素子。
(付記19)
前記可動電極、前記第1の引き剥がし電極、前記固定電極及び前記第2の引き剥がし電極は、前記SOI基板における前記Si層の同一面の側に形成されているものであることを特徴とする付記18に記載のマイクロスイッチング素子。
(付記20)
前記第2の引き剥がし電極及び前記可動電極は、金または金を含む材料により形成されているものであることを特徴とする付記12から19のいずれかに記載のマイクロスイッチング素子。
10 SOI基板
11 Si基板
12 SiO
13 Si層(表面層)
14 溝部
15 片持ち梁
15a 先端部
15b 支持部
21 第1の駆動電極
21a 第1の駆動電極接続部
22 第2の駆動電極
22a 第2の駆動電極本体部
22b 第2の駆動電極支持部
22b1 メタルパターン
22c 第2の駆動電極支持部
22c1 メタルパターン
23 可動電極
23a 可動接点
23b 引き剥がし可動電極部(第2の引き剥がし電極)
23c メタルパターン
23d メタルパターン
24 固定電極
24a 固定電極本体部
24b 固定電極支持部
24b1 メタルパターン
24c 固定電極支持部
24c1 メタルパターン
25 引き剥がし電極
25a 引き剥がし電極接続部(第1の引き剥がし電極)
26 GND電極
26a メタルパターン
31 第1の駆動電源
32 第2の駆動電源
41 空間
42 空間
43 空間
50 SiO膜(犠牲層)
51、52、53、54、55、56 開口部

Claims (6)

  1. 第1の駆動電極と第2の駆動電極との間に、所定の電圧を印加することにより、可動電極と固定電極とが接触し、
    前記第1の駆動電極と前記第2の駆動電極との間に印加されていた前記所定の電圧を解除することにより、前記可動電極と前記固定電極とが離れ、
    前記電圧を解除しても前記可動電極と前記固定電極とが接触している場合には、前記第1の引き剥がし電極と前記第2の引き剥がし電極との間に、他の所定の電圧を印加することにより、前記可動電極と前記固定電極とを離すことができるマイクロスイッチング素子の製造方法において、
    表面層が形成されている基板の前記表面層の上に、前記第1の駆動電極、前記可動電極及び前記第1の引き剥がし電極を形成する工程と、
    前記第1の駆動電極及び前記可動電極が形成されている領域の周囲の一部における前記表面層を除去することにより、片持ち梁を形成するための溝部を形成する工程と、
    前記第1の駆動電極の上に空間を隔てて前記第2の駆動電極を形成し、前記可動電極の上に空間を隔てて前記固定電極を形成し、前記第1の引き剥がし電極の上に空間を隔てて前記第2の引き剥がし電極を形成する工程と、
    前記溝部の内側において前記基板を除去することにより、前記溝部により分離された表面層により、支持部において支持される片持ち梁を形成する工程と、
    を有することを特徴とするマイクロスイッチング素子の製造方法。
  2. 前記第2の駆動電極、前記固定電極及び前記第2の引き剥がし電極を形成する工程は、
    前記第1の駆動電極、前記可動電極及び前記第1の引き剥がし電極が形成されている面に犠牲層を形成する工程と、
    前記犠牲層の一部をエッチングにより除去することにより、前記第2の駆動電極に対応する開口部、前記固定電極に対応する開口部及び前記第2の引き剥がし電極に対応する開口部を形成する工程と、
    前記第2の駆動電極に対応する開口部、前記固定電極に対応する開口部及び前記第2の引き剥がし電極に対応する開口部にメッキにより金属膜を形成する工程と、
    前記犠牲層を除去する工程と、
    を含むものであることを特徴とする請求項1に記載のマイクロスイッチング素子の製造方法。
  3. 圧電駆動部に所定の電圧を印加することにより、可動電極と固定電極とが接触し、
    前記圧電駆動部に印加されていた前記所定の電圧を解除することにより、前記可動電極と前記固定電とが離れ、
    前記電圧を解除しても前記可動電極と前記固定電極とが接触している場合には、前記第1の引き剥がし電極と前記第2の引き剥がし電極との間に、他の所定の電圧を印加することにより、前記可動電極と前記固定電極とを離すことができるマイクロスイッチング素子の製造方法において、
    表面層が形成されている基板の前記表面層の上に、前記圧電駆動部、前記可動電極及び前記第1の引き剥がし電極を形成する工程と、
    前記圧電駆動部及び前記可動電極が形成されている領域の周囲の一部の前記表面層を除去することにより、片持ち梁を形成するための溝部を形成する工程と、
    前記可動電極の上に空間を隔てて前記固定電極を形成し、前記第1の引き剥がし電極の上に空間を隔てて前記第2の引き剥がし電極を形成する工程と、
    前記溝部の内側において前記基板を除去することにより、前記溝部により分離された表面層により、支持部において支持される片持ち梁を形成する工程と、
    を有することを特徴とするマイクロスイッチング素子の製造方法。
  4. 前記固定電極及び前記第2の引き剥がし電極を形成する工程は、
    前記圧電駆動部、前記可動電極及び前記第1の引き剥がし電極が形成されている面に犠牲層を形成する工程と、
    前記犠牲層の一部をエッチングにより除去することにより、前記固定電極に対応する開口部及び前記第2の引き剥がし電極に対応する開口部を形成する工程と、
    前記固定電極に対応する開口部及び前記第2の引き剥がし電極に対応する開口部にメッキにより金属膜を形成する工程と、
    前記犠牲層を除去する工程と、
    を含むものであることを特徴とする請求項3に記載のマイクロスイッチング素子の製造方法。
  5. 一方が基板に支持されており、他方の先端部が可動する片持ち梁と、
    前記片持ち梁の上に形成された第1の駆動電極及び可動電極と、
    前記片持ち梁の外側に形成された第1の引き剥がし電極と、
    前記第1の駆動電極の上に、空間を隔てて設置されている第2の駆動電極と、
    前記可動電極の上に、空間を隔てて設置されている固定電極と、
    前記第1の引き剥がし電極の上に、空間を隔てて設置されている第2の引き剥がし電極と、
    を有し、
    前記第1の駆動電極と前記第2の駆動電極との間に接続されている第1の駆動電源により、所定の電圧を印加することにより、前記片持ち梁の先端部が可動して前記可動電極と前記固定電極とが接触し、
    前記第1の駆動電極と前記第2の駆動電極との間に印加されている前記所定の電圧を解除することにより、前記可動電極と前記固定電極とが離れるものであり、
    前記電圧を解除しても前記可動電極と前記固定電極とが接触している場合には、前記第1の引き剥がし電極と前記第2の引き剥がし電極との間に接続されている第2の駆動電源により、他の所定の電圧を印加することにより、前記可動電極と前記固定電極とを離すことができるものであることを特徴とするマイクロスイッチング素子。
  6. 一方が基板に支持されており、他方の先端部が可動する片持ち梁と、
    前記片持ち梁の上に形成された圧電駆動部及び可動電極と、
    前記片持ち梁の外側に形成された第1の引き剥がし電極と、
    前記可動電極の上に、空間を隔てて設置されている固定電極と、
    前記第1の引き剥がし電極の上に、空間を隔てて設置されている第2の引き剥がし電極と、
    を有し、
    前記圧電駆動に接続されている第1の駆動電源により、所定の電圧を印加することにより、前記片持ち梁の先端部が可動して前記可動電極と前記固定電極とが接触し、
    前記圧電駆動部に印加されていた前記所定の電圧を解除することにより、前記可動電極と前記固定電極とが離れるものであり、
    前記電圧を解除しても前記可動電極と前記固定電極とが接触している場合には、前記第1の引き剥がし電極と前記第2の引き剥がし電極との間に接続されている第2の駆動電源により、他の所定の電圧を印加することにより、前記可動電極と前記固定電極とを離すことができるものであることを特徴とするマイクロスイッチング素子。
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