JP2013169633A - ロボットハンド用の指機構及びこの指機構を備えるロボットハンド - Google Patents
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Abstract
【課題】指先部だけの動きで把持特性の変更を行うことのできるロボットハンドの指機構及びこの指機構を備えるロボットハンドを提供する。
【解決手段】ロボットハンド1は、掌部2と、掌部2に接続された2本の指部3,3とを備えている。各指部3は、回転軸4を介して一端が掌部2に回転可能に設けられた基部5と、基部5の他端側に回転軸6を介して一端が回転可能に設けられた指先部7と、回転軸6を回転制御する超音波モータ8とを備えている。指先部7は、回転軸6を挟んで互いに異なる方向に延びる第1突出部11及び第2突出部12を有している。第1突出部11は第1把持面13を備え、第2突出部12は第2把持面14を備え、第1把持面13及び第2把持面14はそれぞれ、指先部7の回転軸6を挟んだ異なる側の面に設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】ロボットハンド1は、掌部2と、掌部2に接続された2本の指部3,3とを備えている。各指部3は、回転軸4を介して一端が掌部2に回転可能に設けられた基部5と、基部5の他端側に回転軸6を介して一端が回転可能に設けられた指先部7と、回転軸6を回転制御する超音波モータ8とを備えている。指先部7は、回転軸6を挟んで互いに異なる方向に延びる第1突出部11及び第2突出部12を有している。第1突出部11は第1把持面13を備え、第2突出部12は第2把持面14を備え、第1把持面13及び第2把持面14はそれぞれ、指先部7の回転軸6を挟んだ異なる側の面に設けられている。
【選択図】図1
Description
この発明は、ロボットハンド用の指機構及びこの指機構を備えるロボットハンドに関する。
ロボットハンドを構成する指先部には、種々の素材からなるものや種々の形状を有するものが開発されており、それぞれに一長一短があるため、全ての把持対象物に対して汎用的に把持することのできるロボットハンドは開発されていない。ロボットハンドの動作を人の手の動作に近づけるためには、例えば関節の数を増やして把持対象物との接触面を増やすことが考えられる。しかし、関節の数が増えるとそれらを駆動させるためのモータを増やす必要があり、ロボットハンドが大型化すると共にコストも増加してしまう。
これに対し、引用文献1には、2つの指先部の間に把持対象物を挟むことによって把持対象物を把持するグリッパが記載されている。このグリッパは、ハンド本体に対して2つの指先部のそれぞれの一端が回動可能に取り付けられると共に各指先部には異なる把持特性を有する2つのグリップ爪が設けられ、各指先部を180°反転させることによって2つの指先部の把持面となるグリップ爪が変更されるようになり、例えば把持対象物の種類等により、把持面となるグリップ爪を変更することができる。
しかしながら、特許文献1に記載のグリッパでは、各指先部を180°反転させると、2つの指先部が延びる方向、すなわち把持方向も180°逆向きになるため、把持方向を変更させないためには、指先部の回転と共にハンド本体自体も回転させる必要がある。このため、グリッパ自体が大型化しコストも高くなるといった問題点があった。そもそも、グリッパと異なり、ロボットハンドでは、把持対象物を把持するのに指先だけでなく掌部も用いるため、ロボットハンドの構成にこのグリッパの構成を適用したとしても、各指先部を180°回動させると掌部が反対側の部分になってしまうため、把持対象物の把持ができなくなってしまう。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、指先部だけの動きで把持特性の変更を行うことのできるロボットハンドの指機構及びこの指機構を備えるロボットハンドを提供することを目的とする。
この発明に係るロボットハンドの指機構は、基部と、基部に連結されると共に基部の長さ方向に直交する回転軸及び回転軸を回転制御するアクチュエータを有する関節部と、回転軸に連結されると共に基部に対して回転軸を中心として回転可能な指先部とを備え、指先部は、回転軸を挟んでそれぞれ異なる方向に延びる第1突出部及び第2突出部を有し、回転軸を回転制御して指先部を回転させることで、第1突出部及び前記第2突出部のいずれか一方が、前記指機構による把持動作に用いられる。回転軸を中心に指先部を回転させるだけで、指機構による把持対象物の把持動作に第1突出部と第2突出部とのいずれを用いるのかを任意に切り換え可能となる。
第1突出部及び第2突出部はそれぞれ、互いに異なる把持特性を有する把持面を備えてもよい。
基部及び指先部は互いに回転軸の長さ方向にずれて回転軸に連結され、指先部の第1突出部及び第2突出部が共に基部との干渉を回避して回転軸の周りに回転可能であってもよい。
アクチュエータは超音波モータであってもよい。
指先部の回転角を検出する回転角センサを備えてもよい。
この発明に係るロボットハンドは、上記のロボットハンド用の指機構と、掌部とを備える。
第1突出部及び第2突出部はそれぞれ、互いに異なる把持特性を有する把持面を備えてもよい。
基部及び指先部は互いに回転軸の長さ方向にずれて回転軸に連結され、指先部の第1突出部及び第2突出部が共に基部との干渉を回避して回転軸の周りに回転可能であってもよい。
アクチュエータは超音波モータであってもよい。
指先部の回転角を検出する回転角センサを備えてもよい。
この発明に係るロボットハンドは、上記のロボットハンド用の指機構と、掌部とを備える。
この発明によれば、回転軸を中心に指先部を回転させるだけで、指機構による把持対象物の把持動作に第1突出部と第2突出部とのいずれを用いるのかを任意に切り換え可能となるので、指先部だけの動きで把持特性の変更を行うことができる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
この実施の形態1に係る指機構を備えたロボットハンドの構成模式図を図1に示す。ロボットハンド1は、掌部2と、掌部2に接続された2本の指部3,3とを備えている。各指部3は、回転軸4を介して一端が掌部2に回転可能に設けられた基部5と、基部5の他端側に回転軸6を介して回転可能に設けられた指先部7と、回転軸6を回転制御するアクチュエータである超音波モータ8とを備えている。回転軸4及び6はそれぞれ、基部5の長さ方向に直交するように基部5に連結されている。回転軸6と超音波モータ8とは、関節部15を構成する。超音波モータ8は他の公知のアクチュエータに比べて小型で高トルクなので、基部5に容易に搭載することができる。これにより、指部3ひいてはロボットハンド1を小型にすることができる。また、掌部2には、回転軸4を回転制御するアクチュエータ20が設けられている。
実施の形態1.
この実施の形態1に係る指機構を備えたロボットハンドの構成模式図を図1に示す。ロボットハンド1は、掌部2と、掌部2に接続された2本の指部3,3とを備えている。各指部3は、回転軸4を介して一端が掌部2に回転可能に設けられた基部5と、基部5の他端側に回転軸6を介して回転可能に設けられた指先部7と、回転軸6を回転制御するアクチュエータである超音波モータ8とを備えている。回転軸4及び6はそれぞれ、基部5の長さ方向に直交するように基部5に連結されている。回転軸6と超音波モータ8とは、関節部15を構成する。超音波モータ8は他の公知のアクチュエータに比べて小型で高トルクなので、基部5に容易に搭載することができる。これにより、指部3ひいてはロボットハンド1を小型にすることができる。また、掌部2には、回転軸4を回転制御するアクチュエータ20が設けられている。
指先部7は、回転軸6を挟んで互いに異なる方向に延びる第1突出部11及び第2突出部12を有している。第1突出部11は第1把持面13を備え、第2突出部12は第2把持面14を備えている。第1把持面13及び第2把持面14はそれぞれ、指先部7の回転軸6を挟んだ異なる側の面に設けられており、回転軸6を中心に指先部7を回転させた際に、把持対象物Oに対向するようになっている。第1把持面13は、例えば柔軟なゴム材料からなり、平面形状の平面部13aを有している。第2把持面14は、例えば第1把持面13よりも硬いゴム材料からなり、第2把持面14の幅方向(図1の紙面に対して垂直な方向)に延びる山部分14a及び谷部分14bが交互に配置された凹凸部を有している。このように、第1把持面13と第2把持面14とはそれぞれ異なる材料からなると共に異なる形状を有していることから、把持対象物Oに第1把持面13及び第2把持面14が接触する際に把持対象物Oへ与える物理的影響(接触面積や押圧力等)、すなわち把持特性(この場合では、第1把持面13及び第2把持面14それぞれの形状及びゴム材料の硬さ)が、第1把持面13と第2把持面14とで互いに異なっている。
回転軸6には、指先部7の回転角を検出するための回転角センサ9が設けられている。また、回転軸4には、基部5の回転角を検出するための回転角センサ21が設けられている。回転角センサ9と、超音波モータ8と、回転角センサ21と、アクチュエータ20とはそれぞれ、制御部10に電気的に接続されている。尚、基部5及び指先部7それぞれの回転角の定義については後述する。
図2に示されるように、基部5及び指先部7は、回転軸6の長さ方向にずれて回転軸6に連結されて、指先部7が基部5に対して回転する際に基部5と指先部7との間に隙間Gが存在している。このような構成により、回転軸6を中心に指先部7を回転させたときに指先部7が基部5に当たってそれ以上の回転が抑制されることを防ぐことができ、その結果、指先部7は基部5に対して360°の回転が可能となる。尚、基部5と指先部7との間に隙間Gが存在しなくても、基部5と指先部7とが接しながら基部5に対して指先部7が360°回転可能な形態でも、指先部7は基部5に干渉されないので同じ効果を得ることができる。
図3(a)に示されるように、基部5と指先部7とが直線状になっており、かつ、第1把持面13が指部3の先端に位置しているときを、指先部7の回転角は0°であるとする。指先部7が矢印Aの方向に回転するにつれて指先部7の回転角が増加することとし、図3(b)に示されるように、基部5と指先部7とが直線状になり、かつ、第2把持面14が指部3の先端に位置するようになると、指先部7の回転角は180°となる。指先部7の回転角が0°から180°までの範囲のとき、制御部10(図1参照)は、第1把持面13が把持対象物O(図1参照)との接触面として使用されている、すなわち、第1突出部11が、指部3による把持対象物Oの把持動作に用いられていると認識する。さらに指先部7が矢印Aの方向に回転するにつれて指先部7の回転角が増加し、指先部7の回転角が360°になると再び図3(a)の状態になる。指先部7の回転角が180°から360°までの範囲のとき、制御部10は、第2把持面14が把持対象物Oとの接触面として使用されている、すなわち、第2突出部12が、指部3による把持対象物Oの把持動作に用いられていると認識する。
基部5の回転角については、図3(a)や(b)に示されるように、基部5が掌部2に対して垂直の状態を90°の回転角とし、基部5がもう一方の基部5に近づく方向に回転すると回転角が減少し、基部5がもう一方の基部5から離れる方向に回転すると回転角が増加するものと定義する。従って、実施の形態1に係るロボットハンド1では、基部5は、0°から180°までの回転角の範囲で、回転軸4を中心に回転可能である。
次に、この発明の実施の形態1に係る指機構を備えたロボットハンドの動作について説明する。
図4(a)に示されるように、把持対象物Oが柔らかい材料からなり壊れやすいものである場合には、把持対象物Oとの接触面として、第1把持面13を使用する。制御部10(図1参照)は、各指部3の超音波モータ8を動作させて、基部5と指先部7とを直線状にする(指先部7の回転角を0°にする)と共に、基部5,5間で掌部2に把持対象物Oが接するようにするために、アクチュエータ20(図1参照)を動作させて、基部5の回転角を90°から180°の間の適当な回転角になるようにする。
図4(a)に示されるように、把持対象物Oが柔らかい材料からなり壊れやすいものである場合には、把持対象物Oとの接触面として、第1把持面13を使用する。制御部10(図1参照)は、各指部3の超音波モータ8を動作させて、基部5と指先部7とを直線状にする(指先部7の回転角を0°にする)と共に、基部5,5間で掌部2に把持対象物Oが接するようにするために、アクチュエータ20(図1参照)を動作させて、基部5の回転角を90°から180°の間の適当な回転角になるようにする。
図4(b)に示されるように、制御部10は、各指部3のアクチュエータ20を動作させて、各基部5が把持対象物Oに接するように各基部5を回転させると共に、超音波モータ8(図1参照)を動作させて、各指先部7の第1把持面13が把持対象物Oに対し、把持対象物Oを持ち上げたときに把持対象物Oが落下しないほど十分な押圧力を与えるまで各指先部7を回転角が増加する方向に回転させる。第1把持面13は、柔軟なゴム材料から形成されていることにより、その平面部13aが把持対象物Oに接触する際に変形して、比較的大きな接触面積で把持対象物Oとの接触が可能となる。これにより、第1把持面13から把持対象物Oに与える押圧力が分散するため、柔らかい材料からなり壊れやすい把持対象物Oであっても、把持対象物Oの変形を最小限に抑えて、すなわち把持対象物Oの破壊を防ぎながら、把持対象物Oを把持することができる。尚、把持対象物Oを放す場合には、上記動作とは逆の動作を行えばよい。
一方、把持対象物Oが硬い材料からなり重いものである場合には、把持対象物Oとの接触面として、第2把持面14を使用する。制御部10は、各指部3の超音波モータ8を動作させて、基部5と指先部7とを直線状にする(指先部7の回転角を180°にする)と共に、基部5,5間で掌部2に把持対象物Oが接するようにするために、アクチュエータ20を動作させて、基部5の回転角を90°から180°の間の適当な回転角になるようにする。この後の動作は、把持対象物Oとの接触面が第2把持面14である点を除き、上記動作と同じである。ただし、把持対象物Oは硬い材料からなり重いものであるため、第2把持面14から把持対象物Oに与える押圧力は、上記動作の場合よりも大きくする必要がある。第2把持面14は凹凸部を有しているので、把持対象物Oが指部3,3間を滑り落ちるのを防ぐ効果がある。
このように、回転軸6を中心に指先部7を回転させるだけで、指部3による把持対象物Oの把持動作に第1突出部11と第2突出部12とのいずれを用いるのかを任意に選択可能となるので、指先部7だけの動きで把持特性の変更を行うことができる。
実施の形態1では、第1把持面13は、柔軟なゴム材料からなり、平面形状の平面部13aを有すると共に、第2把持面14は、第1把持面13よりも硬いゴム材料からなり、ギザギザの形状を有していたがこの形態に限定するものではない。第1把持面13及び第2把持面14それぞれによって把持対象物Oに与えられる物理的影響が異なればどのような形態であってもよく、第1把持面13及び第2把持面14それぞれが、同じ材料からなると共にサイズや形状が異なる形態、異なる材料からなると共にサイズや形状が同じ形態、材料、サイズ、形状のいずれもが異なる形態等どのような形態であってもよい。これとは異なり、第1把持面13及び第2把持面14それぞれが同じ把持特性を有する形態、すなわちそれぞれが同じ材料からなると共にサイズや形状が同じ形態であってもよい。この場合には、異なる性質の把持対象物Oを把持する目的では性能が劣るが、第1把持面13及び第2把持面14のいずれかが摩耗や損傷をした場合に他方に切り替えればよいので、耐久性に優れることとなる。
実施の形態1では、指先部7において、第1突出部11と第2突出部12とが一体となっていたが、この形態に限定するものではない。図5(a)及び(b)に示されるように、第1突出部11と第2突出部12とがそれぞれ別体となり、基部5に対してそれぞれ反対側に設けられる構成であってもよい。この形態でも、第1突出部11及び第2突出部12が回転軸6の長さ方向に基部5からずれて回転軸6に連結されて、第1突出部11が基部5に対して回転する際に第1突出部11と基部5との間に隙間G’が存在し(図5(a)参照)、第2突出部12が基部5に対して回転する際に第2突出部12と基部5との間に隙間G”が存在する(図5(b)参照)。その結果、第1突出部11及び第2突出部12はそれぞれ基部5に対して360°の回転が可能となる。尚、隙間G’及びG”が存在しなくても、基部5と第1突出部11及び第2突出部12とが接しながら基部5に対して第1突出部11及び第2突出部12がそれぞれ360°回転可能な形態でもよい。
実施の形態1では、回転軸6を中心に指先部7を回転させるためのアクチュエータとして超音波モータ8を使用していたが、これに限定するものではなく、任意のアクチュエータを使用することができる。また、使用するアクチュエータによって、搭載する箇所も基部5に限定するものではなく、任意の個所に搭載してもよい。
実施の形態1では、回転軸4及び6それぞれに回転角センサ21及び9が設けられていたが、この形態に限定するものではない。超音波モータ8やアクチュエータ20内の図示しない歯車等の位置から制御部10が指先部7及び基部5の回転角を認識するようにしてもよい。この場合には、制御部10が回転角センサを構成する。
実施の形態1では、2本の指部3の指先部7がいずれも、把持対象物Oとの接触面として、第1把持面13または第2把持面14のいずれか一方であったが、この形態に限定するものではない。片方の指部3の指先部7は、第1把持面13が把持対象物Oと接触し、他方の指部3の指先部7は、第2把持面14が把持対象物Oと接触するような形態であってもよい。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2に係る指機構を備えたロボットハンドについて説明する。尚、以下の実施の形態において、図1〜5の参照符号と同一の符号は、同一又は同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
この発明の実施の形態2に係るロボットハンドは、実施の形態1に対して、第1突出部11及び第2突出部12自体の形態をそれぞれ異なるようにしたものである。
次に、この発明の実施の形態2に係る指機構を備えたロボットハンドについて説明する。尚、以下の実施の形態において、図1〜5の参照符号と同一の符号は、同一又は同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
この発明の実施の形態2に係るロボットハンドは、実施の形態1に対して、第1突出部11及び第2突出部12自体の形態をそれぞれ異なるようにしたものである。
図6に示されるように、ロボットハンド31において、指先部7の第1突出部11は、回転軸6から離れる方向に向かって厚さが減少する形状を有し、第1突出部11を回転軸6の長さ方向に見たときに、第1突出部11は三角形の形状を有している。第2突出部12も第1突出部11と同様の形状を有しているが、第1突出部11のサイズは、第2突出部12のサイズよりも小さくなっている。第1突出部11及び第2突出部12が有する第1把持面13及び第2把持面14はそれぞれ、同じ材料から形成されると共に同じ形状を有するが、第1突出部11及び第2突出部12それぞれの大きさに比例するようにして、第2把持面14のサイズが第1把持面13のサイズよりも大きくなっている。その他の構成は、実施の形態1と同じである。尚、図6では、図1に図示されている超音波モータ8と、回転角センサ9及び21と、アクチュエータ20と、制御部10とは図示を省略している。
図6に示されるように、把持対象物Oのサイズが比較的小さい場合には、小さいサイズの第1突出部11を、指部3による把持対象物Oの把持動作に用いる。この場合には、把持対象物Oは、掌部2や基部5に接触せずに、各指部3の第1突出部11によって挟まれるようにして把持されることとなり、小さな物体をピンセットで挟むような感覚で把持対象物Oを把持することになる。一方、把持対象物Oのサイズが比較的大きい場合には、実施の形態1と同じ動作により、大きいサイズの第2突出部12を、指部3による把持対象物Oの把持動作に用いる。この場合には、把持対象物Oは、掌部2と、基部5と、第2突出部12に接して、これらに握られるような感覚で把持されることになる。
このように、指先部7が、それぞれサイズの異なる第1突出部11及び第2突出部12を有することにより、把持対象物Oのサイズに合わせて、回転軸6を中心に指先部7を回転させるだけで、指部3による把持対象物Oの把持動作に第1突出部11と第2突出部12とのいずれを用いるのかを任意に選択可能となるので、指先部7だけの動きで把持特性の変更を行うことができる。
実施の形態2では、第1突出部11及び第2突出部12はそれぞれ、サイズは異なるものの同様の形状を有していたが、この形態に限定するものではない。形状のみが異なる形態や、形状及びサイズの両方が異なる形態であってもよい。また、実施の形態2では、第1把持面13及び第2把持面14はそれぞれ、サイズのみが異なっていたが、この形態に限定するものではない。実施の形態1と同様に、材質、形状も異なっていてもよい。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3に係る指機構を備えたロボットハンドについて説明する。
この発明の実施の形態3に係るロボットハンドは、実施の形態1に対して、指先部7に設ける把持面の数を増やしたものである。
次に、この発明の実施の形態3に係る指機構を備えたロボットハンドについて説明する。
この発明の実施の形態3に係るロボットハンドは、実施の形態1に対して、指先部7に設ける把持面の数を増やしたものである。
図7(a)に示されるように、ロボットハンド41は、指先部7の第1突出部11に、第1突出部11の長さ方向に関して第1把持面13と対称な位置に第3把持面43が設けられている。また、指先部7の第2突出部12に、第2突出部12の長さ方向に関して第2把持面14と対称な位置に第4把持面44が設けられている。基部5の回転角を、実施の形態1で定義したものとすると、基部5は、0°から360°までの回転角の範囲で、回転軸4を中心に回転可能である。その他の構成は、実施の形態1と同じである。尚、図7(a)及び(b)では、図1に図示されている超音波モータ8と、回転角センサ9及び21と、アクチュエータ20と、制御部10とは図示を省略している。
次に、この発明の実施の形態3に係る指機構を備えたロボットハンドの動作について説明する。
第1把持面13及び第2把持面14の切り替えの目的及び動作については、実施の形態1と同じである。図7(a)には、実施の形態1と同じ動作で第1把持面13を接触面として把持対象物Oを把持した状態が示されている。この状態から回転軸4を中心に基部5を180°反転させると、図7(b)に示されるように、掌部2に関して図7(a)に図示された形態とは反対側で、第3把持面43が把持対象物Oとの接触面となる形態となる。この形態での把持対象物Oを把持する動作は、実施の形態1と同様である。第3把持面43の把持特性を第1把持面13及び第2把持面14の把持特性と異なるものにすることで、把持できる把持対象物Oの特性を広げることができる。
第1把持面13及び第2把持面14の切り替えの目的及び動作については、実施の形態1と同じである。図7(a)には、実施の形態1と同じ動作で第1把持面13を接触面として把持対象物Oを把持した状態が示されている。この状態から回転軸4を中心に基部5を180°反転させると、図7(b)に示されるように、掌部2に関して図7(a)に図示された形態とは反対側で、第3把持面43が把持対象物Oとの接触面となる形態となる。この形態での把持対象物Oを把持する動作は、実施の形態1と同様である。第3把持面43の把持特性を第1把持面13及び第2把持面14の把持特性と異なるものにすることで、把持できる把持対象物Oの特性を広げることができる。
図7(b)の状態で、回転軸6を中心に指先部を矢印Bの方向に回転すると、第4把持面44が把持対象物Oとの接触面となる形態となる。この形態での把持対象物Oを把持する動作は、第3把持面43が把持対象物Oとの接触面となる形態の場合の動作と同じである。第4把持面44の把持特性を、第1把持面13、第2把持面14、第3把持面43の把持特性と異なるものにすることで、把持できる把持対象物Oの特性をさらに広げることができる。
実施の形態3では、第1把持面13、第2把持面14、第3把持面43、第4把持面44の把持特性がすべて異なっていたが、この形態に限定するものではない。これらすべての把持特性が同じ形態や、これらのうちの2つまたは3つの把持特性が同じ形態であってもよい。
実施の形態1〜3では、指部3は2本であったが、3本以上であってもよい。この場合、基部5の回転軸4がそれぞれ直線状に配列された形態でもよく、同一平面状に非直線状に配列された形態でもよく、同一平面状に配列されていない形態でもよい。また、実施の形態1〜3では、指部3は、基部5及び指先部7の2つの部分から構成されていたが、この形態に限定するものではない。指部は、3つ以上の部分から構成されていてもよく、この場合には、一番先端に位置する部分が、実施の形態1〜3に係る指先部7の構成を有していればよい。
1,31,41 ロボットハンド、2 掌部、3 指部(指機構)、5 基部、6 回転軸、7 指先部、8 超音波モータ(アクチュエータ)、9 回転角センサ、11 第1突出部、12 第2突出部、13 第1把持面、14 第2把持面、15 関節部、G,G’,G” 隙間。
Claims (6)
- 基部と、
該基部に連結されると共に該基部の長さ方向に直交する回転軸及び該回転軸を回転制御するアクチュエータを有する関節部と、
前記回転軸に連結されると共に前記基部に対して前記回転軸を中心として回転可能な指先部と
を備えるロボットハンド用の指機構であって、
前記指先部は、前記回転軸を挟んでそれぞれ異なる方向に延びる第1突出部及び第2突出部を有し、
前記回転軸を回転制御して前記指先部を回転させることで、前記第1突出部及び前記第2突出部のいずれか一方が、前記指機構による把持動作に用いられるロボットハンド用の指機構。 - 前記第1突出部及び前記第2突出部はそれぞれ、互いに異なる把持特性を有する把持面を備える、請求項1に記載のロボットハンド用の指機構。
- 前記基部及び前記指先部は互いに前記回転軸の長さ方向にずれて該回転軸に連結され、前記指先部の前記第1突出部及び前記第2突出部が共に前記基部との干渉を回避して前記回転軸の周りに回転可能である、請求項1または2に記載のロボットハンド用の指機構。
- 前記アクチュエータは超音波モータである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のロボットハンド用の指機構。
- 前記指先部の回転角を検出する回転角センサを備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載のロボットハンド用の指機構。
- 複数の請求項1〜5のいずれか一項に記載のロボットハンド用の指機構と、
掌部と
を備えるロボットハンド。
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