JP6246111B2 - 静電容量型入力装置 - Google Patents

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本発明は、音楽プレイヤー、家電製品、コンピュータ機器、情報通信機器、自動車等に用いられる静電容量型入力装置に関するものである。
従来における静電容量型入力装置は、図示しないが、(1)基板の導電パターンに弾性変形可能な複数のキーパッドを実装し、選択されたキーパッドに指等からなる導電性の操作体が接触した場合に静電容量を形成し、この静電容量の変化を検出するタイプ(特許文献1参照)、(2)基板と、この基板に設けられるスイッチ素子と、このスイッチ素子における静電容量の変化を検出する検出部とを備え、スイッチ素子を、基板に形成されて絶縁層に被覆される固定電極部と、この固定電極部に接離可能に対向して押圧操作される弾性的に変位可能な可動電極部とから構成したタイプ(特許文献2参照)があげられる。
また、(3)筐体内の絶縁基板上に配設されたタクトスイッチのキートップの押下操作による入力を検出するボタン式入力手段と、キートップへの操作体の近接又は接触による入力を検出するセンサ式入力手段とを含んだ装置であり、絶縁基板上に形成された電極接点と、下端部の周辺部にフランジが一体に形成されてなる誘電体製のキャップ部を備え、タクトスイッチの上方に配設されるキートップと、導電性の弾性部材からなり、キャップ部の背面に配設される導電部及びこの導電部と電極接点とを接続する導電延出部を備えたアンテナ部材、並びに弾性部材からなり、絶縁基板上にタクトスイッチを覆うように配設されており、その上面中央にアンテナ部材の導電部が配設され、この導電部を介してキャップ部が固定されており、それ自体の可撓弾性力により、常時は、キートップのフランジを筐体内の開口部周辺に押し当てるとともに、筐体に形成された開口部へキャップ部を臨ませ、キートップの押下操作時には、撓縮してタクトスイッチの入力操作を可能にキートップを支持する支承部を有するキートップ支承部材と、電極接点の静電容量の変化を検出する静電容量検出手段とを備えたタイプ(特許文献3参照)、(4)表示シートの表面に操作体が接近した場合に、複数の反転部材のうち、操作体と対向しない反転部材との間には静電容量を形成しないものの、操作体と対向する反転部材との間には静電容量を形成し、これら静電容量の大小を比較して操作体と対向する反転部材の位置を検知するタイプ(特許文献4参照)があげられる。
さらに、(5)静電センサに指等の操作体が接近、接触、押圧した場合に、静電センサと操作体との間に各動作状況に応じた静電容量を形成し、この静電容量の変化を検出回路により検出して各動作状況に応じた位置情報や入力情報を出力し、制御部の負担を軽減するタイプ(特許文献5参照)もある。
特開2011‐175839号公報 特許第5303671号 特許第5415970号 特許第4049703号 特許第4717757号
しかしながら、(1)、(2)のタイプの場合には、優れた効果が期待できるものの、キーパッド等の個々のバラツキにより、静電容量の値に若干の相違が生じるので、変化した静電容量の検出に誤判定を招くおそれがある。
係る点について詳しく説明すると、(1)、(2)のタイプの場合、A:操作体が接触したときと、B:接触した操作体により押圧操作されたときを静電容量の値で検出するが、キーパッド等の個々のバラツキにより、静電容量の値に若干の相違が生じる。このため、Bを検出するには、閾値の設定が必要になる。また、個々のバラツキによっては、実際に押圧操作したときの静電容量の値と、閾値とに差異の生じることがある。このときには、キーパッドやスイッチ素子が基板に触れていないにもかかわらず、Bと判定されることになり、誤判定の問題が生じるおそれがある。
また、(3)と(4)のタイプの場合には、押圧操作したときは、タクトスイッチで明瞭に判定することができるが、静電容量の検出と導通を検出する個別の検出回路が必要になる。したがって、このタイプの場合には、回路構成や制御が非常に複雑化するという問題が生じる。
さらに、(5)のタイプの場合には、(Dn−1−Dn)を二つの基準値と比較し、スキャン毎にその結果を前回のスキャン結果と比較するが、例え操作体により操作しても、その操作を継続したときの信号を適切に出力することができないことがある。この点について説明すると、(5)のタイプの場合、静電センサに操作体が接触すると、(Dn−1−Dn)が大きな値となるが、次回のスキャンの際、(Dn−1−Dn)があまり大きな値を示さないことがある。そのときには、第一の基準値を越えないことがあり、出力だけ捉えると、「非入力状態」と同様となる。すなわち、(5)のタイプの場合、操作体により接触操作や入力操作を継続しても、「接触状態」の出力信号が一瞬しか出力されないことがある。このような弊害は、「入力状態」になるときも同様に発生する。
本発明は上記に鑑みなされたもので、静電容量の検出の誤判定のおそれを排除し、回路構成や制御を簡素化することができ、しかも、操作体により操作を継続しても信号を適切に出力することのできる静電容量型入力装置を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、操作体との間に静電容量を形成可能なスイッチ手段と、操作体とスイッチ手段との間に形成された静電容量を検出する検出判定手段とを備えた装置であって、
スイッチ手段は、回路基板に設けられて検出判定手段に接続される電極と、この電極と離隔(離れ隔てる)するグランド電極と、これら電極とグランド電極のうち、少なくとも電極に対向して操作体に押圧(圧して押さえ付ける)操作されることにより、電極の一部とグランド電極とを導通させる絶縁部材とを含み、
検出判定手段は、検出した検出値を第一の閾値と比較する機能と、比較した検出値が第一の閾値以下の場合に、操作体の押圧操作により、スイッチ手段の電極とグランド電極とが導通状態にあると判定する機能と、比較した検出値が第一の閾値を越える場合に、検出値からその平均値を減算して変化値を演算する機能と、演算した変化値を第二の閾値と比較する機能と、比較した変化値が第二の閾値以下の場合に、操作体とスイッチ手段の絶縁部材とが離隔した非接触状態にあると判定するとともに、検出値を取り込んでその平均値を再計算する機能と、比較した変化値が第二の閾値を越える場合に、操作体とスイッチ手段の絶縁部材とが接触状態にあると判定する機能とを実現することを特徴としている。
なお、スイッチ手段の電極を第一、第二の電極に分割し、第一の電極を、グランド電極を囲むように回路基板に形成して検出判定手段に接続し、第二の電極を、操作体の押圧操作により変形可能な略ドーム形に形成して第一の電極に導通状態に接続支持させるとともに、第二の電極を、グランド電極に所定の隙間をおき接離可能に対向させ、この第二の電極を、操作体に操作される絶縁性のシートにより被覆することができる。
また、スイッチ手段の電極を、グランド電極を囲むように回路基板に形成し、電極の一部分を伸ばしてグランド電極に所定の隙間を介して隣接配置し、電極に、操作体の押圧操作によりグランド電極方向に変形可能な絶縁性の弾性クリック体を支持させるとともに、この弾性クリック体に、電極の一部分とグランド電極に接触してこれらを導通させる導電接点を設けることができる。
また、弾性クリック体を、スイッチ手段の電極とグランド電極とに隙間を介して対向する絶縁性のブロックに形成し、このブロックから変形可能な脚部を広げながら伸ばし、この脚部に、電極に接続されるフランジ部を形成し、これら脚部とフランジ部のうち、少なくともフランジ部にエア溝を形成するとともに、このエア溝を、電極とグランド電極のうち、少なくとも電極から伸びる配線に隙間を介し対向させることができる。
また、弾性クリック体のブロックの下部中央付近を、グランド電極方向に突出形成し、このブロックの下部中央付近に、電極の一部分とグランド電極とに接触してこれらを導通させる導電接点を設けることもできる。
また、スイッチ手段は、回路基板に設けられる保護ケースを含み、この保護ケースに、弾性クリック体に嵌合接触する嵌合孔を設け、この嵌合孔から弾性クリック体の操作体に操作されるキートップ部を露出させ、嵌合孔と弾性クリック体の少なくともいずれか一方に、嵌合孔と弾性クリック体との接触範囲を低減する低減突起を形成することが可能である。
さらに、スイッチ手段の保護ケースの回路基板に対向する対向面に、電極とグランド電極のうち、少なくとも電極に接続された配線に非接触の接触回避部を形成することも可能である。
ここで、特許請求の範囲における操作体には、少なくとも指の他、導電性の筆記具等が含まれる。また、スイッチ手段の絶縁部材は、電極及びグランド電極又は電極に対向するよう設けられる。この絶縁部材には、絶縁性を有する各種のシート(フィルム含)、エラストマー、ゴム等が含まれる。スイッチ手段の第二の電極の略ドーム形には、略皿形や略半球状殻形等が含まれる。
本発明によれば、先ず、操作体がスイッチ手段の絶縁部材から離れ、操作体と絶縁部材とが非接触の状態にある場合、検出値は、スイッチ手段の電極とグランド電極とが導通しないので、0にはならないが、操作体と電極との間の距離が大きく長いので、小さな値となる。検出値が検出判定手段に出力されると、検出判定手段は、入力した検出値を第一の閾値と比較する。比較した結果、検出値が第一の閾値を越えるので、検出値から平均値を減算して変化値を演算し、この演算した変化値を第二の閾値と比較する。比較した結果、変化値が第二の閾値以下になるので、操作体とスイッチ手段の絶縁部材とが非接触の状態にあると判定される。
次に、操作体がスイッチ手段の絶縁部材を接触して操作する場合について説明すると、この場合、検出値は、電極とグランド電極とが導通しないので、0にはならず、しかも、操作体と電極との間の距離が小さく短いので、上記値よりも大きな値となる。検出値が検出判定手段に出力されると、検出判定手段は、入力した検出値を第一の閾値と比較する。比較した結果、検出値が第一の閾値を越えるので、検出値から平均値を減算して変化値を演算し、この演算した変化値を第二の閾値と比較する。比較の結果、変化値が第二の閾値を越えるので、操作体とスイッチ手段の絶縁部材とが接触した状態にあると判定される。
次に、操作体がスイッチ手段の絶縁部材を押圧操作する場合について説明すると、この場合、検出値は、電極とグランド電極とが導通し、検出判定手段に入力される信号が0になるので、0又は非常に小さな値となる。検出値が検出判定手段に出力されると、検出判定手段は、入力した検出値を第一の閾値と比較する。その結果、比較した検出値が第一の閾値以下になるので、操作体の絶縁部材を介した押圧操作により、スイッチ手段の電極とグランド電極とが導通し、スイッチ手段がON状態にあると判定される。
本発明によれば、静電容量の検出の誤判定を招くおそれを排除し、回路構成や制御を簡素化することができるという効果がある。また、例え操作体により操作を継続しても、所定の信号を適切に出力することができるので、所定の信号が一瞬しか出力されない事態等を有効に防ぐことができるという効果がある。また、検出判定手段に、比較した変化値が第二の閾値以下の場合に、検出値を取り込んでその平均値を再計算させるので、次回の判定精度を向上させることができる。
請求項2記載の発明によれば、スイッチ手段の第二の電極を操作体の押圧操作で変形可能な略ドーム形に形成するので、第二の電極の薄型化や軽量化を図ることができ、しかも、良好なクリック感を得ることができる。
請求項3記載の発明によれば、既存の回路基板や弾性クリック体を流用することができる。また、電極に、操作体の押圧操作でグランド電極方向に変形可能な弾性クリック体を支持させ、この弾性クリック体に、電極の一部分とグランド電極に接触してこれらを導通させる導電接点を設けるので、軽快な操作やクリック感が期待できる。
請求項4記載の発明によれば、回路基板に保護ケースを覆い着けるので、電極、グランド電極、配線、弾性クリック体等を有効に保護することが可能になる。また、保護ケースの嵌合孔と弾性クリック体の少なくともいずれか一方に、これらの接触を抑制する低減突起を形成するので、保護ケースから弾性クリック体に振動が伝播するのを有効に抑制することが可能になる。また逆に、弾性クリック体から保護ケースに振動が伝播するのを抑制することも可能になる。
また、弾性クリック体のキートップ部を保護ケースにより圧力を加えて固定することができるので、弾性クリック体の脚部等の弾性力により、キートップ部と保護ケースとの間を固定してガタツキを抑制することができる。また、弾性クリック体のキートップ部と保護ケースの嵌合孔周縁部とが接触する場合、保護ケースに操作体が接触することにより、キートップ部を介して電極との間の静電容量が変化して誤作動を招くおそれがあるが、保護ケースの嵌合孔と弾性クリック体の接触範囲を抑制する低減突起を形成すれば、誤作動を招くおそれの排除が期待できる。
さらに、請求項5記載の発明によれば、少なくとも電極の配線に保護ケースの接触回避部が非接触なので、配線と保護ケースとの接触に伴うノイズを減少させることが可能になる。
本発明に係る静電容量型入力装置の実施形態におけるスイッチ手段を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置の実施形態における検出判定手段を模式的に示す回路構成図である。 本発明に係る静電容量型入力装置の実施形態における検出判定手段のフローチャートを模式的に示す説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置の第2の実施形態を模式的に示す説明グラフである。 図4の縦軸のレンジを変更した説明グラフである。 本発明に係る静電容量型入力装置の第3の実施形態におけるスイッチ手段を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置の第3の実施形態における弾性クリック体を模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置の第3の実施形態における弾性クリック体を模式的に示す斜視裏面図である。 本発明に係る静電容量型入力装置の第3の実施形態における検出値の測定グラフである。 本発明に係る静電容量型入力装置の第4の実施形態におけるスイッチ手段を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置の第5の実施形態におけるスイッチ手段を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置の第6の実施形態におけるスイッチ手段を模式的に示す断面説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置の第6の実施形態におけるスイッチ手段の保護ケースを模式的に示す斜視説明図である。 本発明に係る静電容量型入力装置の第6の実施形態におけるスイッチ手段の保護ケースを模式的に示す斜視裏面図である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における静電容量型入力装置は、図1ないし図3に示すように、指等からなる導電性の操作体1との間に静電容量Cを形成可能なスイッチ手段10と、操作体1とスイッチ手段10との間に形成された静電容量Cの変化を検出する検出判定手段20とを備え、音楽プレイヤー等に設けられる。
スイッチ手段10は、音楽プレイヤー等に内蔵される回路基板11と、この回路基板11に設けられて検出判定手段20の入力端子に接続される複数の電極12と、回路基板11に設けられて複数の電極12と隙間を介して隣接する複数のグランド電極16と、複数の電極12に対向して操作体1に操作される可撓性の加飾保護シート17とを備え、静電容量スイッチ機能とON/OFFの押しボタンスイッチ機能とを併有する多段スイッチに構成される。
回路基板11は、図1に示すように、例えば強度、絶縁性、難燃性、高周波特性等に優れるガラスエポキシ基板やコンポジット基板等からなり、その表面に複数の電極12とグランド電極16とが配列形成される。また、複数の電極12は、例えば回路基板11のXY方向に所定の間隔をおき配列形成され、各電極12が第一、第二の電極13・14に分割される。
第一の電極13は、図1に示すように、少なくともグランド電極16の大部分を包囲するように回路基板11の表面に形成され、検出判定手段20の入力端子に接続される。この第一の電極13は、例えば金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、真鍮、これらの積層部材や合金、導電ペースト、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、導電性ポリマー等を使用して平面リング形やC字形等に形成され、外周縁部に細長い導電性の配線が接続されており、この配線の端部が検出判定手段20の入力端子に接続される。この配線は、第一の電極13と同様の材料により形成される。
第二の電極14は、導電性の材料を使用して操作体1の大きさに対応したバネ性の略ドーム形に湾曲形成され、第一の電極13上に常時導通するよう固定具15を介して接続支持されるとともに、グランド電極16に所定の隙間をおき上方から接離可能に対向しており、操作体1の押圧操作によりグランド電極16方向に変形する。この第二の電極14の材料としては、特に限定されるものではないが、例えばポリエチレンテレフタレート等の非導電性部材の裏面にカーボンペースト等の導電性被膜が覆着されたペットドーム、ステンレス等があげられる。
各グランド電極16は、例えば回路基板11の表裏厚さ方向に穿孔された貫通孔に第一の電極13と同様の材料や銅メッキ等が施されることにより、平面円形に形成される。このグランド電極16は、電位が一定となるよう検出判定手段20のグランドに接続され、変形した第二の電極14と導通接続することにより、検出判定手段20の入力端子と導通し、スイッチ手段10をON状態にするよう機能する。
加飾保護シート17は、例えば可撓性を有するポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂等からなる絶縁性の樹脂シートからなり、保護ケースに装着されて複数の第二の電極14の上部表面を密接被覆する。この加飾保護シート17の第二の電極14に密接する密接部付近の表面には、操作体1の操作に資する所定の意匠(例えば、数字、文字、模様等)が必要に応じて施される。
このようなスイッチ手段10は、操作体1が加飾保護シート17の表面からやや離れ、操作しない非接触状態の場合には、加飾保護シート17を挟む操作体1と第二の電極14との間に小さな静電容量Cを形成する。静電容量Cは、二つの導電体の距離に反比例するので、操作体1と第二の電極14との間の距離が大きく長い場合には、小さな値となる。また、操作体1が加飾保護シート17に接触して操作する場合には、加飾保護シート17を挟む操作体1と第二の電極14との間に所定の静電容量Cを形成する。操作体1が接触操作する場合の静電容量Cは、操作体1と第二の電極14との間の距離が小さく短くなるので、非接触状態のときよりも大きな値となる。
これに対し、操作体1が第二の電極14を加飾保護シート17を介して押圧操作する場合には、第二の電極14が変形圧潰し、電極12の一部としてグランド電極16に導通圧接する。この導通圧接により、スイッチ手段10はON状態となる。
検出判定手段20は、図2に示すように、信号生成部21、積分器22、演算部23、及び判定部27を備えて構成され、静電容量用の検出回路とON/OFF検出用の検出回路とを兼用しており、音楽プレイヤー等の全体を制御する制御部29に接続される。信号生成部21は、一定の周波数からなるパルス状の入力信号を生成する発振回路からなり、生成した入力信号を積分器22に出力する。また、積分器22は抵抗Rと静電容量Cとにより形成され、静電容量Cは操作体1とスイッチ手段10とにより形成される。
演算部23は、配線抵抗WRと寄生容量(浮遊容量)SCによる積分器22を通過した信号Vと、抵抗Rと静電容量Cによる積分器22を通過した信号Wとが入力される。配線抵抗WRは、使用環境に応じて適切な値に設定される抵抗Rよりも小さく、寄生容量SCは静電容量Cよりも小さいのが一般的である。この演算部23は、信号Vと信号Wの論理積を演算するAND回路24と、このAND回路24の出力を平滑して平滑電圧を生成する平滑部25と、生成された平滑電圧を検出値に変換するAD変換部26とを備え、このAD変換部26に変換された検出値を判定部27に出力する。
なお、操作体1が第二の電極14を加飾保護シート17を介して押圧操作し、第二の電極14とグランド電極16とが導通した場合には、電極12がグランド電極16に導通し、信号Wは0となる。信号Wが0になると、AND回路24の出力も0になるので、AD変換部26の出力は、変換誤差を考慮しても、0又は非常に小さな値となる。
判定部27は、例えば、CPU、RAM、出力された検出値を必要に応じて記憶するメモリ28等を内蔵し、CPUがRAM領域を作業領域としてメモリ28に記憶された所定のプログラムを読み込むことにより、所定の機能を実現する。すなわち、判定部27は、検出値を今回新たに取り込む機能と、取り込んだ検出値を第一の閾値と比較する機能と、比較した検出値が第一の閾値以下の場合に、操作体1の加飾保護シート17を介した押圧操作により、スイッチ手段10の電極12とグランド電極16とが導通し、スイッチ手段10がON状態にあると判定する機能と、比較した検出値が第一の閾値を越える場合に、検出値から基準値を減算して変化値を演算する機能と、演算した変化値を第二の閾値と比較する機能と、比較した変化値が第二の閾値以下の場合に、操作体1と加飾保護シート17とが離隔した非接触状態にあると判定するとともに、今回の検出値を取り込んで基準値を再計算する機能と、比較した変化値が第二の閾値を越える場合に、操作体1と加飾保護シート17とが接触状態にあると判定する機能とを実現する。
第一の閾値は、実験結果等を考慮して設定されるが、通常、0に近い非常に小さな値に設定される。基準値としては、これまでの検出値の平均値が用いられる。この基準値は、操作体1とスイッチ手段10の加飾保護シート17とが離れた非接触状態にある場合に、検出値の移動平均等により再計算される。また、第二の閾値は、操作体1とスイッチ手段10の加飾保護シート17とが非接触状態にある場合、操作体1が加飾保護シート17に接触して操作する場合の静電容量C等を参考に予め設定される。
次に、静電容量型入力装置の動作について説明する。先ず、操作体1がスイッチ手段10の加飾保護シート17からやや離れ、操作体1と加飾保護シート17とが非接触の状態にある場合について説明すると、この場合、信号Wは、第二の電極14とグランド電極16とが導通しないので、0にはならないものの、操作体1と第二の電極14との間の距離が大きく長いので、小さな値となる。
AD変換部26が検出値を検出判定手段20の判定部27に出力すると、判定部27は、AD変換部26から出力された検出値を新たに取り込み(図3のS1)、この取り込んだ検出値を第一の閾値と比較する(図3のS2)。比較した結果、検出値が第一の閾値を越えるので、検出値から基準値を減算して変化値を演算し(S4)、この演算した変化値を第二の閾値と比較する(S5)。比較した結果、変化値が第二の閾値以下になるので、操作体1とスイッチ手段10の加飾保護シート17とが非接触状態にあると明確に判定されることとなる(S6)。この際、基準値は、今回の検出値を取り込んで再計算される(S6)。
次いで、操作体1がスイッチ手段10の加飾保護シート17を押圧操作するのではなく、単に触れたり、摺接する接触操作する場合について説明する。この場合、信号Wは、第二の電極14とグランド電極16とが導通しないので、0にはならず、しかも、操作体1と第二の電極14との間の距離が小さく短いので、上記値よりも大きな値となる。
AD変換部26が検出値を検出判定手段20の判定部27に出力すると、判定部27は、AD変換部26から出力された検出値を新たに取り込み(S1)、この取り込んだ検出値を第一の閾値と比較する(S2)。比較した結果、検出値が第一の閾値を越えるので、検出値から基準値を減算して変化値を演算し(S4)、この演算した変化値を第二の閾値と比較する(S5)。比較の結果、変化値が第二の閾値を越えるので、操作体1と加飾保護シート17とが接触状態にあると明確に判定されることとなる(S7)。
次いで、操作体1がスイッチ手段10の第二の電極14を加飾保護シート17を介して押圧操作する場合について説明する。この場合、第二の電極14とグランド電極16とが導通し、検出判定手段20の演算部23に入力される信号Wが0になるので、AD変換部26の出力が0又はこれに非常に近い値となる。
AD変換部26が0又は非常に小さな値を検出値として検出判定手段20の判定部27に出力すると、判定部27は、AD変換部26から出力された検出値を新たに取り込み(S1)、この取り込んだ検出値を第一の閾値と比較する(S2)。その結果、比較した検出値が第一の閾値以下になるので、操作体1の加飾保護シート17を介した押圧操作により、電極12とグランド電極16とが導通し、スイッチ手段10がON状態にあると明瞭に判定される(S3)。
上記によれば、検出判定手段20とその所定のプログラムの利用により、例え静電容量Cの値に若干の相違が生じても、変化した静電容量Cの検出に誤判定を招くおそれが全くない。また、検出判定手段20が静電容量用の検出回路とON/OFF検出用の検出回路とを兼用するので、静電容量Cの検出と導通を検出する検出回路を何ら個別に用意する必要がなく、回路構成や制御を著しく簡素化することができる。また、操作体1の接触操作の際、例え検出値が小さくても、検出値が継続して出力されるので、スイッチ手段10を操作体1により継続操作しても、その操作を継続したときの信号を適切に出力することができる。
また、検出値から基準値を減算した変化値で判断するので、過去の経歴を参照しなくても、現在のスイッチ手段10が非接触状態、接触状態、ON状態のいずれの状態にあるかを多段階で明瞭に把握することが可能になる。したがって、操作体1が加飾保護シート17を接触操作した場合には、操作体1に対向する電極12やその周辺を点灯させたり、点滅させることが可能になる。また、操作体1がスイッチ手段10の第二の電極14を加飾保護シート17を介して押圧操作した場合には、選択された電極12の機能を確定させ、所定の機能を発揮させることが可能になる。
次に、本発明の第2の実施形態を示すと、この場合には、検出判定手段20として、図2のタイプではなく、図示しないマイクロコントローラを使用し、このマイクロコントローラのCSD入力端子にスイッチ手段10の第一の電極13を接続し、グランドにスイッチ手段10のグランド電極16を接続するようにしている。
マイクロコントローラとしては、特に限定されるものではないが、例えばCPU、RAM、ROM、I/Oブロック等を内蔵し、デジタル回路とアナログ回路とをIC内で別々に設計可能なサイプレス社製のPSoC(サイプレス セミコンダクター コーポレーションの登録商標)等が使用される。このPSoCには、CY8C21645タイプ、CY8C22345タイプ、CY8C24994タイプがあるが、CY8C24994タイプの採用が好ましい。
係る点について説明すると、CY8C21645タイプとCY8C22345タイプとは、CSD入力とグランド間の抵抗値が低くなると、Rawカウント(PSoC用語、検出値)が大きくなる特質がある。Rawカウントを13ビットで検出するよう設定されている場合、その抵抗値が0になると、Rawカウントが取り得る最大値である「8191」となる。しかしながら、係る検出値「8191」だけでは、電極12とグランド電極16とが導通したのか、操作体1が接触状態からさらに押圧操作されてRawカウントが大きくなったのかを区別することは困難である。
これに対し、CY8C24994タイプの場合、CSD入力とグランド間の抵抗値が低くなると、Rawカウント(検出値)が小さくなる特質がある。その抵抗値が0になると、Rawカウントが取り得る最小値である「0」となる。したがって、CY8C24994タイプを採用すれば、電極12とグランド電極16とが導通してRawカウントが「0」になったのかと、操作体1が接触状態からさらに押圧操作されてRawカウントが大きくなったのかを明確に区別することが可能になる。
マイクロコントローラは、RAMに所定の履歴等が記憶されるとともに、ROMに所定のプログラムが記憶され、この所定のプログラムが制御コントローラにより、必要に応じて書き換えられる。所定のプログラムは、スイッチ手段10の種類等に応じて書き換えられる。
このようなマイクロコントローラは、CPUがRAM領域を作業領域としてメモリ28に記憶された所定のプログラムを読み込むことにより、コンピュータとして所定の機能を実現する。すなわち、マイクロコントローラは、検出値を今回新たに取り込む機能(S1)と、取り込んだ検出値を第一の閾値と比較する機能(S2)と、比較した検出値が第一の閾値以下の場合に、操作体1の加飾保護シート17を介した押圧操作により、スイッチ手段10の電極12とグランド電極16とが導通し、スイッチ手段10がON状態にあると判定する機能(S3)と、比較した検出値が第一の閾値を越える場合に、検出値から基準値を減算して変化値を演算する機能(S4)と、演算した変化値を第二の閾値と比較する機能(S5)と、比較した変化値が第二の閾値以下の場合に、操作体1と加飾保護シート17とが離れた非接触状態にあると判定するとともに、今回の検出値を取り込んで基準値を再計算する機能(S6)と、比較した変化値が第二の閾値を越える場合に、操作体1と加飾保護シート17とが接触状態にあると判定する機能(S7)とを実現する。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
マイクロコントローラを用いた判定原理を図4や図5を用いて説明する。図4は、操作体1がスイッチ手段10の第二の電極14を加飾保護シート17を介して押圧操作した場合の検出値をプロットした説明グラフである。同図において、検出値は、加飾保護シート17に操作体1が接触したときは上昇(A部参照)し、グランド電極16に変形した第二の電極14が導通接触したときは0になり(B部参照)、グランド電極16から第二の電極14が離れたときは再度0ではない値となる(C部参照)。
図5は、図4から縦軸のレンジを変更した説明グラフである。同図において、閾値を設定すると、閾値を越えたときは、操作体1と加飾保護シート17とが接触状態にあると判定することができる。また、検出値が0のときは、グランド電極16に変形した第二の電極14が導通接触し、スイッチ手段10がON状態にあると判定することができる。
なお、同図における検出値=0は、マイクロコントローラのCSD入力端子がグランドに導通したときしか発生しない。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、PSoCのCSD入力だけで、「非接触状態」、「接触状態」、「ON状態」を容易に判定することができるのは明らかである。
次に、図6ないし図9は本発明の第3の実施形態を示すもので、この場合には、スイッチ手段10の各電極12を、グランド電極16を包囲するよう回路基板11の表面に形成し、各電極12の一部分12aを内方向に伸ばしてグランド電極16に所定の隙間を介して隣接配置し、各電極12の表面に、操作体1の押圧操作でグランド電極16方向に変形可能な絶縁性の弾性クリック体30を支持させるとともに、この弾性クリック体30に、電極12の一部分12aとグランド電極16とに接触する導電接点36を設けるようにしている。
スイッチ手段10の各電極12は、平面C字形等に形成され、検出判定手段20の入力端子やマイクロコントローラのCSD入力端子に接続される。この電極12の一部分12aは、例えば電極12の内周から細長い線条に伸長され、端部が平面半円形等に形成されてグランド電極16に隣接する。グランド電極16は、例えば電極12に所定の間隔をおいて包囲される平面円形に形成され、周縁部から細長い導電性の配線が伸長されており、この配線が電極12の両端部間の切れ目を通過して外方向に伸び、検出判定手段20のグランドに接続される。
弾性クリック体30は、例えば弾性に優れるシリコーンゴムやフッ素ゴム等を使用して成形される。この弾性クリック体30は、電極12とグランド電極16とに隙間を介して対向する平面円形のブロック31を備え、このブロック31の下部周縁から屈曲変形可能なスカート形の脚部32が下方向に徐々に広がりながら伸長しており、この脚部32の末端部に、電極12の表面やその周辺部に対向して接続されるフランジ部33が平坦に形成される。
脚部32とフランジ部33のうち、少なくともフランジ部33にはエア溝34が内外方向に切り欠かれ、このエア溝34が電極12とグランド電極16とにそれぞれ接続された複数の配線に隙間を介し対向する。このエア溝34は、弾性クリック体30の上下動に伴い、脚部32内のエアを外部に排気するよう機能する。
ブロック31の下部中央35は、下方のグランド電極16方向に突出形成され、電極12の一部分12aとグランド電極16とに対向接触してこれらを導通させる導電接点36が設けられており、この導電接点36の導通により、検出判定手段20の入力端子とグランドとが導通する。導電接点36としては、特に限定されるものではないが、例えば導電ゴム、導電スポンジ、導電印刷、金属板、メタルドーム等があげられる。
次に、静電容量型入力装置の動作について説明する。先ず、操作体1がスイッチ手段10の弾性クリック体30からやや離れた非接触の状態にある場合について説明すると、この場合、信号Wは、電極12の一部分12aとグランド電極16とが導通しないので、0にはならないものの、操作体1と電極12との間の距離が大きく長いので、小さな値となる。
検出値が検出判定手段20の判定部27に出力されると、判定部27は、新たな検出値を取り込み(S1)、この取り込んだ検出値を第一の閾値と比較する(S2)。比較した結果、検出値が第一の閾値を越えるので、検出値から基準値を減算して変化値を演算し(S4)、この演算した変化値を第二の閾値と比較する(S5)。比較した結果、変化値が第二の閾値以下になるので、操作体1とスイッチ手段10の弾性クリック体30とが非接触状態にあると判定されることとなる(S6)。この際、基準値は、今回の検出値を取り込んで再計算される(S6)。
次いで、操作体1が弾性クリック体30を押圧操作するのではなく、接触操作する場合について説明する。この場合、信号Wは、電極12の一部分12aとグランド電極16とが導通しないので、0にはならず、しかも、操作体1と電極12との間の距離が小さく短いので、上記値よりも大きな値となる。
検出値が検出判定手段20の判定部27に出力されると、判定部27は、新たな検出値を取り込み(S1)、この取り込んだ検出値を第一の閾値と比較する(S2)。比較した結果、検出値が第一の閾値を越えるので、検出値から基準値を減算して変化値を演算し(S4)、この演算した変化値を第二の閾値と比較する(S5)。比較の結果、変化値が第二の閾値を越えるので、操作体1と弾性クリック体30とが接触状態にあると判定されることとなる(S7)。
次いで、操作体1が弾性クリック体30を押圧操作する場合について説明する。この場合、電極12の一部分12aとグランド電極16とが導通し、検出判定手段20の演算部23に入力される信号Wが0になるので、AD変換部26の出力が0又はこれに非常に近い値となる。
検出値が検出判定手段20の判定部27に出力されると、判定部27は、新たな検出値を取り込み(S1)、この取り込んだ検出値を第一の閾値と比較する(S2)。その結果、比較した検出値が第一の閾値以下になるので、操作体1の弾性クリック体30を介した押圧操作により、スイッチ手段10の電極12とグランド電極16とが導通し、スイッチ手段10がON状態にあると判定される(S3)。
本実施形態の検出値は、図9に示すように、操作体1が弾性クリック体30に非接触の場合には低い値を示し、操作体1が弾性クリック体30に接触した場合には上昇し、弾性クリック体30の押圧操作により電極12とグランド電極16とが導通接触した場合には最も低い値になる。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、既存の回路基板11や弾性クリック体30をそのまま活用することができるのは明らかである。また、少なくとも電極12から伸びる配線にエア溝34を隙間を介して対向させれば、電極12の配線と弾性クリック体30との寄生容量を減少させることができ、ノイズの減少が大いに期待できる。さらに、導電接点36が静電容量Cの検出用ではなく、電極12とグランド電極16との導通用なので、ブロック31の下部全体を導電接点36とするのではなく、ブロック31の下部中央35のみを導電接点36とすれば良く、これを通じて弾性クリック体30の小型化を図ることができる。
次に、図10は本発明の第4の実施形態を示すもので、この場合には、スイッチ手段10の回路基板11の表面に絶縁性の保護ケース37を装着し、この保護ケース37に、弾性クリック体30に嵌合接触する嵌合孔40を穿孔し、この嵌合孔40から弾性クリック体30の操作体1に操作されるキートップ39を露出させ、嵌合孔40と弾性クリック体30の少なくともいずれか一方に、嵌合孔40と弾性クリック体30との接触範囲を抑制する低減突起44・44Aを形成するようにしている。
保護ケース37は、例えばポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン等の成形材料により成形され、平坦な下部下面が回路基板11の表面にケース電極38を介して装着されており、このケース電極38が検出判定手段20の別の入力端子に接続される。保護ケース37の装着には、複数の締結具等が使用される。
弾性クリック体30は、基本的には上記実施形態と同様に構成されるが、平坦な上部上面にキートップ39がガタツキ防止の観点からプリロードを加えて装着される。このキートップ39は、絶縁性の材料により形成することができるが、感度やS/N比の観点からすると、金属や金属コート樹脂等からなる導電性の材料により形成することが好ましい。また、嵌合孔40は、弾性クリック体30のフランジ部33に遊嵌する拡幅部41と、弾性クリック体30のブロック31から脚部32にかけて遊嵌する通常幅部42と、弾性クリック体30のキートップ39に遊嵌してそのガタツキや脱落を防止する縮幅部43とを備えて一体形成される。
嵌合孔40の拡幅部41と通常幅部42との境界段差付近には、弾性クリック体30のフランジ部33表面に接触するピン形等の低減突起44が突出形成され、この低減突起44が弾性クリック体30との接触を最小限にするよう機能する。また、嵌合孔40の縮幅部43下面には、弾性クリック体30のキートップ39の周縁部に圧接するピン形等の低減突起44Aが突出形成され、この低減突起44Aもキートップ39との接触を最小限にするよう機能する。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、回路基板11に保護ケース37を覆着するので、電極12、グランド電極16、配線、弾性クリック体30等を有効に保護することができるのは明白である。また、回路基板11と保護ケース37との間にケース電極38が介在するので、保護ケース37に対する操作体1の接触状態を検出することができる。また、嵌合孔40に、弾性クリック体30との接触面積を最小限にする低減突起44・44Aが突出形成され、この低減突起44・44Aが静電容量Cの大きな変化を抑制するので、キートップ39に対する操作体1の接触が保護ケース37を介してケース電極38で反応しないようにすることができる。
また、保護ケース37に対する操作体1の接触が保護ケース37を介して電極12で反応しないようにすることもできる。また、保護ケース37から弾性クリック体30に振動が伝播するのを防いだり、弾性クリック体30から保護ケース37に振動が伝播するのを抑制することも可能になる。
次に、図11は本発明の第5の実施形態を示すもので、この場合には、回路基板11の表面に絶縁性の保護ケース37をケース電極38を介して装着し、この保護ケース37に、複数の弾性クリック体30に嵌合接触する嵌合孔40を複数穿孔し、各嵌合孔40から弾性クリック体30の操作体1に操作されるキートップ39を露出させ、各キートップ39の表面周縁部に、保護ケース37の嵌合孔40との接触範囲を抑制する低減突起44Bを突出形成するようにしている。
各嵌合孔40は、拡幅部41が省略され、通常幅部42と縮幅部43とから構成される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、弾性クリック体30や保護ケース37の構成の多様化が期待できるのは明らかである。
次に、図12ないし図14は本発明の第6の実施形態を示すもので、この場合には、保護ケース37の回路基板11の表面に対向する対向面に、電極12とグランド電極16とに接続された複数の配線12b・16aに非接触の接触回避部45を形成するようにしている。
保護ケース37の回路基板11の表面に対向する対向面は、その周縁部の一部分、及び周縁部以外の部分が接触回避部45に形成され、この接触回避部45が電極12とグランド電極16に接続された配線12b・16aに隙間を介して対向する。保護ケース37の対向面の一部分以外の周縁部は、回路基板11の表面に直接装着される。その他の部分については、上記実施形態と同様であるので説明を省略する。
本実施形態においても上記実施形態と同様の作用効果が期待でき、しかも、少なくとも電極12の配線12bに接触回避部45が接触しないので、電極12の配線12bと保護ケース37との寄生容量を減少させることができ、ノイズの減少が大いに期待できる。
なお、上記実施形態における検出判定手段20の演算部23と判定部27とは、別々に構成しても良いし、一体構成しても良い。また、弾性クリック体30のブロック31は、平面矩形や多角形でも良いし、上面(表面)が平坦でも良いし、凹凸でも良い。また、嵌合孔40の縮幅部43の下面に、キートップ39の周縁部に接触する低減突起44Aを突出形成することもできるが、キートップ39の周縁部に低減突起44Aを突出形成しても良い。さらに、保護ケース37の回路基板11の表面に対向する対向面に、電極12のみに接続された配線12bに非接触の接触回避部45を形成することもできる。
本発明に係る静電容量型入力装置は、音楽プレイヤー、家電製品、コンピュータ機器、情報通信機器、自動車搭載機器等の製造分野で使用される。
1 操作体
10 スイッチ手段
11 回路基板
12 電極
12a 電極の一部分
12b 電極の配線
13 第一の電極
14 第二の電極(電極の一部)
16 グランド電極
16a グランド電極の配線
17 加飾保護シート(絶縁部材、絶縁性のシート)
20 検出判定手段
23 演算部
27 判定部
28 メモリ
30 弾性クリック体(絶縁部材)
31 ブロック
32 脚部
33 フランジ部
34 エア溝
35 下部中央
36 導電接点
37 保護ケース
38 ケース電極
39 キートップ(キートップ部)
40 嵌合孔
44 低減突起
44A 低減突起
44B 低減突起
45 接触回避部

Claims (5)

  1. 操作体との間に静電容量を形成可能なスイッチ手段と、操作体とスイッチ手段との間に形成された静電容量を検出する検出判定手段とを備えた静電容量型入力装置であって、
    スイッチ手段は、回路基板に設けられて検出判定手段に接続される電極と、この電極と離隔するグランド電極と、これら電極とグランド電極のうち、少なくとも電極に対向して操作体に押圧操作されることにより、電極の一部とグランド電極とを導通させる絶縁部材とを含み、
    検出判定手段は、検出した検出値を第一の閾値と比較する機能と、比較した検出値が第一の閾値以下の場合に、操作体の押圧操作により、スイッチ手段の電極とグランド電極とが導通状態にあると判定する機能と、比較した検出値が第一の閾値を越える場合に、検出値からその平均値を減算して変化値を演算する機能と、演算した変化値を第二の閾値と比較する機能と、比較した変化値が第二の閾値以下の場合に、操作体とスイッチ手段の絶縁部材とが離隔した非接触状態にあると判定するとともに、検出値を取り込んでその平均値を再計算する機能と、比較した変化値が第二の閾値を越える場合に、操作体とスイッチ手段の絶縁部材とが接触状態にあると判定する機能とを実現することを特徴とする静電容量型入力装置。
  2. スイッチ手段の電極を第一、第二の電極に分割し、第一の電極を、グランド電極を囲むように回路基板に形成して検出判定手段に接続し、第二の電極を、操作体の押圧操作により変形可能な略ドーム形に形成して第一の電極に導通状態に接続支持させるとともに、第二の電極を、グランド電極に所定の隙間をおき接離可能に対向させ、この第二の電極を、操作体に操作される絶縁性のシートにより被覆するようにした請求項1記載の静電容量型入力装置。
  3. スイッチ手段の電極を、グランド電極を囲むように回路基板に形成し、電極の一部分を伸ばしてグランド電極に所定の隙間を介して隣接配置し、電極に、操作体の押圧操作によりグランド電極方向に変形可能な絶縁性の弾性クリック体を支持させるとともに、この弾性クリック体に、電極の一部分とグランド電極に接触してこれらを導通させる導電接点を設けた請求項1記載の静電容量型入力装置。
  4. スイッチ手段は、回路基板に設けられる保護ケースを含み、この保護ケースに、弾性クリック体に嵌合接触する嵌合孔を設け、この嵌合孔から弾性クリック体の操作体に操作されるキートップ部を露出させ、嵌合孔と弾性クリック体の少なくともいずれか一方に、嵌合孔と弾性クリック体との接触範囲を低減する低減突起を形成した請求項3記載の静電容量型入力装置。
  5. スイッチ手段の保護ケースの回路基板に対向する対向面に、電極とグランド電極のうち、少なくとも電極に接続された配線に非接触の接触回避部を形成した請求項4記載の静電容量型入力装置。
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