JP2013173157A - ハンダ実装装置及びハンダ実装方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】構成の単純化と小型化、工程時間の短縮、コストダウン等を図ることができるハンダ実装装置を提供すること。
【解決手段】ハンダ層が形成された基板7上に搭載部品6を載置し、これを炉内で加熱して前記ハンダ層を溶融させることによって前記搭載部品6を前記基板7上に実装するハンダ実装装置を、密閉空間Sを形成する炉体(容器)3と、前記密閉空間Sに接続するガス注入口11及びガス排出口12と、前記密閉空間S内に設けられ前記基板7を配置するステージ5と、前記密閉空間S内に設けた基板7のハンダ層を加熱溶融する加熱手段と、前記炉体3の内壁に摺動可能なピストン17とを含んで構成する。
備えることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】ハンダ層が形成された基板7上に搭載部品6を載置し、これを炉内で加熱して前記ハンダ層を溶融させることによって前記搭載部品6を前記基板7上に実装するハンダ実装装置を、密閉空間Sを形成する炉体(容器)3と、前記密閉空間Sに接続するガス注入口11及びガス排出口12と、前記密閉空間S内に設けられ前記基板7を配置するステージ5と、前記密閉空間S内に設けた基板7のハンダ層を加熱溶融する加熱手段と、前記炉体3の内壁に摺動可能なピストン17とを含んで構成する。
備えることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、電子部品や半導体部品等をハンダ付けによって基板上に実装するためのハンダ実装装置とハンダ実装方法に関するものである。
電子部品や半導体部品等を基板上にハンダ付けによって実装する方法としては、基板上に形成されたペースト状のハンダ層の上にワークを載せ、ワークが載置された基板をリフロー炉に搬入し、基板上のハンダ層を加熱溶融させることによってワークをハンダ付けして基板上に実装する方法が一般的に用いられている。
ところで、上記方法によってワークを基板上に実装する方法では、加熱中に基板及びハンダ層が大気に晒されているため、基板やハンダが酸化してハンダボールや接合不良等の不具合が発生する。
そこで、特許文献1には、基板をハンダの融点以下の温度に加熱する予熱炉内を不活性ガス雰囲気とし、基板を融点以上の温度まで加熱するリフロー本体炉内の雰囲気を真空状態とすることによって、加熱中に生じる基板やハンダの酸化を防ぐ提案がなされている。
又、一般にハンダ付けを行う際には、ハンダ材が溶融する時点で母材の表面が清浄であることが必要である。このため、フラックスを用いて母材表面の清浄化(酸化還元化)を行っているが、フラックスは、ハンダ付け時の加熱によってある程度は気化するものの、一部はハンダ付け部に残る。この残ったフラックスをそのまま放置しておくと、空気中の水分(湿気)と反応してハンダ付け部が腐食したり、絶縁抵抗が低下して電子部品等の機能を低下させる可能性がある。
そこで、ハンダ付け後にフラックスを除去するために洗浄が行われている。この洗浄にはフロン等が使用されているが、フロン等は環境破壊防止等の観点からその使用が制限されている。
そこで、特許文献2には、ハンダ付けの雰囲気ガスとして、還元性ガスとカルボン酸ガスとの混合ガス、或いはこれに不活性ガスを混合したガスを用いることによって、フラックスを用いることなくハンダ付け部分を清浄、還元化して洗浄工程を省略する方法が提案されている。
又、特許文献3には、フラックスを含まないハンダシートと金属製キャップを基板上に順に設置し、還元雰囲気中でハンダリフローして金属製キャップを基板上に固定して封止する方法が提案されている。
更に、特許文献4には、フラックスを使用することなく且つハンダ層にボイドを発生させることなくハンダパンプを形成することができるとともに、ハンダバンプ形成後に洗浄が不要な加熱溶融処理装置が提案されている。具体的には、この装置は、ハンダが露出している加熱対象装置を入れるためのチャンバと、該チャンバ内に取り付けられてハンダを加熱するためのヒータと、チャンバ内を減圧するための排気手段と、チャンバ内に蟻酸を供給する管と供給された蟻酸の気化を助長する加熱器を有する蟻酸供給手段と、気化した蟻酸を溶液に溶かして回収する回収機構によって構成されている。
しかしながら、特許文献1〜4において提案された装置や方法においては、リフロー炉に付帯する加熱手段や真空ポンプ等の減圧手段を要する他、工程数に応じた炉数が必要となるため、工程装置が複雑化及び大型化する他、工程時間が長くなってコストアップを招くという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、構成の単純化と小型化、工程時間の短縮、コストダウン等を図ることができるハンダ実装装置及びハンダ実装方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載のハンダ実装装置は、ハンダ層が形成された基板上に搭載部品を載置し、これを炉内で加熱して前記ハンダ層を溶融させることによって前記搭載部品を前記基板上に実装する装置であって、
密閉空間を形成する容器と、
前記密閉空間に接続するガス注入口及びガス排出口と、
前記密閉空間内に設けられ前記基板を配置するステージと、
前記密閉空間内に設けた基板のハンダ層を加熱溶融する加熱手段と、
前記容器の内壁に摺動可能なピストンとを備えることを特徴とする。
密閉空間を形成する容器と、
前記密閉空間に接続するガス注入口及びガス排出口と、
前記密閉空間内に設けられ前記基板を配置するステージと、
前記密閉空間内に設けた基板のハンダ層を加熱溶融する加熱手段と、
前記容器の内壁に摺動可能なピストンとを備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、更に、前記ステージに対して前記基板を搬入及び/又は搬出可能な搬送手段を備えることを特徴とする。
請求項3記載のハンダ実装方法は、ハンダ層が形成された基板上に搭載部品を載置し、これを炉内で加熱して前記ハンダ層を溶融させることによって前記搭載部品を前記基板上に実装する装置であって、
密閉空間を形成する容器と、前記密閉空間に接続するガス注入口及びガス排出口と、
前記密閉空間内に設けられ前記基板を配置するステージと、前記密閉空間内に設けた基板のハンダ層を加熱溶融する加熱手段と、前記容器の内壁に摺動可能なピストンとを備えることを特徴とするハンダ実装装置を用意し、
前記密閉空間を非密閉状態としてステージ上に前記基板を載置する工程と、
前記基板をセットした後に密閉空間を形成するセット工程と、
前記密閉空間に備えられた前記ピストンを可動させて密閉空間を減圧状態としてガス注入口からガスを注入し、ガス注入状態でハンダ層を加熱する加熱工程と、
前記密閉空間に備えられた前記ピストンを可動させて密閉空間のガスをガス排出口から排出するガス排出工程と、
前記密閉空間に備えられた前記ピストンを可動させて密閉空間を減圧状態とするとともに、前記ハンダ層を加熱するボイド抜き工程と、
前記ハンダ層を冷却する冷却工程と、を順次行うことを特徴とする。
密閉空間を形成する容器と、前記密閉空間に接続するガス注入口及びガス排出口と、
前記密閉空間内に設けられ前記基板を配置するステージと、前記密閉空間内に設けた基板のハンダ層を加熱溶融する加熱手段と、前記容器の内壁に摺動可能なピストンとを備えることを特徴とするハンダ実装装置を用意し、
前記密閉空間を非密閉状態としてステージ上に前記基板を載置する工程と、
前記基板をセットした後に密閉空間を形成するセット工程と、
前記密閉空間に備えられた前記ピストンを可動させて密閉空間を減圧状態としてガス注入口からガスを注入し、ガス注入状態でハンダ層を加熱する加熱工程と、
前記密閉空間に備えられた前記ピストンを可動させて密閉空間のガスをガス排出口から排出するガス排出工程と、
前記密閉空間に備えられた前記ピストンを可動させて密閉空間を減圧状態とするとともに、前記ハンダ層を加熱するボイド抜き工程と、
前記ハンダ層を冷却する冷却工程と、を順次行うことを特徴とする。
本発明によれば、ピストンを備える炉体を加熱炉及び減圧炉として共用することができるとともに、ピストンの移動によって炉体内を瞬時に減圧及び加圧雰囲気とすることができる他、ガスの置換も容易に行うことができ、真空ポンプ等の付帯設備が不要となるためにハンダ実装装置の構造単純化を図ることができる。
又、炉体の容積を基板に合わせて小さくすることができるため、減圧や加圧、加熱、ガスの置換に要する工程時間が短縮されるとともに、必要な置換ガス量が少なくて済み、装置を小型化してコストダウンを図ることができる他、実装効率を高めて生産性の向上を図ることができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係るハンダ実装装置の全体構成図、図2は同ハンダ実装装置要部の縦断面図であり、図示のハンダ実装装置1は、水平に設置されたベース2と、該ベース2の上方に配された上下動可能な炉体3と、ベース2を貫通するロッド4の上端に固設されたステージ5と、該ステージ5に対してハンダ付けを行う部材である搭載部品6を搬入し且つ該搭載部品6が実装された基板7を搬出する搬送手段8と、不活性ガスや還元ガス等のガスを充填したガスボンベ9と、前記炉体3やステージ5、搬送手段8等を駆動制御する制御手段10を含んで構成されている。
上記ベース2には、図2に示すように、ガス注入口11とガス排出口12が形成されており、ガス注入口11は、図1に示すように配管13によって前記ガスボンベ9に接続されており、ガス排出口12には、大気に開口する配管14が接続されており、配管13,14には開閉弁15,16がそれぞれ設けられている・
前記炉体3は、下方が開放された容器状部材であって、その上方からはピストンロッド17が垂直に挿入されており、該ピストンロッド17の炉体3内に臨む下端部には、炉体3に内周に上下摺動可能に嵌合するピストン18が結着されている。尚、ピストンロッド17及びピストン18は、図1に示す駆動源19によって駆動されて上下動し、駆動源19は前記制御手段10によってその駆動が制御される。
前記炉体3は、下方が開放された容器状部材であって、その上方からはピストンロッド17が垂直に挿入されており、該ピストンロッド17の炉体3内に臨む下端部には、炉体3に内周に上下摺動可能に嵌合するピストン18が結着されている。尚、ピストンロッド17及びピストン18は、図1に示す駆動源19によって駆動されて上下動し、駆動源19は前記制御手段10によってその駆動が制御される。
前記ステージ5は、前記ロッド4の上端に水平に取り付けられており、これには加熱手段として不図示のセラミックヒータが内蔵されている。そして、このステージ5は、ロッド4が図1に示す駆動源20によって上下に駆動されることによって上下動するが、駆動源20は前記制御手段10によってその駆動が制御される。
前記搬送手段8は、互いに逆方向に水平移動して離間又は近接する一対の移動台21と、これらの移動台21上を水平方向に往復動可能なプッシュロッド22と、該プッシュロッド22の先端に取り付けられたL字状の押圧子23及び移動台21とプッシュロッド22を駆動する駆動源24を含んで構成されており、駆動源24は前記制御手段10によってその駆動が制御される。
次に、以上のように構成されたハンダ実装装置1を用いて実施される搭載部品6の基板7へのハンダ実装方法を図3〜図7に基づいて以下に説明する。
図3(a)〜(h)は本発明に係るハンダ実装方法をその工程順に示すハンダ実装装置要部の縦断面図、図4はハンダ層が形成された基板の側面図、図5は同平面図、図6はハンダ層の上に搭載部品が重ねられた基板の側面図、図7はハンダ付けによって搭載部品が実装された基板の側面図である。
本発明に係るハンダ実装方法は、以下に説明する1)ワーク搬入工程、2)セット工程、3)ガス置換工程、4)加熱工程、5)ガス排出工程、6)ボイド抜き工程、7)冷却工程及び8)ワーク搬出工程を順次経て搭載部品6をハンダ付けによって基板7上に実装することを特徴とする。以下、各工程についてそれぞれ説明する。
1)ワーク搬入工程:
先ず、ベース2の上方に炉体3を移動させる。又、ロッド4を上動させてステージ5を所定位置に配置し、この状態で、ステージ5上に基板7をセットする。ここで、基板7上には配線パターン7a,7bが形成されており、配線パターン7a上にはハンダ層25が形成されている。尚、基板7としては、プリント配線板、例えばガラスエポキシ銅張積層板、FR−4、セラミック、アルミニウム、銅、酸化シリコン等を基材とするものが用いられ、ハンダ層25には鉛フリーハンダ、成型ハンダ、ハンダペースト等が用いられる。又、搭載部品6としては、LEDデバイス、太陽電池パネル、抵抗デバイス等の電子部品が考えられる。
先ず、ベース2の上方に炉体3を移動させる。又、ロッド4を上動させてステージ5を所定位置に配置し、この状態で、ステージ5上に基板7をセットする。ここで、基板7上には配線パターン7a,7bが形成されており、配線パターン7a上にはハンダ層25が形成されている。尚、基板7としては、プリント配線板、例えばガラスエポキシ銅張積層板、FR−4、セラミック、アルミニウム、銅、酸化シリコン等を基材とするものが用いられ、ハンダ層25には鉛フリーハンダ、成型ハンダ、ハンダペースト等が用いられる。又、搭載部品6としては、LEDデバイス、太陽電池パネル、抵抗デバイス等の電子部品が考えられる。
このワーク搬入工程においては、図3(a)に示すように、ステージ5が上動し、その上面が搬送手段8の左右の移動台21の上面の高さ位置に合わせられる。そして、この状態から搬送手段8のプッシュロッド22が図3(a)の右方へと摺動し、その先端に取り付けされた作動子23で基板7を移動させてステージ5上に搬送する。尚、電子部品等の搭載部品6は図6に示すように予めハンダ層25の上に積み重ねておく。
2)セット工程:
前記ワーク搬入工程において搭載部品6がハンダ層25上に積層された基板7が移動体21上にセットされると、図3(b)に示すように搬送手段8の左右の移動台21が矢印方向に移動して互いに離間し、プッシュロッド22と作動子23はステージ5から退避する。この状態から炉体3が下降し、該炉体3の下端がベース2に密着し、炉体3内にはピストン18によって区画される密閉空間Sが形成される。このとき、ピストン18は下方に位置し、密閉空間Sの容積をピストン15が搭載部品6にぶつからない範囲で最小限の容積となるようにする。
前記ワーク搬入工程において搭載部品6がハンダ層25上に積層された基板7が移動体21上にセットされると、図3(b)に示すように搬送手段8の左右の移動台21が矢印方向に移動して互いに離間し、プッシュロッド22と作動子23はステージ5から退避する。この状態から炉体3が下降し、該炉体3の下端がベース2に密着し、炉体3内にはピストン18によって区画される密閉空間Sが形成される。このとき、ピストン18は下方に位置し、密閉空間Sの容積をピストン15が搭載部品6にぶつからない範囲で最小限の容積となるようにする。
3)ガス置換工程:
このガス置換工程では、図1に示す配管13,14にそれぞれ設けられた開閉弁15,16が共に開けられた状態で、図3(c)に示すように炉体3内でピストン18が上昇する。これにより、容積が拡大して減圧する。減圧した密閉空間Sに図1に示すガスボンベ9からガスが配管13を通ってベース2のガス注入口11から注入され、密閉空間S内の空気がガスによって置換される。尚、ガスとしては、基板7やハンダ層25の酸化を抑制する窒素等の不活性ガス、還元効果が期待される窒素と水素の混合ガス、還元性ガスとカルボン酸ガスとの混合ガス、或いはこれに不活性ガスを混合したガスが用いられる。
このガス置換工程では、図1に示す配管13,14にそれぞれ設けられた開閉弁15,16が共に開けられた状態で、図3(c)に示すように炉体3内でピストン18が上昇する。これにより、容積が拡大して減圧する。減圧した密閉空間Sに図1に示すガスボンベ9からガスが配管13を通ってベース2のガス注入口11から注入され、密閉空間S内の空気がガスによって置換される。尚、ガスとしては、基板7やハンダ層25の酸化を抑制する窒素等の不活性ガス、還元効果が期待される窒素と水素の混合ガス、還元性ガスとカルボン酸ガスとの混合ガス、或いはこれに不活性ガスを混合したガスが用いられる。
4)加熱工程:
上記ガス置換工程によって炉体3内の密閉空間Sの空気がガスによって置換されると、図1に示す配管13,14にそれぞれ設けられた開閉弁15,16を共に閉じ、ステージ5に設けられた不図示のセラミックヒータに通電し、図3(d)に示すようにガス雰囲気中で基板7上のハンダ層25をセラミックヒータによって加熱する。尚、このとき、炉体3内でピストン18を下げて密閉空間Sを加圧することによってガスの濃度を高め、ガスによる還元効果を高めるようにしても良い。
上記ガス置換工程によって炉体3内の密閉空間Sの空気がガスによって置換されると、図1に示す配管13,14にそれぞれ設けられた開閉弁15,16を共に閉じ、ステージ5に設けられた不図示のセラミックヒータに通電し、図3(d)に示すようにガス雰囲気中で基板7上のハンダ層25をセラミックヒータによって加熱する。尚、このとき、炉体3内でピストン18を下げて密閉空間Sを加圧することによってガスの濃度を高め、ガスによる還元効果を高めるようにしても良い。
5)ガス排出工程:
このガス排出工程では、図1に示す配管14に設けられた開閉弁16を開け、図3(e)に示すように炉体3内の密閉空間Sでピストン18を下降させて密閉空間S内のガスをベース2のガス排出口12から配管14を経て大気中に排出する。
このガス排出工程では、図1に示す配管14に設けられた開閉弁16を開け、図3(e)に示すように炉体3内の密閉空間Sでピストン18を下降させて密閉空間S内のガスをベース2のガス排出口12から配管14を経て大気中に排出する。
6)ボイド抜き工程:
上記ガス排出工程によって炉体3内の密閉空間Sからガスを排出した後、図3(f)に示すように炉体3内の密閉空間Sでピストン18を上昇させて該密閉空間S内を減圧した状態で、ステージ5に設けられたセラミックヒータで基板7上のハンダ層25を加熱して該ハンダ層25を溶融させる。すると、溶融状態のハンダ層25からボイド(ブローホール)が除去される。尚、密閉空間Sの減圧は、ハンダ層25を溶融状態とする前に減圧状態とすることが好ましいが、溶融を開始した後に減圧状態としても良い。
上記ガス排出工程によって炉体3内の密閉空間Sからガスを排出した後、図3(f)に示すように炉体3内の密閉空間Sでピストン18を上昇させて該密閉空間S内を減圧した状態で、ステージ5に設けられたセラミックヒータで基板7上のハンダ層25を加熱して該ハンダ層25を溶融させる。すると、溶融状態のハンダ層25からボイド(ブローホール)が除去される。尚、密閉空間Sの減圧は、ハンダ層25を溶融状態とする前に減圧状態とすることが好ましいが、溶融を開始した後に減圧状態としても良い。
ここで、ボイド抜きの所望減圧値を2kPa、常圧を100kPa、基板7(縦20mm×横2mm×厚み1mm)の体積を500mm3とすると、ボイル・シャルルの法則からPV/T=一定(P:圧力、V:体積、T:絶対温度)を用いて、
PV/T=P’V’/T’
ここに、P:常圧(=100kPa)、V:基板の体積、P’:減圧値(=2kPa)
V’:減圧時の密閉空間の容積、T=T’=298K==273℃+25℃)
従って、
100kPa×500mm3/298K=2kPa×V’/298K
となり、
上式から、V’を求めると、
V’=25000mm3
となり、
V’/V=25000mm3/500mm3=50
となって、ボイド抜きの所望減圧値は2kPaを得るには、密閉空間Sの容積は基板7の体積の50倍を必要とする。
PV/T=P’V’/T’
ここに、P:常圧(=100kPa)、V:基板の体積、P’:減圧値(=2kPa)
V’:減圧時の密閉空間の容積、T=T’=298K==273℃+25℃)
従って、
100kPa×500mm3/298K=2kPa×V’/298K
となり、
上式から、V’を求めると、
V’=25000mm3
となり、
V’/V=25000mm3/500mm3=50
となって、ボイド抜きの所望減圧値は2kPaを得るには、密閉空間Sの容積は基板7の体積の50倍を必要とする。
例えば、密閉空間Sの内径rをr=φ50mm、高さをhとすると、
V’=πr2h=25000mm3
から、
h=25000mm3/π×(25mm)2
≒13mm
となり、ピストン18を約13mmだけ引き上げることによって所望の減圧値2kPaを得ることができる。
V’=πr2h=25000mm3
から、
h=25000mm3/π×(25mm)2
≒13mm
となり、ピストン18を約13mmだけ引き上げることによって所望の減圧値2kPaを得ることができる。
加熱環境下においても、同様にハンダの溶融温度を220℃とすると、
100kPa×500mm3/298K=2kPa×V’/493K
となり、
上式から、V’を求めると、
V’≒41500mm3
となり、
V’/V=25000mm3/500mm3=83
となって、ピストン18を約22mmだけ引き上げる必要がある。
100kPa×500mm3/298K=2kPa×V’/493K
となり、
上式から、V’を求めると、
V’≒41500mm3
となり、
V’/V=25000mm3/500mm3=83
となって、ピストン18を約22mmだけ引き上げる必要がある。
又、減圧値を200kPaに設定した場合には、密閉空間Sには更に10倍の容積が必要となり、ピストン18を220mmだけ引き上げることによって所望の減圧値200kPaを得ることができる。
7)冷却工程:
この冷却工程では、図3(g)に示すように基板7上のハンダ層25を常圧下で冷却して固化させる。すると、固化したハンダ層25によって搭載部品6が図7に示すようにハンダ付けされて基板7に実装される。
この冷却工程では、図3(g)に示すように基板7上のハンダ層25を常圧下で冷却して固化させる。すると、固化したハンダ層25によって搭載部品6が図7に示すようにハンダ付けされて基板7に実装される。
8)ワーク搬出工程:
上記冷却工程においてハンダ層25が冷却されて固化し、搭載部品6がハンダ付けによって基板7上に実装されると、図3(h)に示すように炉体3が上昇してベース2から離れ、搬送手段8の左右の移動台21が図示矢印方向に移動して接近するとともに、ステージ5が上動してその上面が移動台21の上面に一致する。そして、その状態から搬送手段8のプッシュロッド22が図示矢印方向に摺動し、その先端に取り付けられた作動子23が基板7を押し出すため、搭載部品6が実装された基板7が搬出され、一連の実装作業が完了する。
上記冷却工程においてハンダ層25が冷却されて固化し、搭載部品6がハンダ付けによって基板7上に実装されると、図3(h)に示すように炉体3が上昇してベース2から離れ、搬送手段8の左右の移動台21が図示矢印方向に移動して接近するとともに、ステージ5が上動してその上面が移動台21の上面に一致する。そして、その状態から搬送手段8のプッシュロッド22が図示矢印方向に摺動し、その先端に取り付けられた作動子23が基板7を押し出すため、搭載部品6が実装された基板7が搬出され、一連の実装作業が完了する。
以上のように、本発明に係るハンダ実装装置を用いて実施される本発明に係るハンダ実装方法によれば、ピストン18を備える炉体3を加熱炉及び減圧炉として共用することができるとともに、ピストン18の移動によって炉体3内を瞬時に減圧及び加圧雰囲気とすることができる他、ガスの置換も容易に行うことができ、真空ポンプ等の付帯設備が不要となるためにハンダ実装装置1の構造単純化を図ることができる。
又、炉体3の容積を基板7に合わせて小さくすることができるため、減圧や加圧、加熱、ガスの置換に要する工程時間が短縮されるとともに、必要な置換ガス量が少なくて済み、ハンダ実装装置1を小型化してコストダウンを図ることができる他、実装効率を高めて生産性の向上を図ることができる。
尚、図3を用いて説明した上記ハンダ実装方法においては、ハンダ層25としてハンダ材にフラックスを含まないハンダを用いることができる。フラックスを含まないハンダの場合には、背景技術で説明したようにハンダ材の表面が酸化して接合不良等の不具合が生じるおそれがあるが、以上説明したハンダ実装方法においては所定のガス雰囲気下で加熱工程を行っているため、ハンダ材の酸化を抑止することができる。ハンダ材にフラックスを含むハンダを用いた場合には、ボイド抜き工程においてハンダ層25に含まれるフラックス成分を気化させて飛散させることができる。
1 ハンダ実装装置
2 ベース
3 炉体
4 ロッド
5 ステージ
6 搭載部品
7 基板
7a,7b 配線パターン
8 搬送手段
9 ガスボンベ
10 制御手段
11 ガス注入口
12 ガス排出口
13,14 配管
15,16 開閉弁
17 ピストンロッド
18 ピストン
19,20 駆動源
21 移動台
22 プッシュロッド
23 作動子
24 駆動源
25 ハンダ層
S 密閉空間
2 ベース
3 炉体
4 ロッド
5 ステージ
6 搭載部品
7 基板
7a,7b 配線パターン
8 搬送手段
9 ガスボンベ
10 制御手段
11 ガス注入口
12 ガス排出口
13,14 配管
15,16 開閉弁
17 ピストンロッド
18 ピストン
19,20 駆動源
21 移動台
22 プッシュロッド
23 作動子
24 駆動源
25 ハンダ層
S 密閉空間
Claims (3)
- ハンダ層が形成された基板上に搭載部品を載置し、これを炉内で加熱して前記ハンダ層を溶融させることによって前記搭載部品を前記基板上に実装する装置であって、
密閉空間を形成する容器と、
前記密閉空間に接続するガス注入口及びガス排出口と、
前記密閉空間内に設けられ前記基板を配置するステージと、
前記密閉空間内に設けた基板のハンダ層を加熱溶融する加熱手段と、
前記容器の内壁に摺動可能なピストンとを備えることを特徴とするハンダ実装装置。 - 更に、前記ステージに対して前記基板を搬入及び/又は搬出可能な搬送手段を備えることを特徴とする請求項1記載のハンダ実装装置。
- ハンダ層が形成された基板上に搭載部品を載置し、これを炉内で加熱して前記ハンダ層を溶融させることによって前記搭載部品を前記基板上に実装する装置であって、
密閉空間を形成する容器と、前記密閉空間に接続するガス注入口及びガス排出口と、
前記密閉空間内に設けられ前記基板を配置するステージと、前記密閉空間内に設けた基板のハンダ層を加熱溶融する加熱手段と、前記容器の内壁に摺動可能なピストンとを備えることを特徴とするハンダ実装装置を用意し、
前記密閉空間を非密閉状態としてステージ上に前記基板を載置する工程と、
前記基板をセットした後に密閉空間を形成するセット工程と、
前記密閉空間に備えられた前記ピストンを可動させて密閉空間を減圧状態としてガス注入口からガスを注入し、ガス注入状態でハンダ層を加熱する加熱工程と、
前記密閉空間に備えられた前記ピストンを可動させて密閉空間のガスをガス排出口から排出するガス排出工程と、
前記密閉空間に備えられた前記ピストンを可動させて密閉空間を減圧状態とするとともに、前記ハンダ層を加熱するボイド抜き工程と、
前記ハンダ層を冷却する冷却工程と、を順次行うことを特徴とするハンダ実装方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2012038686A JP2013173157A (ja) | 2012-02-24 | 2012-02-24 | ハンダ実装装置及びハンダ実装方法 |
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