JP2013171698A - 電池パック - Google Patents

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英晃 大川
Seiji Inoue
誠司 井上
Takashi Yamanaka
隆 山中
Teruhiko Kameoka
輝彦 亀岡
Masayuki Takeuchi
雅之 竹内
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Abstract

【課題】電池セルの温調を効率良く行い、電池セル内の温度分布を低減することができる電池パックを提供すること。
【解決手段】電池パック1は、積層して配置された複数の電池セル2と、電池セル2を保持する複数の温調部材3と、積層方向Zに隣り合う電池セル2間に配置され、温調流体を流通させる複数の温調流路4とを備えている。温調部材3は、その少なくとも一部が温調流路4を流通する温調流体に接触するよう構成されている。電池セル2は、本体部21と本体部21から突出させた端子部22とを有する。端子部22は、その少なくとも一部が温調部材3に接触しており、かつ、その全体が温調流路4を流通する温調流体に接触しないよう構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両等に搭載される電池パックに関する。
従来、電動機により車両の駆動力を得る電気自動車、ハイブリッド自動車等に搭載される電池パックが知られている。
例えば、特許文献1には、複数の電池セルを積層配置した電池パックが開示されている。この電池パックは、電池セル間に冷媒流路が形成されており、その冷媒流路を流通する空気等の冷媒によって電池セルを冷却することができるよう構成されている。
特開2004−31364号公報
しかしながら、上記特許文献1の電池パックは、冷媒流路を流通する空気等の冷媒によって電池セルの側面のみを冷却する構造となっている。そのため、電池セルにおいて一般的に断面積が小さく、発熱密度が高くなる端子部及びその周辺を十分に冷却することができず、効果的な冷却を行えていなかった。特に、電池セル内の温度分布(温度ばらつき)が大きい場合には、電池セルの劣化、性能低下等の問題が発生するおそれがあった。
一方、上記の課題を解決するために、電池セルにおいて発熱密度が高くなる端子部に冷却用の空気を直接接触させるといった構造が考えられる。しかしながら、空気には水分や埃が含まれている場合もある。そのため、電池セルの端子部に冷却用の空気を直接接触させると、空気に含まれる水分や埃によって端子部に短絡が生じる等、電池セルに不具合が発生するおそれがあった。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたもので、電池セルの温調を効率良く行い、電池セル内の温度分布を低減することができる電池パックを提供しようとするものである。
本発明の一の態様は、積層して配置された複数の電池セルと、
該電池セルを保持する複数の温調部材と、
積層方向に隣り合う上記電池セル間に配置され、温調流体を流通させる複数の温調流路とを備え、
上記温調部材は、その少なくとも一部が上記温調流路を流通する上記温調流体に接触するよう構成され、
上記電池セルは、本体部と該本体部から突出させた端子部とを有し、
該端子部は、その少なくとも一部が上記温調部材に接触しており、かつ、その全体が上記温調流路を流通する上記温調流体に接触しないよう構成されていることを特徴とする電池パックにある(請求項1)。
上記電池パックは、積層して配置された複数の電池セルを備えている。また、電池セルを保持する温調部材は、その少なくとも一部が積層方向に隣り合う電池セル間に配置された温調流路を流通する温調流体に接触するよう構成されている。また、電池セルの端子部は、その少なくとも一部が温調部材に接触しており、かつ、その全体が温調流路を流通する温調流体に接触しないよう構成されている。
そのため、電池セルにおいて発熱密度が高くなる端子部に対しては、温調流路を流通する温調流体に接触するよう構成された温調部材を介して、間接的に温度調節(冷却・加熱)を行うことができる。例えば、温調流体として空気を用いた場合でも、電池セルの端子部に直接接触させることなく、その端子部の温度調節(冷却・加熱)を十分かつ確実に行うことができる。
また、電池セルの本体部に対しては、積層方向に隣り合う電池セル間に配置された温調流路を流通する温調流体によって、直接的又は間接的に温度調節(冷却・加熱)を行うことができる。
これにより、電池セル全体の温調を効率良く行うことができる。また、これによって、電池セル内の温度分布(温度ばらつき)を低減することができ、電池セルの劣化、性能低下等を防ぐことができる。
このように、電池セルの温調を効率良く行い、電池セル内の温度分布を低減することができる電池パックを提供することができる。
実施例1における、電池パックを示す斜視図。 図1のII−II線断面図。 実施例1における、電池セル及び温調部材を示す斜視図。 図1のIV−IV線断面図。 実施例2における、電池パックを示す断面図。 実施例2における、電池セル及び温調部材を示す斜視図。 実施例3における、電池パックを示す断面図。 実施例3における、電池セル及び温調部材を示す斜視図。 実施例4における、温調フィンを設けた温調部材を示す断面図。 実施例4における、温調フィンを設けた温調部材を示す断面図。 実施例5における、電池パックを示す断面図。 実施例5における、電池セル及び温調部材を示す斜視図。
上記電池パックは、温調流路を流通する温調流体によって電池セルの温度調節を行うことができるよう構成されている。ここで、電池セルの温度調節とは、電池セルの冷却及び加熱のことをいう。
また、上記温調部材を構成する材料としては、例えば、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、高熱伝導樹脂等を用いることができる。
また、上記積層方向に隣り合う上記電池セルの上記本体部間には、上記温調部材が配置されている構成とすることができる(請求項2)。
この場合には、積層方向に隣り合う電池セル間の電気絶縁性の確保が容易な構造となる。例えば、電気絶縁性を有する材料によって温調部材を構成すれば、積層方向に隣り合う電池セル間の電気絶縁性を十分に確保することができる。
また、上記温調部材の内部には、上記温調流路が設けられている構成とすることができる(請求項3)。
この場合には、例えば、電池セルの本体部を積層方向の両側にある温調部材によって挟持する構造とすることができる。そのため、電池セルの拘束荷重を十分に確保することができ、電池セルの内圧を安定させることができる。これにより、電池セルの充放電特性(電池セル内部の化学反応)を良好なものとすることができる。
また、上記電池セルの上記本体部と上記温調部材との間に形成された隙間には、上記温調流路が設けられている構成とすることができる(請求項4)。
この場合には、例えば、温調流路を流通する温調流体を電池セルの本体部に直接接触させる構造とすることができる。これにより、電池セルの温調をより一層効率良く行うことができる。
また、上記温調部材において、上記温調流体を流通する上記温調流体に接触する部分に温調用のフィン等を設けることができる。
この場合には、温調部材と温調流路を流通する温調流体との接触面積を拡大させたり、温調流路を流通する温調流体の乱流拡散等で熱伝達率を向上させたりすることができる。これにより、電池セルの温調をより一層効率良く行うことができる。
なお、温調用のフィンは、温調部材の表面を突出させたり、凹ませたりして形成することができる。また、温調用のフィンを別部材とし、温調部材に接合して設けることもできる。また、温調用のフィンとしては、種々様々な形状のものを用いることができる。
また、上記各電池セルは、上記積層方向に直交する直交方向において対向配置された一対の上記温調部材によって上記直交方向の両側から保持されており、該一対の温調部材の少なくとも一方が上記電池セルの上記端子部に接触している構成とすることができる(請求項5)。
この場合には、各電池セルを保持する一対の温調部材を上記直交方向において対向配置することにより、上記積層方向の小型化を容易に図ることができる。また、例えば、複数の電池セルをそれぞれ共通の一対の温調部材によって保持することで、より簡易な構造とすることができ、コストや部品点数の低減等を図ることができる。
また、上記積層方向に隣り合う上記電池セルの上記本体部間に形成された隙間には、上記温調流路が設けられている構成とすることができる(請求項6)。
この場合には、例えば、温調流路を流通する温調流体を電池セルの本体部に直接接触させる構造とすることができる。これにより、電池セルの温調をより一層効率良く行うことができる。
また、上記温調流体は、空気である構成とすることができる(請求項7)。
この場合には、温調流体である空気を電池セルの端子部に直接接触させることがないため、空気に含まれる水分や埃によって電池セルの端子部に短絡が生じる等の不具合の発生を防ぐことができる。
なお、上記温調流体としては、例えば、空気以外にも窒素等の不活性ガス等を用いることができる。
(実施例1)
上記電池パックにかかる実施例について、図を用いて説明する。
本例の電池パック1は、図1〜図4に示すごとく、積層して配置された複数の電池セル2と、電池セル2を保持する複数の温調部材3と、積層方向Zに隣り合う電池セル2間に配置され、温調流体を流通させる複数の温調流路4とを備えている。
同図に示すごとく、温調部材3は、その少なくとも一部が温調流路4を流通する温調流体に接触するよう構成されている。電池セル2は、本体部21と本体部21から突出させた端子部22とを有する。端子部22は、その少なくとも一部が温調部材3に接触しており、かつ、その全体が温調流路4を流通する温調流体に接触しないよう構成されている。
以下、これを詳説する。
図1〜図4に示すごとく、本例の電池パック1は、電動機により車両の駆動力を得る電気自動車、ハイブリッド自動車等に搭載されるものである。
図2に示すごとく、電池パック1は、複数の電池セル2と複数の温調部材3と複数の温調流路4とを備えている。また、電池パック1は、複数の電池セル2及び複数の温調部材3をケース5内に収容して構成されている。
図3に示すごとく、電池セル2は、長方形板状の本体部21と、その本体部21の側面から外側に突出してなる一対の端子部22とを有する。
本体部21の内部は、シート状の正極及び負極を両者の間にシート状のセパレータを挟んで積層方向Zに積層させた積層型構造となっており、正極及び負極がそれぞれ端子部22に接続されている。また、一対の端子部22は、本体部21の長手方向X(以下、単に長手方向Xという)の一方側に突出している。
図2に示すごとく、複数の電池セル2は、本体部21の厚み方向(以下、積層方向Zという)に所定の間隔を設けて積層配置されている。なお、図2では、4つの電池セル2が積層されているが、さらに多数の電池セル2が積層されている構成としてもよい。
また、積層方向Zに隣り合う電池セル2の本体部21間には、温調部材3が配置されている。
図3に示すごとく、温調部材3は、電池セル2の本体部21間に配置され、電池セル2の本体部21と共に積層される長方形板状の積層部31を有する。
積層部31の四つ角には、積層方向Zに隣り合う温調部材3を連結する柱状の連結部32がそれぞれ設けられている。連結部32の積層方向Zの高さは、積層部31の積層方向Zの厚みよりも大きい。
また、積層部31の長手方向Xの一方側には、電池セル2の一対の端子部22を保持する端子保持部33が設けられている。端子保持部33は、長手方向Xの一方側にある一対の連結部32の間をつなぐように設けられている。
また、温調部材3を構成する積層部31と4つの連結部32と端子保持部33とは、一体的に形成されている。また、温調部材3は、電気絶縁性を有する。また、温調部材3を構成する材料としては、例えば、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、高熱伝導樹脂等を用いることができる。
また、温調部材3の内部には、電池セル2の温度調節(冷却・加熱)をするための温調流体を流通させる温調流路4が設けられている。具体的には、温調流路4は、温調部材3の積層部31の内部において、電池セル2の本体部21の幅方向Y(以下、単に幅方向Yという)に形成されている。また、温調流路4は、温調部材3の積層部31を幅方向Yに貫通するように形成されている。
図4に示すごとく、各温調部材3に設けられた複数の温調流路4は、幅方向Yの両側において互いに連結されている。また、温調流路4は、幅方向Yの一方側において、温調流体を導入する流体導入口51に連通しており、幅方向Yの他方側において、温調流体を排出する流体排出口52に連通している。流体導入口51及び流体排出口52は、ケース5に設けられている。また、温調流路4に流通させる温調流体は、空気である。
また、図2に示すごとく、複数の温調部材3は、積層方向Zに積層配置されている。具体的には、複数の温調部材3は、互いの連結部32を積層方向Zに積み重ねて配置されている。
また、積層方向Zに隣り合う温調部材3の積層部31間には、電池セル2の本体部21が配置されている。電池セル2の本体部21は、積層方向Zの両側にある温調部材3の積層部31によって挟持されている。このように、電池セル2の本体部21と温調部材3の積層部31とは、積層方向Zに交互に配置されている。
また、積層方向Zに隣り合う温調部材3の端子保持部33間には、電池セル2の一対の端子部22が配置されている。電池セル2の一対の端子部22は、積層方向Zの両側にある温調部材3の端子保持部33によって挟持されている。これにより、電池セル2の一対の端子部22は、その一部が温調部材3に接触している。
また、電池セル2の一対の端子部22は、その全体が温調部材3の内部に設けられた温調流路4を流通する温調流体に接触しない。
また、電池セル2の一対の端子部22は、図示を省略したが、ケース5内の電池セル2間で直列接続、並列接続又はこれらの組み合わせで構成され、ケース5の外部にある電源の正極側及び負極側に接続されている。
次に、電池パック1における電池セル2の温度調節(冷却・加熱)について説明する。
温調流体である温調用の空気は、走行風や送風ファン等を用いて流体導入口51から温調流路4内に導入され、流通する。そして、温調用の空気は、電池セル2の本体部21との間において、温調部材3を介して間接的に熱交換を行う。また、温調用の空気は、電池セル2の端子部22との間において、温調部材3を介して間接的に熱交換を行う。熱交換を行った温調用の空気は、流体排出口52から外部に排出される。
次に、本例の電池パック1における作用効果について説明する。
本例の電池パック1は、積層して配置された複数の電池セル2を備えている。また、電池セル2を保持する温調部材3は、その少なくとも一部が積層方向Zに隣り合う電池セル2間に配置された温調流路4を流通する温調流体に接触するよう構成されている。また、電池セル2の端子部22は、その少なくとも一部が温調部材3に接触しており、かつ、その全体が温調流路4を流通する温調流体に接触しないよう構成されている。
そのため、電池セル2において発熱密度が高くなる端子部22に対しては、温調流路4を流通する温調流体に対して伝熱可能に構成された温調部材3を介して、間接的に温度調節(冷却・加熱)を行うことができる。例えば、本例のように、温調流体として空気を用いた場合でも、電池セル2の端子部22に直接接触させることなく、その端子部22の温度調節(冷却・加熱)を十分かつ確実に行うことができる。
また、電池セル2の本体部21に対しては、積層方向Zに隣り合う電池セル2間に配置された温調流路4を流通する温調流体によって、直接的又は間接的に温度調節(冷却・加熱)を行うことができる。
これにより、電池セル2全体の温調を効率良く行うことができる。また、これによって、電池セル2内の温度分布(温度ばらつき)を低減することができ、電池セル2の劣化、性能低下等を防ぐことができる。
また、本例において、積層方向Zに隣り合う電池セル2の本体部21間には、温調部材3が配置されている。また、温調部材3は、電気絶縁性を有する材料からなる。そのため、積層方向Zに隣り合う電池セル2間の電気絶縁性を温調部材3によって十分に確保することができる。
また、温調部材3の内部には、温調流路4が設けられている。そのため、本例のように、電池セル2の本体部21を積層方向Zの両側にある温調部材3によって挟持する構造とすることができる。そして、電池セル2の拘束荷重を十分に確保することができ、電池セル2の内圧を安定させることができる。これにより、電池セル2の充放電特性(電池セル2内部の化学反応)を良好なものとすることができる。
また、温調流路4を流通させる温調流体は、空気である。また、本例の場合、温調流体である空気を電池セル2の端子部22に直接接触させることがない。そのため、空気に含まれる水分や埃によって電池セル2の端子部22に短絡が生じる等の不具合の発生を防ぐことができる。
このように、本例によれば、電池セル2の温調を効率良く行い、電池セル2内の温度分布を低減することができる電池パック1を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図5、図6に示すごとく、電池セル2の端子部22及び温調部材3の構成を変更した例である。なお、図5は、図1のII−II線断面図に相当する断面図である。
図6に示すごとく、電池セル2の一対の端子部22は、長手方向Xの両側にそれぞれ突出している。また、温調部材3における積層部31の長手方向Xの両側には、電池セル2の各端子部22を保持する端子保持部33が設けられている。また、温調部材3を構成する積層部31と4つの連結部32と2つの端子保持部33とは、一体的に形成されている。
図5に示すごとく、積層方向Zに隣り合う温調部材3の端子保持部33間には、電池セル2の各端子部22が配置されている。電池セル2の各端子部22は、積層方向Zの両側にある温調部材3の端子保持部33によって挟持されている。これにより、電池セル2の一対の端子部22は、その一部が温調部材3に接触している。
その他の基本的な構成及び作用効果は、実施例1と同様である。
(実施例3)
本例は、図7、図8に示すごとく、温調部材3及び温調流路4の構成を変更した例である。なお、図7は、図1のII−II線断面図に相当する断面図である。
図8に示すごとく、温調部材3における積層部31の長手方向Xの両側には、積層方向Zに隣り合う温調部材3を連結する一対の連結部32が設けられている。一方の連結部32における積層方向Zの両側の表面321、322には、電池セル2の一対の端子部22を保持するための端子保持凹部323が形成されている。端子保持凹部323は、連結部32の表面321、322をそれぞれ凹ませて形成されている。また、温調部材3を構成する積層部31と一対の連結部32とは、一体的に形成されている。
図7に示すごとく、複数の温調部材3は、互いの連結部32を積層方向Zに積み重ねて配置されている。また、積層方向Zに隣り合う温調部材3の積層部31間には、電池セル2の本体部21が配置されている。ここで、電池セル2の本体部21と温調部材3との間に形成された隙間には、温調流路4が設けられている。具体的には、電池セル2の本体部21と温調部材3の積層部31との間には、積層方向Zに隙間が形成されている。そして、この隙間が温調流路4となっている。
同図に示すごとく、積層方向Zに隣り合う温調部材3の連結部32の端子保持凹部323間には、電池セル2の一対の端子部22が配置されている。電池セル2の一対の端子部22は、積層方向Zの両側にある温調部材3の連結部32によって挟持されている。これにより、電池セル2の一対の端子部22は、その一部が温調部材3に接触している。また、電池セル2の本体部21は、長手方向Xの両側にある保持部材3の連結部32によって挟持されている。
その他の基本的な構成は、実施例1と同様である。
次に、電池パック1における電池セル2の温度調節(冷却・加熱)について説明する。
温調流体である温調用の空気は、走行風や送風ファン等を用いて流体導入口51(図4参照)から温調流路4内に導入され、流通する。そして、温調用の空気は、電池セル2の本体部21と温調部材3の積層部31との間に形成された温調流路4を通過する際に、電池セル2の本体部21に直接接触する。すなわち、電池セル2の本体部21との間において、直接的に熱交換を行う。また、温調用の空気は、電池セル2の端子部22との間において、温調部材3を介して間接的に熱交換を行う。熱交換を行った温調用の空気は、流体排出口52(図4参照)から外部に排出される。
本例の場合には、温調流路4を流通する温調流体を電池セル2の本体部21に直接接触させる構造となっている。これにより、電池セル2の温調をより一層効率良く行うことができる。
その他の基本的な作用効果は、実施例1と同様である。
(実施例4)
本例は、図9、図10に示すごとく、温調部材3の構成を変更した例である。
図9に示すごとく、温調部材3において、温調流路4を形成する積層部31の内壁面310には、積層方向Zに突出してなる複数の温調フィン39が設けられている。温調フィン39は、円錐状を呈している。
その他の基本的な構成は、実施例1、2と同様である。
図10に示すごとく、温調部材3において、温調流路4を形成する積層部31の積層方向Zの表面311、312には、積層方向Zに突出してなる複数の温調フィン39が設けられている。温調フィン39は、円錐状を呈している。
その他の基本的な構成は、実施例3と同様である。
本例の場合には、温調フィン39を設けることによって、温調部材3と温調流路4を流通する温調流体との接触面積を拡大することができる。また、温調フィン39による温調流体の乱流拡散等で熱伝達率を向上させることができる。これにより、電池セル2の温調をより一層効率良く行うことができる。
その他の基本的な作用効果は、実施例1〜3と同様である。
なお、本例の温調フィン39は、図9、図10に示すごとく、温調部材3に対して一体的に形成されているが、例えば、温調フィン39を別部材とし、これを温調部材3に接合するといった構成とすることもできる。また、温調フィン39としては、本例のような円錐状に限らず、種々様々な形状のものを用いることができる。
(実施例5)
本例は、図11、図12に示すごとく、温調部材3及び温調流路4の構成を変更した例である。なお、図11は、図1のII−II線断面図に相当する断面図である。
図11、図12に示すごとく、各電池セル2は、積層方向Zに直交する直交方向(長手方向X)において対向配置された一対の温調部材3によって直交方向(長手方向X)の両側から保持されている。本例では、複数の電池セル2を長手方向Xの両側に配置された一対の板状の温調部材3によって保持している。
なお、本例の構成とは異なり、各電池セル2に対してそれぞれ一対の温調部材3を設ける構成とすることもできる。
図12に示すごとく、一方の温調部材3は、各電池セル2における本体部21の長手方向Xの一方の端部211を保持する本体保持凹部34が複数設けられている。本体保持凹部34は、温調部材3の内側の表面を凹ませて形成されている。また、温調部材3には、各電池セル2の一対の端子部22を保持する端子保持貫通部35が複数設けられている。端子保持貫通部35は、温調部材3の外側の表面から本体保持凹部34までを長手方向Xに貫通するように形成されている。
他方の温調部材3には、各電池セル2における本体部21の長手方向Xの他方の端部212を保持する本体保持貫通部36が複数設けられている。本体保持貫通部36は、温調部材3を長手方向Xに貫通するように形成されている。
同図に示すごとく、積層方向Zに隣り合う電池セル2の本体部21間に形成された隙間には、温調流路4が設けられている。具体的には、電池セル2の本体部21間には、積層方向Zに隙間が形成されている。そして、この隙間が温調流路4となっている。
また、電池セル2の一対の端子部22は、一方の温調部材3の端子保持貫通部35に挿通保持されている。これにより、電池セル2の一対の端子部22は、その一部が温調部材3に接触している。
その他の基本的な構成は、実施例1と同様である。
次に、電池パック1における電池セル2の温度調節(冷却・加熱)について説明する。
温調流体である温調用の空気は、走行風や送風ファン等を用いて流体導入口51(図4参照)から温調流路4内に導入され、流通する。そして、温調用の空気は、電池セル2の本体部21間に形成された温調流路4を通過する際に、電池セル2の本体部21に直接接触する。すなわち、電池セル2の本体部21との間において、直接的に熱交換を行う。また、温調用の空気は、電池セル2の端子部22との間において、温調部材3を介して間接的に熱交換を行う。熱交換を行った温調用の空気は、流体排出口52(図4参照)から外部に排出される。
本例の場合には、各電池セル2を保持する一対の温調部材3を直交方向(長手方向X)において対向配置することにより、積層方向Zの小型化を容易に図ることができる。また、本例のように、複数の電池セル2をそれぞれ共通の一対の温調部材3によって保持することで、より簡易な構造とすることができ、コストや部品点数の低減等を図ることができる。
また、温調流路4を流通する温調流体を電池セル2の本体部21に直接接触させる構造となっているため、電池セル2の温調をより一層効率良く行うことができる。
その他の基本的な作用効果は、実施例1と同様である。
1 電池パック
2 電池セル
21 本体部
22 端子部
3 温調部材
4 温調流路
Z 積層方向

Claims (7)

  1. 積層して配置された複数の電池セル(2)と、
    該電池セル(2)を保持する複数の温調部材(3)と、
    積層方向(Z)に隣り合う上記電池セル(2)間に配置され、温調流体を流通させる複数の温調流路(4)とを備え、
    上記温調部材(3)は、その少なくとも一部が上記温調流路(4)を流通する上記温調流体に接触するよう構成され、
    上記電池セル(2)は、本体部(21)と該本体部(21)から突出させた端子部(22)とを有し、
    該端子部(22)は、その少なくとも一部が上記温調部材(3)に接触しており、かつ、その全体が上記温調流路(4)を流通する上記温調流体に接触しないよう構成されていることを特徴とする電池パック(1)。
  2. 請求項1に記載の電池パック(1)において、上記積層方向(Z)に隣り合う上記電池セル(2)の上記本体部(21)間には、上記温調部材(3)が配置されていることを特徴とする電池パック(1)。
  3. 請求項2に記載の電池パック(1)において、上記温調部材(3)の内部には、上記温調流路(4)が設けられていることを特徴とする電池パック(1)。
  4. 請求項2に記載の電池パック(1)において、上記電池セル(2)の上記本体部(21)と上記温調部材(3)との間に形成された隙間には、上記温調流路(4)が設けられていることを特徴とする電池パック(1)。
  5. 請求項1に記載の電池パック(1)において、上記各電池セル(2)は、上記積層方向(Z)に直交する直交方向(X)において対向配置された一対の上記温調部材(3)によって上記直交方向(X)の両側から保持されており、該一対の温調部材(3)の少なくとも一方が上記電池セル(2)の上記端子部(22)に接触していることを特徴とする電池パック(1)。
  6. 請求項5に記載の電池パック(1)において、上記積層方向(Z)に隣り合う上記電池セル(2)の上記本体部(21)間に形成された隙間には、上記温調流路(4)が設けられていることを特徴とする電池パック(1)。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電池パック(1)において、上記温調流体は、空気であることを特徴とする電池パック(1)。
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