JP2013169912A - テレスコピックステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インナコラム14bとアウタコラム13との組み付け状態の安定化を図れる構造を実現する。
【解決手段】
前記インナコラム14bを構成するインナコラム本体40の、前端寄り部分の円周方向に離隔した2箇所位置に、1対の係合突部材41、41を設ける。又、前記インナコラム14bのこれら両係合突部材41、41を設けた部分を、前記アウタ、インナ両コラム13b、14b同士を組み付けた状態で、可動側ブラケット20aの両被挟持部21a、21aの内側面同士の間部分に配置する。更に、前記両係合突部材41、41を、杆状部材19bよりも後方、且つこれら両係合突部材41、41の円錐突部44の一部と、この杆状部材19aの一部とが、軸方向に関して重畳した状態で配置する。
【選択図】図2

Description

この発明は、ステアリングホイールの前後位置を調節する為のテレスコピックステアリング装置の改良に関する。具体的には、ステアリングコラムを構成する、インナコラムの構造を改良する事で、このインナコラムとアウタコラムとの組み付け状態の安定化を図れる構造を実現するものである。
自動車用の操舵装置は、図11に示す様に構成して、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、この入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きして、前車輪に舵角を付与する様にしている。前記ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、このステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、このステアリングコラム6に回転自在に支持されている。又、前記ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続し、この中間シャフト8の前端部を、別の自在継手9を介して、前記入力軸3に接続している。
この様な操舵装置で、運転者の体格や運転姿勢に応じて、前記ステアリングホイール1の上下位置を調節する為のチルト機構や、前後位置を調節する為のテレスコピック機構が、従来から広く知られている。このうちのチルト機構を構成する為に、前記ステアリングコラム6を車体10に対して、幅方向(幅方向とは、車体の幅方向を言い、左右方向と一致する。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)に設置した枢軸11を中心とする揺動変位を可能に支持している。又、前記ステアリングコラム6の軸方向中間部に固定した可動側ブラケットを、前記車体10に支持した固定側ブラケット12に対して、上下方向及び前後方向(前後方向とは、車体の前後方向を言う。本明細書及び特許請求の範囲全体で同じ。)の変位を可能に支持している。このうち、前後方向の変位を可能とするテレスコピック機構を構成する為に、前記ステアリングコラム6を、アウタコラム13とインナコラム14とをテレスコープ状に伸縮自在に組み合わせた構造とし、前記ステアリングシャフト5を、アウタチューブ15とインナシャフト16とを、スプライン係合等により、トルク伝達自在に、且つ、伸縮自在に組み合わせた構造としている。尚、図示の例は、電動モータ17を補助動力源として前記ステアリングホイール1を操作する為に要する力の低減を図る、電動式パワーステアリング装置も組み込んでいる。
チルト機構やテレスコピック機構の場合、電動式のものを除き、調節レバー18(図12参照)の操作に基づいて、前記ステアリングホイール1の位置を調節可能な状態としたり、調節後の位置に固定できる様にしている。例えば特許文献1には、図12に示す様に構成される、チルト機構及びテレスコピック機構を備えたステアリング装置が記載されている。このステアリング装置の場合、ステアリングコラム6aを構成するインナコラム14aの一部を抱持する為の可動側ブラケット20を、アウタコラム13aの後端部に、このアウタコラム13aと一体に設けている。又、前記可動側ブラケット20を構成する1対の被挟持部21、21の互いに整合する位置に、前記両コラム13a、14aの軸方向に長いコラム側通孔37、37を、それぞれ形成している。
又、前記可動側ブラケット20の周囲に、前記アウタコラム13aを車体に固定する為の固定側ブラケット12aを設けている。この固定側ブラケット12aの両支持板部22、22の互いに整合する位置には、上下方向に長い、車体側通孔38、38を、それぞれ形成している。そして、これら両車体側通孔38、38と、前記両コラム側通孔37、37とに杆状部材19を挿通すると共に、この環状部材19の先端部で、前記両支持壁部22、22のうちの一方(図12の右方)の支持壁部22の外側面から突出した部分に、締め付けナット23及びロックナット24を螺合し更に締め付けている。
又、前記杆状部材19の基端部に設けた頭部25と、前記両支持壁部22、22のうちの他方(図12の左方)の支持壁部22の外側面との間に、カム機構26を設けている。このカム機構26は、前記調節レバー18の一方への回動に伴って、1対のカム部材27、28のうちの一方(図12の右方)のカム部材27を軸方向一方(図12の右側)に変位させる。すると、前記両支持板部22、22の内側面同士の間隔が縮まり、これら両支持板部28、28と、前記両被挟持部21、21との当接部の面圧が大きくなる。これに伴って前記可動側ブラケット20の内周面と前記インナコラム14aの外周面との嵌合部の面圧が大きくなり、前記インナコラム14aの一部を締め付ける。
又、上述の様な前記インナコラム14aの一部を締め付けた状態から、前記調節レバー18を他方へ回動させると、この回動に伴って、前記カム部材27が軸方向他方(図12の左側)に変位する。すると、前記両被挟持部21、21同士の間隔が拡がり、前記両支持板部28、28と、前記両被挟持部21、21との当接部の面圧、及び前記可動側ブラケット20の内周面と前記インナコラム14aの外周面との嵌合部の面圧が小さくなる。この様な状態で、前記杆状部材19が前記コラム側通孔37、37の内側で軸方向に変位できる範囲内で、前記アウタコラム13aを前後移動(前記インナコラム14aに対して相対変位)させて、前記ステアリングホイール1の前後位置の調節を行える。更に、前記杆状部材19が前記車体側通38、38の内側で変位できる範囲内で、前記ステアリングコラム6aを上下移動させて、前記ステアリングホイール1の上下位置の調節を行える。この際、このステアリングコラム6aは、前記枢軸11(図11参照)を中心として、上下方向に揺動変位する。
又、前記両被挟持部21、21にストッパ部材29を、前記杆状部材19を介して支持している。更に、このストッパ部材29の先端部で前記両被挟持部21、21の内側面よりも内径側に突出させた部分を、前記インナコラム14aの円周方向一部に形成した、このインナコラム14aの軸方向に長い長孔30に係合させている。
この様な特許文献2に記載されたテレスコピックステアリング装置によれば、前記両被挟持部21、21による前記インナコラム14aの締め付けを解除した状態で、ステアリングホイール1(図11参照)の前後位置及び上下位置を所望の位置に移動させる事ができる。又、自動車の二次衝突時に、前方に向いた所定値以上の衝撃荷重が加わった場合に、ステアリングシャフト5a及び前記ステアリングコラム6aの全長を縮めて、運転者が受ける衝撃を少なく抑える事ができる。更に、前記ストッパ部材29の先端部を前記インナコラム14aに形成した長孔30に係合させている為、前記アウタ、インナ両コラム13a、14aの相対回転を、これらアウタ、インナ両コラム13a、14a間で作用する摩擦のみにより阻止する場合と異なり、有効に阻止できる。
ところで、前述した様なテレスコピックステアリング装置を構成する従来構造のステアリングコラム6、6aは、前記図11、12に示した様に、前記アウタコラム13、13aと、前記インナコラム14、14aとを単にテレスコープ状に組み合わせる事により構成されている。この為、車両(車体10)への組み付け作業の際、次の様な問題を生じる可能性がある。
例えば、前記ステアリングコラム6、6aの車両への組み付け作業は、先ず、枢支ブラケット32(図11参照)を車体10の一部に固定する。この枢支ブラケット32は、前記インナコラム14、14aの前端部に結合固定された、前記電動モータ17等や減速機等、前記電動式パワーステアリング装置の構成部材を設置する為のハウジング31を、前記車体10に対して揺動可能に支持する為のものである。前記枢支ブラケット32の固定後、前記アウタコラム13、13aを支持した前記固定側ブラケット12を前記車体10の一部に、二次衝突の際の衝撃に基づいて前方への離脱可能に支持する。この様な組み付け作業を行う際、前記枢支ブラケット32を前記車体10に固定した後、前記固定側ブラケット12をこの車体10に支持する以前の状態で、前記アウタコラム13、13aと前記インナコラム14、14aとが相対回転したり、更にはこのアウタコラム13、13aからこのインナコラム14、14aが抜け出して、組立作業の効率が低下する可能性がある。更に、これらアウタコラム13、13aとインナコラム14、14aとを組み付けた状態で搬送する際、やはりこれらアウタコラム13、13aとインナコラム14、14aとが相対回転して、適切な組み付け状態を維持できない可能性がある。
これに対して、前記図12に示した構造の場合には、前記ストッパ部材29を設ける事により、テレスコピックステアリング装置を組み立てた状態で、前記アウタコラム13、13aと前記インナコラム14、14aとの相対回転、及びこのインナコラム14、14aが、前記アウタコラム13、13aから軸方向に抜け出る事の防止を図っている。但し、前記ストッパ部材29を組み付ける際、前記アウタコラム13aの両被挟持部21、21同士の幅方向に関する隙間と、前記インナコラム14aの長孔30との円周方向に関する位相を合わせる作業、及び、前記ストッパ部材29に、このストッパ部材29を幅方向に貫通する状態で形成された通孔33に、前記杆状部材19を挿通する作業が必要となる。
特開2002−120731号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、ステアリングコラムを構成する、インナコラムの構造を工夫する事により、このインナコラムとアウタコラムとを容易に組み付ける事ができる構造で、このインナコラムとこのアウタコラムとの組み付け状態の安定化を図れる構造を実現すべく発明したものである。
本発明のテレスコピックステアリング装置は、ステアリングコラムと、ステアリングシャフトと、車体側に支持される固定側ブラケットと、可動側ブラケットと、杆状部材と、調節レバーとを備えている。
このうちのステアリングコラムは、少なくとも軸方向一部の内径を拡縮可能とした筒状のアウタコラムと、このアウタコラムの内径側に軸方向の変位を可能に嵌合支持された筒状のインナコラムとを伸縮可能に組み合わせて成る。
又、前記ステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持され、このステアリングコラムの後端開口部よりも後方に突出した後端部にステアリングホイールが装着される。
又、前記固定側ブラケットは、前記アウタコラムのうちで前記内径を拡縮可能とした部分を幅方向両側から挟む状態で固定の部分に設けられ、幅方向に関する拡縮が可能な1対の支持壁部を有している。
又、前記可動側ブラケットは、前記アウタコラムから塑性加工により、このアウタコラムと一体に成形され、前記両支持壁部の幅方向に関する拡縮に伴い、幅方向に関する拡縮が可能な1対の被挟持部を有している。
又、前記杆状部材は、前記両支持壁部の互いに整合する位置に形成された車体側通孔、及び、前記両被挟持部に形成したコラム側通孔を挿通した状態で幅方向に配設され、前記両支持壁部の互いに対向する1対の面同士の間隔を拡縮する。
更に、前記調節レバーは、前記杆状部材の基端部に設けられ、回動に伴って前記1対の面同士の間隔を拡縮させる。
特に、本発明のテレスコピックステアリング装置の場合、前記インナコラムの外周面のうち、前記可動側ブラケットの両被挟持部の内側面同士の間部分、且つ、通常の伸縮操作の範囲内で前記アウタコラムの内周面と軸方向に関して緩衝しない部分に、前記両被挟持部の内側面との係合により、前記インナコラムの前記アウタコラムに対する回転を規制する為の、係合突部が形成されている。
上述の様な本発明のテレスコピックステアリング装置を実施する場合に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記係合突部を、この係合突部の少なくとも一部と前記杆状部材の少なくとも一部とが、軸方向に関して重畳し、これら係合突部と杆状部材との係合に基づいて、前記アウタコラムから前記インナコラムが抜け出るのを防止する状態で設ける。
又、上述の様な本発明のテレスコピックステアリング装置を実施する場合に好ましくは、請求項3に記載した発明の様に、衝突事故に伴って、前記アウタコラムと前記インナコラムとが、通常の伸縮操作の範囲を超えて相対変位した際、前記係合突部が、前記アウタコラムの内周面と軸方向に関して当接する事で、前記インナコラムから分離する様にする。
上述の様に構成する本発明のテレスコピックステアリング装置の場合、インナコラムの外周面に、上述した様な係合突部を形成している。この為、アウタ、インナ両コラム同士を組み付けた状態で、これら両コラム同士が相対回転する事を防止して、適切な組み付け状態を維持できる。
又、前記アウタ、インナ両コラム同士を組み付ける作業は、前記係合突部がこのアウタコラムの両被挟持部の間部分に配置される様に、円周方向に関する位相を合わせるだけの簡単な作業で行う事ができる。
又、請求項2に記載した発明の場合、前記係合突部を、この係合突部の少なくとも一部とこの杆状部材の少なくとも一部とが、軸方向に関して重畳した状態で設けている。この為、前記係合突部が、前記杆状部材を軸方向に通過する事はない。その結果、前記インナコラムが、前記アウタコラムから軸方向に抜け出す事の防止を図れる。
又、請求項3に記載した発明の場合、衝突事故に伴って、前記アウタコラムと前記インナコラムとが通常の伸縮範囲を超えて収縮した場合に、前記係合突部が前記インナコラムから分離する。この為、この係合突部の存在が、前記アウタ、インナ両コラム同士のコラプスストロークに与える影響を小さく抑えられる。その結果、十分なコラプスストロークを確保できる。
本発明の実施の形態の第1例を示す、ステアリングコラムの軸方向に関する長さが最も短い状態を示す側面図(a)と、最も長い状態を示す側面図(b)。 同じく、図1のA−A断面図。 同じく、インナコラムを取り出して図1の下方から見た図。 同じく、インナコラム本体と係合突部材とを取り出して示す、図1のB−B断面に相当する図。 同じく、二次衝突時に係合突部材がインナコラムから離脱する状態を説明する為の断面図であって、通常の伸縮操作の範囲内の状態を示す図(a)と、通常の伸縮操作の範囲を超えた状態で係合突部材がインナコラムから離脱する直前の状態を示す図(b)と、係合突部材がインナコラムから離脱した状態を示す図(c)。 本発明の実施の形態の第2例を示す、図2と同様の図。 同第3例を示す、図2と同様の図。 同じく、インナコラムのみを取り出して示す、平面図。 同じく、係合突部材のみを取り出して示す、斜視図。 同じく、図8のC−C断面図。 テレスコピックステアリング装置を組み込んだ自動車用操舵装置の1例を示す、部分切断側面図。 従来から知られているテレスコピックステアリング装置の第1例を示す、図11の、D−D断面に相当する図。
[実施の形態の第1例]
図1〜5は、総ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例を含め、本発明のテレスコピックステアリング装置の特徴は、ステアリングコラム6bを構成するインナコラム14bの構造を工夫した点にある。その他の構造は前述した図11〜12に示した構造を含め、従来から知られているテレスコピック機構、及びチルト機構を備えたステアリング装置の構造とほぼ同様であるから、従来と同様に構成する部分に就いては、図示並びに説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例のテレスコピックステアリング装置は、ステアリングシャフト5と、ステアリングコラム6bと、固定側ブラケット12bと、可動側ブラケット20aと、杆状部材19aと、調節レバー18とを備える。
このうちのステアリングコラム6bは、前記図11〜12に示した構造と同様に、アウタコラム13bをステアリングホイール1(図11参照)側のアッパコラムとし、前記インナコラム14bをこのステアリングホイール1から遠い側のロアコラムとしている。
又、本例のテレスコピックステアリング装置の場合、前記アウタコラム13bが、少なくとも軸方向一部の内径を弾性的に拡縮可能とした筒状であり、このアウタコラム13bの内径側に前記インナコラム14bを、軸方向の変位を可能に嵌合支持する為の支持部34を有する。
この支持部34は、前記アウタコラム13bの内周面のうち、前記インナコラム14bと径方向に重畳する部分の円周方向等間隔の3箇所位置に、この内周面から径方向内方へ突出した状態で形成された、隆起部35、35から成る。この様な各隆起部35、35の先端縁(径方向内側縁)は、前記インナコラム14bの外周面と当接している。尚、後述する様に、前記支持部34を構成する各隆起部35、35の加工精度を高くする事なく、これら各隆起部35、35の先端部を前記インナコラム14bの外周面に確実に当接させる観点から、これら各隆起部35、35の数は、本例の3個が好ましい。但し、加工コスト等のバランスを考慮した上で、これら各隆起部35、35の数を、3個より多く(例えば左右2個ずつ、合計4個)形成する事もできる。又、これら各隆起部35、35を形成する位置は、前記アウタコラム13bの内周面の円周方向等間隔位置に限定されるものではない。但し、半円周側に偏らせず、半円周を上回る範囲に分布させる。
又、前記アウタコラム13bは、図2に示す組み付け状態で、このアウタコラム13bの外周面のうちの幅方向(図2の左右方向)両端面を、前記固定側ブラケット12bの両支持壁部22a、22aの内側面に当接させている。この様にして、幅方向に関する支持剛性を大きくし、前記ステアリングコラム6bが幅方向に関して振動しにくくしている。
この様なアウタコラム13b(前記支持部34を含む)は、鋼板製或はアルミニウム合金製の中空部材である金属管の内周面に液圧(例えば水圧)を加えて、この金属管を径方向外方に塑性変形させるハイドロフォーム工法により成形したものである。このハイドロフォーム工法により前記アウタコラム13bを成形する方法は、例えば、拡径して造るべきこのアウタコラム13bの外面形状に見合う内面形状を有する金型内に、素材である前記金属管をセットする。そして、この金属管の両端を、軸押し工具等により塞ぎ、この金属管内に、高圧の液圧を付加する。この液圧付加により、この金属管を径方向外方に、前記金型のキャビティの内面に密着するまで拡径して、前記アウタコラム13bを形成する。又、ハイドロフォーム工法により成形した後、必要に応じて、前記支持部34を構成する各隆起部35、35の先端部に切削、又はプレスによる仕上加工を施す。尚、前記アウタコラム13bを成形する方法は、ハイドロフォーム工法に限らず、プレス加工、バルジ加工、真空成形、エアブロー成形、爆発成形等でも良い。
又、前記可動側ブラケット20aは、前記アウタコラム13bの前端部で、前記インナコラム14bの後端部と嵌合した部分に、前述したハイドロフォーム工法により、前記アウタコラム13bと一体に形成している。尚、前記可動側ブラケット20aを成形する方法は、ハイドロフォーム工法に限らず、プレス加工、バルジ加工、真空成形、エアブロー成形、爆発成形等でも良い。
本例の場合、前記可動側ブラケット20aは、前記アウタコラム13bの前端部から下方に突出する状態で設けられており、前記固定側ブラケット12bを構成する1対の支持壁部22a、22aの幅方向に関する拡縮に伴い、幅方向に関する拡縮が可能な1対の被挟持部21a、21aと、1対の傾斜部36、36とを有する。尚、前記固定側ブラケット12bの両支持壁部22a、22aの互いに整合する位置には、前記杆状部材19aを挿通可能な、上下方向に長い、車体側通孔37a、37aが形成されている。この様にして、前記図11〜12に示したチルト機構を備えたステアリング装置の構造と同様に、前記ステアリングコラム6bを車体10(図11参照)に対して、幅方向に設置した枢軸11(図11参照)を中心とする揺動変位を可能に支持している。
前記両被挟持部21a、21aは、それぞれの一端(図2の上端)を、前記アウタコラム13bの各隆起部35、35のうち、図2の下方に形成された隆起部35、35の下端に連続し、前記両支持壁部22a、22aと略平行状に形成している。又、前記両被挟持部21a、21aの互いに整合する位置に、前記アウタコラム13bの軸方向に長いコラム側通孔38a、38aが、それぞれ形成されている。
又、前記両傾斜部36、36は、それぞれの一端を、前記両被挟持部21a、21aの他端に連続し、幅方向(図2の左右方向)に関して互いに近づく様に(図2の斜め下方に)延出し、それぞれの他端同士が連続部39を介して連続している。
又、前記インナコラム14bは、筒状のインナコラム本体40と、1対の係合突部材41、41とを備える。
このうちのインナコラム本体40には、後端(図3の右端)寄り部分の半円周側(図2の下方の半円周側)の円周方向に離隔した2箇所位置に、前記インナコラム本体40の内外両周面同士を貫通する状態で、通孔42、42が形成されている。
又、前記両係合突部材41、41は、合成樹脂製、或は軽金属製であり、円錐挿入部43と、特許請求の範囲の係合突部に相当する円錐突部44と、中間軸部45とを備えている。
このうちの円錐挿入部43は、前記両係合突部材41、41の軸方向一端部に、これら両係合突部材41、41の軸方向一方へ向かう程小径になる状態で設けられている。又、前記円錐挿入部43のうち、少なくとも最も大径となる部分(前記中間軸部45側の端部)の直径D43は、前記各通孔42、42の内径d42よりも大きい(D43>d42)。
又、前記円錐突部44は、前記両係合突部材41、41の軸方向他端部に、これら両係合突部材41、41の軸方向他方へ向かう程小径になる状態で設けられている。
又、前記中間軸部45は、前記円錐挿入部43と前記円錐突部44との間に設けられており、軸方向一方の半部を、前記各通孔42、42の内径d42とほぼ同じ外径D46を有する小径部46としている。一方、軸方向他方の半部を、この小径部46と段部47を介して連続した、前記各通孔42、42の内径d42よりも大きい外径D48を有する大径部48としている。
この様な両係合突部材41、41は、前記円錐挿入部43を弾性変形させて径方向に関する寸法を縮める事により前記各通孔42、42を、前記インナコラム本体40の外径側から内径側に通過させて、前記インナコラム本体40に組み付けている。そして、この様な組み付け状態で、前記円錐挿入部43を、前記インナコラム本体40の内径側に、前記中間軸部45の小径部46を、前記各通孔42、42の内側に、前記中間軸部45の大径部48、及び前記円錐突部44を、前記インナコラム本体40の外径側に、それぞれ配置している。
又、前記インナコラム14bを前記アウタコラム13bの内径側に組み付けた状態で、このインナコラム14bのうち、前記両係合突部材41、41を設けた部分は、前記可動側ブラケット20aの両被挟持部21a、21aの内側面同士の間部分で、且つ、前記
各隆起部35、35のうちの下側の2箇所の隆起部35、35同士の間部分に配置される。
又、前記インナコラム14bが、前記アウタコラム13bに対して図2に示す状態(中立状態)から時計方向に回転した場合、前記両係合突部材41、41のうちの、一方(図2の左側)の前記両係合突部材41の円錐突部44が、前記両被挟持部21a、21aのうちの、一方の被挟持部21aの内側面に形成された隆起部35の下側面と係合(当接)する。一方、前記インナコラム14bが、前記アウタコラム13bに対して中立状態から反時計方向に回転した場合、他方(図2の右側)の係合突部材41の円錐突部44が、他方の被挟持部21aの内側面に形成された隆起部35の下側面と係合する。この様にして、前記アウタコラム13bと前記インナコラム14bとの相対回転を、所定の範囲{中立状態(図2に示す状態)に於ける、前記両係合突部材41、41の外周面と、前記両隆起部35、35の下側面との円周方向に関する隙間49、49}以内に規制している。尚、本例の場合、前記両係合突部材41、41に、10[Nm]程度の大きさのトルクが加わっても、上述した様な前記アウタコラム13bと前記インナコラム14bとの相対回転を規制できる様に前記両係合突部材41、41の強度を確保している。
又、前記両係合突部材41、41は、図1(a)に示す様な、前記アウタコラム13bと前記インナコラム14bとが径方向に重畳している部分の軸方向寸法が最も長い(ステアリングコラム6bの軸方向長さが最も短くなった)状態から、図1(b)に示す様な、前記軸方向寸法が最も短い(ステアリングコラム6bの軸方向長さが最も長くなった)状態の範囲内(通常の伸縮操作の範囲内)に於いて、前記アウタコラム13bの内周面と軸方向に関して当接(干渉)する事はない。
又、テレスコピックステアリング装置を組み立てた状態で、前記両係合突部材41、41は、前記杆状部材19aよりも後方(図1、5の右側、図2の裏側)に配置されている。又、これら両係合突部材41、41の円錐突部44の一部と、前記杆状部材19aの一部とが、軸方向に関して重畳している。
従って、二次衝突に伴って、前記アウタコラム13bと前記インナコラム14bとが、通常の伸縮操作の範囲を超えて収縮した場合、図5(b)に示す様に、前記各係合突部材41、41の円錐突部44が、前記可動側ブラケット20aの両傾斜部36、36の軸方向後端(図5の右側)と前記アウタコラム13bとを連続する連続部50の後端部の内周面と当接する。この様な状態から更に、前記アウタコラム13bと前記インナコラム14bとの収縮が進行すると、図5(c)に示す様に、前記連続部50の後端部の内周面と前記インナコラム14bの外周面との間で、前記各係合突部材41、41に剪断方向の力が加わり、これら各係合突部材41、41が、それぞれの段部47部分で裂断する。尚、本例の場合、これら各係合突部材41、41が裂断する許容剪断荷重を(合計で)0.5〜1[KN]程度としている。又、これら各各係合突部材41、41に、自動車用電装品のハーネスを固定する為のクリップを支持したり、これら各係合凸部材41、41自体にクリップとしての機能を付加する事もできる。
上述した様な本例のテレスコピックステアリング装置の、前記ステアリングホイール1の前後方向及び上下方向に関する位置調節の操作方法は、前述した従来構造とほぼ同様である為、詳しい説明は省略する。
本例のテレスコピックステアリング装置の場合、前記インナコラム14bの外周面に、上述した様な各係合突部材41、41により、前記アウタ、インナ両コラム13b、14b同士を組み付けた状態で、これらアウタ、インナ両コラム13b、14b同士の相対回転を、前述した所定の範囲内に規制している。その結果、これらアウタ、インナ両コラム13b、14b同士を適切な組み付け状態に維持できる。
又、これらアウタ、インナ両コラム13b、14b同士を組み付ける作業は、前記両係合突部材41、41が、このアウタコラム13bの両被挟持部21a、21aの間部分に配置される様に、円周方向に関する位相を合わせるだけの簡単な作業で行う事ができる。
又、ステアリング装置を組み立てた状態で、前記両係合突部材41、41を、前記杆状部材19aよりも後方、且つこれら各係合突部材41、41の円錐突部44の一部とこの杆状部材19aの一部とが、軸方向に関して重畳した状態で設けている。この為、前記両係合突部材41、41が、前記杆状部材19aを軸方向に通過する事はない。その結果、前記インナコラム14bが、前記アウタコラム13bから軸方向に抜け出す事の防止を図れる。
又、二次衝突の際、前記アウタ、インナ両コラム13b、14b同士が通常の伸縮範囲を超えて収縮した場合、前記両係合突部材41、41は、これら両係合突部材41、41の段部47部分で裂断する。この為、これら両係合突部材41、41の存在が、前記アウタ、インナ両コラム13b、14b同士のコラプスストローク{二次衝突の発生時に前記ステアリングコラム6bの全長が収縮可能な量(前記アウタコラム13bと前記インナコラム14bとが軸方向に相対変位可能な量)}に影響する事はない。又、前記両係合突部材41、41を裂断する為に要する荷重を、0.5〜1[KN]程度に抑えているので、これら両係合突部材が、二次衝突時にステアリングホイールを前方に変位させる為に要するコラプス荷重に与える影響を小さくできる。その結果、二次衝突時に於ける運転者保護を十分に図れる。
[実施の形態の第2例]
図6は、総ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例のテレスコピックステアリング装置を構成するアウタコラム13cは、前述した実施の形態の第1例と同様に、少なくとも軸方向一部の内径を弾性的に拡縮可能とした筒状であり、このアウタコラム13cの内径側にインナコラム14bを、軸方向の変位を可能に嵌合支持する為の支持部34aを有する。尚、本例のテレスコピックステアリング装置を構成するインナコラム14b(インナコラム本体40、係合突部材41、41)の構造は、前述した実施の形態の第1例と同様であり、前記インナコラム14bを前記アウタコラム13cに対して、この第1例と径方向(上下方向)に関して逆に配置している。その他の、テレスコピックステアリング装置の組み立て状態に於ける、前記係合突部材41、41と、前記アウタコラム13c及び可動側ブラケット20b及び杆状部材19aとの配置関係、及び作用・効果は、前述した実施の形態の第1例と同様である。
前記支持部34aは、前記アウタコラム13cの内周面のうち、前記インナコラム14bと径方向に重畳する部分の円周方向等間隔の3箇所位置に、この内周面から径方向内方へ突出した状態で形成された、隆起部35、35aから成る。このうちの隆起部35は、前記内周面のうちの図6の下方の1箇所位置に形成している。一方、残り2箇所の隆起部35a、35aは、前記隆起部35から、円周方向等間隔にずれた(本例の場合120度ずれた)位置に形成している。そして、これら各隆起部35a、35aの先端縁(径方向内側縁)を、前記インナコラム14bの外周面と当接させている。
又、前記各隆起部35、35aのうち、図6の上方に形成された1対の隆起部35a、35aと、前記インナコラム14bの外周面とを、このインナコラム14bの中心O14bを通り固定側ブラケット12bの支持壁部22a、22aと直交する仮想平面αに対して、後述する可動側ブラケット20b側(図6の上方)に角度θ(本例の場合約30度)だけ傾いた位置で当接させている。この角度θを大きくする程(前記各隆起部35a、35a同士の幅方向に関する寸法を小さくする程)、前記アウタコラム13cの、上下方向に関する支持剛性を大きくできると共に、前記可動側ブラケット20bの成形性を向上できる。但し、前記角度θの大きさは、後述する第一の摩擦プレート51、51及び第二の摩擦プレート52、52の厚さ等を考慮して適宜決定する。尚、この様なアウタコラム13cの成形方法は前述した実施の形態の第1例と同様である。
又、前記可動側ブラケット20bは、前記アウタコラム13cの前端部から上方に突出する状態で設けられており、固定側ブラケット12cを構成する1対の支持壁部22b、22bの幅方向に関する拡縮に伴って、幅方向に関する拡縮が可能な、1対の被挟持部21b、21bと、底部53とを備える。
このうちの両被挟持部21b、21bは、それぞれの一端(図6の下端)を、前記両隆起部35a、35aの上端から上方に連続する状態で、前記両支持壁部22a、22aとほぼ平行に形成している。又、これら両支持壁部22a、22aの幅方向内側面同士の幅方向(図6の左右方向)に関する寸法W22aは、前記両被挟持部21b、21bの幅方向外側面同士の幅方向に関する寸法D21bと、後述する、総ての各第一の摩擦プレート51、51の厚さT51と各第二の摩擦プレート52、52の厚さT52との和TALL(TALL=2T51+2T52)とほぼ同じにしている(W22a≒D21b+TALL)。
又、前記底部53は、前記両被挟持部21b、21bの他端縁(図6の上端縁)同士を連続させる状態で設けられている。従って、前記可動側ブラケット20bは、下方及び前方が開口した箱状である。
又、前記両支持壁部22a、22aの幅方向内側面と、前記両被挟持部21b、21bの幅方向外側面との間部分に、第一の摩擦プレート51、51と、第二の摩擦プレート52、52とを配置している。本例の場合、前記間部分毎に、1枚の第一の摩擦プレート51と、1枚の第二の摩擦プレート52とを配置している。この様な各第一、第二の摩擦プレート51、52は、これら各第一の摩擦プレート51、51の幅方向内側に、前記各第二の摩擦プレート52、52を配置している。尚、これら各第一、第二の摩擦プレート51、52同士の幅方向に関する位置関係は、本例の場合とは逆にする事もできる。
このうちの各第一の摩擦プレート51、51は、鉄系合金、或はアルミニウム系合金、マグネシウム系合金等の軽合金製で、前後方向に長い板状の部材である。又、前記各第一の摩擦プレート51、51の、少なくとも前記両被挟持部21b、21bのコラム側通孔38b、38bと整合する位置に、前記杆状部材19aを挿通可能な前後方向に長い第一の摩擦プレート側通孔54が形成されている。この様な各第一の摩擦プレート51、51は、その後端寄り部分、及び前端寄り部分を、前記両被挟持部21b、21bに、ガイドピン(図示省略)により、幅方向の変位は可能であるが、軸方向及び上下方向の変位を阻止した状態で支持している。即ち、これら各第一の摩擦プレート51、51は、前記可動側ブラケット20bに対して、この可動側ブラケット20bと、軸方向及び上下方向に連動して移動が可能な状態で支持されている。
一方、前記各第二の摩擦プレート52、52は、鉄系合金、或はアルミニウム系合金、マグネシウム系合金等の軽合金製の板状部材である。又、これら各第二の摩擦プレート52、52の中央位置には、前記杆状部材19aをがたつかない程度に挿通可能な第二の摩擦プレート側通孔55が形成されている。即ち、この第二の摩擦プレート側通孔55に、前記杆状部材19aを挿通した状態で、前記各第二の摩擦プレート52、52は、この杆状部材19aと連動した移動が可能である。
この様な本例のテレスコピックステアリング装置の場合、前記可動側ブラケット20bを、前記アウタコラム13cの前端部から上方に突出する状態で設けている。この為、このアウタコラム13cの前端部の下方に杆状部材19aを配置しない様にして、運転者の膝等との干渉を防止できる構造の設計を容易にする事ができる。
又、前記両支持壁部22a、22aの内側面と、前記両被挟持部21b、21bとの間部分毎に、前記各第一の摩擦プレート51、51と前記各第二の摩擦プレート52、52とを設けている。この為、前記両支持壁部22a、22aと、前記各第一の摩擦プレート51、51と、前記各第二の摩擦プレート52、52と、前記両被挟持部21b、21bとの、これら各部材22a、51、52、21b同士の当接部の摩擦面積の総和を広くして、摩擦力を大きくする事ができる。その結果、前記ステアリングホイール1を、調節後の位置に安定して保持する事ができる。尚、前記各摩擦プレート51、52の枚数は、本例の構造よりも多くする事もできる。多くする事により、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する為の保持力を大きくできる。その他の構造、及び作用・効果は前述した実施の形態の第1例と同様である。
[実施の形態の第3例]
図7〜10は、総ての請求項に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例のテレスコピックステアリング装置の場合、係合突部材41aを、インナコラム本体40aへの組み付け状態で、幅方向(図7の左右方向、図8の上下方向)に長い大略直方体形状としている。又、前記係合突部材41aの一側面(図7、10の下面)を、前記インナコラム本体40aの外周面に沿う様な凹曲面としている。更に、この一側面の中央部に、この一側面から突出した状態で、挿入突部43を設けている。この挿入突部43は、その基半部(図7の上側半部)に設けられた円筒状の軸部57と、その先半部(図7の下側半部)に設けられた円錐挿入部58とから成る。このうちの軸部57の外径D57は、前記インナコラム本体40aの前端寄り部分の円周方向1箇所位置に形成された通孔59の内径d59とほぼ同じ(D57≒d59)である。
又、前記円錐挿入部58は、少なくとも最も大径となる部分(前記軸部57寄り部分)の外径D58が、前記通孔59の内径d59よりも大きく、先端(図7、10の下端)に進む程小径となる円錐状である。又、前記円錐挿入部58の先端面に、この円錐挿入部58を二つに分割する径方向スリット60が形成されている。この様な径方向スリット60を形成する事により、前記円錐挿入部58を径方向に弾性変形し易くしている。
この様な係合突部材41aは、前記円錐挿入部58を径方向に縮める状態に弾性変形させる事により、前記インナコラム本体40aの通孔59を、このインナコラム本体40aの外径側から内径側に通過させて、このインナコラム本体40aに組み付ける。
又、インナコラム14cをアウタコラム13cの内径側に組み付けた状態で、このインナコラム14cのうち、前記係合突部材41aを設けた部分は、可動側ブラケット20bの両被挟持部21b、21bの内側面同士の間部分に配置されている。
又、前記インナコラム14cが前記アウタコラム13cに対して図7に示す状態(中立状態)から時計方向に回転すると、前記係合突部材41aの幅方向一側面(図7の右側面)が、前記両被挟持部21b、21bのうちの、一方の被挟持部21bの内側面と当接する。一方、前記インナコラム14cが前記アウタコラム13cに対して中立状態から反時計方向に回転すると、前記係合突部材41aの幅方向他側面(図7の左側面)が、前記両被挟持部21b、21bのうちの他方の被挟持部21bの内側面と当接する。この様にして、前記アウタ、インナ両コラム13c、14c同士の相対回転を所定の範囲{中立状態(図7に示す状態)に於ける、前記係合突部材41aの幅方向両側面と、前記両被挟持部21b、21bの内側面との円周方向に関する隙間49a、49a}内に規制している。
又、本例の構造の場合も、前述した実施の形態の各例と同様に、テレスコピックステアリング装置を組み立てた状態で、前記係合突部材41aを、前記杆状部材19aよりも後方(図7の裏側)、且つこの係合突部材41aの一部と、この杆状部材19aの一部とが、軸方向に関して重畳した状態で配置している。
又、前述した実施の形態の各例と同様に、二次衝突に伴って、前記アウタコラム13cと前記インナコラム14cとが、通常の伸縮操作の範囲を超えて収縮した場合、前記係合突部材41aは、前記アウタコラム13cの内周面と前記インナコラム14cの外周面との間で剪断方向の力を受けて、前記係合突部材41aが前記インナコラム本体40aから離脱する。尚、本例の係合突部材41aの構造を、前述した実施の形態の第1及び第2例に適用する事もできる。その他の構造、及び作用、効果は前述した実施の形態の第2例と同様である。
本発明の対象となるテレスコピックステアリング装置の構造は、ステアリングコラムを構成するアウタコラムとインナコラムとの前後方向は問わない。インナコラムが後側であっても、アウタコラムが後側であっても良い。このアウタコラムを後側に配置した場合、係合突部材を、杆状部材よりも前方、且つこの係合突部材の少なくとも一部とこの杆状部材の少なくとも一部とが、軸方向に関して重畳した状態で設ける。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a ステアリングシャフト
6、6a、6b ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 車体
11 枢軸
12、12a、12b、12c 固定側ブラケット
13、13a、13b、13c アウタコラム
14、14a、14b、14c インナコラム
15 アウタチューブ
16 インナシャフト
17 電動モータ
18 調節レバー
19、19a 杆状部材
20、20a、20b 可動側ブラケット
21、21a、21b 被挟持部
22、22a、22b 支持壁部
23 締め付けナット
24 ロックナット
25 頭部
26 カム機構
27 カム部材
28 カム部材
29 ストッパ部材
30 長孔
31 ハウジング
32 枢支ブラケット
33 通孔
34、34a 支持部
35、35a 隆起部
36 傾斜部
37、37a 車体側通孔
38、38a、38b コラム側通孔
39 連続部
40、40a インナコラム本体
41、41a 係合突部材
42 通孔
43 円錐挿入部
44 円錐突部
45 中間軸部
46 小径部
47 段部
48 大径部
49、49a 隙間
50 連続部
51 第一の摩擦プレート
52 第二の摩擦プレート
53 底部
54 第一の摩擦プレート側通孔
55 第二の摩擦プレート側通孔
56 挿入突部
57 軸部
58 円錐挿入部
59 通孔
60 径方向スリット

Claims (3)

  1. 伸縮可能なステアリングコラムと、ステアリングシャフトと、車体側に支持される固定側ブラケットと、可動側ブラケットと、杆状部材と、調節レバーとを備え、
    このうちのステアリングコラムは、少なくとも軸方向一部の内径を拡縮可能とした筒状のアウタコラムと、このアウタコラムの内径側に軸方向の変位を可能に嵌合支持された筒状のインナコラムとを伸縮可能に組み合わせて成り、
    前記ステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持され、このステアリングコラムの後端開口部よりも後方に突出した後端部にステアリングホイールが装着されるものであり、
    前記固定側ブラケットは、前記アウタコラムのうちで前記内径を拡縮可能とした部分を幅方向両側から挟む状態で固定の部分に設けられ、幅方向に関する拡縮が可能な1対の支持壁部を有しており、
    前記可動側ブラケットは、前記アウタコラムから塑性加工により、このアウタコラムと一体に成形され、前記両支持壁部の幅方向に関する拡縮に伴い、幅方向に関する拡縮が可能な1対の被挟持部を有しており、
    前記杆状部材は、前記両支持壁部の互いに整合する位置に形成された車体側通孔、及び、前記両被挟持部に形成したコラム側通孔を挿通した状態で幅方向に配設され、前記両支持壁部の互いに対向する1対の面同士の間隔を拡縮する為のものであり、
    前記調節レバーは、前記杆状部材の基端部に設けられ、回動に伴って前記1対の面同士の間隔を拡縮させる為のものであるテレスコピックステアリング装置に於いて、
    インナコラムの外周面のうち、前記可動側ブラケットの両被挟持部の内側面同士の間部分、且つ、通常の伸縮操作の範囲内でアウタコラムの内周面と軸方向に関して干渉しない部分に、これら両被挟持部の内側面との係合により、前記インナコラムの前記アウタコラムに対する回転を規制する為の、係合突部が形成されている事を特徴とするステアリング装置。
  2. 前記係合突部が、この係合突部の少なくとも一部と前記杆状部材の少なくとも一部とが、軸方向に関して重畳し、これら係合突部と杆状部材との係合に基づいて、前記アウタコラムから前記インナコラムが抜け出るのを防止する状態で設けられている、請求項1に記載したステアリング装置。
  3. 衝突事故に伴って、前記アウタコラムと前記インナコラムとが、通常の伸縮操作の範囲を超えて相対変位した際、前記係合突部が、前記アウタコラムの内周面と軸方向に関して当接する事で、前記インナコラムから分離する、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したステアリング装置。
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