JP2001210149A - 被覆電線及び被覆電線の被覆部除去方法と装置 - Google Patents

被覆電線及び被覆電線の被覆部除去方法と装置

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JP2001210149A
JP2001210149A JP2000019329A JP2000019329A JP2001210149A JP 2001210149 A JP2001210149 A JP 2001210149A JP 2000019329 A JP2000019329 A JP 2000019329A JP 2000019329 A JP2000019329 A JP 2000019329A JP 2001210149 A JP2001210149 A JP 2001210149A
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coating
electric wire
covered
covering
wire
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JP2000019329A
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English (en)
Inventor
Tomonori Nakano
知則 中野
Hirotsugu Araki
宏嗣 荒木
Mizuhito Ida
瑞人 井田
Takamichi Iga
孝道 伊賀
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は導電性材料からなる電線部と、絶縁
性を有する材料からなり、電線部を覆う被覆部が、内側
から外側に向かって、中心を含めた同心円状に交互に配
置された複層被覆電線及びその被覆部除去方法及び装置
において、導電部に傷つけることなく除去すること。 【解決手段】 本発明は複層被覆電線は導電性材料から
なる電線部と、絶縁性を有する材料からなり、電線部を
覆う被覆部が、内側から外側に向かって、同心円状に交
互に配置された複層被覆電線において、被覆部材料の溶
融温度が内側被覆から外側被覆になるにしたがい低くな
るような材料を用いた構成とすることであり、被覆部に
選択的な温度で熱を加えることにより溶融させ、液化も
しくは気化して除去する方法及び装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気カーペットや電
気毛布、床暖房パネル等の広面積の暖房装置等に用いら
れ、導電性材料からなる電線部と絶縁性材料からなり、
電線部を覆う被覆部を有する被覆電線と被覆電線の被覆
部除去方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図11に従来の電線加工機を示すもので
ある。特に特開平6−253430号の被覆電線の切込
み量設定装置では被覆電線16の樹脂被覆部17にスト
リップ刃18をサーボモーターにより切り込み、電線端
末に被覆部17をずらして除去する装置において、スト
リップ刃18の切り込み量を一定値としないで、切り込
み作業中にストリップ刃18が2枚の導通検査を行うも
のである。
【0003】そして、ストリップ刃18が導電検査器1
9を介し、導電部20に到達したことを確認し、切り込
み量を停止する。さらに、電線端部に被覆部17をずら
して被覆部17の除去を行う装置である。したがって、
被覆部17と導電部20の境目を確実に検出して切り込
み量を調整可能としたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の被覆電線の
切込み量設定装置では、スパイラル状に巻回された導電
部を持つものにあっては、導通が検出できない場合には
切断するなどストリップ刃によって導電部に傷がつき不
良の原因となるという問題があった。
【0005】本発明は上記問題点の解決を目的とするも
のであり、導電性材料からなる電線部と、絶縁性を有す
る材料からなり、電線部を覆う被覆部が、内側から外側
に向かって、同心円状に交互に配置された複層被覆電線
において、被覆部材料の溶融温度が内側被覆から外側被
覆になるにしたがい低くなるような材料を用いて成る複
層被覆電線及びその被覆部除去方法及び装置を提供しよ
うとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
複層被覆電線は導電性材料からなる電線部と、絶縁性を
有する材料からなり、電線部を覆う被覆部とが、内側か
ら外側に向かって、同心円状に交互に配置された複層被
覆電線において、被覆部材料の溶融温度が内側被覆から
外側被覆になるにしたがい低くなるような材料を用いて
成るものである。
【0007】本発明の請求項2記載の複層被覆電線は請
求項1記載の外側被覆と内側被覆との間に外側被覆及び
内側被覆より高融点で極薄フィルム層を形成して成るも
のである。
【0008】本発明の請求項3記載の複層被覆電線は請
求項1又は請求項2記載の記載の外側被覆及び内側被覆
及び極薄フィルム層の色が異なるようにして成るもので
ある。
【0009】本発明の請求項4記載の被覆電線の被覆部
除去方法は請求項1記載の除去したい被覆部に熱を加え
ることにより溶融させ、液化もしくは気化して除去する
方法である。
【0010】本発明の請求項5記載の複層被覆電線の被
覆部除去方法は請求項4記載の除去したい被覆に、この
融点温度とこれより一層分内側の被覆の融点温度間の温
度を付加することで、目的の被覆部を選択除去する方法
である。
【0011】本発明の請求項6記載の複層被覆電線の被
覆部除去方法は請求項4又は請求項5記載の被覆部除去
が最外側の層から順番に除去するのに対して、単一の熱
源の温度を加熱部もしくは電線の移動に合わせてそれぞ
れの被覆樹脂の溶融温度に変化させる方法であって、同
時に複層の被覆除去が可能となる。
【0012】本発明の請求項7記載の被覆電線の被覆部
除去方法は請求項4又は請求項5記載の被覆部の除去長
さと被覆樹脂の溶融温度に合わせた複数の熱源を用い
て、熱源を被覆部へ移動させて、もしくは被覆部を熱源
へ移動させて被覆部を溶融除去する方法である。
【0013】本発明の請求項8記載の被覆電線の被覆部
除去方法は請求項4又は請求項5記載の各層の被覆部溶
融温度に設定された複数の熱源を各層の除去寸法に合わ
せて配置しておき、被覆電線を移動させるか、もしくは
熱源全体を移動させて被覆を除去する方法である。
【0014】本発明の請求項9記載の被覆電線の被覆部
除去方法は請求項4記載の除去部の境界、円周方向に局
部加熱した後、電線の軸方向に境界部から開放端に至る
までまで線状の局部加熱を行うことで、被覆部を除去す
る方法である。
【0015】本発明の請求項10記載の被覆電線の被覆
部除去方法は請求項9記載の電線の軸方向に境界部から
開放端に至るまで線状の局部加熱を複数個所に行うこと
で、被覆部を除去する方法である。
【0016】本発明の請求項11記載の被覆電線の被覆
部除去装置は被覆電線の複数被覆層を選択的に加熱溶融
して除去するための加熱機構と、被覆電線を加熱機構に
対して任意の位置に設定できる電線位置決め機構と、加
熱溶融されて被覆電線から除去された除去片を吸引する
ための吸引機構を設けて成る装置である。
【0017】本発明の請求項12記載の被覆電線の被覆
部除去装置は請求項11記載の加熱機構として、レーザ
ー光発振機と、レーザー光を被覆除去部に照射するため
のガルバノミラーを用いるものである。
【0018】本発明の請求項13記載の被覆電線の被覆
部除去装置は請求項12記載の2枚のガルバノミラーと
一枚の固定ミラーを用い、電線に対し、2方向からレー
ザー光を照射するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、請求項1及び請求項3に
係る発明に対応する一実施例の形態を示し以下、本発明
の実施の形態を図示例とともに説明する。
【0020】複層被覆電線Aは温度検出機能を併せ持つ
電気抵抗により発熱する錫入り銅合金からなる導電性材
料であって、丸線形状の内側電線部1と該内側電線部1
を被覆する耐熱ポリ塩化ビニールでできた内側被覆部2
が形成される。この内側被覆部2をポリ塩化ビニール樹
脂でできた外側被覆部3で被覆している。このとき、内
側被覆部2及び外側被覆部3の被覆部材料の溶融温度が
内側被覆部2から外側被覆部3になるにしたがい低くな
るような材料を用いている。このとき外側被覆部3の溶
融温度は内側被覆部2の溶融温度より約30℃程度、相
対的に低融点になるように設定されている。これは被覆
部3の加熱による溶融除去の際に内側被覆部2が一緒に
溶融するのを防ぐためである。
【0021】又、所望の除去部分を溶融温度差で選択的
に除去することができる。通常、内側被覆部2の温度が
170℃程度であれば外側被覆部3の温度が125℃乃
至140℃でのものを使用すれば良い。又、4は内側被
覆部2を覆うように配設された螺旋状に巻回されたニッ
ケルメッキ鉄線からなる温度検知電線部である。この温
度検知電線部4と発熱電線部1の材料は上記錫入り銅合
金やニッケルメッキ鉄線に限定されるものではなく、温
度検知電線部4と発熱電線部1が内外入れ代わった構成
でも良い。又、内側電線部1として芯材としてポリアミ
ド樹脂を用い、このポリアミド樹脂の表層に螺旋状に電
線を一体被覆したものであっても良い。
【0022】特に温度検知電線部4の材料として、半導
体を用いることは上記金属材料と異なった値、変化量で
簡単に検出可能であるからである。又、発熱電線部1を
電気抵抗の低い材料とすることも可能であり、電気エネ
ルギー或いは電気信号を伝達又は遮蔽するシールド線の
ような複層被覆電線も可能となる。
【0023】さらに、温度検出する際に、内側被覆部2
に過塩素酸リチウム等の導電性添加剤を含有させ、温度
変化に伴う内側被覆部2に流れる電流の変化を温度検知
電線部4と発熱電線部1間に流れる電流を測定する等、
他の検出方法も可能である。又、内側被覆部2と外側被
覆部3の材料はポリエチレン樹脂やポリ塩化ビニール樹
脂のみに限らず高密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエ
チレン樹脂、耐熱ポリ塩化ビニール樹脂、フッ素樹脂、
ポリアミド樹脂等の融点差がつくものを適宜選択すれば
良いものである。樹脂への混入する添加剤の種類により
溶融温度に差がつくような選択をしても良いものであ
る。
【0024】尚、本被覆電線は電気カーペット、電気毛
布等の発熱体として用いられているが、送電線、通信線
として用いても良い。
【0025】又、内側被覆部2と外側被覆部3と極薄フ
ィルム層5の色を異ならせることにより、溶融する際
に、各層の除去状態の確認が簡便となる。
【0026】図2は、請求項2及び請求項3に係る発明
に対応する他の実施例の形態を示し以下、本発明の実施
の形態を図示例と共に説明する。
【0027】複層被覆電線Bは銅合金等からなる導電性
材料であって、丸線形状の内側電線部1と該内側電線部
1を被覆する耐熱ポリ塩化ビニール等でできた内側被覆
部2が形成される。この内側被覆部2をポリ塩化ビニー
ル樹脂等でできた外側被覆部3で被覆している。このと
き、内側被覆部2と外側被覆部3の被覆部材料の間に内
側被覆部2及び外側被覆部3の溶融温度よりも高融点の
耐熱グレードのPET樹脂からなる極薄フィルム層5を
設けたものである。
【0028】したがって、高融点の極薄フィルム層5に
よって、内側被覆部2と外側被覆部3の融点差が小さい
場合に外側被覆部3を溶融除去する際に、付加する温度
のバラツキ等による内側被覆部2の溶融を保護すること
ができるからである。
【0029】又、内側被覆部2と外側被覆部3及び極薄
フィルム層5の色をそれぞれ緑色、赤色、灰色に異なら
せることにより、溶融する際に、各層の除去状態の確認
が簡便となり品質も向上する。さらに、内側被覆部2と
外側被覆部3の間に度検知電線部4を配しても良い。
【0030】図3乃至図7は、請求項4乃至請求項13
に係る発明に対応する方法を示し、図8乃至図10は、
請求項1から請求項13に係る発明に対応する装置例を
示し、以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明す
る。
【0031】図3乃至図6に示すように、被覆電線A,
Bの内側被覆部2と外側被覆部3の被覆樹脂を溶融除去
する際に、除去したい被覆部にヒーター熱による直接加
熱やレーザー光のように間接照射により加熱を加えるこ
とにより溶融させ、液化もしくは気化して除去する方法
である。又、除去したい被覆個所に被覆部2、3の融点
温度と、これにより一層分内側の被覆の融点温度間の温
度を付加することにより、各々の被覆部2、3を除去可
能となり、加熱温度により被覆部2、3を選択的に除去
することができる。
【0032】又、熱源方式として単一熱源6又は複数熱
源6a,6bが用いられる。図3は単一熱源6を用い
て、図中右方向へ熱源が移動する被覆除去途中で熱源の
温度をそれぞれの被覆樹脂の溶融温度に合わせて温度変
更し、単一熱源を1行程で電線部1の外方の内側被覆部
2と外側被覆部3を除去する方法である。
【0033】したがって、熱源が単一で済み安価な設備
で製造可能となる。
【0034】又、図4のように、各々の被覆部2、3の
除去長さと被覆樹脂の溶融温度に合わせた複数の熱源6
a,6bを用いて、電線部1の外方に位置する内側溶融
温度と外側溶融温度を別々に複数の熱源6a,6bを予
め設定された除去長さS1,S2に基づいて上下に移動
させて被覆部2、3を除去する方法である。
【0035】したがって、複数の熱源を用いるので短時
間での被覆除去が可能となり生産効率が向上する。
【0036】又、図5のように、各層の被覆部溶融温度
に設定された任意の熱源間隔Dを有する複数の熱源6
a,6bを各層の除去寸法に合わせて配置しておき、被
覆電線を移動させるか、もしくは熱源全体6a,6bを
移動させて被覆を除去する方法である。
【0037】したがって、各層の被覆部2、3の除去寸
法の変更が簡便となるとともに短時間で被覆除去が可能
となり生産効率が向上する。
【0038】図7は請求項4の被覆電線の被覆部を除去
する方法であって、除去したい被覆部に熱を加えること
により溶融させ、液化もしくは気化して除去する方法と
して、除去部の直線状や円周状の境界に電熱ヒーター線
やレーザー光線により局部加熱した後、電線部1の軸方
向に境界部7から開放端に至るまで線状の局部加熱を行
うことで除去片8を抽出し、被覆部を除去する方法であ
る。
【0039】したがって、加熱部分の面積が少なくな
り、加熱エネルギーの付加が減少し、除去時間が短縮さ
れ、生産性が向上する。
【0040】図8は、上記線状の局部加熱を電線部1の
軸方向に境界部7から開放端に至るまで複数個所行うこ
とで加熱部分の面積が少なくなり、加熱エネルギーの付
加が減少し、除去時間が短縮され、被覆部の除去片8が
分割体となるので除去作業が簡単となり、生産性が向上
する。
【0041】図6、図9乃至図10は、請求項4乃至請
求項13に係る発明に対応する一実施例の形態を示し以
下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0042】Cは被覆電線の被覆部除去装置であって、
電線部1と内側被覆部2と外側被覆部3及び温度検知電
線部4とで構成された複層被覆電線A,Bがリール9に
巻かれた状態で上下に配設された複数の回転ローラ10
内へ供給される。この回転ローラ10に供給された複層
被覆電線A,Bはレーザー発振機11から発振されるレ
ーザー光12を上ガルバノミラー13から固定ミラー1
4を介し、下ガルバノミラー15に反射して上下ガルバ
ノミラー13、14によって照射し加熱される。
【0043】このとき、上下ガルバノミラー13、14
は複層被覆電線A,Bの上方及び下方に位置し、レーザ
ー光12は複層被覆電線A,Bの被覆除去部分に万遍な
く照射されるように揺動運動をしている。
【0044】図9は複層被覆電線A,Bの上側を照射し
ている状態を示すもので上ガルバノミラー13からのレ
ーザー光12を固定ミラー14を介さず、直接照射する
もので、図10は複層被覆電線A,Bの下側を上ガルバ
ノミラー13から固定ミラー14を介し、下ガルバノミ
ラー15に反射して複層被覆電線A,Bの下側を照射し
加熱される。そして、複層被覆電線A,Bが均一加熱さ
れる。
【0045】尚、回転ローラ10による複層被覆電線
A,Bの送り長さとレーザー発振機11、上下ガルバノ
ミラー13、14の一連の動作はサーボモーター等で制
御される。
【0046】上記の加熱機構としてレーザー発振機11
と、レーザー光12を被覆除去部分に照射するための上
下ガルバノミラー13、14があれば良いものである。
又、2枚のガルバノミラー13、14と一枚の固定ミラ
ー14を用い、電線に対し、2方向から照射して均一溶
融を図ることができる。
【0047】したがって、被覆部2、3は端部より順
次、均一加熱しながら被覆除去されるので電線部1,4
に傷を付けることもない。
【0048】
【発明の効果】上述の如く、本発明の請求項1記載の複
層被覆電線は導電性材料からなる電線部と、絶縁性を有
する材料からなる被覆部が、内側から外側に向かって、
同心円状に交互に配置された複層被覆電線において、被
覆部材料の溶融温度が内側被覆から外側被覆になるにし
たがい低くなるような材料を用いて成るものであるから
電線部に傷を付けることなく、短時間で溶融温度差によ
って選択的に被覆部を除去することができる。
【0049】本発明の請求項2記載の複層被覆電線は請
求項1記載の外側被覆と内側被覆との間に外側被覆及び
内側被覆より高融点で極薄フィルム層を形成して成るか
ら内側及び外側被覆の融点温度差が小さい場合でも、外
側被覆を除去する際、付加する温度のバラツキによる内
側被覆の溶融を保護することができる。
【0050】本発明の請求項3記載の複層被覆電線は請
求項1又は請求項2記載の記載の外側被覆及び内側被覆
及び極薄フィルム層の色が異なるようにして成るから各
層の溶融除去状態の確認が簡便となる。
【0051】本発明の請求項4記載の被覆電線の被覆部
除去方法は請求項1記載の除去したい被覆部に熱を加え
ることにより溶融させ、液化もしくは気化して除去する
方法であるから多くの被覆部除去装置と異なり、ストリ
ップ刃などによって電線部に傷を付けることもなく被覆
部を除去できる。
【0052】本発明の請求項5記載の被覆電線の被覆部
除去方法は請求項4記載の除去したい被覆にこの融点温
度とこれより一層分内側の被覆の融点温度間の温度を付
加することで、目的の被覆部を除去する方法であるから
加熱温度によって、除去する被覆層を選択できる。
【0053】本発明の請求項6記載の被覆電線の被覆部
除去方法は請求項4又は請求項5記載の被覆部除去が単
一の熱源を用いて、その温度をそれぞれの被覆樹脂の溶
融温度に合わせて変化させる方法であるから熱源が単一
となり、安価な設備で製造が可能となる。
【0054】本発明の請求項7記載の被覆電線の被覆部
除去方法は請求項4又は請求項5記載の被覆部の除去長
さと被覆樹脂の溶融温度に合わせた複数の熱源を用い
て、熱源を被覆部へ移動させて、もしくは被覆部を熱源
へ移動させて被覆部を溶融除去する方法であるから短時
間での被覆除去が可能となり生産効率が向上する。
【0055】本発明の請求項8記載の被覆電線の被覆部
除去方法は請求項4又は請求項5記載の各層の被覆部溶
融温度に設定された複数の熱源を各層の除去寸法に合わ
せて配置しておき、被覆電線を移動させるか、もしくは
熱源全体を移動させて被覆を除去する方法であるから各
層の被覆部除去寸法の変更が簡便となり、短時間に被覆
除去が可能となる。
【0056】本発明の請求項9記載の被覆電線の被覆部
除去方法は請求項4記載の除去部の境界、円周方向に局
部加熱した後、電線の軸方向に境界部から開放端に至る
まで線状の局部加熱を行うことで、被覆部を除去する方
法であるから加熱部分が少なくでき、加熱エネルギーの
付加を減少させ除去時間の短縮が図れる。
【0057】本発明の請求項10記載の被覆電線の被覆
部除去方法は請求項9記載の電線の軸方向に境界部から
開放端に至るまで線状の局部加熱を複数個所に行うこと
で、被覆部を除去する方法であるから被覆部の除去が簡
便である。
【0058】本発明の請求項11記載の被覆電線の被覆
部除去装置は被覆電線の複数被覆層を選択的に加熱溶融
して除去するための加熱機構と、被覆電線を加熱機構に
対して任意の位置に設定できる電線位置決め機構と、加
熱溶融されて被覆電線から除去された除去片を吸引する
ための吸引機構を設けて成る装置であるから任意の被覆
部形状及び電線部形状について、電線部に傷を付けるこ
となく被覆部を除去することができる。
【0059】本発明の請求項12記載の被覆電線の被覆
部除去装置は請求項11記載の加熱機構として、レーザ
ー光発振機と、レーザー光を被覆除去部に照射するため
のガルバノミラーを用いるものであるから短時間で確実
に被覆部を除去することができる。
【0060】本発明の請求項13記載の被覆電線の被覆
部除去装置は請求項12記載の2枚のガルバノミラーと
一枚の固定ミラーを用い、電線に対し、2方向からレー
ザー光を照射するものであるから被覆部除去部を均一に
加熱溶融することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の複層被覆電線を示す一部
切欠した斜視図である。
【図2】本発明の他の実施形態の複層被覆電線を示す一
部切欠した斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態の単一熱源による複層被覆
部除去方法を示す要部の流れ図である。
【図4】本発明の他の実施形態の複数熱源による複層被
覆部除去方法を示す要部の流れ図である。
【図5】本発明のさらに異なる他の実施形態の複数熱源
による複層被覆部除去方法を示す要部の流れ図である。
【図6】本発明のレーザー光を用いた実施形態の複層被
覆部除去装置を示す要部の流れ図である。
【図7】本発明の局部加熱方式による複層被覆部除去方
法を示す分解斜視図である。
【図8】本発明の複数の局部加熱方式による複層被覆部
除去方法を示す分解斜視図である。
【図9】本発明のレーザー光を用いた実施形態の複層被
覆部除去装置であって被覆電線の上側を照射している状
態を示す要部の断面図である。
【図10】本発明のレーザー光を用いた実施形態の複層
被覆部除去装置であって被覆電線の下側を照射している
状態を示す要部の断面図である。
【図11】従来の被覆電線の切込み量設定装置を示す概
略図である。
【符号の説明】
A,B 複層被覆電線 C 被覆電線の被覆部除去装置 1 内側電線部 2 内側被覆部 3 外側被覆部 4 温度検知電線部 5 極薄フィルム層 6 熱源 7 境界部 8 除去片 9 リール 10 回転ローラ 11 レーザー発振機 12 レーザー光 13 上ガルバノミラー 14 固定ミラー 15 下ガルバノミラー 16 被覆電線 17 樹脂被覆部 18 ストリップ刃 19 導電検査器 20 導電部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02G 1/12 306 H02G 1/12 306 // B23K 101:38 B23K 101:38 (72)発明者 井田 瑞人 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 伊賀 孝道 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 4E068 AH01 CE03 DA09 DA16 DB10 5E063 CB04 XA08 5G309 LA13 LA21 RA01 5G353 BA02 BA03 CA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性材料からなる電線部と、絶縁性を
    有する材料からなり、電線部を覆う被覆部が、内側から
    外側に向かって、同心円状に交互に配置された複層被覆
    電線において、被覆部材料の溶融温度が内側被覆から外
    側被覆になるにしたがい低くなるような材料を用いて成
    る複層被覆電線。
  2. 【請求項2】 上記外側被覆と内側被覆との間に、外側
    被覆及び内側被覆より高融点で極薄フィルム層を形成し
    て成る請求項1記載の複層被覆電線。
  3. 【請求項3】 上記外側被覆及び内側被覆及び極薄フィ
    ルム層の色が異なるようにして成る請求項1又は請求項
    2記載の複層被覆電線。
  4. 【請求項4】 上記被覆電線の被覆部を除去する方法で
    あって、除去したい被覆部に熱を加えることにより溶融
    させ、液化もしくは気化して除去することを特徴とする
    請求項1記載の被覆電線の被覆部除去方法。
  5. 【請求項5】 上記除去したい被覆にこの融点温度とこ
    れより一層分内側の被覆の融点温度間の温度を付加する
    ことで、目的の被覆部を除去することを特徴とする請求
    項4記載の被覆電線の被覆部除去方法。
  6. 【請求項6】 上記被覆部除去が単一の熱源を用いて、
    その温度をそれぞれの被覆樹脂の溶融温度に合わせて変
    化させながら、熱源を被覆位置に移動もしくは被覆電線
    を熱源に移動させることを特徴とする請求項4又は請求
    項5記載の被覆電線の被覆部除去方法。
  7. 【請求項7】 上記各々の被覆部の除去長さと被覆樹脂
    の溶融温度に合わせた複数の熱源を用いて、熱源を被覆
    部へ移動させて、もしくは被覆部を熱源へ移動させて被
    覆部を溶融除去することを特徴とする請求項4又は請求
    項5記載の被覆電線の被覆部除去方法。
  8. 【請求項8】 上記各層の被覆部溶融温度に設定された
    複数の熱源を各層の除去寸法に合わせて配置しておき、
    被覆電線を移動させるか、もしくは熱源全体を移動させ
    て被覆を除去することを特徴とする請求項4又は請求項
    5記載の被覆電線の被覆部除去方法。
  9. 【請求項9】 上記除去部と残存部との境界、円周方向
    に局部加熱した後、電線の軸方向に境界部から開放端に
    至るまで線状の局部加熱を行うことで、被覆部を固体の
    まま除去することを特徴とする請求項4記載の被覆電線
    の被覆部除去方法。
  10. 【請求項10】 上記電線の軸方向に境界部から開放端
    に至るまで線状の局部加熱を複数個所に行うことで、被
    覆部を複数に分割して除去することを特徴とする請求項
    9記載の被覆電線の被覆部除去方法。
  11. 【請求項11】 上記被覆電線の複数被覆層を選択的に
    加熱溶融して除去するための加熱機構と、被覆電線を加
    熱機構に対して任意の位置に設定できる電線位置決め機
    構と、加熱溶融されて被覆電線から除去された除去片を
    吸引するための吸引機構を有することを特徴とする被覆
    電線の被覆部除去装置。
  12. 【請求項12】 上記加熱機構として、レーザー光発振
    機と、レーザー光を被覆除去部に照射するためのガルバ
    ノミラーを用いることを特徴とする請求項11記載の被
    覆電線の被覆部除去装置。
  13. 【請求項13】 上記2枚のガルバノミラーと一枚の固
    定ミラーを用い、電線に対し、2方向からレーザー光を
    照射することを特徴とする請求項12記載の被覆電線の
    被覆部除去装置。
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