JP2013174559A - 角速度センサー及び電子機器 - Google Patents

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史生 市川
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Abstract

【課題】生産性を悪化させることの無い簡易な構成で、微調整ができ、かつ温度特性に影響されることなく、駆動時の面外振動を抑制することのできる角速度センサーを提供する。
【解決手段】上記課題を解決するための角速度センサーは、対を成す振動腕14a,14bを設けた基部12を備えた素子片10と、振動腕14a,14bを素子片10の主面と平行に面内振動させる駆動用膜部16a,18a,16b,18bと、振動腕14a,14bが素子片10の主面と交差する方向へ面外振動したことを検出する検出用膜部20a,20bと、駆動用膜部16a,18a,16b,18bの作用による前記面内振動に起因して振動腕14a,14bに生ずる面外振動と逆位相の面外振動する補正用膜部22a,22bと、を備えることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、角速度センサー、およびこの角速度センサーを搭載した電子機器に係り、特に駆動振動に基づいて生ずる検出方向の振動の誤検出を防止するのに好適な技術に関する。
音叉型の振動片を用いた角速度センサーでは一般に、振動腕を主面に沿った方向へ屈曲振動させることを駆動状態としている。この時、基部から延設されている一対の振動腕は、振動片の中心軸を起点として線対称に振動する。このような駆動状態の時に、振動片の長手方向中心軸回りの力(角速度)が付与されると、コリオリ力が発生し、一対の振動腕は、主面と直交する方向へ、互いに逆相となる屈曲振動(ウォーキングモード振動)を生じさせる。
角速度センサーでは、上述したウォーキングモード振動を解析可能な電気信号に変換して出力することで、中心軸回りの角速度を検出することが可能となる。
このような基本構成を有する角速度センサーでは、加工誤差や加工特性などに起因した振動腕断面における左右非対称性により、駆動時における振動腕の屈曲が面外方向へ歪むといった現象が生ずる。すなわち、角速度が加えられていない状態においても、ウォーキングモード振動が生じている状態となってしまうのである。
このような漏れ振動については、その振動に起因した出力信号の分布範囲が狭い場合には、電気的調整により解消することができる。しかし実際には、漏れ振動の分布範囲が不特定であるため、前述の調整幅を広くとる必要がある。そうした場合、ICへの入力電圧の関係で、出力信号の増幅幅を大きく取れなくなってしまうといった問題が生ずる。
このような問題に鑑み、音叉型振動片を用いた角速度センサーの駆動時における漏れ信号を抑制するための技術が、特許文献1や特許文献2に開示されている。
特許文献1に開示されている技術は、振動腕主面の幅方向両端部の少なくとも一方を、フェムト秒レーザーを用いて切削するというものである。このような構成とすることで、振動腕駆動時における面外振動を抑制することが可能となるという。
一方、特許文献2に開示されている角速度センサーは、振動片の一方の主面に圧電膜を形成した角速度センサーであって、一対の駆動用電極を備えた駆動用圧電膜と、一対の駆動用電極の間に設けられた検出用電極を備えた検出用圧電膜とを有することを基本として構成されている。特許文献2に開示されている技術は、検出用電極および検出用圧電膜の先端側を二股に分岐させ、一方の電極膜を切断することで、電荷を調整し、電気的な検出特性を変化させるというものである。このような構成とすることで、駆動時における面外振動の検出感度を電気的にキャンセルすることができるという。
特開2008−209215号公報 特開2008−14887号公報
上記のような技術によれば、確かに駆動時における面外振動の検出を抑制することができる。しかし、上記特許文献に開示されているような技術には、それぞれ次のような問題がある。例えば、特許文献1に開示されている技術では、各振動片に対して個別に機械的加工(レーザー加工)を施す必要があり、生産性の悪化が懸念される。一方、特許文献2に開示されている技術では、電極膜の切断により調整を行うため、微調整が困難であるといった問題がある。また、温度特性などにより、斜め振動(面外振動)の量が変わると、対応することができなくなくなってしまうといった問題がある。
そこで本発明では、生産性を悪化させることの無い簡易な構成で、微調整ができ、かつ温度特性に影響されることなく、駆動時の面外振動を抑制することのできる角速度センサー、およびこの角速度センサーを搭載した電子機器を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]基部と、前記基部から延設されている振動腕と、前記振動腕を所定の面において面内振動させる駆動部と、前記振動腕が前記所定の面と交差する方向へ振動したことを検出する検出部と、前記駆動部による振動に起因して前記振動腕に生ずる前記所定の面と交差する方向の振動と逆位相の振動を前記振動腕に生じさせる補正部と、を備えていることを特徴とする角速度センサー。
このような特徴を有する角速度センサーであれば、機械的加工を行うことなく、駆動部による振動に起因して振動腕に生ずる所定の面と交差する方向の振動(漏れ振動)の抑制を行うことができる。このため、生産性を悪化させる虞が無い。また、補正部による補正幅は、駆動信号の電気的調整により行うことができるため、微調整を行うことも可能となる。
[適用例2]前記振動腕の一方の面には、前記駆動部と前記検出部を設け、前記振動腕の他方の面には、前記補正部を設けることを特徴とする適用例1に記載の角速度センサー。
このような特徴を有する角速度センサーによれば、検出部と対応する主面側で補正部を駆動させることが可能となる。このため、面外振動を確実に抑制することができる。また、駆動部、検出部、および補正部を同一主面上に配置する場合に比べ、配線パターンの自由度を高くすることができる。
[適用例3]前記振動腕の一方の面に、前記駆動部と前記検出部、および前記補正部を設けることを特徴とする適用例1に記載の角速度センサー。
このような特徴を有する角速度センサーによれば、駆動部、検出部、および補正部を全て一方の主面側に形成することができる。このため、成膜工程を一方の面で済ませることができる。よって、生産性の向上を図ることができる。
[適用例4]前記振動腕は、少なくとも第1の振動腕と第2の振動腕を有し、第1の振動腕には、前記駆動部と前記補正部が設けられ、第2の振動腕には、前記検出部が設けられていることを特徴とする適用例1に記載の角速度センサー。
このような特徴を有する角速度センサーであっても、機械的加工を行うことなく駆動部による振動に起因して振動腕に生ずる所定の面と交差する方向の振動(漏れ振動)の抑制を行うことができる。このため、生産性を悪化させる虞が無い。また、補正部による補正幅は、駆動信号の電気的調整により行うことができるため、微調整を行うことも可能となる。さらに、各種膜部の配置形態の自由度が向上する。
[適用例5]前記駆動部を発振させる駆動回路と、前記検出部の前記所定の面と交差する方向の振動を検出する検出回路と、前記駆動回路からの出力信号に基づいて前記補正部を発振させる補正信号生成回路と、を備え、前記補正信号生成回路には、前記振動腕の振動形態に応じて前記出力信号の位相を180°反転させることを可能にした位相反転経路を設けることを特徴とする適用例1乃至4のいずれか1例に記載の角速度センサー。
このような特徴を有する角速度センサーによれば、漏れ振動と漏れ振動を生じさせる振動腕の振動形態に応じて、補正部の駆動極性を選択的に変更することができる。よって、個々の素子片に応じた対応が可能となる。
[適用例6]前記位相反転経路には、前記出力信号の位相を反転させるか否かの切替を行う位相シフトスイッチを設けることを特徴とする適用例5に記載の角速度センサー。
このような特徴を有する角速度センサーによれば、電気的信号により位相反転経路の選択切換えが可能となる。
[適用例7]前記補正信号生成回路には、前記駆動部が発振し、かつ角速度が印加されていないときにおける前記検出部による検出信号に基づいて前記出力振動を減衰させる減衰回路が設けられることを特徴とする適用例5または6に記載の角速度センサー。
このような特徴を有する角速度センサーでは、駆動部による発振に起因した漏れ振動の大きさに応じて補正部を稼動させることができる。
[適用例8]適用例1乃至7のいずれか1例に記載の角速度センサーを搭載したことを特徴とする電子機器。
第1の実施形態に係る角速度センサーの平面形態を示す図である。 第1の実施形態に係る角速度センサーの底面形態を示す図である。 図1におけるA−A断面を示す図である。 振動腕に生ずる駆動振動の振動形態を説明するための図である。 駆動回路、および補正信号生成回路の構成を示すブロック図である。 検出回路の構成を示すブロック図である。 第2の実施形態に係る角速度センサーの平面形態を示す図である。 第3の実施形態に係る角速度センサーの平面形態を示す図である。 実施形態に係る角速度センサーを搭載した電子機器の一例としての携帯電話の構成を示す斜視図である。
以下本発明の角速度センサー、および電子機器に係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1から図3を参照して、第1の実施形態に係る角速度センサーの機械的特徴について説明する。
本実施形態に係る角速度センサーは、素子片10と、駆動部(以下、駆動用膜部16a,16b,18a,18bと称す)、検出部(以下、検出用膜部20a,20bと称す)、補正部(以下、補正用膜部22a,22bと称す)、および回路(図5、図6参照)を基本として構成される。
素子片10は、本実施形態の場合、Siなどの半導体、あるいは非圧電材料から成る絶縁体により構成される。素子片10の形体は、本実施形態の場合、基部12と、この基部12から延設される一対の振動腕14a,14bとから成る。基部12は、実装用の入出力電極30や、引出電極32等を配置するための要素である。なお、基部12において引出電極32は、極力重複しないように配設することが望ましい。やむを得ず重複する場合には、金属パターン間に絶縁膜34を介在させるようにすれば良い。
一方、振動腕14a,14bは、駆動用に面内振動させ、角速度の発生に伴う面外振動を検出するための要素である。一対の振動腕14a,14bは、基部12を基点として、同一方向(図1に示す例では+Y軸方向)へ向って平行に、同一平面上に主面を備えるようにして延設されている。
駆動用膜部16a,16b,18a,18bは、振動腕14a,14bを図1中矢印Bで示す面内方向、すなわち+X軸方向、および−X軸方向へ屈曲振動させるための要素である。駆動用膜部16a,16b,18a,18bは、素子片10の一方の主面に設けられる。このため、駆動用膜部16a,16b,18a,18bは、各振動腕14a,14bにおいて、幅方向両端部側に配置される。本実施形態の場合、一対の振動腕14a,14bにおいて、それぞれ外側端部に配置される駆動用膜部を駆動用膜部16a,16bとし、内側端部に配置される駆動用膜部を駆動用膜部18a,18bとしている。
駆動用膜部16a,16b,18a,18bは、図3に示すように、下部電極膜16a1,16b1,18a1,18b1と、圧電膜16a2,16b2,18a2,18b2、および上部電極膜16a3,16b3,18a3,18b3を基本として構成されている。下部電極膜16a1,16b1,18a1,18b1は、金属等の導電性部材により構成され、素子片10の主面上に配置される膜である。圧電膜16a2,16b2,18a2,18b2は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛:Pb(Zr,Ti)O)等の圧電部材により構成され、下部電極膜16a1,16b1,18a1,18b1の上面に配置される膜である。そして、上部電極膜16a3,16b3,18a3,18b3は、金属等の導電性部材により構成され、圧電膜16a2,16b2,18a2,18b2の上面に配置される膜である。
駆動用膜部16a,16b,18a,18bをこのような構成とし、上記のように配置することで、振動腕14a,14bの幅方向両端部側に配置された駆動用膜部16a,16bと駆動用膜部18a,18bにそれぞれ極性の異なる電圧を印加した場合に、振動腕14a,14bが図1中矢印Bで示す面内方向へ屈曲することとなる。ここで、一対の振動腕14a,14bが互いに位相の異なる方向へ屈曲するよう駆動用膜部18a,18bおよび16a,16bの下部電極膜16a1,16b1,18a1,18b1と上部電極膜16a3,16b3,18a3,18b3を配線する。すなわち、内側に配置された駆動用膜部18a,18bには同じ極性の電圧がかかるように配線し、外側に配置された駆動用膜部16a,16bには同じ極性の電圧がかかるように配線し、内側に配置された駆動用膜部18a,18bと外側に配置された駆動用膜部16a,16bとは逆の極性の電圧がかかるように配線する。
検出用膜部20a,20bは、素子片10に対する角速度の付与に起因して発生する面外振動(図3中矢印Cで示す振動)、すなわち+Z軸方向、および−Z軸方向への屈曲振動を検出するための要素である。検出用膜部20a,20bは、素子片10の一方の主面に、一対の駆動用膜部16a,18a,16b,18bの間に位置するように設けられている。検出用膜部20a,20bも、上述した駆動用膜部16a,18a,16b,18bと同様に、その断面構成は、下部電極膜20a1,20b1、圧電膜20a2,20b2、および上部電極膜20a3,20b3を基本としている。このような構成とすることで、検出用膜部20a,20bは、振動腕14a,14bに生じた面外振動に起因する圧電膜20a2,20b2の伸縮を、電荷(電気信号)として取り出すことが可能となる。
補正用膜部22a,22bは、駆動用膜部16a,16b,18a,18bの稼動によって生ずる面内振動に起因する面外振動(漏れ振動)を抑制するための要素である。すなわち、補正用膜部22a,22bは、その稼動により振動腕14a,14bが駆動用膜部16a,16b,18a,18bの作用による面内振動に起因して生ずる面外振動と逆位相の面外振動を生じるように屈曲振動させる。よって、補正用膜部22a,22bは、振動腕14a,14bを矢印Cで示す方向へ屈曲振動させることとなる。補正用膜部22a,22bは、素子片10の他方の主面に設けられる。その配置形態は、特に限定するものでは無いが、例えば駆動用膜部16a,16b,18a,18bの配置形態と対応する長さ(Y軸方向長さ)を有するように配置されることが望ましい。補正用膜部22a,22bも、その断面構成は、上述した駆動用膜部16a,16b,18a,18b、および検出用膜部20a,20bと同様で、下部電極膜22a1,22b1、圧電膜22a2,22b2、および上部電極膜22a3,22b3を基本としている。このような構成とした場合、駆動用膜部16a,16b,18a,18bと同期させて補正用膜部22a,22bを稼動させることで、駆動用膜部16a,16b,18a,18bの作用による面内振動に起因して生ずる面外振動を抑制することができる。
次に、図5、図6を参照して、素子片10を角速度センサーとして機能させるための回路構成について説明する。本実施形態に係る角速度センサーを構成する回路は、駆動回路50、検出回路80、および補正信号生成回路60a,60bを基本としている。
駆動回路50は、I−Vアンプ54とAGC(Autmatic Gain Control)回路52、および駆動用膜部16a,18a,16b,18bを基本として構成されている。I−Vアンプ54から出力された信号は、AGC回路52を経て駆動信号として、駆動用膜部16a,18a,16b,18bを駆動させる電極膜(上部電極膜16a3,18a3,16b3,18b3、または下部電極膜16a1,18a1,16b1,18b1)へと出力されると共に、詳細を後述する補正信号生成回路60a,60b、および検出回路80へと出力される。駆動用膜部16a,18a,16b,18b(駆動用膜部を駆動させるための電極膜)からの出力信号は、帰還信号としてI−Vアンプ54に入力され、増幅されると共に出力される。
検出回路80は、検出用膜部20a,20b、q−Vアンプa82a、q−Vアンプb82b、差動アンプ84、同期検波回路86、およびLPF(Low−pass filter)88を基本として構成される。
検出回路80では、検出用膜部20a,20b(検出用膜部20a,20bを構成する下部電極膜20a1,20b1、および上部電極膜20a3,20b3)からの出力信号をそれぞれq−Vアンプa82a、q−Vアンプb82bによって増幅し、差動アンプ84へ入力すると共に、q−Vアンプa82a、q−Vアンプb82bによって増幅されたそれぞれの信号を、詳細を後述する補正信号生成回路60a,60bへと出力する。
差動アンプ84は、検出用膜部20aと検出用膜部20bからの出力信号の差動増幅信号を同期検波回路86へと出力する。同期検波回路86では、差動アンプ84から入力された差動増幅信号を駆動回路50におけるI−Vアンプ54からの出力信号を基準として位相検波する。同期検波回路86からの出力信号は、LPF88を介して平滑化されて出力される。これにより、Y軸回りの角速度を数値として得ることができる。
補正信号生成回路60a,60bは、減衰回路a62aと減衰回路b62b、および補正用膜部22a,22bを基本として構成されている。補正信号生成回路60a,60bは、補正用膜部22a,22bを駆動用膜部16a,18a,16b,18bの動作と同期させて稼動させることで、駆動用膜部16a,18a,16b,18bの作用によって生ずる面外振動を抑制する作用を持つ。ここで、振動腕14a,14bの駆動振動に漏れ振動(面外振動)が生ずることを模式的に示すと、図4に示すように、斜め振動が生じているといえる。そして、斜め振動は、図4に示すように、2つの振動形態を有する。第1の振動形態は、振動腕14a,14bが+X軸側に振れた際に+Z軸側に漏れ振動を生じさせるように振れ、−X軸側に振れた際に−Z軸側に振れるといった形態である。また、第2の振動形態は、振動腕14a,14bが+X軸側に振れた際に−Z軸側に漏れ振動を生じさせるように振れ、−X軸側に振れた際に+Z軸側に振れるといった振動形態である。
このため、振動腕14a,14bの振動形態に応じた信号を減衰回路a62a、減衰回路b62bへ入力するために、減衰回路a62a、および減衰回路b62bの入力側にはそれぞれ、位相反転経路としての分岐経路と、位相シフトスイッチ66a及び位相シフトスイッチ66bが設けられている。分岐経路を構成する一方の経路には、位相シフト回路64a,64bが設けられており、入力信号の位相を180°反転させることを可能としている。このような構成することで、位相シフトスイッチ66a,66bの入力切替により、補正用膜部22a,22bの動作形態を振動腕14a,14bの振動形態に合わせて変化させることが可能となる。
減衰回路a62a、減衰回路b62bでは、演算回路a68a、演算回路b68bによって導き出された減衰率に従って、I−Vアンプ54からの出力信号が減衰される。減衰率は、検出回路80におけるq−Vアンプa82a、q−Vアンプb82bから、記憶手段であるROMa70a、ROMb70bに入力された出力信号に基づいて、これをゼロにするための発振を得るための値として算出される。演算回路a68a、演算回路b68bからは、減衰回路a62a、減衰回路b62bに与える減衰率の他、位相シフトスイッチ66a、66bに対する切替信号の出力も生成される。なお、ここで、減衰率を求めるために検出回路80におけるq−Vアンプa82a、q−Vアンプb82bから、記憶手段であるROMa70a、ROMb70bに入力される出力信号は、素子片10に対する角速度の印加が無い状態で生ずる、いわゆる漏れ振動に起因した信号である。
減衰回路a62a、減衰回路b62bからの出力信号は、駆動信号として、補正用膜部22a,22bを構成する上部電極膜22a3,22b3(又は下部電極膜22a1,22b1)へと入力される。
このような構成の角速度センサーによれば、減衰率の調整により、補正用膜部の駆動幅、即ち漏れ振動の抑制率を調整することができる。また、漏れ振動の方向や大きさに基づく個別調整を機械的加工により行う必要性が無いため、生産性を悪化させる虞も無い。なお、上記実施形態では、位相反転経路の選択について、位相シフトスイッチ66a,66bによる経路の切換えを行う旨記載した。しかしながら、いずれか一方のパターンの切断により、経路の選択を行うようにしても良い。
次に、図7を参照して、本発明の角速度センサーに係る第2の実施形態について説明する。本実施形態に係る角速度センサーの殆どの構成は、上述した第1の実施形態に係る角速度センサーと同様である。よって、その構成を同一とする部分については、上記第1の実施形態に係る説明を援用することとする。
本実施形態に係る角速度センサーは、素子片における一方の主面に、駆動用膜部、検出用膜部、および補正用膜部を配置した点を特徴としている。このような構成とすることで、一方の主面側からのみの加工で、全ての膜部を形成することができ、第1の実施形態に係る角速度センサーに比べ、生産性を向上させることができる。
具体的な構成としては、各振動腕14a,14bにおける幅方向両端部側に一対の駆動用膜部16a,18a,16b,18bを配置している。検出用膜部20a,20bは、一対の駆動用膜部16a,18a,16b,18bの間(中心位置)に配置している。そして補正用膜部22a,22bは、検出用膜部20a,20bと一対の駆動用膜部16a,18a,16b,18bとの間に一対設けている。振動腕14a,14bの幅方向中心位置に検出用膜部20a,20bを配置していることより、中心位置を外して配置する補正用膜部は22a,22b、一対配置することで、駆動に伴う面内振動の発生を防止することができる。
このような構成とすることによれば、素子片10の一方の主面側のみからの成膜で、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
次に、図8を参照して、本発明の角速度センサーに係る第3の実施形態について説明する。本実施形態に係る角速度センサーでは、素子片の形態をH型としている。具体的には、基部を基点として延設される振動腕を+Y軸方向と−Y軸方向の双方に一対づつ、合計2対設ける構成としている。
そして、本実施形態に係る角速度センサーでは、+Y軸方向へ延設された振動腕14a,14bを駆動腕とし、−Y軸方向へ延設された振動腕15a,15bを検出腕としている。このため、振動腕14a,14bにはそれぞれ、一方の主面側における振動腕14a,14bの幅方向両端部側に、駆動用膜部16a,18a,16b,18bを配置する構成としている。また、振動腕15a,15bには、検出用膜部20a,20bを配置する構成としている。
ここで、検出腕としての振動腕15a,15bに生ずる漏れ振動は、駆動腕としての振動腕14a,14bの振動形態に起因する。このため、補正用膜部22a,22bは、振動腕14a,14bに、それぞれ駆動用膜部16a,18a,16b,18bの間に配置している。振動腕14a,14bが屈曲振動する際の漏れ振動を抑制することができれば、漏れ振動が振動腕15a,15bに伝達される虞が無いからである。
このような構成とした場合であっても、素子片10の一方の主面からの成膜により、各種膜部の形成が可能となる。
なお、その他の構成、作用、効果については、上述した第1、第2の実施形態に係る角速度センサーと同様である。
また、第1から第3の実施形態に限らず、例えば、基部から振動腕が突出している振動片であって、駆動用の振動を素子片の主面に対して面外振動させ(+Z軸方向、および−Z軸方向へ屈曲振動)、素子片に対する角速度の付与に起因して発生する振動が面内振動(+X軸方向、および−X軸方向へ屈曲振動)させる角速度センサーにも本発明を適用することができる。
また、例えば基部から両側へ突出する検出用振動腕と、検出振動腕の突出方向と交差する方向に基部から両側へ突出する支持部と、支持部から交差する方向に支持部から突出する駆動用振動腕を備えた角速度センサー、いわゆるダブルT形状の角速度センサーのように、駆動用の振動も検出の振動も面内振動する形態にも駆動用振動腕に補正部(補正膜部)を設けることによって、本発明を適用することができる。
次に、上記のような構成の角速度センサーを搭載した電子機器について説明する。なお、図9は、上記実施形態で説明した角速度センサーを搭載した電子機器の一例としてのGPS機能を備える携帯電話を示す図である。
図9に示す携帯電話100は、圧電デバイスをGPS機能を利用するための携帯電話本体の姿勢制御用素子として備える構成とされている。また、図9に示す携帯電話100の外観構成としては、液晶表示装置104、複数の操作ボタン106、受話口102、および送話口108を挙げることができる。
なお、本発明に係る電子機器としては、携帯電話に限らず、姿勢制御機能を要するカーナビゲーションシステムや、航空機、ロボット、船舶、車両、電子ゲーム機器、モーションコントローラー、ヘッドマウントディスプレイ、PDR(歩行者位置方位計測)、ゲーム用コントローラー等や、手振れ防止機能を有するデジタルカメラや、デジタルビデオカメラ等も含むものとする。
10………素子片、12………基部、14a………振動腕、14b………振動腕、16a………駆動用膜部、16a1………下部電極膜、16a2………圧電膜、16a3………上部電極膜、16b………駆動用膜部、16b1………下部電極膜、16b2………圧電膜、16b3………上部電極膜、18a………駆動用膜部、18a1………下部電極膜、18a2………圧電膜、18a3………上部電極膜、18b………駆動用膜部、18b1………下部電極膜、18b2………圧電膜、18b3………上部電極膜、20a………検出用膜部、20a1………下部電極膜、20a2………圧電膜、20a3………上部電極膜、20b………検出用膜部、20b1………下部電極膜、20b2………圧電膜、20b3………上部電極膜、22a………補正用膜部、22a1………下部電極膜、22a2………圧電膜、22a3………上部電極膜、22b………補正用膜部、22b1………下部電極膜、22b2………圧電膜、22b3………上部電極膜、50………駆動回路、52………AGC回路、54………I−Vアンプ、60a………補正信号生成回路、60b………補正信号生成回路、62a………減衰回路a、62b………減衰回路b、64a………位相シフト回路、64b………位相シフト回路、66a………位相シフトスイッチ、66b………位相シフトスイッチ、68a………演算回路a、68b………演算回路b、70a………ROMa、70b………ROMb、80………検出回路、82a………q−Vアンプa、82b………q−Vアンプb、84………差動アンプ、86………同期検波回路、88………LPF。

Claims (8)

  1. 基部と、
    前記基部から延設されている振動腕と、
    前記振動腕を所定の面において面内振動させる駆動部と、
    前記振動腕が前記所定の面と交差する方向へ振動したことを検出する検出部と、
    前記駆動部による振動に起因して前記振動腕に生ずる前記所定の面と交差する方向の振動と逆位相の振動を前記振動腕に生じさせる補正部と、
    を備えていることを特徴とする角速度センサー。
  2. 前記振動腕の一方の面には、前記駆動部と前記検出部を設け、
    前記振動腕の他方の面には、前記補正部を設けることを特徴とする請求項1に記載の角速度センサー。
  3. 前記振動腕の一方の面に、前記駆動部と前記検出部、および前記補正部を設けることを特徴とする請求項1に記載の角速度センサー。
  4. 前記振動腕は、少なくとも第1の振動腕と第2の振動腕を有し、
    第1の振動腕には、前記駆動部と前記補正部が設けられ、
    第2の振動腕には、前記検出部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の角速度センサー。
  5. 前記駆動部を発振させる駆動回路と、
    前記検出部の前記所定の面と交差する方向の振動を検出する検出回路と、
    前記駆動回路からの出力信号に基づいて前記補正部を発振させる補正信号生成回路と、を備え、
    前記補正信号生成回路には、前記振動腕の振動形態に応じて前記出力信号の位相を180°反転させることを可能にした位相反転経路を設けることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の角速度センサー。
  6. 前記位相反転経路には、前記出力信号の位相を反転させるか否かの切替を行う位相シフトスイッチを設けることを特徴とする請求項5に記載の角速度センサー。
  7. 前記補正信号生成回路には、前記駆動部が発振し、かつ角速度が印加されていないときにおける前記検出部による検出信号に基づいて前記出力振動を減衰させる減衰回路が設けられることを特徴とする請求項5または6に記載の角速度センサー。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の角速度センサーを搭載したことを特徴とする電子機器。
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