JP2013172047A - 放熱フィン付き冷却器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 谷折り稜線を介して集熱部より外側に放射状に延出する放熱翼が、該集熱部外周を周回する形で3つ以上配置された薄板製冷却器であって、該3つ以上の放熱翼それぞれの該谷折り稜線の両端は、隣接する谷折り稜線の端部と離反しており、且つ、該個々の放熱翼はその該谷折り稜線の外側に該谷折り稜線と平行ではない山折り稜線が設けられたもの。
【選択図】 図1
Description
こうした状況の中で、比較的低消費電力型ヒートシンクの分野では、押出し成型タイプのヒートシンクが現在主流となっているが、引き抜き型のものも多く、近時は薄板をコルゲート状に繰り返し折り曲げ形成しベースプレートと接合させたいわゆるコルゲートフィンも多く使われるようになってきている。また、切削加工しか製造方法がないが故にコスト高であることから敬遠されているが、丸棒金属材料から、薄い円盤を何層にも切り出した、いわゆるディスク型フィンもごく一部で採用されている。
また、薄板をコルゲート状に繰り返し折り曲げ形成しベースプレートと接合させたコルゲートフィンや、コルゲートの一部をオフセット曲げして放熱性を高めたオフセットフィンなどが開発された。これらは軽量化は果たすものとなったが、前記押出し型フィンなどと同様、一定方向に対して放熱性が高まるような指向性を有するだけではなく、ロウ付け加工なども必要であってフィンの大きさや形状、さらには保形のための制約があり、汎用性に欠ける構造である。
また集熱部は、後述する谷折り稜線を介して放熱翼と連続するものであるので、概して述べると集熱部の形状は、全ての谷折り稜線によって構成される形状ということになる。但し各谷折り稜線はその両端が、隣接する谷折り稜線の端部と離反しているので、全谷折り稜線だけでは閉じた図形とはならない。そこで、この離反部分が外周線として存在する。つまり、集熱部の外形は、この外周線と全谷折り稜線によって構成される図形ということになる。
集熱部の形状については特に限定するものではない。指向性を極限までなくしてゆくという意味では、円或いは正多角形に近い形状が好ましいが、長方形(長短辺の長さが大きく異なるもの)や、不等辺多角形であっても良いものとする。
但し、本発明が種々試行した範囲では、本発明の目的である軽量化・低コスト化等を成すには、1枚の平薄板にスリットを設けたものに曲げ加工を施すものが最適であったので、これを請求項2として提案している。請求項2の構造の場合、前述した集熱部の外形の一部となっている「外周線」は、このスリットの一部となる。なお、本明細書中において「スリット」は、幅を持たない単純な切り込みも、幅を持つことによって切欠が生じるような切り込みも含む概念の語句とする。
放熱翼に関しても上記集熱部と同様、指向性を極限までなくしてゆくという意味では、放熱効率を等しくするため全て同形とする方が好ましいし、一つの円周上に等角度で回転させたような配置が好ましいが、これに関しても限定はしない。
放熱翼の配置個数は3つ以上とし、個数の上限は限定しない。
谷折り稜線部分における集熱部と放熱翼の成す角度については特に限定しない。放熱翼の大きさが一定であれば、この角度によって放熱能力に大きな差が生じることはないが、例えば全放熱翼を集熱部に対して0度から90度まで変化させた場合、平面視的には次第に小さくなり、側面視的には次第に大きくなってゆくことになる。従ってこの角度は、設置箇所の空間状況その他に応じて設計されるべき値であると言える。但し、0度に近いと放熱翼による乱流化は図りにくいものとなるし、90度に近いとかえって熱流が淀みやすくなるので、10度から60度程度の範囲が好適であると言える。
なお本発明において放熱翼は、集熱部と谷折り稜線を介して連続する点、谷折り稜線と平行ではない山折り稜線が設けられている点は必須要件であるが2本の稜線だけで構成されることに限定しているわけではなく、ここに更に稜線(谷折り又は山折り)を付加存在させることを否定するものではない。
(1) 一定方向に整列したコルゲートフィン形状などではなく、あらゆる方向の対流を促進する低指向性冷却器であるので、熱流の淀みが低減される。
(2) 従来のコルゲートやオフセットフィンなどに必要であった部材同士のロウ付け接合が不要で、金属薄板材料1枚での製造も可能となるため、軽量化や低コスト化が図り易い。
なお本例の場合、8枚の放熱翼3は全て同形であり、これらが集熱部2の周りに均等、即ち、45度ずつ回転する形で配置されている。但し、8枚の放熱翼3のそれぞれの谷折り線31の両端は離反しており、故に8本の谷折り線31全体として正八角形とはならない。
放熱翼3は、隣接する二本のスリット101で挟まれた部分を折曲して形成することになるが、その稜線はスリット101の内側端部同士を結ぶ線とせず、Aとb、Bとc、Cとd、・・・、Hとaを結ぶ線とする。結果、各谷折り稜線31(本図で言うと、線分Ab、Bc、Cd、・・・、Haが該当)の端部同士が離反することになる。また離反部分(本図で言うと、線分Aa、Bb、Cc、Dd、・・・、Hhが該当)は、スリット101の一部でもある。
なお、山折り稜線32作成に関しては、本発明者らの試作実験段階では谷折り稜線31部の曲げ作業完了後に作業したが、作業順序が前後逆(先に山折り稜線32を作成する)であっても良いし、加工機次第では同時にする方が能率的であると想像できるので、作業工程については限定せず詳述もしないものとする。
このように、スリット付きの平板一枚に曲げ工程を加えるだけでも本発明冷却器1は製造できる。
既述した実施例との相違点は、原板11が円形ではない点であり、これに由来して、形成される放熱翼の形状が全て同一ではなくなっている。基本的な構造・目的・効果に関しては、前述の構造のものとほぼ等しいので詳述しない。
本例の本発明冷却器1は、発熱体は円形や正方形であるものの、冷却器設置ゾーンとして許容された空間が制限されていて、平面視長方形とするしかない、という場合に適したものである。
本例は、原板12が縦横差のある長方形であるというだけでなく、集熱部2自体が縦横差の大きい形状となっているものである。
本例の本発明冷却器1は、発熱体自体が一方に長い形状のものである場合、或いは近接する2基の発熱体を、一つの本発明冷却器1を以てカバーするといった場合に適している。
2 集熱部
3 放熱翼
31 谷折り稜線
32 山折り稜線
4 プリント配線板
5 発熱体
10 原板(実施例1)
101 スリット
A〜H スリット101の一端
a〜h A〜H以外の谷折り線の一端
11 原板(実施例2)
12 原板(実施例3)
Claims (2)
- 谷折り稜線を介して集熱部より外側に放射状に延出する放熱翼が、該集熱部外周を周回する形で3つ以上配置された薄板製冷却器であって、該3つ以上の放熱翼それぞれの該谷折り稜線の両端は、隣接する谷折り稜線の端部と離反しており、且つ、該個々の放熱翼はその該谷折り稜線の外側に該谷折り稜線と平行ではない山折り稜線が設けられたものであることを特徴とする放熱翼付き冷却器。
- 1枚の平薄板にスリットを設けたものに曲げ加工を施して成るものである請求項1記載の放熱翼付き冷却器。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013232507A (ja) * | 2012-04-27 | 2013-11-14 | Dongguan Yongteng Electronics Co Ltd | 放熱板の製造方法 |
JP2017129842A (ja) * | 2016-01-20 | 2017-07-27 | セイコーエプソン株式会社 | 光学装置、光源装置、およびプロジェクター |
JP2017164532A (ja) * | 2017-05-22 | 2017-09-21 | 株式会社三洋物産 | 遊技機 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6218743A (ja) * | 1985-07-15 | 1987-01-27 | バロ−ス・コ−ポレ−シヨン | ヒ−トシンク |
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2012
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