JP2013173884A - 有機物質のガス化方法並びに有機物質のガス化装置 - Google Patents

有機物質のガス化方法並びに有機物質のガス化装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013173884A
JP2013173884A JP2012040436A JP2012040436A JP2013173884A JP 2013173884 A JP2013173884 A JP 2013173884A JP 2012040436 A JP2012040436 A JP 2012040436A JP 2012040436 A JP2012040436 A JP 2012040436A JP 2013173884 A JP2013173884 A JP 2013173884A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
product
organic substance
reforming
vol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012040436A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5835006B2 (ja
Inventor
Katsuhiko Takagi
克彦 高木
Minoru Asanuma
稔 浅沼
Teruo Fujibayashi
晃夫 藤林
Fumiyasu Okazaki
文保 岡▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
JFE Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Steel Corp filed Critical JFE Steel Corp
Priority to JP2012040436A priority Critical patent/JP5835006B2/ja
Publication of JP2013173884A publication Critical patent/JP2013173884A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5835006B2 publication Critical patent/JP5835006B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Industrial Gases (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

【課題】 有機物質をガス化して気体燃料などに転換する際に、安定的に供給可能なガスを用いて有機物質を効率的に改質できるとともに、有機物質の高いガス化率が得られる方法を提供する。
【解決手段】一酸化炭素を含有する冶金炉発生排ガス(g)に過剰の水蒸気を添加してシフト反応を行わせることで、シフト反応で生成した水素および炭酸ガスと、シフト反応に消費されなかった水蒸気とを含む混合ガス(g)とし、この混合ガス(g)を改質反応器内で有機物質に接触させることにより、有機物質を改質して低分子化した生成物を生成させ、前記改質反応器から出た生成物の蒸気を蒸留して気体生成物と液体生成物とに分離し、気体生成物を回収するとともに、液体生成物を前記改質反応器に還流させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃プラスチックなどの有機物質を気体燃料などに転換するために、有機物質を改質してガス化する方法およびそれに用いられるガス化装置に関する。
廃プラスチック、含油スラッジ、廃油などの多くは焼却処理されているのが現状である。しかし、焼却処理ではCO発生などの環境負荷が高く、また、焼却炉の熱的損傷の問題もあり、ケミカルリサイクル技術の確立が求められている。
ケミカルリサイクル技術のなかでも、有機物質を気体燃料や液体燃料に転換するための技術は、廃プラスチックを中心に従来から種々検討がなされ、例えば、以下のような提案がなされている。
特許文献1には、水素濃度60vol%以上、好ましくは80vol%以上、温度600℃以上のコークス炉ガス(COG)を廃プラスチックなどの有機物質と反応させることにより、有機物質を高効率で水素化分解・ガス化し、COGを増熱化する方法が開示されている。
また、特許文献2には、石油の流動接触触媒(FCC)を熱媒体兼触媒として用い、温度350〜500℃で廃プラスチックを分解して液体燃料に変換する方法が開示されている。
また、特許文献3には、RDFや木材などを熱分解するにあたり、熱分解で生成したガスを水蒸気改質し、この水蒸気改質により水素濃度を高くしたガスを熱分解部に循環し、水素濃度を高くしたガス雰囲気で熱分解を行う方法が開示されている。
特開2007−224206号公報 特開2010−013657号公報 特開2001−131560号公報
しかしながら、上記従来技術には、以下のような問題がある。
まず、特許文献1に関しては、COG中の水素濃度が60vol%以上となるのは石炭乾留工程のうちでも乾留末期に限られるので、特許文献1の方法では、乾留末期のタイミングでガス流路を切替え、多量のダストを含む600℃以上のCOGを廃プラスッチク水素化分解反応器に供給する必要がある。しかし、このような過酷な条件で、流路切替弁を長期間安定して作動させ続けることは困難であり、この意味で実現性に乏しい技術であると言える。さらに、廃プラスチックの効率的なガス化のためには、60vol%以上の水素を含有するCOGを連続的に水素化分解反応器に供給することが必要であるが、このためには炭化室毎に水素濃度計と流路切替弁を設置する必要があり、設備コストが増大する。
また、特許文献2の方法は、FCC触媒添加によって接触分解と芳香族化が進むものの、不活性ガスフローで反応を行っているため、重油分とコークが合計で13質量%生成しており(実施例1)、軽質燃料の製造技術として満足できる水準とは言えない。
また、特許文献3の方法で生成するガスは、H、CO、COが主体で、燃焼熱が冶金炉発生排ガスのそれよりやや低い1800kcal/Nm程度のものであり、気体燃料としての価値は限定的なものとなる。
したがって本発明の目的は、廃プラスチックなどの有機物質をガス化して気体燃料などに転換する際に、安定的に供給可能なガスを用いて有機物質を効率的に改質できるとともに、高いガス化率が得られ、これにより重質分や炭素質の生成を抑えつつ、高カロリーのガス化生成物を高効率に得ることができる有機物質のガス化方法及びガス化装置を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため検討を重ねた結果、冶金炉で発生する一酸化炭素を含有する排ガスに過剰の水蒸気を添加してシフト反応を行わせ、このシフト反応後のガス、すなわちシフト反応で生成した水素および炭酸ガスと残存した水蒸気とを含む混合ガスを改質反応器内で有機物質に接触させることにより、有機物質を改質して低分子化した生成物を生成させ、改質反応器から出た生成物の蒸気を蒸留して気体生成物と液体生成物とに分離し、気体生成物を回収するとともに、液体生成物を改質反応器に還流させることにより、有機物質を高いガス化率で効率的にガス化できることを見出した。
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、以下を要旨とするものである。
[1]冶金炉で発生した一酸化炭素を含有する排ガス(g)に過剰の水蒸気を添加してシフト反応を行わせることで、シフト反応で生成した水素および炭酸ガスと、シフト反応に消費されなかった水蒸気とを含む混合ガス(g)とし、この混合ガス(g)を改質反応器内で有機物質に接触させることにより、有機物質を改質して低分子化した生成物を生成させ、前記改質反応器から出た生成物の蒸気を蒸留して気体生成物と液体生成物とに分離し、気体生成物を回収するとともに、液体生成物を前記改質反応器に還流させることを特徴とする有機物質のガス化方法。
[2]上記[1]の方法において、排ガス(g)が、冶金炉で発生した一酸化炭素と窒素を含有する排ガスから窒素の少なくとも一部を分離することで一酸化炭素濃度を高めた排ガスであることを特徴とする有機物質のガス化方法。
[3]上記[1]または[2]の方法において、混合ガス(g)の水蒸気濃度が5〜70vol%であることを特徴とする有機物質のガス化方法。
[4]上記[3]の方法において、混合ガス(g)は、水蒸気濃度が20〜70vol%、水素濃度が10〜40vol%、炭酸ガス濃度が10〜40vol%であることを特徴とする有機物質のガス化方法。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの方法において、改質される有機物質が、廃プラスチック、含油スラッジ、廃油、バイオマスの中から選ばれる1種以上であることを特徴とする有機物質のガス化方法。
[6]冶金炉で発生した一酸化炭素を含有する排ガス(g)に過剰の水蒸気を添加してシフト反応を行わせるためのシフト反応器(1)と、該シフト反応器(1)で生成した水素および炭酸ガスと、シフト反応に消費されなかった水蒸気とを含む混合ガス(g)を有機物質に接触させて改質する改質反応器(2)と、該改質反応器(2)から出た生成物の蒸気を気体生成物と液体生成物とに分離し、液体生成物を改質反応器(2)に還流させる蒸留装置(3)を備えることを特徴とする有機物質のガス化装置。
[7]上記[1]〜[5]のいずれかの方法で得られた気体生成物を、製鉄所内で燃料または/および還元剤として利用することを特徴とする製鉄所の操業方法。
本発明によれば、廃プラスチックなどの有機物質をガス化して気体燃料などに転換する際に、安定的に供給可能なガスを用いて有機物質を効率的に改質できるとともに、高いガス化率が得られ、これにより重質分や炭素質の生成を抑えつつ、高カロリーのガス化生成物を高効率に得ることができる。
また、実施設備に関しても、特別な計測器や流路切替弁などが必要なく、しかも比較的低い反応温度でも有機物質のガス化を行うことができるので、比較的簡易な設備で実施することができる。また、シフト反応によって生成するCOは、有機物質の改質中に炭酸ガス改質反応でCOに変化するため、有機物質のケミカルリサイクルをCO発生量を増加させることなく実施することが可能となる。
転炉ガスに水蒸気を添加して行うシフト反応において、水蒸気の添加量とシフト反応後のガスの組成(温度430℃における平衡組成計算値)との関係を示すグラフ 本発明に係る有機物質のガス化装置の一実施形態を模式的に示す説明図 本発明に係る有機物質のガス化装置の他の実施形態を模式的に示す説明図 本発明に係る有機物質のガス化装置の他の実施形態を模式的に示す説明図 液体生成物を改質反応器に還流させない以外は発明例2〜10と同様の条件で行ったポリエチレンの改質試験において、シフト反応生成ガスの水蒸気濃度と、ポリエチレンの改質(低分子化)におけるガス化率および液化率との関係を示すグラフ 液体生成物を改質反応器に還流させない以外は発明例2〜10と同様の条件で行ったポリエチレンの改質試験において、シフト反応生成ガスの水蒸気濃度と、ポリエチレンの改質(低分子化)で得られた気体生成物および液体生成物のLHVとの関係を示すグラフ 液体生成物を改質反応器に還流させない以外は発明例2〜10と同様の条件で行ったポリエチレンの改質試験において、シフト反応生成ガスの水蒸気濃度と、ポリエチレンの改質(低分子化)におけるポリエチレン分解率との関係を示すグラフ 液体生成物を改質反応器に還流させない以外は発明例2〜10と同様の条件で行ったポリエチレンの改質試験において、シフト反応生成ガスの炭酸ガス濃度と、ポリエチレンの改質(低分子化)で得られた気体生成物の水素濃度との関係を示すグラフ 液体生成物を改質反応器に還流させない以外は発明例2〜10と同様の条件で行ったポリエチレンの改質試験において、シフト反応生成ガスの水素濃度と、ポリエチレンの改質(低分子化)で得られた気体生成物の炭酸ガス濃度との関係を示すグラフ
本発明法では、冶金炉で発生した一酸化炭素を含有する排ガス(g)(以下、「冶金炉発生排ガス」という場合がある)に過剰の水蒸気を添加してシフト反応を行わせることで、シフト反応で生成した水素および炭酸ガスと、シフト反応に消費されなかった水蒸気とを含む混合ガス(g)とし、この混合ガス(g)(以下「シフト反応生成ガス」という場合がある。)を改質反応器内で有機物質に接触させることにより、有機物質を改質して低分子化した生成物を生成させる。そして、改質反応器から出た生成物の蒸気を蒸留して気体生成物と液体生成物とに分離し、気体生成物を回収するとともに、液体生成物を改質反応器に還流させ、気体生成物に変換させる。
なお、排ガス(g)に過剰の水蒸気を添加するとは、シフト反応で消費されない余剰の水蒸気が混合ガス(g)中に残存するように水蒸気を添加するという意味である。
このような本発明法では、比較的低い反応温度でも効率的に有機物質の低分子化が促進され、水素消費量も少なく、且つ重質分や炭素質の生成もほとんど認められない。
一般に廃プラスチックなどの高分子量有機物質は、300〜400℃以上で加熱すると熱分解が始まることが知られているが、この時、軽質化とともに重質化も進行してしまう。熱分解時に水素を共存させると、炭化水素種への水素付加反応と水素化分解反応が進行するため、重質化抑制と低分子化に有効である。しかしながら、水素化分解に高温が必要であり、且つ水素消費量が多くなることが問題である。
一方、水蒸気改質や炭酸ガス改質は、HOやCO分子中の酸素による炭化水素の酸化と看做すことができ、少ない水素添加量で低分子化と炭素質生成抑制が達成できる。さらに、水蒸気改質や炭酸ガス改質は、改質される有機分子の炭素鎖が長くなるにつれて反応温度が低下するという特徴を有する。本発明法において、比較的低い反応温度でも効率的に有機物質の低分子化が促進され、水素消費量も少なく、且つ重質分や炭素質の生成もほとんど認められないのは、上記混合ガス(g)を用いて有機物質の改質(低分子化)を行うことにより、水素化、水素化分解、水蒸気改質、炭酸ガス改質の4反応が同時に進行するためであると考えられる。
さらに、本発明では、改質で生成した液体生成物を改質反応器に還流させることにより、高効率で気体生成物を得ることができる。
なお、前記水素化反応としては、炭化水素種への水素付加反応だけではなく、メタンなどの軽質炭化水素を生成するCOやCOへの水素付加反応も進行していることが気体生成物の分析結果から示唆される。本発明の説明では簡単のため、COやCOへの水素付加反応を炭化水素種への水素化反応と区別することなく、単に水素化(または水素化反応)として記述した。
例えば、転炉などの冶金炉から発生する排ガスには、通常、COが25〜80vol%程度含有されている。したがって、これに水蒸気を添加すると、下記のシフト反応(1)によってHとCOが生成する。
CO+HO→H+CO …(1)
本発明法では、排ガス(g)に過剰の水蒸気が添加されるので、シフト反応後の混合ガス(g)には、シフト反応により生成したH、COと過剰添加分のHOが含まれることになる。そして、このシフト反応生成ガス(g)による有機物質の改質(低分子化)では、各ガス成分による水素化、水素化分解、水蒸気改質、炭酸ガス改質の4反応が同時進行するものと考えられる。
本発明では、排ガス(g)に対して過剰に添加する水蒸気の過剰割合やシフト反応の反応率を適宜制御することによって、ガス中の水蒸気、水素、炭酸ガスの各濃度を制御し、有機物質改質用の混合ガス(g)とすることができる。ただし、ガスホルダー(例えば、製鉄所内で使用されている一般的なガスホルダー)に貯蔵される冶金炉発生排ガスの一般的組成は、CO:50〜70vol%、CO:10〜20vol%、N:10〜20vol%、H:0〜5vol%(他に飽和水蒸気を含む)程度であるため、一般には、シフト反応の反応率制御まで行う必要はなく、水蒸気の過剰割合を調整するだけで、混合ガス(g)の水蒸気、水素、炭酸ガスの各濃度を所望のレベルに制御することができる。
なお、シフト反応の反応率は、シフト反応器内での滞留時間を調整することで制御することができる。例えば、滞留時間を短くするには、シフト反応器長さを小さくしたり、或いは触媒充填量を少なくする方法が一般的であり、その場合、シフト反応器長さや触媒充填量は、ほぼ平衡まで反応を進行させる場合の1/2〜1/4程度とすればよい。なお、シフト反応は、通常、ほぼ平衡まで反応が進行することはよく知られている。
一例として、CO:65vol%、CO:15vol%、N:18vol%、H:1vol%、HO:1vol%からなる組成の転炉ガス100kmol/h(=2240Nm/h)に、水蒸気の添加量を60kmol/h(=1340Nm/h)から540kmol/h(=12100Nm/h)まで変化させてシフト反応を行う場合について、水蒸気添加量とシフト反応後のガスの組成(温度430℃における平衡組成計算値)を図1に示す。これによれば、水蒸気添加量を調整するだけで、混合ガス(g)の水蒸気、水素、炭酸ガスの各濃度を制御でき、後述するような好ましいガス組成にできることが判る。なお、シフト反応は、通常、ほぼ平衡まで反応が進行することはよく知られている。
以下、本発明法の詳細と好ましい条件について説明する。
本発明において、シフト反応させる排ガス(g)として冶金炉発生排ガスを用いる理由は、冶金炉発生排ガスは比較的高濃度に一酸化炭素を含有し、且つ不要な窒素の濃度が低いためである。一酸化炭素を含有する冶金炉発生排ガス(g)としては、任意のものが使用できる。最も代表的なものは、鉄鋼製造プロセスの脱炭工程が行われる転炉から発生する転炉ガスであるが、それ以外にも、例えば、溶銑予備処理炉、溶融還元炉、シャフト炉などから発生する排ガスを例示することができ、これらの1種または2種以上の混合ガスを用いることができる。
冶金プロセスで生成する一酸化炭素が、さらに酸化されて二酸化炭素が生成する割合である二次燃焼率(CO/(CO+CO)×100)は、一般に10〜50%程度に過ぎない。また、排ガス(g)中には水素と窒素も含まれるが、H濃度は冶金プロセスに応じて変化し、0〜20vol%程度である。窒素は、炉内撹拌や煙道保安などのために供給されており、通常、排ガス(g)中の濃度は10〜30vol%程度である。
以上の点から、一般的な冶金炉発生排ガス(g)の組成は、概ね以下のような範囲となる。
CO:80〜25vol%(二次燃焼率10〜50%に相当)
CO:10〜25vol%(二次燃焼率10〜50%に相当)
:10〜30vol%
:0〜20vol%
シフト反応には一酸化炭素が必要であるが、ガスの組成が上記の範囲であれば、排ガス(g)の組成に特段の問題はない。ここで、窒素は本発明で生じる化学反応(シフト反応、水素化、水素化分解、水蒸気改質、炭酸ガス改質)には何ら寄与せず、一方において、製造される気体生成物を希釈し、低位燃焼熱(以下、「LHV」という)を低下させる。特に、窒素濃度が50vol%を超えると、気体生成物のLHVの低下が顕著になるとともに、シフト反応速度も低下する傾向になる。このため窒素濃度は上記組成範囲内であることが好ましい。
さきに述べたように、ガスホルダー(例えば、製鉄所内で使用されている一般的なガスホルダー)に貯蔵される冶金炉発生排ガスの一般的組成は、CO:50〜70vol%、CO:10〜20vol%、N:10〜20vol%、H:0〜5vol%(他に飽和水蒸気を含む)程度であり、この組成は、上記の一般的な冶金炉発生排ガスの組成の中で高CO濃度組成に相当する。ガスホルダーに貯蔵されたガスは、製鉄所内の各工場で燃料ガスとして利用するため、利用先での燃焼効率の低下を防止する必要がある。そのため、ガス中CO濃度の下限値をガスホルダーへの貯蔵条件として設定しておくことが、高CO濃度組成になっている理由である。
本発明では、製鉄所内で使用されている一般的なガスホルダーに貯蔵されているような比較的CO濃度が高い排ガスであっても、上記のような一般的な冶金炉発生排ガスの組成であっても、排ガス(g)として利用することができる。
ところで、冶金炉発生排ガス(g)のなかには、一酸化炭素を含有するものの、窒素濃度が比較的高いものがあり、このような冶金炉発生排ガス(g)については、含有する窒素の少なくとも一部を分離(除去)して一酸化炭素濃度を高めた上で、過剰の水蒸気を添加してシフト反応を行わせるようにしてもよい。
窒素分離をするのが好ましい代表的な排ガスとしては、高炉ガスを挙げることができるが、この他にも電炉や窒素濃度が高くなる条件で操業しているシャフト炉の発生排ガスなどを挙げることができる。なお、転炉ガスなどのように、比較的高濃度の一酸化炭素を含有する排ガスについて窒素の分離を行い、一酸化炭素濃度をさらに高めた上で、シフト反応を行うこともできる。
排ガスから窒素を分離する方法に特別な制限はなく、吸着分離法、蒸留分離法など任意の方法を適用することができるが、窒素と一酸化炭素の沸点差が小さいことから、吸着分離法が特に好ましい。例えば、CO吸着剤として知られているCuを担持した活性炭はCOも吸着するため、Cu担持活性炭を吸着剤とするPSA法によって、高炉ガス(概略組成:N:50vol%、CO:25vol%、CO:25vol%)から脱着ガスとして概略組成がN:15vol%、CO:45vol%、CO:40vol%のガスを得ることができ、これは高炉ガス中の窒素を分離して一酸化炭素を濃縮したことになる。
本発明法でのシフト反応は公知の手法で行えばよく、特別な制限はない。一般的には、冶金炉発生排ガス(g)に事前に水蒸気を添加しておき、これを触媒が充填された固定床反応器に導入してシフト反応を行う。また、事前に添加する水蒸気を一部とし、反応器内に触媒を多段で充填し、触媒層と触媒層との間から残りの水蒸気を添加するようにしてもよい。
なお、本発明のようなシフト反応を行うことなく、冶金炉発生排ガス(g)に水蒸気、水素、炭酸ガスをそれぞれ添加すれば、本発明のシフト反応で得られる有機物質改質用の混合ガス(g)と同等の組成のガスを得ることはできるが、このような方法では、水蒸気に加えて、高価な水素ガスと炭酸ガスを添加しなければならず、コスト高となる。
本発明において、シフト反応で得られる有機物質改質用の混合ガス(g)は、水蒸気、水素および炭酸ガスを含むものであり、それらの濃度に特別な制限はないが、以下のような理由から、水蒸気濃度は5〜70vol%であることが好ましい。すなわち、水蒸気濃度が低いと廃プラスチックなどの有機物質の分解率が低くなるが、水蒸気濃度を5vol%以上とすることにより、一定水準の有機物質の分解率を確保でき、気体生成物の生成率(ガス化率)を一定の水準にできるとともに、重質分の生成量を少なくできる。一方、水蒸気濃度が高いと有機物質の改質反応生成ガス(有機物質の改質による低分子化で生成したガス。以下同様)中にCOが残留しやすくなるとともに、気体生成物のLHVが低下しやすくなるが、水蒸気濃度が70vol%以下であれば、改質反応生成ガス中でのCOの残留を抑えることができ、また、気体生成物のLHVの低下も抑えることができる。
また、有機物質の分解率を確保する観点から、混合ガス(g)の水素濃度および炭酸ガス濃度はともに5vol%以上が好ましい。
また、以下のような理由から、有機物質改質用の混合ガス(g)のより好ましい組成は、水蒸気濃度:20〜70vol%、水素濃度:10〜40vol%、炭酸ガス濃度:10〜40vol%である。なお、この混合ガス(g)に、他のガス成分(例えば、窒素など)が含まれることは妨げない。水蒸気濃度を20vol%以上とすることにより、有機物質の分解率を十分に高めることができるとともに、気体生成物のLHVを高くすることができる。水蒸気濃度を70vol%以下とする理由は、さきに述べたとおりである。水素濃度を10vol%以上(より好ましくは12vol%以上)とすることにより、特に、比較的低温で有機物質の改質反応を行った場合でも、気体生成物中にCOが残留することを抑えることができる。炭酸ガス濃度を10vol%以上(より好ましくは13vol%以上)とすることにより、気体生成物中に炭化水素やCOに比べて低カロリーのガス成分であるHが残留しにくくなる。また、水素濃度や炭酸ガス濃度を40vol%以下とすることにより、廃プラスチックなどの有機物質の分解率を好ましいレベルにすることができる。また、以上のような観点から、混合ガス(g)のより好ましいガス組成は、水蒸気濃度:25〜65vol%、水素濃度:15〜35vol%、炭酸ガス濃度:15〜35vol%である。なお、この混合ガス(g)に、他のガス成分(例えば、窒素など)が含まれることは妨げない。
次に、シフト反応で得られた混合ガス(g)による有機物質の改質(低分子化)条件について説明する。
本発明において、改質による低分子化の対象となる有機物質に特別な制限はないが、高分子量の有機物質が好適であり、例えば、廃プラスチック、含油スラッジ、廃油、バイオマスなどが挙げられ、これらの1種以上を対象とすることができる。
対象とする廃プラスチックの種類に特別な制限はないが、例えば、産業廃棄物系、容器包装リサイクル法の対象プラスチックなどを挙げることができる。より具体的には、PEやPPなどのポリオレフィン類、PAやPETなどの熱可塑性ポリエステル類、PSなどのエラストマー類、熱硬化性樹脂類、合成ゴム類や発砲スチロールなどを挙げることができる。なお、多くのプラスチック類にはフィラーなどの無機物が添加されているが、本発明では、このような無機物は反応に関与しないので、固体状残渣として改質(低分子化)反応器(有機物質を改質して低分子化するための反応器。以下同様)から排出される。また、廃プラスチックは、必要に応じて適当なサイズに事前裁断された後、改質反応器に投入される。
また、廃プラスチックがポリ塩化ビニルなどの塩素含有樹脂を含んでいると、改質反応器内で塩素が発生し、この塩素が気体生成物や液体生成物中に含有されてしまう恐れがある。したがって、廃プラスチックが塩素含有樹脂を含む恐れがある場合には、改質反応器内にCaOなどのような塩素吸収剤を投入し、塩素分が生成する気体生成物中に含有されないようにすることが好ましい。
含油スラッジとは、含油廃液処理工程で発生する汚泥状の混合物のことであり、一般に30〜70質量%程度の水分を含んでいる。スラッジ中の油分としては、例えば、各種鉱物油、天然および/または合成油脂類、各種脂肪酸エステル類などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、改質反応器に含油スラッジを供給する際などのハンドリング性を向上させるために、遠心分離などの手法により、スラッジ中の水分を30〜50質量%程度まで低減させてもよい。
廃油としては、例えば、使用済みの各種鉱物油、天然および/または合成油脂類、各種脂肪酸エステル類などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これら2種以上の廃油の混合物であってもよい。また、製鉄所の圧延工程で発生する廃油の場合、一般に多量(通常、80質量%超程度)の水分を含有しているが、この水分についても、比重分離などの手法によって事前に低減させておくことが、ハンドリング性の面で有利である。
有機物質が水を含んでいる場合には、改質反応器内で水蒸気が発生するので、その分を考慮してシフト反応で添加する水蒸気の過剰割合を決定する。
バイオマスとしては、例えば、下水汚泥、紙、建設廃材、間伐材などの他、ゴミ固形燃料(RDF)などの加工されたバイオマスなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。バイオマスには、通常、多量の水分が含有されているので、事前に乾燥させておくことがエネルギー効率の点から好ましい。また、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属を比較的高濃度に含むバイオマスの場合、改質反応器内でアルカリ金属が析出する可能性があるので、水洗などの方法によって事前にアルカリ金属を溶出させておくことが好ましい。なお、建設廃材などの大型のバイオマスは、事前に裁断して改質反応器に投入される。
有機物質改質時の反応温度は、有機物質の種類に応じて、以下のようにすることが好ましい。廃プラスチックやバイオマスの場合には、反応温度は400〜900℃程度が適当である。反応温度が400℃未満では廃プラスチックやバイオマスの分解率が低く、一方、900℃を超えると炭素質の生成が多くなる。また、含油スラッジや廃油の場合には、反応温度は300〜800℃程度が適当である。反応温度が300℃未満では含油スラッジや廃油の分解率が低くなる。一方、反応温度が800℃を超えても含油スラッジや廃油の改質(低分子化)特性に影響はないが、必要以上の高温であるため、経済的でない。
また、廃プラスチックおよび/またはバイオマスと含油スラッジおよび/または廃油からなる混合物を対象とする場合には、上述した点から、反応温度は400〜800℃程度が適当である。圧力の影響はほとんど認められないので、常圧または数kg/cm程度の微加圧で改質反応器を運転することが経済的である。
使用する改質反応器の種類は特に限定されないが、反応器内で廃プラスチックなどの有機物質が円滑に移動し、且つ有機物質改質用の混合ガス(g)と効率的に接触できるという点から、ロータリーキルンのような横型の移動床方式反応器が好ましい。
また、本発明では有機物質の改質に特に触媒を必要としないが、触媒を充填して反応を行ってもよい。触媒としては、水蒸気改質活性、炭酸ガス改質活性、水素化活性、水素化分解活性をそれぞれ有する1種または2種以上の触媒を用いることができる。具体例としては、Ni系改質触媒、Ni系水素化触媒、Pt/ゼオライト系石油精製触媒などを挙げることができる。また、微細なFe粒子からなることが知られている転炉発生ダストも、改質触媒や水素化分解触媒として用いることができる。
触媒を充填する場合には、廃プラスチックなどの有機物質と触媒との接触が良好となることから、ロータリーキルンなどのような横型の移動床式改質反応器ではなく、縦型の改質反応器を採用してもよい。この場合、シフト反応で得られた混合ガス(g)は、改質反応器の上部よりも、下部および/または側部から供給する方が、混合ガス(g)と有機物質や触媒との接触が良好となり好ましい。
縦型の改質反応器としては、化学工業で用いられる一般的な固定床反応器を用いることができるが、特に、混合ガス(g)を改質反応器下部から供給する方式を採用する場合には、製鉄設備である高炉やシャフト炉、或いは転炉を改質反応器として利用することもできる。高炉やシャフト炉を改質反応器として利用する場合は、炉上部から有機物質と触媒を、炉下部から混合ガス(g)をそれぞれ連続的に供給して向流接触させ、炉上部から生成物(生成物の蒸気)を、炉下部から触媒をそれぞれ連続的に抜き出す移動床式とすると、反応効率が高くなり好ましい。また、転炉を改質反応器として利用する場合は、有機物質と触媒を炉に投入した後、炉下部から混合ガス(g)を連続的に供給し、生成物(生成物の蒸気)は炉上部から連続的に抜き出し、触媒は一定時間の反応後に炉を傾けて抜き出すという、吹錬と同様の回分式反応形式とすることができる。
本発明法では、上記のように改質反応器において有機物質を改質して低分子化した生成物を生成させ、この改質反応器から出た生成物の蒸気を蒸留して気体生成物と液体生成物とに分離し、気体生成物を回収するとともに、液体生成物を前記改質反応器に還流させる。このため、後述するように改質反応器には蒸留装置を付設する。改質反応器に還流された液体生成物は、さらに改質され、気体生成物に変換される。このように、改質反応器から出た生成物の蒸気から液体生成物を分離し、改質反応器に還流させることにより、非常に高いガス化率を達成することができる。
次に、本発明のガス化装置について説明する。
図2は、本発明のガス化装置の一実施形態を模式的に示したものである。
本発明のガス化装置は、冶金炉で発生した一酸化炭素を含有する排ガス(g)に過剰の水蒸気を添加してシフト反応を行わせるためのシフト反応器1(シフト反応装置)と、このシフト反応器1で生成した水素および炭酸ガスと、シフト反応に消費されなかった水蒸気とを含む混合ガス(g)を有機物質に接触させて改質する改質反応器2(改質反応装置)と、この改質反応器2から出た生成物の蒸気を気体生成物と液体生成物とに分離し、液体生成物を改質反応器2に還流させる蒸留装置3を備える。
本実施形態の蒸留装置3は、改質反応器2から独立して設けられる蒸留塔30と、この蒸留塔30の下流側(蒸留塔の上部)に設けられる水冷コンデンサー31と、この水冷コンデンサー31で気体生成物から分離された液体生成物を改質反応器2に還流させるための配管32などを備えている。また、この配管32は、液体生成物の一部を蒸留塔30に還流させるための分岐配管320を有している。
このガス化設備では、過剰の水蒸気を添加した冶金炉発生排ガス(g)がシフト反応器1に導入されてシフト反応が行われ、このシフト反応後の混合ガス(g)(シフト反応生成ガス)が改質反応器2に導入される。この改質反応器2には廃プラスチックなどの有機物質が投入され、混合ガス(g)による有機物質の改質化(低分子化)が行われる。この改質反応器2で生成した生成物の蒸気は上昇して蒸留塔30に入る。蒸留塔30では、水冷コンデンサー31で凝縮した液体生成物の少なくとも一部が分岐配管320を通じて蒸留塔30に還流するので、上昇してくる生成物蒸気と熱交換して蒸留が行われ、液体生成物のうちの灯油や軽油成分のような比較的沸点の高い生成物は、蒸留塔下部から液体状態で改質反応器2に還流し、その結果、LPG成分のような比較的沸点の低い生成物が濃縮され、蒸気状態のままで水冷コンデンサー31へ上昇する。水冷コンデンサー31では室温付近で凝縮する生成物は液体に変化するので、この液体生成物は配管32および分岐配管320を通じて改質反応器2と蒸留塔30に還流する。一方、水冷コンデンサー31で凝縮しない成分は気体生成物として回収される。分岐配管320によって蒸留塔30に還流させることなく、配管32から直接改質反応器2に還流した液体生成物と、上記のように蒸留塔下部から液体状態で改質反応器2に還流した液体生成物は、改質反応器2でさらに改質され、気体生成物に変換される。これにより、非常に高いガス化率を達成することができる。
本発明では、通常、比較的低い精度の蒸留分離で十分である。これは、本発明で得られる気体生成物が炭素数1〜4乃至5程度の炭化水素に水素や一酸化炭素が混合した、常温で気体の混合物となるからである。そのため、蒸留装置3の理論段数は1段〜5段程度で問題なく、また、分岐配管320から蒸留塔30への還流量と配管32から改質反応器2への還流量との比(通常の蒸留操作で言うところの還流比に相当)は1〜5程度の低い値で問題ない。しかし、寒冷地において本発明で得られた気体生成物を利用するような場合は、蒸留分離の精度を高くして、室温付近に沸点を有するペンタンやブタンの含有率を低くし、気体生成物が凝縮することを防止する方が好ましい。このような場合は、理論段数を5〜20段程度とし、還流比を5〜20程度とすることが好ましい。特に沸点が36℃のペンタンは、限定的ではないが、含有率を0.1%以下とすることが凝縮防止の点から好ましい。
なお、還流比の制御のため、図2には示されていない流量調整弁等の還流比制御機構を配管32に設置する。また、多段蒸留塔については特に制約はなく、充填塔でも棚段塔でもよい。
還流を行わないときの液体生成物は、主にナフサ(C5〜C8炭化水素)、灯油(C9〜C12炭化水素)、軽油(C13〜C24炭化水素)の混合物であるので、蒸留装置3では、改質反応器2と同様の常圧ないし数kg/cm程度の微加圧で蒸留塔30を操作し、塔上部に設置した水冷コンデンサー31によって液体生成物と気体生成物とを分離する。蒸留装置3を減圧で操作してもよいが、改質反応器2と蒸留装置3との間に600℃程度で作動可能な減圧弁等を設置しなければならず、装置が複雑化するため好ましくない。
改質反応器2と蒸留塔は、図2の実施形態のようにそれぞれ独立した設備とし、これらを直列に設置してもよいし、改質反応器2と蒸留塔を一体化した設備としてもよい。また、水冷コンデンサーを設ける代わり、蒸留塔を空冷又は水冷式とすることにより、液体生成物と気体生成物を分離するようにしてもよい。
図3は、本発明のガス化装置の他の実施形態を模式的に示したものであり、改質反応器2の上部に蒸留部30aを連設し、改質反応器2と蒸留塔を一体化したものであり、所謂反応蒸留装置に該当する。この実施形態では、改質反応器2を出て上昇した生成物の蒸気が蒸留部30aに入るまでは図2の実施形態と同様であるが、図2と異なるのは水冷コンデンサー31で凝縮した成分は全てが蒸留部30aに還流される、所謂全還流状態となっているところである。水冷コンデンサー31で凝縮した液体生成物は、配管33を通じて蒸留部30aに還流される。また、蒸留部30a内の液体生成物は改質反応器2に流下し、さらに改質がなされる。この実施形態の利点は、還流比制御のための流量調節弁が不要で、配管や制御方法が簡素なことである。水冷コンデンサー31で分離された気体生成物は、製品ガスとして回収される。
図4は、本発明のガス化設備の他の実施形態を模式的に示したものであり、改質反応器2の上部に蒸留部30aを連設し、改質反応器2と蒸留塔を一体化するとともに、水冷コンデンサーを設ける代わり、蒸留塔部30aを空冷又は水冷式としたものであり、所謂内部還流方式に該当する。この実施形態では、改質反応器2を出て上昇した生成物の蒸気は蒸留部30aに入り、ここで気体生成物と液体生成物に分離され、液体生成物は改質反応器2に流下して、さらに改質がなされる。蒸留塔部30aからは気体生成物のみが排出され、製品ガスとして回収される。この実施形態の利点は、還流比制御のための流量調節弁が不要で装置が簡素なことであるが、蒸留部30aを空冷あるいは水冷で直接冷却するため、蒸留分離精度の制御性が低いことが欠点である。また、この実施形態では蒸留部30aとして、蒸留塔として設計・製作された装置に限らず、改質反応器2の上部に単なる配管を接続してこの配管を蒸留部30aとすることもできる。配管である蒸留部30aの長さは空冷または水冷での冷却に必要な伝熱面積から計算できる。
本発明法で得られる有機物質の改質物(気体生成物)は、通常、一酸化炭素とC1からC4程度までの軽質炭化水素の混合ガスであり、気体燃料として好適である。
気体生成物中のLHVは約6〜10Mcal/Nmであり、天然ガス並みのLHVである。それにも拘わらず、一酸化炭素濃度が高いので、天然ガスよりも燃焼性が高いことが特徴である。一酸化炭素濃度が高く且つ燃焼性が高いことから、家庭用都市ガスとして供給するよりも、製鉄所などのような冶金炉を有する工場の都市ガス代替燃料として利用する方が安全性の点から好ましい。また、気体生成物を燃料としてではなく、高炉などの還元剤として用いることもできる。
すなわち、製鉄所の操業方法として、本発明法で得られた気体生成物を製鉄所内で燃料または/および還元剤として利用することができる。
なお、以上述べた点からして、本発明で得られる混合ガス(g)と同等の組成の混合ガスを用いれば、有機物質を効率的に分解し、低分子化することができる。特に、水蒸気濃度:20〜70vol%、水素濃度:10〜40vol%、炭酸ガス濃度:10〜40vol%、より好ましくは水蒸気濃度:25〜65vol%、水素濃度:15〜35vol%、炭酸ガス濃度:15〜35vol%である混合ガスを用いることにより、有機物質の分解率を十分に高めることができるとともに、気体生成物のLHVを高くすることができる。なお、この混合ガスに、他のガス成分(例えば、窒素など)が含まれることは妨げない。
このようなガス組成の限定理由は、さきに述べた本発明法における限定理由と同様である。本発明法以外でこのような組成の混合ガスを得るには、例えば、ベースとなるガスに水蒸気、水素、炭酸ガスの1種以上を添加する。
この混合ガスによる有機物質の改質(低分子化)条件は、さきに述べた本発明法における改質(低分子化)条件と同様である。
したがって、その方法の要旨は下記[i]〜[iii]の通りであり、後述する本発明の実施例は、下記[i]〜[iii]の方法の実施例でもある。
[i]水蒸気濃度が20〜70vol%、水素濃度が10〜40vol%、炭酸ガス濃度が10〜40vol%である混合ガスを改質反応器内で有機物質に接触させことにより、有機物質を改質して低分子化した生成物を生成させ、前記改質反応器から出た生成物の蒸気を蒸留して気体生成物と液体生成物とに分離し、気体生成物を回収するとともに、液体生成物を前記改質反応器に還流させることを特徴とする有機物質のガス化方法。
[ii]上記[i]の方法において、混合ガスは、水蒸気濃度が25〜65vol%、水素濃度が15〜35vol%、炭酸ガス濃度が15〜35vol%であることを特徴とする有機物質のガス化方法。
[iii]上記[i]または[ii]の方法において、改質される有機物質が、廃プラスチック、含油スラッジ、廃油、バイオマスの中から選ばれる1種以上であることを特徴とする有機物質のガス化方法。
・発明例1
転炉ガスを一時貯留するガスホルダーのガス払出し配管に分岐管を設け、この分岐管を通じて転炉ガスの一部を抜き出すことができるようにした。この分岐管の下流側には流量調節弁、スチーム混合器、予熱器(転炉ガスとスチームの混合ガス用)、シフト反応器(円筒竪型)、改質反応器(外熱式ロータリーキルン)、上部に水冷コンデンサーを設置した単蒸留塔を、この順に配置した。また、水冷コンデンサーから改質反応器への液体分還流配管を設けるとともに、この液体分還流配管から単蒸留塔への分岐配管を設けた。前記改質反応器の入側には、スクリューコンベア方式の廃プラスチック定量投入装置を設置した。また、シフト反応器の出側配管とガス冷却器の冷却後ガスの出側配管には、サンプリングポートと流量計を設置した。なお、単蒸留塔全体は空冷した。
ガスホルダー中の転炉ガスの平均組成は、H:12vol%、CO:54vol%、CO:17vol%、HO:1vol%、N:16vol%であった。スチーム混合器に対して転炉ガスを74Nm/h、水蒸気として圧力10kg/cmGのスチームを100Nm/h供給し、予熱器で320℃まで昇温した後、シフト反応器(Fe−Cr系高温シフト触媒充填)に導入した。シフト反応器でのシフト反応によって、ガス組成がH:26vol%、CO:2vol%、CO:28vol%、HO:37vol%、N:7vol%のガス(シフト反応生成ガス)が得られた。このシフト反応生成ガスは、流量が172Nm/h(質量流量では170kg/h)、反応器出口ガス温度が430℃であった。
改質反応器である外熱式ロータリーキルンは予め500℃に予熱されており、この改質反応器に、シフト反応生成ガスを導入するとともに、廃プラスチックのモデル物質として粒状に破砕処理したポリエチレンを880kg/hで供給し、計画反応温度である800℃まで昇温させた。800℃に到達後、全還流状態となるよう水冷コンデンサーで気体生成物から分離された液体生成物全量を、分岐配管により単蒸留塔に還流させつつ、さらに1時間、廃プラスチックの改質反応を継続した後、水冷コンデンサーで分離された気体生成物を分析し、生成量、組成、LHVを求めるとともに、ポリエチレンのガス化率を求めた。その結果を表1に示す。これによれば、気体生成物のLHVを低下させることなく、高いガス化率が達成できることが明らかである。
なお、ガス化率とは、供給したシフト反応生成ガスとポリエチレンの合計量(kg/h)に対する気体生成物の生成量(kg/h)の割合であり、気体生成物の定義はHからC4までとした。
・比較例1
水冷コンデンサーと単蒸留塔をバイパスし、液体生成物を改質反応器に還流させることなくポリエチレンを改質した以外は、発明例1と同様にして実験を行い、気体生成物を分析し、生成量、組成、LHVを求めるとともに、ポリエチレンのガス化率を求めた。その結果を表1に示す。
表1に示されるように、本発明例では、液体生成物を改質反応器に還流させることにより、比較例に較べて有機物質のガス化率を大幅に向上させることができる。
Figure 2013173884
・発明例2〜10
発明例1と同様の設備において、シフト反応器に供給するスチーム流量を種々変化させたこと、並びにポリエチレンの改質反応温度を800℃と500℃の2水準とした以外は発明例1と同様にして、転炉ガスのシフト反応とシフト反応生成ガスによるポリエチレンの改質反応実験を行った。その結果を表2に示す。
Figure 2013173884
なお、ポリエチレンの改質反応に対するシフト反応生成ガス組成の影響を調べるため、液体生成物を改質反応器に還流させない以外は発明例2〜10と同様の条件でポリエチレンの改質試験を行った。その結果を図5〜図9に示す。
図5は、シフト反応生成ガスの水蒸気濃度と、ポリエチレンの改質(反応温度:800℃)におけるガス化率および液化率との関係を示したものである。なお、上述したようにガス化率とは、供給したシフト反応生成ガスとポリエチレンの合計量(kg/h)に対する気体生成物の生成量(kg/h)の割合であり、気体生成物の定義は表1に示すようにHからC4までとした。同様に、液化率とは、供給したシフト反応生成ガスとポリエチレンの合計量(kg/h)に対する液体生成物の生成量(kg/h)の割合であり、液体生成物の定義は表1に示すようにC5からC24までとした。図6は、シフト反応生成ガスの水蒸気濃度と、ポリエチレンの改質(反応温度:800℃)で得られた気体生成物および液体生成物のLHVとの関係を示したものである。ここで、液体生成物のLHVは、液体生成物の気体換算の標準状態における体積当たりのLHVで表した。図7は、シフト反応生成ガスの水蒸気濃度と、ポリエチレンの改質によるポリエチレン分解率との関係を示したもので、特に、反応温度500℃と800℃においてポリエチレン分解率が同等であることを示したものである。図8は、シフト反応生成ガスの炭酸ガス濃度と、ポリエチレンの改質(反応温度:800℃)で得られた気体生成物の水素濃度との関係を示したものである。図9は、シフト反応生成ガスの水素濃度と、ポリエチレンの改質(反応温度:500℃)で得られた気体生成物の炭酸ガス濃度との関係を示したものである。
・発明例11
一酸化炭素を含有する冶金炉発生排ガスとして高炉ガスを用いた。高炉ガスの脱硫・乾燥処理後の組成は、H:3vol%、CO:23vol%、CO:21vol%、N:53vol%であったので、以下に述べるPSA法によって窒素分離を行い、一酸化炭素の濃度を高めた。
PSA法による窒素分離では、吸着剤としてCu担持活性炭を400kg充填した吸着塔に、上記高炉ガスを常圧で136Nm/h供給した。脱着は7kPa(絶対圧)で行い、脱着ガス(=一酸化炭素を濃縮した高炉ガス)の組成はH:<1vol%、CO:47vol%、CO:37vol%、N:16vol%、流量は58Nm/hであった。この一酸化炭素を濃縮した高炉ガス58Nm/hと水蒸気として圧力10kg/cmGのスチーム73Nm/hをスチーム混合器に供給し、発明例1と同様にしてシフト反応を行った。その結果、ガス組成がH:19vol%、CO:2vol%、CO:35vol%、HO:37vol%、N:7vol%のガス(シフト反応生成ガス)が得られた。
このシフト反応生成ガスは、流量が130Nm/h(質量流量では146kg/h)、反応器出口ガス温度が430℃であった。このシフト反応生成ガスを用いたことと、改質反応温度を600℃とした以外は発明例1と同様にして全還流状態でポリエチレンの改質反応を行った。反応結果は、気体生成物の生成量550kg/h、ガス化率54%、気体生成物のLHV7.5Mcal/Nmとなり、一酸化炭素を濃縮した高炉ガスからも高効率で反応が進行することを確認できた。また、高炉ガスのLHVは770kcal/Nmなので、9倍以上の燃焼熱のガスを得ることができた。
・比較例2
水蒸気と水素濃度がともに低いガスによるポリエチレンの改質反応効率を調べるために、H:1vol%、CO:61vol%、CO:19vol%、HO:1vol%、N:18vol%なる組成の標準ガスを作り、このガスによりポリエチレンの改質反応実験を行った。その結果、温度800℃においてもポリエチレン分解率は16%、ガス化率10%、液化率5%に過ぎず、低分子化はほとんど進行しなかった。
1 シフト反応器
2 改質反応器
3 蒸留設備
30 蒸留塔
30a 蒸留部
31 水冷コンデンサー
32 配管
320 分岐配管
33 配管

Claims (7)

  1. 冶金炉で発生した一酸化炭素を含有する排ガス(g)に過剰の水蒸気を添加してシフト反応を行わせることで、シフト反応で生成した水素および炭酸ガスと、シフト反応に消費されなかった水蒸気とを含む混合ガス(g)とし、この混合ガス(g)を改質反応器内で有機物質に接触させることにより、有機物質を改質して低分子化した生成物を生成させ、前記改質反応器から出た生成物の蒸気を蒸留して気体生成物と液体生成物とに分離し、気体生成物を回収するとともに、液体生成物を前記改質反応器に還流させることを特徴とする有機物質のガス化方法。
  2. 排ガス(g)が、冶金炉で発生した一酸化炭素と窒素を含有する排ガスから窒素の少なくとも一部を分離することで一酸化炭素濃度を高めた排ガスであることを特徴とする請求項1に記載の有機物質のガス化方法。
  3. 混合ガス(g)の水蒸気濃度が5〜70vol%であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機物質のガス化方法。
  4. 混合ガス(g)は、水蒸気濃度が20〜70vol%、水素濃度が10〜40vol%、炭酸ガス濃度が10〜40vol%であることを特徴とする請求項3に記載の有機物質のガス化方法。
  5. 改質される有機物質が、廃プラスチック、含油スラッジ、廃油、バイオマスの中から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の有機物質のガス化方法。
  6. 冶金炉で発生した一酸化炭素を含有する排ガス(g)に過剰の水蒸気を添加してシフト反応を行わせるためのシフト反応器(1)と、該シフト反応器(1)で生成した水素および炭酸ガスと、シフト反応に消費されなかった水蒸気とを含む混合ガス(g)を有機物質に接触させて改質する改質反応器(2)と、該改質反応器(2)から出た生成物の蒸気を気体生成物と液体生成物とに分離し、液体生成物を改質反応器(2)に還流させる蒸留装置(3)を備えることを特徴とする有機物質のガス化装置。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載のガス化方法で得られた気体生成物を、製鉄所内で燃料または/および還元剤として利用することを特徴とする製鉄所の操業方法。
JP2012040436A 2012-02-27 2012-02-27 有機物質のガス化方法並びに有機物質のガス化装置 Expired - Fee Related JP5835006B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012040436A JP5835006B2 (ja) 2012-02-27 2012-02-27 有機物質のガス化方法並びに有機物質のガス化装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012040436A JP5835006B2 (ja) 2012-02-27 2012-02-27 有機物質のガス化方法並びに有機物質のガス化装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013173884A true JP2013173884A (ja) 2013-09-05
JP5835006B2 JP5835006B2 (ja) 2015-12-24

Family

ID=49267080

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012040436A Expired - Fee Related JP5835006B2 (ja) 2012-02-27 2012-02-27 有機物質のガス化方法並びに有機物質のガス化装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5835006B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015131916A (ja) * 2014-01-14 2015-07-23 Jfeスチール株式会社 有機物質の低分子化方法および低分子化システム
JP2017014440A (ja) * 2015-07-03 2017-01-19 Jfeスチール株式会社 有機物質の低分子化方法
JP2018053047A (ja) * 2016-09-28 2018-04-05 Jfeスチール株式会社 有機物質の熱分解方法及び熱分解設備
JP2019147871A (ja) * 2018-02-26 2019-09-05 Jfeスチール株式会社 有機物質の熱分解方法及び熱分解設備
JP2021152212A (ja) * 2020-03-23 2021-09-30 Jfeスチール株式会社 高炉の操業方法および高炉附帯設備
JP2021152211A (ja) * 2020-03-23 2021-09-30 Jfeスチール株式会社 高炉の操業方法および高炉附帯設備
US11142832B2 (en) 2017-02-09 2021-10-12 Battelle Energy Alliance, Llc Methods and systems for syngas production and for efficient, flexible energy generation
CN114917722A (zh) * 2022-07-21 2022-08-19 广州能源检测研究院 一种活性炭VOCs气体高温解吸脱附及耦合处理系统

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015131916A (ja) * 2014-01-14 2015-07-23 Jfeスチール株式会社 有機物質の低分子化方法および低分子化システム
JP2017014440A (ja) * 2015-07-03 2017-01-19 Jfeスチール株式会社 有機物質の低分子化方法
JP2018053047A (ja) * 2016-09-28 2018-04-05 Jfeスチール株式会社 有機物質の熱分解方法及び熱分解設備
US11142832B2 (en) 2017-02-09 2021-10-12 Battelle Energy Alliance, Llc Methods and systems for syngas production and for efficient, flexible energy generation
JP2019147871A (ja) * 2018-02-26 2019-09-05 Jfeスチール株式会社 有機物質の熱分解方法及び熱分解設備
JP2021152212A (ja) * 2020-03-23 2021-09-30 Jfeスチール株式会社 高炉の操業方法および高炉附帯設備
JP2021152211A (ja) * 2020-03-23 2021-09-30 Jfeスチール株式会社 高炉の操業方法および高炉附帯設備
JP7192901B2 (ja) 2020-03-23 2022-12-20 Jfeスチール株式会社 高炉の操業方法および高炉附帯設備
JP7192900B2 (ja) 2020-03-23 2022-12-20 Jfeスチール株式会社 高炉の操業方法および高炉附帯設備
CN114917722A (zh) * 2022-07-21 2022-08-19 广州能源检测研究院 一种活性炭VOCs气体高温解吸脱附及耦合处理系统
CN114917722B (zh) * 2022-07-21 2022-10-18 广州能源检测研究院 一种活性炭VOCs气体高温解吸脱附及耦合处理系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP5835006B2 (ja) 2015-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5835006B2 (ja) 有機物質のガス化方法並びに有機物質のガス化装置
JP5333646B2 (ja) 水素の製造方法
JP4968402B1 (ja) 有機物質の低分子化方法及び冶金炉発生排ガスの利用方法
Policella et al. Characteristics of syngas from pyrolysis and CO2-assisted gasification of waste tires
JP6227293B2 (ja) 有機物質の低分子化方法
RU2175075C2 (ru) Способ выработки электроэнергии (варианты) и устройство для его осуществления
Luo et al. The production of hydrogen-rich gas by wet sludge pyrolysis using waste heat from blast-furnace slag
CN100488866C (zh) 烃类材料处理系统和烃类材料处理方法
TWI632111B (zh) 用於利用副產物氣體,伴隨氣體及/或生物氣體的方法
JP6070580B2 (ja) 有機物質の低分子化方法および低分子化システム
JP5999114B2 (ja) 有機物質の低分子化方法および低分子化システム
CN106795437A (zh) 加氢热解所产生的二氧化碳用于工艺惰化的用途
Speight Gasification processes for syngas and hydrogen production
JP5679088B2 (ja) 有機物質の低分子化方法
JP5906805B2 (ja) 高炉または製鉄所の操業方法
JP5835003B2 (ja) 有機物質の利材化方法
JP5999115B2 (ja) 有機物質の低分子化方法および低分子化システム
JP6369694B2 (ja) 有機物質の低分子化方法および低分子化設備
JP6638661B2 (ja) 有機物質の熱分解方法及び熱分解設備
JP6777110B2 (ja) 有機物質の熱分解方法及び熱分解設備
JP6540645B2 (ja) 有機物質の熱分解方法及び熱分解設備
JP6248987B2 (ja) 有機物質の低分子化方法
JP6369693B2 (ja) 有機物質の低分子化方法および低分子化設備
Höftberger et al. In-situ CO2-adsorption in a dual fluidised bed biomass steam gasifier to produce a hydrogen rich gas
JP2007224206A (ja) 高熱量ガスの生成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140825

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151006

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151019

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5835006

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees