JP2013176230A - 鉄道車両用駆動システム,これを備えた鉄道車両,駆動制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】補助電源装置の電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える,簡便かつ制御安定性の高い電気式気動車の制御システムを提供する。
【解決手段】回生ブレーキ電力が補機消費電力を上回ろうとすると,回生ブレーキ電力により直流部電圧は押し上げられ,押し上げられた直流部電圧が上限電圧リミットに達する。これにより,上限電圧リミット制御を開始し,直流部電圧が上限電圧リミット値を上回らないようにインバータトルク指令値を抑制する。ブレーキによる速度低下にともない回生ブレーキ電力は補機消費電力と等しくなり,さらに減速すると補機消費電力を下回る。直流部電圧は上限電圧リミットよりも小さくなり,これにより上限電圧リミット制御を停止すると,直流部電圧は下限電圧リミットまで低下する。直流部電圧が下限電圧リミット値を下回らないようにコンバータトルク指令値を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は,ディーゼルエンジン発電駆動方式の鉄道車両の駆動システムに係り,特に回生ブレーキ電力を有効活用して省エネルギを実現する技術に関する。
国内外問わず,地方本線やローカル線ではいまでも非電化区間が多く存在する。これらの区間では,運行本数が1時間当たり1本程度で,さらに乗客も閑散である。新たに電化設備を導入して電車列車を走らせるよりも,これまで通りディーゼルエンジン駆動の気動車等を走行させるほうが,設備投資が不要なだけでなく,一両での運行など輸送量にあわせた自由度の高い車両構成が可能でありランニングコストも抑えられるからある。
ところで,気動車は大きく分けて二つの型式がある。ひとつは,ディーゼルエンジンの駆動力を,液体式変速機,減速機を介して直接,車輪に機械エネルギ伝達して引張力を得る「液体式気動車」,もう一方は,ディーゼルエンジン駆動力を発電機で電気エネルギに変換,これを電動機で機械エネルギに戻して車輪を駆動して引張力を得る「電気式気動車」である。現在,国内の気動車は,「液体式気動車」が主流である。旧国鉄時代には「電気式気動車」の開発も行われてきたが,勢力を拡大するには至らなかった。「機械→電気→機械」とエネルギ変換が2回必要であること,また当時は,エンジン出力から電気エネルギへの変換は効率の良くない直流発電機を用いていたこと,「液体式気動車」の開発が進むに従い「電気式気動車」の役割は低下していったためである。
近年,インバータ駆動方式電車の一般化,さらにシリーズハイブリッド気動車の開発を機に,「電気式気動車」に注目が集まるようになってきた。電気式気動車は,液体変速機といった複雑で検査周期の短い機械部品を省略し,電車と部品を共通化できるメリットがある。さらに,メンテナンス性向上を目指して車載部品の共通化が図られるなかで,インバータ装置,電動機,遮断機等の主要機器については,電車と仕様を共通化できるメリットは大きい。
シリーズハイブリッド気動車については,例えば特開2010−11684号公報の鉄道車両駆動システムにおいて述べられている。
特開2010−11684号公報における鉄道車両の駆動装置の機器構成図を図7に示す。
システム統括制御部109は,運転台111が出力する運転指令NTC_inv,速度演算部120bが出力する電動機ロータ周波数FR_mtr,インバータ装置104が出力する駆動トルク情報TRQ_inv,蓄電装置108が出力する電池セル温度TMP_btr,電池蓄電量SOC_btrを入力として,エンジン装置101にエンジン出力指令NTC_eng,コンバータ装置103にコンバータ発電指令NTC_cnvを出力し,2次電池蓄電量を一定範囲内とするように,これらの機器の総合的な動作状態を制御する。充放電電流による通流損失を最小限とすることで,蓄電手段の安全性確保と長寿命化を実現する。
特許文献1は,シリーズハイブリッド方式の気動車の構成である。蓄電装置を搭載することにより,液体式気動車はもちろんのこと,電気式気動車でも実現されていなかった回生ブレーキを実現した。回生ブレーキ電力を蓄電装置に充電して,力行時の電力の一部としてあてることにより,燃料消費量の低減を可能としている。
特開2010−11684号公報 「鉄道車両駆動システム」
前述のように,シリーズハイブリッド方式気動車では蓄電装置の搭載により回生ブレーキを可能としている。これに対し,蓄電装置を搭載していない一般的な電気式気動車は,電車と部品を共通化できるメリットはシリーズハイブリッド方式気動車と同じであるが,ブレーキで発生した電力を一時的に蓄積する蓄電手段は持たない。
一般的な電気式気動車でも,ブレーキ中は補機消費電力が動作しているので,少なくとも補機負荷分の回生ブレーキ電力を補機消費電力として消費できる。しかし,車両の停止間際では回生ブレーキ電力が小さくなり補機消費電力を負担できなくなる。この時点で,補機への電力供給源として,インバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)にバトンタッチが必要となる。
インバータ装置,またはコンバータ装置を補機への電力供給源として動作させるために,インバータ装置,またはコンバータ装置で,直流部電圧を一定に保つ定電圧制御(AVR制御)を行い,補機に電力を供給する補助電源装置は,直流部より必要電力を負荷に供給するため定電力制御(電圧一定を前提すれば定電流制御)をすることが考えられる。ここで,定電圧制御(AVR制御)は,制御干渉を回避するために,インバータ装置,コンバータ装置の何れか一方が担当することが望ましい。その切替え時間は定電圧制御(AVR制御)の制御周期(数ミリ秒程度)未満とする必要がある。
ところで,鉄道システムにおける,インバータ装置とコンバータ装置の制御連携の方法としては,RS485等のシリアル通信方式が一般的である。このシリアル通信等による制御伝送により,補機への電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える方法も原理的には可能である。しかし,インバータ装置とコンバータ装置間の通信では,制御情報の送信処理,および受信処理,また通信周期による伝送遅れが発生する。この伝送遅れは装置の仕様により異なるが,一般的な鉄道システムの制御仕様では数十ミリ秒程度である。すなわち,シリアル通信等による制御伝送により,補機への電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替えは難しいと考えられる。
本発明の目的は,回生ブレーキ電力を有効に利用することができ,かつ制御安定性の高い電気式気動車の制御システムを提供することである。
本発明では,インバータ装置とコンバータ装置を接続する直流電力部分の直流電圧が共通であることに着目し,上限電圧をインバータ装置,または電力吸収装置の充放電を制御するチョッパ装置,下限電圧をコンバータ装置で制限することにより,シリアル通信等の制御伝送で補機への電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替えることを必要とせずに,直流部電圧を所定範囲に収める制御を行い,その結果としてインバータ装置とコンバータ装置のいずれかにより補機に電力を供給する方式とした。
つまり,エンジンにより駆動される発電機が発生する交流電力を直流電力に変換する第一の電力変換手段と,直流電力を交流電力に変換し電動機を制御する第二の電力変換手段と,直流電力を入力として補機へ電力を供給する補機電力供給手段と,直流電力の電圧を検出する電圧検出手段と,第一の電力変換手段を制御する第一の制御手段と,第二の電力変換手段を制御する第二の制御手段を備える鉄道車両用駆動システムにおいて,第一の制御手段は,電圧検出手段により検出した電圧情報に対する第一の電圧閾値を備え,第二の制御手段は,電圧検出手段により検出した電圧情報に対する第二の電圧閾値を備え,第二の電圧閾値は,第一の電圧閾値よりも大きな電圧値とする。
もしくは,エンジンにより駆動される発電機が発生する交流電力を直流電力に変換する第一の電力変換手段と,直流電力を交流電力に変換し電動機を制御する第二の電力変換手段と,直流電力を入力として補機へ電力を供給する補機電力供給手段と,直流電力を充放電する電力吸収手段と,充放電する電力を調整する第三の電力変換手段と,直流電力の電圧を検出する電圧検出手段と,第一の電力変換手段を制御する第一の制御手段と,第二の電力変換手段を制御する第二の制御手段と,第三の電力変換手段を制御する第三の制御手段と,を備える鉄道車両用駆動システムにおいて,第一の制御手段は,電圧検出手段により検出した電圧情報に対する第一の電圧閾値を備え,第三の制御手段は,電圧検出手段により検出した電圧情報に対する第三の電圧閾値を備え,第三の電圧閾値は,第一の電圧閾値よりも大きな電圧値とする。
もしくは,エンジンにより駆動される発電機が発生する交流電力を直流電力に変換する第一の電力変換手段と,直流電力を交流電力に変換し電動機を制御する第二の電力変換手段と,直流電力を入力として補機へ電力を供給する補機電力供給手段と,直流電力の電圧を検出する電圧検出手段と,備える鉄道車両の駆動制御方法において,電圧検出手段の検出電圧値が第一の所定値まで低下した場合に,直流電力の電圧が第一の所定値を下回らないように,第一の電力変換装置を制御して発電機から電力を発生させ,電圧検出手段の検出電圧値が第一の所定値よりも大きな第二の所定値まで上昇した場合に,直流電力の電圧が第二の所定値を上回らないように,第二の電力変換装置を制御して電動機から発生する電力を調整する。
もしくは,エンジンにより駆動される発電機が発生する交流電力を直流電力に変換する第一の電力変換手段と,直流電力を交流電力に変換し電動機を制御する第二の電力変換手段と,直流電力を入力として補機へ電力を供給する補機電力供給手段と,直流電力を充放電する電力吸収手段と,充放電する電力を調整する第三の電力変換手段と,直流電力の電圧を検出する電圧検出手段と,を備える鉄道車両の駆動制御方法において,電圧検出手段の検出電圧値が第一の所定値まで低下した場合に,直流電力の電圧が前記第一の所定値を下回らないように,第一の電力変換装置を制御して発電機から電力を発生させ,電圧検出手段の検出電圧値が第一の所定値よりも大きな第二の所定値まで上昇した場合に,直流電力の電圧が第二の所定値を上回らないように,第三の電力変換装置を制御して電力吸収手段に電力を充電する。
本発明の効果は,回生ブレーキ電力を有効に利用することができ,かつ制御安定性の高い電気式気動車の制御システムを提供できることにある。
本発明の電気車の駆動システムにおける一実施形態の機器構成を示す図。 本発明の電気車の駆動システムの一実施形態における制御方式を示すブロック図。 本発明の電気車の駆動システムの一実施形態における動作例を示す図。 本発明の電気車の駆動システムにおける第二実施形態の機器構成を示す図。 本発明の電気車の駆動システムの第二実施形態における制御方式を示すブロック図。 本発明の電気車の駆動システムの第二実施形態における動作例を示す図。 従来の鉄道車両の駆動システムを示す構成図。
以下,本発明の実施の形態について,図面を用いて説明していく。
図1は,本発明の電気車の駆動システムにおける一実施形態の機器構成を示す図である。
エンジン装置1は,少なくともエンジン12とエンジン制御装置13で構成する。エンジン制御装置13は,後述するシステム統括制御部9が出力するエンジン出力信号CMD_eng,速度演算部20aが出力する発電機ロータ周波数FR_genを入力として,エンジン12の軸出力がシステム統括制御部9のエンジン出力指令CMD_engに追従するように,エンジン12に対してエンジン制御信号F_engを出力する。
発電機2は,エンジン12の軸出力を動力として,これを3相交流電力に変換して出力する。発電機の方式としては,ここではおもに誘導発電機を想定しているが,後述するように同期発電機も適用できる。
コンバータ装置3は,少なくともコンバータ主回路14,電流検出器16a,16c,16d,16e,フィルタコンデンサ17a,抵抗器18a,電圧検出器19a,速度演算部20a,電流指令生成部21a,PWM制御部22aで構成する。
コンバータ主回路14は,発電機2が発生する3相交流電力を入力として,PWM制御部22aが出力する電圧指令VP_cnvに従い,前述の3相交流電力を直流電力に変換して出力する。電流検出器16c,16d,16eは,前述の3相交流電流の各相電流Iu1,Iv1,Iw1を検出する。フィルタコンデンサ17aは,コンバータ主回路14で変換された直流電力の電流脈動を平滑する。電流検出器16aは,前記直流電力部の電流値Is1を検出する。抵抗器18aは前記直流電力の電流値Is1を分流して,これをもとに電圧検出器19aは前記直流電力の電圧値Ecf1を検出する。
また,速度検出器10aは発電機2に付属していて,エンジン装置1と発電機2を結合する回転軸の回転速度に基づいた速度パルス信号PLS_genを出力する。速度演算部20aは,速度パルス信号PLS_genをもとに,発電機2の回転速度情報FR_genを演算し,エンジン制御装置13,電流指令生成部21a,およびPWM制御部22aに入力する。ここで,速度検出器10aの出力は速度パルス信号PLS_genであり,これをもとに速度演算部20aは発電機2の回転速度情報FR_genを算出するとしているが,これは誘導発電機を想定したものであり,実際は発電機方式により必要な制御情報が異なる。例えば,発電機を永久磁石式同期発電機とした場合は,制御情報としては回転位置情報が必要であり,これを算出するため,速度パルス信号PLS_genの代わりに回転角度検出器を設けて回転位置信号を測定し,速度演算部20aの代わりに位置演算部を設けて回転位置情報を算出する。
電流指令生成部21aは,システム統括制御部9が出力するコンバータ発電指令NTC_cnvと,速度演算部20aが出力する発電機2の回転速度情報 FR_genを入力として,発電機2がコンバータ発電指令NTC_cnvにもとづいた定電力発電を行うためのベクトル制御電流指令Idp_cnv,Iqp_cnvを算出して出力する。PWM制御部22aは前述の3相交流電流の各相電流Iu1,Iv1,Iw1,発電機2の回転速度情報FR_gen,前記直流電力部の電流値Is1,同じく電圧値Ecf1,ベクトル制御電流指令Idp_cnv,Iqp_cnvを入力として,コンバータ主回路14を駆動する電圧指令VP_cnvを演算して出力する。
インバータ装置4は,少なくともインバータ主回路15,電流検出器16b,16f,16g,16h,フィルタコンデンサ17b,抵抗器18b,電圧検出器19b,速度演算部20b,電流指令生成部21b,PWM制御装置22bの構成要素を含む。
インバータ主回路15は,コンバータ装置3が出力する直流電力を入力として,PWM制御部22bが出力する電圧指令VP_invに従い,前述の直流電力を3相交流電力に変換して出力する。抵抗器18bは前記直流電力の電流値Is2を分流して,これをもとに電圧検出器19bは前述した直流電力の電圧値Ecf2を検出する。電流検出器16bは前述の直流電力部の電流値Is2を検出する。フィルタコンデンサ17bは,インバータ主回路15に入力される直流電力の電流脈動を平滑する。電流検出器16f,16g,16hは,前述の3相交流電流の各相電流Iu2,Iv2,Iw2を検出する。
電動機5は,インバータ主回路15により発生した3相交流電力をもとに,車両を駆動するための動力を発生する。電動機の方式としては,ここではおもに誘導電動機を想定しているが,後述するように電動機発電機も適用できる。
速度検出器10bは電動機5に付属している。速度演算部20bは,速度パルス信号PLS_mtrをもとに,電動機5の回転速度情報FR_mtrを演算し,システム統括制御部9,電流指令生成部21bおよびPWM制御部22bに入力する。ここで,速度検出器10bの出力は速度パルス信号PLS_mtrであり,これをもとに速度演算部20bは電動機5の回転速度情報FR_mtrを算出するとしているが,これは誘導電動機を想定したものであり,実際は電動機方式により必要な制御情報が異なる。例えば,電動機を永久磁石式同期電動機とした場合は,制御情報としては回転位置情報が必要であり,これを算出するため,速度パルス信号PLS_mtrの代わりに回転角度検出器を設け回転位置信号を測定し,速度演算部20bの代わりに位置演算部を設け回転位置情報を算出する。
電流指令生成部21bは,運転台11が出力する運転指令NTC_invと,速度演算部20bが出力する電動機5の回転速度情報FR_mtrを入力として,運転指令NTC_invに基づいて,電動機5の軸トルクまたは軸出力を発生するように,力行または発電制動トルクを制御するベクトル制御電流指令Idp_inv,Iqp_invを算出して出力する。PWM制御部22bは前述の3相交流電流の各相電流Iu2,Iv2,Iw2,電動機5の回転速度情報FR_mtr,前述した直流電力部の電流値Is2,同じく電圧値Ecf2,ベクトル制御電流指令Idp_inv,Iqp_invを入力として,インバータ主回路15の出力電圧および交流電流周波数を可変制御するVP_invを演算して出力する。
減速機6は,電動機5の回転速度を,異なる歯数の歯車の組み合わせなどで減速して,それにより増幅した軸トルクで輪軸7を駆動して車両を加減速する。また,速度検出器10bは電動機5に付属していて,電動機5と減速機6を結合する回転軸の回転速度に基づいた速度パルス信号PLS_mtrを出力する。
システム統括制御部9は,運転台11が出力する運転指令NTC_inv,速度演算部20bが出力する電動機ロータ周波数FR_mtr,フィルタコンデンサ電圧Ecf1,Ecf2を入力として,エンジン制御装置13にエンジン出力指令CMD_eng,電流指令生成部21bにコンバータ発電指令NTC_cnvを出力して,これらの機器の総合的な動作状態を制御する。
補機電源用インバータ装置24は,コンバータ装置3とインバータ装置4の間に位置する直流電力を入力として,これを3相交流電力に変換して出力する。さらに変圧器25により,電気車の照明や空調機などの補機に供給するサービス電源電圧に調整して,各サービス機器に供給する。
以上の構成によれば,エンジン発電電力を直流変換するコンバータ装置と,直流電力を基に電動機を駆動するインバータ装置と,直流電力を基に補機に必要な電力を生成する補助電源装置を備える電気式気動車において,ブレーキ中の補機負荷への電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える際,インバータ装置とコンバータ装置を接続する直流電力部分の上限電圧をインバータ装置,下限電圧をコンバータ装置により制限して直流部電圧を所定値に収める制御方式として,直流電力の電圧に応じて補助電源装置の電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える,簡便かつ制御安定性の高い電気式気動車の制御システムを提供できる。
また,電気式気動車において補機消費電力に回生ブレーキ電力を優先して供給することにより,運動エネルギの損失を抑え,燃料消費量を低減できる電気式気動車を実現できる。
つまり,本実施例によれば,回生ブレーキ電力を補機などで有効に利用することにより,蓄電装置を用いなくても燃料消費量を低減でき,かつ,シリアル通信等による制御伝送により,補機への電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える必要が無いため,直流部電圧の制御安定性の高い電気式気動車を実現できる。
図2は,本発明の電気車の駆動システムの一実施形態における制御方式を示すブロック図である。
フィルタコンデンサ電圧Ecf1は,図示していない電圧検出器19aで検出するコンバータ装置3の直流側電圧である。また,目標値設定器31では,後述する前記直流部電圧が所定値を下回らないように下限リミット制御するための下限電圧リミット値V_lowerを設定する。切替器32aは,コンバータゲートスタート信号GST_cnvを切替入力として,GST_cnv=0のときはフィルタコンデンサ電圧Ecf1を,GST_cnv=1のときは下限電圧リミット値V_lowerを,下限電圧リミット制御目標値(3)V_cnv3として出力する。変化率リミッタ33aは,下限電圧リミット制御目標値(3)V_cnv3を入力として,その変化率を所定値以下に制限して,下限電圧リミット制御目標値(2)V_cnv2として出力する。これにより,切替器32aの出力が,コンバータゲートスタート信号GST_cnvに応じて,フィルタコンデンサ電圧Ecf1と下限電圧リミット値V_lowerを切替えて下限電圧リミット制御目標値(2)V_cnv2を出力するとき,出力値の変化が後述する下限電圧リミット制御が追従できる範囲を超えないようにする。高位選択器34は,フィルタコンデンサ電圧Ecf1と,下限電圧リミット制御目標値(2)V_cnv2のうち,小さくないほうを選択して,下限電圧リミット制御目標値(1)V_cnv1として出力する。
加減算器35aは,下限電圧リミット制御目標値(1)V_cnv1から,フィルタコンデンサ電圧Ecf1を減算し,下限電圧リミット制御量delta_V_cnvを出力する。安定化制御器36aは,下限電圧リミット制御目標値(1)V_cnv1を安定に零に収束するための下限電圧リミット制御操作量Tqp_cnvを算出する。コンバータ電流制御器37は,下限電圧リミット制御操作量Tqp_cnvと,図示していない電流検出値16c,16d,16eで検出した発電機電流Iu1,Iv1,Iw1と,図示していない速度検出器10aで検出した発電機速度パルス信号PLS_genをもとに速度演算部20aで算出した発電機ロータ周波数FR_genより,コンバータ主回路14における電圧制御を実現するためのコンバータ電圧指令値Vp_cnvを算出する。
以上の構成により,フィルタコンデンサ電圧Ecf1が,下限電圧リミット値V_lowerよりも下回ろうとすると,下限電圧リミット制御の目標値はV_lowerとして,フィルタコンデンサ電圧Ecf1がV_lowerに追従するように,安定化制御器36aは定電圧制御することで,フィルタコンデンサ電圧Ecf1がV_lowerを継続して下回らないようにする,下限電圧リミット制御を実現する。一方,フィルタコンデンサ電圧Ecf1が,下限電圧リミット値V_lowerよりも小さくないときは,下限電圧リミット制御の目標値をフィルタコンデンサ電圧Ecf1として,目標値と検出値を同じとすることにより,下限電圧リミット制御を行わないようにする。
フィルタコンデンサ電圧Ecf2は,図示していない電圧検出器19bで検出するインバータ装置4の直流側電圧である。また,目標値設定器38では,後述する前記直流部電圧が所定値を上回らないように上限リミット制御するための上限電圧リミット値V_upperを設定する。切替器32bは,インバータゲートスタート信号GST_invを切替入力として,GST_inv=0のときはフィルタコンデンサ電圧Ecf2を,GST_inv=1のときは上限電圧リミット値V_upperを,上限電圧リミット制御目標値(3)V_inv3として出力する。変化率リミッタ33bは,上限電圧リミット制御目標値(3)V_inv3を入力として,その変化率を所定値以下に制限して,上限電圧リミット制御目標値(2)V_inv2として出力する。これにより,切替器32bの出力が,インバータゲートスタート信号GST_invに応じて,フィルタコンデンサ電圧Ecf2と上限電圧リミット値V_upperを切替えて上限電圧リミット制御目標値(2)V_inv2を出力するとき,出力値の変化が後述する上限電圧リミット制御が追従できる範囲を超えないようにする。低位選択器39は,フィルタコンデンサ電圧Ecf2と,上限電圧リミット制御目標値(2)V_inv2のうち,大きくないほうを選択して,上限電圧リミット制御目標値(1)V_inv1として出力する。
加減算器35bは,上限電圧リミット制御目標値(1)V_inv1から,フィルタコンデンサ電圧Ecf2を減算し,上限電圧リミット制御量delta_V_invを出力する。安定化制御器36bは,上限電圧リミット制御目標値(1)V_inv1を安定に零に収束するための上限電圧リミット制御操作量ΔTqp_invを算出する。加減算器35cは,ベクトル制御電流指令Idp_inv,Iqp_invから生成されるインバータトルク指令値(0)Tqp_inv0から,上限電圧リミット制御操作量ΔTqp_invを減算して,インバータトルク指令値Tqp_invを出力する。インバータ電流制御器40は,インバータトルク指令値Tqp_invと,図示していない電流検出値16f,16g,16hで検出した電動機電流Iu2,Iv2,Iw2と,図示していない速度検出器10bで検出した電動機速度パルス信号PLS_mtrをもとに速度演算部20bで算出した電動機ロータ周波数FR_mtrより,インバータ主回路15における電圧制御を実現するためのインバータ電圧指令値Vp_invを算出する。
この制御ブロックの動作により,フィルタコンデンサ電圧Ecf2が,上限電圧リミット値V_upperを上回ろうとすると,上限電圧リミット制御の目標値をV_upperとして,フィルタコンデンサ電圧Ecf2がV_upperに追従するように,安定化制御器36bは定電圧制御することで,フィルタコンデンサ電圧Ecf2がV_upperを継続して上回らないようにする,上限電圧リミット制御を実現する。一方,フィルタコンデンサ電圧Ecf2が,下限電圧リミット値V_upperよりも大きくないときは,上限電圧リミット制御の目標値をフィルタコンデンサ電圧Ecf2として,目標値と検出値を同じとすることにより,上限電圧リミット制御を行わないようにする。
以上の構成によれば,エンジン発電電力を直流変換するコンバータ装置と,直流電力を基に電動機を駆動するインバータ装置と,直流電力を基に補機に必要な電力を生成する補助電源装置を備える電気式気動車において,ブレーキ中の補機負荷への電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える際,インバータ装置とコンバータ装置を接続する直流電力部分の上限電圧をインバータ装置,下限電圧をコンバータ装置により制限して直流部電圧を所定値に収める制御方式として,直流電力の電圧に応じて補助電源装置の電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える,簡便かつ制御安定性の高い電気式気動車の制御システムを提供できる。
また,電気式気動車において補機消費電力に回生ブレーキ電力を優先して供給することにより,運動エネルギの損失を抑え,燃料消費量を低減できる電気式気動車を実現できる。
つまり,本実施例によれば,回生ブレーキ電力を補機などで有効に利用することにより,蓄電装置を用いなくても燃料消費量を低減でき,かつ,シリアル通信等による制御伝送により,補機への電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える必要が無いため,直流部電圧の制御安定性の高い電気式気動車を実現できる。
図3は,本発明の電気車の駆動システムの一実施形態における動作例を示す図である。
横軸は時間の経過を,縦軸は各信号の動きを示している。
時刻t0では,速度V0で惰行している。このとき,コンバータトルク電流指令Tqp_cnvは,補機消費電力をコンバータ発電電力で負担するための負荷トルクTqp_cnv0を出力し,所定の発電機ロータ周波数にて発電運転している。この負荷トルクTqp_cnv0は,下限電圧リミット制御操作量として,安定化制御部36a(図示していない)で算出されたものであり,フィルタコンデンサ電圧Ecf1が下限電圧リミット値V_lowerを下回ることのないように制御する。インバータトルク電流指令Tqp_invは,惰行中であり0である。
時刻t1では,ブレーキ開始により回生ブレーキを動作させるためインバータトルク指令Tqp_invを立ち上げる。この時点では補機消費電力負荷をコンバータ発電電力で負担しており,回生ブレーキ電力によりフィルタコンデンサ電圧Ecf1は押し上げられる。フィルタコンデンサ電圧Ecf1が下限電圧リミット値V_lowerよりも大きくなると,下限電圧リミット制御が停止するため,回生ブレーキ電力は補機消費電力負荷で消費される。しかし,電力補機消費電力負荷は回生ブレーキ電力よりも小さい場合が多く,フィルタコンデンサ電圧Ecf1はさらに押し上げられる。
時刻t2では,押し上げられたフィルタコンデンサ電圧Ecf1が上限電圧リミット値V_upperに達する。そのため,上限電圧リミット制御が開始され,フィルタコンデンサ電圧Ecf1が上限電圧リミット値V_upperを上回らないようにインバータトルク指令値Tqp_invを抑制する。その後,速度低下にともない回生ブレーキ電力は低下するため,徐々にインバータトルク指令値Tqp_invの抑制は解消される。
時刻t3では,回生ブレーキ電力は補機消費電力と等しく,さらに減速すると補機消費電力を下回る。フィルタコンデンサ電圧Ecf1は上限電圧リミット値V_upperよりも小さくなる。上限電圧リミット制御が停止し,フィルタコンデンサ電圧Ecf1はさらに低下を続ける。
時刻t4では,フィルタコンデンサ電圧Ecf1は下限電圧リミット値V_lowerまで低下し,下限電圧リミット制御が再び開始される。これによりコンバータトルク電流指令Tqp_cnvは,補機消費電力をコンバータ発電電力で負担するための負荷トルクTqp_cnv0を出力する。
時刻t5では,車両は停止し,速度Velocity VELは0,インバータトルク指令Tqp_invは0に立ち下げる。コンバータトルク電流指令Tqp_cnvは,補機消費電力をコンバータ発電電力で負担するための負荷トルクTqp_cnv0を継続して出力する。
このように,直流電力の電圧が下限リミッタよりも大きい場合(t1〜t4)では,コンバータ発電電力で負担するための負荷トルクTqp_cnvを低下させて,発電機から出力する電力を低下させることにより,電動機から発生する回生ブレーキ電力を優先して補機で消費させるようにする。
つまり,ブレーキ開始により回生ブレーキが動作すると,補機消費電力を回生ブレーキ電力で負担できる。しかし,回生ブレーキ電力が補機消費電力を上回ろうとすると,回生ブレーキ電力により直流部電圧は押し上げられ,押し上げられた直流部電圧が上限電圧リミットに達する。これにより,上限電圧リミット制御を開始し,直流部電圧が上限電圧リミット値を上回らないようにインバータトルク指令値を抑制する。ブレーキによる減速にともない回生ブレーキ電力が低下すると,回生ブレーキ電力は補機消費電力と等しくなり,さらに減速が進むと補機消費電力を下回る。直流部電圧は上限電圧リミットよりも小さくなり,これにより上限電圧リミット制御を停止すると,直流部電圧は下限電圧リミットまで低下する。直流部電圧が下限電圧リミット値を下回らないようにコンバータトルク指令値を調整する。すなわち,コンバータトルク指令は,補機消費電力をコンバータ発電電力で負担するための発電機トルクを発生,エンジンがこれにバランスする出力を発生する。
図4は,本発明の電気車の駆動システムにおける第二実施形態の機器構成を示す図である。
エンジン装置1は,少なくともエンジン12とエンジン制御装置13で構成する。エンジン制御装置13は,後述するシステム統括制御部9が出力するエンジン出力信号CMD_eng,速度演算部20aが出力する発電機ロータ周波数FR_genを入力として,エンジン12の軸出力がシステム統括制御部9のエンジン出力指令CMD_engに追従するように,エンジン12に対してエンジン制御信号F_engを出力する。
発電機2は,エンジン12の軸出力を動力として,これを3相交流電力に変換して出力する。発電機の方式としては,ここではおもに誘導発電機を想定しているが,後述するように同期発電機も適用できる。
コンバータ装置3は,少なくともコンバータ主回路14,電流検出器16a,16c,16d,16e,フィルタコンデンサ17a,抵抗器18a,電圧検出器19a,速度演算部20a,電流指令生成部21a,PWM制御部22aで構成する。
コンバータ主回路14は,発電機2が発生する3相交流電力を入力として,PWM制御部22aが出力する電圧指令VP_cnvに従い,前述の3相交流電力を直流電力に変換して出力する。電流検出器16c,16d,16eは,前述の3相交流電流の各相電流Iu1,Iv1,Iw1を検出する。フィルタコンデンサ17aは,コンバータ主回路14で変換された直流電力の電流脈動を平滑する。電流検出器16aは,前記直流電力部の電流値Is1を検出する。抵抗器18aは前記直流電力の電流値Is1を分流して,これをもとに電圧検出器19aは前記直流電力の電圧値Ecf1を検出する。
また,速度検出器10aは発電機2に付属していて,エンジン装置1と発電機2を結合する回転軸の回転速度に基づいた速度パルス信号PLS_genを出力する。速度演算部20aは,速度パルス信号PLS_genをもとに,発電機2の回転速度情報FR_genを演算し,エンジン制御装置13,電流指令生成部21a,およびPWM制御部22aに入力する。ここで,速度検出器10bの出力は速度パルス信号PLS_mtrであり,これをもとに速度演算部20bは電動機5の回転速度情報FR_mtrを算出するとしているが,これは誘導電動機を想定したものであり,実際は電動機方式により必要な制御情報が異なる。例えば,電動機を永久磁石式同期電動機とした場合は,制御情報としては回転位置情報が必要であり,これを算出するため,速度パルス信号PLS_mtrの代わりに回転角度検出器を設け回転位置信号を測定し,速度演算部20bの代わりに位置演算部を設け回転位置情報を算出する。
電流指令生成部21aは,システム統括制御部9が出力するコンバータ発電指令NTC_cnvと,速度演算部20aが出力する発電機2の回転速度情報FR_genを入力として,発電機2がコンバータ発電指令NTC_cnvにもとづいた定電力発電を行うためのベクトル制御電流指令Idp_cnv,Iqp_cnvを算出して出力する。PWM制御部22aは前述の3相交流電流の各相電流Iu1,Iv1,Iw1,発電機2の回転速度情報FR_gen,前記直流電力部の電流値Is1,同じく電圧値Ecf1,ベクトル制御電流指令Idp_cnv,Iqp_cnvを入力として,コンバータ主回路14を駆動する電圧指令VP_cnvを演算して出力する。
インバータ装置4は,少なくともインバータ主回路15,電流検出器16b,16f,16g,16h,フィルタコンデンサ17b,抵抗器18b,電圧検出器19b,速度演算部20b,電流指令生成部21b,PWM制御装置22bの構成要素を含む。
インバータ主回路15は,コンバータ装置3が出力する直流電力を入力として,PWM制御部22bが出力する電圧指令VP_invに従い,前述の直流電力を3相交流電力に変換して出力する。抵抗器18bは前記直流電力の電流値Is2を分流して,これをもとに電圧検出器19bは前述した直流電力の電圧値Ecf2を検出する。電流検出器16bは前述の直流電力部の電流値Is2を検出する。フィルタコンデンサ17bは,インバータ主回路15に入力される直流電力の電流脈動を平滑する。電流検出器16f,16g,16hは,前述の3相交流電流の各相電流Iu2,Iv2,Iw2を検出する。
電動機5は,インバータ主回路15により発生した3相交流電力をもとに,車両を駆動するための動力を発生する。電動機の方式としては,ここではおもに誘導電動機を想定しているが,後述するように電動機発電機も適用できる。
速度演算部20bは,速度パルス信号PLS_mtrをもとに,電動機5の回転速度情報FR_mtrを演算し,システム統括制御部9,電流指令生成部21bおよびPWM制御部22bに入力する。ここで,速度検出器10bの出力は速度パルス信号PLS_mtrであり,これをもとに速度演算部20bは電動機5の回転速度情報FR_mtrを算出するとしているが,これは誘導電動機を想定したものであり,実際は電動機方式により必要な制御情報が異なる。例えば,電動機を永久磁石式同期電動機とした場合は,制御情報としては回転位置情報が必要であり,これを算出するため,速度パルス信号PLS_mtrの代わりに回転角度検出器を設け回転位置信号を測定し,速度演算部20bの代わりに位置演算部を設け回転位置情報を算出する。
電流指令生成部21bは,運転台11が出力する運転指令NTC_invと,速度演算部20bが出力する電動機5の回転速度情報FR_mtrを入力として,運転指令NTC_invに基づいて,電動機5の軸トルクまたは軸出力を発生するように,力行または発電制動トルクを制御するベクトル制御電流指令Idp_inv,Iqp_invを算出して出力する。PWM制御部22bは前述の3相交流電流の各相電流Iu2,Iv2,Iw2,電動機5の回転速度情報FR_mtr,前述した直流電力部の電流値Is2,同じく電圧値Ecf2,ベクトル制御電流指令Idp_inv,Iqp_invを入力として,インバータ主回路15の出力電圧および交流電流周波数を可変制御するVP_invを演算して出力する。
減速機6は,電動機5の回転速度を,異なる歯数の歯車の組み合わせなどで減速して,それにより増幅した軸トルクで輪軸7を駆動して車両を加減速する。また,速度検出器10bは電動機5に付属していて,電動機5と減速機6を結合する回転軸の回転速度に基づいた速度パルス信号PLS_mtrを出力する。
システム統括制御部9は,運転台11が出力する運転指令NTC_inv,速度演算部20bが出力する電動機ロータ周波数FR_mtr,フィルタコンデンサ電圧Ecf1,Ecf2を入力として,エンジン制御装置13にエンジン出力指令CMD_eng,電流指令生成部21bにコンバータ発電指令NTC_cnvを出力して,これらの機器の総合的な動作状態を制御する。
補機電源用インバータ装置24は,コンバータ装置3とインバータ装置4の間に位置する直流電力を入力として,これを3相交流電力に変換して出力する。さらに変圧器25により,電気車の照明や空調機などに供給するサービス電源電圧に調整して,各サービス機器に供給する。
チョッパ手段26は,コンバータ装置3とインバータ装置4の間に位置する直流電力を入力として,その電力を電力吸収手段27で充放電するチョッパ電流I_chpを制御する。なお,チョッパ電流I_chpは,電流検出器16iで検出する。
以上の構成によれば,エンジン発電電力を直流変換するコンバータ装置と,直流電力を基に電動機を駆動するインバータ装置と,直流電力を基に補機に必要な電力を生成する補助電源装置を備える電気式気動車において,ブレーキ中の補機負荷への電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える際,インバータ装置とコンバータ装置を接続する直流電力部分の上限電圧をインバータ装置,下限電圧をコンバータ装置により制限して直流部電圧を所定値に収める制御方式として,直流電力の電圧に応じて補助電源装置の電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える,簡便かつ制御安定性の高い電気式気動車の制御システムを提供できる。
また,電力吸収手段を備えた電気式気動車において,電力吸収手段よりも補機消費電力に回生ブレーキ電力を優先して供給することにより,電力吸収手段での充放電動作によるエネルギ損失を抑え,燃料消費量を低減できる電気式気動車を実現できる。
つまり,本実施例によれば,回生ブレーキ電力を補機などで優先的に利用することができるため燃料消費量を低減でき,かつ,シリアル通信等による制御伝送により,補機への電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える必要が無いため,直流部電圧の制御安定性の高い電気式気動車を実現できる。
さらに,上述した実施例1と異なり,補機で消費できない回生ブレーキ電力の余剰分を電力吸収手段により吸収することが可能となるため,大きな回生ブレーキ力を発生させることができるという効果がある。
図5は,本発明の電気車の駆動システムの第二実施形態における制御方式を示すブロック図である。
フィルタコンデンサ電圧Ecf1は,図示していない電圧検出器19aで検出するコンバータ装置3の直流側電圧である。また,目標値設定器31では,後述する前記直流部電圧が所定値を下回らないように下限リミット制御するための下限電圧リミット値V_lowerを設定する。切替器32aは,コンバータゲートスタート信号GST_cnvを切替入力として,GST_cnv=0のときはフィルタコンデンサ電圧Ecf1を,GST_cnv=1のときは下限電圧リミット値V_lowerを,下限電圧リミット制御目標値(3)V_cnv3として出力する。変化率リミッタ33aは,下限電圧リミット制御目標値(3)V_cnv3を入力として,その変化率を所定値以下に制限して,下限電圧リミット制御目標値(2)V_cnv2として出力する。これにより,切替器32aの出力が,コンバータゲートスタート信号GST_cnvに応じて,フィルタコンデンサ電圧Ecf1と下限電圧リミット値V_lowerを切替えて下限電圧リミット制御目標値(2)V_cnv2を出力するとき,出力値の変化が後述する下限電圧リミット制御が追従できる範囲を超えないようにする。高位選択器34は,フィルタコンデンサ電圧Ecf1と,下限電圧リミット制御目標値(2)V_cnv2のうち,小さくないほうを選択して,下限電圧リミット制御目標値(1)V_cnv1として出力する。
加減算器35aは,下限電圧リミット制御目標値(1)V_cnv1から,フィルタコンデンサ電圧Ecf1を減算し,下限電圧リミット制御量delta_V_cnvを出力する。安定化制御器36aは,下限電圧リミット制御目標値(1)V_cnv1を安定に零に収束するための下限電圧リミット制御操作量Tqp_cnvを算出する。コンバータ電流制御器37は,下限電圧リミット制御操作量Tqp_cnvと,図示していない電流検出値16c,16d,16eで検出した発電機電流Iu1,Iv1,Iw1と,図示していない速度検出器10aで検出した発電機速度パルス信号PLS_genをもとに速度演算部20aで算出した発電機ロータ周波数FR_genより,コンバータ主回路14における電圧制御を実現するためのコンバータ電圧指令値Vp_cnvを算出する。
以上の構成により,フィルタコンデンサ電圧Ecf1が,下限電圧リミット値V_lowerよりも下回ろうとすると,下限電圧リミット制御の目標値はV_lowerとして,フィルタコンデンサ電圧Ecf1がV_lowerに追従するように,安定化制御器36aは定電圧制御することで,フィルタコンデンサ電圧Ecf1がV_lowerを継続して下回らないようにする,下限電圧リミット制御を実現する。一方,フィルタコンデンサ電圧Ecf1が,下限電圧リミット値V_lowerよりも小さくないときは,下限電圧リミット制御の目標値をフィルタコンデンサ電圧Ecf1として,目標値と検出値を同じとすることにより,下限電圧リミット制御を行わないようにする。
フィルタコンデンサ電圧Ecf2は,図示していない電圧検出器19bで検出するインバータ装置4の直流側電圧である。また,目標値設定器38では,後述する前記直流部電圧が所定値を上回らないように上限リミット制御するための上限電圧リミット値V_upperを設定する。切替器32bは,チョッパゲートスタート信号GST_chpを切替入力として,GST_chp=0のときはフィルタコンデンサ電圧Ecf2を,GST_chp=1のときは上限電圧リミット値V_upperを,上限電圧リミット制御目標値(3)V_chp3として出力する。変化率リミッタ33bは,上限電圧リミット制御目標値(3)V_chp3を入力として,その変化率を所定値以下に制限して,上限電圧リミット制御目標値(2)V_chp2として出力する。これにより,切替器32bの出力が,チョッパゲートスタート信号GST_chpに応じて,フィルタコンデンサ電圧Ecf2と上限電圧リミット値V_upperを切替えて上限電圧リミット制御目標値(2)V_chp2を出力するとき,出力値の変化が後述する上限電圧リミット制御が追従できる範囲を超えないようにする。低位選択器39は,フィルタコンデンサ電圧Ecf2と,上限電圧リミット制御目標値(2)V_chp2のうち,大きくないほうを選択して,上限電圧リミット制御目標値(1)V_chp1として出力する。
加減算器35bは,上限電圧リミット制御目標値(1)V_chp1から,フィルタコンデンサ電圧Ecf2を減算し,上限電圧リミット制御量delta_V_chpを出力する。安定化制御器36bは,上限電圧リミット制御目標値(1)V_chp1を安定に零に収束するための上限電圧リミット制御操作量Tqp_chpを算出する。
チョッパ電流制御器41は,上限電圧リミット制御操作量Tqp_chpと,図示していない電流検出値16iで検出した発電機電流I_chpより,チョッパ装置26における電流制御を実現するチョッパ通流率指令値γ_chpを算出する。
この制御ブロックの動作により,フィルタコンデンサ電圧Ecf2が,上限電圧リミット値V_upperを上回ろうとすると,上限電圧リミット制御の目標値をV_upperとして,フィルタコンデンサ電圧Ecf2がV_upperに追従するように,安定化制御器36bは定電圧制御することで,フィルタコンデンサ電圧Ecf2がV_upperを継続して上回らないようにする,上限電圧リミット制御を実現する。一方,フィルタコンデンサ電圧Ecf2が,下限電圧リミット値V_upperよりも大きくないときは,上限電圧リミット制御の目標値をフィルタコンデンサ電圧Ecf2として,目標値と検出値を同じとすることにより,上限電圧リミット制御を行わないようにする。
以上の構成によれば,エンジン発電電力を直流変換するコンバータ装置と,直流電力を基に電動機を駆動するインバータ装置と,直流電力を基に補機に必要な電力を生成する補助電源装置を備える電気式気動車において,ブレーキ中の補機負荷への電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える際,インバータ装置とコンバータ装置を接続する直流電力部分の上限電圧をインバータ装置,下限電圧をコンバータ装置により制限して直流部電圧を所定値に収める制御方式として,直流電力の電圧に応じて補助電源装置の電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える,簡便かつ制御安定性の高い電気式気動車の制御システムを提供できる。
また,電力吸収手段を備えた電気式気動車において,電力吸収手段よりも補機消費電力に回生ブレーキ電力を優先して供給することにより,電力吸収手段での充放電動作によるエネルギ損失を抑え,燃料消費量を低減できる電気式気動車を実現できる。
つまり,本実施例によれば,回生ブレーキ電力を補機などで優先的に利用することができるため燃料消費量を低減でき,かつ,シリアル通信等による制御伝送により,補機への電力供給源をインバータ装置(回生ブレーキ)からコンバータ装置(エンジン発電電力)に切替える必要が無いため,直流部電圧の制御安定性の高い電気式気動車を実現できる。
図6は,本発明の電気車の駆動システムの第二実施形態における動作例を示す図である。
横軸は時間の経過を,縦軸は各信号の動きを示している。
時刻t0では,車両は速度V0で惰行している。このとき,コンバータトルク電流指令Tqp_cnvは,補機消費電力をコンバータ発電電力で負担するための負荷トルクTqp_cnv0を出力し,所定の発電機ロータ周波数にて発電運転している。この負荷トルクTqp_cnv0は,下限電圧リミット制御操作量として,安定化制御部36a(図示していない)で算出されたものであり,フィルタコンデンサ電圧Ecf1が下限電圧リミット値V_lowerを下回ることのないように制御する。インバータトルク電流指令Tqp_invは,惰行中であり0である。
時刻t1では,ブレーキ開始により回生ブレーキを動作させるためインバータトルク指令Tqp_invを立ち上げる。この時点では補機消費電力負荷をコンバータ発電電力で負担しており,回生ブレーキ電力によりフィルタコンデンサ電圧Ecf1は押し上げられる。フィルタコンデンサ電圧Ecf1が下限電圧リミット値V_lowerよりも大きくなると,下限電圧リミット制御が停止するため,回生ブレーキ電力は補機消費電力負荷で消費される。しかし,電力補機消費電力負荷は回生ブレーキ電力よりも小さい場合が多く,フィルタコンデンサ電圧Ecf1はさらに押し上げられる。
時刻t2では,押し上げられたフィルタコンデンサ電圧Ecf1が上限電圧リミット値V_upperに達する。上限電圧リミット制御が開始され,フィルタコンデンサ電圧Ecf1が上限電圧リミット値V_upperを上回らないように,チョッパ電流I_chpを立ち上げ,補機消費電力で消費できない回生ブレーキ電力分を電力吸収手段27で放電する。チョッパ電流I_chpは,上限電圧リミット制御によりチョッパ電流制御器41で算出されるチョッパ通流率γ_chpに応じてチョッパ手段26により安定化制御される。速度低下にともない回生ブレーキ電力は低下するため,徐々にチョッパ電流I_chpは低下し,電力吸収手段27への蓄電は充電していく。
時刻t3では,回生ブレーキ電力は補機消費電力と等しく,さらに減速すると補機消費電力を下回る。フィルタコンデンサ電圧Ecf1は上限電圧リミット値V_upperよりも小さくなる。上限電圧リミット制御が停止し,フィルタコンデンサ電圧Ecf1はさらに低下を続ける。
時刻t4では,フィルタコンデンサ電圧Ecf1は下限電圧リミット値V_lowerまで低下し,下限電圧リミット制御が再び開始される。これによりコンバータトルク電流指令Tqp_cnvは,補機消費電力をコンバータ発電電力で負担するための負荷トルクTqp_cnv0を出力する。
時刻t5では,車両は停止し,速度Velocity VELは0,インバータトルク指令Tqp_invは0に立ち下げる。コンバータトルク電流指令Tqp_cnvは,補機消費電力をコンバータ発電電力で負担するための負荷トルクTqp_cnv0を継続して出力する。
1 エンジン装置
2 発電機
3 コンバータ装置
4 インバータ装置
5 電動機
6 減速機
7 輪軸
9 システム統括制御部
10 速度検出器
11 運転台
12 エンジン
13 エンジン制御装置
14 コンバータ主回路
15 インバータ主回路
16 電流検出器
17 フィルタコンデンサ
18 抵抗器
19 電圧検出器
20 速度演算部
21 電流指令生成部
22 PWM制御部
24 補機電源用インバータ装置
25 変圧器
31,38 目標値設定器
32 切替器
33 変化率リミッタ
34 高位選択器
35 加減算器
36 安定化制御器
37 コンバータ電流制御器
39 低位選択器
40 インバータ電流制御器
41 チョッパ電流制御器

Claims (10)

  1. エンジンにより駆動される発電機が発生する交流電力を直流電力に変換する第一の電力変換手段と,前記直流電力を交流電力に変換し電動機を制御する第二の電力変換手段と,前記直流電力を入力として補機へ電力を供給する補機電力供給手段と,前記直流電力の電圧を検出する電圧検出手段と,前記第一の電力変換手段を制御する第一の制御手段と,前記第二の電力変換手段を制御する第二の制御手段を備える鉄道車両用駆動システムにおいて,
    前記第一の制御手段は,前記電圧検出手段により検出した電圧情報に対する第一の電圧閾値を備え,
    前記第二の制御手段は,前記電圧検出手段により検出した電圧情報に対する第二の電圧閾値を備え,
    前記第二の電圧閾値は,前記第一の電圧閾値よりも大きな電圧値とすることを特徴とする鉄道車両用駆動システム。
  2. 請求項1の鉄道車両用駆動システムにおいて,
    前記第一の制御手段は,前記直流電力の電圧が,前記第一の電圧閾値を下回らないように前記発電機の出力を調整し,
    前記第二の制御手段は,前記直流電力の電圧が,前記第二の電圧閾値を上回らないように前記電動機の出力を調整することを特徴とする鉄道車両用駆動システム。
  3. 請求項2の鉄道車両用駆動システムにおいて,
    前記第一の制御手段は,前記直流電力の電圧が前記第一の電圧閾値よりも大きい場合に,前記発電機の出力電圧を前記電圧検出手段により検出した電圧値とすることを特徴とする鉄道車両用駆動システム。
  4. エンジンにより駆動される発電機が発生する交流電力を直流電力に変換する第一の電力変換手段と,前記直流電力を交流電力に変換し電動機を制御する第二の電力変換手段と,前記直流電力を入力として補機へ電力を供給する補機電力供給手段と,前記直流電力を充放電する電力吸収手段と,充放電する電力を調整する第三の電力変換手段と,前記直流電力の電圧を検出する電圧検出手段と,前記第一の電力変換手段を制御する第一の制御手段と,前記第二の電力変換手段を制御する第二の制御手段と,前記第三の電力変換手段を制御する第三の制御手段と,を備える鉄道車両用駆動システムにおいて,
    前記第一の制御手段は,前記電圧検出手段により検出した電圧情報に対する第一の電圧閾値を備え,
    前記第三の制御手段は,前記電圧検出手段により検出した電圧情報に対する第三の電圧閾値を備え,
    前記第三の電圧閾値は,前記第一の電圧閾値よりも大きな電圧値とすることを特徴とする鉄道車両用駆動システム。
  5. 請求項4の鉄道車両用駆動システムにおいて,
    前記第一の制御手段は,前記直流電力の電圧が,前記第一の電圧閾値を下回らないように前記発電機の出力を調整し,
    前記第三の制御手段は,前記直流電力の電圧が,前記第三の電圧閾値を上回らないように前記電力吸収手段で放散する直流電力を調整することを特徴とする鉄道車両用駆動システム。
  6. 請求項5の鉄道車両用駆動システムにおいて,
    前記第一の制御手段は,前記直流電力の電圧が前記第一の電圧閾値よりも大きい場合に,前記発電機の出力電圧を前記電圧検出手段により検出した電圧値とすることを特徴とする鉄道車両用駆動システム。
  7. 請求項1乃至6に記載の鉄道車両用駆動システムと前記エンジンと前記発電機と前記電動機と前記補機を搭載した鉄道車両。
  8. エンジンにより駆動される発電機が発生する交流電力を直流電力に変換する第一の電力変換手段と,前記直流電力を交流電力に変換し電動機を制御する第二の電力変換手段と,前記直流電力を入力として補機へ電力を供給する補機電力供給手段と,前記直流電力の電圧を検出する電圧検出手段と,を備える鉄道車両の駆動制御方法において,
    前記電圧検出手段の検出電圧値が第一の所定値まで低下した場合に,前記直流電力の電圧が前記第一の所定値を下回らないように,前記第一の電力変換装置を制御して前記発電機から電力を発生させ,
    前記電圧検出手段の検出電圧値が前記第一の所定値よりも大きな第二の所定値まで上昇した場合に,前記直流電力の電圧が前記第二の所定値を上回らないように,前記第二の電力変換装置を制御して前記電動機から発生する電力を調整することを特徴とする鉄道車両の駆動制御方法。
  9. エンジンにより駆動される発電機が発生する交流電力を直流電力に変換する第一の電力変換手段と,前記直流電力を交流電力に変換し電動機を制御する第二の電力変換手段と,前記直流電力を入力として補機へ電力を供給する補機電力供給手段と,前記直流電力を充放電する電力吸収手段と,充放電する電力を調整する第三の電力変換手段と,前記直流電力の電圧を検出する電圧検出手段と,を備える鉄道車両の駆動制御方法において,
    前記電圧検出手段の検出電圧値が第一の所定値まで低下した場合に,前記直流電力の電圧が前記第一の所定値を下回らないように,前記第一の電力変換装置を制御して前記発電機から電力を発生させ,
    前記電圧検出手段の検出電圧値が前記第一の所定値よりも大きな第二の所定値まで上昇した場合に,前記直流電力の電圧が前記第二の所定値を上回らないように,前記第三の電力変換装置を制御して前記電力吸収手段に電力を充電することを特徴とする鉄道車両の駆動制御方法。
  10. 請求項8または請求項9に記載の鉄道車両の駆動制御方法において,
    前記電圧検出手段の検出電圧値が第一の所定値よりも大きい場合に,前記発電機からの出力を低下させて,前記電動機から発生する電力を優先して前記補機へ供給することを特徴とする鉄道車両の駆動制御方法。
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