JP2013170433A - 集合住宅 - Google Patents

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Takemi Norimono
丈巳 乗物
Atsushi Yamamoto
敦史 山本
Tetsuzo Ishiwatari
鉄蔵 石渡
Masaru Sawada
勝 澤田
Akihiro Doi
章弘 土井
Hiroaki Ota
博章 太田
Ryota Saito
亮太 斎藤
Hiroko Akiyama
裕子 秋山
Eisuke Tanimoto
英輔 谷本
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Abstract

【課題】環境汚染物質の濃度が高い地域に建てられた建物の共用空間を、生活空間の一部として利用可能とする。
【解決手段】集合住宅10は、屋外28より空気圧が高くされた建物12と、建物12内に設けられ上下へ抜ける共用空間40と、建物12内に設けられ、共用空間40と面する複数の住戸42A〜42Fと、住戸42A〜42Fから共用空間40に張り出すバルコニー128A〜128Fと、屋外28からの外気の侵入を制限して、共用空間40へ入退室できるエントランス14と、を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、集合住宅に関する。
屋外における、いわゆる環境汚染物質(花粉、排気ガス及び放射性物質等)の濃度が高い地域では、建物の気密性を高めて建物内部を屋外と仕切り、生活空間である建物内部を清浄に維持している。このような建物においては、これらの環境汚染物質を建物の出入口で除去し、建物内部へ入り込むのを抑制する建物構造が求められている。
例えば、花粉除去を目的とし、建物内部に花粉を持ち込ませないように、建物の外側で衣服等に付着した花粉を除去する送風設備を玄関先に備えた建物が提案されている(特許文献1)。
特許文献1に記載された建物(花粉配慮建物)は、玄関先に備えたスリット状の吹き出し口から気流を吹き出し、建物内部へ入る前に、衣服等に付着した花粉を吹き飛ばして洗浄する構成である。更に、建物内部の圧力を外部より高く保つと共に、換気の際に、建物内に取り込む外気中の花粉を分離除去することで、建物内部への花粉の侵入を阻止している。また、侵入を阻止しきれなかった花粉は、建物内部へ放散する帯電した水分子や、床面に塗布又は含浸させた不活化剤で不活化させている。
しかし、特許文献1の発明では、集合住宅の建物内部の共用空間に相当する玄関先に清浄装置を設け、玄関先で衣服等に付着した花粉を除去するため、共用空間が屋外と同様に花粉が浮遊する空間となり、生活空間の一部としての利用が制限される。
特開2007−284985号公報
本発明は、上記事実に鑑み、環境汚染物質の濃度が高い地域に建てられた建物の共用空間を、生活空間の一部として利用可能とすることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る集合住宅は、屋外より空気圧が高くされた建物と、前記建物内に設けられ上下へ抜ける共用空間と、前記建物内に設けられ、前記共用空間と面する複数の住戸と、前記住戸から前記共用空間に張り出すバルコニーと、屋外からの外気の侵入を制限して、前記共用空間へ入退室できるエントランスと、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、建物の空気圧が屋外より高くされているため、屋外の環境汚染物質が建物内へ侵入しにくい。また、建物内には、上下へ抜ける共用空間が設けられ、住戸は共用空間に面して設けられている。屋外から各住戸への入退出は、エントランスと共用空間を通じて行われる。また、エントランスでは、屋外からの外気の侵入を制限し、環境汚染物質が建物内へ侵入しないようにしているので、共用空間は、住戸と同様の快適な環境が保たれる。また、住戸からは、共用空間にバルコニーが張り出しており、共用空間の一部をプライベート空間として利用できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の集合住宅において、前記共用空間には中庭が設けられ、該前記共用空間の屋根には、前記中庭に太陽光を取り入れる採光手段が設けられていることを特徴としている。
これにより、採光手段から中庭に太陽光が取り入れられる。この結果、中庭で日光浴を楽しむことや、植栽を楽しむことが可能となり、共用空間の開放感をより高めることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の集合住宅において、前記共用空間には換気装置が設けられ、前記換気装置の給気側には、前記建物の屋外側からメンテナンスが可能な位置に、空気中の環境汚染物質を除去するフィルターが備えられていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、共用空間に設けられた換気装置により、建物内部の空気が入れ替えられる。また、換気装置の給気側には、環境汚染物質を除去するフィルターが備えられ、清浄な空気が建物内部に供給される。更に、フィルターのメンテナンスは建物の屋外側からが可能とされており、建物内部に環境汚染物質を持ち込むことなくフィルターのメンテナンスを行うことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の集合住宅において、前記建物の空気圧を高くする昇圧手段は前記換気装置であり、前記換気装置の給気側からの給気空気量と、前記換気装置の排気側からの排気空気量とを調整して前記建物内部の空気圧を調整することを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、換気装置により、給気側からの給気空気量と排気側からの排気空気量が調整され、建物内部の空気圧が室外より高い設定圧力に調整される。このとき、換気装置は中庭に設けられており、個々の住戸に換気装置を設けなくても、建物内の全ての住戸の換気、及び空気圧が調整される。この結果、設備機器類のコストを削減できる。
請求項5に記載の発明は、請求項2〜4のいずれか1項に記載の集合住宅において、前記共用空間には、空気中の環境汚染物質の濃度を表示する表示手段が設けられていることを特徴としている。
即ち、共用空間に設けられた表示手段により、屋外や建物内部における環境汚染物質の濃度が表示される。この環境汚染物質の濃度情報により、いつでも、建物の内部が安全であることの確認ができる。
本発明は、上記構成としてあるので、環境汚染物質の濃度が高い地域に建てられた建物の共用空間を、生活空間の一部として利用することができる。
(A)は、本発明の実施の形態に係る集合住宅の1階の基本配置を示す平面図であり、(B)は、2階の基本配置を示す平面図である。 は、本発明の実施の形態に係る集合住宅の外観斜視図である。 は、本発明の実施の形態に係る集合住宅におけるエントランスの基本構成及び入退出経路を示す平面図である。 (A)は、本発明の実施の形態に係る集合住宅における共用空間の基本構成及び入退出経路を示す1階平面図であり、(B)は、2階平面図である。 は、本発明の実施の形態に係る集合住宅の基本構成を示す梁間方向断面図である。 は、本発明の実施の形態に係るエントランスを制御するコントローラの制御概要を説明するためのブロック図である。 は、本発明の実施の形態に係るエントランス、及び共用空間の入室経路と制御概要を示すブロック図である。 は、本発明の実施の形態に係るエントランス及び共用空間の退室経路と制御概要を示すブロック図である。
図1は、本実施の形態に係る集合住宅10の平面図、図2は、本実施の形態に係る集合住宅10の外観斜視図である。先ず、図1、2を用いて、集合住宅10の全体構成について説明する。
図1、2に示すように、本実施の形態に係る集合住宅10は、2階建てとされた建物12の1階部分の側壁130の中央部から屋外空間28へ向けてせり出してエントランス14が設けられている。エントランス14は、屋外空間28と屋根や壁で仕切られた独立した空間とされている。
建物12の内部には、エントランス14と連通する共用空間40が設けられ、建物12への入退出には、エントランス14と共用空間40が利用される。共用空間40は建物12の桁行方向に、対向する外壁間に渡る幅で設けられ、共用空間40を挟んで複数の住戸42A〜42Fが設けられている。共用空間40は、建物12の地上階から屋根までの吹き抜け空間とされている。
図1(A)は1階平面図であり、共用空間40を挟んで住戸42Aと住戸42C、住戸42Bと住戸42Dが設けられている。図1(B)は2階平面図であり、1階と同じように、共用空間40を挟んで住戸42Eと42Fが設けられている。
共用空間40に面して、各住戸42A〜42Fの玄関112A〜112Fや、バルコニー128A〜128Fが設けられており、各住戸42A〜42Fへの出入りは、共用空間40から可能とされている。
建物12は、気密性の高い、密閉された構造とされている。具体的には、建物12の外壁130は鉄筋コンクリート(RC)壁とされ、環境汚染物質の付着を抑制する塗料で塗装されている。外壁130の窓132は、外気の侵入を抑制するため必要最小限の開口面積とされている。また、内装の仕上げも、環境汚染物質の付着を抑制するため、できるだけ平滑な材料を使用するのが望ましい。
屋根108は、雨の流れ易い金属葺きの勾配屋根とされ、建物12の軒先には雨樋は設けられてなく、直接側溝へ雨水を流す構成とされている。これにより、雨樋に塵埃等が溜まるのを防ぐことができる。また、設備機器類136は屋外に設けられている。
図3に示すように、エントランス14には、エントランス14を通過する人へ圧縮空気を吹付け、衣服等に付着した環境汚染物質を除去するエアシャワー室16A、16Bが設けられている。エントランス14は、エアシャワー室16A、16Bにより、建物12への出入通路となる入退出室18と、建物12への進入通路となる進入室20とに区画されている。
エントランス14の屋外28と接する空間は、一般のエントランスと同じ構成であり、風除け室44と玄関46が設けられている。風除け室44と屋外28の間は防風ドア48で仕切られ、風除け室44と玄関46の間は玄関ドア50で仕切られている。
入退出室18は玄関46と接して設けられ、第1外部開閉ドア26により、玄関46と入退出室18との間の通路が開閉されている。
入退出室18は、建物12へ入退出するための準備室であり、周囲空間と空気の移動が抑制された、閉じた空間とされている。
入退出室18には、屋外で使用した靴(履物)を収納する靴箱36が設けられている。靴箱36は、個人毎(1足毎)に靴を収納する収納部を備えた扉付ロッカーであり、建物12の全ての住人用及び来客用に、複数の収納部が用意されている。
靴箱36のそれぞれの内部には、収納された靴の重量を検出する重量センサ86が設けられ、靴箱36に収納された状態で靴の重量を検出することができる。検出結果は、後述するコントローラ138へ出力される。これにより、重量センサ86の出力から靴の収納の有無を判断することができる。
また、入退出室18には、手洗い用の流し台52が設けられ、屋外28で付着した環境汚染物質を、建物12に入る前に水で洗い流すことができる。また、入退出室18には、郵便受け54やエアシャワー室16A、16Bの入口ドア22が設けられている。
エアシャワー室16A、16Bは、並列に2台が並んで設けられ、いずれも、中央部のエアシャワー部を挟んで、入退出室18に入口ドア22が設けられ、進入室20に出口ドア24が設けられている。なお、エアシャワー室16A、16Bの設置台数は、本実施例では2台としているが、これに限定されることはなく、建物12の入居者数等に基づいて決定すればよい。
これにより、入退出室18から、入口ドア22を開けてエアシャワー室16内へ入室可能となる。また、出口ドア24を開けて、エアシャワー室16内から進入室20へ移動可能となる。なお、エアシャワー室16A、16Bは一方通行とされ、入口ドア22と出口ドア24の開閉は、後述するコントローラ138で制御される。
また、エアシャワー室16A、16Bの内部には、赤外線センサ88が取り付けられ、エアシャワー室16A、16B内へ人が入室したことを検出することができる。検出結果は、後述するコントローラ138へ出力される。これにより、赤外線センサ88の出力に基づいてエアシャワー室16A、16Bの運転(エアシャワーのON、OFF運転)を制御することができる。
進入室20には、屋内用の履物を収納する屋内履物箱38が備えられている。これにより、エアシャワー室16を通過し、環境汚染物質が除去された状態で、屋内用の履物を履いて進入室20から建物12の共用空間40に移動することができる。
また、進入室20には、コントローラ138が取り付けられている。後述するように、コントローラ138は、エントランス14を中心に集合住宅10全体を制御する。
入退出室18と建物12との間には、退出準備室30が設けられている。退出準備室30は、気密性を高めた密閉空間とされ、入退出室18より空気圧が高くされている。
退出準備室30には、開放されると建物12から退出準備室30へ移動可能とする第1退出ドア32と、開放されると退出準備室30から入退出室18へ移動可能とする第2退出ドア34が設けられている。
また、退出準備室30には、退出者の入室を検出する赤外線センサ89と、空気圧を検出する空気圧センサ90が取り付けられている。赤外線センサ89と空気圧センサ90の検出結果は、いずれもコントローラ138へ出力される。
ここに、退出準備室30は、入退出室18より空気圧が高くされているので、入退出室18の環境汚染物質が退出準備室30に入るのが抑制される。また、第1退出ドア32と第2退出ドア34は、後述するように、同時には開放しない構成とされているので、入退出室18から退出準備室30を経て建物内部へ汚染物質が流入するのを抑制できる。また、第2退出ドア34を退出準備室30側からのみ開放可能とすることで、間違って入退出室18側から退出準備室30へ、エアシャワー室16を通過していない人が入って来るのを防止できる。
次に、共用空間40について図4、5を用いて説明する。
共用空間40は、建物12の桁行方向の中央部に、建物12の一方の外壁106Aから対向する外壁106Bまでの幅で設けられ、地上階の床面は共用の中庭140とされている。また、共用空間40は、地上階の床面から建物12の屋根108に至る高さの吹き抜け空間とされ、中庭140を挟んで1階には、住戸42Aと住戸42C、住戸42Bと住戸42Dが設けられ、2階には、住戸42Eと住戸42Fが設けられている。
共用空間40の中央部には、1階と2階の移動を可能とする階段110が設けられ、共用空間40から各住戸42A〜42Fにアプローチすることができる。
なお、共用空間40は、建物12の梁間方向に設けてもよいし、桁行方向と梁間方向の両方に設けてもよい。
共用空間40の階段110の側壁には、空気中の環境汚染物質の濃度を表示するモニター142が設けられている。モニター142は、例えば、共用空間40や屋外28等予め設定した場所の空気清浄度や放射能汚染度等を表示する。表示内容は、集合住宅10の除去対象とする環境汚染物質によって決定される。
このモニター142により、いつでも、建物12の内部が安全であることの確認や、屋外28の環境汚染物質濃度を把握することができる。
共用空間40の屋根108には、中庭140に太陽光を取り入れるトップライト114が設けられている。これにより、中庭140に太陽光を取り入れることができる。この結果、ベランダ128で日光浴を楽しむことや、中庭140で植栽116を楽しむことが可能となり、共用空間40の開放感をより高めることができる。
また、共用空間40には換気装置118が設けられている。換気装置118により、建物12の内部の空気が鴎外28の空気と入れ替えられる。
換気装置118の給気部はエントランス14の上部に設けられており、給気部には、空気中の環境汚染物質を除去するフィルター120、外気を給気する送風ファン122、空気を室内に送るダクト118が備えられ、ダクトスペース126を介して、新鮮空気を各住戸の室内に供給している。また、図示しない排気ファン、排気ダクトにより室内空気が排気される。
換気装置118で給気される空気の流れは、矢印124の方向に室内に取り込まれ、清浄な空気が建物内部に供給される。また、給気側に設けられたフィルター120は、建物12の屋外側からメンテナンスが可能な位置(外壁130の近く)に配置されている。これにより、建物12の内部に環境汚染物質を持ち込むことなくフィルター120のメンテナンスを行うことができる。
建物12の内部の空気圧は、換気装置118により屋外よりが高く調整されている。具体的には、換気装置118の給気側からの給気空気量と、換気装置118の排気側からの排気空気量を調整して建物12内部の空気圧を調整している。
これにより、個々の住戸42A〜42Fに換気装置118を設けなくても、建物12の内部の全ての住戸42A〜42Fの空気圧を調整することができる。この結果、設備機器類のコストを削減できる。また、環境汚染物質の濃度が高い地域に設けられた建物に効率よく清浄な空間を提供することができる。
次に、住戸について説明する。
上述したように、建物12に設けられた複数の住戸42A〜42Fは、共用空間40を挟んで配置され、各住戸42A〜42Fの玄関112A〜112F、及びバルコニー128A〜128Fが共用空間40に面して設けられている。
玄関112A〜112F、及びバルコニー128A〜128Fを開放感のある共用空間40に面して設けることで、環境汚染物質の濃度が高い地域に建てられた住宅棟であっても、建物12の共用空間40を生活空間の一部として利用することができる。
更に、図5に示すように、共用空間40側には、家族が集うリビング・ダイニング132A〜132Fが設けられ、共用空間40と反対側の外壁側に個室空間としての和室134A〜134Fが設けられている。これにより、住戸全体の生活環境を向上させることができる。
図6に、集合住宅10を制御するコントローラ138の概要を示す。コントローラ138には、図示しないCPU、ROM、RAMが組み込まれ、ROMに記憶されたプログラムに基づいて、エントランス構成部材等を制御する。なお、アクチュエータやインターフェース類の記載は省略している。
コントローラ138へ入力されるデータには、上述したように、重量センサ86からの出力、赤外線センサ88、89からの出力、空気圧センサ90からの出力がある。
また、コントローラ138の制御対象には、エアシャワー室16A、16Bの入口ドア22と出口ドア24の開閉、エアシャワー室16A、16Bのエアシャワー運転、退出準備室30の第1退出ドア32、第2退出ドア34の開閉、換気装置118の調整による建物12内の空気圧調節、退出準備室30の空気圧調節がある。
次に、本構成の集合住宅10を通る入室者、退出者の移動順序を、コントローラ138の作動と併せて図7、8のフロー図を用いて説明する。
先ず、入室時について説明する。
図3、4、6、7に示すように、入室者は矢印92で示す方向、即ち、屋外28から風除け室44を経て玄関46へ入り(ステップ60)、玄関46から、入退出室18へ移動する。入退出室18で靴を脱いで靴箱36へ入れる(ステップ61)。
このときコントローラ138は、靴箱36に設けられた重量センサ86から、収納された靴の重量を取り込む。検出された重量が予め設定した範囲内にあるとき、収納された物が靴と判断する(ステップ62)。ここに、誤検出を防止するため、収納された物を靴と判断するための許容レンジを予め設定しておくのが望ましい。
また、同時に複数の靴が収納された時の優先順序や、2つのエアシャワー室16A、16Bへの振り分け方法等も予め定めておくのが望ましい。
続いて、エアシャワー室16A、16Bへ移動する(ステップ63)。このときコントローラ138は、収納された物が靴と判断したとき、エアシャワー室16A、16Bの出口ドア24が閉じているのを確認した後、エアシャワー室16A、16Bの入口ドア22を開ける。これは、入口ドア22と出口ドア24が同時に開放され、エアシャワー室16A、16Bを通じて環境汚染物質が入退出室18から進入室20へ流入するのを防止するためである。
また、入室者がエアシャワー室16A、16Bへ入ったのを赤外線センサ88で確認した後、入口ドア22を閉じて、エアシャワーを予め定められが設定時間だけ運転させる。エアシャワー室16A、16Bへの入室前に入口ドア22を閉じる等の不具合を避けるためである。なお、エアシャワーの運転開始は、入室者の手動操作でも良い。このとき、エアシャワーの運転時間は、建物12の管理者が予め設定した時間だけ連続運転させ、時間経過と共に自動で停止させればよい。
他の方法として、エアシャワー室16A、16Bの内部に、環境汚染物質濃度を検出する図示しない濃度センサを取り付け、この濃度センサの出力に基づいてエアシャワーの運転時間を決定してもよい。これにより、環境汚染物質濃度を確実に設定値より低下させることができる。
エアシャワーの運転終了後、コントローラ138は、入口ドア22が閉じているのを確認した後、出口ドア24を開ける(ステップ64)。
入室者は、続いて、エアシャワー室16から進入室20へ移動する。進入室20には室内履きを収納する収納箱38が設けられており、室内履きを履いて共用空間40に入り、共用空間40から、それぞれの住戸へ移動する(ステップ65)。
このときコントローラ138は、入室者がエアシャワー室16から退出したのを赤外線センサで88確認した後、エアシャワー室16の出口ドア24を閉じる。また、室内の空気圧を確認し、空気圧が設定範囲内に入るよう、給気ファンと排気ファンを調整する(ステップ66)。
続いて、退出時について説明する。
退出時には、図3、4、6、8に示すように、屋外28に出ようとする退出者は、矢印94で示す方向、即ち、建物12の各住戸42A〜42Fから共用空間40を通り、一旦進入室20へ進む(ステップ67)。進入室20で室内履きを脱いで、退出準備室30に入る(ステップ68)。
このときコントローラ138は、赤外線センサ89で退室者を確認した後、第2退出ドア34が閉じているのを確認して第1退出ドア32を開放する(ステップ69)。
次に、退出者は、退出準備室30から入退出室18へ移動する(ステップ70)。このときコントローラ138は、第1退出ドア32が閉じているのを確認し、更に、退出準備室30の空気圧が入退出室18より高いのを確認した後に、第2退出ドア34を開放する(ステップ71)。なお、空気圧が所定の範囲内にないときは、換気装置118の給気ファンと排気ファンを調整して、空気圧を所定の範囲内に調整する。
続いて、退室者は、入退出室18で靴箱36から靴を取り出し、靴を履いて第1外部開閉ドア26、玄関ドア50、防風ドア48を通り屋外へ出る(ステップ72)。
以上説明したように、本構成とすることにより、建物12へ入るときは、エアシャワー室16A、16Bを通らないと、入退出室18から進入室20へ移動できず、建物12には入ることができない。この結果、建物12へ入る人はすべて、エアシャワー室16で衣服等に付着した、いわゆる環境汚染物質(花粉、排気ガス又は放射性物質等)が除去される。これにより、人を介して屋外28から環境汚染物質が建物12の内部へ持ち込まれるのを抑制することができる。
また、建物12に入る人は、履物を脱いで靴箱36へ入れ、重量センサ86により履物が収納されたことが検出されないと、エアシャワー室16A、16Bに入室できない。この結果、履物を履いたまま、履物の底に付いた環境汚染物質が、屋外から建物へ持ち込まれるのを抑制することができる。
即ち、衣服に付着した環境汚染物質のみならず、靴底に付着した環境汚染物質を建物内部に持ち込ませないエントランスを提供することができる。
なお、本実施の形態では、建物12の内部に複数の住戸42A〜42Fが設けられた集合住宅10の場合について説明した。しかし、これに限定されることはなく、例えば、建物12の内部に複数の病室を有する病院、建物12の内部に複数の教室を有する学校、更には、建物12の内部に幼稚園、集会施設、プール等が設けられていてもよい。
これにより、これらの建物が、環境汚染物質濃度が高い地域に建てられていても、衣服に付着した環境汚染物質のみならず、靴底に付着した環境汚染物質の建物内部への持ち込みを抑制することができる。
10 集合住宅
12 建物
14 エントランス
28 屋外
40 共用空間
42 住戸
108 屋根
114 トップライト
118 換気装置
120 フィルター
128 バルコニー
140 中庭
142 モニター(表示手段)

Claims (5)

  1. 屋外より空気圧が高くされた建物と、
    前記建物内に設けられ上下へ抜ける共用空間と、
    前記建物内に設けられ、前記共用空間と面する複数の住戸と、
    前記住戸から前記共用空間に張り出すバルコニーと、
    屋外からの外気の侵入を制限して、前記共用空間へ入退室できるエントランスと、
    を有する集合住宅。
  2. 前記共用空間には中庭が設けられ、前記共用空間の屋根には、前記中庭に太陽光を取り入れる採光手段が設けられている請求項1に記載の集合住宅。
  3. 前記共用空間には換気装置が設けられ、前記換気装置の給気側には、前記建物の屋外側からメンテナンスが可能な位置に、空気中の環境汚染物質を除去するフィルターが備えられている請求項2に記載の集合住宅。
  4. 前記建物の空気圧を高くする昇圧手段は前記換気装置であり、前記換気装置の給気側からの給気空気量と、前記換気装置の排気側からの排気空気量とを調整して前記建物内部の空気圧を調整する請求項3に記載の集合住宅。
  5. 前記共用空間には、空気中の環境汚染物質の濃度を表示する表示手段が設けられている請求項2〜4のいずれか1項に記載の集合住宅。
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JP (1) JP2013170433A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016183531A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 旭化成ホームズ株式会社 集合住宅
JP2016183530A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 旭化成ホームズ株式会社 集合住宅

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JP2016183531A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 旭化成ホームズ株式会社 集合住宅
JP2016183530A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 旭化成ホームズ株式会社 集合住宅

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