JP2013175624A - 太陽電池モジュールの生産方法および太陽電池モジュール組立装置 - Google Patents

太陽電池モジュールの生産方法および太陽電池モジュール組立装置 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽電池セルの反りや割れを生じるリスクを回避しながら、セル電極とタブ線などの配線部材間の電気的な接合に係る信頼性を確保する。
【解決手段】太陽電池セル13が有するセル電極と、配線部材17との間を電気的に接合することで太陽電池モジュール15を組み立てる機能を有する太陽電池モジュール組立装置11は、セル電極または配線部材17の少なくとも一方に、常温で液状の導電性接着剤を塗布する動作を行う塗布部27と、セル電極および配線部材17の相対位置関係が整合するように、当該相対位置関係を調整する動作を行う位置・姿勢調整部23bと、セル電極および配線部材17の間を接合する動作を行う接合部29と、これら各機能部の動作を統括的に制御する統括制御部33とを備える。
【選択図】図3A

Description

本発明は、太陽電池セルが有するセル電極と、セル電極間の接続に用いる配線部材との間を電気的に接合することで太陽電池モジュールを組み立てる太陽電池モジュールの生産方法および太陽電池モジュール組立装置に関する。
再生可能エネルギーである太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換し発電する太陽電池は、昨今の地球環境保全の高まりを受け、震災後などの電力不足に対応可能な次世代のエネルギー源として注目されている。
現在主流の結晶系の太陽電池は、一辺の寸法が例えば10〜20cm程度の矩形平板状のSi基板からなる太陽電池セルを有する。太陽電池セルにおける太陽光の受光面側および裏面側のそれぞれには、発電した電力を取り出すためのセル電極が設けられている。太陽電池セルが有するセル電極と、セル電極間の接続に用いるタブ線との間を電気的に接合することで、既定の電力を発生する太陽電池モジュールが組立てられる。
セル電極とタブ線間の電気的な接合は、一般に、銅や銀、アルミニウムなどの金属製の電線にはんだを被覆したはんだ被覆電線をタブ線として用いてはんだ付けにより行う。ところが、従来のはんだ付けによる接合技術では、仮に低温鉛フリーはんだを用いたとしても、はんだ接合に要する温度がおよそ250度と高温であるため、熱歪みによる基板の反りや割れなどを生じるリスクがある。特に、結晶系の太陽電池では、低コスト化を狙ってSi基板の薄型化が進んでいる。このような薄型の太陽電池セルほど熱歪みによる基板の反りや割れを生じるリスクが高まるため、製品の歩留まりが悪化するという切実な問題があった。
こうした問題を解決するためのアプローチのひとつとして、特許文献1には、はんだ接合に代えて、複数の太陽電池セルのそれぞれに設けられたセル電極とタブ線間を、接着性を有する導電性フィルムを用いて貼付接合する技術が開示されている。
特許文献1に係る貼付接合技術によれば、熱歪みによる基板の反りや割れを生じるリスクを回避しながら、セル電極とタブ線間を電気的に接合することができる。
特開2011−054842号公報
ところで、特許文献1に係る貼付接合技術では、ロール状に巻き回された長尺帯状の原材料から導電性フィルムを切り出すと共に、こうして切り出した個片状の導電性フィルムのそれぞれを、太陽電池セル側において相互に間隔をあけて配された複数のセル電極に対して順次貼り付けてゆく構成を採用している。このように煩雑な構成の組立機構が災いして、セル電極とタブ線間の電気的な接合に係る信頼性の低下が懸念されていた。
本発明は、前記の実情に鑑みてなされたものであり、太陽電池セルの反りや割れを生じるリスクを回避しながら、セル電極とタブ線などの配線部材間の電気的な接合に係る信頼性を確保することを目的とする。
本発明に係る太陽電池モジュールの生産方法は、太陽電池セルが有するセル電極と、配線部材との間を電気的に接合することで太陽電池モジュールを組み立てる際に用いられる太陽電池モジュールの生産方法であって、前記セル電極または前記配線部材の少なくとも一方に、定常状態で液状の導電性接着剤を塗布部を用いて塗布させる工程と、前記導電性接着剤を塗布させる工程の後、前記セル電極および前記配線部材の相対位置関係が整合するように、当該相対位置関係を調整部を用いて調整させる工程と、前記相対位置関係を整合させ、かつ、前記セル電極および前記配線部材の間に前記導電性接着剤を介在させた状態で、前記セル電極および前記配線部材の間を接合部を用いて接合させる工程と、を有することを最も主要な特徴とする。
また、本発明に係る太陽電池モジュール組立装置は、太陽電池セルが有するセル電極と、配線部材との間を電気的に接合することで太陽電池モジュールを組み立てる太陽電池モジュール組立装置であって、前記セル電極または前記配線部材の少なくとも一方に、定常状態で液状の導電性接着剤を塗布する動作を行う塗布部と、前記セル電極および前記配線部材の相対位置関係が整合するように、当該相対位置関係を調整する動作を行う調整部と、前記セル電極および前記配線部材の間を接合する動作を行う接合部と、前記塗布部を用いて前記セル電極または前記配線部材の少なくとも一方に前記導電性接着剤を塗布させた後、前記調整部を用いて前記相対位置関係を整合させた状態で、前記接合部を用いて前記セル電極および前記配線部材の間を接合させる制御を行う統括制御部と、を備えることを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、太陽電池セルの反りや割れを生じるリスクを回避しながら、セル電極と配線部材間の電気的な接合に係る信頼性を確保することができる。
太陽電池モジュールの構成部材である太陽電池セルを表面側から視た外観図である。 図1Aに示す太陽電池セルを裏面側から視た外観図である。 本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置を用いて組み立てられる太陽電池モジュール仕掛品を側方から視た外観図である。 第1実施例に係る導電性接着剤を用いてバス電極と配線部材間を接合した際の接合部位の断面を模式的に表す説明図である。 第2実施例に係る導電性接着剤を用いてバス電極と配線部材間を接合した際の接合部位の断面を模式的に表す説明図である。 第3実施例に係る導電性接着剤を用いてバス電極と配線部材間を接合した際の接合部位の断面を模式的に表す説明図である。 第4実施例に係る導電性接着剤を用いてバス電極と配線部材間を接合した際の接合部位の断面を模式的に表す説明図である。 本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置の概略構成を表すブロック図である。 図3Aに示す太陽電池モジュール組立装置を上方から視た外観図である。 同太陽電池モジュール組立装置を側方から視た外観図である。 同太陽電池モジュール組立装置の構成部材である、第5実施例に係る塗布部を表す説明図である。 第6実施例に係る塗布部を表す説明図である。 第5または第6実施例に係る塗布部に適用される台座部を上方から視た外観図である。 同台座部を側方から視た外観図である。 同太陽電池モジュール組立装置の構成部材である接合部をセル搬送方向に沿って切断した断面図である。 同接合部をセル搬送方向に直交する方向に沿って切断した断面図である。 本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置の動作説明に供する図である。 同太陽電池モジュール組立装置の動作説明に供する図である。 同太陽電池モジュール組立装置の動作説明に供する図である。 同太陽電池モジュール組立装置の動作説明に供する図である。 同太陽電池モジュール組立装置の動作説明に供する図である。 同太陽電池モジュール組立装置の動作説明に供する図である。
以下、本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールの生産方法および太陽電池モジュール組立装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔太陽電池セル13の概略構成〕
はじめに、本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置11(図3A〜図3C参照)を用いて組み立てられる太陽電池モジュール15(図1C参照)の構成部材である太陽電池セル13の概略構成について、図1A,図1Bを参照して説明する。図1Aは、太陽電池セル13を表面側13a1から視た外観図である。図1Bは、図1Aに示す太陽電池セル13を裏面側13a2から視た外観図である。
太陽電池セル(以下、“太陽電池セル”を“セル”と略称する場合がある。)13は、図1Aおよび図1Bに示すように、表面側13a1および裏面側13a2のそれぞれに、太陽電池で発電した電力を取り出すための電極を有する、いわゆる表裏面電極型の太陽電池セルである。ただし、本発明は、後記するように、太陽電池の発電効率向上を狙って裏面側13a2に電極を集約した、いわゆる裏面電極型のセル13にも適用可能である。以下の説明では、表裏面電極型のセル13を例示して説明する。
太陽電池セル13は、図1Aおよび図1Bに示すように、一辺の寸法が例えば10〜20cm程度の矩形平板状のSi基板13aを有する。Si基板13aにおける太陽光の受光面となる表面側13a1には、図1Aに示すように、複数のフィンガー電極13bと、フィンガー電極13bに対して直交し、かつ、所定の間隔を空けて配された一対の表面側バス電極13cとが設けられている。フィンガー電極13bは、線状の細い電極である。一方、表面側バス電極13cは、線状の、フィンガー電極13bと比べて太い電極である。表面側バス電極13cは、フィンガー電極13bに対して電気的に接続されている。フィンガー電極13bおよび表面側バス電極13cは、銀、銅、金、アルミニウムなどの導電性の良好な金属材料からなる。
一方、Si基板13aにおける裏面側13a2には、図1Bに示すように、裏面側13a2のほぼ全面を覆うように設けられた裏面電極13dと、所定の間隔を空けて配された一対の線状の裏面側バス電極13eとが設けられている。裏面側バス電極13eは、裏面電極13dに対して電気的に接続されている。裏面電極13dおよび裏面側バス電極13eは、銀、銅、金、アルミニウムなどの導電性の良好な金属材料からなる。
表面側バス電極13cおよび裏面側バス電極13e(以下、これらを“バス電極13c,13e”と総称する場合がある。)は、本発明の“セル電極”に相当する。
なお、本発明の実施形態において適用可能な太陽電池セル13は、p型およびn型の導電型の半導体を接合した構造をもつ。こうしたpn接合構造を有するセル13のうち、例えば、p型の導電型の半導体側を表面側バス電極13cに接続する一方、n型の導電型の半導体側を裏面側バス電極13eに接続する。これにより、表面側および裏面側バス電極13c,13eの間に、太陽電池セル13で生じた起電力が現れるようになっている。
〔太陽電池モジュール15の概略構成〕
次に、太陽電池モジュール15の概略構成について、図1Cを参照して説明する。図1Cは、本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置11を用いて組み立てられる太陽電池モジュール15の仕掛品を側方から視た外観図である。
太陽電池モジュール15の仕掛品(以下、太陽電池モジュール15、およびその仕掛品を、“太陽電池モジュール15”と総称する。)は、図1Cに示すように、複数のセル13の間を、タブ線と呼ばれる配線部材17を介して連鎖状に接続してなる。詳しく述べると、太陽電池モジュール15は、本発明の“セル電極”に相当する表面側および裏面側バス電極13c,13eと、配線部材17との間を、導電性接着剤19を介在させて接合することによって組み立てられている。配線部材17は、銀、銅、アルミニウムなどの導電性の良好な金属材料からなる。
〔第1〜第4実施例に係る導電性接着剤19〕
次に、第1〜第4実施例に係る導電性接着剤19について、図2A〜図2Dを参照して説明する。図2A〜図2Dは、第1〜第4実施例に係る導電性接着剤19a〜19dをそれぞれ用いて表面側バス電極13cおよび配線部材17間を接合した際の接合部位の断面を模式的に表す説明図である。
本発明で用いられる導電性接着剤19は、例えば、熱硬化性を有し、非加熱の定常状態(常温;摂氏20度)で液状の樹脂に、導電性粒子20を分散状態で含有してなる。ここで、“分散状態で含有”とは、液状の熱硬化性樹脂の系内に、導電性粒子20が偏り無く存在する状態を意味する。
熱硬化性を有する樹脂材料としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、これらの樹脂の混合体や共重合体などを用いることができる。
なお、熱硬化性樹脂とは、加熱すると重合反応を起こして高分子の網目構造を形成することで硬化し、硬化した後は、流動性を有する元の状態には戻らなくなる樹脂をいう。使用に際しては、常温で流動性を有するレベルの比較的低分子の樹脂を所定の形状に整形し、その後加熱により重合反応させて硬化させるのが一般的である。
導電性粒子20としては、弾性を有するか非弾性かを問わない。導電性粒子20の素材としては、例えば、ニッケル、銅、銀、アルミニウム、スズ、金などの金属や、これらの金属を二種以上含む合金を用いることができる。また、導電性粒子20の素材としては、絶縁性粒子に金属コーティングまたは合金コーティングなどの導電性コーティングを施したものを用いてもよい。
導電性粒子20の形状としては、例えば、球状、楕球状、突起を有する形状、フレーク状などを用いることができる。
第1実施例に係る導電性接着剤19aは、図2Aに示すように、熱硬化性を有し、非加熱の定常状態(常温;摂氏20度)で液状の樹脂(以下、“常温で液状の熱硬化性樹脂”という。)に、弾性を有する球形状の樹脂材料の表面に金メッキを施した導電性粒子20aを分散状態で含有してなる。第1実施例に係る導電性接着剤19aを、例えば、表面側バス電極13cおよび配線部材17間に介在させた状態で加熱および加圧を所定時間継続して行わせる接合処理を遂行した場合においては、加圧によって弾性変形させられた導電性粒子20aが発揮する反発力を用いて、表面側バス電極13cおよび配線部材17間の密着接合関係をつくりだしている。
第1実施例に係る導電性接着剤19aを用いた接合技術は、例えば、比較的薄く硬い金属素材からなる表面側バス電極13cおよび配線部材17間の電気的接合関係を確保する際に有効である。ただし、経時的に安定な電気的接合関係を確保するためには、導電性粒子20aが発揮する弾性力の長期安定性と、熱硬化性樹脂による確実な硬化固定との考慮を要する。
第2および第3実施例に係る導電性接着剤19b,19cは、図2B,図2Cに示すように、常温で液状の熱硬化性樹脂に、比較的剛性の高い導電性粒子(例えば、ニッケル製)20b,20cを分散状態で含有してなる。第2および第3実施例に係る導電性接着剤19b,19cの相違点は、第2実施例に係る導電性接着剤19bでは、導電性粒子20bの形状が球形状であるのに対し、第3実施例に係る導電性接着剤19cでは、導電性粒子20cの形状が、突起を有する形状である点である。
第2および第3実施例に係る導電性接着剤19b,19cを、例えば、表面側バス電極13cおよび配線部材17間に介在させた状態で加熱および加圧を所定時間継続して行わせる接合処理を遂行した場合においては、加圧によって導電性粒子20b,20cの一部(球面または突起)を表面側バス電極13cや配線部材17にめり込ませる(塑性変形)ことで、表面側バス電極13cおよび配線部材17間の密着接合関係をつくりだしている。
第2および第3実施例に係る導電性接着剤19b,19cを用いた接合技術は、例えば、比較的厚く柔らかい金属素材からなる表面側バス電極13cおよび配線部材17間の電気的接合関係を確保する際に有効である。電気的接合関係を確保する際の効果の大きさの観点から、第2および第3実施例に係る接合技術を比較評価すると、第2実施例に係る球形の導電性粒子20bの態様と比べて、第3実施例に係る突起を有する形状の導電性粒子20cの態様の方が、前記の効果は大きい傾向がある。一般に、第2実施例と比べて第3実施例の方が、表面側バス電極13cや配線部材17に(突起が)めり込みやすく外れにくいからである。ただし、表面側バス電極13cや配線部材17の厚さや硬さなどの前提条件が変わると、電気的接合関係を確保する際の効果のある形状は、前記とは異なるものとなる場合がある。
太陽電池セル13が有するSi基板13aとして薄型のものを採用した場合において、太陽電池セル13の割れ防止の観点から、第2および第3実施例に係る接合技術を比較評価すると、第3実施例と比べて第2実施例の方の有用性が高い。第3実施例と比べて第2実施例の方が、表面側バス電極13cを通してセル13に対して歪み(割れの原因となる)を与える応力の大きさが抑制されているからである。
第4実施例に係る導電性接着剤19dは、図2Dに示すように、常温で液状の熱硬化性樹脂に、フレーク状導電性粒子20dを分散状態で含有してなる。第4実施例に係る導電性接着剤19dを、例えば、表面側バス電極13cおよび配線部材17間に介在させた状態で加熱および加圧を所定時間継続して行わせる接合処理を遂行した場合においては、複数片にわたるフレーク状導電性粒子20dの重なりから創り出される接着力を用いて、表面側バス電極13cおよび配線部材17間の密着接合関係をつくりだしている。
第4実施例に係る導電性接着剤19dを用いた接合技術は、例えば、表面側バス電極13cおよび配線部材17間の接着力を確保しやすい反面、ひとつの導電性粒子20a〜20cによって電気的接合関係を確保可能な第1〜第3実施例に係る接合技術と比べて、ひとつの電気的接合経路あたりの電気抵抗は高くなる傾向がある。ひとつの電気的接合経路あたりの電気抵抗は、導電性接着剤19dに含有させる導電性粒子20の量を調整することによって、所定の範囲でコントロールすることができる。ただし、導電性粒子20を増量することによって熱硬化性樹脂の成分比率を相対的に低下させた場合、時間の経過に伴って接合安定性が徐々に低下してゆく。このため、導電性接着剤19dに含有させる導電性粒子20の量を調整する際には、十分な考慮を要する。
なお、以下の説明では、特に断らない限り、第1〜第4実施例に係る導電性接着剤19a〜19dを総称して“導電性接着剤19”と呼ぶこととする。
〔本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置11の構成〕
次に、本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置11の概略構成について、図3A〜図3Cを参照して説明する。
図3Aは、本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置11の概要を表すブロック図である。図3Bは、図3Aに示す太陽電池モジュール組立装置11を上方から視た外観図である。図3Cは、同太陽電池モジュール組立装置11を側方から視た外観図である。
なお、図3Aは、太陽電池モジュール組立装置11を、複数の機能部間の電気的な接続関係に着目して表したものである。また、図3Bおよび図3Cは、機構的な観点から太陽電池モジュール組立装置11を捉えたものである。このため、図3Bおよび図3Cについては、電気的な駆動または制御を行う搬送駆動部31および統括制御部33の図示が省略されている。
本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置11は、太陽電池セル13が有するバス電極13c,13eと、配線部材17との各間を電気的に接合することで、太陽電池モジュール15を組み立てる機能を有する。
太陽電池モジュール組立装置11は、図3Aに示すように、セル貯留部21と、位置決め供給部23と、配線部材供給部25と、塗布部27と、固定台28(図3C参照)と、接合部29と、搬送駆動部31と、統括制御部33とを備えて構成される。
セル貯留部21は、そこに貯留している複数のセル13を、必要に応じて位置決め供給部23へと1枚づつ順次送り出す機能を有する。
位置決め供給部23は、太陽電池モジュール組立ラインにおける塗布ステージ24(例えば図3A参照)に対し、セル13を、予め定められる正規の位置および姿勢に調整して供給する機能を有する。ここで、塗布ステージ24とは、太陽電池モジュール組立ラインにおいて、セル13または配線部材17に対して導電性接着剤19を塗布部27を用いて塗布させる場所を意味する。
詳しく述べると、位置決め供給部23は、図3Aに示すように、位置・姿勢検知部23aと、位置・姿勢調整部23bとを備える。位置・姿勢検知部23aは、セル貯留部21から送出されてきたセル13の位置および姿勢を検知する機能を有する。位置・姿勢調整部23bは、位置・姿勢検知部23aで得られた検知結果に基づいて、セル13の位置および姿勢を、予め定められる正規の位置および姿勢に調整する機能を有する。
なお、セル13の位置とは、セル13が置かれている場所の二次元方向に係る位置情報を意味し、セル13の姿勢とは、セル13の重心を中心とする回転方向に係る位置情報を意味する。
位置・姿勢検知部23aは、例えば、4つのCCD撮像センサ23a1(図3B参照)を有する。位置・姿勢検知部23aは、これら4つのCCD撮像センサ23a1によって撮像した、セル13の表面側バス電極13cに係る画像情報(セル13全体に係る画像情報であってもよい。)と、4つのCCD撮像センサ23a1に係る位置情報とに基づいて、セル13の位置および姿勢を検知するように構成されている。
なお、CCD撮像センサ23a1の数は、4つに限らない。CCD撮像センサ23a1の数は、2以上であれば、任意の数に設定可能である。また、位置・姿勢検知部23aとしては、前記の構成に代えて、例えば、レーザ光線を用いたエッジセンサによりセル13の外枠部分に係る位置情報を取得することを通じて、セル13の位置および姿勢を検知する構成を採用してもよい。さらに、前記した位置・姿勢検知部23aの構成は、本実施形態の構成に限定されない。位置・姿勢検知部23aの構成としては、セル13の位置および姿勢を検知することができれば、いかなる構成(測定原理やセンサの数量・位置を含む)を採用してもよい。
配線部材供給部25は、塗布部27を用いて導電性接着剤19が塗布されたセル13のバス電極13cに係る存在位置に対して、既定の長さに切り出した配線部材17を供給する機能を有する。配線部材供給部25の内部には、可撓性を有する長尺帯状の配線部材17を巻き回した配線部材リール25a(図3B,図3Cなど参照)が回転自在に軸支されている。
本実施形態に係る配線部材供給部25では、接合対象となるセル13のバス電極13c,13eの本数に対応する数の配線部材リール25aを設ける構成を採用した。図1A,図1Bで示すセル13の場合は、バス電極13c,13eが表面側13a1および裏面側13a2のそれぞれに各一対づつ設けられている。このため、配線部材供給部25には、図3Bに示すように、一対の配線部材リール25aが設けられている。
なお、セル13のバス電極13c,13eの数は、3本以上であってもよい。この場合、配線部材供給部25の内部には、セル13のバス電極13c,13eの数と位置に合わせて、配線部材リール25aを適宜の数だけ適宜の位置に設定すればよい。
配線部材供給部25は、図3Bおよび図3Cに示すように、配線部材リール25aから引き出された配線部材17を、既定の長さに切断するための切断部25bを備える。配線部材供給部25は、塗布ステージ24の上方に位置する塗布部27へと向かう直線経路に沿って、配線部材17を途中で曲げることなく供給可能な位置に設けられている。これにより、配線部材17に曲げ癖の生じることを回避して、セル13のバス電極13c,13eと、配線部材17との各間の電気的接合関係を確立することができる。
塗布部27は、セル13のバス電極13c,13eおよび配線部材17の両者、または、少なくとも一方に、導電性接着剤19を塗布する機能を有する。具体的には、塗布部27は、セル13の表面側バス電極13cおよび配線部材17に対して導電性接着剤19を塗布するように動作する。
塗布部27は、塗布動作を遂行していない待機時において、塗布ステージ24の上方(セル13の表面側13a1)の待機位置に位置している。塗布時には、塗布部27は、図3Aおよび図3Cに矢印で示すように、塗布対象となるセル13のバス電極13c、または、配線部材17の存在位置まで下降移動する。また、塗布動作の終了時には、塗布部27は、塗布ステージ24の上方の待機位置まで上昇移動する。塗布部27は、後記するように、セル13の表面側バス電極13cに対して導電性接着剤19を塗布する工程と、配線部材供給部25から供給されてきた配線部材17に対して導電性接着剤19を塗布する工程とを交互に繰り返すように動作する。
固定台28は、後記する接合部29およびセル保持機構30を支持する機能を有する。
接合部29は、セル13のバス電極13c,13eと、配線部材17との各間の相対位置関係を整合させ、かつ、これらの間に導電性接着剤19を介在させた状態で、セル13のバス電極13c,13eおよび配線部材17の各間を接合する機能を有する。この接合は、後で詳しく説明するように、セル13のバス電極13c,13eおよび配線部材17に対して加熱および加圧を所定時間継続して行わせることによって遂行される。
接合部29に対するセル13の搬送方向の上流側および下流側には、接合部29から延びて連なるセル保持機構30(図3C参照)が設けられている。このセル保持機構30は、後記するように、セル13の搬送方向に対する上流側または下流側へ、固定台28により支持されつつ、接合部29と共に搬送駆動されるように構成されている。これにより、太陽電池モジュール組立ラインにおける生産効率の向上を図っている。
搬送駆動部31は、複数のセル13間が連鎖状に接続された太陽電池モジュール15を搬送する機能、および、太陽電池モジュール組立工程の進行に伴って、接合部29およびセル保持機構30を進退方向に搬送する機能を有する。
統括制御部33は、セル貯留部21、位置決め供給部23、配線部材供給部25、塗布部27、接合部29、および、搬送駆動部31のそれぞれの動作を統括的に制御する機能を有する。
〔本発明の第5および第6実施例に係る塗布部27A,27Bの構成〕
次に、本発明の第5および第6実施例に係る塗布部27A,27Bの概略構成について、図4A〜図4Dを参照して説明する。
図4Aは、本発明の第5実施例に係る塗布部27Aを表す説明図である。図4Bは、本発明の第6実施例に係る塗布部27Bを表す説明図である。図4Cは、第5または第6実施例に係る塗布部27A,27Bに適用される台座部27Cを上方から視た外観図である。図4Dは、同台座部27Cを側方から視た外観図である。
はじめに、本発明の第5および第6実施例に係る塗布部27A,27Bの構成説明に先立って、本発明で適用可能な液状の導電性接着剤19の塗布方式について概説する。
本発明で適用可能な塗布方式としては、例えば、単一のノズル(不図示)を有するディスペンサ(不図示)を用いて、セル13のバス電極13c,13eおよび配線部材17の各間などの接合対象部位に液状の導電性接着剤19を塗布する態様がある。その他の塗布方式としては、インクジェット塗布方式、オフセット塗布方式、凸版塗布方式、マスク(スクリーン)塗布方式などを挙げることができる。
単一のノズルを有するディスペンサを用いた塗布方式(以下、“単一ノズルディスペンサ塗布方式”という。)では、ディスペンサのノズルと接合対象部位との相対位置関係を制御しさえすれば、いかなる接合対象部位にでも導電性接着剤19を塗布することができる。このため、単一ノズルディスペンサ塗布方式は、汎用性の点で優れている。しかし、単一ノズルディスペンサ塗布方式では、接合対象部位に導電性接着剤19を塗布する所要時間が長くかかるため、生産性の点で劣る。
また、直線上に整列(1列でもよいし、複数列でもよい。)した複数の吐出口を間隔を置いて有するマルチディスペンサ59(例えば図4D参照)を用いたマルチディスペンサ塗布方式では、相互に分散した位置に存する複数点に対して一回の塗布動作で分散塗布を行うことができるため、生産性に優れている。また、接合対象部位に係る仕様の異なるセル13を接続した太陽電池モジュール15を組み立てる場合は、マルチディスペンサ59を、その仕様に適したものに交換することで対応すればよい。
接合対象部位に向けて導電性接着剤19を噴射することで塗布するインクジェット塗布方式では、接合対象部位に対して非接触で塗布するため、安定した塗布動作を遂行可能な点で優れている。しかし、インクジェット塗布方式では、後記するように、本実施形態に係る液状の導電性接着剤19の粘度として想定している1Pa・s以上かつ100Pa・s以下程度の粘度を呈する液を噴射することは、エアー圧などによる噴射圧力の補強を行うことを要するため、一般的には困難を伴う。
オフセット版(不図示)を用いて接合対象部位に導電性接着剤19を塗布するオフセット塗布方式では、接合対象部位に求められる塗布層の厚みが比較的薄い(例えば、1〜10μm程度)場合の塗布動作を安定して遂行できるため、例えば、塗布対象となる配線部材17が2mm程度以下と細いケースでも、導電性接着剤19のはみ出しの少ない塗布処理を遂行可能な点で優れている。しかし、オフセット版(不図示)の非塗布領域にも導電性接着剤19が(汚れなどに起因して)付着するおそれがある。
凸版(本発明の第5および第6実施例参照)を用いて接合対象部位に導電性接着剤19を塗布する凸版塗布方式では、導電性接着剤19が塗布領域のみならず非塗布領域にも付着する危険性が、オフセット塗布方式と比べて低い点で優れている。しかし、凸版塗布方式では、オフセット塗布方式と比べて、導電性接着剤19の塗布量が多くなる傾向がある。
マスク(不図示)を用いて接合対象部位に導電性接着剤19を塗布するマスク(スクリーン)塗布方式では、接合対象部位に求められる塗布層の厚みが比較的厚い(例えば、20μm〜300μm程度)場合の塗布動作を安定して遂行可能な点で優れている。これにより、配線部材17を厚い導電性接着剤19で包込みことによって、接合に係る信頼性の向上を期待することができる。
前記の諸実情を踏まえて、本発明の第5および第6実施例に係る塗布部27A,27B(図4A,図4B参照)では、凸版塗布方式を採用している。ただし、本発明は、単一ノズルディスペンサ塗布方式、マルチディスペンサ塗布方式、インクジェット塗布方式、オフセット塗布方式、マスク(スクリーン)塗布方式を含む、いかなる塗布方式を採用してもよい。本発明の最も主要な特徴部分は、常温で液状の導電性接着剤19を用いて、太陽電池セル13と配線部材17との間を接合する点にあるからである。
なお、インクジェット塗布方式やオフセット塗布方式を用いる場合は、導電性粒子をナノメートルオーダー(例えば、数nm〜数十nm)とした上で、熱硬化性樹脂に含有させた導電性接着剤19を用いる方がより望ましい。その理由は、例えばインクジェット塗布方式では、導電性接着剤19を塗布する際の塗布範囲などの制御が容易になり、オフセット塗布方式ではオフセット版の非塗布領域に導電性接着剤19が付着する可能性を低くできるからである。
本発明の第5実施例に係る塗布部27Aは、図4Aに示すように、平板状の第1凸版41と、常温で液状の導電性接着剤19が収容される容器43とを有している。第1凸版41には、直線上に整列した複数の第1円柱突起41aが相互に間隔を空けて設けられている。第1凸版41における相互に隣接する第1円柱突起41a同士の間隔は、セル13のバス電極13c,13eの対応箇所に合わせて設定されている。
第5実施例に係る塗布部27Aは、図4Aに示すように、液状の導電性接着剤19を第1凸版41の第1円柱突起41aに付着させる工程と、こうして付着した液状の導電性接着剤19を、第1凸版41からセル13の表面側バス電極13cまたは配線部材17へと転写する工程とを交互に行うように動作する。
なお、ここでいう“交互”とは、例えば、付着させる工程を1回行った後、転写する工程を1回行うケースを含むのみならず、付着させる工程を1回行った後、転写する工程を3回行うケースをも含む趣旨である。
一方、本発明の第6実施例に係る塗布部27Bは、図4Bに示すように、環状の第2凸版45と、常温で液状の導電性接着剤19が収容される容器47と、この容器47内に収容される環状ローラ49とを有している。第2凸版45の外周には、円周上に整列した複数の第2円柱突起45aが相互に間隔を空けて設けられている。第2凸版45における相互に隣接する第2円柱突起45a同士の間隔は、セル13のバス電極13c,13eの対応箇所に合わせて設定されている。
環状ローラ49の下部は、容器47内の導電性接着剤19に浸漬するように位置している。これにより、環状ローラ49の回転に伴って、環状ローラ49の外周部に液状の導電性接着剤19が絶え間なく付着するようになっている。第2凸版45と環状ローラ49とは、それぞれの外周部が相互に線接触するように配設されている。第2凸版45は、時計回りに回転する一方、環状ローラ49は、反時計回りに回転する。これにより、環状ローラ49の外周部に付着している液状の導電性接着剤19が、第2凸版45の外周に設けられた複数の第2円柱突起45aに付着し、さらに、第2凸版45の第2円柱突起45aに付着している液状の導電性接着剤19が、セル13の表面側バス電極13cや配線部材17に付着するように構成されている。
第6実施例に係る塗布部27Bは、図4Bに示すように、液状の導電性接着剤19を第2凸版45の第2円柱突起45aに付着させる工程と、こうして付着した液状の導電性接着剤19を、第2凸版45からセル13の表面側バス電極13cまたは配線部材17へと転写する工程とを同時に行うように動作する。
次に、第5または第6実施例に係る塗布部27A,27Bに適用される台座部27Cについて説明する。台座部27Cは、図4Cおよび図4Dに示すように、防汚シート51のための繰出回収機構53を有する。長尺帯状の防汚シート51は、例えば図4Dに示すように、直線上に整列(1列でもよいし、複数列でもよい。)した複数の吐出口を間隔を置いて有するマルチディスペンサ59から供給された液状の導電性接着剤19が、セル13に付着し汚れるのを防ぐ機能を有する。
具体的には、例えば、液状の導電性接着剤19を、マルチディスペンサ59を用いて長尺帯状の配線部材17の長手方向に沿って分散塗布したとする。この場合、図4Cに示すように、液状の導電性接着剤19は、その粘度にもよるが、配線部材17の幅を超えて拡がる傾向がある。こうして拡がった液状の導電性接着剤19は、配線部材17の背面側を支えるように位置する塗布ステージ24上の所定の場所に付着して、この所定の場所を汚してしまう。
このとき、所定の場所(配線部材17の背面側)を覆うように防汚シート51が敷かれていると、拡がった液状の導電性接着剤19は防汚シート51に付着するため、塗布ステージ24を汚すことはない。汚れた防汚シート51は、後記するように、適宜のタイミングで回収する。この回収と同時に、未使用の防汚シート51を繰り出す。このため、配線部材17の幅を超えて拡がった液状の導電性接着剤19が、セル13を汚してしまうことはない。
これに対し、前記の所定の場所に防汚シート51が敷かれていない状態で、配線部材17の幅を超えて拡がった液状の導電性接着剤19が付着している配線部材17上にセル13を位置決めして載置すると、セル13の裏面側13a2に、塗布ステージ24に付着していた液状の導電性接着剤19が付着して、セル13を汚してしまう。防汚シート51は、このようなセル13の裏面側13a2における汚染を防ぐ機能を有する。
繰出回収機構53は、図4Dに示すように、未使用の防汚シート51がロール状に巻き回される繰出リール55と、使用済みの防汚シート51が巻き回される回収リール57とを有する。繰出リール55および回収リール57は、相互に間隔をおいて設けられている。繰出リール55および回収リール57の上方には、塗布ステージ24が設けられている。繰出リール55および回収リール57の間には、塗布ステージ24の上面のうち、配線部材17が横たわる場所を線形状に覆うように、防汚シート51が架け渡されている。
なお、図4Cおよび図4Dに示す例では、繰出リール55および回収リール57は、それぞれ一対づつ設けられている。したがって、塗布ステージ24の上面には、一対の防汚シート51(図4C参照)が相互に間隔を置いて架け渡されている。
ここで、汚れた防汚シート51を、いかなるタイミングで新しいものと交換するのかが問題となる。これについて、本実施形態では、後記するように、接合部29を用いて太陽電池モジュール15に対する加熱圧着処理を遂行しながら同太陽電池モジュール15を搬送している間に、防汚シート51を回収リール57に巻き取って回収するようにしている。
ところで、一般に普及している太陽電池セル13では、受光面は表面側13a1だけであり、裏面側13a2は受光面として用いていない。このため、セル13の裏面側13a2に多少の汚れが生じたとしても外観を損なうのみであり、発電性能に影響を与える蓋然性は低い。ところが、表裏両面とも受光面として機能する太陽電池セル13も存在する。このように表裏両面とも受光面として機能する太陽電池セル13では、1回の塗布動作ごとに防汚シート51の更新(回収および繰り出し)を行うことが好ましい。導電性接着剤19の付着によるセル13の裏面側13a2における汚れを確実に防止することができるからである。
また、本実施形態に係る塗布部27を用いた導電性接着剤19の塗布動作を、接合対象面の全てにわたって遂行する全面塗布を採用するか、または、接合対象面のうち少なくとも一部に未塗布の部分を残して遂行する分散塗布を採用するかが問題となる。これについて、本実施形態では、後者の分散塗布を採用している。その理由は次のとおりである。
すなわち、一般に、太陽電池セル13は、温度や湿度などが大きく変化する屋外環境で使用される。このような環境の変化によって、セル13(セル13のバス電極13c,13eを含む。以下同じ。)や配線部材17は、それぞれに固有の線膨張係数に応じて伸び縮みする。すると、相互に固有の線膨張係数が異なるセル13と配線部材17との境界部分では、引張りや圧縮に係る応力が生じる。そのため、仮に、セル13および配線部材17間の接合対象部位を全面塗布を用いて接合した場合、線膨張係数の相違から生じる引張りや圧縮に係る応力に起因して接合部位に反りや割れ(クラック)が生じて、電気的接合関係が絶たれるリスクにさらされる。
これに対して、セル13および配線部材17間の接合対象部位を分散塗布を用いて接合した場合、線膨張係数の相違から生じる引張りや圧縮に係る応力の大きさを、全面塗布の場合と比べて緩和することができる。その理由は次の通りである。
すなわち、分散塗布の場合、セル13および配線部材17間の接合部位は、塗布領域では接合関係が成立するが、非塗布領域では、接合関係が成立しない。このため、非塗布領域に存するセル13および配線部材17間には、引張りや圧縮に係る応力が作用しない。要するに、塗布領域に存するセル13および配線部材17間に作用する応力を、非塗布領域に存するセル13および配線部材17が、伸びやたるみなどの形態で吸収する結果として、前記の応力を緩和することができる。したがって、セル13および配線部材17間の接合部位に反りや割れが生じる事態を抑制して、電気的接合関係が断絶されるリスクを低減することができる。
しかも、分散塗布の場合、セル13および配線部材17間の接合部位が相互に分離している。このため、仮に、ある接合部位に反りや割れが生じたとしても、この反りや割れが、他の接合部位に伝播することはない。したがって、セル13のバス電極13c,13eと配線部材17との各間の接合部位に係る電気的接合関係を全て失う蓋然性は極めて低くなる。その結果、セル13のバス電極13c,13eと配線部材17間の電気的な接合に係る信頼性を格段に向上することができる。
また、全面塗布および分散塗布を、導電性接着剤19の使用量の観点で比較すると、全面塗布と比べて分散塗布の方が少ない導電性接着剤19の使用量で済む。このため、分散塗布を採用すれば、導電性接着剤19に係るコストを低減する効果を期待することもできる。
ここで、本実施形態に係る導電性接着剤19を、セル13のバス電極13c,13eと配線部材17との各間の接合(幅1〜2mm程度のバス電極13c,13eと、配線部材17との各間を、2〜3mm程度の長さだけ接合)に用いた場合の、同接合部位に係る抵抗値を実測すると、10mΩほどであった。セル13のバス電極13c,13eや配線部材17それ自体の電気伝導率は、数mΩ/cm程度であることを考慮すると、2〜3箇所程度の接合部位に係る電気的接合関係の成立によって、良好な電気的接合関係を確保することができることがわかる。
〔本発明の実施形態に係る接合部29の構成〕
次に、本発明の実施形態に係る接合部29の概略構成について、図5A〜図5Bを参照して説明する。
図5Aは、本発明の実施形態に係る接合部29をセル搬送方向に沿って切断した断面図である。図5Bは、同接合部29をセル搬送方向に直交する方向に沿って切断した断面図である。
本発明の実施形態に係る接合部29は、図5Aおよび図5Bに示すように、外観形状がほぼ箱形の加熱炉61から構成されている。加熱炉61は、図5Aおよび図5Bに示すように、断面が凹形状の断熱部材からなる上側炉61aおよび下側炉61bを、内部に電池モジュール15の収容空間62を有するように、最中合わせにしてなる。加熱炉61は、収容空間62に収容された仕掛品としての電池モジュール15に対し、セル13のバス電極13cおよび配線部材17間、並びに、セル13のバス電極13eおよび配線部材17間のそれぞれに導電性接着剤19を介在させた状態で、加熱および加圧を所定時間継続して行わせる機能を有する。
前記の加熱および加圧に係る両機能を発揮するために、密閉することが可能な加熱炉61は、図5Aおよび図5Bに示すように、セル13のバス電極13c,13eに対応する導電性接着剤19の塗布箇所に対してセル13の表裏両面からスポット的な加熱および加圧を行うための複数の加熱圧着部63を有する。略円柱形状の複数の加熱圧着部63のそれぞれは、略円形状の当接部63aを先端側(セル13側)に有すると共に、ヒータ63bを基端側63cに有してなる。加熱圧着部63の基端側63cは、その先端側と比べて大径になっている。
加熱炉61の内壁には、図5Aおよび図5Bに示すように、加熱圧着部63の基端側63cの径と比べてわずかに大径の穴部61cが複数形成されている。この穴部61cに、加熱圧着部63の当接部63aをセル13側に向けた状態で基端側63cが収容される。また、この穴部61cには、バネなどの弾性部材63dが、当接部63aをセル13側へ押しつける方向に弾性力を発揮するように設けられている。したがって、複数の加熱圧着部63の当接部63aは、弾性部材63dが発揮する弾性作用によってセル13を表裏両面から浮上支持しながら、セル13のバス電極13c,13eに対して加熱および加圧を遂行するように構成されている。
このように、相互に分散して位置するセル13および配線部材17間の接合対象箇所に対して選択的に、加熱圧着部63を用いて加熱および加圧を、セル13の表裏両面から遂行するため、加熱加圧時にセル13および配線部材17に生じる熱歪みに起因するセル13の反りや割れを抑制することができる。加熱加圧時に生じるセル13および配線部材17の熱歪みを、非接合領域(セル13および配線部材17間が導電性接着剤19を介して接合されていない領域)に存して比較的自由にその位置を変え得るセル13および配線部材17の部分が吸収するからである。また、安定した接合圧力を確保することができる。複数の接合対象箇所間における接合圧力のムラを生じにくいからである。
また、加熱炉61の収容空間62には、図5Bに示すように、セル13の幅方向(セル13の搬送方向に対して直交する方向;図5Bの紙面左右方向)における3カ所にわたり、セル13を保持するためのセル保持部材65が設けられている。このセル保持部材65は、セル13の搬送方向に沿って延びている。
さらに、加熱炉61の内壁には、図5Bに示すように、複数の加熱部67が設けられている。この加熱部67は、加熱圧着部63と協働して、加熱炉61の収容空間62における温度を適温まで上昇させると共に維持する機能を有する。このように、セル13全体を丸ごと加熱するようにしたため、加熱によるセル13の伸びはセル全体にわたる。このため、局所的な熱応力(熱歪み)が生じる事態を防止することができる。したがって、局所的な熱応力に起因するセル13の反りや割れを防止することができる。
本実施形態に係る接合部29では、図3Aおよび図3Cに示すように、3組のセル13に対して同時に加熱および加圧を所定時間継続して行う加熱加圧接合処理を遂行する構成を採用している。これは、導電性接着剤19によって、セル13のバス電極13c,13eおよび配線部材17の各間を安定的に接合するには、加熱加圧接合処理の継続時間として数十秒程度を要することに基づく。
ちなみに、本実施形態では、ひとつのセル13に係る導電性接着剤19の塗布動作時間は、およそ10秒程度である。かかる前提において、仮に、1組のセル13毎に加熱加圧接合処理を所定時間(例えば20秒)継続して遂行したとする。すると、組立工程における加熱加圧接合処理が律速となって、全体としての生産効率が低下してしまう。
具体的には、本実施形態では、1組のセル13に対する加熱加圧接合処理の前処理(以下、“接合前処理”という。)として、(1)配線部材17に対する導電性接着剤19の塗布(例えば図6C参照)、(2)配線部材17上の所定位置にセル13を載置供給(例えば図6D参照)、(3)セル13の表面側バス電極13cに対する導電性接着剤19の塗布(例えば図6A参照)、(4)セル13上の所定位置に配線部材17を載置供給(例えば図6B参照)という一連の処理(図6C→図6D→図6A→図6B→図6C、以降、かかる接合前処理を繰り返す。)に要する時間は、およそ8秒程度であった。これに対して、加熱加圧接合処理に要する時間は、およそ20秒程度であった。
かかる前提において、仮に、1組のセル13毎に加熱加圧接合処理を所定時間(20秒)継続して遂行したとする。すると、組立工程における加熱加圧接合処理が律速となって、全体としての生産効率が低下してしまうことがわかる。
そこで、本実施形態に係る接合部29では、図3Aおよび図3Cに示すように、3組のセル13に対して同時に加熱加圧接合処理を遂行し、こうした加熱加圧接合処理の継続と同時に、セル13に対する前記の接合前処理の進行に伴って、接合部29およびセル保持機構30(図3C参照)を、搬送方向の下流側へ逐次移動させる構成を採用している。
接合部29において、3組のセル13に対して同時に加熱加圧接合処理が遂行される一方で、新しい3組のセル13に対して、前記の接合前処理が逐次遂行される。新しい3組のセル13に対する接合前処理が完了すると、搬送駆動部31は、接合部29およびセル保持機構30を上流側の初期位置(図6A参照)まで戻す。そして、新しい3組のセル13に対して同時に加熱加圧接合処理が遂行される一方で、再び、最新の3組のセル13に対して、前記の接合前処理が逐次遂行される。以下、本実施形態に係る電池モジュール組立装置11では、前記の処理を繰り返し行う。
要するに、本実施形態では、接合部29が加熱加圧接合処理を遂行中に、接合部29およびセル保持機構30をセル13の搬送方向に対して往復動作させることにより、1組のセル13当たりおよそ8秒のタクトでの加熱加圧接合処理を実現している。
ところで、電性接着剤19によって、セル13のバス電極13c,13eおよび配線部材17の各間を安定的に接合するのに要する時間は、加熱温度や、加圧の強さや、導電性接着剤19に含まれるバインダー樹脂(熱硬化性樹脂)の温度特性などに依存する。例えば、摂氏200度以下の温度を用いて加熱加圧接合処理を行う前提条件を設定した場合、10秒以下で硬化する熱硬化性樹脂も存在する。このような硬化時間の短い熱硬化性樹脂をバインダー樹脂として用いると、接合部29およびセル保持機構30をセル13の搬送方向に対して往復動作させる必要は、必ずしもなくなる。
しかしながら、摂氏200度以下の温度で加熱加圧接合処理を行い、かつ、常温下で長期間にわたる接合安定性を維持する熱硬化性樹脂を用いるといった前提条件を設定した場合、やはり数十秒程度の処理時間を要するのが現状である。実際には、接合前処理工程に係る所要時間と、加熱加圧接合処理工程に係る所要時間との長短を比較考慮した上で、加熱加圧接合処理を同時に行わせるセル13の枚数や継続時間を設定する必要がある。
電気的接合関係の長期安定性を確保するには、導電性接着剤19による接着状態および接着強度の長期安定性を確保することがきわめて重要である。また、導電性接着剤19による接着状態および接着強度の長期安定性を確保するには、導電性接着剤19に含まれるバインダー樹脂(熱硬化性樹脂)の劣化を抑制することが求められる。バインダー樹脂(熱硬化性樹脂)の劣化抑制には、一般に、硬化温度の高い熱硬化性樹脂を用いた方が有利である。しかし、加熱加圧接合処理時にセル13において生じる熱歪みの影響を考慮すると、できるだけ低温で加熱加圧接合処理を遂行するのが好ましい。
前記の諸事情を踏まえて、本実施形態では、以下の前提条件を設定する。第1に、太陽電池モジュール組立装置11が置かれている環境温度を、常温に制御する。太陽電池モジュール15の組立工程において、導電性接着剤19に含まれるバインダー樹脂(熱硬化性樹脂)の劣化を抑制することができるからである。第2に、導電性接着剤19に含まれるバインダー樹脂(熱硬化性樹脂)の硬化温度は、摂氏100度以上、かつ、摂氏200度以下(はんだ接合時に用いる温度と比べて低い)とする。バインダー樹脂(熱硬化性樹脂)の確実な硬化を図ると共に、加熱処理時にセル13に生じる熱歪みの抑制を通じて、セル13を反りや割れから確実に保護することができるからである。
本実施形態に係る導電性接着剤19について、次に考慮すべき要素は粘度である。本実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置11では、配線部材供給部25を用いて塗布ステージ24の所定位置に配線部材17を供給させる工程と、塗布部27を用いて配線部材17上に導電性接着剤19を分散塗布させる工程と、位置決め供給部23を用いて配線部材17上に太陽電池セル13を位置決めして供給させる工程と、塗布部27を用いて太陽電池セル13のバス電極13c上に導電性接着剤19を分散塗布させる工程と、配線部材供給部25を用いて太陽電池セル13のバス電極13c上に配線部材17を供給させる工程と、セル13のバス電極13c,13eおよび配線部材17の各間に導電性接着剤19を介在させた状態で、接合部29を用いて、セル13のバス電極13c,13eおよび配線部材17の各間を接合させる工程と、が順次遂行される。
前記した工程のうち、セル13のバス電極13c,13eおよび配線部材17の各間を接合させる工程に至る前の、接合前処理に係る各工程では、導電性接着剤19が有する粘度やタック性のみで、セル13のバス電極13c,13eおよび配線部材17の各間の相対位置関係が保持されることになる。
前記の接合前処理に係る各工程では、セル13のバス電極13c,13eおよび配線部材17の各間を引きはがすような力は、原則として生じない。ただし、接合前処理に係る各工程においてセル13に生じる機械的な振動などの外乱に抗して、前記の相対位置関係を維持する程度の保持力は必要である。こうした保持力を確保するには、粘度やタック性の高い導電性接着剤19を用いるのが好ましい。しかし、粘度やタック性を高くし過ぎると、適量の導電性接着剤19を薄くかつ安定して接合対象部位に供給することが難しくなる。また、太陽電池の発電効率を考慮すると、接合領域(セル13および配線部材17間が導電性接着剤19を介して接合されている領域。以下、同じ。)からの導電性接着剤19のはみ出し量を極力少なくするのが好ましい。
本発明者らの研究によれば、1Pa・s以下の粘度を呈する導電性接着剤19では、接合工程中に、いったん位置決めした前記の相対位置関係がずれるケースが発生した。また、100Pa・s以上の粘度を呈する導電性接着剤19では、適量を安定的に塗布することが困難であった。
前記の諸事情を踏まえて、本実施形態では、導電性接着剤19が呈する粘度として、1〜100Pa・s、さらに好ましくは、10〜30Pa・sを採用することとした。
かかる粘度範囲に属する導電性接着剤19を、セル13のバス電極13c,13eおよび配線部材17の各間の接合用途に用いると、太陽電池セル13および配線部材17間の相対位置関係を維持可能な保持力を確保することができる。また、適量の導電性接着剤19を薄くかつ安定して接合対象部位に供給することができる。さらに、接合領域からの導電性接着剤19のはみ出し量を可及的に減らすことができる。
〔本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置11の動作〕
次に、本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置11の動作について、図6A〜図6Fを参照して説明する。図6A〜図6Fは、本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置11の動作説明に供する図である。
図6Aに示す工程において、マルチディスペンサ59を搭載した塗布部27は、太陽電池セル13の表面側バス電極13cに、導電性接着剤19を分散塗布する。本工程の処理と同時に、接合部29は、導電性接着剤19の分散塗布が既に完了した3組のセル13に対して、加熱加圧接合処理を遂行中である。
次に、図6Bに示す工程において、配線部材供給部25は、太陽電池セル13の表面側バス電極13cに係る対応位置に対して、既定の長さに切り出した配線部材17を供給する。ここで、本実施形態における“既定の長さ”とは、例えば図1Cに示すように、セル13のバス電極13c,13eに係る長さを足すと共に、隣接するセル13間の接続部分に係る長さを加えた長さ寸法である。こうして供給された既定の長さの配線部材17のうち後方の部分は、塗布ステージ24の上面に沿うように、不図示のパンチを用いて下方に曲げられる。
その理由は次の通りである。すなわち、セル13の表面側バス電極13c上に重ねて載置された配線部材17のうち後方の部分には、裏面側バス電極13eを有する次のセル13が重ねて位置決め載置される。この位置決め載置を円滑に行わせるには、配線部材17のうち後方の部分が塗布ステージ24の台座に沿うように、太陽電池セル13の厚み分(およそ数百μm程度)だけ下方に曲げることが好ましいからである。これにより、配線部材17のうち後方の部分が塗布ステージ24の台座に沿うように位置する結果として、塗布部27は、安定した導電性接着剤19の塗布処理を遂行することができる。
セル13の表面側バス電極13c上に重ねて配線部材17が供給されると、図6Cに示す工程において、搬送駆動部31(図3A参照)は、太陽電池モジュール15のうち3組のセル13に対する加熱加圧接合処理中の接合部29およびセル保持機構30を、ひとつのセル13の長さ分だけ、セル13の搬送方向へと搬送移動させる。その後、塗布部27は、配線部材17のうち前記後方の部分に対し、導電性接着剤19を分散塗布する。
次に、図6Dに示す工程において、位置決め供給部23(図3A参照)は、配線部材17のうち前記後方の部分に対し、正規の位置および姿勢に調整した状態のセル13を供給する。
図6A〜図6Dに示す各工程の処理(接合前処理)を繰り返すことによって、図6Eに示す工程において、3組分の太陽電池セル13および配線部材17の組み合わせに対する加熱加圧接合処理の準備が整う。
先発の3組分のセル13に対する加熱加圧接合処理を完遂させた接合部29は、加熱加圧接合処理の準備が整った最新の3組分の太陽電池セル13に対する加熱加圧接合処理が可能な初期位置まで戻る。その後、接合部29は、図6Fに示す工程において、最新の3組分の太陽電池セル13に対する加熱加圧接合処理を開始するように動作する。
ところで、接合部29およびセル保持機構30が、セル13の搬送方向へ移動する際には、太陽電池モジュール15を保持していることを要する。そこで、セル保持機構30は、太陽電池モジュール15を保持するための吸着保持部材(不図示)を有している。これにより、接合部29およびセル保持機構30は、太陽電池モジュール15を保持しながらセル13の搬送方向へ移動させることができる。
以上の動作を繰り返すことにより、本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置11は、太陽電池セル13が有するバス電極13c,13eと、配線部材17との各間を電気的に接合することで太陽電池モジュール15を組み立てることができる。
〔本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールの生産方法の概要〕
本発明の実施形態に係る太陽電池モジュールの生産方法は、太陽電池セル13が有するバス電極(セル電極)13c,13eと、配線部材17との各間を電気的に接合することで太陽電池モジュール15を組み立てる際に用いられるものである。
第1の観点に基づく太陽電池モジュールの生産方法は、バス電極(セル電極)13c,13eまたは配線部材17の少なくとも一方に、定常状態で液状の導電性接着剤19を塗布部27を用いて塗布させる工程と、導電性接着剤19を塗布させる工程の後、バス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17の相対位置関係が整合するように、当該相対位置関係を位置決め供給部(調整部)23を用いて調整させる工程と、前記相対位置関係を整合させ、かつ、バス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17の間に導電性接着剤19を介在させた状態で、バス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17の間を接合部29を用いて接合させる工程と、を有することを最も主要な特徴とする。
第1の観点に基づく太陽電池モジュールの生産方法によれば、太陽電池セル13の反りや割れを生じるリスクを回避しながら、バス電極(セル電極)13c,13eと配線部材17間の電気的な接合に係る信頼性を確保することができる。
第2の観点に基づく太陽電池モジュールの生産方法では、導電性接着剤19は、常温で液状の熱硬化性樹脂に導電性粒子20を含有させてなる。バス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17の間を接合させる工程は、前記相対位置関係を整合させ、かつ、バス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17の間に導電性接着剤19を介在させた状態で、接合部29を用いてバス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17に対して加熱および加圧を所定時間行わせることによって遂行される。熱硬化性樹脂は、はんだ接合時に用いる温度と比べて低い硬化温度(摂氏200度以下)を呈するものが用いられる。加熱時の温度は、前記硬化温度と同等の温度に設定される。
第2の観点に基づく太陽電池モジュールの生産方法によれば、バインダー樹脂(熱硬化性樹脂)の確実な硬化を図ると共に、加熱処理時にセル13に生じる熱歪みの抑制を通じて、セル13を反りや割れから確実に保護することができる。
第3の観点に基づく太陽電池モジュールの生産方法では、熱硬化性樹脂は、常温で1〜100Pa・sの粘度を呈するものが用いられる。
第3の観点に基づく太陽電池モジュールの生産方法によれば、セル13および配線部材17間の相対位置関係を維持可能な保持力を確保することができる。また、適量の導電性接着剤19を薄くかつ安定して接合対象部位に供給することができる。さらに、接合領域からの導電性接着剤19のはみ出し量を可及的に減らすことができる。
第4の観点に基づく太陽電池モジュールの生産方法は、導電性接着剤19を塗布させる工程では、バス電極(セル電極)13c,13eまたは配線部材17の少なくとも一方に対し、予め定められる複数の目標点(例えば、セル電極13c,13eの対応箇所)に導電性接着剤19を分散塗布させる。
第4の観点に基づく太陽電池モジュールの生産方法によれば、塗布領域に存するセル13および配線部材17間に作用する応力を、非塗布領域に存するセル13および配線部材17が、伸びやたるみなどの形態で吸収する結果として、前記の応力を緩和することができる。したがって、セル13および配線部材17間の接合部位に反りや割れが生じる事態を抑制して、電気的接合関係が断絶されるリスクを低減することができる。
しかも、分散塗布の場合、セル13および配線部材17間の接合部位が相互に分離している。このため、仮に、ある接合部位に反りや割れが生じたとしても、この反りや割れが、他の接合部位に伝播することはない。したがって、セル13のバス電極13c,13eと配線部材17との各間の接合部位に係る電気的接合関係を全て失う蓋然性は極めて低くなる。その結果、セル13のバス電極13c,13eと配線部材17間の電気的な接合に係る信頼性を格段に向上することができる。
また、全面塗布および分散塗布を、導電性接着剤19の使用量の観点で比較すると、全面塗布と比べて分散塗布の方が少ない導電性接着剤19の使用量で済む。このため、分散塗布を採用すれば、導電性接着剤19に係るコストを低減する効果を期待することもできる。
第5の観点に基づく太陽電池モジュールの生産方法は、導電性接着剤19を塗布させる工程では、バス電極(セル電極)13c,13eまたは配線部材17の一方に対して導電性接着剤19を塗布させる第1の工程と、第1の工程の後、導電性接着剤19が塗布された前記一方とは異なる他方に対して導電性接着剤19を塗布させる第2の工程とが、共通の塗布部27を用いて交互に遂行される。
第5の観点に基づく太陽電池モジュールの生産方法によれば、いわゆる表裏面電極型の太陽電池セル13に適した塗布工程を有する太陽電池モジュール15の生産方法を、比較的簡素な構成をもって具現化することができる。
〔本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置11の概要〕
本発明の実施形態に係る太陽電池モジュール組立装置11は、太陽電池セル13が有するバス電極(セル電極)13c,13eと、配線部材17との間を電気的に接合することで太陽電池モジュール15を組み立てる機能を有する。
第6の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11は、バス電極(セル電極)13c,13eまたは配線部材17の少なくとも一方に、定常状態で液状の導電性接着剤19を塗布する動作を行う塗布部27と、バス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17の相対位置関係が整合するように、当該相対位置関係を調整する動作を行う位置・姿勢調整部(調整部)23bと、バス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17の間を接合する動作を行う接合部29と、塗布部27を用いてバス電極(セル電極)13c,13eまたは配線部材17の少なくとも一方に導電性接着剤19を塗布させた後、位置・姿勢調整部(調整部)23bを用いて前記相対位置関係を整合させた状態で、接合部29を用いてバス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17の間を接合させる制御を行う統括制御部33と、を備えることを最も主要な特徴とする。
第6の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11によれば、太陽電池セル13の反りや割れを生じるリスクを回避しながら、バス電極(セル電極)13c,13eと配線部材17間の電気的な接合に係る信頼性を確保することができる。
第7の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11では、導電性接着剤19は、常温で液状の熱硬化性樹脂に導電性粒子20を含有させてなる。統括制御部33の制御は、塗布部27を用いてバス電極(セル電極)13c,13eまたは配線部材17の少なくとも一方に導電性接着剤19を塗布させた後、位置・姿勢調整部(調整部)23bを用いて前記相対位置関係を整合させ、かつ、バス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17の各間に導電性接着剤19を介在させた状態で、接合部29を用いてバス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17に対して加熱および加圧を所定時間行わせることによって遂行される。熱硬化性樹脂は、はんだ接合時に用いる温度と比べて低い硬化温度(摂氏200度以下)を呈するものが用いられる。加熱時の温度は、前記硬化温度と同等の温度に設定されている。
第7の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11によれば、バインダー樹脂(熱硬化性樹脂)の確実な硬化を図ると共に、加熱処理時にセル13に生じる熱歪みの抑制を通じて、セル13を反りや割れから確実に保護することができる。
第8の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11では、熱硬化性樹脂は、常温で1〜100Pa・sの粘度を呈するものが用いられる。
第8の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11によれば、セル13および配線部材17間の相対位置関係を維持可能な保持力を確保することができる。また、適量の導電性接着剤19を薄くかつ安定して接合対象部位に供給することができる。さらに、接合領域からの導電性接着剤19のはみ出し量を可及的に減らすことができる。
第9の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11では、接合部29を用いてバス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17に対して行われる加熱および加圧は、セル13および配線部材17を挟んだ状態で当該セルの表裏両面から同時に遂行される。
第9の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11によれば、加熱加圧接合処理に係る効率を高めて、処理継続時間の短縮化に寄与することができる。
第10の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11では、接合部29を用いてバス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17に対して行われる加熱は、セル13の全体にわたって遂行される。
第10の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11によれば、加熱によるセル13の伸びがセル全体にわたるため、局所的な熱応力(熱歪み)が生じる事態を防止することができる。したがって、局所的な熱応力に起因するセル13の反りや割れを防止することができる。
第11の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11では、接合部29を用いてバス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17に対して行われる加熱および加圧は、複数組のセル13および配線部材17を挟んだ状態で同時に遂行される。
また、第12の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11では、接合部29は、複数組のセル13および配線部材17を挟んだ状態で、太陽電池セルの搬送方向に沿って移動自在に構成されている。
第11および第12の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11によれば、接合部29を用いてバス電極(セル電極)13c,13eおよび配線部材17に対して行われる加熱および加圧に係る処理継続時間を、所要の時間に設定することができる。また、全体としての生産効率の向上に貢献することができる。
第13の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11では、配線部材17の供給方向は、セル13の搬送方向と同一に設定され、セル13の供給方向は、配線部材17の供給方向に対して交差する方向に設定される。
第13の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11によれば、配線部材17は、セル13の搬送方向に沿って直線的に供給されるため、配線部材17に曲げ癖の生じることを回避して、セル13のバス電極13c,13eと、配線部材17との各間の電気的接合関係を確立することができる。また、セル13の供給方向は、配線部材17の供給方向に対して交差する方向に設定されるため、比較的簡素な構成をもって、太陽電池モジュール組立装置11を具現化することができる。
第14の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11では、供給前のセルの位置および姿勢を検知する位置・姿勢検知部23aをさらに備え、位置・姿勢調整部(調整部)23bは、位置・姿勢検知部23aの検知結果に基づいて、供給時におけるセル13の位置および姿勢を調整する。
第14の観点に基づく太陽電池モジュール組立装置11によれば、比較的簡素な構成をもって、位置決め精度の高い太陽電池モジュール組立装置11を具現化することができる。
[その他の実施形態]
以上説明した実施形態は、本発明の具現化例を示したものである。したがって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。本発明はその要旨またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるからである。
例えば、本発明に係る実施形態の説明において、導電性接着剤19の実施態様として、常温で液状の熱硬化性を有する樹脂に導電性粒子20を分散状態で含有してなるものを例示して説明したが、本発明はこの例に限定されない。常温で液状の熱硬化性を有する樹脂に代えて、例えば、紫外線などの光線照射により硬化する樹脂や、一液吸湿硬化樹脂や、二液混合硬化樹脂などを適用してもよい。この場合、加熱機構は不要になるため、装置構成を簡素化することができる。
最後に、本発明に係る実施形態の説明において、太陽電池セル13としていわゆる表裏面電極型のものを例示して説明したが、本発明はこの例に限定されない。太陽電池セル13としては、いわゆる裏面電極型の太陽電池セル13であっても、塗布部27が行う塗布工程などを簡素化(例えば、配線部材17に対して導電性接着剤19を分散塗布し、その上に、裏面電極型の太陽電池セル13の裏面側バス電極13eを重ね合わせるなど)するのみで、特段の考慮を要することなく、本発明を適用可能であることはいうまでもない。
11 太陽電池モジュール組立装置
13 太陽電池セル(セル)
13a Si基板
13a1 太陽電池セルの表面側
13a2 太陽電池セルの裏面側
13b フィンガー電極
13c 表面側バス電極(セル電極)
13d 裏面電極
13e 裏面側バス電極(セル電極)
15 太陽電池モジュール
17 配線部材
19 導電性接着剤
19a〜19d 第1〜第4実施例に係る導電性接着剤
20 導電性粒子
21 セル貯留部
23 位置決め供給部
23a 位置・姿勢検知部
23a1 CCD撮像センサ
23b 位置・姿勢調整部(調整部)
24 塗布ステージ
25 配線部材供給部
25a 配線部材リール
25b 切断部
27 塗布部
27A 第5実施例に係る塗布部
27B 第6実施例に係る塗布部
27C 台座部
28 固定台
29 接合部
30 セル保持機構
31 搬送駆動部
33 統括制御部
41 第1凸版
41a 第1円柱突起
43 容器
45 第2凸版
45a 第2円柱突起
47 容器
49 環状ローラ
51 防汚シート
53 繰出回収機構
55 繰出リール
57 回収リール
59 マルチディスペンサ
61 加熱炉
61a 上側炉
61b 下側炉
61c 穴部
62 収容空間
63 加熱圧着部
63a 当接部
63b ヒータ
63c 基端側
63d 弾性部材
65 セル保持部材
67 加熱部

Claims (14)

  1. 太陽電池セルが有するセル電極と、配線部材との間を電気的に接合することで太陽電池モジュールを組み立てる際に用いられる太陽電池モジュールの生産方法であって、
    前記セル電極または前記配線部材の少なくとも一方に、定常状態で液状の導電性接着剤を塗布部を用いて塗布させる工程と、
    前記導電性接着剤を塗布させる工程の後、前記セル電極および前記配線部材の相対位置関係が整合するように、当該相対位置関係を調整部を用いて調整させる工程と、
    前記相対位置関係を整合させ、かつ、前記セル電極および前記配線部材の間に前記導電性接着剤を介在させた状態で、前記セル電極および前記配線部材の間を接合部を用いて接合させる工程と、
    を有することを特徴とする太陽電池モジュールの生産方法。
  2. 請求項1に記載の太陽電池モジュールの生産方法であって、
    前記導電性接着剤は、常温で液状の熱硬化性樹脂に導電性粒子を含有させてなり、
    前記セル電極および前記配線部材の間を接合させる工程は、前記相対位置関係を整合させ、かつ、前記セル電極および前記配線部材の間に前記導電性接着剤を介在させた状態で、前記接合部を用いて前記セル電極および前記配線部材に対して加熱および加圧を所定時間行わせることによって遂行され、
    前記熱硬化性樹脂は、はんだ接合時に用いる温度と比べて低い硬化温度を呈するものが用いられ、
    前記加熱時の温度は、前記硬化温度と同等の温度に設定されている、
    ことを特徴とする太陽電池モジュールの生産方法。
  3. 請求項2に記載の太陽電池モジュールの生産方法であって、
    前記熱硬化性樹脂は、常温で1〜100Pa・sの粘度を呈するものが用いられる、
    ことを特徴とする太陽電池モジュールの生産方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の太陽電池モジュールの生産方法であって、
    前記導電性接着剤を塗布させる工程では、前記セル電極または前記配線部材の少なくとも一方に対し、予め定められる複数の目標点に前記導電性接着剤を分散塗布させる、
    ことを特徴とする太陽電池モジュールの生産方法。
  5. 請求項1または2に記載の太陽電池モジュールの生産方法であって、
    前記導電性接着剤を塗布させる工程では、前記セル電極または前記配線部材の一方に対して前記導電性接着剤を塗布させる第1の工程と、前記第1の工程の後、前記導電性接着剤が塗布された前記一方とは異なる他方に対して前記導電性接着剤を塗布させる第2の工程とが、共通の前記塗布部を用いて交互に遂行される、
    ことを特徴とする太陽電池モジュールの生産方法。
  6. 太陽電池セルが有するセル電極と、配線部材との間を電気的に接合することで太陽電池モジュールを組み立てる太陽電池モジュール組立装置であって、
    前記セル電極または前記配線部材の少なくとも一方に、定常状態で液状の導電性接着剤を塗布する動作を行う塗布部と、
    前記セル電極および前記配線部材の相対位置関係が整合するように、当該相対位置関係を調整する動作を行う調整部と、
    前記セル電極および前記配線部材の間を接合する動作を行う接合部と、
    前記塗布部を用いて前記セル電極または前記配線部材の少なくとも一方に前記導電性接着剤を塗布させた後、前記調整部を用いて前記相対位置関係を整合させた状態で、前記接合部を用いて前記セル電極および前記配線部材の間を接合させる制御を行う統括制御部と、
    を備えることを特徴とする太陽電池モジュール組立装置。
  7. 請求項6に記載の太陽電池モジュール組立装置であって、
    前記導電性接着剤は、常温で液状の熱硬化性樹脂に導電性粒子を含有させてなり、
    前記統括制御部の制御は、前記塗布部を用いて前記セル電極または前記配線部材の少なくとも一方に前記導電性接着剤を塗布させた後、前記調整部を用いて前記相対位置関係を整合させ、かつ、前記セル電極および前記配線部材の間に前記導電性接着剤を介在させた状態で、前記接合部を用いて前記セル電極および前記配線部材に対して加熱および加圧を所定時間行わせることによって遂行され、
    前記熱硬化性樹脂は、はんだ接合時に用いる温度と比べて低い硬化温度を呈するものが用いられ、
    前記加熱時の温度は、前記硬化温度と同等の温度に設定されている、
    ことを特徴とする太陽電池モジュール組立装置。
  8. 請求項7に記載の太陽電池モジュール組立装置であって、
    前記熱硬化性樹脂は、常温で1〜100Pa・sの粘度を呈するものが用いられる、
    ことを特徴とする太陽電池モジュール組立装置。
  9. 請求項7または8に記載の太陽電池モジュール組立装置であって、
    前記接合部を用いて前記セル電極および前記配線部材に対して行われる加熱および加圧は、前記太陽電池セルおよび前記配線部材を挟んだ状態で当該太陽電池セルの表裏両面から同時に遂行される、
    ことを特徴とする太陽電池モジュール組立装置。
  10. 請求項7〜9のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール組立装置であって、
    前記接合部を用いて前記セル電極および前記配線部材に対して行われる前記加熱は、前記太陽電池セルの全体にわたって遂行される、
    ことを特徴とする太陽電池モジュール組立装置。
  11. 請求項7〜10のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール組立装置であって、
    前記接合部を用いて前記セル電極および前記配線部材に対して行われる加熱および加圧は、複数組の前記太陽電池セルおよび前記配線部材を挟んだ状態で同時に遂行される、
    ことを特徴とする太陽電池モジュール組立装置。
  12. 請求項11に記載の太陽電池モジュール組立装置であって、
    前記接合部は、複数組の前記太陽電池セルおよび前記配線部材を挟んだ状態で、当該太陽電池セルの搬送方向に沿って移動自在に構成されている、
    ことを特徴とする太陽電池モジュール組立装置。
  13. 請求項6〜12のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール組立装置であって、
    前記配線部材の供給方向は、前記太陽電池セルの搬送方向と同一に設定され、前記太陽電池セルの供給方向は、前記配線部材の供給方向に対して交差する方向に設定される、
    ことを特徴とする太陽電池モジュール組立装置。
  14. 請求項6〜13のいずれか一項に記載の太陽電池モジュール組立装置であって、
    供給前の前記太陽電池セルの位置および姿勢を検知する位置・姿勢検知部をさらに備え、
    前記調整部は、前記位置・姿勢検知部の検知結果に基づいて、供給時における前記太陽電池セルの位置および姿勢を調整する、
    ことを特徴とする太陽電池モジュール組立装置。
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