JP2013178226A - 磁気センサ及びその磁気検出方法 - Google Patents

磁気センサ及びその磁気検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】同一基板上でXとYとZ軸方向の磁場を検知できる磁気センサを提供すること。
【解決手段】一方の磁気収束板52,62及び他方の磁気収束板53,63は、お互いに対向するように設けられ、片側に等間隔で複数の突起状部材が形成された櫛状である。磁気抵抗素子51,61は、一方及び他方の磁気収束板の突起状部材に沿ってつづら折り状に配置されている。つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の隣接する一方のコ字状部分の内側には、一方の磁気収束板と他方の磁気収束板が配置され、つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の隣接する他方のコ字状部分の外側には、一方の磁気収束板と他方の磁気収束板が配置されている第1の配置パターンと第3の配置パターンとを有している。
【選択図】図9

Description

本発明は、磁気センサ及びその磁気検出方法に関し、より詳細には、磁気抵抗素子を備え、消費電流の増大を招くことなく同一基板上でXとYとZ軸方向の磁場を検知できる磁気センサ及びその磁気検出方法に関する。
一般的に磁気の有無を検出する巨大磁気抵抗(Giant Magnet Resistance;GMR)素子は広く知られている。磁場をかけると電気抵抗率が増加する現象を磁気抵抗効果というが、一般の物質では変化率は数%であるが、このGMR素子では数10%に達することから、ハードディスクのヘッドに広く用いられている。
図1は、従来のGMR素子の動作原理を説明するための斜視図で、図2は、図1の部分断面図である。図中符号1は反強磁性層、2はピンド層(固定層)、3はCu層(スペーサ層)、4はフリー層(自由回転層)を示している。磁性材料の磁化の向きで電子のスピン散乱が変わり抵抗が変化する。つまり、ΔR=(RAP−R)R(RAP;上下の磁化の向きが反平行のとき、R;上下の磁化の向きが反平行のとき)で表される。
固定層2の磁気モーメントは、反強磁性層1との磁気結合により方向が固定されている。漏れ磁場により磁化自由回転層4の磁気モーメントの方向が変化すると、Cu層3を流れる電流が変化し、漏れ磁場の変化が読み取れる。
図3は、従来のGMR素子の積層構造を説明するための構成図で、図中符号11は絶縁膜、12はフリー層(自由回転層)、13は導電層、14はピンド層(固定層)、15は反強磁性層、16は絶縁膜から構成され、フリー層(自由回転層)12は自由に磁化の向きが回転する層で、NiFe又はCoFe/NiFeから構成され、導電層13は電流を流し、スピン散乱が起きる層で、Cuから構成され、ピンド層(固定層)14は磁化の向きが一定方向に固定された層で、CoFe又はCoFe/Ru/CoFeから構成され、反強磁性層15はピンド層14の磁化の向きを固定するための層で、PtMn又はIrMnから構成され、絶縁膜11,16はTaやCr、NiFeCr、AlOから構成されている。またピンド層は反強磁性層を用いずにセルフバイアス構造を用いても良い。
例えば、特許文献1に記載のものは、GMR素子を用いた磁気記録システムに関するもので、自由強磁性体層の静磁気結合が最小となるよう改良された固定強磁性体層を有するスピン・バルブ磁気抵抗(MR)センサで、その図4には、自由強磁性体層と固定強磁性体層とを有する積層構造が記載されている。
また、3次元の磁場ベクトルを検知する地磁気センサとして、ホール素子を用いた磁気センサが提案されている。この種のホール素子は、素子面に垂直な方向の磁場を検出でき、素子を平面に配置した場合はZ方向の磁場を検出することができる。例えば、特許文献2では、円形の磁気収束板の下部に対称中心に対し、上下、左右に十字形状のホール素子が配置されており、水平方向の磁場が磁気収束板の端でZ軸方向に変換されることを利用して、ホール素子の感磁方向であるZ方向だけでなく、水平方向の磁場を検出することで同一基板上におけるX、Y、Z軸方向の磁場を検知できることが示されている。
また、例えば、特許文献3に記載のものは、単一の基板上に3次元方向に交差するように配置された磁気抵抗効果素子を有する磁気センサに関するもので、ピンド層とフリー層とを含んでなる磁気抵抗素子を用いた磁気センサであって、特に、磁気センサの表面に垂直な方向の磁場を測定する高感度の磁気センサが記載されており、水平方向の磁場を検出する磁気抵抗素子を用いて、斜め斜面上に形成することで、本来検知出来ない垂直方向に掛かるZ磁場をベクトル分解することで、同一基板でX、Y、Zの磁場を検知出来ることが提案されている。
また、例えば、特許文献4に記載のものは、方位検出に関して高い感度を有し、小型で量産性にも優れた3軸磁気センサに関するもので、基板表面に平行で互いに直交するように設定した2軸(X、Y軸)方向で地磁気成分を検知する2軸磁気センサ部と、2軸磁気センサ部上に配置され前記2軸を含む面に対して垂直方向(Z軸)の磁界を集める磁性部材とを備えており、磁気抵抗素子上にコイルを形成し、コイルに電流を流して発生する磁場で磁化の向きを制御させたまま4回対称の磁性部体で、磁場方向変換させて、同一基板でX、Y、Zの磁場を検知出来ることが提案されている。
また、例えば、特許文献5に記載のものは、磁界の方向の影響を受けることが少なく磁界の大きさを精度よく検出できる巨大磁気抵抗素子に関するもので、このGMR素子は、GMRチップ上に対して一本の折れ線状をなすパターンにて形成され、そのGMRチップは基板に実装されている。
特開平7−169026号公報 特開2002−71381号公報 特開2004−6752号公報 特開2006−3116号公報 特開2003−282996号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものは、自由強磁性体層と固定強磁性体層とを有する積層構造を備えたGMR素子が開示されているものの、本発明の磁気センサのような磁気抵抗素子と磁気収束板とを組み合わせた配置パターンについては何ら開示されていない。
また、特許文献2に記載のセンサでは、ホール素子の感度が低いため、地磁気を精度良く検知するために後段での増幅信号処理が必要となり、消費電流の増大を招くことが考えられる。
また、特許文献3及び4の磁気センサは、磁気抵抗素子を用いているためホール素子よりも感度が高いため、後段での複雑な信号処理をする必要はないが、基板を斜めに形成したり、コイルを形成するなど量産性が課題となり、かつ特許文献4ではコイルによる消費電流の増大が懸念させる。
また、特許文献5に記載のGMR素子は、GMRチップ上に対して一本の折れ線状をなすパターンにて形成されたものが開示されているものの、本発明の磁気センサのような磁気抵抗素子と磁気収束板とを組み合わせた配置パターンについては何ら開示されていなく、しかも、スピン・バルブ構造を有していないため、磁場の極性を判別出来ず、磁気センサとしては使い辛いという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、磁気抵抗素子を備え、消費電流の増大を招くことなく同一基板上でXとYとZ軸方向の磁場を検知できる磁気センサ及びその磁気検出方法を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、同一基板上でX軸方向とY軸方向とZ軸方向の磁場を検知できるようにした磁気センサにおいて、一方の梁状部材に直交する向きに、該一方の梁状部材から片側に等間隔で複数の突起状部材が形成された櫛状の一方の磁気収束板と、該一方の磁気収束板に対向するように設けられ、他方の梁状部材に直交する向きに、該他方の梁状部材から片側に等間隔で複数の突起状部材の突起が形成された櫛状の他方の磁気収束板と、前記一方及び他方の磁気収束板の前記突起状部材に沿ってつづら折り状に配置された磁気抵抗素子とを備え、前記つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の隣接する一方のコ字状部分の内側には、前記一方の磁気収束板及び前記他方の磁気収束板が配置されているとともに、前記つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の隣接する他方のコ字状部分の外側には、前記一方の磁気収束板及び前記他方の磁気収束板が配置されている単一配置パターンを有することを特徴とする。(図9)
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記単一配置パターンを有する第1の磁気検出部と、前記単一配置パターンを有する第2の磁気検出部とを備え、前記第1の磁気検出部の前記単一配置パターンと前記第2の磁気検出部の前記単一配置パターンとが互いに線対称になっていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記第1の磁気検出部には、前記単一配置パターンが複数個隣接して配置されているとともに、前記第2の磁気検出部には、前記単一配置パターンが複数個隣接して配置されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の発明において、前記第1の磁気検出部の長手方向の軸と、前記第2の磁気検出部の長手方向の軸とが互いに平行であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記第1の磁気検出部の長手方向の軸と、前記第2の磁気検出部の長手方向の軸とが互いに平行で、かつ同軸上に設けられていることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記第1の磁気検出部の長手方向の軸と、前記第2の磁気検出部の長手方向の軸とが互いに平行で、かつ異なる軸上に設けられていることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項2乃至6のいずれかに記載の発明において、前記つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の第1の磁気検出部は、第1部分乃至と第6部分とからなる連続体で、前記第1部分と前記第2部分とからなる第1のコ字状部分と、前記第2部分と前記第3部分とからなる第2のコ字状部分と、前記第3部分と前記第4部分とからなる第3のコ字状部分と、前記第4部分と前記第5部分とからなる第4のコ字状部分と、前記第5部分と前記第6部分とからなる第5のコ字状部分とから構成され、前記一方の磁気収束板は、前記磁気抵抗素子の第2のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第1部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第4のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第4部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第5のコ字状部分の凹部分の外側で前記磁気抵抗素子の第6部分と対向して配置されている突起状の第3の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成され、前記他方の磁気収束板は、前記一方の磁気収束板と対向するように配置され、前記磁気抵抗素子の第1のコ字状部分の凹部分の外側で前記磁気抵抗素子の第1部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第2のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第2部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第4のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第4部分と対向して配置されている突起状の第3の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成され、前記つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の第2の磁気検出部は、第1部分と第2部分と第3部分からなる連続体で、前記第1部分と前記第2部分とからなる第1のコ字状部分と、前記第2部分と前記第3部分とからなる第2のコ字状部分と、前記第3部分と前記第4部分とからなる第3のコ字状部分と、前記第4部分と前記第5部分とからなる第4のコ字状部分と、前記第5部分と前記第6部分とからなる第5のコ字状部分とから構成され、前記一方の磁気収束板は、前記磁気抵抗素子の第1のコ字状部分の凹部分の外側で前記磁気抵抗素子の第1部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第2のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第3部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第4のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第5部分と対向して配置されている突起状の第3の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成され、前記他方の磁気収束板は、前記一方の磁気収束板と対向するように配置され、前記磁気抵抗素子の第2のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第2部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第4のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第4部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第5のコ字状部分の凹部分の外側で前記磁気抵抗素子の第6部分と対向して配置されている突起状の第3の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成されていることを特徴とする。(図9)
また、請求項8に記載の発明は、請求項2乃至7のいずれかに記載の発明において、前記第1の磁気検出部と前記第2の磁気検出部とを備えたX軸センサと、該X軸センサを90度回転させた位置に配置され、第3の磁気検出部と第4の磁気検出部とを備えたY軸センサと、該X軸センサを90度回転させた位置で、前記Y軸センサに対向して配置され、第5の磁気検出部と第6の磁気検出部とを備えたZ軸センサとを備えていることを特徴とする。(図14)
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記Z軸センサが、前記つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の隣接するコ字状部分の内側には、各々別個に前記一方の磁気収束板と前記他方の磁気収束板が配置されている単一配置パターンを有することを特徴とする。(図13)
また、請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記Z軸センサが、前記つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の隣接するコ字状部分の内側には、各々別個に前記一方の磁気収束板と前記他方の磁気収束板が配置され、さらに隣接するコ字状部分の内側には、前記一方の磁気収束板と前記他方の磁気収束板が配置されていない単一配置パターンを有することを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項9又は10に記載の発明において、前記単一配置パターンを有する前記第5の磁気検出部と、前記単一配置パターンを有する前記第6の磁気検出部とを備え、前記第5の磁気検出部の前記単一配置パターンと前記第6の磁気検出部の前記単一配置パターンとが互いに点対称になっていることを特徴とする。(図12)
また、請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の発明において、前記第5の磁気検出部には、前記単一配置パターンが複数個隣接して配置されているとともに、前記第6の磁気検出部には、前記単一配置パターンが複数個隣接して配置されていることを特徴とする。
また、請求項13に記載の発明は、請求項9乃至12のいずれかに記載の発明において、前記第5の磁気検出部の長手方向の軸と、前記第6の磁気検出部の長手方向の軸とが互いに平行であることを特徴とする。
また、請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の発明において、前記第5の磁気検出部の長手方向の軸と、前記第6の磁気検出部の長手方向の軸とが互いに平行で、かつ同軸上に設けられていることを特徴とする。
また、請求項15に記載の発明は、請求項13に記載の発明において、前記第5の磁気検出部の長手方向の軸と、前記第6の磁気検出部の長手方向の軸とが互いに平行で、かつ異なる軸上に設けられていることを特徴とする。
また、請求項16に記載の発明は、請求項9乃至15のいずれかに記載の発明において、前記第5の磁気検出部を構成する第5の磁気抵抗素子は、第1部分乃至と第6部分とからなる連続体で、第1部分と第2部分とからなる第1のコ字状部分と、第2部分と第3部分とからなる第2のコ字状部分と、第3部分と第4部分とからなる第3のコ字状部分と、第4部分と第5部分とからなる第4のコ字状部分と、第5部分と第6部分とからなる第5のコ字状部分とから構成され、前記一方の磁気収束板は、前記第5の磁気抵抗素子の第2のコ字状部分の凹部分の内側で前記第5の磁気抵抗素子の第2部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記第5の磁気抵抗素子の第5のコ字状部分の凹部分の外側で前記第1の磁気抵抗素子の第6部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成され、前記他方の磁気収束板は、前記一方の磁気収束板と対向するように配置され、前記第5の磁気抵抗素子の第1のコ字状部分の凹部分の内側で前記第5の磁気抵抗素子の第1部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記第5の磁気抵抗素子の第5のコ字状部分の凹部分の内側で前記第5の磁気抵抗素子の第5部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成され、前記第2の磁気検出部を構成する第6の磁気抵抗素子は、第1部分乃至第6部分とからなる連続体で、第1部分と第2部分とからなる第1のコ字状部分と、第2部分と第3部分とからなる第2のコ字状部分と、第3部分と第4部分とからなる第3のコ字状部分と、第4部分と第5部分とからなる第4のコ字状部分と、第5部分と第6部分とからなる第5のコ字状部分とから構成され、前記一方の磁気収束板は、前記第6の磁気抵抗素子の第1のコ字状部分の凹部分の内側で前記第6の磁気抵抗素子の第2部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記第6の磁気抵抗素子の第5のコ字状部分の凹部分の内側で前記第6の磁気抵抗素子の第6部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成され、前記他方の磁気収束板は、前記一方の磁気収束板と対向するように配置され、前記第6の磁気抵抗素子の第1のコ字状部分の凹部分の外側で前記第6の磁気抵抗素子の前記第1部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記第6の磁気抵抗素子の第4のコ字状部分の凹部分の内側で前記第6の磁気抵抗素子の第5部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成されていることを特徴とする。(図12)
また、請求項17に記載の発明は、請求項9乃至16のいずれかに記載の発明において、前記磁気抵抗素子と前記一方及び他方の磁気収束板とが互いに間隔を有して配置されていることを特徴とする。
また、請求項18に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記X軸センサ及び前記Y軸センサの第1及び第3の磁気検出部と第2及び第4の磁気検出部の配置パターンが互いに対向するように折り畳まれて組み込まれていることを特徴とする。
また、請求項19に記載の発明は、請求項1乃至18のいずれかに記載の発明において、前記磁気抵抗素子が、巨大磁気抵抗素子であることを特徴とする。
また、請求項20に記載の発明は、請求項1乃至18のいずれかに記載の発明において、前記磁気抵抗素子が、トンネル磁気抵抗素子であることを特徴とする。
また、請求項21に記載の発明は、請求項1乃至20のいずれかに記載の磁気センサにおける磁気検出方法において、前記X軸センサと前記Y軸センサ及び前記X軸センサと前記Z軸センサとを互いに直交する位置で同一基板上に配置することで、前記X軸方向と前記Y軸方向と前記Z軸方向とに磁場をかけた時に、各軸センサの抵抗変化の差を取り、前記X軸方向と前記Y軸方向と前記Z軸方向の磁場をそれぞれ干渉なく検知できるようにすることを特徴とする。
また、請求項22に記載の発明は、請求項21に記載の発明において、前記磁気センサの前記櫛状の磁気収束板により、前記X軸方向と前記Y軸方向とZ軸方向が変換され、前記X軸方向の磁場は、前記第1及び第2の磁気抵抗素子に対し反対の向きで磁場がかかるように磁場変換され、前記Y軸方向の磁場は、同一方向に変換されるのに対し、前記Z軸方向の磁場はコ字状部分の磁気収束板の内側に配置された前記第1及び第2の磁気抵抗素子で+/−になるように磁場が掛かるため相殺され、前記第1の磁気抵抗素子と前記第2の磁気抵抗素子の抵抗の差を演算することで、前記Y軸方向の磁場を消去し、前記X軸方向の磁場を2倍に増幅することを特徴とする。
また、請求項23に記載の発明は、請求項21に記載の発明において、前記磁気センサの前記櫛状の磁気収束板により、前記X軸方向と前記Y軸方向とZ軸方向が変換され、前記Y軸方向の磁場は、前記第1及び第2の磁気抵抗素子に対し反対の向きで磁場がかかるように磁場変換され、前記X軸方向の磁場は、同一方向に変換されるのに対し、前記Z軸方向の磁場はコ字状部分の磁気収束板の内側に配置された前記第1及び第2の磁気抵抗素子で+/−になるように磁場が掛かるため相殺され、前記第1の磁気抵抗素子と前記第2の磁気抵抗素子の抵抗の差を演算することで、前記X軸方向の磁場を消去し、前記Y軸方向の磁場を2倍に増幅することを特徴とする。
また、請求項24に記載の発明は、請求項21に記載の発明において、前記磁気センサの前記櫛状の磁気収束板により、前記X軸方向と前記Y軸方向とZ軸方向が変換され、前記第5及び第6の磁気抵抗素子に対し、前記X軸方向乃至前記Y軸方向の磁場が同一方向に変換されるのに対し、前記Z軸方向の磁場は、前記第1及び2の磁気抵抗素子に反対の向きで磁場がかかるように磁場変換され、前記第5の磁気抵抗素子と前記第6の磁気抵抗素子の抵抗の差を演算することで、前記X軸方向及び前記Y軸方向の磁場を消去し、前記Z軸方向の磁場を2倍に増幅することを特徴とする。
また、請求項25に記載の発明は、基板平面に対して平行な任意の軸方向の磁場を検知できるようにした磁気センサにおいて、等間隔で複数の突起状部材が形成された櫛状の一方の磁気収束板(172)と、該一方の磁気収束板に対向するように設けられ、等間隔で複数の突起状部材の突起が形成された櫛状の他方の磁気収束板(173)と、前記一方及び他方の磁気収束板の前記突起状部材に沿ってつづら折り状に配置された磁気抵抗素子(171)とを備え、該磁気抵抗素子(171)のコ字状部分の一方の外側には、前記一方の磁気収束板(172)の第1部分(172a)が配置されており、前記磁気抵抗素子(171)のコ字状部分の他方の外側には、前記他方の磁気収束板(173)の第1部分(173a)が配置されている単一配置パターン(G,H)を有することを特徴とする。(図17(a))
また、請求項26に記載の発明は、請求項25に記載の発明において、前記単一配置パターン(G,H)が、互いに線対称になっていることを特徴とする。(図17(a))
また、請求項27に記載の発明は、請求項25又は26に記載の発明において、前記磁気収束板(172,173)を取り除いた場合に、前記磁気収束板(172,173)の前記第1部分(172a)及び前記第2部分(173a)が、前記磁気抵抗素子よりも突出していることを特徴とする。(図17(b))
また、請求項28に記載の発明は、請求項25,26又は27に記載の発明において、前記磁気抵抗素子(171)の感磁部(171a,171b)を挟む前記一方の磁気収束板(172)の第1部分(172a)と、前記他方の磁気収束板(173)の第1部分(173a)との距離(E)は、配置パターン間の磁気収束板間の距離(F)よりも狭いことを特徴とする。(図17(b))
また、請求項29に記載の発明は、請求項25乃至28のいずれかに記載の発明において、前記磁気抵抗素子(171)の感磁部(171a,171b)の接続部が、前記感磁部(171a,171b)同じ材質ではないことを特徴とする。(図17(c))
また、請求項30に記載の発明は、請求項25乃至29のいずれかに記載の発明において、前記一方の磁気収束板(172)の第1部分(172a)と、前記他方の磁気収束板(173)の第1部分(173a)に、T字状の磁気収束部材(172c,173c)を設けるとともに、前記磁気収束部材(172c,173c)と隣接する前記磁気収束材との距離(A)が配置パターン内における2つの磁気収束材間の距離(B)よりも遠い位置関係に配置されていることを特徴とする。(図17(d))
また、請求項31に記載の発明は、請求項25乃至30のいずれかに記載の発明において、前記単一配置パターン(G,H)が、X軸方向に位置ずれして配置されていることを特徴とする。(図17(e))
また、請求項32に記載の発明は、請求項25乃至31のいずれかに記載の発明において、前記一方の磁気収束板(172)の第1部分(172a)と前記感磁部(171a)及び前記他方の磁気収束板(173)の第1部分(173a)と前記感磁部(171b)とが接触することなく、前記一方の磁気収束板(172)の第1部分(172a)と前記他方の磁気収束板(173)の第1部分(173a)とを、前記感磁部(171a,171b)と等距離に配置されていることを特徴とする。(図18(a))
また、請求項33に記載の発明は、請求項25乃至32のいずれかに記載の発明において、前記感磁部(171a,171b)が、断面において、前記一方の磁気収束板(172)の第1部分(172a)と前記他方の磁気収束板(173)の第1部分(173a)の下側に配置され、かつ前記磁気収束板の中線を越えていないことを特徴とする。(図18(b))
また、請求項34に記載の発明は、請求項25乃至33のいずれかに記載の発明において、前記磁気収束板(172,173)に繋がっていない前記第1部分(172a,173a)の先端形状が、長方形であることを特徴とする。(図18(c))
また、請求項35に記載の発明は、基板平面に対して垂直方向の磁場を検知できるようにした磁気センサにおいて、等間隔で複数の突起状部材が形成された櫛状の一方の磁気収束板(172)と、該一方の磁気収束板に対向するように設けられ、等間隔で複数の突起状部材の突起が形成された櫛状の他方の磁気収束板(173)と、前記一方及び他方の磁気収束板の前記突起状部材に沿ってつづら折り状に配置された磁気抵抗素子とを備え、該磁気抵抗素子(171)のコ字状部分の一方の内側には、前記他方の磁気収束板(173)の第1部分(173a)が接しており、前記磁気抵抗素子(171)のコ字状部分の他方の外側には、前記一方の磁気収束板(172)の第1部分(172a)が接している単一配置パターン(I,J)を有することを特徴とする。(図19(a))
また、請求項36に記載の発明は、請求項35に記載の発明において、前記単一配置パターン(I,J)が、互いに点対称になっていることを特徴とする。(図19(a))
また、請求項37に記載の発明は、請求項35又は36に記載の発明において、前記単一配置パターンの前記磁気収束板間の距離(E)が、隣接する同一の単一配置パターン間の距離(F)よりも狭いことを特徴とする。(図19(b))
また、請求項38に記載の発明は、請求項35,36又は37に記載の発明において、前記磁気収束板(172,173)を取り除いた場合に、前記磁気収束板(172,173)の前記第1部分(172a)及び前記第2部分(173a)が、前記磁気抵抗素子よりも突出していることを特徴とする。(図19(c))
また、請求項39に記載の発明は、請求項35乃至38のいずれかに記載の発明において、前記一方の磁気収束板(172)の第1部分(172a)と、前記他方の磁気収束板(173)の第1部分(173a)に、T字状の磁気収束部材(172c,173c)を設けるとともに、前記磁気収束部材(172c,173c)と隣接する前記磁気収束材との距離(A)が配置パターン内における2つの磁気収束材間の距離(B)よりも遠い位置関係に配置されていることを特徴とする。(図19(d))
本発明によれば、磁気抵抗素子を備え、消費電流の増大を招くことなく同一基板上でXとYとZ軸方向の磁場を検知できる磁気センサ及びその磁気検出方法を実現することができる。また、X,Y,Z軸方向の混成信号から各軸の磁場を演算で出力を算出するためブリッジ回路を形成する必要がなく小型な磁気センサを提供することが出来る。加えて磁気収束板の磁気増幅効果により高感度化をはかれる。
従来のGMR素子の動作原理を説明するための斜視図である。 図1の部分断面図である。 従来のGMR素子の積層構造を説明するための構成図である。 GMRのパターン形状を説明するための平面図である。 (a),(b)は、本発明に係る磁気センサの前提となる磁気センサを説明するための構成図で、GMR素子と磁気収束板の配置パターンを説明(X軸方向の磁場変換)するための構成図である。 (a),(b)は、本発明に係る磁気センサの前提となる磁気センサを説明するための構成図で、GMR素子と磁気収束板の配置パターンを説明(Y軸方向の磁場変換)するための構成図である。 (a),(b)は、本発明に係る磁気センサの前提となる磁気センサを説明するための構成図で、GMR素子と磁気収束板の配置パターンを説明(Z軸方向の磁場変換)するための構成図である。 (a),(b)は、本発明に係る磁気センサの前提となる磁気センサを説明するための構成図である。 本発明に係る磁気センサの実施形態1を説明するための構成図である。 本発明に係る磁気センサの実施形態1を説明するための構成図である。 図9に示した本発明に係る磁気センサの実施形態1の他の例を説明するための構成図である。 本発明に係る磁気センサの実施形態2の例を説明するための構成図である。 本発明に係る磁気センサの実施形態2の他の例を説明するための構成図である。 本発明に係る磁気センサの実施例1におけるセンサ配置パターン及びその配置パターンによる検出出力を説明するための構成図である。 本発明に係る磁気センサの実施例2におけるセンサ配置パターンを説明するための構成図である。 図15に示されたX軸センサの更に他のセンサ配置パターンを説明するための構成図である。 (a)乃至(e)は、本発明に係る磁気センサの実施形態3を説明するための構成図である。 (a)乃至(c)は、本発明に係る磁気センサの実施形態4を説明するための構成図である。 (a)乃至(d)は、本発明に係る磁気センサの実施形態5を説明するための構成図である。
まず、以下に本発明に係る磁気センサの前提となる磁気センサの磁気抵抗素子としてのGMR素子と磁気収束板の基本的な配置パターンについて説明する。
図4は発明に係る磁気センサの前提となる磁気センサを説明するための構成図で、磁気抵抗素子としてのGMR素子と磁気収束板の基本的な配置パターンを説明するための構成図である。
GMR素子はミアンダ構造をもち、複数回折り返された構造をもつ。GMR素子の折り返し回数は限定されるものではなく、GMR素子の折り返しの長さで抵抗値が決まるため、狙いの抵抗値にあわせ、任意に設計出来る。また折り返し部は図中ではコの字型に折り返されているが、先端部に突起を加えることや、永久磁石やCu等の配線層で接続することも可能である。
また、ミアンダ状のGMR素子の短手方向がピンド層の磁化の方向で、長手方向がフリー層の磁化の向きで、ピンド層の磁化の向き、つまりGMR素子の短手方向が感度軸方向と平行になる。
図5(a),(b)乃至図7(a),(b)は、本発明に係る磁気センサの前提となる磁気センサを説明するための構成図で、磁気抵抗素子としてのGMR素子と磁気収束板の基本的な配置パターンを説明するための構成図である。図5(a),(b)は、磁気収束板によるX軸方向の磁場変換の様子を説明するための図で、図6(a),(b)は、磁気収束板によるY軸方向の磁場変換の様子を説明するための図で、図7(a),(b)は、磁気収束板によるZ軸方向の磁場変換の様子を説明するための図である。
磁気抵抗素子を形成する基板としては、シリコン基板や化合物半導体基板、セラミック基板など特に限定されず、基板上に回路が形成されていても何ら構わない。
なお、磁気抵抗素子としてGMR素子を用いているが、GMR素子に限定されるものではなく、トンネル磁気抵抗(TMR)素子やその他磁気抵抗変化素子を用いても何ら構わない。また磁気収束板はNiFe、NiFeB乃至NiFeCo、CoFeなどの軟磁気特性を示す磁性材料であれば良い。
まず、図5(a),(b)に基づいて、磁気収束板によるX軸方向の磁場変換の様子を説明する。図5(a)は、GMR素子と磁気収束部の配置パターンを説明するための構成図で、図5(b)は、図5(a)におけるA−A線断面図である。図中符号21はGMR素子、22は一方の磁気収束部を示し、他方の磁気収束板23は、一方の磁気収束板22と対向するように配置される。
GMR素子21は、GMR素子の幅、長さはGMR素子の抵抗や感度に合わせて任意に調整出来るが、GMRの間に磁気収束板を配置する構造をとるためつづら折りのピッチは磁気収束板の幅よりも大きいことが好ましい。
また、GMR素子の幅もセンサの感度や動作磁場範囲を決めるため、最適化する必要がある。GMR素子の単手方向であるピンド層方向の幅は0.1〜20μmであることが好ましいが、幅が大きいと素子サイズが大きくなりすぎてしまい、かつ狭すぎると感度が低下するため0.1〜10μmの範囲がよりが好ましい。
また、一方の磁気収束部22は、GMR素子を挟む位置に配置される、互いに独立した2つの磁気収束部と、それに直交して結合する磁気収束部から成る。本明細書ではGMR素子を挟む位置に配置される磁気収束部を櫛歯状磁気収束板、櫛馬状磁気収束板に直交して結合する部分を梁状磁気収束板と定義する。
また、好ましいGMR素子と櫛歯状の磁気収束板の位置関係を図5(b)に示す。GMR21(b)と磁気収束部23の水平方向の位置関係は、GMR21(b)の右端が磁気収束部22と23の中間点よりも右側に配置され、また、GMR21(b)の左端が、磁気収束部23の左端よりも左側に配置されることが望ましいが、GMR21(b)の右端と磁気収束部23が接することがより好ましい。GMR21(b)と磁気収束部23の断面方向の位置関係は、GMR21(b)の底面が磁気収束部23の底面より下にあることが望ましいが、GMR21(b)の上面が磁気収束板23の底面より下に配置されることがより好ましく、具体的には2ミクロン以内の高さ間隔で配置されることがより好ましい。
櫛歯状磁気収束板の幅が細く、磁気収束板の厚みが厚いほど、磁気増幅効果を向上することが出来る。磁気収束板の厚みを磁気収束板の幅で割ったアスペクト比は1以上であることが望ましく、櫛歯状磁気収束板の幅は1〜40μmであることが好ましい。
紙面の右方向を+X軸方向、上方向を+Y方向、紙面に垂直な方向を+Z方向と定義する。このような構成により、GMR21にX,Y、Zの磁場が掛かった時の抵抗変化について説明する。
X磁場が印加された時、磁気収束板22にかかる磁場は−Y方向に曲がられ、GMR素子21は極性が逆向きの磁場を受ける。そのときの抵抗変化は、以下の関係式を有している。
ΔRx=aHx(aは磁性体による磁場変換効率)
磁場変換効率は、磁気収束板の形状やGMRと磁気収束板の相対位置により任意に調整でき、特に限定されるものではない。
次に、図6(a),(b)に基づいて、磁気収束板によるY軸方向の磁場変換の様子を説明する。図6(a)は、GMR素子と磁気収束板の配置パターンを説明するための構成図で、図6(b)は、図5(a)におけるA−A線断面図である。すべてのGMR素子21に外部磁場と同じ向きの磁場がかかる。つまり、以下のような関係式を有している。
ΔRy=cHy (cは磁性体による磁場変換効率)
次に、図7(a),(b)に基づいて、磁気収束板によるZ軸方向の磁場変換の様子を説明する。図7(a)は、GMR素子と磁気収束板の配置パターンを説明するための構成図で、図7(b)は、図7(a)におけるA−A線断面図である磁気収束板23の櫛状磁気収束板によりBz磁場が±Y軸方向に曲げられるが、櫛歯状磁気収束板直近のGMR素子21は片側(+Y軸方向)の磁場しか検知しない。つまり、以下のような関係式を有している。
ΔRz=dHz (dはZ軸磁場の変換効率)
図8(a),(b)は、本発明に係る磁気センサの前提となる磁気センサを説明するための構成図で、GMR素子と磁気収束板の配置パターンを説明(X軸,Y軸,Z軸方向の磁場変換)するための構成図である。図8におけるGMR素子と磁気収束板の配置パターンは、図5(a)に示した配置パターンと同様の構造を有している。
GMR31と磁気収束板32、33からなる磁気検出部をR1、GMR41と磁気収束板42、43からなる磁気検出部をR2とし、それぞれ磁場がかからない時の抵抗値をRとする。
このような構成により、磁場によりGMR素子の抵抗が変化した場合の抵抗変変化は、以下の関係式で表される。
R’=R(1+ΔR/R)
R1,R2にZ/Y/Zの磁場が同時に印加されたときのR1とR2の差が、以下の関係式で表される。
R1=R(1+(ΔRx1+ΔRy1+ΔRz1)/R)
R2=R(1+(ΔRx2+ΔRy2+ΔRz2)/R
ΔR=R2−R1
=R(1+(ΔRx2+ΔRx2+ΔRz2)/R)
−R(1+(ΔRx2+ΔRy1+ΔRz1)/R)
=(ΔRx2−ΔRx2)+(ΔRx2−ΔRy1)+(ΔRz2
−ΔRz1)
2つの抵抗差をとることで、定数項は消え、磁場による抵抗変化量の差のみで抵抗変化量がわかる。定電流駆動の場合の出力は、以下の式で表されるので、出力から抵抗変化量(=磁場強度)を算出できる。
Vout=(ΔR/R)×R1=ΔR×I
この実施形態では定電流駆動の例を示しているが、駆動方式はこれに限定されるものではない。
以下、図面を参照して本発明の各実施形態について説明する。
<実施形態1>
図9は、本発明に係る磁気センサの実施形態1を説明するための構成図で、X軸磁気センサのGMR素子と磁気収束板の配置パターンを説明するための構成図である。
図中符号50は第1の磁気センサ部、51はGMR素子、51aはGMR素子51の第1部分、51bはGMR素子51の第2部分、51cはGMR素子51の第3部分、51dはGMR素子51の第4部分、51eはGMR素子51の第5部分、51fはGMR素子51の第6部分、52は一方の磁気収束板、52aは一方の磁気収束板52の櫛歯の第1部分、52bは一方の磁気収束板52の櫛歯の第2部分、52cは一方の磁気収束板52の櫛歯の第3部分、53は他方の磁気収束板、53aは他方の磁気収束板53の櫛歯の第1部分、53bは他方の磁気収束板53の櫛歯の第2部分、53cは他方の磁気収束板53の櫛歯の第3部分を示している。
また、図中符号60は第2の磁気センサ部、61はGMR素子、61aはGMR素子61の第1部分、61bはGMR素子61の第2部分、61cはGMR素子61の第3部分、61dはGMR素子61の第4部分、61eはGMR素子61の第5部分、61fはGMR素子61の第6部分、62は一方の磁気収束板、62aは一方の磁気収束板62の櫛歯の第1部分、62bは一方の磁気収束板62の櫛歯の第2部分、62cは一方の磁気収束板62の櫛歯の第3部分、63は他方の磁気収束板、63aは他方の磁気収束板63の櫛歯の第1部分、63bは他方の磁気収束板63の櫛歯の第2部分、63cは他方の磁気収束板63の櫛歯の第3部分を示している。
一方の磁気収束板52,62は、一方の梁状部材に直交する向きに、この一方の梁状部材から片側に等間隔で複数の櫛歯状磁気収束板が形成されたものである。また、他方の磁気収束板53,63は、一方の磁気収束板52に対向するように設けられ、他方の梁状部材に直交する向きに、この他方の梁状部材から片側に等間隔で複数の磁気収束板が形成されたものである。また、GMR素子51,61は、一方及び他方の磁気収束板の突起状磁気収束板に沿ってミアンダ状に配置され、櫛歯状の磁気収束板の長辺に接するように配置されたものである。
このような構成により、感磁部であるGMR素子51eの長手方向に櫛歯状の磁気収束板53cが隣接され、GMR素子51eの中点よりも、櫛歯状の磁気収束板53cの中点が外側に配置された第1の磁気感知部をもち、また感磁部であるGMR素子51fの長手方向に櫛歯状の磁気収束板53dが隣接され、GMR素子51fの中点よりも、櫛歯状の磁気収束板53dの中点が外側に配置された第2の磁気感知部をもち、第1の磁気検出部と第2の磁気検出部の感磁部同士が直列接合されている単一パターンである第1のパターンを有している。
更に、第1のパターンに対し点対称な位置に感磁部であるGMR素子61aの長手方向に櫛歯状の磁気収束板62aが隣接され、GMR素子61aの中点よりも、櫛歯状の磁気収束板62aの中点が外側に配置された第1の磁気感知部をもち、また感磁部であるGMR素子61bの長手方向に櫛歯状の磁気収束板63aが隣接され、GMR素子61bの中点よりも、櫛歯状の磁気収束板63aの中点が外側に配置された第1の磁気感知部をもち、第1の磁気検出部と第2の磁気検出部の感磁部同士が直列接合されている単一パターンである第3のパターンを有している。
また、第1のパターンを有する第1の磁気センサ50と、第2のパターンを有する第2の磁気センサ60とを備え、第1の磁気検出部50の第1パターンと第2の磁気検出部60の第3パターンとが互いに線対称になっている。
また、第1の磁気センサ部50には、第1のパターン内で接続された感磁部の一方の端と他方の端を直列に繋ぐことで第1のパターンを複数個隣接して配置出来るよう、GMR素子51eとGMR素子51d、GMR素子51cとGMR素子51bは直線的に接続されている。
梁状磁気収束板の長手方向の長さは、櫛歯状の磁気収束板52cと53cの間隔とよりも長くなるように配置されている。また、櫛歯状の磁気収束板52cと53cの間隔が櫛歯状の磁気収束板52bと53cの間隔よりも短くなるように配置されている。
また、第2の磁気センサ部60には、第2のパターン内で接続された感磁部の一方の端と他方の端を直列に繋ぐことで第2のパターンを複数個隣接して配置出来るよう、GMR素子61bとGMR素子61c、GMR素子61dとGMR素子61e直線的に接続されている。
梁状磁気収束板の長手方向の長さは、櫛歯状の磁気収束板62aと63aの間隔とよりも長くなるように配置されている。また、櫛歯状の磁気収束板62aと63aの間隔が櫛歯状の磁気収束板62bと63aの間隔よりも短くなるように配置されている。
また、第1の磁気センサ部50の長手方向の軸と、第2の磁気検出部60の長手方向の軸とが互いに平行である。また、第1の磁気センサ部50の長手方向の軸と、第2の磁気センサ部60の長手方向の軸とが互いに平行で、かつ同軸上に設けられている。
つまり、本発明に係る磁気センサにおけるX軸磁気センサは、第1の磁気センサ部50と第2の磁気センサ部60とからなり、この第1の磁気センサ部50と第2の磁気センサ部60とはお互いにB−B線において線対称、つまり、対称軸B−B線を境に2つの部分に分けられた第1のセンサ部50と第2の磁気センサ60の一方を折り返すともう一方に重なるように配置されている。
図9に基づいて、X軸方向の磁場の独立検出方法について説明する。上述したような構成により、磁場によりGMR素子の抵抗が変化した場合の抵抗変変化は、以下の関係式で表される。つまり、図9における第1の磁気センサ部50の抵抗変化をX1、第2の磁気センサ部60の抵抗変化X2とすると、第1の磁気センサ部50の抵抗変化X1は、以下の関係式を有する。
ΔRx=aHx
ΔRy=cHy
ΔRz=dHz−dHz=0
X1=ΔRx+ΔRy+ΔRz=aHx+Hy
同様に、第2の磁気センサ60の抵抗変化X2は、以下の関係式を有する。
ΔRx=−aHx
ΔRy=cHy
ΔRz=dHz−dHz=0
X2=ΔRx+ΔRy+ΔRz=−aHx+Hy
したがって、X1とX2を演算すると、X2−X1=2aHxとなる。
このように、Z軸方向は、+−で相殺できる。1素子内でX軸方向の磁場が同じ方向に向くようにGMR素子を1ビット飛ばしで配置することで演算してHx成分単独での信号を抽出できる。つまり、磁気センサの櫛状の磁気収束板により、X軸方向とY軸方向とZ軸方向が変換され、X軸方向の磁場は、第1及び第2のGMR素子に対し反対の向きで磁場がかかるように磁場変換され、Y軸方向の磁場は、同一方向に変換されるのに対し、Z軸方向の磁場はコ字状部分の磁気収束板の内側に配置された第1及び第2のGMR素子で+/−になるように磁場が掛かるため相殺され、第1のGMR素子と第2のGMR素子の抵抗の差を演算することで、Y軸方向の磁場を消去し、X軸方向の磁場を2倍に増幅する。
なお、Y軸方向の磁場の独立検出方法については、図10に示すようにX軸検出センサを90度回転させて配置された、第3の磁気センサ部70と第4の磁気センサ部80を備えたY軸検出センサを用いれば検出可能であることは明らかである。なお、符号71,81はGMR素子、72,82は一方の磁気収束板、73,83は他方の磁気収束板を示している。
また、第1のパターンを有する第3の磁気センサ部70と、第3のパターンを有する第4の磁気センサ部80とを備え、第3の磁気センサ部70の第1のパターンと第3の磁気センサ部80の第3のパターンとが互いに線対称になっている。
同様に、磁気センサの櫛状の磁気収束板により、X軸方向とY軸方向とZ軸方向が変換され、Y軸方向の磁場は、第1及び第2のGMR素子に対し反対の向きで磁場がかかるように磁場変換され、X軸方向の磁場は、同一方向に変換されるのに対し、Z軸方向の磁場はコ字状部分の磁気収束板の内側に配置された第1及び第2のGMR素子で+/−になるように磁場が掛かるため相殺され、第1のGMR素子と第2のGMR素子の抵抗の差を演算することで、X軸方向の磁場を消去し、Y軸方向の磁場を2倍に増幅する。
図11は、図9に示した本発明に係る磁気センサの実施形態1の他の例を説明するための構成図で、第1の磁気センサ部50と第2の磁気センサ部60とを分離して互いに平行に配置したものである。つまり、第1の磁気センサ部50の長手方向の軸と、第2の磁気センサ部60の長手方向の軸とが互いに平行で、かつ異なる軸上に設けられている。
<実施形態2>
図12は、本発明に係る磁気センサの実施形態2を説明するための構成図で、Z軸磁気センサのGMR素子と磁気収束板の配置パターンを説明するための構成図である。また、Z軸磁気センサについて説明するための図である。
図中符号90は第5の磁気センサ部、91はGMR素子、91aはGMR素子91の第1部分、91bはGMR素子91の第2部分、91eはGMR素子91の第3部分、91fはGMR素子91の第4部分、92は一方の磁気収束板、92aは一方の磁気収束板92の第1部分、92bは一方の磁気収束板92の第2部分、93は他方の磁気収束板、93aは他方の磁気収束板93の第1部分、93bは他方の磁気収束板93の第2部分を示している。
また、図中符号100は第6の磁気センサ部、101はGMR素子、101aはGMR素子101の第1部分、101bはGMR素子101の第2部分、101eはGMR素子101の第3部分、101fはGMR素子101の第4部分、102は一方の磁気収束板、102aは一方の磁気収束板102の第1部分、102bは一方の磁気収束板102の第2部分、103は他方の磁気収束板、103aは他方の磁気収束板103の第1部分、103bは他方の磁気収束板103の第2部分を示している。
本発明に係る磁気センサにおけるZ軸磁気センサは、第5の磁気センサ部90と第6の磁気センサ部100とからなり、この第5の磁気センサ部90と第6の磁気センサ部100とはお互いに中心点Pにおいて点対称(回転対称)の構造を有している。
このような構成により、感磁部であるGMR素子91eの長手方向に櫛歯状の磁気収束板93bが隣接され、GMR素子91eの中点よりも、櫛歯状の磁気収束板93bの中点が外側に配置された第3の磁気感知部をもち、また感磁部であるGMR素子91fの長手方向に櫛歯状の磁気収束板92bが隣接され、GMR素子91fの中点よりも、櫛歯状の磁気収束板92bの中点が外側に配置された第四の磁気感知部をもち、第3の磁気感知部と第四の磁気感知部の感磁部同士が直列接合されている単一パターンである第3のパターンを有している。
このような構成により、感磁部であるGMR素子101bの長手方向に櫛歯状の磁気収束板102aが隣接され、GMR素子101bの中点よりも、櫛歯状の磁気収束板102aが外側に配置された第3の磁気感知部をもち、また、第3の磁気感知部と線対称の位置に感磁部であるGMR素子101aの長手方向に櫛歯状の磁気収束板103aが隣接され、GMR素子101aの中点よりも、櫛歯状の磁気収束板103aの中点が外側に配置された第四の磁気感知部をもち、第3の磁気感知部と第4の磁気感知部の感磁部同士が直列接合されている単一パターンである第2のパターンを有している。
また、第3のパターンを有する第五の磁気センサ部90と、第2のパターンを有する第6の磁気センサ部100とを備え、第5の磁気検出部90の第5パターンと第6の磁気検出部100の第6パターンとが互いに点対称になっている。
また、第3のパターンを有する第5の磁気センサ部90には、第3のパターン内で接続された感磁部の一方の端と他方の端を直列に繋ぐことで第3のパターンを複数個隣接して配置出来るよう、GMR91eとGMR91bは直線的に接続されている。
梁状磁気収束板の長手方向の長さは、櫛歯状の磁気収束板91eと91fの間隔とよりも長くなるように配置されている。また、櫛歯状の磁気収束板91eと91fの間隔が櫛歯状の磁気収束板91eと91bの間隔よりも短くなるように配置されている。
また、第2のパターンを有する第2の磁気センサ部100には、第2のパターン内で接続された感磁部の一方の端と他方の端を直列に繋ぐことで第2のパターンを複数個隣接して配置出来るよう、GMR101bとGMR101eは直線的に接続されている。
梁状磁気収束板の長手方向の長さは、櫛歯状の磁気収束板102aと103aの間隔とよりも長くなるように配置されている。また、櫛歯状の磁気収束板102aと103aの間隔が櫛歯状の磁気収束板102aと103bの間隔よりも短くなるように配置されている。
このような構成により、第5のセンサ部90における抵抗変化Z1は、以下のよう関係式を有している。
ΔRx=cHx
ΔRy=aHy
ΔRz=−dHz
Z1=ΔRx+ΔRy+ΔRz=Hx+aHy−dHz
同様に、第6の磁気センサ部100における抵抗変化Z2は、以下の関係式を有する。
ΔRx=cHx
ΔRy=aHy
ΔRz=dHz
Z2=ΔRx+ΔRy+ΔRz=Hx+aHy+dHz
したがって、Z1とZ2を演算すると、Z2−Z1=2dHzとなる。
このように、ByのX軸方向への変換を1方向にするため突起状の櫛状部分を1ピッチ以上広げた間隔にすると、演算でBz成分単独で信号を抽出することができる。
図13は、本発明に係る磁気センサの実施形態2の他の例を説明するための構成図である。なお、図13に示すようにGMR91bと91eの間にGMR91cと91dを配置することや、GMR101bと101eの間にGMR101cと101dを配置することで、GMRの抵抗を調整することも可能である。
また、第5の磁気センサ部90の長手方向の軸と、第6の磁気センサ部100の長手方向の軸とが互いに平行で、かつ異なる軸上に設けることも出来る。
図14は、本発明に係る磁気センサの実施例1におけるセンサ配置パターン及びその配置パターンによる検出出力を説明するための構成図で、本発明に係る磁気センサの実施形態1と実施形態2を同一平面基板110上に配置したセンサ配置パターン及びその配置パターンによる検出出力を説明するための構成図である。図中符号110は各軸センサを搭載した基板、111乃至122は電極パッド、131乃至142は各GMR素子と電極パッドを電気的に接続するための配線である。
また、150は第1の磁気センサ部50と第2の磁気センサ部60からなるX軸センサ、160は第3の磁気センサ部70と第4の磁気センサ部80からなるY軸センサ、170は第5の磁気センサ部90と第6の磁気センサ部100からなるZ軸センサを示している。
このような各X、Y、Z軸のセンサからの検出出力は組立体両端の抵抗を測定し、抵抗を後段のIC回路等で演算することで算出出来る。
X軸センサ150の第1の磁気センサ部50の電極112−113間での抵抗変化X1はaHx+cHy、X軸センサ150の第2の磁気センサ部60の113−114間での抵抗変化X2は−aHx+cHyで、X軸センサ150の検出出力は、磁気センサ部50と60の抵抗変化を後段のIC等で差を演算することで、X2−X1=2aHxとなる。
また、Y軸センサ160の第3の磁気センサ部70の電極115−116間の抵抗変化はY1はcHx+aHy、Y軸センサ160の第4の磁気センサ部80の電極117―118間の抵抗変化Y2はcHx−aHyで、Y軸センサ140の検出出力は、磁気センサ部70と80の抵抗変化を後段のIC等で差を演算することで、Y2−Y1=2aHyとなる。
また、Z軸センサ170の第5磁気センサ部90の電極121―122の抵抗変化Z1はcHx+aHy−dHz、Z軸センサ170の第6の磁気センサ部100の電極119−120間の抵抗変化Z2はcHx+aHy+dHzで、Z軸センサ170の検出出力は、磁気センサ部90と100の抵抗変化を後段のIC等で差を演算することで、Z2−Z1=2dHzとなる。
つまり、磁気センサの櫛状の磁気収束板により、X軸方向とY軸方向とZ軸方向が変換され、第1及び第2のGMR素子に対し、X軸方向乃至Y軸方向の磁場が同一方向に変換されるのに対し、Z軸方向の磁場は、第1及び2のGMR素子に反対の向きで磁場がかかるように磁場変換され、第1のGMR素子と第2のGMR素子の抵抗の差及び第3のGMR素子と第4のGMR素子の抵抗の差を演算することで、X軸方向及びY軸方向の磁場を消去し、第5のGMR素子と第6のGMR素子の抵抗の差を演算することで、Z軸方向の磁場を2倍に増幅することができる。
また、本実施例では各GMR素子の両端に電極パッドを接続させているが、GND端子など共通出来る端子は共用することも可能である。
図15は、本発明に係る磁気センサの実施例2におけるセンサ配置パターンを説明するための構成図で、本発明に係る磁気センサの実施例2における同一平面基板200上に配置したセンサ配置パターンを説明するための構成図である。図中符号は各軸センサを搭載したチップで、図13と同じ機能を有する構成要素には同一の符号を付している。図14におけるセンサ配置パターンとは、X軸センサ180、およびY軸センサ190が異なっており、Z軸センサ170とは図14におけるものと同一である
図16は、図15に示されたX軸センサの更に他のセンサ配置パターンを説明するための構成図である。
図16を用いてX軸センサ180の構造を説明した図であるXセンサ180はGMR素子51および、一方の磁気収束板52、および他方の磁気収束板53からなり、前記第一のパターンから成っている。更に、第一のパターンが有する櫛歯状磁気収束板52aの構造中心点を通り、櫛歯状磁気収束板の52aの構造中心線に対し、線対称な位置に配置されるGMR素子61が配置されている。GMR素子61はGMR素子62と同じ一方の磁気収束板52、および他方の磁気収束板53に隣接され、GMR素子61は、GMR素子61c、61dを電気的に接合する接合部が、第1のパターンと逆方向に配置される第6のパターンからなる。
更に、図16に示すように第1のパターン、第6のパターンはそれぞれ交互に複数個配置され、第1のパターン同士、および第6のパターン同士が電気的な直列配列になるように配列されている。また、第1のパターン内における磁気収束板52aと53aの間隔と52aと53bの間隔は等しくなるように配置されている。また、Y軸センサは190はX軸センサ180と同じ構造をもち90°回転させたX軸センサ180と別の磁気センサからなる。
このようにすることにより、X軸センサとY軸センサの投影面積が小さくなるため、チップのセンサ搭載面積が少なくなり、磁気センサのコンパクト化を図ることができる。
また、図15に磁気センサ部90と100のGND端子を電極パッド120で共有化し、磁気センサ部50と60のGND端子を電極パッド113で共有化し、磁気センサ部70と80のGND端子を電極パッド117で共有化することで、電極パッド数を減らしコンパクト化を図ることが可能になる。
<実施形態3>
図17(a)乃至(e)は、本発明に係る磁気センサの実施形態3を説明するための構成図で、X軸及びY軸磁気センサのGMR素子と磁気収束板の配置パターンを説明するための構成図である。
単一配置パターンG,Hは、図17(a)に示すように、互いに線対称の配置パターンになっている。単一配置パターンGの構成は、GMR素子(感磁部171a,171b)171のコ字状部分の一方の外側には、磁気収束板172の第1部分172aが接しており、GMR素子171のコ字状部分の他方の外側には、磁気収束板173の第1部分173aが接している。この配置パターンの2パターン以上の繰り返し構造で、単一配置パターンGと単一配置パターンHとは、互いに線対称の配置パターンになっている。なお、磁気収束板(梁)は必須ではないが、あった方が効率的に磁気収束可能となる。
図17(b)は、図17(a)における磁気収束板(梁)172,173を除いた構成を示す図で、磁気収束板172の第1部分172aは、磁気収束板172側に突出している。同様に、磁気収束板173の第1部分173aは、磁気収束板173側に突出している。この単一配置パターンは、複数接続されていた方が感度はアップする。また、磁気収束板172の第1部分172aと磁気収束板173の第1部分173aとは、2つの感磁部171a,171bを挟む位置になければならない。また、感磁部171a,171bを挟む磁気収束板172の第1部分172aと磁気収束板173の第1部分173aとの距離Eは、配置パターン間の磁気収束板間の距離Fよりも狭くなければならない。
図17(c)は、図17(b)に示した単一配置パターンを示す図で、左側に示す図のように、磁気収束板172の第1部分172aは、磁気収束板172側に突出している。同様に、磁気収束板173の第1部分173aは、磁気収束板173側に突出している。この場合、右側に示す図のように、感磁部171a,171bの繋ぐ接続部分は、電気的に接続されていればよいので、感磁部171a,171bと一体構成である必要はない。
図17(d)は、図17(c)における磁気収束板172の第1部分172aと、磁気収束板173の第1部分173aに、T字状の磁気収束部材172c,173cが取り付けられている。この場合、磁気収束部材172c,173cと隣接する磁気収束材との距離Aが配置パターン内における2つの磁気収束材間の距離Bよりも遠い位置関係に配置されている。距離Aは梁の端と櫛歯の最短距離である。
図17(a)においては、単一配置パターンG,Hは、繋がっていたが、図17(e)においては、位置ずれして配置されている。
<実施形態4>
図18(a)乃至(c)は、本発明に係る磁気センサの実施形態4を説明するための構成図で、X軸及びY軸磁気センサのGMR素子と磁気収束板の配置パターンを説明するための構成図である。
図17(a)においては、GMR素子(感磁部171a,171b)171のコ字状部分の一方の外側には、磁気収束板172の第1部分172aが接しており、GMR素子171のコ字状部分の他方の外側には、磁気収束板173の第1部分173aが接しているが、図18(a)に示すように、磁気収束板172の第1部分172aと感磁部171a、磁気収束板173の第1部分173aと感磁部171baとは必ずしも接していなくても良い。磁気収束板172の第1部分172aと磁気収束板173の第1部分173aとを、2つの感磁部171a,171bと等距離に配置されていれば、磁気収束板は感磁部と接触していなくともよい。
図18(b)に示すように、2つの感磁部171a,171bは、断面において、磁気収束板172の第1部分172aと磁気収束板173の第1部分173aの下側に配置されていればよい。その場合、感磁部171a,171bは磁気収束板の中線を越えてはならない。このようにすることにより、磁気収束板の間隔を広くすることが出来る。
図18(c)に示すように、梁と繋がっていない磁気収束板の先端形状は、半円のような角がない形状であってもよいし、三角形状でもよい。四角形(長方形や矩形)である必要はない。
<実施形態5>
図19(a)乃至(d)は、本発明に係る磁気センサの実施形態5を説明するための構成図で、Z軸磁気センサのGMR素子と磁気収束板の配置パターンを説明するための構成図である。
単一配置パターンI,Jは、図19(a)に示すように、互いに点対称の配置パターンになっている。単一配置パターンIの構成は、GMR素子(感磁部171a,171b)171のコ字状部分の一方の内側には、磁気収束板173の第1部分173aが接しており、GMR素子171のコ字状部分の他方の外側には、磁気収束板172の第1部分172aが接している。この配置パターンの2パターン以上の繰り返し構造で、単一配置パターンIと単一配置パターンJとは、互いに点対称の配置パターンになっている。
図19(b)に示すように、図19(a)に示す単一配置パターンIの隣接する中間部の感磁部は省略することができる。つまり、単一配置パターンIの磁気収束板間の距離Bは、隣接する単一配置パターンI間の距離Aよりも狭くなければならない。
図19(c)に示すように、図19(a)における磁気収束板(梁)72,73を除いた構成を示す図で、磁気収束板172の第1部分172aは、磁気収束板172側に突出している。同様に、磁気収束板173の第1部分173aは、磁気収束板173側に突出している。この単一配置パターンは、複数接続されていた方が感度はアップする。図19(c)における磁気収束板172の第1部分172aと、磁気収束板173の第1部分173aに、T字状の磁気収束部材172c,173cが取り付けられている。この場合、磁気収束部材172c,173cと隣接する磁気収束材との距離Aが配置パターン内における2つの磁気収束材間の距離Bよりも遠い位置関係に配置されている。距離Aは梁の端と櫛歯の最短距離である。
1 反強磁性層
2 ピンド層(固定層)
3 Cu層(スペーサ層)
4 フリー層(自由回転層)
21,31,41,51,61,71,81,91,101,171 GMR素子
22,52,62,72,82,92,102 一方の磁気収束板
23,53,63,73,83,93,103 他方の磁気収束板
32,33,42,43 磁気収束板
50 第1の磁気センサ部
51a GMR素子51の第1部分
51b GMR素子51の第2部分
51c GMR素子51の第3部分
51d GMR素子51の第4部分
51e GMR素子51の第5部分
51f GMR素子51の第6部分
52a 一方の磁気収束板52の櫛歯の第1部分
52b 一方の磁気収束板52の櫛歯の第2部分
52c 一方の磁気収束板52の櫛歯の第3部分
53a 他方の磁気収束板53の櫛歯の第1部分
53b 他方の磁気収束板53の櫛歯の第2部分
53c 他方の磁気収束板53の櫛歯の第3部分
60 第2の磁気センサ部
61a GMR素子61の第1部分
61b GMR素子61の第2部分
61c GMR素子61の第3部分
61d GMR素子61の第4部分
61e GMR素子61の第5部分
61f GMR素子61の第6部分
62a 一方の磁気収束板62の櫛歯の第1部分
62b 一方の磁気収束板62の櫛歯の第2部分
62c 一方の磁気収束板62の櫛歯の第3部分
63a 他方の磁気収束板63の櫛歯の第1部分
63b 他方の磁気収束板63の櫛歯の第2部分
63c 他方の磁気収束板63の櫛歯の第3部分
90 第5の磁気センサ部
91a GMR素子91の第1部分
91b GMR素子91の第2部分
91e GMR素子91の第3部分
91f GMR素子91の第4部分
92a 一方の磁気収束板92の第1部分
92b 一方の磁気収束板92の第2部分
93a 他方の磁気収束板93の第1部分
93b 他方の磁気収束板93の第2部分
100 第6の磁気センサ部
101a GMR素子101の第1部分
101b GMR素子101の第2部分
101e GMR素子101の第3部分
101f GMR素子101の第4部分
102a 一方の磁気収束板102の第1部分
102b 一方の磁気収束板102の第2部分
103a 他方の磁気収束板103の第1部分
103b 他方の磁気収束板103の第2部分
110,200 同一平面基板
111乃至122 電極パッド
112,113,115,116,117,118,119,120,121,122 電極
131乃至142 配線
150,180 X軸センサ
160,190 Y軸センサ
170 Z軸センサ
171a,171b 感磁部
172,173 磁気収束板
172a 磁気収束板172の第1部分
173a 磁気収束板173の第1部分

Claims (39)

  1. 同一基板上でX軸方向とY軸方向とZ軸方向の磁場を検知できるようにした磁気センサにおいて、
    一方の梁状部材に直交する向きに、該一方の梁状部材から片側に等間隔で複数の突起状部材が形成された櫛状の一方の磁気収束板と、
    該一方の磁気収束板に対向するように設けられ、他方の梁状部材に直交する向きに、該他方の梁状部材から片側に等間隔で複数の突起状部材の突起が形成された櫛状の他方の磁気収束板と、
    前記一方及び他方の磁気収束板の前記突起状部材に沿ってつづら折り状に配置された磁気抵抗素子とを備え、
    前記つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の隣接する一方のコ字状部分の内側には、前記一方の磁気収束板及び前記他方の磁気収束板が配置されているとともに、前記つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の隣接する他方のコ字状部分の外側には、前記一方の磁気収束板及び前記他方の磁気収束板が配置されている単一配置パターンを有することを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記単一配置パターンを有する第1の磁気検出部と、前記単一配置パターンを有する第2の磁気検出部とを備え、前記第1の磁気検出部の前記単一配置パターンと前記第2の磁気検出部の前記単一配置パターンとが互いに線対称になっていることを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記第1の磁気検出部には、前記単一配置パターンが複数個隣接して配置されているとともに、前記第2の磁気検出部には、前記単一配置パターンが複数個隣接して配置されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気センサ。
  4. 前記第1の磁気検出部の長手方向の軸と、前記第2の磁気検出部の長手方向の軸とが互いに平行であることを特徴とする請求項2又は3に記載の磁気センサ。
  5. 前記第1の磁気検出部の長手方向の軸と、前記第2の磁気検出部の長手方向の軸とが互いに平行で、かつ同軸上に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の磁気センサ。
  6. 前記第1の磁気検出部の長手方向の軸と、前記第2の磁気検出部の長手方向の軸とが互いに平行で、かつ異なる軸上に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の磁気センサ。
  7. 前記つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の第1の磁気検出部は、第1部分乃至と第6部分とからなる連続体で、前記第1部分と前記第2部分とからなる第1のコ字状部分と、前記第2部分と前記第3部分とからなる第2のコ字状部分と、前記第3部分と前記第4部分とからなる第3のコ字状部分と、前記第4部分と前記第5部分とからなる第4のコ字状部分と、前記第5部分と前記第6部分とからなる第5のコ字状部分とから構成され、
    前記一方の磁気収束板は、前記磁気抵抗素子の第2のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第1部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第4のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第4部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第5のコ字状部分の凹部分の外側で前記磁気抵抗素子の第6部分と対向して配置されている突起状の第3の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成され、
    前記他方の磁気収束板は、前記一方の磁気収束板と対向するように配置され、前記磁気抵抗素子の第1のコ字状部分の凹部分の外側で前記磁気抵抗素子の第1部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第2のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第2部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第4のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第4部分と対向して配置されている突起状の第3の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成され、
    前記つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の第2の磁気検出部は、第1部分と第2部分と第3部分からなる連続体で、前記第1部分と前記第2部分とからなる第1のコ字状部分と、前記第2部分と前記第3部分とからなる第2のコ字状部分と、前記第3部分と前記第4部分とからなる第3のコ字状部分と、前記第4部分と前記第5部分とからなる第4のコ字状部分と、前記第5部分と前記第6部分とからなる第5のコ字状部分とから構成され、
    前記一方の磁気収束板は、前記磁気抵抗素子の第1のコ字状部分の凹部分の外側で前記磁気抵抗素子の第1部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第2のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第3部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第4のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第5部分と対向して配置されている突起状の第3の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成され、
    前記他方の磁気収束板は、前記一方の磁気収束板と対向するように配置され、前記磁気抵抗素子の第2のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第2部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第4のコ字状部分の凹部分の内側で前記磁気抵抗素子の第4部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分と、前記磁気抵抗素子の第5のコ字状部分の凹部分の外側で前記磁気抵抗素子の第6部分と対向して配置されている突起状の第3の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成されていることを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の磁気センサ。
  8. 前記第1の磁気検出部と前記第2の磁気検出部とを備えたX軸センサと、該X軸センサを90度回転させた位置に配置され、第3の磁気検出部と第4の磁気検出部とを備えたY軸センサと、該X軸センサを90度回転させた位置で、前記Y軸センサに対向して配置され、第5の磁気検出部と第6の磁気検出部とを備えたZ軸センサとを備えていることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の磁気センサ。
  9. 前記Z軸センサが、前記つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の隣接するコ字状部分の内側には、各々別個に前記一方の磁気収束板と前記他方の磁気収束板が配置されている単一配置パターンを有することを特徴とする請求項8に記載の磁気センサ。
  10. 前記Z軸センサが、前記つづら折り状に配置された磁気抵抗素子の隣接するコ字状部分の内側には、各々別個に前記一方の磁気収束板と前記他方の磁気収束板が配置され、さらに隣接するコ字状部分の内側には、前記一方の磁気収束板と前記他方の磁気収束板が配置されていない単一配置パターンを有することを特徴とする請求項8に記載の磁気センサ。
  11. 前記単一配置パターンを有する前記第5の磁気検出部と、前記単一配置パターンを有する前記第6の磁気検出部とを備え、前記第5の磁気検出部の前記単一配置パターンと前記第6の磁気検出部の前記単一配置パターンとが互いに点対称になっていることを特徴とする請求項9又は10に記載の磁気センサ。
  12. 前記第5の磁気検出部には、前記単一配置パターンが複数個隣接して配置されているとともに、前記第6の磁気検出部には、前記単一配置パターンが複数個隣接して配置されていることを特徴とする請求項11に記載の磁気センサ。
  13. 前記第5の磁気検出部の長手方向の軸と、前記第6の磁気検出部の長手方向の軸とが互いに平行であることを特徴とする請求項9乃至12のいずれかに記載の磁気センサ。
  14. 前記第5の磁気検出部の長手方向の軸と、前記第6の磁気検出部の長手方向の軸とが互いに平行で、かつ同軸上に設けられていることを特徴とする請求項13に記載の磁気センサ。
  15. 前記第5の磁気検出部の長手方向の軸と、前記第6の磁気検出部の長手方向の軸とが互いに平行で、かつ異なる軸上に設けられていることを特徴とする請求項13に記載の磁気センサ。
  16. 前記第5の磁気検出部を構成する第5の磁気抵抗素子は、第1部分乃至と第6部分とからなる連続体で、第1部分と第2部分とからなる第1のコ字状部分と、第2部分と第3部分とからなる第2のコ字状部分と、第3部分と第4部分とからなる第3のコ字状部分と、第4部分と第5部分とからなる第4のコ字状部分と、第5部分と第6部分とからなる第5のコ字状部分とから構成され、
    前記一方の磁気収束板は、前記第5の磁気抵抗素子の第2のコ字状部分の凹部分の内側で前記第5の磁気抵抗素子の第2部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記第5の磁気抵抗素子の第5のコ字状部分の凹部分の外側で前記第1の磁気抵抗素子の第6部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成され、
    前記他方の磁気収束板は、前記一方の磁気収束板と対向するように配置され、前記第5の磁気抵抗素子の第1のコ字状部分の凹部分の内側で前記第5の磁気抵抗素子の第1部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記第5の磁気抵抗素子の第5のコ字状部分の凹部分の内側で前記第5の磁気抵抗素子の第5部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成され、
    前記第2の磁気検出部を構成する第6の磁気抵抗素子は、第1部分乃至第6部分とからなる連続体で、第1部分と第2部分とからなる第1のコ字状部分と、第2部分と第3部分とからなる第2のコ字状部分と、第3部分と第4部分とからなる第3のコ字状部分と、第4部分と第5部分とからなる第4のコ字状部分と、第5部分と第6部分とからなる第5のコ字状部分とから構成され、
    前記一方の磁気収束板は、前記第6の磁気抵抗素子の第1のコ字状部分の凹部分の内側で前記第6の磁気抵抗素子の第2部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記第6の磁気抵抗素子の第5のコ字状部分の凹部分の内側で前記第6の磁気抵抗素子の第6部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成され、
    前記他方の磁気収束板は、前記一方の磁気収束板と対向するように配置され、前記第6の磁気抵抗素子の第1のコ字状部分の凹部分の外側で前記第6の磁気抵抗素子の前記第1部分と対向して配置されている突起状の第1の櫛状部分と、前記第6の磁気抵抗素子の第4のコ字状部分の凹部分の内側で前記第6の磁気抵抗素子の第5部分と対向して配置されている突起状の第2の櫛状部分とからなる櫛型形状で構成されていることを特徴とする請求項9乃至15のいずれかに記載の磁気センサ。
  17. 前記磁気抵抗素子と前記一方及び他方の磁気収束板とが互いに間隔を有して配置されていることを特徴とする請求項9乃至16のいずれかに記載の磁気センサ。
  18. 前記X軸センサ及び前記Y軸センサの第1及び第3の磁気検出部と第2及び第4の磁気検出部の配置パターンが互いに対向するように折り畳まれて組み込まれていることを特徴とする請求項8に記載の磁気センサ。
  19. 前記磁気抵抗素子が、巨大磁気抵抗素子であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の磁気センサ。
  20. 前記磁気抵抗素子が、トンネル磁気抵抗素子であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の磁気センサ。
  21. 請求項1乃至20のいずれかに記載の磁気センサにおける磁気検出方法において、
    前記X軸センサと前記Y軸センサ及び前記X軸センサと前記Z軸センサとを互いに直交する位置で同一基板上に配置することで、前記X軸方向と前記Y軸方向と前記Z軸方向とに磁場をかけた時に、各軸センサの抵抗変化の差を取り、前記X軸方向と前記Y軸方向と前記Z軸方向の磁場をそれぞれ干渉なく検知できるようにすることを特徴とする磁気センサの磁気検出方法。
  22. 前記磁気センサの前記櫛状の磁気収束板により、前記X軸方向と前記Y軸方向とZ軸方向が変換され、前記X軸方向の磁場は、前記第1及び第2の磁気抵抗素子に対し反対の向きで磁場がかかるように磁場変換され、前記Y軸方向の磁場は、同一方向に変換されるのに対し、前記Z軸方向の磁場はコ字状部分の磁気収束板の内側に配置された前記第1及び第2の磁気抵抗素子で+/−になるように磁場が掛かるため相殺され、前記第1の磁気抵抗素子と前記第2の磁気抵抗素子の抵抗の差を演算することで、前記Y軸方向の磁場を消去し、前記X軸方向の磁場を2倍に増幅することを特徴とする請求項21に記載の磁気センサの磁気検出方法。
  23. 前記磁気センサの前記櫛状の磁気収束板により、前記X軸方向と前記Y軸方向とZ軸方向が変換され、前記Y軸方向の磁場は、前記第1及び第2の磁気抵抗素子に対し反対の向きで磁場がかかるように磁場変換され、前記X軸方向の磁場は、同一方向に変換されるのに対し、前記Z軸方向の磁場はコ字状部分の磁気収束板の内側に配置された前記第1及び第2の磁気抵抗素子で+/−になるように磁場が掛かるため相殺され、前記第1の磁気抵抗素子と前記第2の磁気抵抗素子の抵抗の差を演算することで、前記X軸方向の磁場を消去し、前記Y軸方向の磁場を2倍に増幅することを特徴とする請求項21に記載の磁気センサの磁気検出方法。
  24. 前記磁気センサの前記櫛状の磁気収束板により、前記X軸方向と前記Y軸方向とZ軸方向が変換され、前記第5及び第6の磁気抵抗素子に対し、前記X軸方向乃至前記Y軸方向の磁場が同一方向に変換されるのに対し、前記Z軸方向の磁場は、前記第1及び2の磁気抵抗素子に反対の向きで磁場がかかるように磁場変換され、前記第5の磁気抵抗素子と前記第6の磁気抵抗素子の抵抗の差を演算することで、前記X軸方向及び前記Y軸方向の磁場を消去し、前記Z軸方向の磁場を2倍に増幅することを特徴とする請求項21に記載の磁気センサの磁気検出方法。
  25. 基板平面に対して平行な任意の軸方向の磁場を検知できるようにした磁気センサにおいて、
    等間隔で複数の突起状部材が形成された櫛状の一方の磁気収束板と、
    該一方の磁気収束板に対向するように設けられ、等間隔で複数の突起状部材の突起が形成された櫛状の他方の磁気収束板と、
    前記一方及び他方の磁気収束板の前記突起状部材に沿ってつづら折り状に配置された磁気抵抗素子とを備え、
    該磁気抵抗素子のコ字状部分の一方の外側には、前記一方の磁気収束板の第1部分が配置されており、前記磁気抵抗素子のコ字状部分の他方の外側には、前記他方の磁気収束板の第1部分が配置されている単一配置パターンを有することを特徴とする磁気センサ。
  26. 前記単一配置パターンが、互いに線対称になっていることを特徴とする請求項25に記載の磁気センサ。
  27. 前記磁気収束板を取り除いた場合に、前記磁気収束板の前記第1部分及び前記第2部分が、前記磁気抵抗素子よりも突出していることを特徴とする請求項25又は26に記載の磁気センサ。
  28. 前記磁気抵抗素子の感磁部を挟む前記一方の磁気収束板の第1部分と、前記他方の磁気収束板の第1部分との距離は、配置パターン間の磁気収束板間の距離よりも狭いことを特徴とする請求項25,26又は27に記載の磁気センサ。
  29. 前記磁気抵抗素子の感磁部の接続部が、前記感磁部同じ材質ではないことを特徴とする請求項25乃至28のいずれかに記載の磁気センサ。
  30. 前記一方の磁気収束板の第1部分と、前記他方の磁気収束板の第1部分に、T字状の磁気収束部材を設けるとともに、前記磁気収束部材と隣接する前記磁気収束材との距離が配置パターン内における2つの磁気収束材間の距離よりも遠い位置関係に配置されていることを特徴とする請求項25乃至29のいずれかに記載の磁気センサ。
  31. 前記単一配置パターンが、位置ずれして配置されていることを特徴とする請求項25乃至30のいずれかに記載の磁気センサ。
  32. 前記一方の磁気収束板の第1部分と前記感磁部及び前記他方の磁気収束板の第1部分と前記感磁部とが接触することなく、前記一方の磁気収束板の第1部分と前記他方の磁気収束板の第1部分とを、前記感磁部と等距離に配置されていることを特徴とする請求項25乃至31のいずれかに記載の磁気センサ。
  33. 前記感磁部が、断面において、前記一方の磁気収束板の第1部分と前記他方の磁気収束板の第1部分の下側に配置され、かつ前記磁気収束板の中線を越えていないことを特徴とする請求項25乃至32のいずれかに記載の磁気センサ。
  34. 前記磁気収束板に繋がっていない前記第1部分の先端形状が、長方形であることを特徴とする請求項25乃至33のいずれかに記載の磁気センサ。
  35. 基板平面に対して垂直方向の磁場を検知できるようにした磁気センサにおいて、
    等間隔で複数の突起状部材が形成された櫛状の一方の磁気収束板と、
    該一方の磁気収束板に対向するように設けられ、等間隔で複数の突起状部材の突起が形成された櫛状の他方の磁気収束板と、
    前記一方及び他方の磁気収束板の前記突起状部材に沿ってつづら折り状に配置された磁気抵抗素子とを備え、
    該磁気抵抗素子のコ字状部分の一方の内側には、前記他方の磁気収束板の第1部分が接しており、前記磁気抵抗素子のコ字状部分の他方の外側には、前記一方の磁気収束板の第1部分が接している単一配置パターンを有することを特徴とする磁気センサ。
  36. 前記単一配置パターンが、互いに点対称になっていることを特徴とする請求項35に記載の磁気センサ。
  37. 前記単一配置パターンの前記磁気収束板間の距離が、隣接する同一の単一配置パターン間の距離よりも狭いことを特徴とする請求項35又は36に記載の磁気センサ。
  38. 前記磁気収束板を取り除いた場合に、前記磁気収束板の前記第1部分及び前記第2部分が、前記磁気抵抗素子よりも突出していることを特徴とする請求項35,36又は37に記載の磁気センサ。
  39. 前記一方の磁気収束板の第1部分と、前記他方の磁気収束板の第1部分に、T字状の磁気収束部材を設けるとともに、前記磁気収束部材と隣接する前記磁気収束材との距離が配置パターン内における2つの磁気収束材間の距離よりも遠い位置関係に配置されていることを特徴とする請求項35乃至38のいずれかに記載の磁気センサ。
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