JP2013171940A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基体11に形成された凹部12の内壁面12aを覆うバリア層(バリアメタル)13の内側領域に導電体14が埋め込まれている。導電体14は、バリア層(バリアメタル)13を覆うCuからなるシード層、および、シード層のうち、少なくとも凹部12の開口端およびその近傍を覆う部分に形成された固定層をリフロー法によって流動させて形成される。
【選択図】図1
Description
例えば、特許文献1には、絶縁層に溝を形成し、この溝の内壁面にバリア層および銅膜を積層した後、銅膜をリフローすることにより、微細な溝内に銅配線を形成する方法が提案されている。
なぜならば、溝の内壁面に銅膜を積層する場合、銅膜のうち、溝の開口端およびその近傍を覆う部分が、溝の内側(中央部側)に膨出した形状(所謂、オーバーハング)をなすことがあった。このようなオーバーハングが存在した状態で、銅膜をリフローすると、オーバーハングが互いに接続して溝を塞いでしまい、溝の内部に空間が残留し、結果として、溝の内部(上記の銅配線の内部)に空洞が生じることがあった。
このように溝の内部に形成した銅配線に空洞が生じると、銅配線の抵抗値が高くなり、断線の虞もある。
すなわち、本発明の半導体装置の製造方法は、基体に凹部を形成する凹部形成工程と、少なくとも前記凹部の内壁面を覆うバリア層を形成するバリア層形成工程と、前記バリア層を覆うシード層を形成するシード層形成工程と、前記シード層のうち、少なくとも前記凹部の開口端およびその近傍を覆う部分に固定層を形成する固定層形成工程と、前記シード層および前記固定層をリフロー法によって流動させる流動工程と、を少なくとも備え、
前記シード層はCuからなることを特徴とする。
図1は、本発明の半導体装置の製造方法によって製造される半導体装置の一例を示す要部拡大断面図である。
半導体装置10は、基体11を備えている。基体11は、絶縁性基板、例えばガラス基板、樹脂基板などから構成される。なお、この基体11の一部に、例えば半導体素子等が形成されていてもよい。
バリア層(バリアメタル)13は、厚さt1が、例えば、1nm〜3nm程度になるように形成される。
導電体14は、例えば、基体11に形成された半導体素子の回路配線となる。
図2〜4は、本発明の半導体装置の製造方法を段階的に示した要部拡大断面図である。
本発明の半導体装置の製造方法では、まず、基体11を用意する(図2(a)参照)。
基体11としては、絶縁性基板、半導体基板が用いられる。
絶縁性基板としては、例えば、ガラス基板、樹脂基板が挙げられる。
半導体基板としては、例えば、シリコンウェーハ、SiCウェーハなどが挙げられる。
基体11には、例えば、予め半導体素子(図示略)が形成されている。
凹部12は、例えば、半導体素子の回路配線を象ったパターンとなるように形成される。基体11の一面11aに凹部12を形成する方法としては、例えば、フォトリソグラフィーによるエッチング加工や、レーザー光による加工を用いることができる。
また、凹部12の底部の幅Wは、例えば、15nm〜50nm程度になるように形成される。また、凹部12の深さDは、例えば、60nm〜200nm程度になるように形成される。
バリア層(バリアメタル)13は、例えば、Ta、Ti、W、Ru、V、Co、Nbのうちの少なくとも1種を含む材料を用いて形成する。バリア層13の形成は、例えば、スパッタリング法やCVD法を用いることが好ましい。
また、バリア層(バリアメタル)13は、厚さt1が例えば1nm〜3nm程度になるように形成される。
スパッタリング装置(成膜装置)1は、真空槽2と、真空槽2内部にそれぞれ配置された基板ホルダ7およびターゲット5とを有している。
そして、ターゲット5がマグネトロンスパッタされると、バリア層13の形成材料がスパッタ粒子として放出される。
このシード層15は、後段の流動工程においてリフローされ、凹部12に埋め込まれる導電材料となる。シード層15は、Cuから構成される。シード層15は、上述したバリア層13と同様に、スパッタリング法を用いて形成される。シード層15は、例えば、厚さが15nm〜55nm程度になるように形成される。
また、本実施形態では、シード層15のうち、凹部12の開口端12aおよびその近傍を覆う部分(図3(a)において、符号15aで示す部分、以下、「膨出部15a」と言うこともある。)が、凹部12の内側(中央部側)に膨出した形状(所謂、オーバーハング)をなしている。なお、シード層15に膨出部15aが存在しない場合にも、本発明は有効に作用する。
まず、基板ホルダ7上に基体11を配置した状態で、真空排気系9により真空槽2内部を真空排気し、真空排気しながらガス供給系4からスパッタガス、または、化学構造中に窒素または酸素を含む反応ガスを導入し(例えば、反応ガスが酸素の場合、流量が0.1sccm以上5sccm以下)、真空槽2内部に大気圧よりも低い成膜雰囲気(例えば全圧が10−4Pa以上10−1Pa以下)を形成する。
そして、スパッタリングによる成膜を所定時間行い、バリア層13を覆うように銅薄膜を形成した後、真空槽2から基体11を搬出する。
固定層16は、シード層15のうち、少なくとも凹部12の開口端12aおよびその近傍を覆う部分(膨出部)15aに形成される。また、固定層16は、凹部12の深さ方向において、少なくともシード層15の一面(上面)15bを基端として、膨出部15aのうち最も膨出している部分、すなわち、互いに向かい合う膨出部15aが最も接近している部分までを覆うように形成される。
固定層16の厚さが1nm未満では、次工程において、シード層15および固定層16をリフローした場合、シード層15が流動して、膨出部15aが凹部12の中央部側に流動するのを固定層16で抑制することが難しくなる。そのため、凹部12内に隙間無く、シード層15が溶融してなる導電材料のCuが埋め込まれる前に、膨出部15aに形成された固定層16が変形して、これらが互いに接続して凹部12を塞いでしまい、凹部12内に空間が残留し、結果として、凹部12内(上記の導電体14内)に空洞が生じることがある。一方、固定層16の厚さが10nmを超えると、膨出部15aに形成された固定層16が互いに接続してしまい、固定層16を形成した時点で、凹部12内に空間が残留してしまうおそれがある。
まず、基板ホルダ7上に基体11を配置した状態で、真空排気系9により真空槽2内部を真空排気し、真空排気しながらガス供給系4からスパッタガス、または、化学構造中に窒素または酸素を含む反応ガスを導入し(例えば、反応ガスが酸素の場合、流量が0.1sccm以上5sccm以下)、真空槽2内部に大気圧よりも低い成膜雰囲気(例えば全圧が10−4Pa以上10−1Pa以下)を形成する。
そして、スパッタリングによる成膜を所定時間行い、シード層15を覆うようにタンタル薄膜を形成した後、真空槽2から基体11を搬出する。
これにより、シード層15は流動して凹部12の内側、すなわちバリア層13の内側領域がCuからなる導電材料21によって埋め込まれるとともに、固定層16が流動して、導電材料21の一面(上面)21aを覆うように、固定膜22が形成される。
シード層15および固定層16の流動温度を、例えば、100℃以上、400℃以下とする。
これにより、それぞれの凹部12ごとに、凹部12を埋め込む導電体14、すなわち回路配線が形成される。
基体として厚さ0.775mmのガラス基板を用意した。
次に、この基体の一面に、フォトリソグラフィーによるエッチング加工により、底部の幅26nm、深さ100nmの凹部を形成した。
次に、凹部の内壁面を含む基体の一面に、スパッタリング法により、厚さの3nmのTaからなるバリア層を形成した。
次に、バリア層を覆うように、スパッタリング法により、厚さ25nmのシード層銅薄膜を形成した。銅薄膜を形成する際、基体の温度を−20℃に調節した。
次に、銅薄膜を覆うように、スパッタリング法により、厚さ5nmのTaからなる固定層を形成した。固定層を形成する際、基体の温度を30℃に調節した。
次に、シード層および固定層を形成した基体を400℃に加熱して、シード層および固定層を溶融して凹部の内側、すなわちバリア層の内側領域にCuからなる導電材料を埋め込んだ。
バリア層の内側領域にCuからなる導電材料を埋め込んだ後、その基体について、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、凹部の充填率(凹部がCuによって充填されている割合、体積%)を調べた。
なお、充填率が90%以上の場合を○、充填率が80%以上90%未満の場合を△、充填率が80%未満の場合を×と評価した。
結果を表1に示す。
固定層を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にして、基体の凹部内にCuを充填した。
また、実施例1と同様にして、凹部の充填率を調べた。
結果を表1に示す。
厚さ5nmのTiからなる固定層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、基体の凹部内にCuを充填した。
また、実施例1と同様にして、凹部の充填率を調べた。
結果を表1に示す。
厚さ5nmのAg(銀)からなる固定層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、基体の凹部内にCuを充填した。
また、実施例1と同様にして、凹部の充填率を調べた。
結果を表1に示す。
厚さ1nmのTaからなる固定層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、基体の凹部内にCuを充填した。
また、実施例1と同様にして、凹部の充填率を調べた。
結果を表1に示す。
厚さ10nmのTaからなる固定層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、基体の凹部内にCuを充填した。
また、実施例1と同様にして、凹部の充填率を調べた。
結果を表1に示す。
厚さ0.5nmのTaからなる固定層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、基体の凹部内にCuを充填した。
また、実施例1と同様にして、凹部の充填率を調べた。
結果を表1に示す。
厚さ11nmのTaからなる固定層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、基体の凹部内にCuを充填した。
また、実施例1と同様にして、凹部の充填率を調べた。
結果を表1に示す。
Claims (4)
- 基体に凹部を形成する凹部形成工程と、
少なくとも前記凹部の内壁面を覆うバリア層を形成するバリア層形成工程と、
前記バリア層を覆うシード層を形成するシード層形成工程と、
前記シード層のうち、少なくとも前記凹部の開口端およびその近傍を覆う部分に固定層を形成する固定層形成工程と、
前記シード層および前記固定層をリフロー法によって流動させる流動工程と、を少なくとも備え、
前記シード層はCuからなることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記固定層は、Cuよりも融点が高く、かつヤング率が大きい金属材料からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記金属材料は、Ta、Ti、W、Co、Ni、Ru、Mn、Vおよびこれらの酸化物、窒化物からなる群より選択される少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記固定層の厚さは1nm以上、10nm以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9362167B2 (en) | 2014-02-24 | 2016-06-07 | Tokyo Electron Limited | Method of supplying cobalt to recess |
JP2021504924A (ja) * | 2017-11-21 | 2021-02-15 | ワトロー エレクトリック マニュファクチュアリング カンパニー | 集積ヒーターおよび製造方法 |
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2012
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