JP2013175691A - 電磁波吸収筐体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コストで製造でき、かつ優れた電磁波吸収能を有する電磁波吸収筐体を提供する。
【解決手段】 (a) 第一のプラスチックフィルム111と、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜112とを有する電磁波吸収フィルム110と、(b) 前記金属薄膜112に積層された第二のプラスチックフィルム113とからなる積層フィルムが樹脂205と一体的に成形されていることを特徴とする電磁波吸収筐体。
【選択図】図15(d)

Description

本発明は電磁波吸収フィルムが一体的に成形され、優れた電磁波吸収能を有する電磁波吸収筐体に関する。
携帯電話、スマートフォン、無線LAN等の通信機器や、コンピュータ等の電子機器では、数MHz〜数GHzの広い周波数範囲にわたる信号が処理されており、それに伴って広い周波数範囲にわたる電磁波ノイズが発生する。通信機器や電子機器から出る電磁波ノイズを低減し、さらに通信機器や電子機器の回路を外部電磁波ノイズから守る必要がある。
このような電磁波ノイズに対して一般に電磁シールド技術が用いられている。電磁シールド技術は、ノイズ発生源及びノイズ受信部品の周囲を金属板で覆い、電磁波ノイズを遮蔽する技術である。例えば、電通信機器や子機器の筐体内部に金属製シールド板を配置すれば、通信機器や電子機器から放射される電磁波ノイズは抑制されるが、部品点数が増大するだけでなく、筐体に金属製シールド板を配置する作業の手間がかかる。
このような事情下で、特開平8-139484号(特許文献1)は、射出成形等によりプラスチック成形体内に電磁波シールド効果を有する網目状金属構造体を一体的に設けた電磁波シールド構造体を開示している。この電磁波シールド構造体では網目状金属構造体が樹脂と一体成形されているので、製造コストが低減されているが、網目状金属構造体には電磁波を吸収する作用がないので、内部の電子回路等への電磁波の悪影響を除去することができない。
特開2011-18680号(特許文献2)は、ポリカーボネート樹脂と黒鉛粒子とを含む組成物からなる電磁波吸収成形品を開示している。黒鉛粒子は誘電損失材料として作用して電磁波吸収能を発揮するが、黒鉛粒子を多量に含有する樹脂は射出成形が困難になるだけでなく、表面が荒れるので別途表面装飾が必要になるという問題がある。
特開平8-139484号公報 特開2011-18680号公報
従って本発明の目的は、電磁波吸収フィルムが一体的に成形されているために低コストで製造でき、かつ優れた電磁波吸収能を有する電磁波吸収筐体を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、金属薄膜を有する電磁波吸収フィルムを含む積層フィルムを樹脂と一体成形すると、金属薄膜の電磁波吸収能をほとんど低下させることなく優れた電磁波吸収能を有する一体的な電磁波吸収筐体が得られることを発見し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の電磁波吸収筐体は、(a) 第一のプラスチックフィルムと、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜とを有する電磁波吸収フィルムと、(b) 前記金属薄膜に積層された第二のプラスチックフィルムとからなる積層フィルムが樹脂と一体的に成形されていることを特徴とする。
本発明の好ましい一実施形態では、前記積層フィルムは筐体の裏側に位置する。
本発明の好ましい別の実施形態では、前記積層フィルムは筐体の表側に位置し、前記積層フィルムの表側に装飾層が設けられている。
本発明の好ましいさらに別の実施形態では、前記積層フィルムは筐体の裏側するとともに、前記筐体の表側に装飾層が設けられている。
本発明の好ましいさらに別の実施形態では、前記第二のプラスチックフィルムは光硬化性樹脂層からなる。
前記金属薄膜に多数の実質的に平行で断続的な線状痕が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成されているのが好ましい。前記線状痕は二方向に配向しており、その交差角は30〜90°であるのが好ましい。前記線状痕の幅は90%以上が0.1〜100μmの範囲内にあって、平均1〜50μmであり、前記線状痕の横手方向間隔は1〜500μmの範囲内にあって、平均1〜200μmであるのが好ましい。
前記金属薄膜はアルミニウム、銅、銀、錫、ニッケル、コバルト、クロム及びこれらの合金からなる群から選ばれた少なくとも一種の金属からなるのが好ましい。
線状痕を有する前記金属薄膜にカーボンナノチューブ薄層が形成されているのが好ましい。前記カーボンナノチューブ薄層の塗布量で表した厚さは0.01〜0.5 g/m2であるのが好ましい。
前記金属薄膜は8〜30%の光透過率(波長660 nmのレーザ光)を有する磁性金属薄膜であるのが好ましい。前記磁性金属薄膜はNi又はその合金からなるのが好ましい。
本発明の電磁波吸収筐体は、金属薄膜を有する電磁波吸収フィルムを含む積層フィルムを樹脂と一体成形してなるので、金属薄膜の電磁波吸収能をほとんど低下させることなく低コストで製造することができ、かつ優れた電磁波吸収能を有する。このような電磁波吸収筐体は携帯電話機、スマートフォン等の情報電子機器の筐体に好適である。
本発明の電磁波吸収筐体に用いる第一のインサートフィルムの一例を示す分解断面図である。 本発明の電磁波吸収筐体に用いる第一のインサートフィルムの一例を示す断面図である。 本発明の電磁波吸収筐体に用いる第二のインサートフィルムの一例を示す分解断面図である。 本発明の電磁波吸収筐体に用いる第二のインサートフィルムの一例を示す断面図である。 本発明の電磁波吸収筐体に用いる第二のインサートフィルムの別の例を示す断面図である。 本発明の電磁波吸収筐体に用いる第三のインサートフィルムの一例を示す分解断面図である。 本発明の電磁波吸収筐体に用いる第三のインサートフィルムの一例を示す断面図である。 本発明の電磁波吸収筐体に用いる第三のインサートフィルムの別の例を示す断面図である。 第一の電磁波吸収フィルムの一例を示す平面図である。 図4(a) のA-A断面図である。 図4(b) の部分Cを示す拡大断面図である。 第一の電磁波吸収フィルムの別の例を示す断面図である。 図4(d) の部分Dを示す拡大断面図である。 第一の電磁波吸収フィルムの金属薄膜に形成した線状痕の別の例を示す部分平面図である。 第一の電磁波吸収フィルムの金属薄膜に形成した線状痕のさらに別の例を示す部分平面図である。 第一の電磁波吸収フィルムの金属薄膜に形成した線状痕のさらに別の例を示す部分平面図である。 線状痕の他に微細穴を形成した金属薄膜を有する第一の電磁波吸収フィルムを示す部分平面図である。 図6(a) のB-B断面図である。 線状痕の形成装置の一例を示す斜視図である。 図7(a) の装置を示す平面図である。 図7(b) のC-C断面図である。 複合フィルムの進行方向に対して傾斜した線状痕が形成される原理を説明するための部分拡大平面図である。 図7(a) の装置において、複合フィルムに対するパターンロール及び押えロールの傾斜角度を示す部分平面図である。 線状痕の形成装置の他の例を示す部分断面図である。 線状痕の形成装置のさらに他の例を示す斜視図である。 線状痕の形成装置のさらに他の例を示す斜視図である。 線状痕の形成装置のさらに他の例を示す斜視図である。 第二の電磁波吸収フィルムを示す断面図である。 第三の電磁波吸収フィルムを示す断面図である。 第三の電磁波吸収フィルムの磁性金属薄膜の詳細を示す部分断面図である。 本発明の電磁波吸収筐体を製造する第一の方法の一例を示す分解断面図である。 第一の方法に用いるインサートフィルム成形体の一例を示す断面図である。 第一の方法の一工程を示す断面図である。 第一の方法により得られた電磁波吸収筐体を示す断面図である。 本発明の電磁波吸収筐体を製造する第二の方法の一例を示す分解断面図である。 第二の方法の一工程を示す部分拡大断面図である。 第二の方法により得られた電磁波吸収筐体を示す断面図である。 本発明の電磁波吸収筐体を製造する第三の方法の一例を示す分解断面図である。 第三の方法の一工程を示す部分拡大断面図である。 第三の方法により得られた電磁波吸収筐体を示す断面図である。 本発明の電磁波吸収筐体を製造する第四の方法の一例を示す分解断面図である。 第四の方法に用いるインサートフィルム片を示す部分拡大断面図である。 第四の方法の一工程を示す部分拡大断面図である。 第四の方法により得られた電磁波吸収筐体を示す断面図である。 インサートフィルムの電磁波吸収能を評価するシステムを示す平面図である。 インサートフィルムの電磁波吸収能を評価するシステムを示す部分断面正面図である。 実施例1のインサートフィルムの伝送減衰率Rtpと周波数との関係を示すグラフである。 実施例1のインサートフィルムのノイズ吸収率Ploss/Pinと周波数との関係を示すグラフである。 実施例1のインサートフィルムの反射率S11と周波数との関係を示すグラフである。 実施例2のインサートフィルムの伝送減衰率Rtpと周波数との関係を示すグラフである。 実施例2のインサートフィルムのノイズ吸収率Ploss/Pinと周波数との関係を示すグラフである。 実施例2のインサートフィルムの反射率S11と周波数との関係を示すグラフである。 実施例3のインサートフィルムの伝送減衰率Rtpと周波数との関係を示すグラフである。 実施例3のインサートフィルムのノイズ吸収率Ploss/Pinと周波数との関係を示すグラフである。 実施例3のインサートフィルムの反射率S11と周波数との関係を示すグラフである。
本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明するが、特に断りがなければ一つの実施形態に関する説明は他の実施形態にも適用される。また下記説明は限定的ではなく、本発明の技術的思想の範囲内で種々の変更をしても良い。
[1] インサートフィルム
図1(a) 及び図1(b) に示すように、第一のインサートフィルム11は、(a) 第一のプラスチックフィルム111と、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜112とを有し、金属薄膜112に多数の実質的に平行で断続的な線状痕122が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成された第一の電磁波吸収フィルム110に、(b) 第二のプラスチックフィルム113を金属薄膜112を内側にして積層してなる。積層は熱ラミネーション法により行うのが好ましいが、接着剤を用いても良い。第一のインサートフィルム11は表面に装飾層を有さないので、筐体の裏側に配置するのが好ましい。
図2(a) 及び図2(b) に示すように、第二のインサートフィルム12は、(a) 第一のプラスチックフィルム111と、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜112とを有し、金属薄膜112に多数の実質的に平行で断続的な線状痕122が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成された第一の電磁波吸収フィルム110に、(b) 表面に装飾層115を有する第二のプラスチックフィルム113を金属薄膜112を内側にして積層してなる。第一のインサートフィルム11と同様に、積層は熱ラミネーション法により行うのが好ましいが、接着剤を用いても良い。装飾層115は、筐体の表面に設けるものであれば限定されず、例えば筐体表面を飾る光硬化性樹脂層、金属蒸着層、文字、記号、数字等を記載した層、又はこれらの組合せ等が挙げられる。装飾層115が例えば光硬化性樹脂層である場合、図2(c) に示すように第二のプラスチックフィルム113を介さずに直接金属薄膜112に積層しても良い。すなわち、光硬化性樹脂層を第二のプラスチックフィルム113として用いても良い。第二のインサートフィルム12は表面に装飾層115を有するので、筐体の表側に配置するのが好ましい。
図3(a) 及び図3(b) に示すように、第三のインサートフィルム13は、(a) 第一のプラスチックフィルム111と、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜112とを有し、金属薄膜112に多数の実質的に平行で断続的な線状痕122が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成された第一の電磁波吸収フィルム110のプラスチック側に、(b) 表面に装飾層115を有する第二のプラスチックフィルム113を装飾層115を外側にして積層し、さらに第一の電磁波吸収フィルム110の金属薄膜112側に(c) 第三のプラスチックフィルム116を積層してなる。積層は熱ラミネーション法により行うのが好ましいが、接着剤を用いても良い。また、第二及び第三のプラスチックフィルム113,116を接着する側を逆にしても良い。すなわち、第二のプラスチックフィルム113を金属薄膜112に接着し、第三のプラスチックフィルム116をプラスチックフィルム111に接着しても良い。第二のインサートフィルム12と同様に、装飾層115は、筐体の表面に設けるものであれば限定されず、例えば筐体表面を飾る光硬化性樹脂層、金属蒸着層、文字、記号、数字等を記載した層、又はこれらの組合せ等が挙げられる。装飾層115が例えば光硬化性樹脂層である場合、図3(c) に示すように第二のプラスチックフィルム113を介さずに直接金属薄膜112に積層しても良い。すなわち、光硬化性樹脂層を第二のプラスチックフィルム113として用いても良い。
第二及び第三のプラスチックフィルム113,116は第一のプラスチックフィルム111と同じ材質及び厚さで良い。
第一〜第三のインサートフィルム11〜13に、第一の電磁波吸収フィルム110の代わりに後述する第二又は第三の電磁波吸収フィルムを用いても良い。従って、第一〜第三のインサートフィルム11〜13に関する上記説明は、そのまま第二又は第三の電磁波吸収フィルムを用いた場合にも当てはまる。
(1) 第一の電磁波吸収フィルム
図4(a)〜図4(c)は、第一のプラスチックフィルム111の一面全体に形成された金属薄膜112に実質的に平行で断続的な多数の線状痕122(122a,122b)が二方向に形成された第一の電磁波吸収フィルムの例を示す。
(a) プラスチックフィルム
第一のプラスチックフィルム111を形成する樹脂は、絶縁性とともに十分な強度、可撓性及び加工性を有する限り特に制限されず、例えばポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ポリアリーレンサルファイド(ポリフェニレンサルファイド等)、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)等が挙げられる。強度及びコストの観点から、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。第一のプラスチックフィルム111の厚さは10〜100μm程度で良く、好ましくは10〜30μmである。
(b) 金属薄膜
金属薄膜112を形成する金属は導電性を有する限り特に限定されないが、耐食性及びコストの観点からアルミニウム、銅、銀、錫、ニッケル、コバルト、クロム及びこれらの合金が好ましく、特にアルミニウム、銅、ニッケル及びこれらの合金が好ましい。金属薄膜の厚さは0.01μm以上が好ましい。厚さの上限は特に限定的でないが、実用的には10μm程度で十分である。勿論、10μm超の金属薄膜を用いても良いが、高周波数の電磁波の吸収能はほとんど変わらない。金属薄膜の厚さは0.01〜5μmがより好ましく、0.01〜1μmが最も好ましい。金属薄膜112は蒸着法(真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着法、又はプラズマCVD法、熱CVD法、光CVD法等の化学気相蒸着法)、めっき法又は箔接合法により形成することができる。
金属薄膜112が単層の場合、金属薄膜112は導電性、耐食性及びコストの観点からアルミニウム又はニッケルからなるのが好ましい。また金属薄膜112が複層の場合、一方を非磁性金属により形成し、他方を磁性金属により形成しても良い。非磁性金属としてアルミニウム、銅、銀、錫又はこれらの合金が挙げられ、磁性金属としてニッケル、コバルト、クロム又はこれらの合金が挙げられる。磁性金属薄膜の厚さは0.01μm以上が好ましく、非磁性金属薄膜の厚さは0.1μm以上が好ましい。厚さの上限は特に限定的でないが、両者とも実用的には10μm程度で良い。より好ましくは、磁性金属薄膜の厚さは0.01〜5μmであり、非磁性金属薄膜の厚さは0.1〜5μmである。
(c) 線状痕
図4(a)〜図4(c) に示すように、金属薄膜112に多数の実質的に平行で断続的な線状痕122a,122bが二方向に不規則な幅及び間隔で形成されている。なお、説明のために図4(b) 及び図4(c) では線状痕122の深さを誇張している。二方向に配向した線状痕122は種々の幅W及び間隔Iを有する。また、図4(d) 及び図4(e) は第一のプラスチックフィルム111に二層の金属薄膜112a,112bを形成した第一の電磁波吸収フィルム110を示す。
後述するように、線状痕122はランダムに付着した硬質微粒子(ダイヤモンド微粒子)を有するパターンロールの摺接により形成されるので、線状痕の横手方向間隔Iはパターンロール上の硬質微粒子の間隔により決まり、長手方向間隔Iは硬質微粒子の間隔及びパターンロールと複合フィルムの相対的な周速により決まる。以下横手方向間隔Iについて説明するが、その説明は長手方向間隔にも当てはまる。線状痕122の幅Wは線状痕形成前の金属薄膜112の表面Sに相当する高さで求め、線状痕122の間隔Iは線状痕形成前の金属薄膜112の表面Sに相当する高さで求める。線状痕122が種々の幅W及び間隔Iを有するので、インサートフィルムは広範囲にわたる周波数の電磁波を効率良く吸収することができる。
線状痕122の幅Wの90%以上は0.1〜100μmの範囲内にあるのが好ましく、0.5〜50μmの範囲内にあるのがより好ましく、0.5〜20μmの範囲内にあるのが最も好ましい。線状痕122の平均幅Wavは1〜50μmであるのが好ましく、1〜10μmがより好ましく、1〜5μmが最も好ましい。
線状痕122の横手方向間隔Iは1〜200μmの範囲内にあるのが好ましく、1〜100μmの範囲内にあるのがより好ましく、1〜50μmの範囲内にあるのが最も好ましく、1〜30μmの範囲内にあるのが特に好ましい。また線状痕122の横手方向平均間隔Iavは1〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好ましく、5〜30μmが最も好ましい。
線状痕122の長さLは、摺接条件(主としてロール及びフィルムの相対的な周速、及び複合フィルムのロールへの巻回角度)により決まるので、摺接条件を変えない限り大部分がほぼ同じである(ほぼ平均長さに等しい)。線状痕122の長さは特に限定的でなく、実用的には1〜100 mm程度で良く、好ましくは2〜10 mmである。
線状痕122a,122bの鋭角側の交差角(以下特に断りがなければ単に「交差角」とも言う)θsは10〜90°が好ましく、30〜90°がより好ましい。複合フィルムとパターンロールとの摺接条件(摺接方向、周速比等)を調整することにより、図5(a)〜図5(c) に示すように種々の交差角θsの線状痕122が得られる。図5(a) は三方向の線状痕122a,122b,122cを有する例を示し、図5(b) は四方向の線状痕122a,122b,122c,122dを有する例を示し、図5(c) は直交する線状痕122a’,122b’を有する例を示す。
(d) 微細穴
図6(a) 及び図6(b) に示すように、金属薄膜112に線状痕122の他に多数の微細貫通穴133をランダムに設けても良い。微細穴133は、表面に高硬度微粒子を有するロールを金属薄膜112に押圧することにより形成することができる。図6(b) に示すように、微細穴133の開口径Dは線状痕形成前の金属薄膜112の表面Sに相当する高さで求める。微細穴133の開口径Dは90%以上が0.1〜1000μmの範囲内にあるのが好ましく、0.1〜500μmの範囲内にあるのがより好ましい。また微細穴133の平均開口径Davは0.5〜100μmの範囲内にあるのが好ましく、1〜50μmの範囲内にあるのがより好ましい。
(e) 第一の電磁波吸収フィルムの線状痕の形成
図7(a)〜図7(e) はプラスチックフィルム上の金属薄膜に線状痕を二方向に形成する装置の一例を示す。この装置は、(a) 金属薄膜−プラスチック複合フィルム100を巻き出すリール21と、(b) 複合フィルム100の幅方向と異なる方向で金属薄膜112の側に配置された第一のパターンロール2aと、(c) 第一のパターンロール2aの上流側で金属薄膜112の反対側に配置された第一の押えロール3aと、(d) 複合フィルム100の幅方向に関して第一のパターンロール2aと逆方向にかつ金属薄膜112の側に配置された第二のパターンロール2bと、(e) 第二のパターンロール2bの下流側で金属薄膜112の反対側に配置された第二の押えロール3bと、(f) 第一及び第二のパターンロール2a,2bの間で金属薄膜112の側に配置された電気抵抗測定手段4aと、(g) 第二のパターンロール2bの下流側で金属薄膜112の側に配置された電気抵抗測定手段4bと、(h) 線状痕付き金属薄膜−プラスチック複合フィルム110を巻き取るリール24とを有する。その他に、所定の位置に複数のガイドロール22,23が配置されている。各パターンロール2a,2bは、撓みを防止するためにバックアップロール(例えばゴムロール)5a,5bで支持されている。
図7(c) に示すように、各パターンロール2a,2bとの摺接位置より低い位置で各押えロール3a,3bが複合フィルム100に接するので、複合フィルム100の金属薄膜112は各パターンロール2a,2bに押圧される。この条件を満たしたまま各押えロール3a,3bの縦方向位置を調整することにより、各パターンロール2a,2bの金属薄膜112への押圧力を調整でき、また中心角θ1に比例する摺接距離も調整できる。
図7(d) は線状痕122aが複合フィルム100の進行方向に対して斜めに形成される原理を示す。複合フィルム100の進行方向に対してパターンロール2aは傾斜しているので、パターンロール2a上の硬質微粒子の移動方向(回転方向)aと複合フィルム100の進行方向bとは異なる。そこでXで示すように、任意の時点においてパターンロール2a上の点Aにおける硬質微粒子が金属薄膜112と接触して痕Bが形成されたとすると、所定の時間後に硬質微粒子は点A’まで移動し、痕Bは点B’まで移動する。点Aから点A’まで硬質微粒子が移動する間、痕は連続的に形成されるので、点B’から点A’まで延在する線状痕122aが形成されたことになる。
第一及び第二のパターンロール2a,2bで形成される第一及び第二の線状痕群122A,122Bの方向及び交差角θsは、各パターンロール2a,2bの複合フィルム100に対する角度、及び/又は複合フィルム100の走行速度に対する各パターンロール2a,2bの周速度を変更することにより調整することができる。例えば、複合フィルム100の走行速度bに対するパターンロール2aの周速度aを増大させると、図7(d) のYで示すように線状痕122aを線分C’D’のように複合フィルム100の進行方向に対して45°にすることができる。同様に、複合フィルム100の幅方向に対するパターンロール2aの傾斜角θ2を変えると、パターンロール2aの周速度aを変えることができる。これはパターンロール2bについても同様である。従って、両パターンロール2a,2bの調整により、線状痕122a,122bの方向を図4(a) 及び図5(c) に例示するように変更することができる。
各パターンロール2a,2bは複合フィルム100に対して傾斜しているので、各パターンロール2a,2bとの摺接により複合フィルム100は幅方向の力を受ける。従って、複合フィルム100の蛇行(横方向のずれ)を防止するために、各パターンロール2a,2bに対する各押えロール3a,3bの縦方向位置及び/又は角度を調整するのが好ましい。例えば、パターンロール2aの軸線と押えロール3aの軸線との交差角θ3を適宜調節すると、幅方向の力をキャンセルするように押圧力の幅方向分布が得られ、もって蛇行を防止することができる。またパターンロール2aと押えロール3aとの間隔の調整も蛇行の防止に寄与する。複合フィルム100の蛇行及び破断を防止するために、複合フィルム100の幅方向に対して傾斜した第一及び第二のパターンロール2a,2bの回転方向は複合フィルム100の進行方向と同じであるのが好ましい。
図7(b) に示すように、ロール形の各電気抵抗測定手段4a,4bは絶縁部40を介して一対の電極41,41を有し、それらの間で線状痕付き金属薄膜112の電気抵抗を測定する。電気抵抗測定手段4a,4bで測定した電気抵抗値をフィードバックして、複合フィルム100の走行速度、パターンロール2a,2bの回転速度及び傾斜角θ2、押えロール3a,3bの位置及び傾斜角θ3等の運転条件を調整する。
複合フィルム100に対するパターンロール2a,2bの押圧力を増大するために、図8に示すようにパターンロール2a,2bの間に第三の押えロール3cを設けても良い。第三の押えロール3cにより中心角θ1に比例する金属薄膜112の摺接距離も増大し、線状痕122a,122bは長くなる。第三の押えロール3cの位置及び傾斜角を調整すると、複合フィルム100の蛇行の防止にも寄与できる。
図9は、図5(a) に示すように三方向に配向した線状痕122a,122b,122cを形成する装置の一例を示す。この装置は、第二のパターンロール2bの下流に複合フィルム100の幅方向と平行な第三のパターンロール2c及び第三の押えロール3cを配置した点で図7(a)〜図7(e) に示す装置と異なる。第三のパターンロール2cの回転方向は複合フィルム100の進行方向と同じでも逆でも良いが、線状痕を効率よく形成するために逆方向が好ましい。幅方向と平行に配置された第三のパターンロール2cは複合フィルム100の進行方向に延在する線状痕122cを形成する。第三の押えロール3cは第三のパターンロール2cの上流側に設けられているが、下流側でも良い。第三のパターンロール2cの下流側に電気抵抗測定ロール4cを設けても良い。なお図示の例に限定されず、第三のパターンロール2cを第一のパターンロール2aの上流側、又は第一及び第二のパターンロール2a、2bの間に設けても良い。
図10は、図5(b) に示すように四方向に配向した線状痕122a,122b,122c,122dを形成する装置の一例を示す。この装置は、第二のパターンロール2bと第三のパターンロール2cとの間に第四のパターンロール2dを設け、第四のパターンロール2dの上流側に第四の押えロール3dを設けた点で図9に示す装置と異なる。第四のパターンロール2dの回転速度を遅くすることにより、図7(d) においてZで示すように、線状痕122a'の方向(線分E’F’)を複合フィルム100の幅方向と平行にすることができる。
図11は、図5(c)に示すように直交する二方向に配向する線状痕122a’,122b’を形成する装置の別の例を示す。この装置は、第二のパターンロール32bが複合フィルム100の幅方向と平行に配置されている点で図7(a)〜図7(e) に示す装置と異なる。従って、図7(a)〜図7(e) に示す装置と異なる部分のみ以下説明する。第二のパターンロール32bの回転方向は複合フィルム100の進行方向と同じでも逆でも良い。また第二の押えロール33bは第二のパターンロール32bの上流側でも下流側でも良い。この装置は、図7(d) においてZで示すように、線状痕122a'の方向(線分E’F’)を複合フィルム100の幅方向にし、図5(c) に示す線状痕を形成するのに適している。
線状痕の傾斜角及び交差角だけでなく、それらの深さ、幅、長さ及び間隔を決める運転条件は、複合フィルム100の走行速度、パターンロールの回転速度及び傾斜角及び押圧力等である。複合フィルムの走行速度は5〜200 m/分が好ましく、パターンロールの周速は10〜2,000 m/分が好ましい。パターンロールの傾斜角θ2は20°〜60°が好ましく、特に約45°が好ましい。複合フィルム100の張力(押圧力に比例する)は0.05〜5 kgf/cm幅が好ましい。
線状痕形成装置に使用するパターンロールは、鋭い角部を有するモース硬度5以上の微粒子を表面に有するロール、例えば特開2002-59487号に記載されているダイヤモンドロールが好ましい。線状痕の幅は微粒子の粒径により決まるので、ダイヤモンド微粒子の90%以上は1〜1,000μmの範囲内の粒径を有するのが好ましく、5〜200μmの範囲内の粒径がより好ましい。ダイヤモンド微粒子はロール面に50%以上の面積率で付着しているのが好ましい。
特許第2063411号に記載の方法により線状痕122を有する金属薄膜112に多数の微細穴133を形成することができる。微細穴133を形成するのに用いるロール自体は線状痕形成用ロールと同じで良い。微細穴133は、線状痕形成用ロールと同様に鋭い角部を有するモース硬度5以上の多数の微粒子が表面に付着したロールと平滑面のロールとの間隙に複合フィルム100を同じ周速で通過させることにより形成できる。
(2) 第二の電磁波吸収フィルム
図12に示すように、第二の電磁波吸収フィルム120は、金属薄膜112の上にカーボンナノチューブ薄層14を形成した以外、第一のインサートフィルム11と同じである。カーボンナノチューブ自体は単層構造でも多層構造でも良い。多層カーボンナノチューブは10 nm〜数10 nmの外径を有し、凝集なしに均一な薄い層に形成し易いだけでなく、導電性に優れているので好ましい。カーボンナノチューブ薄層14は、0.01〜0.5 g/m2の厚さ(塗布量)を有するのが好ましい。カーボンナノチューブ薄層14が0.01 g/m2より薄いと、電磁波吸収能の向上及び均一化効果が不十分であり、また0.5 g/m2より厚いと、カーボンナノチューブの凝集を防止するのが難しく、カーボンナノチューブ薄層14は不均一化する。カーボンナノチューブ薄層14の厚さはより好ましくは0.02〜0.2 g/m2であり、最も好ましくは0.04〜0.1 g/m2である。
カーボンナノチューブ薄層14による電磁波吸収能の向上の理由は必ずしも明確ではないが、線状痕122よりはるかに小さいカーボンナノチューブが線状痕122の中、及び線状痕122の間に存在すると、電磁波を吸収する構造が微細化され、その結果電磁波吸収能の向上及び均一化が起こると考えられる。線状痕122及びカーボンナノチューブはともにランダムなサイズ及び分布を有するので、ミクロ的には不均一な電磁波吸収構造を形成するが、異なる無数の電磁波吸収構造の存在によりマクロ的には均一な電磁波吸収能を発揮する。
カーボンナノチューブの分散液を線状痕122を有する金属薄膜112に塗布し、自然乾燥することにより、カーボンナノチューブ薄層14を形成する。分散液中のカーボンナノチューブの濃度は0.1〜2質量%が好ましい。カーボンナノチューブの濃度が0.1質量%未満であると十分な塗布量が得られず、また2質量%超であるとカーボンナノチューブが分散液中で凝集するおそれがあり、均一なカーボンナノチューブ薄層が得られない。カーボンナノチューブの好ましい濃度は0.2〜1質量%である。カーボンナノチューブを金属薄膜112の表面に密着させるために、分散液はバインダ樹脂を含有するのが好ましい。水性分散液を使用する場合、バインダ樹脂はポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等が好ましい。またカーボンナノチューブ分散液は、カーボンナノチューブの導電性にほとんど影響を与えない分散剤を含有しても良い。
カーボンナノチューブ薄層14が0.01〜0.5 g/m2の厚さを有するように、カーボンナノチューブ分散液の塗布量を濃度に応じて決める。カーボンナノチューブを分散する溶媒は比較的揮発性の良いものであれば限定されず、例えば水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ベンゼン、トルエン、メチルエチルケトン等が好ましい。カーボンナノチューブ分散液の塗布方法は限定的ではないが、均一な薄層14を得るためにインクジェット印刷法、スプレー法等が好ましい。カーボンナノチューブ分散液の塗布は一回でする必要がなく、できるだけ均一なカーボンナノチューブ薄層14を得るために複数回に分けて行っても良い。
(3) 第三の電磁波吸収フィルム
図13に示すように、第三の電磁波吸収フィルム130は、第一のプラスチックフィルム111の一方の面に蒸着法により磁性金属薄膜112aを形成したものである。磁性金属薄膜112a用の磁性金属としてはNi,Fe,Co又はそれらの合金が挙げられるが、蒸着の容易性、導電性及び透磁率の観点からNi又はその合金が好ましい。磁性金属薄膜112aはスパッタリング法、真空蒸着法等の公知の方法により形成することができる。
磁性金属薄膜112aは非常に薄いために、図14に示すように、厚さが不均一であり、厚く形成された領域112a’と、薄く形成された領域又は全く形成されていない領域112b’とがある。そのため、磁性金属薄膜112aの厚さを正確に測定するのは困難である。そこで、本発明では磁性金属薄膜112aの厚さを波長660 nmのレーザ光の透過率(単に「光透過率」という。)で表す。光透過率は磁性金属薄膜112aの任意の複数箇所の測定値を平均して求める。測定箇所数が5以上であると、光透過率の平均値は安定する。第一のプラスチックフィルム111の厚さが30μm以下であると第一のプラスチックフィルム111自身の光透過率はほぼ100%であるので第三の電磁波吸収フィルム130の光透過率が磁性金属薄膜112aの光透過率と一致する。しかし、第一のプラスチックフィルム111がそれより厚い場合には第三の電磁波吸収フィルム130の光透過率から第一のプラスチックフィルム111の光透過率を引いた値が磁性金属薄膜112aの光透過率である。
磁性金属薄膜112aの光透過率は8〜30%の範囲内である必要がある。光透過率が8%未満であると、磁性金属薄膜112aが厚くなり過ぎて金属箔のような挙動を示し、電磁波反射率が高く、電磁波ノイズの吸収能は低い。一方、光透過率が30%超であると、磁性金属薄膜112aが薄すぎて電磁波吸収能が不十分である。磁性金属薄膜112aの光透過率は好ましくは10〜30%である。
光透過率が8〜30%と薄い磁性金属薄膜112aの表面抵抗は熱処理により変化する。しかし、本発明の電磁波吸収筐体は溶融樹脂の射出成形により形成されるので、射出成形時の熱により磁性金属薄膜112aは熱処理されたと同じ状態になる。従って、電磁波吸収筐体中における磁性金属薄膜112aは良好な電磁波吸収能を有する。
[2] 電磁波吸収筐体の製造方法
(1) 第一の製造方法
図15(a) に示すように、第一の電磁波吸収筐体を製造する射出成形装置の一例は、押出機200に接続し、突起部201aを有する固定型201と、突起部201aを受承するキャビティ202aを有する可動型202とを有する。固定型201の突起部201aに射出成形用ゲート201bが開口している。インサートフィルム成形体210はキャビティ202aに受承され、その凹部に溶融樹脂204が射出されるので、電磁波吸収筐体221の外面に位置する。そのため、インサートフィルム成形体210を、図2及び図3に示すように装飾層115を有するインサートフィルム12,13により形成するのが好ましい。図15(b) に示すように、装飾層115はインサートフィルム成形体210の外面(凸面)側に設けられている。
図15(c) に示すように、インサートフィルム成形体210をキャビティ202aに収容した状態で型締めを行い、インサートフィルム成形体210の裏面と固定型201の突起部201aとの間の空間にゲート201bから溶融樹脂204を射出する。このようにして、図15(d) に示すように内側から順に樹脂層205,第一のプラスチックフィルム111、線状痕122を有する金属薄膜112、第二のプラスチックフィルム113及び装飾層115を有する層構成の電磁波吸収筐体221が得られる。一回の射出成形で表面装飾と電磁波吸収層の両方が得られるので、本発明の電磁波吸収筐体221は製造が容易である。
(2) 第二の製造方法
図16(a) に示すように、インサートフィルム成形体210の代わりに連続プラスチックフィルム230に貼付されたインサートフィルム片231を使用する。インサートフィルム片231と連続プラスチックフィルム230との間には離型層が設けられている。連続プラスチックフィルム230に貼付されたインサートフィルム片231を挟んで型閉じすると、インサートフィルム片231は固定型201の突起部201aに押されて可動型202のキャビティ202a内に進入する。図16(b) に示すように、この状態で突起部201aのゲート201bから溶融樹脂204を射出すると、溶融樹脂204は突起部201aとインサートフィルム片231との間に進入する。溶融樹脂204が固化した後型開きすると、連続プラスチックフィルム230に付着した状態の電磁波吸収筐体222が得られる。図16(c) に示すように、離型層により電磁波吸収筐体222は連続プラスチックフィルム230から容易に脱離する。
図16(c) に示すように、電磁波吸収筐体222の層構成は第一の製造方法により得られた電磁波吸収筐体221と同じである。そのため、インサートフィルム片231を図2及び図3に示すように装飾層115を有するインサートフィルム12,13から形成するのが好ましい。装飾層115は電磁波吸収筐体222の外面側に設けられている。第二の製造方法は、連続プラスチックフィルム230に貼付されたインサートフィルム片231を使用するので、インサートフィルム片231のキャビティ202a内の位置決めが容易であるという利点を有する。
(3) 第三の製造方法
図17(a) に示すように、押出機200に接続した固定型201はキャビティ201a’を有し、可動型202はキャビティ201a’に嵌合する突起部202a’を有する。キャビティ201a’に溶融樹脂204を射出するゲート201bが開口している。連続プラスチックフィルム230に貼付されたインサートフィルム片232を挟んで型閉じすると、インサートフィルム片232は可動型202の突起部202a’に押されて固定型201のキャビティ201a’内に進入する。図17(b) に示すように、この状態でキャビティ201a’のゲート201bから溶融樹脂204を射出すると、溶融樹脂204はキャビティ201a’とインサートフィルム片232との間の空間に進入する。溶融樹脂204が固化した後型開きすると、連続プラスチックフィルム230に付着した状態の電磁波吸収筐体223が得られる。図17(c) に示すように、離型層により電磁波吸収筐体223は連続プラスチックフィルム230から容易に脱離する。
図17(c) に示すように、電磁波吸収筐体223は内側から順に樹脂層205,第一のプラスチックフィルム111、線状痕122を有する金属薄膜112、及び第二のプラスチックフィルム113からなる層構成を有する。インサートフィルム片232は電磁波吸収筐体223の裏側に位置するので、装飾層115を有さない。そのため、インサートフィルム片232を図1に示すように装飾層115を有さないインサートフィルム11から形成するのが好ましい。第三の製造方法は、連続プラスチックフィルム230に貼付されたインサートフィルム片232を使用するので、インサートフィルム片232のキャビティ201a内の位置決めが容易であるという利点を有する。
(4) 第四の製造方法
図18(a) に示すように、第四の製造方法は、連続プラスチックフィルム230に貼付されたインサートフィルム片233と固定型201の突起部201aとの間に、連続プラスチックフィルム240のインサートフィルム片233に対向する面に貼付されたインサートフィルム片241を配置する以外、第二の製造方法と同じである。連続プラスチックフィルム240及びインサートフィルム片241には、固定型201の突起部201aのゲート201bに対応する位置に開口部242が設けられている。図18(b) に示すように、連続プラスチックフィルム230に貼付されたインサートフィルム片233はプラスチックフィルム118及び装飾層115からなり、装飾層115が連続プラスチックフィルム230側に位置する。またインサートフィルム片241は連続プラスチックフィルム240側から順に第一のプラスチックフィルム111、線状痕122を有する金属薄膜112、及び第二のプラスチックフィルム113からなる層構成を有する。従って、インサートフィルム片241は第三の製造方法に用いたインサートフィルム片232と同じで良い。インサートフィルム片233と連続プラスチックフィルム230との間、及びインサートフィルム片241と連続プラスチックフィルム240との間にそれぞれ離型層が設けられている。
連続プラスチックフィルム230に貼付されたインサートフィルム片233及び連続プラスチックフィルム240に貼付されたインサートフィルム片241を挟んで型閉じすると、インサートフィルム片233及び241は固定型201の突起部201aに押されて可動型202のキャビティ202a内に進入する。図18(c) に示すように、この状態で突起部201aのゲート201bから溶融樹脂204を射出すると、溶融樹脂204は連続プラスチックフィルム240及びインサートフィルム片241の開口部242を通って、インサートフィルム片233とインサートフィルム片241との間の空間に進入する。溶融樹脂204が固化した後型開きすると、両面に連続プラスチックフィルム230及び240に付着した状態の電磁波吸収筐体224が得られる。図18(d) に示すように、離型層により電磁波吸収筐体224は連続プラスチックフィルム230から容易に脱離する。
図18(d) に示すように、電磁波吸収筐体224は内側から順に第一のプラスチックフィルム111、線状痕122を有する金属薄膜112、第二のプラスチックフィルム113、樹脂層205,プラスチックフィルム118、及び装飾層115からなる層構成を有する。インサートフィルム片241は電磁波吸収筐体223の裏側に位置するので、装飾層115を有さない。第四の製造方法は、連続プラスチックフィルム230に貼付されたインサートフィルム片233及び連続プラスチックフィルム240に貼付されたインサートフィルム片241を使用するので、インサートフィルム片233及び241のキャビティ201a内の位置決めが容易であるという利点を有する。
以上の通り、第一の電磁波吸収フィルムを有するインサートフィルムを用いて、種々の層構成を有する電磁波吸収筐体の製造方法を説明したが、勿論第二又は第三の電磁波吸収フィルムからなるインサートフィルムを用いた場合でも同様に電磁波吸収筐体を製造することができる。特に、線状痕を有さない第三の電磁波吸収フィルムを用いた場合、射出成形が磁性金属薄膜の熱処理に相当するので好ましい。
[3] インサートフィルムの電磁波吸収能
(1) 反射率S11及び伝送減衰率Rtp
図19(a) 及び図19(b) に示すように、50ΩのマイクロストリップラインMSL(64.4 mm×4.4 mm)と、マイクロストリップラインMSLを支持する絶縁基板320と、絶縁基板320の下面に接合された接地グランド電極321と、マイクロストリップラインMSLの両端に接続された導電性ピン322,322と、ネットワークアナライザNAと、ネットワークアナライザNAを導電性ピン322,322に接続する同軸ケーブル323,323とで構成されたシステムを用い、マイクロストリップラインMSLにインサートフィルムの試験片TP2を粘着剤により貼付し、0.1〜6 GHzの入射波に対して、反射波S11の電力及び透過波S21の電力を測定する。また、伝送減衰率Rtpを、下記式(1):
Rtp=−10×log[10S21/10/(1−10S11/10)]・・・(1)
により求める。
(2) ノイズ吸収率Ploss
図19(a) 及び図19(b) に示すシステムにおいて、入射した電力Pin=反射波S11の電力+透過波S21の電力+吸収された電力(電力損失)Plossが成り立つ。従って、入射した電力Pinから反射波S11の電力及び透過波S21の電力を差し引くことにより、電力損失Plossを求め、Plossを入射電力Pinで割ることによりノイズ吸収率Ploss/Pinを求める。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1
粒径分布が50〜80μmのダイヤモンド微粒子を電着したパターンロール32a,32bを有する図11に示す構造の装置を用い、厚さ16μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム111の一面に真空蒸着法により形成した厚さ0.05μmのアルミニウム薄膜112に、図5(c)に示すように直交する二方向に配向した線状痕122a’,122b’を形成し、第一の電磁波吸収フィルム110を作製した。線状痕付きアルミニウム薄膜12の光学顕微鏡写真から、線状痕122a’,122b’は下記特性を有することが分った。
幅Wの範囲:0.5〜5μm
平均幅Wav:2μm
間隔Iの範囲:2〜30μm
平均間隔Iav:20μm
平均長さLav:5 mm
鋭角側の交差角θs:90°
外径が10〜15 nmで長さが0.1〜10μmの多層カーボンナノチューブをメチルエチルケトンに分散させた濃度1質量%のカーボンナノチューブ分散液(1質量%の分散剤を含有)を、エアブラシにより線状痕付きアルミニウム薄膜12に塗布し、自然乾燥させ、サンプル1を作製した。形成されたカーボンナノチューブ薄層14の厚さ(塗布量)は0.064 g/m2であった。次いで、アルミニウム薄膜112に250℃で厚さ16μmのPETフィルム113をそれぞれ30秒間及び1分間熱ラミネートし、サンプル2及び3を作製した。
サンプル1〜3の各々から切り出した試験片TP2(55.2 mm×4.7 mm)を図19(a) 及び図19(b) に示すシステムのマイクロストリップラインMSLに粘着剤により貼付し、0.1〜6 GHzの周波数範囲の入射電力Pinに対する反射波の電力S11及び透過波の電力S21を測定した。段落[3] の(1) 及び(2) に記載の方法により、0.1〜6 GHzの周波数範囲における伝送減衰率Rtp及びノイズ吸収率Ploss/Pinを求めた。伝送減衰率Rtp及びノイズ吸収率Ploss/Pinを反射率S11とともに図20(a)、図20(b) 及び図20(c) に示す。図20(a)、図20(b) 及び図20(c)から明らかなように、熱ラミネートによっても電磁波吸収能の低下は僅かであった。これから、実施例1のインサートフィルムを樹脂と一体成形すると、優れた電磁波吸収能を有する電磁波吸収筐体が得られることが分かる。
実施例2
実施例1と同じ方法によりアルミニウム薄膜112に線状痕122a’,122b’を形成した第一の電磁波吸収フィルム110のサンプル4に、250℃で厚さ16μmのPETフィルム113をそれぞれ30秒間、1分間及び2分間熱ラミネートし、サンプル5〜7を作製した。サンプル4〜7の各々から切り出した試験片TP2(55.2 mm×4.7 mm)に対して、実施例1と同様にしてS11及びS21を測定し、0.1〜6 GHzの周波数範囲における伝送減衰率Rtp及びノイズ吸収率Ploss/Pinを求めた。伝送減衰率Rtp及びノイズ吸収率Ploss/Pinを反射率S11とともに図21(a)、図21(b) 及び図21(c) に示す。図21(a)、図21(b) 及び図21(c) から明らかなように、熱ラミネートによっても電磁波吸収能の低下は僅かであった。これから、実施例2のインサートフィルムを樹脂と一体成形すると、優れた電磁波吸収能を有する電磁波吸収筐体が得られることが分かる。
実施例3
厚さ16μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム111に真空蒸着法により光透過率(波長660 nm)27.0%のNi薄膜112aを形成し、第四の電磁波吸収フィルム130のサンプル8を作製した。次いで、第四の電磁波吸収フィルム130のNi薄膜112aに250℃で厚さ16μmのPETフィルム113を1分間熱ラミネートし、サンプル9を作製した。
サンプル8及び9の各々から切り出した試験片TP2(55.2 mm×4.7 mm)に対して、実施例1と同様にしてS11及びS21を測定し、0.1〜6 GHzの周波数範囲における伝送減衰率Rtp及びノイズ吸収率Ploss/Pinを求めた。伝送減衰率Rtp及びノイズ吸収率Ploss/Pinを反射率S11とともに図22(a)、図22(b) 及び図22(c) に示す。図22(a)、図22(b) 及び図22(c) から明らかなように、熱ラミネートによっても電磁波吸収能の低下は僅かであった。これから、実施例3のインサートフィルムを樹脂と一体成形すると、優れた電磁波吸収能を有する電磁波吸収筐体が得られることが分かる。
11・・・第一のインサートフィルム
110・・・第一の電磁波吸収フィルム
111・・・第一のプラスチックフィルム
112・・・金属薄膜
113・・・第二のプラスチックフィルム
122・・・線状痕
133・・・微細孔
12・・・第二のインサートフィルム
115・・・装飾層
13・・・第三のインサートフィルム
116・・・第三のプラスチックフィルム
118・・・プラスチックフィルム
14・・・カーボンナノチューブ薄層
200・・・押出機
201・・・固定型
201a,202a’・・・突起部
201b・・・ゲート
202・・・可動型
202a,201a’・・・キャビティ
204・・・溶融樹脂
205・・・樹脂層
210・・・インサートフィルム成形体
221,222,223,224・・・電磁波吸収筐体
230,240・・・連続プラスチックフィルム
231,232,233,241・・・インサートフィルム片
2a,2b,2c,2d,32a,32b・・・パターンロール
3a,3b,3c,3d,33a,33b・・・押えロール
4a,4b,4c,4d,34a,34b・・・電気抵抗測定手段
22,23・・・ガイドロール
100・・・複合フィルム

Claims (13)

  1. (a) 第一のプラスチックフィルムと、その少なくとも一面に設けた単層又は多層の金属薄膜とを有する電磁波吸収フィルムと、(b) 前記金属薄膜に積層された第二のプラスチックフィルムとからなる積層フィルムが樹脂と一体的に成形されていることを特徴とする電磁波吸収筐体。
  2. 請求項1に記載の電磁波吸収筐体において、前記積層フィルムが筐体の裏側に位置することを特徴とする電磁波吸収筐体。
  3. 請求項1に記載の電磁波吸収筐体において、前記積層フィルムが筐体の表側に位置し、前記積層フィルムの表側に装飾層が設けられていることを特徴とする電磁波吸収筐体。
  4. 請求項1に記載の電磁波吸収筐体において、前記積層フィルムが筐体の裏側するとともに、前記筐体の表側に装飾層が設けられていることを特徴とする電磁波吸収筐体。
  5. 請求項1に記載の電磁波吸収筐体において、前記第二のプラスチックフィルムが光硬化性樹脂層からなることを特徴とする電磁波吸収筐体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の電磁波吸収筐体において、前記金属薄膜に多数の実質的に平行で断続的な線状痕が不規則な幅及び間隔で複数方向に形成されていることを特徴とする電磁波吸収筐体。
  7. 請求項6に記載の電磁波吸収筐体において、前記線状痕が二方向に配向しており、その交差角が30〜90°であることを特徴とする電磁波吸収筐体。
  8. 請求項7に記載の電磁波吸収筐体において、前記線状痕の幅は90%以上が0.1〜100μmの範囲内にあって、平均1〜50μmであり、前記線状痕の横手方向間隔は1〜500μmの範囲内にあって、平均1〜200μmであることを特徴とする電磁波吸収筐体。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の電磁波吸収筐体において、前記金属薄膜がアルミニウム、銅、銀、錫、ニッケル、コバルト、クロム及びこれらの合金からなる群から選ばれた少なくとも一種の金属からなることを特徴とする電磁波吸収筐体。
  10. 請求項6に記載の電磁波吸収筐体において、線状痕を有する前記金属薄膜にカーボンナノチューブ薄層が形成されていることを特徴とする電磁波吸収筐体。
  11. 請求項10に記載の電磁波吸収筐体において、前記カーボンナノチューブ薄層の塗布量で表した厚さが0.01〜0.5 g/m2であることを特徴とする電磁波吸収筐体。
  12. 請求項1〜5のいずれかに記載の電磁波吸収筐体において、前記金属薄膜が8〜30%の光透過率(波長660 nmのレーザ光)を有する磁性金属薄膜であることを特徴とする電磁波吸収筐体。
  13. 請求項12に記載の電磁波吸収筐体において、前記磁性金属薄膜がNi又はその合金からなることを特徴とする電磁波吸収筐体。
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