JP2013171680A - 静電容量方式タッチセンサ装置 - Google Patents

静電容量方式タッチセンサ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013171680A
JP2013171680A JP2012034422A JP2012034422A JP2013171680A JP 2013171680 A JP2013171680 A JP 2013171680A JP 2012034422 A JP2012034422 A JP 2012034422A JP 2012034422 A JP2012034422 A JP 2012034422A JP 2013171680 A JP2013171680 A JP 2013171680A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
connection pattern
electrode
shield electrode
detection
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012034422A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsunenori Yamane
倫紀 山根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2012034422A priority Critical patent/JP2013171680A/ja
Publication of JP2013171680A publication Critical patent/JP2013171680A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Switches That Are Operated By Magnetic Or Electric Fields (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)

Abstract

【課題】入力操作体がパネル部分越しに接続パターンに触れることによって生じる電圧の変動を抑制しつつ、検出回路が検出する検出電極からの電圧の感度の低下を低減できる静電容量方式タッチセンサ装置を提供する。
【解決手段】検出電極20と、接続パターン11と、シールド電極12とがパネル部分10に配置され、検出電極20及び接続パターン11の接触によってそれぞれの静電容量の値の変化を電圧の変化として検出可能な検出回路30とを備え、その検出回路30の電圧の変化を示す信号に基づき、検出電極が接触されたか否かを検出可能な制御装置40を有する。シールド電極12は、接続パターン11に対して予め設定された面積が重なるように対向配置されており、かつ接続パターン11の部分を指50が接触面から接触した際、その指50の一部とシールド電極12とが重なって対向配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明はエアコン機器やオーディオ機器等の電子機器の入力操作用のスイッチに用いられる静電容量方式タッチセンサ装置に関する。
従来、自動車に搭載されるオーディオ装置を操作するために、インストルメントパネルにおいて運転席や助手席に着座する乗員の操作しやすい位置に、静電容量式のタッチセンサが設けられたスイッチパネル装置が設置されている。
この種のスイッチパネル装置では、操作者がスイッチパネル装置を操作する際に触れるパネル部分の一部の箇所に、絶縁層を挟んで検出電極が形成されている。この検出電極には、電源から出力される信号(電圧)が印加されている。また検出電極は、その検出電極の静電容量の値の変化によって生じる電流の変化を電圧の変化として検出する検出回路に接続されている。
この検出回路はスイッチパネル装置のパネル部分の外部に別体で配置されている。またパネル部分には、検出電極と検出回路とを電気的に接続するための接続パターンが形成されている。
ところで操作者がパネル部分の接触面からその接続パターンに触れると、静電容量の値の変化により接続パターンから微量な電流が操作者に流れる。つまり、接続パターンで発生した微量な電流より下流の電圧が変化してしまい、検出回路は上記電圧の変化を検出してしまう。この結果、操作者が検出電極に触れたという(操作者の意図しない)誤認識がされる虞がある。
このため、パネル部分には、操作者が接続パターンに触れても、検出回路による検出が行われないようにするために、接続パターンをほぼ全面的に覆うシールド電極が絶縁層を介して対向的に配置されている。このシールド電極を設けることにより、操作者がパネル部分において接続パターンが配置される部分に触れた場合であっても、シールド電極から操作者へ電流が流れる。従って、接続パターンから操作者へ電流が流れることが抑制されるようになることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
尚、上述したシールド電極は接続パターンを基本的に全面的に覆うように対向配置されている。ただし、検出電極近傍の接続パターン線については、電極などの形成誤差を考慮して(つまりシールド電極と検出電極とが電気的に接続されることを防止するため)、シールド電極を形成配置しないようにしている。
特開2009−246907号公報
接続パターンを覆うシールド電極を設けた上記特許文献1の技術では、操作者がパネル部分の接触面から接続パターンに触れることによる操作者の意図しない作動、つまり誤作動は防ぐことができる。
しかしながら、上述したような接続パターンをほぼ全面的に覆うようにシールド電極を設けた構成を採用した構成では、シールド電極と接続パターン間で形成される容量によって、その微弱な電流を吸収してしまう虞がある。つまり検出回路では、その吸収によって微弱な電流を検出する感度が低下してしまうといった懸念があり、操作者からの入力操作が認識しづらくなるという問題が発生する虞がある。
本発明は上記問題に鑑み、指などの入力操作体がパネル部分の接触面から接続パターンに触れることによって生じる電圧の変動を抑制しつつ、検出回路が検出する検出電極からの電圧の感度の低下を低減できる静電容量方式タッチセンサ装置を提供することを目的とする。
上記目的を解決するために、請求項1の静電容量方式タッチセンサ装置は、検出電極と、接続パターンと、シールド電極とがパネル部分に配置され、パネル部分の外部に検出電極及び接続パターンのそれぞれの入力操作体の接触によって生じる静電容量の値の変化を電圧の変化として検出可能な検出回路とを備え、その検出回路の電圧の変化を示す信号に基づき、検出電極が接触されたか否かを判定できる装置であり、シールド電極は、接続パターンの接触及び検出電極それぞれの接触による検出回路の電圧の変化と、検出電極が接触されたか否かを判定するための所定の閾値電圧との関係に基づき設定された面積が、接続パターンに対して重なるように対向配置されており、かつ接続パターンの部分を入力操作体が接触面から接触した際、その入力操作体の一部とシールド電極とが重なって対向配置されてなることを特徴としている。
この構成によれば、入力操作体(例えば指)が接触面から接続パターンの部分に接触した場合に、シールド電極の部分とも接触するように配置されている。そのため、パネル部分にシールド電極を何も配置しない場合に比べ、接続パターンの部分に触れてしまったことによって生じる電圧の変動を抑制することができる。
またシールド電極は、接続パターンに対して部分的に対向配置されている。そのため、接続パターンに対して全面的に対向配置するよりも、入力操作体(指)が検出電極に接触することによって生じる電圧の変化についての感度低下を低減することができる。
特に接続パターンに対向配置されるシールド電極の面積を最適な範囲で設定することによって、指などの入力操作体が接触面から接続パターンの部分に触れることによって生じる電圧の変動を抑制しつつ、検出回路が検出する検出電極からの電圧の感度の低下を低減できる。
さらに請求項2の静電容量方式タッチセンサ装置は、シールド電極と同層に、接続パターンの幅方向に対してシールド電極が対向配置されない跨ぎ部をさらに設け、跨ぎ部には、接続パターンを幅方向に跨ぐ様に配線パターンが配置されていることを特徴としている。
この構成によれば、シールド電極層を利用して、跨ぎ配線が可能となるため、配線設計の自由度を高めることができる。
本発明の実施形態における静電容量方式タッチセンサのブロック構成の概略図である。 図1のA−A線に沿って示されるパネル部分の断面図である。 図1のA−A線を正面図より拡大した接続パターンに対向配置されるシールド電極の配置例である。 図1の接続パターンとシールド電極と入力操作体(指)によって形成される容量の回路概略図である。 本発明の実施形態におけるシールド電極面積の最適設定範囲を求める方法を示す図である。 図1の接続パターンに対向配置されるシールド電極の配置例において、接続パターン(跨ぎ部)を設けた場合を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。なお、本実施形態の静電容量方式タッチセンサ装置は、例えば自動車内に搭載されるオーディオ装置(非図示)の入力操作用のスイッチパネル装置(非図示)に設けられている。
図1は、静電容量方式タッチセンサ装置1の概略のブロック構成(正面図)を示している。静電容量方式タッチセンサ装置1は、オーディオ装置の入力操作を行うための複数の検出電極20(図1では20a、20b、20c)が形成されたパネル部分10を備えている。また静電容量方式タッチセンサ装置1は、パネル部分10の外部に分離して配置され、かつ検出電極20と電気配線13などを介して電気的に接続された検出回路30、及び検出回路30と電気的に接続された制御装置40とを備えている。
尚、パネル部分10の表側、つまり入力操作体(ここでは人の指)50が接触する接触面に対し、シールド電極12の層、接続パターン11の層の順で、それぞれ間に絶縁体(図2で詳述)を挟んで配置されている。図1では、パネル部分10の主要な層構成を見易くするためこの絶縁体の層を省いている。
以下より詳しく説明すると、このパネル部分10に形成された検出電極20は、パネル部分10上に形成された接続パターン11(図1では11a、11b、11c)と銅線等を用いた電気配線13(図1では13a、13b、13c)とを介して、それぞれ対応する検出回路30(図1では30a、30b、30c)と接続端子14を介して電気的に接続されている。このパネル部分10に形成された接続パターン11a、11b、11cは、それぞれ互いに電気的に接続されておらず、かつ検出電極20a、20b、20cとは1対1に対応して接続されている。また、接続パターン11a、11b、11cは、それぞれ対応する検出電極20a、20b、20cからパネル部分10の縁部にある接続端子14に向けてL字型に配線されており、さらにこの接続端子14を介して電気配線13a、13b、13cに、それぞれ対応して電気的に接続されている。
なお図1を用いて説明した、検出電極20(20a、20b、20c)、接続パターン11(11a、11b、11c)、電気配線13(13a、13b、13c)、検出回路30(30a、30b、30c)の個々(各a,b,cの3つのこと)についてはそれぞれ同じ構成及び特性を有しているため説明を省略し、必要時以外は総称(検出電極20、接続パターン11、電気配線13、検出回路30)で以下説明する。
このシールド電極12は、接続パターン11に対して後述する所定の面積が部分的に重なるように対向配置されている。図1のシールド電極12は、パネル部分10にL字型に形成された接続パターン11に対し、部分的に同方向に重なる、及び部分的に直交するように重なって櫛状に対向配置されており、その櫛状の歯をそれぞれ繋ぐ引き出し線は接続端子14を介して、外部に用意された接地電極(GND)と電気的に接続されている。
また、入力操作体(指)50が絶縁体を介して接続パターン11の配線に接触する際、シールド電極12は、この入力操作体(指)50の少なくとも一部と絶縁体を介して接触するように接続パターン11と対向配置されている。
検出回路30は、パネル部分10の検出電極20を流れる電流の変化を電圧の変化として検出できる回路を有しており、検出電極20の操作(触れられたこと)などによって生じる電流を、電圧の変化として検出する。
制御装置40は、検出回路30より送信された信号(電圧の変化)を検出することによって、検出電極20が操作されたか否かを判定する。また制御装置40は、オーディ装置(非図示)に接続されており、上記操作の判定結果に基づき、オーディオ装置の動作を制御する。
ここで静電容量方式タッチセンサの動作原理を簡単に説明する。検出電極20には、高周波電源(非図示)から出力される信号(電圧)が印加されている。そして入力操作体(指)50が検出電極20に触れると、静電容量の値が即応(応動)して変化し、検出電極20から入力操作体(指)50へ微量に電流が流れる。このため、入力操作体(指)50が検出電極20に触れた場合と触れていない場合とでは、検出電極20より下流側の電圧値が変化する。検出回路30は、この電圧の変化を検出することによって、スイッチパネル装置(非図示)が操作されたことを検出する。
図2は、図1のA−A線に沿って形成されているパネル部分10の断面図を示している。この図2に示すようにパネル部分10では、基板60の接触面側に、金、銀、銅、ニッケル、アルミなどの導電性材料を用いたシールド電極12、及び表面保護層70が順次積層配置されている。また、基板60の接触面と反対の面側には基板60に対して、金、銀、銅、ニッケル、アルミなどの導電性材料を用いた接続パターン11、及び表面保護層70が順次積層されている。この基板60はガラスやプラスチック材料などの絶縁性を有する材料により構成されている絶縁体である。つまりこの基板60(絶縁体)を介して接続パターン11とシールド電極12とが互いに絶縁されるように形成されている。また表面保護層70は、シールド電極12や接続パターン11などの表面を保護するものであり、二酸化珪素や窒化シリコンなどの絶縁材料で構成されている絶縁体であり、この絶縁体を介して入力操作体(指)50とシールド電極12とが互いに絶縁されるように形成されている。
尚、上述してきたうち、静電容量方式タッチセンサ装置の基本的な構成、動作原理、材料、及び制御方法などについては周知の技術を用いているため(例えば特許文献1や特開2007−47990号公報などを参照)、詳細な説明は省略する。
図3は、接続パターン11に対向配置されるシールド電極12の配置例を示している。図3(a)は、本実施形態の図1のパネル部分10上のA−A線を正面図(接触面)から拡大して見た図であり、図3(b)及び図3(c)は、図3(a)のシールド電極12の配置における他の例を示している。
図3(a)では、図1に示したように接続パターン11に対して櫛状(≒短冊状)にシールド電極12が配置されている。
ただしシールド電極12は図1に示した図3(a)のような配置に限ることは無い。例えば、図3(b)のように接続パターン11に沿ってその接続パターンの両側にシールド電極12が配置してあってもよく、図3(c)のように接続パターン11に沿ってその接続パターンの片側にシールド電極12が配置されていてもよい。
さらに図3(b)、(c)のように配置されたシールド電極12は、何れも図示省略しているが、それぞれパネル部分10の縁部より接地電極(GND)と電気的に接続された構成となっている。このGNDへの接続について具体的に説明すると、例えば接続パターン11に対応して配置されたシールド電極の各配線は、パネル部分10の縁部で1つの配線に統合されており、接続端子14を介して接地電極(GND)と電気的に接続されるように構成されている。又は、接続端子14をパネル部分10に複数用意し、シールド電極の各配線をその複数の接続端子14にそれぞれ接続して、それら複数の接続端子を介して接地電極(GND)と電気的に接続されるように構成されていてもよい。
上述したようにこのシールド電極12は、接続パターン11に対して後述する所定の面積が部分的に重なるように対向配置されている。言い換えると、シールド電極12は、接続パターン11に対向する位置に例えば部分的に隙間11x1〜3を設け、接続パターン11を全面的に覆わない対向配置がなされている。
また図3(a)〜(c)に示すように、入力操作体(指)50が接続パターン11部分の配線に接触する際、シールド電極12は、この入力操作体(指)50の少なくとも一部と絶縁体を介して接触するように接続パターン11と対向配置されている。
尚、この図3(a)〜(c)それぞれの隙間11x1〜3のサイズについては、オーディオ装置を操作する人の一般的な指のサイズやパネル部分10の大きさ等から設計によって定めており、例えば数十マイクロメートルから数ミリメートルの範囲で設計されている。
ここで図3の作用効果について、図4、図5を順番に用いて説明する。
図4は接続パターン11とシールド電極12と入力操作体(指)50によって形成される静電容量(以下容量と略す)の回路概略図である。図4(a)及び図4(b)は従来技術の静電容量方式タッチセンサ装置の一般的構成であり、図4(c)は本発明に係る実施形態の静電容量方式タッチセンサ装置の構成である。図4では、従来構成と本発明に係る実施形態の構成との差異を比較し易いように、それぞれの構成を同一図面上に記載している。尚、ここではシールド電極12(GND接続)の有無やシールド電極12の配置方法以外は全て同じ条件で構成されている。
従来構成の図4(a)では、シールド電極12が接続パターン11上に全く対向配置されない場合の検出電極20から検出回路30までの回路概略図を示している。この400では(絶縁体を介して)入力操作体(指)50がパネル部分10の接触面を介して検出電極20部分に触れたときに、検出電極20と接触面との間に容量C1が形成される。また、入力操作体(指)50が接続パターン11部分に触れたときには、接続パターン11とパネル部分10の接触面との間に容量C2が形成される。
そして図4(a)では、この入力操作体(指)50がパネル部分10の接触面を介して検出電極20部分に触れたとき、検出電極20から入力操作体(指)50に微量電流が流れる。また、入力操作体(指)50が接続パターン11の配置される部分に接触面から触れたときにも、接続パターン11から入力操作体(指)50に微量電流が流れる。そのため検出回路30ではそれぞれに発生した微量電流による電圧の変化を検出してしまう。従って、制御装置40(非図示)側では、入力操作体(指)50bの接続パターン11部分への接触に起因して、検出電極20に接触したという誤認識が発生する虞がある。
次に従来構成の図4(b)では、シールド電極12が接続パターン11上に全面的に対向配置された(つまりベタ配置された)場合の検出電極20から検出回路30までの回路概略図を示している。この図4(b)では(絶縁体を介して)入力操作体(指)50がパネル部分10の接触面を介して検出電極20部分に触れたとき、検出電極20と接触面との間に容量C1が形成される。また、入力操作体(指)50が接続パターン11の配置される部分に触れたとき、シールド電極12とパネル部分10の接触面との間に容量C4aが形成される。さらに接続パターン11とシールド電極12の間には容量C3aが形成されている。
図4(b)では、この入力操作体(指)50がパネル部分10の接触面を介して検出電極20部分に触れたとき、検出電極20から入力操作体(指)50に微量電流が流れる。一方、入力操作体(指)50が接続パターン11の配置される部分に触れたときには、シールド電極12から入力操作体(指)50に微量電流が流れる。つまりシールド電極12が接続パターン11を覆うように対向配置することにより、接続パターン11とパネル部分10の接触面との間に形成される容量C2aは非常に小さくなる。そのため入力操作体(指)50が接続パターン11の配置される部分に触れたときであっても、接続パターン11から入力操作体(指)50に電流が流出することが抑制される。
従って検出回路30では、入力操作体(指)50の接続パターン11部分への接触に起因する電流の影響を無視し、かつ検出電極20の微量電流が流れることによる電圧値の変化を検出できるようになるため、上述した図4(a)のような誤認識を抑制することができる。
しかし図4(b)のようにシールド電極12が接続パターン11を全面覆うように対向配置する場合において、例えば接続パターン11の配線の長さが長くなるほど、もしくは配線の幅が太くなるほど、接続パターン11とシールド電極12の間に形成される容量C3aは大きくなる。もしこの容量C3aが大きくなる、すなわち接続パターン11とシールド電極12が対向して重なり合って位置される部分の面積が増加すると、入力操作体(指)50が検出電極20部分に触れたときに流れる微量電流が容量C3aに殆ど吸収されてしまい、検出回路30で検出する電圧の変化も小さくなる虞がある。つまり入力操作体(指)50が検出電極20部分に触れたにもかかわらず、検出電極20が操作されたことを検出できない場合が発生する虞がある。
次に本発明の実施形態となる図4(c)では、シールド電極12が接続パターン11上に部分的に対向配置された場合の検出電極20から検出回路30までの回路概略図を示している。
この図4(c)では(絶縁体を介して)入力操作体(指)50がパネル部分10の接触面を介して検出電極20部分に触れたとき、検出電極20と接触面との間に容量C1が形成される。またシールド電極12は、この入力操作体(指)50の少なくとも一部と絶縁体を介して接触するように接続パターン11と対向配置されている。そのため、入力操作体(指)50が接続パターン11の配置される部分に触れたとき、シールド電極12とパネル部分10の接触面との間に容量C4bが形成される。さらに入力操作体(指)50が接続パターン11上で、シールド電極12が対向配置されていない部分に接触した場合は、接続パターン11とパネル部分10の接触面との間に容量C2bが形成される。また、接続パターン11とシールド電極12の間には容量C3bが形成されている。
ここで図4(a)〜図4(c)における接続パターン11に形成される容量の大小関係について説明する。上述した構成に基づき、接続パターン11とパネル部分10の接触面との間に形成される容量C2、C2a、C2bの大小関係は、接続パターン11と入力操作体(指)50の接触面積がそれぞれ異なることから、C2>C2b>>C2aとなる。また、接続パターン11とシールド電極12の間に形成される容量C3a、C3bの大小関係は、接続パターン11にシールド電極12が対向配置されて重なる面積が、図4(b)と図4(c)では異なることから、C3a>C3bとなり、シールド電極12とパネル部分10の接触面との間に形成される容量C4a、C4bの大小関係は、シールド電極12の全面ベタ配置と部分配置の違いから、ここではC4a>C4bとなる。
つまりC2>C2bであるために、図4(c)の構成は接続パターン11に何もシールド電極12を配置しない図4(a)に比べ、入力操作体(指)50が接続パターン11上の接触面に触れることで生じる電流の変動を抑えることができ、検出電極20に接触したという誤認識を抑制することができる。
またC3a>C3bであるために、図4(c)の構成は、接続パターン11にシールド電極12を全面的に配置した図4(b)に比べ、接触によって発生する検出電極20からの微弱な電流が吸収されてしまうことを低減できる。つまり検出回路30では、微弱な電流を検出する感度が低下することを低減できる。
従って、接続パターン11部分への接触による誤認識を抑制しつつ、検出電極20が正常に操作されたことを検出することが可能になる。
ここで、接続パターン11に対して部分的に重なるように対向配置されているシールド電極12の所定の面積の求め方について図5を用いて説明する。
図5は、シールド電極12と接続パターン11が重なって対向配置される部分において、その重なり面積の最適設定範囲を求める方法を示す図である。
図5の縦軸は検出回路30で検出される電圧値(検出電極20の接触などによって生じる電圧の変化量)を示し、横軸は対向配置される接続パターン11とシールド電極12の重なり部分の面積を示している。また、図5には検出回路30の電圧の変化量によって検出電極20が入力操作されたか否かを判断するための電圧の閾値220(破線)が示されている。
また、図5には接続パターン11とシールド電極12の重なり部分の面積を少しずつ増加させながら、その増加する毎に検出電極20に入力操作体(指)50を接触させ、そのときの検出回路30の電圧の変化量をプロットした、検出電極20の接触による電圧変化線200が示されている。さらに、接続パターン11とシールド電極12の重なり部分の面積を少しずつ増加させながら、その増加する毎に接続パターン11の部分に入力操作体(指)50を接触させ、そのときの検出回路30の電圧の変化量をプロットした、接続パターン11の接触による電圧変化線210が示されている。尚、接触面からこの接続パターン11に入力操作体(指)50を接触させる位置については、最も接続パターン11が接触の影響を受ける位置(図4の402の容量C2bが最も大きくなる接続パターンの位置)で求めるのが良い。また、上述の200、210の求め方は、実測定によって求めても、計算によって求めても良い。さらに200、210をより簡単に求めるには、接続パターン11とシールド電極12の重なりが、検出電極20からパネル部分10の縁部の電気配線13の接続端子14まで、例えば図3の302や303のように均等配置されていることが好ましい。
そして電圧変化線200と閾値220との交点、及び電圧変化線210と閾値220との交点の間を結ぶ範囲が最適面積設定範囲230となる。シールド電極12の所定の面積は最適面積設定範囲230内に収まるように設計するとよい。以下、この最適面積設定範囲230をより詳しく説明する。
まず、検出電極20の接触による電圧変化線200と閾値220との交点を境に、正常検出範囲201と検出不可範囲202が横軸方向にそれぞれ分かれて範囲が示されている。正常検出範囲201は、シールド電極12と接続パターン11との重なり面積が十分な範囲(つまり検出電極20の接触を検知するための閾値220以上の電圧の変化量を得ることのできる範囲)である。また検出不可範囲202は、重なり面積が過剰な範囲(つまり検出電極20の接触を検知するための閾値220以上の電圧の変化量を十分得ることができない範囲)である。
また、接続パターン11の接触による電圧変化線210と閾値220との交点を境に、誤認識防止可能範囲211と誤認識防止不可範囲212が横軸方向にそれぞれ分かれて範囲が示されている。誤認識防止可能範囲211は、シールド電極12と接続パターン11との重なり面積が十分な範囲(つまり接続パターン11部分に接触しても電圧の変化量を閾値220以下に抑制することのできる範囲)である。また誤認識防止不可範囲212は、重なり面積が不足する範囲(接続パターン11部分に接触したときに電圧の変化量を閾値220以下に抑制することのできない範囲)である。
つまり、上述した正常検出範囲201と誤認識防止可能範囲211の両方を満たす条件の範囲が、最適面積設定範囲230となる。
尚、接続パターン11はパネル部分10の検出電極20から接続端子14までの間に配置されるものであるため、対向配置されるシールド電極12と接続パターン11の重なり部分の面積は有限の値を持つ。そのため横軸の上限値は、シールド電極12と接続パターン11が全て重なりあった場合を意味する、重なり部分の面積の最大値240までとなる。
このようにシールド電極12の所定の範囲を定めることにより、入力操作体(指)50がパネル部分10の接触面を介して接続パターン11に触れることによって生じる電圧の変動を抑制しつつ、検出回路30が検出する検出電極20からの電圧の感度低下を低減できる。
従って、接続パターン11部分への接触による誤認識を抑制しつつ、操作者からの入力操作が認識しづらくなるという問題を解決することができる。
以上、説明してきたように本発明の静電容量式タッチセンサ装置における実施形態を説明してきたが、本発明は上述した実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り適用できる。
例えば、パネル部分10の基板はガラスやプラスチック材料などの絶縁性を有する材料により構成されているが、ガラスエポキシなどのプリント基板で構成してあっても良い。また、シールド電極12は接地電極(GND)と電気的に接続されているが、これに限ることは無い。例えばこのGNDの代わりに、検出電極20にかかる電圧よりも相対的に低い定電圧を発生する電源回路(非図示)と電気的に接続されてあっても良い。さらに、入力操作体(指)50は、人体の指がパネル部分10に接触することを想定しているが、指に限ることは無く、例えば検出電極20に人体の一部(掌、腕、手の甲など)が直接又は間接的に接触した際に電流の変化をもたらすものであれば良い。
さらに本発明は上述の実施形態において、自動車内に搭載されるオーディオ装置の入力操作用のスイッチパネル装置に用いられるものとして説明してきたが、これに限ることは無く例えばエアコン装置(非図示)など別の装置や自動車以外の用途においても適用できる。さらに、接続パターン11やシールド電極12などの配線層は本実施形態のような2層だけでなく、例えば3層以上で構成されてもよい。
その他、図5で説明した最適面積設定範囲230は、正常検出範囲201と誤認識防止可能範囲211の両方を満たす条件の範囲で求めているがこれに限ることは無い。例えば検出回路の電圧値の閾値220を、検出電極20の接触による電圧変化線200と重なり部分の面積の最大値240との交点より下になるように設定すれば、電圧変化線200の影響を無視することができ、その場合は最適面積設定範囲230=誤認識防止可能範囲211となる。また、検出回路の電圧値の閾値220を、接続パターン11の接触による電圧変化線210電圧変化線210と縦軸(検出回路30の電圧値)との交点より上になるように設定すれば、電圧変化線210の影響を無視することができ、その場合は最適面積設定範囲230=正常検出範囲201となる。
さらに図3のようなシールド電極12の配置例に限ることは無く、例えば図6に示すように、パネル部分10の接続パターン11を幅方向に跨ぐ様にシールド電極12と同層でかつシールド電極12が対向配置されていない跨ぎ部15を設けてあってもよい。尚、この図6(a)〜(c)の基本構成は、跨ぎ部15以外は図3(a)〜(c)にそれぞれ対応しており、同じ構成要素については説明を省略する。
尚、接続パターン11を跨ぐ前、又は跨いだ後の何れか一方の配線パターン16は接続パターン11(11a、11b、11cの何れか)と、接続パターン11と同層に電気的に接続されて形成されたスルーホール(非図示)を介して電気的に接続されている。
このようにシールド電極12と接続パターン11の部分的な重なりを積極的に利用すれば、シールド電極12の層に跨ぎ配線パターン16を配置することが可能となるため、配線設計の自由度を高めることができる。例えば図1の接続パターン11aの配線に対し並行に配線された別の接続パターン(11b、11c)の配線を跨いだ(かつ接続パターン11aと一方が電気的に接続された)配線パターン16を用意する。このような配線パターン16を設けることで、接続端子14とは別の接続端子(非図示)へ配線接続することもでき、ひいては接続パターン11aの信号(静電容量の値の変化)を他の回路へ利用することも可能となる。またこの跨ぎ部15において、導電性材料からなる配線パターン16が接続パターン11を幅方向に跨ぐ様に形成されることで、別途専用の跨ぎ配線パターンの層を形成するコストを抑えることができる。
さらにパネル部分10がガラスエポキシなどのプリント基板で形成されている場合は、この跨いだ配線パターン16と配置された回路(抵抗やコンデンサ、ICなど)とがプリント基板上にはんだ付けで容易に電気的に接続することができる。
1 静電容量方式タッチセンサ装置
10 パネル部分
11 接続パターン
12 シールド電極
13 電気配線
14 接続端子
15 跨ぎ部
16 配線パターン
20 検出電極
30 検出回路
40 制御装置
50 入力操作体(指)
60 基板
70 表面保護層

Claims (2)

  1. パネル部分に配置され、当該パネル部分の接触面から入力操作体の接触に応動して静電容量の値が変化する検出電極と、
    前記パネル部分に配置され、前記パネル部分の外部へ電気的な接続を行うための接続端子と、当該接続端子と前記検出電極との間が電気的に接続された接続パターンと、
    前記パネル部分に配置され、前記接続パターンと前記接触面との間に互いに絶縁体を介して配置されたシールド電極と、
    前記接続端子と接続され、かつ前記パネル部分の外部に設けられており、前記検出電極及び前記接続パターンのそれぞれの前記入力操作体の接触によって生じる前記静電容量の値の変化を電圧の変化として検出できる検出回路とを備え、
    前記検出回路の前記電圧の変化を示す信号に基づき、前記検出電極が接触されたか否かを判定できる静電容量方式タッチセンサ装置において、
    前記シールド電極は、前記接続パターンの接触及び検出電極それぞれの接触による検出回路の電圧の変化と、前記検出電極が接触されたか否かを判定するための所定の閾値電圧との関係に基づき設定された面積が、前記接続パターンに対して重なるように対向配置され、
    かつ前記接続パターンの部分を前記入力操作体が前記接触面から接触した際、
    当該入力操作体の一部と前記シールド電極とが重なって対向配置されている
    ことを特徴とする静電容量方式タッチセンサ装置。
  2. 前記シールド電極と同層に、前記接続パターンの幅方向に対して前記シールド電極が対向配置されない跨ぎ部をさらに設け、
    前記跨ぎ部には、前記接続パターンを幅方向に跨ぐ様に配線パターンが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の静電容量方式タッチセンサ装置。
JP2012034422A 2012-02-20 2012-02-20 静電容量方式タッチセンサ装置 Pending JP2013171680A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012034422A JP2013171680A (ja) 2012-02-20 2012-02-20 静電容量方式タッチセンサ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012034422A JP2013171680A (ja) 2012-02-20 2012-02-20 静電容量方式タッチセンサ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013171680A true JP2013171680A (ja) 2013-09-02

Family

ID=49265511

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012034422A Pending JP2013171680A (ja) 2012-02-20 2012-02-20 静電容量方式タッチセンサ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013171680A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015070596A (ja) * 2013-10-01 2015-04-13 Next Innovation合同会社 属性識別システム
CN104698702A (zh) * 2015-04-01 2015-06-10 上海天马微电子有限公司 一种阵列基板、显示装置以及驱动方法
CN106354313A (zh) * 2016-08-29 2017-01-25 厦门天马微电子有限公司 触控显示面板以及触控显示装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015070596A (ja) * 2013-10-01 2015-04-13 Next Innovation合同会社 属性識別システム
CN104698702A (zh) * 2015-04-01 2015-06-10 上海天马微电子有限公司 一种阵列基板、显示装置以及驱动方法
CN104698702B (zh) * 2015-04-01 2017-09-15 上海天马微电子有限公司 一种阵列基板、显示装置以及驱动方法
CN106354313A (zh) * 2016-08-29 2017-01-25 厦门天马微电子有限公司 触控显示面板以及触控显示装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6545083B2 (ja) タッチスクリーン、タッチパネル、表示装置および電子機器
JP2015017862A (ja) 電流センサ
JP2012043275A (ja) 静電容量式の入力装置
CN208737442U (zh) 外部电路基板、触摸面板及具有触摸面板的显示装置
US9140738B2 (en) Electrostatic capacitance detection device
KR20130121447A (ko) 터치 스크린 패널
CN103513825A (zh) 触控装置
US20190324073A1 (en) Capacitive sensor and capacitive sensor head
JP6133399B2 (ja) 容量センサ、容量センサフィールドの読取り方法、および容量センサフィールドの製造方法
JP2013171680A (ja) 静電容量方式タッチセンサ装置
JP6213013B2 (ja) タッチスイッチ
JP6246111B2 (ja) 静電容量型入力装置
JP5804309B2 (ja) タッチセンサ
JP6012532B2 (ja) タッチスクリーン、及び、それを備えるタッチパネル
JP6379708B2 (ja) タッチスイッチ
JP2007324088A (ja) 静電容量検出装置
KR20140029147A (ko) 터치 검출 장치 및 방법
JP5615211B2 (ja) 静電容量式入力装置
WO2022070752A1 (ja) 静電入力装置
JP5941822B2 (ja) 静電容量式乗員検知装置
JP6096421B2 (ja) タッチスイッチの入力装置
JP5490043B2 (ja) 乗員検知装置
JP6747257B2 (ja) 制御装置
US9557870B2 (en) Electrostatic capacitance-type position detection device
JP2019074425A (ja) 検出装置及び入力装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20140828