JP2013171657A - 被覆電線のマーキング方法、マーキング装置、及び被覆電線の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エナメル電線102aを、結晶性樹脂であるPPS樹脂で構成する絶縁被覆103で被覆した被覆電線100の所定箇所に対して、CO2レーザ光Lbを照射して、絶縁被覆103を変色させる変色処理を施して透明マーキング部120を形成した。
【選択図】図1
Description
さらには、さまざまな要求性能に対する高精度化が求められており、例えば、絶縁被覆を構成する樹脂の未溶融物などの不具合部分が検出された場合、不具合部分を排除する必要がある。この場合、不具合部分が発見された被覆電線全体を処分することはできず、不具合部分を除いて使用することを目的とし、不具合部分を明示するためにも、上記マーキングを施している。
しかしながら、これらの上述の方法では、例えば、マーキングした被覆電線を巻取りドラムに巻き取る際に、隣り合う被覆電線にマーキングしたインクが移って、マーキング箇所が不明瞭となるおそれがあった。
さらにまた、特許文献2で提案されたように、絶縁被覆の表面にレーザ照射して凹状部分を形成する場合、レーザ照射によって消失した絶縁被覆のカスなどの不要物が他の被覆電線に付着するおそれもあった。
詳しくは、被覆電線において導線を被覆する絶縁被覆を結晶性樹脂で構成し、結晶性樹脂で構成した絶縁被覆の所定箇所に対して、レーザ光を照射して、前記絶縁被覆自体を変色させるため、例えば、インクでマーキングした場合のように、隣り合う被覆電線にマーキングしたインクが移って、マーキング箇所が不明瞭となったり、被覆電線の巻取り、巻き解きの際の変形に伴って、インクが剥がれ落ちたり、さらには、レーザ照射によって発生した不要物が他の被覆電線に付着するなどのおそれもなく、被覆電線の所定箇所に対して、確実に明示できるマーキングを施すことができる。
この発明により、マーキングによる絶縁被覆の絶縁性能の低下を防止するとともに、確実に明示できるマーキングを施すことができる。
上述の前記導線の外表面を外部から視認可能に、前記PPS樹脂の透光性を向上させる透光処理は、不透明である上記PPS樹脂を透明化、あるいは半透明化とする処理である。
詳しくは、前記導線の外表面を、前記PPS樹脂と異なる色で構成するとともに、前記絶縁被覆に前記レーザ光を照射し、前記導線の外表面を外部から視認可能に、前記PPS樹脂の透光性を向上させるため、透光性が向上した絶縁被覆を透過して、前記PPS樹脂と異なる色の導線の外表面を外部から視認することができる。したがって、マーキングを施すことによって絶縁被覆の絶縁性能を低下させることなく、絶縁被覆において、外部から色の異なる導線を視認できる部分をマーキングとして、確実に視認することができる。
この発明により、例えば、巻取りドラム等に巻取られた状態であっても、確実に視認することができるマーキングを容易に施すことができる。
この発明により、絶縁性の高い被覆電線に対して、確実に明示できるマーキングを施すことができる。
上記不具合部は、絶縁被覆や、エナメル層を有する導線である場合におけるエナメル層に生じる未溶融物等に起因するブツや、絶縁被覆表面に生じた傷等とすることができる。
この発明により、マーキングにより、不具合部を確実に明示することができる。
この発明により、不具合部を、マーキングにより確実に明示した被覆電線を製造することができる。また、不具合部をマーキングした状態で被覆電線を巻き取ることができる。したがって、被覆電線を使用するために巻き解く際に、マーキングによって明示された不具合部を確実に確認することができる。よって、例えば、マーキングされた不具合部を排除し、良品部分のみを効率よく使用することができる。
図1は被覆電線100の説明図を示し、図2は被覆電線製造装置1のブロック図を示し、図3は被覆電線製造装置1の概略図を示し、図4は被覆電線製造装置1の概略斜視図を示している。
詳しくは、図1(a)は被覆電線100の斜視図を示し、図1(b),(c)は透明マーキング部120を形成した被覆電線100の斜視図を示している。
詳しくは、図5(a)は不具合検出部4における検出状況の概略断面図を示し、図5(b)は不具合検出部4による検出結果の概略図を示している。
絶縁被覆103は、押し出し加工により、エナメル層102の外周に形成された絶縁被覆層であり、結晶性の熱可塑性樹脂であるポリフェニレンスルファイド(以下においてPPS樹脂という)で構成している。PPS樹脂は、強度や剛性が高く、耐薬品性、耐摩耗性に優れているため、例えば、モータ電線等のように過酷な使用環境での使用であっても、確実な絶縁性能を確保することができる。なお、PPS樹脂は、光沢のある赤茶色であるエナメル層とは異なる乳白色である。
被覆電線製造装置1は、制御部2と、制御部2にそれぞれ接続された被覆形成部3、不具合検出部4、レーザ照射部5、及び巻取り部6とで構成し、製造された被覆電線100を巻取り部6の巻取りドラム62で巻き取ることができる。
あるいは、レーザ照射部5は、図6(b)において走査ライン53bで示すように、X方向の後方に向かう斜め方向に対して蛇腹状となるように走査させてもよい。
また、レーザ発光器51におけるCO2レーザ光Lbの出力や照射スポットの大きさも、被覆電線100のX方向の速さに応じ、照射箇所に対する照射時間で、十分絶縁被覆103を非結晶化できる出力や照射スポットの大きさに設定している。
被覆電線100の製造開始とともに、被覆形成部3及び巻取り部6を稼働させるとともに(ステップs1)、不具合検出部4による不具合突起110の検出を開始する(ステップs2).
不具合検出部4で不具合突起110が検出されると(ステップs3:Yes)、検出された不具合突起110に基づく被覆電線100の所定範囲に対してレーザ照射部5でCO2レーザ光Lbを照射する(ステップs4)。CO2レーザ光Lbの照射は、所定長さ経過するまで継続し(ステップs5:No)、CO2レーザ光Lbの照射が所定長さ経過すると(ステップs5:Yes)、レーザ照射部5を停止する(ステップs6)。
詳しくは、被覆電線100の断面が平角であるため、平角の断面がねじれることなく容易にエナメル層102に巻き取ることができる。したがって、例えば、巻取り状態において、平角状の被覆電線100の外周面側となる上面100aに透明マーキング部120を形成することにより、平角状の被覆電線100の巻き解きの際に、透明マーキング部120を確実に視認することができる。なお、巻き解きの際の透明マーキング部120の検出は、センサ等により非接触で検出しても良いし、目視により検出してもよい。
以下同様に、
結晶性樹脂は、PPS樹脂に対応し、
所定箇所は、透明マーキング部120を形成する不具合突起110の発生位置を基準とした範囲に対応し、
レーザ光は、CO2レーザ光Lbに対応し、
変色処理、結晶化度変更処理及び透光処理は、ステップs4におけるレーザ照射に対応し、
PPS樹脂と異なる導線の外表面の色は、光沢のある赤茶色に対応し、
導体は、平角導体101に対応し、
不具合部は、不具合突起110に対応し、
被覆電線のマーキング装置は、被覆電線製造装置1における制御部2、不具合検出部4及びレーザ照射部5に対応し、
巻取り手段は、巻取り部6に対応し、
検出手段は、不具合検出部4に対応し、
被覆電線の製造装置は、被覆電線製造装置1に対応するも、
上記実施形態に限定するものではない。
さらにまた、上述の説明では、絶縁被覆103や、エナメル層102を有するエナメル電線102aである場合におけるエナメル層102に生じる未溶融物であるブツを不具合突起110としたが、絶縁被覆103表面に生じた傷等を不具合突起110として不具合検出部4で検出する構成であってもよい。
2…制御部
4…不具合検出部
5…レーザ照射部
6…巻取り部
100…被覆電線
101…平角導体
102…エナメル層
102a…エナメル電線
103…絶縁被覆
110…不具合突起
120…透明マーキング部
Lb…CO2レーザ光
Claims (13)
- 導線を、結晶性樹脂で構成する絶縁被覆で被覆した被覆電線の所定箇所に対して、レーザ光を照射して、前記絶縁被覆を変色させる変色処理を施す
被覆電線のマーキング方法。 - 前記変色処理を、
前記レーザ光を照射した照射箇所近傍の結晶化度を、前記レーザ光を照射していない非照射箇所の結晶化度と異なる値に変えることにより前記絶縁被覆を変色させる結晶化度変更処理とした
請求項1に記載の被覆電線のマーキング方法。 - 前記結晶性樹脂を、PPS樹脂で構成し、
前記導線の外表面を、前記PPS樹脂と異なる色で構成するとともに、
前記結晶化度変更処理を、
前記絶縁被覆に前記レーザ光を照射し、前記導線の外表面を外部から視認可能に、前記PPS樹脂の透光性を向上させる透光処理とする
請求項2に記載の被覆電線のマーキング方法。 - 前記導線を、断面平角の平角導線で構成した
請求項1乃至3のうちいずれかに記載の被覆電線のマーキング方法。 - 前記導線を、導体と、該導体の外表面に形成したエナメル層とで構成した
請求項1乃至4のうちいずれかに記載の被覆電線のマーキング方法。 - 前記所定箇所を、
前記絶縁被覆に発生する不具合部に基づいて定まる範囲とした
請求項1乃至5のうちいずれかに記載の被覆電線のマーキング方法。 - 導線を、結晶性樹脂で構成する絶縁被覆で被覆した被覆電線の所定箇所に対して、レーザ光を照射して、前記絶縁被覆を変色させるレーザ照射部を備えた
被覆電線のマーキング装置。 - 前記レーザ照射部により、
前記レーザ光を照射した照射箇所近傍の結晶化度を、前記レーザ光を照射していない非照射箇所の結晶化度と異なる値に変えることにより前記絶縁被覆を変色させる
請求項7に記載の被覆電線のマーキング装置。 - 前記結晶性樹脂を、PPS樹脂で構成し、
前記導線の外表面を、前記PPS樹脂と異なる色で構成し、
前記絶縁被覆に前記レーザ光を照射し、前記導線の外表面を外部から視認可能に、前記PPS樹脂の透光性を向上する
請求項7または8に記載の被覆電線のマーキング装置。 - 前記導線を、断面平角の平角導線で構成した
請求項7乃至9のうちいずれかに記載の被覆電線のマーキング装置。 - 前記導線を、導体と、該導体の外表面に形成したエナメル層とで構成した
請求項7乃至10のうちいずれかに記載の被覆電線のマーキング装置。 - 前記導線に、前記絶縁被覆を被覆する被覆手段と、
前記導線を前記絶縁被覆で被覆した前記被覆電線を巻き取る巻取り手段と、
所定箇所を検出する検出手段と、
前記所定箇所に対してレーザ照射する請求項7乃至11のうちいずれかに記載の前記マーキング装置とを備えた
被覆電線の製造装置。 - 前記所定箇所を、
前記絶縁被覆に発生する不具合部とした
請求項12に記載の被覆電線の製造装置。
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JP2009187905A (ja) * | 2008-02-08 | 2009-08-20 | Furukawa Electric Co Ltd:The | シールド電線の製造方法及びシールド電線の製造装置 |
JP2010055965A (ja) * | 2008-08-28 | 2010-03-11 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 巻線用絶縁電線およびコイルの製造方法 |
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2012
- 2012-02-20 JP JP2012033933A patent/JP5846955B2/ja active Active
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