JP2013176493A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】演出装置とその制御基板を収納した基板ケースとを一体化しても、不正行為の防止が十分に図れるようになる遊技機の提供。
【解決手段】液晶表示装置と、この液晶表示装置の動作を制御する副制御基板9Kとの両方を副基板ケース9Jの内部に設置し、この副基板ケース9Jを取付ベース体22に接合し、さらに、二軸ヒンジ8を介して、取付ベース体22を筐体2に連結する。取付ベース体22が二軸ヒンジ8を介して筐体2に連結されているので、前扉3を閉じた状態では、副基板ケース9Jに収納された副制御基板9Kを筐体2から短時間で取り外すことができなくなり、これにより、奪取の目標となりやすい液晶表示装置の副制御基板9Kを当該奪取から防ぐことができ、不正行為の防止を十分に図ることができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、遊技動作を行う遊技装置と、この遊技装置を収納する筐体と、この筐体の前面の開口を塞ぐ前扉とを備えている遊技機に関するものである。
従来から、スロットマシンやパチンコ機等の遊技機は、遊技を行うのに必要な遊技装置、遊技装置の動作を制御する制御回路が設けられた制御装置、及び、遊技装置及び制御基板に電力を供給する電源装置等を備えたものとなっている。
このうち、制御装置は、遊技動作を制御するプログラムを記憶したROM、及び、高速演算機能を有するLSI等からなるCPUを備え、ROMに記憶されたプログラムをCPUで実行するものとなっている。
このような制御装置は、ROMやCPUが装着されたプリント基板である制御基板を有したものとなっている。
そして、制御基板は、真正のROMを入賞しやすい不正なプログラムを記憶した不正ROMに交換する等の不正行為を防止するために、箱状に形成された透明な合成樹脂製の基板ケースの内部に収納されている。
遊技機のうち、スロットマシンは、遊技動作を行う遊技装置として、外周面に図柄が記された回転リールを複数有するリールユニットを備えている。
そして、スロットマシンには、リールユニットに加えて、リールユニットを内部に収納するために、遊技者に臨んだ面が開口された筐体と、この筐体の前面の開口を塞ぐ前扉とをが設けられている。
また、スロットマシンの前扉には、リールユニットに設けられている回転リールの外周面に記された図柄を外部に視認させるための表示窓が形成されている。
さらに、前扉には、遊技を盛り上げる演出を行う演出装置として、演出用の画像を表示する液晶表示装置が設けられている場合が多い。
スロットマシンの前扉としては、予めスロットマシンの前面部分を形成する複数の部品を組み合わせることによって、複数種類のアッセンブリーを作製しておき、これら複数種類のアッセンブリーを、順次、枠状に形成された金属製の前扉フレームに取り付けていくことによって製作されるものが一般的である。
ここで、前扉における表示窓の下方に配置されている操作部は、スタートスイッチやストップスイッチ等のスイッチ類が設置されている部位である。このような操作部は、デザイン上の自由度がに設けられているスイッチ類のレイアウトがほぼ標準的に決まっていることから、デザイン上の自由度が狭いものとなっている。
また、操作部の下方に形成されている下部パネル部は、スロットマシンの機種毎に設定されたキャラクターや機種名を表示する大型パネルが設置される部位であるので、立体的な形状については、意匠上の自由度がなく、意匠が凝らされる部位ではない。
一方、前扉における表示窓よりも高い位置に形成されている上部パネル部は、機能的な制約がないことから、他の部分よりも意匠上の自由度が広いことから、スロットマシンの意匠的な特徴が目立つ部位となっているので、この上部パネル部に立体的な意匠を凝らす場合が多くなっている。
そこで、本出願人は、液晶表示装置、演出用スピーカ及び演出用照明装置等の演出装置、並びに、これらの演出装置の動作を制御する制御基板を収納した基板ケースが組み合わされたものを、上部マスクアッセンブリーを設定し、この上部マスクアッセンブリーを前扉フレームに取り付けることで、上部パネル部を形成するともに、下部パネル部及び操作部は、他の機種と共通に利用できるものを、前扉フレームに取り付けできるようにしたスロットマシンを提案している(例えば、特許文献1参照)。
このようなスロットマシンによれば、上部マスクアッセンブリーに対して機種毎に異なるデザインを施すことで、スロットマシンの外観上の特徴を明瞭にし、これにより、スロットマシンの外観を他の機種との判別が容易な意匠にすることができ、しかも、演出装置と、その制御基板を収納した基板ケースとが一体化しているので、外観と動作との齟齬が生じることがなく、そのうえ、他の機種と判別が容易となるように、スロットマシンの意匠を機種毎に異ならせても、下部パネル部及び操作部の共通化によって、製造コストの高騰を抑制することができる。
特開2005−21441号公報
しかしながら、演出装置とその動作を制御する制御基板を収納した基板ケースとを一体化したアッセンブリーを、前扉の本体に取り付けるようにすると、演出装置が前扉の外部に露出していることから、演出装置そのもの、あるいは、演出装置の周囲部分に大きな力を加えれば、演出装置を前扉から取り外すことができ、これにより、制御基板も不正に取り外すことができる。そして、このようにして不正に奪われた制御基板は、その後の不正行為に悪用されるおそれがあり、不正行為の防止が十分に図れなくなるる。このため、演出装置とその制御基板を収納した基板ケースとを一体化しても、不正行為の防止が十分に図れるようにしたい、という要望がある。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、演出装置とその制御基板を収納した基板ケースとを一体化しても、不正行為の防止が十分に図れるようになる遊技機を提供することにある。
以下に説明する各発明は、上記した目的を達成するためになされたものであり、図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、以下の各構成要件には、説明の便宜上、実施の形態において用いた符号を付すが、これにより、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、遊技動作を行う遊技装置(9E)と、この遊技装置(9E)を収納する筐体(2)と、この筐体(2)の前面の開口を塞ぐ前扉(3)とを備えている遊技機(1)であって、前記筐体(2)に前記前扉(3)を回動可能に連結するとともに、前記前扉(3)における一方の側縁部分に離間して配置される二つのヒンジ(8)と、遊技の状況に応じた演出動作を行うとともに、前記前扉(3)に設けられた表示窓(4E)を通じて外部から演出動作を視認できるように、当該前扉(3)の内側に設置される演出装置(9C)と、前記前扉(3)に前記演出装置(9C)を取り付けるために、当該演出装置(9C)が固定された状態で前記前扉(3)に接合される取付ベース体(22)と、前記演出装置(9C)の動作を制御する制御回路が形成されている制御基板(9K)と、この制御基板(9K)を内部に収納する基板ケース(9J)とを備え、前記基板ケース(9J)には、前記演出装置(9C)の演出動作が外側から視認できる状態で、当該演出装置(9C)を内部に収納する演出装置収納室(22E) と、この演出装置収納室(22E) とは反対側に配置されるとともに、前記制御基板(9K)を収納する基板収納室(22D) とが設けられ、前記取付ベース体(22)には、前記二つのヒンジ(8)のうちの一方のヒンジ(8)が結合されているとともに、前記演出装置(9C)を内部に収納した前記基板ケース(9J)が接合され、前記基板ケース(9J)は、前記取付ベース体(22)及び前記ヒンジ(8)を介して前記筐体(2)に連結されていることを特徴とする。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、前述した請求項1記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記演出装置(9C)として、遊技の状況に応じた演出用の画像を画面に表示する表示装置(9C)が設けられ、この表示装置(9C)は、前記前扉(3)に設けられた表示窓(4E)から画面を露出させた状態で、当該前扉(3)に設置され、前記基板ケース(9J)の前記演出装置収納室(22E) には、前記表示装置(9C)の画面を外側に露出させた状態で、当該表示装置(9C)が収納されていることを特徴とする。
(請求項1の効果)
以上のように構成されている本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
すなわち、請求項1に記載の発明によれば、制御基板を基板収納室内に収納するとともに、演出装置を演出装置収納室内に収納した状態で、基板ケースを取付ベース体に接合することで、演出装置を取付ベース体に固定することができるので、これにより、演出装置とその制御基板を収納した基板ケースとが一体化され、前述したように、遊技機の外観と演出動作との齟齬を生させることなく、他の機種と判別を容易にすることができる。
また、前扉に配置された二つのヒンジのうち、一方のヒンジを取付ベース体に結合し、このヒンジを介して取付ベース体を筐体に連結することによって、基板ケースが取付ベース体及びヒンジを介して筐体に連結されるようにしたので、前扉の荷重を取付ベース体にも加わるようになり、取付ベース体は、充分な強度と剛性とが確保されたものとなる。
ここで、制御基板を収納した基板ケースが取付ベース体に接合されていることから、制御基板を遊技機から取り外すためには、取付ベース体を筐体から分離しなければならないが、前述したように、取付ベース体は、充分な強度と剛性とが確保されているうえ、ヒンジを介して筐体に結合されているので、前扉を閉鎖した状態では、取付ベース体を筐体から短時間で取り外すことができず、このため、制御基板を不正に奪取することもできず、奪取された制御基板による不正行為も防止され、従って、不正行為の防止を十分に図ることができ、これにより、前記目的が達成される。
(請求項2の効果)
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項2に記載の発明によれば、演出装置として、遊技の状況に応じた演出用の画像を画面に表示する表示装置を設け、前扉に設けられた表示窓から画面を露出させた状態で、この表示装置を前扉に設置するとともに、表示装置の画面を外側に露出させた状態で、基板ケースの演出装置収納室に表示装置を収納したので、演出装置としての表示装置と、制御基板を基板収納室内に収納した基板ケースとが一体化され、前述したように、遊技機の外観と、表示装置の演出動作との齟齬を生させることなく、他の機種と判別を容易にすることができる。
ここで、表示装置の動作を制御する制御基板は、ROMを不正に交換するという不正行為の対象となりやすいため、不正に奪取される目標となることが多い部品であるが、取付ベース体がヒンジを介して筐体に連結されるので、基板ケースに収納された制御基板を筐体から短時間で取り外すことができなくなり、これにより、奪取の目標となりやすい表示装置の制御基板を当該奪取から防ぐことができ、この点から、不正行為の防止を十分に図ることができる。
本発明の一実施形態に係るスロットマシンを示す正面図である。 前記実施形態に係るスロットマシンの内部を示す分解斜視図である。 前記実施形態に係る前扉を示す背面図である。 前記実施形態に係る前扉を示す分解斜視図である。 前記実施形態に係る上部マスクアッセンブリーを示す斜視図である。 前記実施形態に係る上部マスクアッセンブリーを示す分解斜視図である。
以下に、本発明を実施するための形態である実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(スロットマシン1の概略構成)
本実施形態に係る遊技機としてのスロットマシン1は、後述する三個の回転リール9Aを備え、これら三個の回転リール9Aの各々に記された複数種類の図柄が所定の組合せとなるように、回転している回転リール9Aを停止させる遊技を行うものである。また、スロットマシン1は、遊技媒体として金属製のメダルを採用したものであり、メダルの投入によって遊技を開始するように形成されている。
このようなスロットマシン1には、図1及び図2に示すように、遊技を行うために必要な遊技装置を収納するために、図1に示すように、正面形状が長方形となった筐体2が備えられている。
筐体2は、六面体の箱状に形成されるとともに、前面全体が開口された部材である。そして、筐体2の前面に形成された開口は、当該前面開口に応じたサイズの前扉3で塞がれるようになっている。
前扉3は、図2の如く、扉側部8A及び筐側部8Bの二つに分離可能に形成された二軸ヒンジ8を介して、筐体2に回動可能に連結されており、二軸ヒンジ8を分離することにより、筐体2からに取り外せるようになっている。また、前扉3は、完全に閉じられると、自動的に施錠されるようになっている。
換言すると、二つの二軸ヒンジ8は、筐体2に前扉3を回動可能に連結するとともに、前扉3の図2中右方の側縁部分に離間して配置されたものとなっている。
また、二軸ヒンジ8は、前扉3を開いた状態で、所定の操作を行うことで、扉側部8Aを筐側部8Bから容易に分離可能になっている。
前扉3は、図1の如く、その前面をほぼ二分する上部パネル部4及び下部パネル部5を備えたものとなっている。そして、下部パネル部5の下部には、入賞時に払い出されるメダルを貯留する受皿部6Aが一体成形された受皿部6Aが設けられている。また、上部パネル部4と下部パネル部5との間には、遊技に係る操作を行うための操作卓7が遊技者側に突出するように形成されている。
ここで、上部パネル部4及び下部パネル部5は、意匠的に優れた外観を確保するために、合成樹脂製の化粧板が表面に張り付けられたものとなっている。
(上部パネル部4)
上部パネル部4には、図1中、操作卓7の上方且つ幅方向の中央部分において略長方形状に形成された表示窓4Aが設けられている。
筐体2の内部における表示窓4Aの裏側には、前述した三個の回転リール9Aが配置されるようなっている。
ここで、表示窓4Aの裏側に配置された三個の回転リール9Aは、筐体2の外部から表示窓4Aを通して、その外周面に記された図柄が目視可能となっている。
上部パネル部4の上端縁部分には、上端縁からスロットマシン1の前方斜め下方へ突出する庇状に形成された演出用照明装置4Bが設けられている。この演出用照明装置4Bは、上部パネル部4の上端縁部分のほぼ中央に配置され、その両端部は、上部パネル部4の角隅部分まで達することなく、その手前の位置で途切れたものとなっている。
また、上部パネル部4の上端近傍における両側縁には、上側の角隅部から下方へ表示窓4Aの上端縁の近傍まで、前扉3の側縁に沿って延びる帯状に形成された演出用照明装置4Cがそれぞれ設けられている。
なお、これらの演出用照明装置4Cの各々の下方には、演出用照明装置4Cよりも低い位置から下方へ前扉3の下端まで、前扉3の側縁に沿って延びる帯状に形成された演出用照明装置4Dがそれぞれ設けられている。
これらの演出用照明装置4B〜4Dの各々は、透明レンズの内部に配置された高輝度発光フルカラーダイオード等の光源を備え、遊技の進行に応じて、その光源の点灯又は点滅により、遊技における視覚的な演出効果を高めるものである。
表示窓4A及び演出用照明装置4Bの間には、表示窓4Aよりも小さい長方形状に形成された表示窓4Eが設けられている。この表示窓4Eの裏側には、液晶表示装置9Cが配置されるようになっている。
また、表示窓4Eの両側には、遊技に係る効果音を発生するスピーカを備えた音声出力部4Fがそれぞれ設けられている。
ここいにおいて、液晶表示装置9Cは、遊技の状況に応じた演出動作として、演出用の画像を表示する画像表示動作を行うとともに、前扉3に設けられた表示窓4Eを通じて外部から演出動作である画像表示動作を視認できるように、当該前扉3の内側に設置されている演出装置となっている。
(操作卓7)
操作卓7は、遊技における操作に必要な各種のスイッチ類が配置されたものである。
すなわち、操作卓7における図1中右端の部分には、前扉3の施錠を解除するための鍵が挿入される鍵穴7Aが設けられている。この鍵穴7Aの左斜め上方には、メダルを投入するためのメダルの投入口7Bが開口されたメダルの投入部7Cが設けられている。
このメダルの投入口7Bの左斜め下方には、図1の如く、三個の回転リール9Aのそれぞれを停止させる際に操作される三個のストップスイッチ7Dが設けられている。これら三個のストップスイッチ7Dのうち、左端に配置されているストップスイッチ7Dの左斜め上方には、最大枚数のメダルをベットするためのマックスベットスイッチ7Eが設けられている。
また、左端のストップスイッチ7Dの左方であって、マックスベットスイッチ7Eの左斜め下方の位置には、三個の回転リール9Aを一斉に回転させる際に操作されるスタートスイッチ7Fが設けられている。
ここで、マックスベットスイッチ7Eの図1中左側の近傍には、後述の1枚ベットスイッチ7G及び精算スイッチ7Hが設けられている。
マックスベットスイッチ7Eは、遊技者等が1回の押圧操作を行うと、一般的には、3枚のメダルをベットすることを命令する投入指令信号を送出するものである。
換言すると、マックスベットスイッチ7Eは、1回の押圧操作でベット可能な最大枚数である3枚のメダルをベットするための投入スイッチである。
また、1枚ベットスイッチ7Gは、遊技者等が1回の押圧操作を行うと、1枚のメダルをベットすることを命令する投入指令信号を送出するものである。
換言すると、1枚ベットスイッチ7Gは、1回の押圧操作で1枚のメダルをベットするための投入スイッチである。
残りの精算スイッチ7Hは、遊技者等が押圧操作を行うと、貯留メダルの精算動作を実行すること、あるいは、ベットされたメダルを元に戻すことを命令する精算指令信号を送出するものである。
すなわち、精算スイッチ7Hの精算指令信号は、遊技を止めるために精算を行う精算時、換言すると、メダルのベットが行われていない時に、遊技者等によって精算スイッチ7Hが押圧操作された際に精算スイッチ7Hから出力され、貯留されているすべてのメダルを払い出させる契機となるものである。
また、精算スイッチ7Hの精算指令信号は、マックスベットスイッチ7E及び1枚ベットスイッチ7Gのいずれかの押圧操作によってメダルのベットが行われた後に、精算スイッチ7Hが押圧操作されると、メダルを元の状態、すなわち、メダルのベットによって減少したメダルのクレジット値を元のクレジット値に戻す契機となるものである。
(下部パネル部5及び受皿部6A)
下部パネル部5には、スロットマシン1のモデルタイプを象徴するキャラクター等が描かれたパネル5Aが設けられている。
受皿部6Aには、メダルを貯留する前述の受皿部6Aに加えて、入賞時に受皿部6Aへ向かって払い出されるメダルを排出させるメダル払出口6Bと、遊技に係る効果音を発生するスピーカを備えた音声出力部6Cとが設けられている。
(筐体2に収納されている内部装置)
次いで、筐体2の内部に設けられている内部装置について簡単に説明する。
筐体2の内部には、図2に示すように、スロットマシン1の遊技動作を制御するマイクロコンピュータからなるCPUを備えた図示しない主制御基板を内蔵する主基板ケース9D、三個の回転リール9Aが回転自在に支持するとともに、これらの回転リール9Aのそれぞれを駆動する図示しないモータを備えたリールユニット9E、内部に多数のメダルを貯留させる容器部9Fを備えるとともに受皿部6Aに向かってメダルを排出するホッパユニット9G、及び、これらの装置に電力を供給する電源装置9H等が設けられている。
このうち、リールユニット9Eは、遊技動作を行う遊技装置であり、前述の三個の回転リール9Aを有するものである。そして、これらの回転リール9Aの各々は、円筒状に形成されているとともに、それぞれの外周面に、図示しない複数種類の図柄が記されたものとなっている。
前扉3の裏側の面には、図2及び図3に示すように、表側の面に画面が露出している液晶表示装置9Cに対応して、液晶表示装置9C、演出用照明装置4B〜4D及び音声出力部4F, 6Cの動作を制御する副制御基板9Kを内蔵する副基板ケース9Jが設けられている。
また、前扉3の裏側の面には、表側の面に開口されたメダルの投入口7Bに対応して、投入されたメダルの適否を判定するメダルセレクタ9Bが設けられている。
以上において、副制御基板9Kは、液晶表示装置9C及び演出用照明装置4B〜4D等の演出装置の動作を制御する制御基板である。
また、副基板ケース9Jは、液晶表示装置9C及び演出用照明装置4B〜4D等の演出装置の動作を制御する副制御基板9Kを収納する基板ケースである。
(前扉3の構造)
以下に、前扉3の構造について詳しく説明する。
すなわち、前扉3は、図4に示すように、前扉3の裏側に配置された四角い枠状フレーム10と、前扉3の上端部分を形成する上部マスクアッセンブリー20と、前扉3の下端部分を形成する下部マスクアッセンブリー30と、前扉3の左端縁部を形成する左サイドアッセンブリー40と、前扉3の右端縁部を形成する右サイドアッセンブリー50と、操作卓7を形成するコンソールアッセンブリー60と、表示窓4Aを形成する窓パネルアッセンブリー70とを備えたものとなっている。
枠状フレーム10は、前扉3の前面の輪郭に応じて枠状に形成された四角枠状の部材である。この枠状フレーム10には、四角枠の上辺、下辺、左辺及び右辺のそれぞれを形成する上縁部11、下縁部12、左側縁部13及び右側縁部14が備えられている。
枠状フレーム10は、図4中手前の面に、左サイドアッセンブリー40、右サイドアッセンブリー50、上部マスクアッセンブリー20及び下部マスクアッセンブリー30が図示しないネジで取り付けられるようになっている。
また、枠状フレーム10には、上部マスクアッセンブリー20の下端縁に対応した高さ位置において上部マスクアッセンブリー20の下端縁に沿って延びるとともに、左側縁部13及び右側縁部14の途中部分を相互に連結する補強桟15が設けられている。
また、枠状フレーム10における左側縁部13の図4中背面には、上下方向に延びる補強部材13A が、当該左側縁部13に添わされた状態でネジ止めされている。
この補強部材13A は、前述した二つのヒンジ8のうち、下方に配置された二軸ヒンジ8の扉側部8Aがネジ止めされ、さらに、一方の二軸ヒンジ8の扉側部8Aがネジ止めされた状態で、枠状フレーム10にネジ止めされるものとなっている。
上部マスクアッセンブリー20は、前扉3の上端部分を形成する部品が組み合わされたアッセンブリーである。
この上部マスクアッセンブリー20は、前述した液晶表示装置9C、副制御基板9Kを内蔵する副基板ケース9J、演出用照明装置4B、音声出力部4F、副制御基板9K、副基板ケース9J、演出用照明装置4B及び音声出力部4F等が備えられている。
この上部マスクアッセンブリー20については、後で、さらに詳しく説明する。
下部マスクアッセンブリー30は、前扉3の下半部を形成する部品が組み合わされたアッセンブリーである。
この下部マスクアッセンブリー30には、前述したパネル5A、受皿部6A及び音声出力部6C等が備えられている。
左サイドアッセンブリー40は、二つの三角形状の山形を長手方向に連ねた側面形状を有するものである。このような左サイドアッセンブリー40には、前述した帯状に延びる演出用照明装置4C及び演出用照明装置4Dが備えられている。
右サイドアッセンブリー50は、左サイドアッセンブリー40と同様に、二つの三角形状の山形を長手方向に連ねた側面形状を有するものであり、前述した帯状に延びる演出用照明装置4C及び演出用照明装置4Dを備えている。
コンソールアッセンブリー60は、前扉3の前面から遊技者側に突出する操作卓7を形成する部品がが組み合わされたアッセンブリーである。
このコンソールアッセンブリー60には、メダルの投入部7C、ストップスイッチ7D及びスタートスイッチ7F等が備えられている。
窓パネルアッセンブリー70は、外部から内部の遊技用装置を見せるために形成された窓である表示窓4Aを囲む枠部71と、内部の遊技用装置を保護するために、枠部71の表示窓4Aに嵌め込まれた透明面材72を有するものである。
(上部マスクアッセンブリー20)
上部マスクアッセンブリー20は、図4に示すように、前扉3の上部表面を形成するマスク部材21と、演出装置である液晶表示装置9Cが固定された状態で前扉3に接合される取付ベース体22と、前述の副基板ケース9Jと、表示窓4Eに嵌め込まれた保護透明面材23とが組み合わされたものである。
マスク部材21は、前扉3の上部表面を形成する合成樹脂の成形品であり、遊技者側に臨む前面における上端縁近傍部分に、前述した演出用照明装置4Bが取り付けられたものとなっている。
このマスク部材21には、表示窓4Eの図4中左右両側に配置された音声出力部4Fの音声を外部へ通すために、音声出力部4Fに対応した位置に開口が形成されている。
取付ベース体22は、液晶表示装置9C及び副制御基板9Kを前扉3に取り付けるための部材である。
すなわち、取付ベース体22における遊技者側に臨む前面には、図5に示すように、マスク部材21が取り付けられている。また、取付ベース体22における、その反対側の面には、副基板ケース9Jが取り付けられている。
ここで、副基板ケース9Jは、後述するように、液晶表示装置9C及び副制御基板9Kが内部に固定されたものとなっている。
そして、副基板ケース9Jが取り付けられた状態の取付ベース体22が前扉3にネジ止めされることにより、液晶表示装置9C及び副制御基板9Kが前扉3に取り付けられるようになっている。
また、取付ベース体22は、図5の如く、二つの二軸ヒンジ8のうち、下方に配置された二軸ヒンジ8の扉側部8Aが図5中右上の角隅部22A に、図6に示すように、ネジ24の接合によって結合されたものとなっている。
ここで、前扉3における二軸ヒンジ8の扉側部8Aが結合された二つの結合部分にうち、上方の二軸ヒンジ8の扉側部8Aが結合された部分は、取付ベース体22となっている。
このため、取付ベース体22は、前扉3の荷重の一部分を負担するものであり、前扉3の荷重の一部分を負担するために、充分な強度と剛性とが確保されたものとなっている。
副基板ケース9Jは、図5中、最も手前に配置されているとともに、液晶表示装置9Cを内部に収納する略直方体の箱状に形成された基板収納箱部22B と、基板収納箱部22B よりも取付ベース体22側に配置されているとともに、取付ベース体22側を向いた面が開口された略直方体の箱状に形成された演出装置収納箱部22C とが一体化されたものである。
ここで、基板収納箱部22B の内部は、制御基板である副制御基板9Kを収納する基板収納室22D となっている。
この基板収納室22D には、副制御基板9Kが収納されている。
そして、副制御基板9Kは、基板収納室22D に収納された状態で、図示しないネジで基板収納箱部22B に固定されている。
一方、演出装置収納箱部22C の内部は、演出装置である液晶表示装置9Cを収納する演出装置収納室22E となっている。
この演出装置収納室22E には、演出装置収納箱部22C における取付ベース体22側を向いた開口に液晶表示装置9Cの画面を露出させた状態で、液晶表示装置9Cが収納されている。そして、液晶表示装置9Cは、演出装置収納室22E に収納された状態で、図示しないネジで演出装置収納箱部22C に固定されている。
ここにおいて、副基板ケース9Jには、演出装置の演出動作である液晶表示装置9Cの表示画像が外側から視認できる状態で、液晶表示装置9Cを内部に収納する演出装置収納室22E と、この演出装置収納室22E とは副基板ケース9Jの反対側に配置されるとともに、制御基板である副制御基板9Kを収納する基板収納室22D とが設けられている。
このような副基板ケース9Jは、演出装置である液晶表示装置9C及び制御基板である副制御基板9Kを内部に収納した状態で取付ベース体22に接合されるものとなっている。
すなわち、副基板ケース9Jにおける図6中左右の側面には、当該側面から突出する耳部9Lが複数設けられている。
一方、取付ベース体22には、副基板ケース9J側の耳部9Lに対応した位置において、副基板ケース9Jに向かって突出するボス22F が設けられている。
副基板ケース9Jは、耳部9Lを貫通したネジ25を取付ベース体22側のボス22F に螺合させることによって、取付ベース体22に接合されるようになっている。
そして、ネジ25は、副基板ケース9Jを取付ベース体22に接合した後、耳部9Lに形成された図示しない係止凹部に嵌合して耳部9Lに固定される封印カシメキャップ26の内部に密閉される、換言すると、封印カシメキャップ26に封印されるようになっている。
封印カシメキャップ26は、一端側が閉鎖された筒状の部材であり、一旦、耳部9Lに固定されると、封印カシメキャップ26及び耳部9Lの少なくとも一方を破壊しないと、図示しない係止凹部との嵌合が解除できず、耳部9Lから外れないようになっている。
これにより、副基板ケース9Jは、封印カシメキャップ26及び耳部9Lの少なくとも一方を破壊しないと、取付ベース体22ネジ25のボス22F への螺合が解除できず、取付ベース体22から取り外せいないようになっている。
これにより、副制御基板9J及び液晶表示装置9Cは、副制御基板9Jを基板収納室22B 内に収納・固定しているとともに、液晶表示装置9Cを演出装置収納室22C 内に収納・固定している状態で、副基板ケース9Jを取付ベース体22に接合することで、取付ベース体22に固定されるようになっている。
そして、副制御基板9J及び液晶表示装置9Cは、前扉に前記演出装置を取り付けるために、副制御基板9J及び液晶表示装置9Cが固定された状態で取付ベース体22が前扉3の枠状フレーム10に接合されることで、前扉3に取り付けられるようになっている。
ここで、前扉3は、その枠状フレーム10に接合された補強部材13A にネジ止めされた扉側部8Aを、筐体2側の対応する筐側部8Bに嵌め込むとともに、取付ベース体22に接合された扉側部8Aを筐体2側の対応する筐側部8Bに嵌め込むことで、筐体2に回動可能に連結されるようになっている。
そして、副基板ケース9Jは、前扉3が筐体2に回動可能に連結されると、取付ベース体22及び二軸ヒンジ8を介して筐体2に連結されるようになっている。
保護透明面材23は、液晶表示装置9Cの画面を保護する無色透明な平板材であって、取付ベース体22の枠内に嵌め殺しにされるものである。
そして、この保護透明面材23は、外側に配置される外側透明面材23A と、内側に配置される内側透明面材23B とを有する二重構造となっている。
液晶表示装置9Cの画面は、遊技者が保護透明面材23の表面を手で叩いても、二重構造の保護透明面材23によってその衝撃が吸収され、傷が付いたり破壊されたりしないようになっている。
前述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、副制御基板9Kを基板収納室22D 内に収納するとともに、液晶表示装置9Cを演出装置収納室22E 内に収納した状態で、副基板ケース9Jを取付ベース体22に接合することで、液晶表示装置9Cを取付ベース体22に固定し、これにより、液晶表示装置9Cと、副制御基板9Kを収納した副基板ケース9Jとが一体化され、換言すると、上部マスクアッセンブリー20には、その外観に相応しい副制御基板9Kが取り付けられ、従って、スロットマシン1の外観、すなわち、機種と、液晶表示装置9Cの表示する画像とが齟齬を生させることがなくなり、これにより、他の機種と判別を容易にすることができる。
また、前扉3に配置された二つの二軸ヒンジ8のうち、一方の二軸ヒンジ8を取付ベース体22に結合し、この二軸ヒンジ8を介して取付ベース体22を筐体2に連結し、これにより、副基板ケース9Jが取付ベース体22及び二軸ヒンジ8を介して筐体2に連結されるようにしたので、前扉3の荷重を取付ベース体22にも加わるようになり、取付ベース体22は、充分な強度と剛性とが確保されたものとなる。
ここで、副制御基板9Kを収納した副基板ケース9Jが取付ベース体22に接合されることから、副制御基板9Kをスロットマシン1から取り外すためには、取付ベース体22を筐体2から分離しなければならないが、取付ベース体22は、充分な強度と剛性とを確保したものであるうえ、二軸ヒンジ8で筐体2に連結されているので、前扉3を閉鎖した状態では、取付ベース体22を筐体2から短時間で取り外すことができず、このため、副制御基板9Kを不正に奪取することもできず、奪取された副制御基板9Kによる不正行為も防止され、従って、不正行為の防止を十分に図ることができる。
また、演出装置として、遊技の状況に応じた演出用の画像を画面に表示する液晶表示装置9Cを設け、前扉3に設けられた表示窓4Eから、その画面を露出させた状態で、液晶表示装置9Cを前扉3に設置するとともに、液晶表示装置9Cの画面を副基板ケース9Jの外側に露出させた状態で、副基板ケース9Jの演出装置収納室22E に液晶表示装置9Cを収納したので、副制御基板9Kを基板収納室22D 内に収納した副基板ケース9Jと、演出装置としての液晶表示装置9Cとが一体化され、前述したように、換言すると、上部マスクアッセンブリー20には、その外観に相応しい副制御基板9Kが取り付けられ、従って、スロットマシン1の外観と、液晶表示装置9Cの表示する画像との齟齬を生させることなく、他の機種と判別を容易にすることができる。
ここで、液晶表示装置9Cの動作を制御する副制御基板9Kは、ROMを不正に交換するという不正行為の対象となりやすいため、不正に奪取される目標となることが多い部品であるが、取付ベース体22が二軸ヒンジ8を介して筐体2に連結されるので、前扉3を閉じた状態では、副基板ケース9Jに収納された副制御基板9Kを筐体2から短時間で取り外すことができなくなり、これにより、奪取の目標となりやすい表示表示装置9Cの副制御基板9Kを当該奪取から防ぐことができ、不正行為の防止を十分に図ることができる。
さらに、副基板ケース9Jの取付ベース体22への接合は、ネジ25による従来のからある接合方法なので、副基板ケース9Jの交換作業、あるいは、液晶表示装置9Cの交換作業は、封印カシメキャップ26を破壊する必要はあるが、前扉3を開ければ、従来と同様に迅速に行うことができる。
なお、上部マスクアッセンブリー20の全体については、前扉3を開き、二軸ヒンジ8の扉側部8Aを筐側部8Bから分離して、前扉3を筐体2から取り外した後、上部マスクアッセンブリー20の全体を前扉3から取り外せは、上部マスクアッセンブリー20全体を前扉3から取り外す取外作業が容易且つ迅速に行えるようになっている。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形及び改良などをも含むものである。
例えば、前記実施形態では、演出装置として液晶表示装置9Cを採用したが、これに限らず、演出装置としては、複数種類の光源を点滅させる電光板や、自動的に動作する人形、いわゆる、オートマタを採用してもよい。
また、前記実施形態では、ヒンジとしては、前扉3を開いた状態で、所定の操作を行うことで、扉側部8Aと筐側部8Bとが容易に分離可能になっている二軸ヒンジ8を採用したが、これに限らず、鍵で解錠しないと、扉側部と筐側部とが分離できない分離ロック付ヒンジを採用してもよく、分離ロック付ヒンジを採用すれば、不正行為の防止効果を更に一層向上することができる。
さらに、遊技機としては、スロットマシンに限らず、ゲームセンター等に設置されるアーケードゲームでもよく、本発明は、演出装置と、その制御基板とが一体化され、且つ、制御基板に不正行為がなされるおそれのある遊技機全般に適用することができる。
1 遊技機としてのスロットマシン
2 筐体
3 前扉
4E 表示窓
8 ヒンジとしての二軸ヒンジ
9C 演出装置である表示装置として液晶表示装置
9E 遊技装置としてのリールユニット
9J 基板ケースとしての副基板ケース
9K 制御基板としての副制御基板
22 取付ベース体
22D 基板収納室
22E 演出装置収納室

Claims (2)

  1. 遊技動作を行う遊技装置と、この遊技装置を収納する筐体と、この筐体の前面の開口を塞ぐ前扉とを備えている遊技機であって、
    前記筐体に前記前扉を回動可能に連結するとともに、前記前扉における一方の側縁部分に離間して配置される二つのヒンジと、
    遊技の状況に応じた演出動作を行うとともに、前記前扉に設けられた表示窓を通じて外部から演出動作を視認できるように、当該前扉の内側に設置される演出装置と、
    前記前扉に前記演出装置を取り付けるために、当該演出装置が固定された状態で前記前扉に接合される取付ベース体と、
    前記演出装置の動作を制御する制御回路が形成されている制御基板と、
    この制御基板を内部に収納する基板ケースと、
    を備え、
    前記基板ケースには、前記演出装置の演出動作が外側から視認できる状態で、当該演出装置を内部に収納する演出装置収納室と、この演出装置収納室とは反対側に配置されるとともに、前記制御基板を収納する基板収納室とが設けられ、
    前記取付ベース体には、前記二つのヒンジのうちの一方のヒンジが結合されているとともに、前記演出装置を内部に収納した前記基板ケースが接合され、
    前記基板ケースは、前記取付ベース体及び前記ヒンジを介して前記筐体に連結されていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記演出装置として、遊技の状況に応じた演出用の画像を画面に表示する表示装置が設けられ、
    この表示装置は、前記前扉に設けられた表示窓から画面を露出させた状態で、当該前扉に設置され、
    前記基板ケースの前記演出装置収納室には、前記表示装置の画面を外側に露出させた状態で、当該表示装置が収納されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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